JP2007214248A - 発光モジュールとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】LEDの放熱基板としてセラミック基板を用いた場合、セラミック基板の加工が難しかった。
【解決手段】片面に凹部が形成された金属基板112の前記凹部形状に合わせて、無機フィラーと熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物とを含んだ放熱樹脂102と、銅を主体とするリードフレーム100a、100bにそれぞれ大きさの異なるLED108を実装することで、LED108の発熱を、前記リードフレーム100を発光モジュール全体に広げられ、更に放熱樹脂102の厚みを薄く均一にできるため、リードフレーム100a、100bの熱を効果的に金属基板112へ拡散できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶テレビ等のバックライトを有する表示機器のバックライト等に使われる発光モジュール及びその製造方法に関するものである。
従来、液晶テレビ等のバックライトには、冷陰極管等が使われてきたが、近年、LEDやレーザー等の半導体発光素子を、放熱性の基板の上に実装することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図6は、発光モジュールの一例を示す断面図である。図6において、セラミック基板1に形成された凹部には、発光素子2が実装されている。また複数のセラミック基板1は、放熱板3の上に固定されている。また複数のセラミック基板1は、窓部4を有する接続基板5で電気的に接続されている。そしてLEDから放射される光6は、接続基板5に形成された窓部4を介して、外部に放出される。なお図6において、凹部を有するセラミック基板1や接続基板5における配線及びLEDの配線等は図示していない。そしてこうした発光モジュールは、液晶等のバックライトとして使われている。しかしセラミック基板1は加工が難しく高価であるため、より安価で加工性に優れた放熱基板が求められていた。
一方、液晶TVを始めとする表示装置側からは、色表示範囲の拡大が望まれている。こうしたニーズに対しては、白色LED等では、限界があるため、近年ではRed(赤)、Green(緑)、Blue(青)の単色発光素子を、更には紫色、橙色、赤紫、コバルトブルー等の特別色を発光する特色発光素子も加えることで、色表示範囲(色表示は具体的にはCIE表色系等)を広げることが試みられている。
こうしたニーズに対して、図6のような発光モジュールで対応した場合、セラミック基板1の凹部に、こうした発光素子を一個一個実装しながら、全体として均一な混色(混色して白色)を出して、色バランス(例えば、後述するホワイトバランス)を調整する必要がある。一方LED等の固体発光素子は温度が上昇すると発光効率が低下することが知られている。更にLEDの発光色の違いによって温度に対する発光効率の低下度合いも異なる。こうした理由により、例えば、液晶TVをON(動作)した直後は、LED部分が室温(例えば25℃)であるため、ホワイトバランスが保たれていても、LED部分の温度が上昇(例えば、40℃→50℃→60℃)するに伴い、例えば特に赤色の発光効率が低下する等の現象が生じてしまい、色再現性やバックライトの輝度も変化してしまう可能性がある。
一方、図6に示すように、LED等の発光素子2が1個ずつ実装されたセラミック基板1を、放熱板3の上に並べた場合、放熱性の面から有利である一方、フィルターや拡散板等を用いて光を混ぜて白色を作製する(あるいはRGB+特別色の混合によって演色性の高い白色を作製する)ことが難しくなる。
そのため発光素子の更なる高輝度化(その際には、大きな電流を流す必要がある)、更にはマルチLED(複数個のLEDを高密度に実装すること)に対応できる多数個の発光素子が高密度で実装できる加工性が高くそして放熱性の優れた発光モジュールが要求されている。
特開2004−311791号公報
しかしながら、前記従来の構成では、発光素子を実装する放熱基板が、セラミック基板であったため、加工性やコスト面で不利になるという課題を有していた。
