JP2007194524A - 発光モジュールとその製造方法 - Google Patents

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悦夫 辻本
Tetsuya Tsumura
哲也 津村
Kimiharu Nishiyama
公治 西山
Keiichi Nakao
恵一 中尾
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Abstract

【課題】LEDの放熱基板としてセラミック基板を用いた場合、セラミック基板の加工が難しかった。
【解決手段】複数本のリードフレーム100の一部を少なくとも光反射樹脂106からなる壁部112で保持し、更に導熱樹脂102を介して金属板108に固定し、前記壁部112で囲まれた部分で露出した前記リードフレーム100に発光素子104を複数個、高密度に実装した後、前記壁部112と発光素子104の間に反射部114を後付けすることで、発光素子の実装性に影響を与えることなく、更に前記発光素子104から発せられた光を反射部114で前方に反射し、前記発光素子104から発生する熱をリードフレーム100から導熱樹脂102を介して金属板108に伝える構造によって、発光モジュールの発光効率と放熱効率を高める。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶テレビ等のバックライトを有する表示機器のバックライト等に使われる発光モジュール及びその製造方法に関するものである。
従来、液晶テレビ等のバックライトには、冷陰極管等が使われてきたが、近年、LEDやレーザー等の半導体発光素子を、放熱性の基板の上に実装することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図17は、従来の発光モジュールの一例を示す断面図である。図17において、セラミック基板1に形成された凹部には、発光素子2が実装されている。また複数のセラミック基板1は、放熱板3の上に固定されている。また複数のセラミック基板1は、窓部4を有する接続基板5で電気的に接続されている。そしてLEDから放射される光6は、接続基板5に形成された窓部4を介して、外部に放出される。なお図17において、凹部を有するセラミック基板1や接続基板5における配線及びLEDの配線等は図示していない。そしてこうした発光モジュールは、液晶等のバックライトとして使われている。しかしセラミック基板1は加工が難しく高価であるため、より安価で加工性に優れた放熱基板が求められていた。
一方、液晶TVを始めとする表示装置側からは、色表示範囲の拡大が望まれている。こうしたニーズに対しては、白色LED等では、限界があるため、近年では、Red(赤)、Green(緑)、Blue(青)の単色発光素子を、更には紫色、橙色、赤紫、コバルトブルー等の特別色を発光する特色発光素子も加えることで、色表示範囲(色表示は具体的にはCIE表色系等)を広げることが試みられている。
こうしたニーズに対して、図17のような発光モジュールで対応した場合、セラミック基板1の凹部に、こうした発光素子を一個一個実装しながら、全体として均一な混色(混色して白色)を出して、色バランス(例えば、後述するホワイトバランス)を調整する必要がある。一方LED等の固体発光素子は温度が上昇すると発光効率が低下することが知られている。更にLEDの発光色の違いによって温度に対する発光効率の低下度合いも異なる。こうした理由により、例えば、液晶TVをONした直後は、LED部分が室温(例えば25℃)であるため、ホワイトバランスが保たれていても、LED部分の温度が上昇(例えば、40℃→50℃→60℃)に伴い、例えば特に赤色の発光効率が低下する等の現象が生じてしまい、色再現性やバックライトの輝度も変化してしまう可能性がある。
一方、図17に示すように、LED等の発光素子2が一個ずつ実装されたセラミック基板1を、放熱板3の上に並べた場合、放熱面から有利である一方、フィルターや拡散板等を用いて光を混ぜて白色を作製する(あるいはRGB+特別色の混合によって演色性の高い白色を作製する)ことが難しくなる。
そのため発光素子の更なる高輝度化(大きな電流を流す必要がある)、更にはマルチLED(複数個のLEDを高密度に実装すること)に対応できる多数個の発光素子が高密度で実装できる加工性が高く、放熱性の優れた発光モジュールが要求されている。
特開2004−311791号公報
しかしながら、前記従来の構成では、発光素子を実装する放熱基板が、セラミック基板であったため、加工性やコスト面で不利になるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、セラミック基板の代わりに、リードフレームと絶縁体と、光反射樹脂や前記光反射樹脂で構成された反射部を使うことで、加工性の良い発光モジュールとその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明はLED等の発光素子を、放熱性の高いリードフレームの上に直接実装し、発光素子の光は前記発光素子を取り囲む反射部によって前方へ反射させる一方、前記発光素子で発生した熱はリードフレームから導熱樹脂を介して、裏面に形成した放熱用の金属板に伝えることになる。
本発明の発光モジュール及びその製造方法によって得られた発光モジュールは、LEDや半導体レーザー等の発光素子によって発生した熱を効率的に拡散することができ、LED等の発光素子を有効に冷却できる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における発光モジュールについて、図1から図4を用いて説明する。
図1は実施の形態1における発光モジュールの断面図である。図1において、100はリードフレーム、102は導熱樹脂、104は発光素子、106は光反射樹脂である。また108は金属板、110はスペーサ部、112は壁部、114は反射部であり、反射部114は、壁部112と分離可能なものである。このように反射部114を、壁部112等と分離可能とすることで、後述するように発光素子104を実装した後で、反射部114を装着できる。こうすることで、発光素子104の実装時に、反射部114が邪魔になりにくい。また116は矢印であり、図1において矢印116は、発光素子104から発せられた光が、反射部114で前方に反射する様子を示す。
