JP2007194755A - 無線リソースの割当システム及びその方法並びにそれに用いる基地局、プログラム - Google Patents

無線リソースの割当システム及びその方法並びにそれに用いる基地局、プログラム Download PDF

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Shintaro Soma
慎太郎 相馬
Yoshio Takayanagi
良雄 高柳
Tatsuya Nakano
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Abstract

【課題】 移動通信システムにおいて、通信品質を確保しつつ無線ゾーンの切り替えを行うことができ、また無線リソースの有効利用を図る。
【解決手段】 基地局1aにおいて、移動端末2a,2bからの受信信号の到達時間を検出し、この到達時間に応じて、移動端末の無線リソースの割当てをなす。基地局1aの近傍に位置する移動端末2aに対しては、送信電力の低い無線ゾーンf1に割当てる。基地局1aから遠方に位置する移動端末2bに対しては、送信電力の高い無線ゾーンf2に割当てる。また、近傍の移動端末への送信電力を抑えることにより、基地局1a,1b間の干渉を低減し、周波数の繰り返し利用を高め、高効率の無線リソースの割当てを実現する。
【選択図】 図1

Description

本発明は無線リソースの割当システム及びその方法並びにそれに用いる基地局、プログラムに関し、特に移動通信システムにおいて基地局が移動端末に対して無線リソースを割当てる無線リソース割当方式に関するものである。
近年、移動体通信システムにおいても、情報量が大容量のコンテンツやアプリケーションが多くなり、今後、無線基地局のリソースが不足されることが予想される。次世代の無線通信システムであるCDMA(Code Division Multiple Access )やOFDM(Orthoganal Frequency Division Multiplexing)を導入した場合、移動体通信システムが大容量、広帯域となる反面、周波数の広帯域化により、隣接する無線基地局において、同一の周波数の割当てが必要になる。
しかしながら、移動端末が基地局から受信する下り電波は、通常、周辺の基地局からの干渉電波を絶えず受けているため、隣接する無線基地局において、同一の周波数の割当てを行うと、他セルからの同一周波数干渉が問題となる。
かかる問題に対して、ビームチルトアンテナを用いて、無線ゾーンの分割を行い、無線リソースを割当てる方法が提案されている(特許文献1参照)。また、他の方法として、基地局からの距離に応じてセルを複数に分割する方法が提案されている。すなわち、基地局に近い内側ゾーンとそれを取り囲む外側ゾーンとに分割して、無線リソースを割当てる方法が提案されている(特許文献2参照)。
特許第2600448号公報 特開平8−228375号公報
しかし、特許文献1の技術では、複数のアンテナ(通常のアンテナ及びビームチルトアンテナ)を設置する必要があり、大きな設備費用が必要になる。また、無線ゾーンの割当ての切り替えを、受信信号のレベルに応じて行っているため、フェージング、シャドーイング等の影響を受け、移動端末の無線リソースが、通常のアンテナに割当てられやすいという問題がある。
また、特許文献2の技術では、単に基地局からの距離のみにより無線ゾーンを分割しており、受信電力は全く考慮されておらず、固定的な無線ゾーン割当て方式であるので、通信品質の十分な確保ができないという問題がある。
本発明の目的は、通信品質を確保しつつ無線ゾーンの切り替えを行うことができ、また無線リソースの有効利用を図ることが可能な無線リソースの割当システム及びその方法並びにそれに用いる基地局、プログラムを提供することである。
本発明による無線リソース割当システムは、移動通信システムにおける移動端末への無線リソース割当システムであって、前記移動端末からの基地局への受信信号の到達時間に応じて前記移動端末の無線リソースの割当てを行う手段を含むことを特徴とする。
本発明による無線リソース割当方法は、移動通信システムにおける移動端末への無線リソース割当方法であって、前記移動端末からの基地局への受信信号の到達時間に応じて前記移動端末の無線リソースの割当てを行うステップを含むことを特徴とする。
本発明による基地局は、移動通信システムにおける移動端末へ無線リソースの割当てをなす基地局であって、前記移動端末からの基地局への受信信号の到達時間に応じて前記移動端末の無線リソースの割当てを行う手段を含むことを特徴とする。
本発明によるプログラムは、移動通信システムにおける移動端末へ無線リソースの割当てをなす基地局の動作をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記移動端末からの基地局への受信信号の到達時間に応じて前記移動端末の無線リソースの割当てを行う処理を含むことを特徴とする。
本発明の作用を述べる。基地局において、移動端末からの受信信号の到達時間を検出し、この到達時間に応じて、移動端末の無線リソースの割当てをなす。基地局の近傍に位置する移動端末に対しては、送信電力の低い無線ゾーンに割当て、基地局から遠方に位置する移動端末に対しては、送信電力の高い無線ゾーンに割当てる。また、近傍の移動端末への送信電力を抑えることにより、隣接基地局間の干渉を低減し、周波数の繰り返し利用を高め、高効率の無線リソースの割当てを実現する。
本発明によれば、以下に記載するような効果を奏する。その第1の効果は、複数の基地局に対して同一の周波数の割当てが可能になるので、無線リソースの有効利用を図ることができることである。また、第2の効果は、近傍の移動端末に対して、送信電力を下げることを可能にしているので、基地局の消費電力を削減できることである。更に、第3の効果は、指向性アンテナを用いることなく、1つのアンテナでセルの分割を可能にしているので、コストの削減ができることである。