本発明では、前記従来の課題を解決するものであり、セラミック基板の代わりに、金属製のリードフレームと放熱性の高い絶縁体及び金属板を使うことで、加工性の良い発光モジュールとその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明はLED等の発光素子を、その発光素子を有する少なくとも1つの半導体層平面の全面を導電層を介して電気的接続する放熱性の高い金属製のリードフレームの上に直接実装し、更にリードフレームの熱は高放熱性を有する放熱樹脂を介して、裏面に形成した放熱用の金属基板に伝えることになる。
本発明の発光モジュール及びその製造方法によって得られた発光モジュールは、LEDや半導体レーザー等の発光素子によって発生した熱を効率的に拡散することができ、LED等の発光素子を有効に冷却できる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における発光モジュールについて、図1、図2を用いて説明する。
図1は実施の形態1における発光モジュールを示す上面図及び断面図であり、図1(A)はその上面図、図1(B)は図1(A)の矢印104aにおける断面図である。図1において、100a、100bはリードフレーム、102は放熱樹脂、102aは放熱樹脂よりなる絶縁層、104bはLED108から発生した熱がリードフレーム100a、100bを通って発散する方向を示す矢印、104bはLED108から発生した熱が放熱樹脂102と金属基板112を通って発散する方向を示す矢印、106はリードフレーム100a、100bの屈曲位置を示す点線である。108は半導体層(108a、108b)を積層して形成したLEDであり、108aはn型半導体層、108bはp型半導体層、109aはn型半導体層108aの電極表面全体に形成された導電層、109bはp型半導体層108bの(電極)表面全体に形成された導電層である。導電層109a、109bは、リードフレーム100上に固定し、LED108と電気的接続を形成している。また、図1(A)、(B)に示すように、半導体層との接続面積の大きい導電層109bは、リードフレーム100に対してもその固定面積が大きくなるように(すなわち放熱樹脂102の絶縁層102aがLED108の中心に対して導電層109a側に寄った位置に)リードフレーム100上に形成している。さらにまた図1(A)に示すように、2つのLED108はリードフレーム100間の絶縁層102aに対して互いに逆方向に寄せた位置に設け、複数(図1(A)では5個)のLED108は絶縁層102aを中心として寄せる方向を互い違いにして配置している。これにより、LED108から発生する熱は、リードフレーム100との接続面積が大きい導電層109aから特に効率よくリードフレーム100を通じて放熱され、また、LED108を互いに逆方向に(対称的に)あるいは互い違いに配置したことにより、熱を片側一方に集中させること無く比較的均一に(対称的に)効率よく放熱することができることとなる。
なお、p型半導体層108b(あるいは導電層109b)と導電層109aの間は、絶縁層102bを形成することで、導電層109aと導電層109bの短絡を防止できることは言うまでも無いことである。
なお、LED素子(部品素子)となるLED108は、(図示はしてない)基台平面と平行な平面を有する半導体層(n型半導体層108a、p型半導体層108b)を積層して形成されている。n型半導体層108a平面は、LED108の平面外形(あるいは基台の平面外形)とほぼ同じ面積を有した形状であり、p型半導体層108b平面は、n型半導体層108aがその外形平面のうち電気的接続を行う電極平面に対して電源側との電気的接続をする電極部を設けるようにして残った平面の形状(面積)を有しており、n型半導体層108aの外形平面より小さい形状をしている。このLED108の半導体層(n型半導体層108a、p型半導体層108b)から回路パターンとなるリードフレーム100への電気的接続は、図1(B)に示すように導電層109a、109bとなるバンプで行っており、積層形成後の各半導体層の電極平面形状サイズに応じて複数のバンプを設けるなどして、各平面を全体的(全面的)に電気的接続させるようにしている。