なお図1においてスペーサ部110、壁部112は、共に光反射樹脂106で形成されている。そして複数本からなるリードフレーム100は、光反射樹脂106からなる壁部112等で補強され、さらに複数のリードフレーム100の隙間に前記光反射樹脂106を充填した状態で、導熱樹脂102によって金属板108に接着されている。そして金属板108とリードフレーム100の間に形成されたスペーサ部110によって、導熱樹脂102の厚みを薄くして放熱効果を高めた場合でも、その厚み精度が得られる。
図1に示すように、発光素子104から発せられた光は、矢印116で示されるように、後付け可能な反射部114によって、前方に反射され、発光モジュールの発光効率を高める。また壁部112は、後述するようにリードフレーム100の固定や、発光素子104を保護する樹脂が溢れた場合のダムの役割をする。
次に図2から図4を用いて発光モジュールの放熱メカニズムについて説明する。図2は熱が拡散する様子を示す断面図である。図2(A)において、矢印116aは、発光素子104の熱の伝わる方向を示す矢印である。図2(A)より、発光素子104で発生した熱は、リードフレーム100に沿って、矢印116aの方向に拡散することが判る。
図2(B)は、図2(A)の断面における熱の拡散の様子を示す断面図である。図2(B)において、リードフレーム100に伝わった熱は、矢印116bの方向に、導熱樹脂102を介して金属板108に拡散することが判る。
なお導熱樹脂102として、硬化型樹脂中に高放熱性の無機フィラーが分散されたものを用いることが望ましい。なお無機フィラーは略球形状で、その直径は0.1ミクロン以上100ミクロン以下が適当である(0.1ミクロン未満の場合、樹脂への分散が難しくなり、また100ミクロンを超えると導熱樹脂102の厚みが厚くなり熱拡散性に影響を与える)。そのため導熱樹脂102における無機フィラーの充填量は、熱伝導率を上げるために70から95重量%と高濃度に充填している。特に、本実施の形態では、無機フィラーは、平均粒径3ミクロンと平均粒径12ミクロンの2種類のAl23を混合したものを用いている。この大小2種類の粒径のAl23を用いることによって、大きな粒径のAl23の隙間に小さな粒径のAl23を充填できるので、Al23を90重量%近くまで高濃度に充填できるものである。この結果、導熱樹脂102の熱伝導率は5W/(m・K)程度となる。なお無機フィラーとしてはAl23の代わりに、MgO、BN、SiO2、SiC、Si34、及びAlNからなる群から選択される少なくとも一種以上を含んでもよい。
なお熱硬化性の絶縁樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂およびシアネート樹脂の内、少なくとも1種類の樹脂を含んでいる。これらの樹脂は耐熱性や電気絶縁性に優れている。導熱樹脂102の厚みは、薄くすれば、リードフレーム100に装着した発光素子104に生じる熱を金属板108に伝えやすいが、逆に絶縁耐圧が問題となり、厚すぎると、熱抵抗が大きくなるので、絶縁耐圧と熱抵抗を考慮して最適な厚さである50ミクロン以上500ミクロン以下に設定すれば良い。
このように、実施の形態1では、導熱樹脂102としては熱伝導性の良いフィラーを、光反射樹脂106には光反射性の優れたフィラーをそれぞれ添加することで、熱伝導性や光反射性(あるいは異なる単色光同士の混合による白色光の形成)を高めることになる。
なお、導熱樹脂102の色は、白色が望ましい。これは光反射樹脂106で反射しきれなかった光の反射効率を高めるためである。
反射部114は、リング状(あるいはドーナツ状)であり、この中に発光素子104が実装される。反射部114の側面の形状は、底部に向かって狭くなる形状が望ましいが、これは光の反射効率を高めるためである。また反射部114の側面を放射状や二次曲線、三次曲線等とすることで、光の反射方向を最適化設計できることは言うまでもない。
次に図3〜図4を用いて説明する。図3は発光モジュールの第1の上面図である。図3(A)より、複数本のリードフレーム100の隙間に、光反射樹脂106が充填されている様子が判る。図3(A)において、複数本のリードフレーム100の間には、光反射樹脂106が充填され、前記光反射樹脂106によって、前記リードフレーム100の上には壁部112や反射部114が形成されており、発光素子104からの光を前方に反射する。またリング状の反射部114で囲まれた範囲の中で、露出したリードフレーム100の表面には、発光素子104が実装されている。そして前記リードフレーム100は、その隙間に充填された光反射樹脂106によって互いにショートすることが防止され、更にその上に形成された壁部112や反射部114によって、機械的強度を高められている。そしてこの下には、図1に示したような導熱樹脂102や金属板108が形成されている(これらは図3(A)では見えない)。
図3(B)は、図3(A)から、発光素子104や、反射部114、壁部112を省いた状態の上面図に相当する。図3(B)より、複数本のリードフレーム100の間に、光反射樹脂106が充填されており、この光反射樹脂106によって、複数のリードフレーム100が互いに接触することなく、固定されていることが判る。そして光反射樹脂106で固定された複数本のリードフレーム100の下には、図1に示した導熱樹脂102や金属板108が形成されている(これらは図3(B)では見えない)。図3(B)における矢印116は、発光素子104(図3(B)には図示していない)から発生した熱が、リードフレーム100を介して平面方向に効率良く拡散する様子を示す。こうして発光素子104を効率的に冷却できる。
図4は発光モジュールの第2の上面図である。図3に示した第1の上面図では、複数本のリードフレーム100の隙間には光反射樹脂106が形成されている。一方、図4に示した第2の上面図では、複数本のリードフレーム100の隙間には導熱樹脂102と、光反射樹脂106の両方が形成されている。図4(A)より、複数本のリードフレーム100の発光素子104が実装される部分(例えば、反射部114で囲まれた部分)では、前記リードフレーム100の隙間に光反射樹脂106が形成され、発光素子104からの発光を前方に反射する。そして複数のリードフレーム100の隙間の一部を、導熱樹脂102で充填することで、リードフレーム100と導熱樹脂102の接触面積を増加させ、放熱効果を高めている。そしてこの下には、図1に示したような導熱樹脂102や金属板108が形成されている(これらは図4(A)では見えない)。このように必要に応じて、図3に示した第1の形態や、図4に示した第2の形態を選ぶことができる。
