JP2007197865A - 光干渉繊維用複合紡糸口金、およびこれによって得られる光干渉繊維 - Google Patents

光干渉繊維用複合紡糸口金、およびこれによって得られる光干渉繊維 Download PDF

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Abstract

【課題】人間が視認できる発色の違いが生じ難い高品質の光干渉繊維と、この繊維を高い加工精度と組立精度とを要することなく製造でき、かつ長期間の使用に耐える光干渉繊維用複合紡糸口金を提供する。
【解決手段】光干渉繊維を紡出する複合紡糸口金のスリット状吐出孔において、前記スリット孔の長辺側孔壁に特定形状を有する絞り部を形成した口金を使用して、光の屈折率が異なる2種の高分子重合体からなる交互積層体を含み、かつ団子状の異形断面を有する光干渉繊維を得る。
【選択図】図4

Description

本発明は、繊維軸方向と平行して工学的屈折率の異なる少なくとも2種のポリマーを交互に積層した交互積層体が形成された光干渉繊維を溶融紡糸するための複合紡糸口金と、この複合紡糸口金によって紡出して得られる光干渉繊維に関する。
従来、自然光の反射、干渉作用によって可視光線領域の波長の色を発色する多層薄膜構造を有する光輝体として、例えば、基材の上に透明金属化合物を薄膜蒸着させた構造のものがある。
ところが、近年において、図6(a)および図6(b)に示すように屈折率の異なる2種の透明性を有する高分子重合体(高分子重合体Aと高分子重合体B)からなる薄膜層FとFとを交互に積層した薄膜多層状の交互積層体Lをフィラメント(単繊維)の内部に形成したものが製造されている。
しかしながら、異なる少なくとも2種類のポリマーからなる交互積層体が形成された前述の複合繊維を設計どおりの積層厚さを常に安定して保持する繊維を溶融紡糸しようとすると問題が生じる。すなわち、交互積層体Lを構成する各薄膜層FとFの厚みを狙い通りの寸法で形成するためには、複雑な構造の複合紡糸口金を加工精度良く製作されたものが要求されるが、従来の光干渉繊維用紡糸口金は、このような要求に十分に応えられないという問題である。
この問題に対して、例えば、交互積層体Lを狙い通りに形成することができ、これによって、波長の揃った反射光による優れた光干渉効果を発現する光学干渉性複合高分子繊維を製造することができる溶融紡糸用口金が、特許文献1(特開平11−1818号公報)、あるいは特許文献2(特開2005−163215号公報)等に提案されている。
ところが、その内部に交互積層体が形成された光干渉繊維は、積層厚みが数nm違うだけで人間が視認できるほどの色の違いを呈する。このような理由から、前記特許文献1および特許文献2などで提案された複合紡糸口金を使用して、布帛や光輝材の用途として光干渉繊維を大量生産すると、人間が視認できるほどの色の違いを呈する品質が劣った製品が製造されるということがしばしば起こる。
この問題は、光干渉繊維の内部に形成される交互積層体Lの各層の積層厚さを数nm単位で精密に制御できる複合紡糸口金を高い加工精度と組立精度で製作することによってある程度解消することができる。しかしながら、この従来の複合紡糸口金は、本質的に複合紡糸口金の加工精度や組立精度に頼っているために、複合紡糸口金を精密かつ歩留まりよく加工することが前提となる。
ところが、複合紡糸口金を精密に加工するためには、精密加工に要するコストと共に加工に要する時間も増大するという問題がある。しかも、このようにして精密加工した複合紡糸口金であっても、長時間に渡って溶融紡糸を繰返し続行すると、長期使用に伴う口金の磨耗や微小な変形などが生じる。
