JP2007198508A - 油圧緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 油圧緩衝器において、最伸長時のオイルロック構造を簡素化するとともに、オイル漏れのおそれを回避すること。
【解決手段】 油圧緩衝器10において、シリンダ11内のピストンロッド12上にオイルロックピース61を固定し、ピストンロッド12上におけるロッドガイド21寄りにオイルロックケース62を摺動自在に設け、オイルロックピース61をオイルロックケース62に嵌合させることによりオイルロック油室63を区画形成し、オイルロックピース61とオイルロックケース62にスプリング65の両端部を固定し、ピストンロッド12が所定のストローク伸長したときに、オイルロックケース62に衝合し、オイルロックケース62をオイルロックピース61に嵌合させる衝合部66をロッドガイド21の側に固定配置したもの。
【選択図】 図1

Description

本発明は油圧緩衝器に関する。
油圧緩衝器として、特許文献1に記載の如く、シリンダの内周の大径部1cに可動壁16の円筒部16aを摺動可能に保持し、ロッド5の最伸長時に、可動壁16の円筒部16aを固定壁15の下部に形成した円筒部15aの外周に嵌合し、オイルロック油室17を形成するものがある。固定壁15の円筒部15aにはオリフィス通路15bが形成されている。
特許文献1の油圧緩衝器では、最伸長時に、可動壁16の円筒部16aと固定壁15の円筒部15aの嵌合により加圧されるオイルロック油室17の油の流れをオリフィス通路15bにより規制することで、減衰力を発生させる。
特開平1-295043
特許文献1の油圧緩衝器には以下の問題点がある。
(1)シリンダの内周に、可動壁16の円筒部16aを摺動可能に保持するための大径部1cを加工する必要があり、加工容易でない。
(2)オイルロック油室17を形成する固定壁15がシリンダの閉塞端にオイルシールを介して固定されるものであり、最伸長時に加圧されるオイルロック油室17のオイル圧力がオイルシールの負担になり、オイル漏れのおそれがある。
本発明の課題は、油圧緩衝器において、最伸長時のオイルロック構造を簡素化するとともに、オイル漏れのおそれを回避することにある。
請求項1の発明は、シリンダの内周に摺接するピストンを設けたロッドを、シリンダの開口部に設けたロッドガイドを介して、シリンダ内に挿入した油圧緩衝器において、シリンダ内のロッド上におけるピストン寄りにオイルロックピースとオイルロックケースの一方を固定し、ロッド上におけるロッドガイド寄りにオイルロックピースとオイルロックケースの他方を摺動自在に設け、オイルロックピースをオイルロックケースに嵌合させることによりオイルロック油室を区画形成し、オイルロックピースの外周とオイルロックケースの外周のそれぞれに、オイルロックピースをオイルロックケースから退出する方向に付勢するスプリングの両端部のそれぞれを固定し、ロッドが所定のストローク伸長したときに、オイルロックピースとオイルロックケースの他方に衝合し、オイルロックピースとオイルロックケースの他方をオイルロックピースとオイルロックケースの一方に嵌合させる衝合部をロッドガイドの側に固定配置したものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記オイルロックピースとオイルロックケースの少なくとも一方に、前記オイルロック油室の油を流出させて減衰力を発生させる減衰力発生手段を設けたものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記スプリングが前記ロッドの最伸長時の緩衝をなすリバウンドスプリングであるようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において更に、前記オイルロックピースとオイルロックケースの一方が前記ロッド上に設けられる減衰力発生バルブのためのバルブストッパに形成されるようにしたものである。
(請求項1)
(a)オイルロック構造を構成するオイルロックピースとオイルロックケースをスプリングで連結し、オイルロックピースとオイルロックケースのいずれか一方をピストンロッドに摺動自在に設けた。従って、オイルロックピース又はオイルロックケースをシリンダの内周に摺動可能に保持する等の必要がなく、そのためのシリンダの加工を不要にし、オイルロック構造を簡素化できる。
(b)オイルロック油室を形成するオイルロックピースとオイルロックケースがシリンダの油室の中に配置される。従って、最伸長時に加圧されるオイルロック油室のオイル圧力が、シリンダの閉塞端に設けられるシール手段に作用することがなく、オイル漏れのおそれがない。