図4(B)は、図4(A)から、発光素子104や、反射部114、壁部112を省いた状態の上面図に相当する。図4(B)より、発光素子104が実装される付近のリードフレーム100(例えば、反射部114で囲まれた部分)の隙間には光反射樹脂106が形成されている。そしてそれ以外の部分ではリードフレーム100からの熱を奪うように導熱樹脂102が充填されている。また図4(B)の導熱樹脂102の外部には、スペーサ部110が見えている。図4(B)における矢印116aは、発光素子104(図4(B)には図示していない)から発生した熱が、リードフレーム100を介して効率良く拡散する様子を示す。また矢印116bは、リードフレーム100から導熱樹脂102への熱の拡散を示す。こうして発光素子104を効率的に冷却できる。このように反射部114の内部では、複数本のリードフレーム100の隙間に光反射樹脂106を、反射部114の外部には導熱樹脂102を充填することで互いの特徴を活かすことができる。なお導熱樹脂102も、光反射樹脂106も両方とも白色とすることで、互いの形成位置がずれたとしても、発光モジュールとしての発光性に影響を与えない。
なお第1の上面図に示す形状を選ぶことで、発光モジュールの発光効率を高められる。また第2の上面図に示す形状を選ぶことで、発光モジュールの冷却効率を高められるため、用途によって使い分けることができる。
このように実施の形態1では、図1から図4に示すように、発光素子104は、複数のリードフレーム100の上に跨るように形成されている(なお発光素子104は、必ずしも跨って実装される必要はない)。なお発光素子104の実装用のワイヤー線(ワイヤー線はワイヤーボンディング接続の場合であるが)、導電性樹脂や半田(フリップチップ実装等の場合)等の部材も同様に図1において図示していない。
なお発光素子104が実装される部分のリードフレーム100の近傍は、導熱樹脂102の代わりに、光反射樹脂106で固定されているが、これは発光素子104からの光の反射率を前方に反射させ、その発光効率を高めるためである。更にリードフレーム100の発光素子104が実装された部分の周囲に、光反射樹脂106を設置することで、発光素子104から発せられた光を、前記反射部114で前方へ反射させる。
そして実施の形態1では、光反射樹脂106で形成されたリング状(あるいはドーナツ状)の反射部114で囲まれた中に、発光素子104が実装され、発光素子104から発せられる光が、光反射樹脂106や反射部114で、前方へ反射される。
図3、図4に示すように、更にリードフレーム100の間にも光反射樹脂106を形成することで、発光素子104の近傍での光反射率を高めることができる。このため一つ一つが異なる発光色を有する発光素子を複数個、リング状に形成した反射部114の内側に実装した場合にも、その混色(あるいは混色による白色の形成)を容易にできる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2における発光モジュールの製造方法の一例について、図5〜図7を用いて説明する。図5〜図7は、実施の形態2における発光モジュールの製造方法の一例を示す断面図であり、118a、118bは透明樹脂、120はレンズである。
図5(A)は、リードフレーム100と光反射樹脂106の断面であり、リードフレーム100の一部は、金型等で発光素子104(発光素子104は図示していない)の実装部等がファインパターンに打抜かれ、更に回路基板等に実装される部分を折り曲げている。また光反射樹脂106の上部には壁部112が、下部にはスペーサ部110が形成されている。そしてこの光反射樹脂106を矢印116に示すように、リードフレーム100と一体化する。なおここで一体化には、金型を使った射出成型を用いることができる(なお図5には、金型及び射出成型機は図示していない)。具体的には、熱可塑性樹脂に光反射性の高い部材を添加した、射出成型可能な熱可塑性の材料を光反射樹脂106に使うことができる。こうした部材は、LED用に市販されている材料から選ぶことができる。このようにリードフレーム100を、光反射樹脂106で固定することで、リードフレーム100の変形を防止できると共に、その光反射率を高められる。
なお本発明において、光反射樹脂106には光反射性の高い部材(詳細は後述する)添加した熱可塑性樹脂を使い、導熱樹脂102には熱伝導性の高い部材を添加した熱硬化性樹脂を使うことになる。このように光反射樹脂106と、導熱樹脂102とで樹脂を使い分けることで、加工性と信頼性を高められる。なお熱可塑性樹脂の選択には、導熱樹脂の加工温度や半田付け温度を考慮することで、壁部112の変形を防止できる。
図5(B)は、リードフレーム100が、光反射樹脂106を用いて、射出成型された状態を示す断面図である。図5(B)より、リードフレーム100の上面には壁部112が、下面にはスペーサ部110が形成されていることが判る。次に図6に示すようにリードフレーム100と、金属板108を、導熱樹脂102を用いて一体化する。
図6(A)は、導熱樹脂102を用いてリードフレーム100と金属板108を一体化する様子を示す断面図である。矢印116aで示す方法で、金型(図示していない)を用いて光反射樹脂106で固定されたリードフレーム100と、金属板108を放熱樹脂102によって一体化成型する。なお導熱樹脂102を、途中に挟んで上下からリードフレーム100と金属板108でサンドイッチした状態で、加熱硬化させても良い。図6(A)のように成型する場合、金属板108と導熱樹脂102の間でのボイド(ボイドとは、密着不足等が原因で発生する空気層のこと)発生を防止するため、例えば導熱樹脂102の中央部を厚めにしたり、蒲鉾状にしたりして、空気残りを防止することが望ましい。なおこの一体化成型において、金型を使ったプレス装置を使うことが望ましい。そして例えば80℃〜200℃の範囲の任意の温度、例えば180℃で加熱することで、導熱樹脂102を硬化する。こうして、図6(B)に示す状態とする。そして図6(B)に示すように発光素子104を実装する。発光素子104のリードフレーム100への実装は、半田実装、ワイヤーボンダーを使った実装、フリップチップ実装等、実装方法は任意のものを選ぶことができる。
次に図7(A)に示すように、反射部114を実装する。反射部114の実装は、接着剤を使っても良いし、嵌め合いとしても良い。
次に図7(B)に示すように、光反射樹脂106で囲われた部分に、透明樹脂118aを流し込み、硬化させる。なお図7(B)に示すように透明樹脂118aは、反射部114で囲まれた部分を適当に埋めればよい。また必要に応じて、反射部114で囲まれた部分全体を透明樹脂118aで覆うことができる。この場合、図7(B)に示すように、光反射部114から溢れた透明樹脂118bを、反射部114と壁部112との隙間をダムのように使って受け止めることができる。このような構造とすることで、反射部114とリードフレーム100との間に隙間が有っても、透明樹脂118が外部に流れ出にくくなるため、封止工程の安定化が可能となる。