そうすると、前述のように交互積層体Lの各層の積層厚さを数nm単位で精密に制御することができなくなって、新しく製作した複合紡糸口金と短周期で交換することが必要になる。当然のことながら、このような事態を招くと、光干渉繊維の製造コストが更に増大することになる。また、口金劣化に伴って悪化する光干渉繊維の品質管理や口金劣化の検出検査を強化しなければ、品質が劣った光干渉繊維を製造して市場に供給されてしまうという事態を招く。
特開平11−1818号公報 特開2005−163215号公報
以上に述べた従来技術が有する問題に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、「高度な精密加工が必要とされず、それ故に加工コストを低減できる複合紡糸口金を使用して長期間に渡って溶融紡糸を実施しても、安定した発色を呈する品質に優れた光干渉繊維を溶融紡糸できる複合紡糸口金と、これによって製造される光干渉繊維を提供する」ことにある。
ここに、前記課題を解決するために、下記(1)〜(4)に記載の本発明が提供される。
(1) 光の屈折率が異なる少なくとも2種の高分子重合体からなる各薄膜の層面が繊維軸方向に平行に交互積層された交互積層体を含む光干渉性繊維を溶融紡糸する、スリット形状を有するポリマー吐出孔が穿設された複合紡糸口金であって、
前記ポリマー吐出孔が、前記交互積層体を形成するポリマー流の層面が前記スリット状吐出孔の長辺側孔壁面に沿って平行となるように前記複合紡糸口金に穿設され、かつ前記長辺側孔壁に縊れ部を形成した光干渉繊維用複合紡糸口金。
(2) 前記ポリマー吐出孔に設ける縊れ部がスリット状であり、該スリット状の任意の縊れ部のスリット幅Wとスリット長L、および該任意の縊れ部を間に挟んでその両端部に形成された各非縊れ部の何れか短い方のスリット幅Wとスリット長Lとが、「1.5≦W/W≦2.5」および「0.38≦L/L≦2.4」という条件式を同時に満足する(1)に記載の光干渉繊維用複合紡糸口金。
(3) 前記吐出孔の長辺側吐出孔壁に形成するスリット状縊れ部の数が1〜6である(1)または(2)に記載の光干渉繊維用複合紡糸口金。
(4) (1)〜(3)の何れかに記載の光干渉繊維用複合紡糸口金によって溶融紡糸して得た光干渉繊維。
このように、本発明の溶融紡糸口金により反射率差の低減を極力抑えた状態で従来の光干渉繊維よりも広い範囲の波長帯の光を反射することのできる光学干渉機能を有するマルチフィラメントヤーンの溶融紡糸が可能となる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の光干渉繊維用紡糸口金では、光の屈折率が互に異なる少なくとも2種のポリマーAとBとからなる交互積層体をその積層面が繊維軸に沿って平行となるように形成された光干渉繊維を紡糸する。このようにして紡糸された光干渉繊維は、図1に示すような団子状の異形断面を有している。なお、図1に模式的に示した断面図は、繊維軸方向(繊維の長手方向)に対して直角に切断した図である。
図1に示したように、本発明に係る光干渉繊維Yには、前記ポリマーAとBによってそれぞれ交互に積層された薄膜層によって形成された交互積層体Lを含んでいる。なお、図1には交互積層体Lの周囲が保護ポリマー層Fによって囲繞された実施形態例を示したが、保護ポリマー層Fは必須である必要は無く、この保護ポリマー層Fは省略される場合もある。
本発明の光干渉繊維Yにおいては、その偏平断面の長軸長さWと該長軸に直交する短軸長さTの比W/Tで表される偏平度が2.0〜15.0の範囲にあることが好ましく、3.0以上、さらには4.0以上と大きい方がより好ましい。なお、交互積層体Lを囲繞する保護ポリマー層FCが省略される場合には、W/Tは交互積層体Lの部分のみの扁平率となる。