(c)オイルロックピースとオイルロックケースがともにロッド上に設けられ、両者間にスプリングが介装される。従って、最伸長時のオイルロック状態から圧縮行程に移るとき、オイルロックピースとオイルロックケースが互いに嵌合して形成するオイルロック油室が負圧になり、オイルロックピースとオイルロックケースが互いに抜けにくくなるものの、シリンダに対するロッドの相対ストロークに影響(ストロークのおくれ)を与えない。オイルロックピースはスプリングの付勢力によりオイルロックケースから退出せしめられ、オイルロック油室の負圧を解消する。
(請求項2)
(d)オイルロックピースとオイルロックケースの少なくとも一方に設けたオリフィス通路、減衰板バルブ等の減衰力発生手段により、最伸長時の減衰力を発生させることができる。
(請求項3)
(e)前述(c)のスプリングとして、最伸長時の緩衝をなすリバウンドスプリングを用いることができ、オイルロック構造を簡素化できる。
(請求項4)
(f)ロッド上に固定されるオイルロックピース又はオイルロックケースを、ロッド上に設けられる減衰力発生バルブのためのバルブストッパに形成することにより、オイルロック構造を簡素化できる。
図1は油圧緩衝器の圧縮状態を示す断面図、図2は図1の要部拡大図、図3は油圧緩衝器の中間ストローク状態を示す断面図、図4は油圧緩衝器の最伸長状態を示す断面図、図5はオイルロック過程を示す模式図、図6はオイルロックピースを示し、(A)は断面図、(B)は平面図、図7はオイルロックケースを示し、(A)は断面図、(B)は平面図、図8は油圧緩衝器の変形例を示す断面図、図9は図8の要部拡大図である。
油圧緩衝器10は、図1、図2に示す如く、ダンパシリンダ11に中空ピストンロッド12を挿入し、シリンダ11とピストンロッド12の外側部に懸架スプリング13を介装している。
シリンダ11は車体側取付部材14を備え、ピストンロッド12に車輪側取付部材15を備える。シリンダ11の外周部にはばね荷重調整ナット16が螺着され、ナット16にバックアップされるばね受け17が設けられるとともに、ピストンロッド12にはばね受け18が固定されており、ばね受け17とばね受け18の間に懸架スプリング13を介装し、ばね荷重調整ナット16の螺動操作により懸架スプリング13の設定長さ(初期荷重)を調整可能としている。懸架スプリング13の弾発力が、車両が路面から受ける衝撃力を吸収する。
尚、油圧緩衝器10は、ピストンロッド12に固定したばね受け18にカラー19A、ダストカバー19B、ばねシート19Cを順に支持する。カラー19Aはばね受け18に径方向を位置決めされて着座し、後述するバンパストッパ27の圧縮時の拡径を規制するとともに、ダストカバー19Bを径方向に位置決めする。ダストカバー19Bは、ばね受け18〜シリンダ11の外周を被覆するとともに、ばねシート19Cを支持する。
シリンダ11はピストンロッド12が貫通するロッドガイド21をその開口部に備える。ロッドガイド21は、図1に示す如く、Oリング22A、ストッパリング22Bを介してシリンダ11に液密に装着されるとともに、オイルシール23、ブッシュ24、ダストシール25を備える内径部にピストンロッド12を液密に摺動自在としている。尚、シリンダ11は、ロッドガイド21の外側に圧側バンパ26を備え、最圧縮時に、ピストンロッド12が備えるバンパストッパ27にこの圧側バンパ26を衝合して最圧縮ストロークを規制可能としている。また、シリンダ11は、ロッドガイド21の内側にワッシャ28、ストッパリング29を備えている。
油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置(圧側及び伸側減衰力発生装置)30を有している。油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置30が発生する減衰力により、懸架スプリング13による衝撃力の吸収に伴うシリンダ11とピストンロッド12の伸縮振動を抑制する。
ピストンバルブ装置30は、図1に示す如く、シリンダ11に挿入されたピストンロッド12の端部にバルブストッパ31、圧側板バルブ32、ピストン33、伸側板バルブ34、バルブストッパ35を装着し、これらをナット36で固定してある。
ピストン33は、外周部に備えたOリング37A、ピストンリング37Bを介してシリンダ11の内部を液密に摺接し、シリンダ11の内部をピストンロッド12が収容されないピストン側油室38Aと、ピストンロッド12が収容されるロッド側油室38Bとに区画する。ピストン33は、圧側板バルブ32を備えてピストン側油室38Aとロッド側油室38Bとを連通可能とする圧側流路39と、伸側板バルブ34を備えてピストン側油室38Aとロッド側油室38Bとを連通可能とする伸側流路40(不図示)とを備える。