図7(C)は、透明樹脂118aの上にレンズ120をセットした状態を示す断面図である。このように溢れた透明樹脂118bを、壁部112で受け止めることで、レンズ120の実装性への影響を防止できる。
なお発光素子104を覆う透明樹脂118aは、PMMA(ポリメチルメタクリレート)やシリコン系の透明な樹脂を用いることが望ましい。ここにエポキシ系の樹脂を用いた場合、エポキシの黄化防止のUV抑制剤を添加することが必要である。これはLEDが白色、更には青色光によってエポキシ樹脂が黄化する場合があるためである。またここにシリコン系等の柔らかい(少なくともエポキシ系より硬度が低い)ものを用いることが望ましい。柔らかい(柔軟性を有する)樹脂材料を用いることで、発光素子104が発熱し、熱膨張した際での発光素子104とリードフレーム100の接続部への応力集中を防止できる。同様に、発光素子104とリードフレーム100をボンディング接続した際の、金製ワイヤーへの応力集中を低減できる(金製ワイヤーが切断されにくくなる)。
なお発光モジュールに実装する発光素子は、少なくとも1種類以上の異なる発光色を有する発光素子であることが望ましい。異なる発光色を有する複数個の発光素子104を使うことで演色性を高められ、一つの光反射樹脂で囲まれた領域内にこれらを複数個高密度で実装することで互いの混色性を高められる。また複数個の発光素子104の内、1個以上の発光色を白色とすることもできる。このように実施の形態2の構成では、その優れた放熱性を生かすことで、発光効率が温度の影響を受けやすい(あるいは影響の程度が異なる)発光素子104であっても、温度の影響を受けにくい。また発光モジュール自体の温度が上昇した場合でも、リードフレーム100を介して個別に発光素子104を制御することができることは言うまでもない。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3における発光モジュールの製造方法の一例について、図8から図16を用いて説明する。図8〜図16は、実施の形態3における発光モジュールの製造方法の一例を説明する斜視図もしくは断面図である。
図8は、実施の形態3における打抜かれたリードフレームの一例を示す斜視図である。適当な金型を使うことで、複数個を一括で打抜き加工することもできる。
図9は、実施の形態3における曲げられたリードフレームの一例を示す斜視図である。適当な金型を使うことで、リードフレームの一部を高精度に曲げられる。ここで曲げ部は、発光モジュールのリード端子、あるいは回路基板等への取り付け部分となる。
図10は、実施の形態3におけるリードフレームの中央部を打ち抜いた様子を示す斜視図である。図10に示すようにして、発光素子104(図示していない)を実装する部分を高精度に打抜くことができる。このように、中央部だけを部分的に打抜くことで、リードフレーム100がバラバラになることを防ぐ。ここで図10に示すように、発光素子104の実装部分は、ファインパターン(もしくはファインピッチ)とすることが望ましい。発光素子104の実装部をファインパターン(もしくはファインピッチ)とするのは、限られた面積に複数の発光素子104を高密度に実装するためである。
図11(A)に示すように、リードフレーム100の中央部(あるいは、発光素子104の実装部分)に、光反射樹脂106で壁部112やスペーサ部110を成型する。ここで射出成型等を用いることで、図11(B)の状態を形成できる。
図12は、実施の形態3におけるリードフレームの不要部を除去した裏面を示す斜視図である。図12より、リードフレーム100は、スペーサ部110で固定されていることが判る。
図13に示すように、途中に導熱樹脂102を挟み、矢印116のようにして金属板108をセットする。こうして導熱樹脂102を介して、金属板108を矢印116に示すように固定する。この時、図6(A)で説明したように金型や熱プレスを使うことができる。またスペーサ110を用いることで、金属板108の位置決めや、途中に挟んで硬化させる導熱樹脂102の厚みを規定できる。
図14は、導熱樹脂102(導熱樹脂102は、金属板108の影になるため図14では見えない)を介して、金属板108をスペーサ部110にはめ込んだ状態を示す斜視図である。このようにリードフレーム100に形成されたスペーサ部110に、導熱樹脂102を介して、金属板108を嵌め込む(更に金属板108とリードフレーム100の間に充填される導熱樹脂102の厚みを制御する)ことで、導熱樹脂102の厚みバラツキを抑え、薄層化が可能となるため、熱伝導を高めることができる。
図15は、実施の形態3における反射部を後付けする様子を示す断面図である。図15に示すように、複数個の発光素子104を実装した後、反射部114を矢印116に示すように、壁部112の内側で、かつ発光素子104の外側にセットする。このように、発光素子104を実装した後で、反射部114をセットすることで、発光素子104の高密度実装を容易にできる。
図16は、実施の形態3における発光素子を実装した後の発光モジュールの斜視図であり、図16(A)が上面図、図16(B)が裏面図に相当する。図16(A)において、122は金線であり、ワイヤーボンド実装で用いる配線に相当する。図16(A)に示すように、反射部114で囲まれた中に、複数個の発光素子104を金線122等で実装する。そしてこの後、前述した図7に示したように透明樹脂118aを充填し発光素子104を保護する。なお壁部112を形成することで、リードフレーム100を固定できると共に、反射部114から溢れた透明樹脂118bを保持できる一種のダム機能を持たせられる。また壁部112の形状を工夫することができる。例えば図16(A)に示すように、予め形成された壁部112に対して、反射部114を後で嵌め込むことができる。こうして反射部114が無い状態で発光素子104を高密度に実装し、その後で反射部114をセットできる。また反射部114の材質として、光反射樹脂106以外に、光反射性の高いセラミック部材や樹脂部材を選ぶことができる。
なお光反射樹脂106は、リードフレーム100の側面と底面を覆っても、リードフレーム100の側面だけを覆っても良い。リードフレーム100の底部やその側面も光反射樹脂106で覆った場合、リードフレーム100の変形を防止すると共に、リードフレーム100と金属板108のショートを防止できる。これはリードフレーム100と金属板108の間が、光反射樹脂106と導熱樹脂102の多層によって絶縁されるためである。