これにより、LED108の各半導体層の電極平面全体からそれに対向する回路パターンへの接続が、熱伝導性の高い金属成分を主体とした導電層109a、109bにより広い接続面積(あるいは導電層の平面)で直接接続することができ、LED108から回路パターンへの熱伝導特性(放熱性)を格段に向上させることができる。なお、積層構造を有する半導体層(n型半導体層108a、p型半導体層108b)は、発光素子(発光量)が高くなるように、n型半導体層108aとp型半導体層108bの接合面積を大きくし、それより、電気的接続をするn型半導体層108aの電極平面109aは小さく形成し、よってp型半導体層108bの電極平面109bに対してもかなり小さく構成している。
また、LED108の各半導体層(n型半導体層108a、p型半導体層108b)接合部表面のほぼ全体を電気的接続する構成により、n型半導体層108aとp型半導体層108bとの平面間に均一に電流を印加することができ、半導体層平面全体から均一な発光を行うことができる。
なお、LED108からバンプ109a、109b、あるいはバンプ109a、109bから回路パターンへの電気的接続に際して、必要に応じて金などの金属めっきによる光の反射率の高い電極層を介して行っていいということは言うまでも無い。電極層の表面を反射率の高い金属的鏡面にすることにより、LED108の所定方向への発光効率をさらに高めることができる。また、その導電層109a、109bは、導電層の内部に対して導電層の表面側となる外側(特に半導体層側の外側)の方が導電性を有する金属成分が多くなるように構成することで、上記発光効率をさらに高めることができる。その導電層外側を、金属成分を高めるようにして構成するには、金属成分の異なる異種材料を多層で構成する方法、あるいはまた、導電層を形成する際に、磁界の印加などで金属成分を端部(外側)に寄せるなどして形成する方法がある。
また、各半導体層(n型半導体層108a、p型半導体層108b)の電気的接続を行う接続平面形状は、長方形や台形などの四角形、L字形状、円弧形状など、互いにn型半導体層108a、p型半導体層108bで異なるようにして組み合わせることで接続面積を大きくすることができ、放熱性がより高められる。
特に、p型半導体層108bとの接続は、円弧形状、扇形状あるいは四角形とし、n型半導体層108aとの接続は、p型半導体層108bの接続形状(円弧形状、扇形状あるいは四角形)を切欠き残った形状とすることで、接続面積を大きくすることができ、放熱性がより高められる。
なお上記のように、2つの半導体層(n型半導体層108a、p型半導体層108b)に対してその各平面全体を導電層109a、109bを介して電気的に回路パターンに接続しなくても、少なくとも1つの半導体層平面の全体を同様に回路パターンに接続しても同様な効果を奏する。特に、LED素子108の少なくとも一方の半導体層が、LED素子108の平面外形とほぼ同じ面積を有した形状であり、その平面全体を導電層109aを介して回路パターンへ直接接続できる(すなわち、もう一方の接続は同一方向とは異なる方向に電気的接続する)構成の場合は、格段に放熱性を高めることができる。
また上記では、導電層はバンプ109a、109bとしたが、それに限らず、導電性接着剤、あるいは一部にワイヤーボンディングで電気的接続を併用するなどして行ってもいいということは言うまでも無い。
なお、LED108はレーザー等の発光素子の一例として示したものであり、他の発光素子へも応用できることは言うまでもない。また110は樹脂、112は金属基板、114は放熱用のヒートシンク、116は凹部である。そして凹部116が形成された金属基板112と、凹部116が形成されたリードフレーム100が、互いに凹部同士が重なるようにしながら放熱樹脂102を介して一体化されることになる。なお金属基板112に形成された凹部116は第1の凹部、リードフレーム100に形成された凹部116は第2の凹部となるが、図1(B)において、第1の凹部も第2の凹部も共に凹部116として図示している。