更にはまた、第4の効果は、受信信号の到達時間より移動端末の位置を検出しているので、フェージングやシャドーイングの影響を大きく軽減し無線リソースを割当てることができることである。また、第5の効果は、受信信号の遅延プロファイルの検出を行っているので、ピーク値の低下を契機に無線ゾーンの切替えをなすことにより、通信回線の保障及び信頼性が向上することである。
以下に、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。図1を参照すると、本発明の実施の形態としての無線ゾーンを2分割した移動体通信システムが示されている。図1において、基地局1aの近傍のエリアをカバーする無線ゾーンf1と、基地局1aの遠方をカバーする無線ゾーンf2と、基地局1aの近傍に位置する移動端末2aと、遠方に位置する移動端末2bと、基地局1aに隣接する基地局1bと、その無線ゾーンf1及びf3とから構成される。
なお、基地局1bの無線ゾーンf1は、基地局1bの近傍のエリアをカバーする無線ゾーンであり、無線ゾーンf3は、基地局1bの遠方のエリアをカバーする無線ゾーンである。また、ゾーンを示すf1〜f3はそれぞれのゾーンに割当てられた周波数をも示すものとする。
図2を参照すると、図1に示す基地局1aの詳細な構成が示されている。図2において、基地局1aは、移動端末2a,2bと送受信をおこなうアンテナ3と、送受信信号の分配合成を行う送受信共用器としてのCOMDIST(Combiner and Distributor)4と、無線ゾーンf1に位置する移動端末2aへ低電力で送信する送信機A5と、無線ゾーンf2に位置する移動端末2bへ高電力で送信する送信機B6と、上位層から入力されたデータをPSK,QAM,CDMA,OFDMなどの周知の各種変調方式による変調処理を行う変調部7と、アンテナ3より受信された高周波信号を中間周波数信号へ周波数変換し、A/D変換する受信機8と、受信信号から検出した受信信号の到達時間の情報を、復調部10と呼制御部11とに出力するサーチャー9と、受信機8から入力された受信信号をサーチャー9からの情報を基にPSK,QAM,CDMA,OFDMなどの復調方式による復調処理を行う復調部10と、無線リソースの割当てをおこなう呼制御部11とから構成されている。
次に、本実施の形態に関わるサーチャー9の到達時間の検出と、呼制御部11の無線リソースの割当ての一例について、図2及び図3を用いて説明する。サーチャー9は移動端末2aの受信信号から、図3(a)に示す遅延プロファイル情報を検出して、遅延プロファイルのピーク値より到達時間の算出を行い、呼制御部11へ出力する。
呼制御部11は、この到達時間を所定の閾値Aと比較し、当該到達時間がこの閾値Aよりも速いことから、無線ゾーンf1に移動端末2aを割当て、送信機A5を介して移動端末2aと通信を行うのである。同様に、移動端末2bは、遅延時間が閾値Aより遅いために、無線ゾーンf2に割当て、送信機B6を介して通信を行うことになる。
ここで、もし、移動端末2aが閾値Aよりも遅くなった場合には、無線ゾーンf2に切り替え、送信機B6を介して通信を行う。移動端末2bが無線ゾーンf1に入った場合は、ヒステリシスを持たせるために、閾値Aとは異なる閾値Bにて到達時間の判定を行い、閾値Bよりも速くなった場合に、送信機A5に無線リソースを割当てるのである。このように、ヒステリシス機能をもたせることにより、閾値付近に位置する移動端末が頻繁に無線ゾーンの切り替えを起こすことが防止されることになる。
送信機A5は、予め最大送信電力を制限しており、近傍の移動端末への送信電力を抑えることにより、基地局間の干渉を低減することができるので、隣接基地局間で、同一の周波数f1を用いることができ、周波数の繰り返し利用を更に高め、高効率の無線リソースの割当てを実現できる。
更に、呼制御部11において、無線ゾーンf1に位置する移動端末2aからの受信信号から検出されるピーク値のレベルが通信可能な範囲内(予め定められた閾値レベルと比較することにより決定される)であれば、移動端末2aを無線ゾーンf1で運用するようにすることができる。但し、呼制御部11は、移動端末2aが通信困難な環境に位置し、無線ゾーンf1に位置する移動端末2aのピーク値が、通信不能な電力に低下した状態が一定時間継続した場合には、移動端末2aを無線ゾーンf2に割当て、送信機B6を介して通信を行うようにする。
このように、受信信号の遅延プロファイルの検出を行っているので、ピーク値の低下を契機に無線ゾーンの切替えをなすことにより、通信回線の保障及び信頼性が向上する。また、こうすることにより、無線ゾーンの割当てを基地局からの距離という固定的なではなく、受信状態に応じて柔軟に適応的に可変制御することができる。
本発明の他の実施の形態として、その基本構成は上記の実施の形態と同等であるが、ユーザへの無線リソースの割り当てについてさらに工夫している。基地局の近傍に位置する移動端末2aに対して送信機B6の無線リソースを割り当てることにより、高品質または高速のデータ転送を実現可能とする。送信機B6は、送信電力が大であるために、S/Nを多く確保できるために、多値変調による高速データ転送や高品質データ転送などが可能となる。なお、この場合には、移動端末2aとして、高品質や高レートのサービス要求をなす特定の端末であるものとする。
なお、上述した無線ゾーンの割当て処理は、予めその動作手順をプログラムとしてROMなどの記録媒体に格納しておき、これをコンピュータ(CPU)により読み取らせて実行させるようにすることができることは勿論である。
本発明の実施の形態における移動通信システムにおける無線ゾーンの状態を示す図である。 本発明の実施の形態における基地局の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態における無線ゾーンの割当状態を説明するための図である。
符号の説明
1a,1b 基地局
2a,2b 移動端末
3 アンテナ
4 送受信共用器
5,6 送信機
7 変調部
8 受信機
9 サーチャー
10 復調部
11 呼制御部