またリードフレーム100の発光素子104が実装される部分(リードフレーム100の裏面に相当し、発光素子104が実装されるリードフレーム100の直下であって、前記リードフレーム100と導熱樹脂102の間)に光反射樹脂106は形成しないこともできる。リードフレーム100裏面、つまりリードフレーム100と導熱樹脂102の間で、発光素子104の直下を避けることで、発光素子104の導熱樹脂102への熱拡散に影響を与えることを防止する。このようにリードフレーム100と導熱樹脂102を直接、接するようにすることでリードフレーム100から導熱樹脂102への熱伝導性を高められる。
このように光反射樹脂106の一部を、リードフレーム100の側面のみならず裏面も覆うようにすることで、リードフレーム100の固定を確実化できると共に、リードフレーム100と金属板108のショートを防止できるため、導熱樹脂102の薄層化が可能となる。
次に、絶縁材料について更に詳しく説明する。導熱樹脂102は、フィラーと樹脂から構成されている。なおフィラーとしては、無機フィラーが望ましい。無機フィラーとしては、Al23、MgO、BN、SiO2、SiC、Si34、及びAlNからなる群から選択される少なくとも一種を含むことが望ましい。なお無機フィラーを用いると、放熱性を高められるが、特にMgOを用いると線熱膨張係数を大きくできる。またSiO2を用いると誘電率を小さくでき、BNを用いると線熱膨張係数を小さくできる。こうして導熱樹脂102としての熱伝導率が1W/(m・K)以上20W/(m・K)以下のものを形成することができる。なお熱伝導率が1W/(m・K)未満の場合、発光モジュールの放熱性に影響を与える。また熱伝導率を20W/(m・K)より高くしようとした場合、フィラー量を増やす必要があり、プレス時の加工性に影響を与える場合がある。
また樹脂としては、熱硬化性樹脂を用いることが望ましく、具体的にはエポキシ樹脂、フェノール樹脂、及びイソシアネート樹脂からなる群から選択される少なくとも一種を含むことが望ましい。
なお無機フィラーは略球形状で、その直径は0.1〜100μmであるが、粒径が小さいほど樹脂への充填率を向上できる。そのため導熱樹脂102における無機フィラーの充填量(もしくは含有率)は、熱伝導率を上げるために70から95重量%と高濃度に充填している。特に、本実施の形態では、無機フィラーは、平均粒径3ミクロンと平均粒径12ミクロンの2種類のAl23を混合したものを用いている。この大小2種類の粒径のAl23を用いることによって、大きな粒径のAl23の隙間に小さな粒径のAl23を充填できるので、Al23を90重量%近くまで高濃度に充填できるものである。この結果、導熱樹脂102の熱伝導率は5W/(m・K)程度となる。なおフィラーの充填率が70重量%未満の場合、熱伝導性が低下する場合が有る。またフィラーの充填率(もしくは含有率)が95重量%を超えると、硬化前の導熱樹脂102の成型性に影響を与える場合があり、導熱樹脂102とリードフレーム100の接着性(例えば埋め込んだ場合や、その表面に貼り付けた場合)に影響を与える可能性がある。
なお熱硬化性の絶縁樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂およびシアネート樹脂の内、少なくとも1種類の樹脂を含んでいる。これらの樹脂は耐熱性や電気絶縁性に優れている。
なお導熱樹脂102からなる絶縁体の厚さは、薄くすれば、リードフレーム100に装着した発光素子104に生じる熱を金属板108に伝えやすいが、逆に絶縁耐圧が問題となり、厚すぎると、熱抵抗が大きくなるので、絶縁耐圧と熱抵抗を考慮して最適な厚さに設定すれば良い。
次にリードフレーム100の材質について説明する。リードフレームの材質としては、銅を主体とするものが望ましい。これは銅が熱伝導性と導電率が共に優れているためである。またリードフレームとしての加工性や、熱伝導性を高めるためには、リードフレーム100となる銅素材に銅以外の少なくともSn、Zr、Ni、Si、Zn、P、Fe等の群から選択される少なくとも1種類以上の材料とからなる合金を使うことが望ましい。例えばCuを主体として、ここにSnを加えた、合金(以下、Cu+Snとする)を用いることができる。Cu+Sn合金の場合、例えばSnを0.1wt%以上0.15wt%未満添加することで、その軟化温度を400℃まで高められる。比較のためSn無しの銅(Cu>99.96wt%)を用いて、リードフレーム100を作製したところ、導電率は低いが、出来上がった放熱基板において歪みが発生する場合があった。そこで詳細に調べたところ、その材料の軟化点が200℃程度と低いため、後の部品実装時(半田付け時)や、発光素子104の実装後の信頼性(発熱/冷却の繰り返し等)に変形する可能性があることが予想された。一方、Cu+Sn>99.96wt%の銅系の材料を用いた場合、実装された各種部品や複数個のLEDによる発熱の影響は特に受けなかった。また半田付け性やダイボンド性にも影響が無かった。そこでこの材料の軟化点を測定したところ、400℃であることが判った。このように、銅を主体として、いくつかの元素を添加することが望ましい。銅に添加する元素として、Zrの場合、0.015wt%以上0.15wt%の範囲が望ましい。添加量が0.015wt%未満の場合、軟化温度の上昇効果が少ない場合がある。また添加量が0.15wt%より多いと電気特性に影響を与える場合がある。また、Ni、Si、Zn、P等を添加することでも軟化温度を高くできる。この場合、Niは0.1wt%以上5wt%未満、Siは0.01wt%以上2wt%以下、Znは0.1wt%以上5wt%未満、Pは0.005wt%以上0.1wt%未満が望ましい。そしてこれらの元素は、この範囲で単独、もしくは複数を添加することで、銅素材の軟化点を高くできる。なお添加量がここで記載した割合より少ない場合、軟化点上昇効果が低い場合がある。またここで記載した割合より多い場合、導電率への影響の可能性がある。同様に、Feの場合0.1wt%以上5wt%以下、Crの場合0.05wt%以上1wt%以下が望ましい。これらの元素の場合も前述の元素と同様である。