このような偏平率の上限については、その値が15.0を超えると、極めて大きな扁平率を有する光干渉繊維Yを安定して溶融紡糸するこが困難となり、過度に薄平な形状であるために、この偏平断面を保ち難くなり、一部が断面内で折れ曲がる等の問題も出てくる。この点から、扱いやすい偏平率は高々15.0であり、特に10.0以下が好ましい。
また、本発明に係る光干渉繊維Yに形成する交互積層体Lの積層数は、光学干渉理論によれば、各層の厚みが全て基準の厚さに等しいときには、高々10層もあれば得られる干渉光量は飽和状態に達する。したがって、それ以上積層数を増やすことはフィラメントYを成形する溶融紡糸工程を複雑困難にするだけとなってしまう。
ところが、偏平率を2.0以上とすると、各積層単位のポリマーの厚みにゆらぎが生じやすくなり、積層数を15以上にしないと、干渉光量が不十分な場合が生じる。また、図1に例示したような本発明に係る異形断面を有する光干渉繊維Yの場合には、干渉光が不十分になり易い。したがって、交互積層体Lの積層数は15以上が好ましい。さらに、偏平率を3.0、4.0と大きくすればするほど、積層数は多い方が好ましく、このような場合には、20層以上、25層以上がより好ましい。
このように、積層数は多い方が各層の厚みのゆらぎを補償して干渉性を高めることができる。しかしながら、その製造技術の難しさ、特に複合紡糸口金の構造の複雑さ、溶融ポリマー流のコントロールの難しさから、扱いやすいのは100層までである。それを超えると、また積層の厚みのゆらぎ幅が広がり、積層数を増すことによって得られる効果が得られにくくなる。したがって、実用的な観点から積層数は、120層以下とするのが好ましい。
以上に述べた本発明の光干渉繊維Yにおいて、高屈折率側のポリマーをA成分、低屈折率側のポリマーをB成分とすれば、前述の交互積層体Lを構成する各ポリマーとして、下記(1)〜(5)のような組み合わせを例示することができる。
(1) A成分:スルホン酸金属塩基を有する二塩基酸成分が全二塩基酸成分当たり0.3〜10モル%共重合しているポリエチレンテレフタレート、B成分:酸価が3以上を有するポリメチルメタクリレート。
(2) A成分:スルホン酸金属塩を有する二塩基酸成分を、ポリエステルを形成している全二塩基酸成分あたり0.3〜5モル%共重合しているポリエチレンナフタレート、B成分:脂肪族ポリアミド。
(3) A成分:側鎖にアルキル基を少なくとも1個有する二塩基酸成分および/またはグリコール成分を共重合成分とし、該共重合成分を全繰り返し単位当たり5〜30モル%共重合している共重合芳香族ポリエステル、B成分:ポリメチルメタクリレート。
(4) A成分:4,4’−ヒドロキシジフェニル−2,2−プロパンを二価フェノール成分とするポリカーボネート、B成分:ポリメチルメタクリレート。
(5) A成分:ポリエチレンテレフタレートと、B成分:脂肪族ポリアミド。
次に、以上に述べたような交互積層体Lをその内部に含んだ光学干渉機能を有する光干渉繊維Yの製造方法について以下に図2および図3を参照しながら簡単に説明する。
図2は、前記光干渉繊維Yを溶融紡糸するための光干渉繊維用複合紡糸口金(以下、単に“口金”ともいう)の立断面図である。本発明に係る光干渉繊維Yは、この図2および図3に記載した口金、特開平11−1818号公報あるいは特開平11−124748号公報などに提案されている口金を使用することによって得ることができる。
図2において、複合紡糸口金は、各々円板状の上部分配板9、下部分配板10、上口金6、中口金7、下口金8を含み、それらがボルト12で一体的に締めつけられている。また、図3は、図2に例示した上口金6を上部から見た断面図である。この図3に例示したように、ノズルプレート1、1’は、互いに対をなして、12対が放射状に設置されている。このように、図示した実施形態例では、ノズルプレート1、1’が12対設けられており、これによって、一つの口金から12本の光干渉繊維(マルチフィラメント糸)Yを同時に溶融紡糸できることを示している。