Claims (16)

  1. 移動通信システムにおける移動端末への無線リソース割当システムであって、前記移動端末からの基地局への受信信号の到達時間に応じて前記移動端末の無線リソースの割当てを行う手段を含むことを特徴とする無線リソース割当システム。
  2. 前記手段は、前記到達時間が所定閾値より小の場合、送信電力が所定値の無線ゾーンに割当て、前記到達時間が前記閾値より大の場合、送信電力が前記所定値よりも大なる無線ゾーンに割当てることを特徴とする請求項1記載の無線リソース割当システム。
  3. 前記手段は、前記到達時間が変化して前記無線ゾーンを切替える場合、前記閾値を異なる値としてヒステリシス特性を持たせるようにしたことを特徴とする請求項2記載の無線リソース割当システム。
  4. 前記手段は、前記受信信号の到達時間を、前記受信信号の遅延プロファイルによるピーク値を用いて検出するようにしたことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の無線リソース割当システム。
  5. 前記手段は、前記遅延プロファイルによるピーク値の低下を契機に、前記無線ゾーンを切替えることを特徴とする請求項4記載の無線リソース割当システム。
  6. 移動通信システムにおける移動端末への無線リソース割当方法であって、前記移動端末からの基地局への受信信号の到達時間に応じて前記移動端末の無線リソースの割当てを行うステップを含むことを特徴とする無線リソース割当方法。
  7. 前記ステップは、前記到達時間が所定閾値より小の場合、送信電力が所定値の無線ゾーンに割当て、前記到達時間が前記閾値より大の場合、送信電力が前記所定値よりも大なる無線ゾーンに割当てるステップを有することを特徴とする請求項6記載の無線リソース割当方法。
  8. 前記ステップは、前記到達時間が変化して前記無線ゾーンを切替える場合、前記閾値を異なる値としてヒステリシス特性を持たせるようにしたことを特徴とする請求項7記載の無線リソース割当方法。
  9. 前記ステップは、前記受信信号の到達時間を、前記受信信号の遅延プロファイルによるピーク値を用いて検出するステップを有することを特徴とする請求項6〜8いずれか記載の無線リソース割当方法。
  10. 前記遅延プロファイルによるピーク値の低下を契機に、前記無線ゾーンを切替えるステップを更に含むことを特徴とする請求項9記載の無線リソース割当方法。
  11. 移動通信システムにおける移動端末へ無線リソースの割当てをなす基地局であって、前記移動端末からの基地局への受信信号の到達時間に応じて前記移動端末の無線リソースの割当てを行う手段を含むことを特徴とする基地局。
  12. 前記手段は、前記到達時間が所定閾値より小の場合、送信電力が所定値の無線ゾーンに割当て、前記到達時間が前記閾値より大の場合、送信電力が前記所定値よりも大なる無線ゾーンに割当てることを特徴とする請求項11記載の基地局。
  13. 前記手段は、前記到達時間が変化して前記無線ゾーンを切替える場合、前記閾値を異なる値としてヒステリシス特性を持たせるようにしたことを特徴とする請求項12記載の基地局。
  14. 前記手段は、前記受信信号の到達時間を、前記受信信号の遅延プロファイルによるピーク値を用いて検出するようにしたことを特徴とする請求項11〜13いずれか記載の基地局。
  15. 前記手段は、前記遅延プロファイルによるピーク値の低下を契機に、前記無線ゾーンを切替えることを特徴とする請求項14記載の基地局。
  16. 移動通信システムにおける移動端末へ無線リソースの割当てをなす基地局の動作をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記移動端末からの基地局への受信信号の到達時間に応じて前記移動端末の無線リソースの割当てを行う処理を含むことを特徴とするプログラム。
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