なおリードフレーム100に使う銅合金の引張り強度は、600N/mm2以下が望ましい。引張り強度が600N/mm2を超える材料の場合、リードフレーム100の加工性に影響を与える場合がある。またこうした引張り強度の高い材料は、その電気抵抗が増加する傾向にあるため、実施の形態1で用いるようなLED等の大電流用途には向かない場合がある。一方、引張り強度が600N/mm2以下(更にリードフレーム100に微細で複雑な加工が必要な場合、望ましくは400N/mm2以下)とすることでスプリングバック(必要な角度まで曲げても圧力を除くと反力によってはねかえってしまうこと)の発生を抑えられ、形成精度を高められる。このようにリードフレーム材料としては、Cuを主体とすることで導電率を下げられ、更に柔らかくすることで加工性を高められ、更にリードフレーム100による放熱効果も高められる。なおリードフレーム100に使う銅合金の引張り強度は、10N/mm2以上が望ましい。これは一般的な鉛フリー半田の引張り強度(30〜70N/mm2程度)に対して、リードフレーム100に用いる銅合金はそれ以上の強度が必要なためである。リードフレーム100に用いる銅合金の引張り強度が、10N/mm2未満の場合、リードフレーム100に発光素子104や駆動用半導体部品、チップ部品等を半田付け実装する場合、半田部分ではなくてリードフレーム100部分で凝集破壊する可能性がある。
なおリードフレーム100の、導熱樹脂102から露出している面(発光素子104や、図示していないが制御用ICやチップ部品等の実装面)に、予め半田付け性を改善するように半田層や錫層を形成しておくことで、ガラエポ基板等に比べて熱容量が大きく半田付けしにくい、リードフレーム100へ対する部品実装性を高められると共に、配線の錆び防止が可能となる。なおリードフレーム100の導熱樹脂102に接する面(もしくは埋め込まれた面)には、半田層は形成しないことが望ましい。このように導熱樹脂102と接する面に半田層や錫層を形成すると、半田付け時にこの層が柔らかくなり、リードフレーム100と導熱樹脂102の接着性(もしくは結合強度)に影響を与える場合がある。なお図1から図16において、半田層や錫層は図示していない。
金属製の金属板108としては、熱伝導の良いアルミニウム、銅またはそれらを主成分とする合金からできている。特に、本実施の形態では、金属板108の厚みを1mmとしているが、その厚みはバックライト等の仕様に応じて設計できる(なお金属板108の厚みが0.1mm以下の場合、放熱性や強度的に不足する可能性がある。また金属板108の厚みが50mmを超えると、重量面で不利になる)。金属板108としては、単なる板状のものだけでなく、より放熱性を高めるため、導熱樹脂102を形成した面とは反対側の面に、表面積を広げるためにフィン部(あるいは凹凸部)を形成しても良い。線膨張係数は8×10-6/℃〜20×10-6/℃としており、金属板108や発光素子104の線膨張係数に近づけることにより、基板全体の反りや歪みを小さくできる。またこれらの部品を表面実装する際、互いに熱膨張係数をマッチングさせることは信頼性的にも重要となる。また金属板108を他の放熱板(図示していない)にネジ止めできる。
またリードフレーム100としては、銅を主体とした金属板を、少なくともその一部が事前に打抜かれたものを用いることができる。そしてリードフレーム100の厚みは0.1mm以上1.0mm以下(更に望ましくは0.3mm以上0.5mm以下)が望ましい。これはLEDを制御するには大電流(例えば30A〜150Aであり、これは駆動するLEDの数によって更に増加する場合もある)が必要であるためである。またリードフレーム100の肉厚が0.10mm未満の場合、プレスが難しくなる場合がある。またリードフレーム100の肉厚が1mmを超えると、プレスによる打ち抜き時にパターンの微細化が影響を受ける場合がある。ここでリードフレーム100の代わりに銅箔(例えば、厚み10ミクロン以上50ミクロン以下)を使うことは望ましくない。本発明の場合、LED等の発光素子104で発生する熱は、リードフレーム100を通じて広く拡散されることになる。そのためリードフレーム100の厚みが厚いほど、リードフレーム100を介しての熱拡散が有効となる。一方、リードフレーム100の代わりに銅箔を用いた場合、銅箔の厚みがリードフレームに比べて薄い分、熱拡散しにくくなる可能性がある。
以上のようにして、少なくとも光反射樹脂106からなる壁部112によって固定され、更にその隙間に前記光反射樹脂106が充填されたリードフレーム100と、金属板108と、前記リードフレーム100と前記金属板108を固定する導熱樹脂102と、前記壁部112で囲まれた中に露出した複数本のリードフレーム100に実装された複数の発光素子104と、前記壁部112の中で、発光素子104を囲うように装着された反射部114と、からなる発光モジュールを提供する。
また少なくとも光反射樹脂106からなる壁部112によって固定され、更にその隙間に前記光反射樹脂106が充填されたリードフレーム100と、金属板108と、前記リードフレーム100と金属板108を固定する導熱樹脂102と、前記導熱樹脂102を囲う前記光反射樹脂106からなるスペーサ部110と、前記壁部112で囲まれた中に露出した複数本のリードフレーム100に実装された複数の発光素子104と、前記壁部112の中で、前記発光素子104を囲うように装着された反射部114と、からなる発光モジュールを提供する。
少なくとも光反射樹脂106からなる壁部112によって固定され、更にその隙間に前記光反射樹脂106が充填された複数のリードフレーム100と、金属板108と、少なくとも前記金属板108と前記リードフレーム100を固定する導熱樹脂102と、前記壁部112で囲まれた中で、前記複数本のリードフレーム100に実装された発光素子104と、前記壁部112の中で、前記発光素子104を囲うように装着された反射部114と、前記発光素子104を覆う透明樹脂118aと、からなる発光モジュールを提供する。
少なくとも光反射樹脂106からなる壁部112によって一部が固定され、その隙間に前記光反射樹脂106が充填された複数のリードフレーム100と、金属板108との間に、導熱樹脂102を挟んだ状態で、前記導熱樹脂102を硬化し、前記金属板108と前記リードフレーム100を一体化した後、前記反射部114で囲まれた中に露出した前記リードフレーム100に発光素子104を実装した後、反射部114を装着することで、発光モジュールを製造する。
また少なくとも光反射樹脂106からなる壁部112によって固定され、その隙間に前記光反射樹脂106が充填された複数のリードフレーム100と、金属板108との間に、導熱樹脂102を挟んだ状態で、前記導熱樹脂102を硬化し、前記金属板108と前記リードフレーム100を一体化した後、前記反射部114で囲まれた部分中に露出した前記リードフレーム100に発光素子104を実装した後、反射部114を装着し、透明樹脂118aで覆うことで発光モジュールを製造できる。