なお、図3において、前記ノズルプレート1、1’対の一方のノズルプレート1には溶融ポリマーAが、他方のノズルプレート1’には溶融ポリマーBが供給される。また、これらノズルプレート1、1’は、2種の溶融ポリマーAとBとを交互に積層するために、積層数に応じて開口群2、2’が紙面と直交する方向に設けられており、これら開口群2と2’は、図示したように、互いに対向しつつ、対向する各開口はそれぞれ同数ずつ対を形成して互い違いの配置となるように交互に配列されている。
次に、図2に例示したように、上部分配板9と下部分配板10には、前記ノズルプレート1、1’対と同数の流路3、3’が、これらの上部分配板9および下部分配板10を貫通して設けられている。このようにして、溶融ポリマーAとBとが、ノズルプレート1、1’において合流して交互に積層された交互積層流が形成される。
その際、前述の交互積層流を構成するポリマー各層の厚みを徐々に薄くするために、中口金7のポリマー流路がテーパー状に下流に向かって狭くなった“漏斗状流路部4”が前記ノズルプレート1、1’対と同数配置されている。また、下口金8には、吐出口11がそれぞれの漏斗状流路部4に対応して設けられている。
このようにして、一方の溶融ポリマーAは、上部分配板9および下部分配板10を貫通して設けられた流路3を経て各ノズルプレート1へ分配され、同様に他方のポリマーBも流路3’を経て各ノズルプレート1’へ分配される。そして、分配されたポリマーAおよびBは、ノズルプレート1、1’において互いに合流し、交互に積層された交互積層流となった状態で吐出される。
さらに、交互積層流となった合流ポリマーは、漏斗状流路部4を進む間に各層の厚みが徐々に薄くなり、最終的にスリット状に形成されたポリマー吐出孔11から吐出される。その際、吐出孔11は、図4に模式的に例示したように、例えば0.13mm(長辺)×2.5mm(短辺)のスリット孔形状を有している。
また、図示したように、このスリット状吐出孔11の長辺側孔壁には、3箇所に縊れ部(ネック部)11が形成されている。なお、この長辺側孔壁に形成された縊れ部11の数は1〜6であることが好ましい。何故ならば、縊れ部11が形成されていない従来の偏平断面(図6参照)では、光干渉繊維Yを大量生産した際に、各ロット間あるいはロット内での発色のバラツキが大きくなるからである。したがって、少なくとも1個の縊れ部11が形成されている必要がある。また、縊れ部11の数が6箇所を超えると製糸性が悪くなり、安定して本発明のマルチフィラメントヤーンを製造することができない。
また、縊れ部11が6箇所を超えると、最終的に得られる光干渉繊維Yの内部に形成する交互積層体Lの積層の乱れが大きくなり過ぎて、目的とする干渉光を得ることができない。その上、吐出孔11の孔壁部に縊れ部11を加工して形成するのに要するコストと加工時間が共に増大するのに対して、得られる効果がこれに比例して増加するわけではなく、費用対効果の点でメリットはない。
以上に述べたような縊れ部11を形成した本発明のスリット状吐出孔11では、当然のことながら、交互積層体Lを形成するポリマー流の層面が長辺側孔壁面と平行となるように前記複合紡糸口金に穿設されていることは言うまでもない。その上で、前記スリット状吐出孔11の長辺側孔壁に孔流路を狭める縊れ部11がスリット状に形成されていることが必要である。
ここで、前記ポリマー吐出孔(スリット状吐出孔)11に設ける縊れ部11がスリット状であることが好ましい。その際、任意の前記縊れ部11に関して、そのスリット幅Wとスリット長Lと定義する。このとき、これら任意の縊れ部11を間に挟んでその両端部に形成される2つの非縊れ部11について、それぞれ短い方のスリット幅Wとスリット長Lと定義する。そうすると、本発明においては、前記W、L、W及びLの間に成立する関係が、「1.5≦W/W≦2.5」および「0.38≦L/L≦2.4」という条件式を同時に満足することが好ましい。