また、ピストンバルブ装置30は、伸側減衰力調整装置41を有している。
減衰力調整装置41は、ピストンロッド12及びバルブストッパ31にピストン側油室38Aとロッド側油室38Bを連通可能とするバイパス流路42を形成し、このバイパス流路42をピストン側油室38Aに開口する縦孔とロッド側油室38Bに開口する横孔により構成している。減衰力調整装置41は、ピストンロッド12の中空部に調整ロッド43を軸方向に進退自在に、かつOリングを介して液密に挿入され、先端のニードル弁43Aによりバイパス流路42の縦孔の開放端に設けてあるバルブシート44の開口面積を調整する。このとき、調整ロッド43は、その基端部をピストンロッド12から取付部材15の側に延在し、その基端部の端面をアジャスタ45に衝合せしめている。アジャスタ45は車輪側取付部材15に設けられ、回転操作工具により回転操作されて調整ロッド43を軸方向に進退せしめる。
油圧緩衝器10は、シリンダ11のピストン側油室38Aに圧側減衰力調整装置50を介してサブタンク51を接続している。サブタンク51は、キャップ52で封止される内部を隔壁部材53により油室54Aとガス室54Bに区画し、ガス室54Bに加圧ガスを封入するガス封入バルブ55を備える。
従って、油圧緩衝器10は以下の如くに減衰作用を行なう。
(圧縮時)
ピストン側油室38Aの油が圧側流路39を通ってロッド側油室38Bに流れ、この油が圧側板バルブ32を撓み変形させて圧側の減衰力を得る。これに続き、シリンダ11に進入したピストンロッド12の進入容積分の油が余剰になり、この余剰油がピストン側油室38Aから圧側減衰力調整装置50の圧側流路を通ってサブタンク51の油室54Aに排出され、この間の圧側減衰力調整装置50のニードル弁による絞り抵抗により圧側減衰力を得るものとなる。
(伸長時)
シリンダ11とピストンロッド12の相対速度が低速のとき、ロッド側油室38Bの油が伸側減衰力調整装置41のニードル弁43Aにより開度調整されているピストンロッド12のバイバス流路42を通ってピストン側油室38Aに流れ、この間のニードル弁43Aによる絞り抵抗により伸側減衰力を得る。また、シリンダ11とピストンロッド12の相対速度が中高速のとき、ロッド側油室38Bの油が伸側流路40を通り、伸側板バルブ34を撓み変形させてピストン側油室38Aへ流れ、伸側の減衰力を得る。そしてこのとき、シリンダ11から退出するピストンロッド12の退出体積分の油が不足し、この不足油がサブタンク51の油室54Aから圧側減衰力調整装置50の伸側流路を通ってピストン側油室38Aへ速やかに補給される。
これらの圧側と伸側の減衰力により、油圧緩衝器10の伸縮振動が抑制される。
尚、油圧緩衝器10の最圧縮時には、シリンダ11の側のバンパ26とピストンロッド12の側のバンパストッパ27との衝合により最圧縮時の緩衝作用を果たす。
しかるに、油圧緩衝器10は、最伸長時の緩衝構造を以下の如くに備える。
油圧緩衝器10は、シリンダ11内のロッド側油室38Bに位置するピストンロッド12上におけるピストン33寄りにオイルロックピース61を固定し、ピストンロッド12上におけるロッドガイド21寄りにオイルロックケース62を摺動自在に設け、オイルロックピース61をオイルロックケース62に嵌合させることによりオイルロック油室63を区画形成する。
オイルロックピース61は、図6に示す如く、ピストンロッド12上に設けられている前述した圧側板バルブ32のためのバルブストッパ31と一体をなし、基部61Aと凸部61Bを備える。基部61Aに前述のバイパス流路42を設けてある。オイルロックケース62は、図7に示す如く、基部62Aと凹部62Bを備え、基部62Aの内周に固定したブッシュ64をピストンロッド12の外周に摺動可能に嵌挿する。オイルロックピース61の凸部61Bとオイルロックケース62の凹部62Bが嵌合し、ピストンロッド12まわりにオイルロック油室63を区画形成する。
油圧緩衝器10は、オイルロックピース61の基部61Aの外周と、オイルロックケース62の基部62Aの外周のそれぞれに、オイルロックピース61をオイルロックケース62から退出する方向に付勢するスプリング65の両端部のそれぞれを圧入して固定する。スプリング65は、ピストンロッド12の最伸長時の緩衝をなすリバウンドスプリングをも構成する。油圧緩衝器10が最伸長状態に至ったとき、ピストンロッド12上に固定されているオイルロックピース61に連結されているスプリング65が、ピストンロッド12上にて摺動できるオイルロックケース62を吊下げ保持する(図2)。