なお光反射樹脂106としては、TiO2やMgO等の白色セラミック粉、あるいはガラス粉、マイクロガラスビーズ等の光反射の高い光反射粉を耐熱性の高い熱可塑性の樹脂中に分散させたものを使うことができる。なお光反射粉の光反射性として、屈折率を目安にできる。望ましくはガラスの屈折率(nd=1.44〜1.70)より、更に高い屈折率を有する部材(もしくは粉)を光反射粉として用いることが望ましい。一例として、TiO2(合成ルチルのチタニア)の屈折率(nd=2.62〜2.90)、SrTiO3(チタン酸ストロンチウム)の屈折率(nd=2.41)、GGG(Gd3Ga512)の屈折率(nd=2.03)、ZrSiO4(ハイタイプのジルコン)の屈折率(nd=1.83)、YAG(Y3Al512)の屈折率(nd=1.83)、Al23(合成コランダム)の屈折率(nd=1.73〜1.77)、(MgO)2・(Al235のスピネルの屈折率(nd=1.73)、ダイヤモンド(nd=2.42)からなる群から選択される少なくとも一種類を選ぶことができる。なお屈折率が高いほど、粉体に入った光を反射しやすくなるが、同時に粉体(あるいは素材)自体の透明度(あるいは結晶性、粒径、純度等)や、熱可塑性樹脂の屈折率も考慮することで、その光反射率を高められる。また光反射粉を熱可塑性樹脂に分散してなる光反射樹脂106としては、表面実装用のLED用のものを使うことも可能である。なお高屈折率粉は、ダイヤモンドを除いて熱伝導性が低いため、必要に応じて導熱樹脂に添加した無機フィラーを添加しても良い。こうすることで光反射樹脂106の熱伝導を調整できる。またこうした市販の光反射樹脂106を、リードフレーム100との成型方法としては射出成型等の量産性の高いものを選ぶことができる。なお光反射樹脂106の可視光領域における光反射率は90%以上99.9%以下が望ましい。光反射率が90%未満の場合、反射部114での反射効率に影響を与える。また光反射率を99.9%より高くしようとすると、光反射樹脂106が高価で特殊なものとなる可能性がある。また光反射樹脂106は白色が望ましい。白色にすることで、Red、Green、Blue等の単色光の混色を容易にする。このように光反射樹脂106に添加する反射材としては、TiO2、MgO、ガラス粉、マイクロガラスビーズ、SrTiO3、Gd3Ga512、ZrSiO4、YAGもしくは(Y3Al512)、Al23、(MgO)2・(Al235、もしくはダイヤモンドからなる群から選択される少なくとも一種を含む無機フィラーが望ましく、その粒径は10ミクロン以下0.01ミクロン以上が望ましい。10ミクロンより大きい場合、成形性に影響を与える場合がある。また粒径が0.01ミクロン未満の場合、粉体の比表面積が大きくなりすぎ、射出成型時の流動性に影響を与える場合がある。
また発光素子104は、光反射樹脂106で囲まれた面積内でリードフレーム上に実装され、更に透明樹脂118a等で覆うことで、発光素子104を保護できると共に、複数個の発光素子104の高密度ベア実装が可能となる。また複数個の発光素子104を高密度に実装することで、混色による白色を均一化しやすくなる。
またこの場合、複数個の発光素子104の内、1個以上は発色光を白色とすることで、混色を容易にする効果が得られる。
なお、光反射樹脂106として、例えばポリカーボネート樹脂に白色顔料を分散したものを使って、射出成型することができる。特にポリカーボネート樹脂の場合、射出成型する前に、充分乾燥させることが望ましい。これはポリカーボネート樹脂が親水性樹脂であり、空気中の水分を吸収しているためである。そのため、乾燥することなく、射出成型を行うと、成型中に樹脂の加水分解反応が発生し、樹脂の分子量が低下して成型体の品質に影響を与える場合がある。そのため乾燥は、100℃以上(望ましくは110℃〜130℃で、4〜6時間行うことが望ましい)で行うことが望ましい。また成型温度は250℃〜300℃の範囲が、金型温度は50℃〜120℃の間が望ましい。この範囲より温度が低い場合は、成形性に影響を与える場合がある。また成型温度がこの範囲より高い場合、成形性や成型体の樹脂の物性に影響を与える場合がある。
光反射樹脂106用の熱可塑性樹脂としては、他にPPSや液晶ポリマーを選ぶことができる。こうした樹脂(例えば液晶ポリマー)の場合、射出温度は340℃前後(望ましくは270℃以上380℃以下が望ましい。この温度域未満は射出成型性に影響を与える場合があり、この温度域より高い場合樹脂に影響を与える場合がある)が望ましい。また同様に金型を100℃前後(望ましくは50℃以上130℃以下、この温度域より低い場合は成形性に影響を与える場合がある。またこの温度域より高い場合も同様である)に加熱することが望ましい。またここに添加する白色顔料としては、TiO2、Al23,MgO等を用いることができる。なおこれら顔料の粒径は10ミクロン以下0.01ミクロン以上(望ましくは5ミクロン以下0.1ミクロン以上)が望ましい。10ミクロンより大きい場合、成形性に影響を与える場合がある。また粒径が0.01ミクロン未満の場合、粉体の比表面積が大きくなりすぎ、射出成型時の流動性に影響を与える場合がある。
以上のように、本発明にかかる発光モジュールを用いることで、多数個の発光素子を、安定して点灯できるため、液晶TV等のバックライト以外に、プロジェクター、投光機器等の小型化、高演色化の用途にも適用できる。
実施の形態1における発光モジュールの断面図 熱が拡散する様子を示す断面図 発光モジュールの第1の上面図 発光モジュールの第2の上面図 実施の形態2における発光モジュールの製造方法の一例を示す断面図 実施の形態2における発光モジュールの製造方法の一例を示す断面図 実施の形態2における発光モジュールの製造方法の一例を示す断面図 実施の形態3における発光モジュールの製造方法の一例を示す斜視図 実施の形態3における発光モジュールの製造方法の一例を示す斜視図 実施の形態3における発光モジュールの製造方法の一例を示す斜視図 実施の形態3における発光モジュールの製造方法の一例を示す断面図 実施の形態3における発光モジュールの製造方法の一例を示す斜視図 実施の形態3における発光モジュールの製造方法の一例を示す斜視図 実施の形態3における発光モジュールの製造方法の一例を示す斜視図 実施の形態3における発光モジュールの製造方法の一例を示す断面図 実施の形態3における発光モジュールの製造方法の一例を示す斜視図 従来の発光モジュールの一例を示す断面図
符号の説明
100 リードフレーム
102 導熱樹脂