何故ならば、W/Wが1.5未満であると、光干渉繊維に形成する縊れが小さくなり過ぎて、交互積層体の積層状態が縊れ部11を持たない場合と同じように微妙に崩されることがなく、縊れ部を設ける効果が小さくなるものと推定される。逆に、W/Wが2.5を超えると、今度は交互積層体の積層状態が必要以上に乱されてしまい、所望の色合いを呈することが難しくなる。
更に、L/Lが0.38未満になると、光干渉繊維を製造したときに非縊れ部11からの反射干渉光より縊れ部11のからの反射干渉光の影響を強く受けて、期待する色合いの光干渉繊維を得ることが難しくなる。逆に、L/Lが2.4を超える場合には、非縊れ部11からの反射干渉光の影響が強くなりすぎて、特定のピーク波長からなる反射干渉光が観察され、図5を援用して後述するように、ブロードな反射干渉光を観察することが難しくなる。
このように本発明に係るスリット状吐出孔11は、図4に例示したような縊れ部11を有することを一大特徴とする。そして、このような形状を有する吐出孔11によって、図1に模式的に例示したような異形断面を有する交互積層体Lが内部に形成された光干渉繊維Yを製造することができる。ただし、前記スリット状吐出孔11において、非縊れ部11の形状をスリット形状とすることに代えて、円孔または長円孔(楕円孔)としてもよい。
なお、ここで念のために付言しておくと、図1に図示した交互積層体Lを構成する各ポリマーの薄膜層の積層状態は、その積層面が吐出孔の長辺方向に沿った方向に形成されることを模式的に示した単なる模式説明図である。したがって、各薄膜層の実際の積層状態がこの図1のような状態になっているというわけではない。
以上に説明したように、図2〜図4に例示した実施例に係る複合紡糸口金に穿設されたポリマー吐出孔11より吐出された交互積層体Lを含む光干渉繊維Yは、紡出後に冷却固化された後、引取ローラによって引き取り、一旦巻き取るか、あるいは巻取ることなく延伸工程へ供して最終的に図1に例示したような異形断面形状を有する光干渉性能を有すマルチフィラメントからなる糸条パッケージが巻き取られる。
このとき、紡出された糸条の引き取り速度は、通常の合成繊維の紡糸と同様に、1000〜8000m/minの速度範囲で引き取ればよいが、低紡速の方が吐出孔から出たまだ溶融状態にあるポリマーが形成する交互積層体Lに無理な応力や歪がかからない。したがって、このような速度で形成された交互積層体Lには、ポリマーAとポリマーBとからなり、縊れ部の近辺である程度の揺らぎ(乱れ)はあるものの薄膜層が交互にきれいに積層された状態が確保される。
なお、本発明の光干渉繊維の製造方法においては、通常は、1000〜1500m/minの速度範囲で紡糸引き取りし、続いてローラを介して延伸した後に巻き取るか、あるいは紡糸引き取りした未延伸糸を一旦巻き取り、別工程で延伸速度200〜1000m/minの範囲で延伸するのが好ましい。
ただし、延伸時の延伸倍率は、重合体を繊維軸方向に配向させて複屈折率を高めるように、できるだけ大きく設定すればよい。しかしながら、製編織等の後工程の取り扱い性も考慮して、マルチフィラメント糸の伸度が10〜50%の範囲、好ましくは15〜40%の範囲となる倍率を選ぶことが好ましい。
以上に説明した複合紡糸口金を使用して製造した光干渉繊維Yは、図1に模式的に例示したような団子状異形断面を有しており、この光干渉繊維Yは、従来の複合紡糸口金から製造されたものとは異なって、極めて高い加工精度と組立精度で複合紡糸口金を製作しなくても安定した発色性が得られることを特徴とする。なお、このように極めて高い加工精度と組立精度で複合紡糸口金を製作しなくても安定した発色性が得られる理由については詳らかではない。