油圧緩衝器10は、シリンダ11に対してピストンロッド12が図1の圧縮状態、図3の中間ストローク状態を経て、図4の最伸長ストローク状態に至る如くに所定のストローク伸長したときに、オイルロックケース62の基部62Aの背面に衝合し、該オイルロックケース62をピストンロッド12上の軸方向に押し進めるように摺動させ、オイルロックケース62の凹部62Bをオイルロックピース61の凸部61Bに嵌合させる衝合部66をロッドガイド21の側に固定配置する。衝合部66は前述のワッシャ28により構成できる。
油圧緩衝器10は、オイルロックケース62の基部62Aと凹部62Bの概ね境界部に、凹部62Bをその外部のロッド側油室38Bに連通するオリフィス通路67(減衰力発生手段)を設けてある。油圧緩衝器10は、オイルロックピース61の凸部61Bとオイルロックケース62の凹部62Bが嵌合してオイルロック油室63を区画形成する過程で、(1)凸部61Bの外面と凹部62Bの内面の間に形成される環状間隙63Aと、(2)上述のオリフィス通路67とが、オイルロック油室63の油をロッド側油室38Bに絞り出す如くに流出させ、それらの環状間隙63A、オリフィス通路67が油に付与する絞り抵抗に基づく減衰力を発生させる。
従って、油圧緩衝器10における最伸長時の緩衝動作は以下の如くになる。
(1)油圧緩衝器10が圧縮状態(図1、図2)にあるとき、オイルロックケース62は、図5(A)に示す如く、ピストンロッド12上においてオイルロックピース61から離隔されている。
(2)油圧緩衝器10が伸長過程で、所定の中間ストローク状態(図3)に入ると、図5(B)に示す如く、ロッドガイド21の側の衝合部66(ワッシャ28)がオイルロックケース62の基部62Aの背面に衝合し、リバウンドスプリング65を圧縮させつつ、オイルロックケース62をピストンロッド12上の軸方向に押し進めるように摺動させる。
(3)油圧緩衝器10が最伸長ストロークの側に入ると、リバウンドスプリング65の圧縮により伸び切り時の緩衝作用がなされるとともに、オイルロックピース61の凸部61Bとオイルロックケース62の凹部62Bが嵌合してオイルロック油室63を形成し、オイルロック圧力を生成させる。オイルロック油室63の油がそれらの環状間隙63Aとオイルロックケース62のオリフィス通路67からロッド側油室38Bに流出せしめられ、オイルロックケース62の移動速度、換言すればピストンロッド12のピストン速度に依存する減衰力を発生する。高ピストン速度により大減衰力を発生させる。
(4)油圧緩衝器10が最伸長ストローク状態(図4)に達すると、図5(C)に示す如く、オイルロックピース61の凸部61Bの先端面がオイルロックケース62の凹部62Bの底面に衝合して伸び切りストロークを規制する。
(5)油圧緩衝器10が最伸長ストローク状態(図4)から圧縮ストロークに切り換ると、ロッド側油室38Bの油がオイルロックケース62のオリフィス通路67からオイルロック油室63に流入し、オイルロックケース62はリバウンドスプリング65によりオイルロックピース61から退出せしめられる。
上述(3)において、オイルロック油室63のオイル圧力はオイルシール23に作用しないから、オイルロック油室63に大きなオイルロック圧力を設定できる。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)オイルロック構造を構成するオイルロックピース61とオイルロックケース62をスプリング65で連結し、オイルロックピース61をピストンロッド12に摺動自在に設けた。従って、オイルロックピース61又はオイルロックケース62をシリンダ11の外周に摺動保持可能にする必要がなく、そのためのシリンダ11の加工を不要にし、オイルロック構造を簡素化できる。
(b)オイルロック油室63を形成するオイルロックピース61とオイルロックケース62がシリンダ11のロッド側油室38Bの中に配置される。従って、最伸長時に加圧されるオイルロック油室63のオイル圧力が、シリンダ11の閉塞端に設けられるシール手段(Oリング22A、オイルシール23)に作用することがなく、オイル漏れのおそれがない。
(c)オイルロックピース61とオイルロックケース62がともにピストンロッド12上に設けられ、両者間にスプリング65が介装される。従って、最伸長時のオイルロック状態から圧縮行程に移るとき、オイルロックピース61とオイルロックケース62が互いに嵌合して形成するオイルロック油室63が負圧になり、オイルロックピース61とオイルロックケース62が互いに抜けにくくなるものの、シリンダ11に対するピストンロッド12の相対ストロークに影響(ストロークのおくれ)を与えない。オイルロックピース61はスプリング65の付勢力によりオイルロックケース62から退出せしめられ、オイルロック油室63の負圧を解消する。
(d)オイルロックケース62に設けたオリフィス通路67により、最伸長時の減衰力を発生させることができる。