104 発光素子
106 光反射樹脂
108 金属板
110 スペーサ部
112 壁部
114 反射部
116 矢印
118 透明樹脂
120 レンズ
122 金線

Claims (17)

  1. 少なくとも光反射樹脂からなる壁部によって固定され、更にその隙間に前記光反射樹脂が充填されたリードフレームと、
    金属板と、
    前記リードフレームと前記金属板を固定する導熱樹脂と、
    前記壁部で囲まれた中に露出した複数本のリードフレームに実装された複数の発光素子と、
    前記壁部の中で、発光素子を囲うように装着された反射部と、
    からなる発光モジュール。
  2. 少なくとも光反射樹脂からなる壁部によって固定され、更にその隙間に前記光反射樹脂が充填されたリードフレームと、
    金属板と、
    前記リードフレームと金属板を固定する導熱樹脂と、
    前記導熱樹脂を囲う前記光反射樹脂からなるスペーサ部と、
    前記壁部で囲まれた中に露出した複数本のリードフレームに実装された複数の発光素子と、
    前記壁部の中で、前記発光素子を囲うように装着された反射部と、
    からなる発光モジュール。
  3. 少なくとも光反射樹脂からなる壁部によって固定され、更にその隙間に前記光反射樹脂が充填された複数のリードフレームと、
    金属板と、
    少なくとも前記金属板と前記リードフレームを固定する導熱樹脂と、
    前記壁部で囲まれた中で、前記複数本のリードフレームに実装された発光素子と、
    前記壁部の中で、前記発光素子を囲うように装着された反射部と、
    前記発光素子を覆う透明樹脂と、
    からなる発光モジュール。
  4. 金属板とリードフレームの間に形成された導熱樹脂の厚みは50ミクロン以上500ミクロン以下である請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の発光モジュール。
  5. 一つ一つが異なる発光色を有する発光素子が複数個、反射部で囲まれた面積内に実装されている請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれか一つに記載の発光モジュール。
  6. 反射部で囲まれた面積内に実装されている複数個の発光素子の内、1個以上は発光色が白色である請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の発光モジュール。
  7. リードフレームの厚みは0.10mm以上1.0mm以下である請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の発光モジュール。
  8. 導熱樹脂の熱伝導率が1W/(m・K)以上20W/(m・K)以下である請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の発光モジュール。
  9. 導熱樹脂は、Al23、MgO、BN、SiO2、SiC、Si34、及びAlNからなる群から選択される少なくとも一種を含む無機フィラーが、熱硬化性の樹脂に分散されたものである請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の発光モジュール。
  10. 導熱樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、及びイソシアネート樹脂からなる群から選択される少なくとも一種を含む熱硬化性の樹脂に、無機フィラーが分散されたものである請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の発光モジュール。
  11. 光反射樹脂は、熱可塑性樹脂に光反射材が添加された白色のものである請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の発光モジュール。
  12. 反射材は、TiO2、MgO、ガラス粉、マイクロガラスビーズ、SrTiO3、Gd3Ga512、ZrSiO4、YAGもしくは(Y3Al512)、Al23、(MgO)2・(Al235、もしくはダイヤモンドからなる群から選択される少なくとも一種を含む無機フィラーであり、その粒径は10ミクロン以下0.01ミクロン以上である請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の発光モジュール。
  13. Snは0.1wt%以上0.15wt%以下、Zrは0.015wt%以上0.15wt%以下、Niは0.1wt%以上5wt%以下、Siは0.01wt%以上2wt%以下、Znは0.1wt%以上5wt%以下、Pは0.005wt%以上0.1wt%以下、Feは0.1wt%以上5wt%以下である群から選択される少なくとも一種を含む銅を主体とするリードフレームを用いる請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の発光モジュール。
  14. 光反射樹脂の一部は、リードフレーム同士の隙間と、前記リードフレームと導熱樹脂の間で発光素子の直下を避けた位置にも、形成されている請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の発光モジュール。
  15. 光反射樹脂の一部は、リードフレームと金属板の間の隙間を保持するスペーサを形成する請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3のいずれかに記載の発光モジュール。
  16. 少なくとも光反射樹脂からなる壁部によって一部が固定され、その隙間に前記光反射樹脂が充填された複数のリードフレームと、金属板との間に、導熱樹脂を挟んだ状態で、前記導熱樹脂を硬化し、
    前記金属板と前記リードフレームを一体化した後、
    前記反射部で囲まれた中に露出した前記リードフレームに発光素子を実装した後、反射部を装着する発光モジュールの製造方法。
  17. 少なくとも光反射樹脂からなる壁部によって固定され、その隙間に前記光反射樹脂が充填された複数のリードフレームと、金属板との間に、導熱樹脂を挟んだ状態で、前記導熱樹脂を硬化し、
    前記金属板と前記リードフレームを一体化した後、
    前記反射部で囲まれた部分中に露出した前記リードフレームに発光素子を実装した後、反射部を装着し、透明樹脂で覆う発光モジュールの製造方法。
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