しかしながら、各層間で反射干渉する光屈折しながら入出射する交互積層体Lの光干渉面に、前述のように偏平断面の長軸方向に沿って縊れ部を1〜6箇所に形成すると、偏平断面の長軸方向に並行して配列する交互積層体の積層構造が縊れ部で部分的に微小に崩れる(乱れる)ことがその原因と推定される。
以下、図5を参照しながら、この点に関する本発明者等の意見を述べる。
従来、光干渉繊維は、図6に示すように交互積層体Lを構成する各薄膜層の配列ができるだけ乱れないようにきれいに揃えることに注力されていた。これに対して、本発明に係る光干渉性繊維では、図4に例示した縊れ部11を形成したスリット状吐出孔11から少なくとも内部に交互積層体流を含むポリマーを吐出することを特徴とする。
図5は、本願発明のように縊れ部11が形成された吐出孔11を用いて得られた光干渉繊維(図では“本発明”と記載)と、図6(b)に例示した従来の光干渉繊維(図では“従来品”と記載)とからそれぞれ反射光を受光し、受光した反射光を分光測色計を用いて分光分析した結果を示したグラフである。なお、このグラフでは、横軸に分光した各波長をとり、縦軸にこれら各波長を有する光の反射率(%)を採ったものである。
このグラフから明らかな通り、図6に例示した交互積層体の積層面が乱されずに綺麗に揃った従来品の光干渉繊維では、特定の波長(グラフでは630nm近辺)において反射率が鋭いピークとなるピーク反射率が観察される。これに対して、本発明の光干渉繊維では、特定波長に対するピーク反射率は観察されず、波長範囲が600〜650nmに渡たる高原台地状の反射率が観察される。
このような観察結果から、従来品では、交互積層体の積層面が乱されずに綺麗に揃えることが、交互積層体Lの積層状態を良好に維持して、常に特定波長(630nm近辺)においてピーク反射率を維持しなければならないことを意味する。何故ならば、ピーク反射率を示す波長がわずかであったとしてもずれると、背景技術欄で述べたように、人間が死人する色も異なってしまうからである。
このことは、従来の複合紡糸口金は、常に一定した特定波長においてピーク反射率を示すように口金の加工精度や組立精度を維持しなければならないことを意味している。これに対して、本発明の複合紡糸口金から得られる光干渉繊維では、鋭いピークを持たずに広い範囲に渡って反射率が滑かに変化するため、人が本発明の光干渉繊維の発色を視認した場合に、大きな違いが見出せないものと推定される。
したがって、本発明の光干渉繊維を得るためには、従来のように極めて高い加工精度と組立精度を有する複合紡糸口金を使用しなくても良い。しかも、本発明の光干渉繊維を大量生産したときでも、生産ロット内、あるいは生産ロット間において発色のバラツキを小さくできる。そのうえ、従来の複合紡糸口金と比較して、僅かな磨耗や変形によって発色性が大きく変化することがない。このため、結果的に従来品と比較して、口金寿命を延長することもできた。
しかしながら、従来の光干渉繊維と本発明の光干渉繊維とを比較すると、マルチフィラメントヤーンとしての分光率を測定したとき、波長400〜700nmの範囲における分光反射率のピーク反射率値と波長350nmにおける反射率値との差(以下、単に“反射率差”ともいう)が従来の光干渉繊維の方がピーク値を持つ分だけより大きくなる。ところが、この反射率差が7%未満の場合には、光干渉による発色が弱くなるので好ましくない。そこで、本発明の光干渉繊維といえども、前記反射率差が7%以上、好ましくは8%以上の範囲にあることが望ましい。
さらに付言すると、上記マルチフィラメントの分光反射率曲線において、ピーク反射率値から1%低い反射率における反射曲線の波長幅が50nm以上200nm以下となるとき、本発明の効果が顕著に現れる。すなわち、この波長幅は、いわゆる半価幅などと類似の考え方による尺度で、波長値が小さいほど反射光の色はより純粋な混色が少ない色になり、波長幅が大きいほど多くの色の混色となる。