(e)前述(c)のスプリング65として、最伸長時の緩衝をなすリバウンドスプリング65を用いることができ、オイルロック構造を簡素化できる。
(f)ピストンロッド12上に固定されるオイルロックピース61を、ピストンロッド12上に設けられる減衰力発生バルブのためのバルブストッパ31に形成することにより、オイルロック構造を簡素化できる。
図8、図9は油圧緩衝器10の変形例であり、この変形例が図1〜図7に示した油圧緩衝器10と異なる点は、オイルロックケース62のオリフィス通路67を撤去し、オイルロックピース61の基部61Aと凸部61Bを相対するように分離し、凸部61Bの軸方向に油路71を貫通形成するとともに、この油路71を開閉する板バルブ72を基部61Aと凸部61Bの相対する端面の間に挟持したことにある。油圧緩衝器10は、オイルロックピース61の凸部61Bとオイルロックケース62の凹部62Bが嵌合してオイルロック油室63を区画形成する過程で、(1)凸部61Bの外面と凹部62Bの内面の間に形成される環状間隙63Aと、(2)上述のオイルロックピース61の油路71に設けた板バルブ72とが、オイルロック油室63の油をロッド側油室38Bに流出させ、環状間隙63Aが油に付与する絞り抵抗と、板バルブ72のたわみ抵抗に基づく減衰力を発生させる。板バルブ72のたわみ抵抗の調整により、減衰力を設定替えできる。
尚、上記実施例では、シリンダ内のロッド上におけるピストン寄りにオイルロックピースを固定し、ロッド上におけるロッドガイド寄りにオイルロックケースを摺動自在に設けた。但し、本発明の実施においては、シリンダ内のロッド上におけるピストン寄りにオイルロックケースを固定し、ロッド上におけるロッドガイド寄りにオイルロックピースを摺動自在に設けるものでも良い。これによれば、ロッドが所定のストローク伸長したときに、ロッドガイドの側に固定配置した衝合部がオイルロックピースに衝合し、オイルロックピースをオイルロックケースに嵌合させる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
図1は油圧緩衝器の圧縮状態を示す断面図である。 図2は図1の要部拡大図である。 図3は油圧緩衝器の中間ストローク状態を示す断面図である。 図4は油圧緩衝器の最伸長状態を示す断面図である。 図5はオイルロック過程を示す模式図である。 図6はオイルロックピースを示し、(A)は断面図、(B)は平面図である。 図7はオイルロックケースを示し、(A)は断面図、(B)は平面図である。 図8は油圧緩衝器の変形例を示す断面図である。 図9は図8の要部拡大図である。
符号の説明
10 油圧緩衝器
11 ダンパシリンダ
12 ピストンロッド
21 ロッドガイド
31 バルブストッパ
32 圧側板バルブ(減衰力発生バルブ)
33 ピストン
61 オイルロックピース
62 オイルロックケース
63 オイルロック油室
65 スプリング(リバウンドスプリング)
66 衝合部
67 オリフィス通路(減衰力発生手段)
72 板バルブ(減衰力発生手段)

Claims (4)

  1. シリンダの内周に摺接するピストンを設けたロッドを、シリンダの開口部に設けたロッドガイドを介して、シリンダ内に挿入した油圧緩衝器において、
    シリンダ内のロッド上におけるピストン寄りにオイルロックピースとオイルロックケースの一方を固定し、ロッド上におけるロッドガイド寄りにオイルロックピースとオイルロックケースの他方を摺動自在に設け、オイルロックピースをオイルロックケースに嵌合させることによりオイルロック油室を区画形成し、
    オイルロックピースの外周とオイルロックケースの外周のそれぞれに、オイルロックピースをオイルロックケースから退出する方向に付勢するスプリングの両端部のそれぞれを固定し、
    ロッドが所定のストローク伸長したときに、オイルロックピースとオイルロックケースの他方に衝合し、オイルロックピースとオイルロックケースの他方をオイルロックピースとオイルロックケースの一方に嵌合させる衝合部をロッドガイドの側に固定配置したことを特徴とする油圧緩衝器。
  2. 前記オイルロックピースとオイルロックケースの少なくとも一方に、前記オイルロック油室の油を流出させて減衰力を発生させる減衰力発生手段を設けた請求項1に記載の油圧緩衝器。
  3. 前記スプリングが前記ロッドの最伸長時の緩衝をなすリバウンドスプリングである請求項1又は2に記載の油圧緩衝器。
  4. 前記オイルロックピースとオイルロックケースの一方が前記ロッド上に設けられる減衰力発生バルブのためのバルブストッパに形成される請求項1〜3のいずれかに記載の油圧緩衝器。
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