このような理由から、本発明の光干渉繊維では、大量生産した場合に、生産ロット間あるいは生産ロット内において、人が視認した場合の色バラツキを小さくするために、ピーク反射率値から1%低い反射率における反射曲線の波長幅が50nm以上200nm以下であることが好ましい。
なお、実施例中に記載した各パラメータは下記のような方法で求めたものである。
(1)偏平率
顕微鏡により長軸方向の長さ/短軸方向の長さ(の比)を求めた。
(2)積層数
顕微鏡により各層を直接観察して求めた。
(3)反射率差(光干渉発色強度)
マクベス社製分光測色計Color-Eye3100を用い、黒板にマルチフィラメントヤーンを40ターン/cmのピッチで捲き付けたものを測色し、波長400〜700nmの範囲における分光反射曲線のピーク反射率値から、波長350nmにおける反射率値を差し引いた値を反射率差とした。これは発色の強さを表す。
(4)ピーク反射率-1%での反射波長幅
マクベス社製分光測色計(Color-Eye3100)を用い、黒板にマルチフィラメントヤーンを40ターン/cmのピッチで捲き付けたものを測色し、波長400〜700nmの範囲における分光反射曲線のピーク反射率値から、1%だけ低い反射率値を示す波長の幅を測定した。
(5)伸度
東洋ボールドウィン社製引張り試験機(RTM-300TENSILON)を用い、試長20cm、引張り速度200mm/分で行う。なお、バラツキを考慮してn=5として測定して平均をとった。
(6)色のバラツキ
紡糸錘または捲取日、捲取時刻の異なる繊維100本分をそれぞれ黒板に40ターン/cmのピッチで捲き付けたものを熟練者が目視判定し、発色バラツキが殆ど視認できない場合を○、100本のうち5本以内で色差を視認できる場合を△、100本のうち6本以上で色差を視認できる場合を×とした。
[実施例1]
交互積層体を形成させる屈折率が異なる2種のポリマーとして、A成分ポリマーが、5−ナトリウムスルホイソフタル酸が0.9モル%共重合された、固有粘度0.57のポリエチレンテレフタレート系ポリエステルと、B成分ポリマーが、固有粘度1.20のナイロン6とを複合容積比4:1で2台のギヤポンプを使用してそれぞれ独立に溶融紡糸装置へ連続的に定量計量しながら供給した。
そして、図2〜図4に示した、スリット状吐出孔11が12個穿設された光干渉繊維用複合紡糸口金を使用して、図1に例示した断面形状を有する本発明に係る光干渉繊維を特開平11−1818号公報、特開平11−124748号公報などに記載された溶融紡糸方法に準拠して12本のマルチフィラメントヤーンを紡出し、冷却風によって冷却固化させた。このとき、前記吐出孔11は、全体形状が、0.13mm(長辺)×2.5mm(短辺)とした長方形のスリット断面を有しており、さらに、交互積層体Lを構成する各層の積層面が平行となる長辺側吐出孔壁には、図4に例示したように、非縊れ部11を4等分するようにスリットの3箇所に縊れ部11を形成した。
そして、このような3箇所に縊れ部11を有する紡糸口金を用い、口金温度280℃、引取速度1000m/分で紡糸した。その際、前記吐出孔11の非縊れ部と縊れ部の各スリット流路形状は、本例においては代表値として、「W/W=1.8」および「L/L=1.5」となるように設定した。
ついで、前記溶融紡糸において紡出したマルチフィラメントヤーンを、一旦巻き取ることなく引き続いて、延伸倍率:3.4倍、延伸温度(供給ローラの表面温度):90℃、セット温度:180℃(延伸ローラの表面温度)の条件下で直接延伸を行い、120デシテックス、12フィラメントの図1に例示した異形断面を有する光干渉繊維Yを糸条パッケージとして巻き取った。得られたフィラメントYの内部には交互積層体Lが形成されており、その断面形態は偏平率3.0の偏平形状であり、その積層数は31層であった。なお、偏平積層部の外周に、共重合ポリエチレンテレフタレート系ポリエステルからなる非積層領域を設けた。このようにして得られた光学干渉機能を有するマルチフィラメントヤーンは、反射率差は10%、ピーク反射率−1%での反射波長幅が55nm、伸度が30%であり、良好な発色強度を有すると共に、色のバラツキを視認できない良好な糸(○)であった。
[比較例1]
比較のため、前述の吐出孔11の全体形状を0.13mm(短辺)×2.1mm(長辺)とした矩形の縊れ部を設けないスリット孔とした以外は、実施例1と同じ条件に準拠して光学干渉機能を有するマルチフィラメントヤーンを得た。得られた、光干渉繊維の反射率差は12%、ピーク反射率−1%での反射波長幅が30nm、伸度が30%となり、発色性は高いが、広い範囲の波長帯の光が反射できないため色バラつきが視認できる糸(×)であった。
[実施例2]
なお、その詳細説明は省略するが、実施例1と同様の製糸条件に準拠して、(1) 「W/W=1.5」及び「L/L=0.38」というスリット状吐出孔を形成した口金、(2) 「W/W=1.5」及び「L/L=2.4」というスリット状吐出孔を形成した口金、(3) 「W/W=2.5」及び「L/L=0.38」というスリット状吐出孔を形成した口金、(4) 「W/W=2.5」及び「L/L=2.4」というスリット状吐出孔を形成した口金をそれぞれ製作して溶融紡糸に供して、それぞれ光干渉繊維を得た。これらの4つの口金によって得られた光干渉繊維は、図5に例示した従来品(比較例1)のように単一のピーク波長からなる反射干渉光を持たず、何れもブロードな波長領域を有していた。
本発明の光干渉繊維の繊維軸方向(繊維の長手方向)に対して直角に切断した断面図である。 本発明に係る光干渉繊維用複合紡糸口金の一実施形態を模式的に例示した立断面図である。 図2に例示した上口金を上部から見た模式断面図である。 本発明のスリット状吐出孔の形状を模式的に示した説明図である。 本発明に係る光干渉繊維と従来の光干渉繊維とからそれぞれ反射した光を分光測色計を用いて分光分析した結果を示した、分光波長と反射率との間の関係を示したグラフである。 交互積層体の積層面が乱されずに綺麗に揃った従来品の光干渉繊維を示す断面図である。
符号の説明
11:スリット状吐出孔
11:非縊れ部
11:縊れ部

Claims (4)

  1. 光の屈折率が異なる少なくとも2種の高分子重合体からなる各薄膜の層面が繊維軸方向に平行に交互積層された交互積層体を含む光干渉性繊維を溶融紡糸する、スリット形状を有するポリマー吐出孔が穿設された複合紡糸口金であって、
    前記ポリマー吐出孔が、前記交互積層体を形成するポリマー流の層面が前記スリット状吐出孔の長辺側孔壁面に沿って平行となるように前記複合紡糸口金に穿設され、かつ前記長辺側孔壁に縊れ部を形成した光干渉繊維用複合紡糸口金。
  2. 前記ポリマー吐出孔に設ける縊れ部がスリット状であり、該スリット状の任意の縊れ部のスリット幅Wとスリット長L、および該任意の縊れ部を間に挟んでその両端部に形成された各非縊れ部の何れか短い方のスリット幅Wとスリット長Lとが、「1.5≦W/W≦2.5」および「0.38≦L/L≦2.4」という条件式を同時に満足する請求項1に記載の光干渉繊維用複合紡糸口金。
  3. 前記長辺側孔壁面に形成する縊れ部の数が1〜5である請求項1または請求項2に記載の光干渉繊維用複合紡糸口金。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の光干渉繊維用複合紡糸口金によって溶融紡糸して得た光干渉繊維。
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