まず図1(A)を用いて説明する。図1(A)において、リードフレーム100a、100bは複数個に分割された状態で、放熱樹脂102を介して互いに絶縁されている。また点線106はリードフレーム100の屈曲位置を示すものであり、リードフレーム100a、100bが図1(A)の点線106の位置で折れ曲がることで、図1(A)に示すような長丸(もしくは小判型、楕円型等)の凹部(もしくは窪み)を形成している。そしてこの凹部(もしくは窪み)が図1(B)に示す凹部に相当する。そしてLED108は、複数のリードフレーム100の上にまたがるように片側に寄った状態で配置する。なおLED108の実装用のワイヤー線(ワイヤー線はワイヤーボンディング接続の場合であるが、導電性樹脂や半田(フリップチップ実装等の場合))等の部材も同様に図1において図示していない。
次に図1(B)を用いて説明する。図1(B)は、図1(A)の矢印104aにおける断面図に相当する。図1(B)において、金属基板112は少なくともその片面が凹状に加工形成されている。そしてリードフレーム100a、100bも同様に凹状(長丸状、もしくは楕円状)にプレス加工されている。なおリードフレーム100a、100bを互い違いに組み合わせて凹状に合わせて(互いを長丸や楕円の一側面として)加工してもよい。そして図1(B)に示すように、放熱樹脂102に埋め込まれるようにしてリードフレーム100a、100bが金属基板112上に絶縁された状態で固定される。
図1(B)における矢印104bは、LED108から放射される光に相当する。図1(B)に示すように、リードフレーム100a、100bを凹状(あるいは放物線状等)に加工することで、LED108の側面から放射された光を、矢印104bのようにリードフレーム100表面で反射させて制御することができ、発光モジュールの輝度を高められる。
なお、LED108を覆う樹脂110は、PMMA(ポリメチルメタクリレート)やシリコン系の透明な樹脂を用いることが望ましい。ここにエポキシ系の樹脂を用いた場合、エポキシの黄化防止のUV抑制剤を添加することが必要である。これはLEDが白色、更には青色光によってエポキシ樹脂が黄化する場合があるためである。またここにシリコン系等の柔らかい(少なくともエポキシ系より硬度が低い)ものを用いることが望ましい。柔らかい(すなわち柔軟性を有する)樹脂材料を用いることで、LED108が発熱し熱膨張した際、LED108とリードフレーム100a、100bの接続部への応力集中を防止できる。同様に、LED108とリードフレーム100a、100bをボンディング接続した際の、金製ワイヤーへの応力集中を低減できる(金製ワイヤーが切断されにくくなる)。
そして図1(B)に示すように、リードフレーム100bと金属基板112を互いに凹状に形状を合わせることで、その間を絶縁する放熱樹脂102の厚みを薄く(更には均一に)することができ、リードフレーム100bから金属基板112への熱拡散性を高められる。そしてLED108で発生した熱は、リードフレーム100bに伝わり、放熱樹脂102を介して、金属基板112、更には金属基板112に固定したヒートシンク114へ拡散する。
なおLED108としては、輝度を合わせるために、互いにチップサイズ(もしくはダイサイズ)の異なるものを組み合わせて使うことができる。このとき、放熱性が必要なものとリードフレーム100aに実装することで、凹部の側面を介して放熱しやすくできる。
図1(B)において、放熱樹脂102として、硬化型樹脂中に高放熱性の無機フィラーが分散されたものを用いることが望ましい。なお無機フィラーは略球形状で、その直径は0.1ミクロン以上100ミクロン以下が適当である(なお0.1ミクロン未満の場合、樹脂への分散が難しくなる場合がある)。そうしながら、放熱樹脂102における無機フィラーの充填量は、熱伝導率を上げるために70〜95重量%と高濃度に充填している。特に、本実施の形態では、無機フィラーは、平均粒径3ミクロンと平均粒径12ミクロンの2種類のAl23を混合したものを用いている。この大小2種類の粒径のAl23を用いることによって、大きな粒径(平均粒径12ミクロン)のAl23の隙間に小さな粒径(平均粒径3ミクロン)のAl23を充填できるので、Al23を90重量%近くまで高濃度に充填できるものである。この結果、放熱樹脂102の熱伝導率は5W/(m・K)程度となる。なお無機フィラーとしてはAl23の代わりに、MgO、BN、SiC、Si34、及びAlNからなる群から選択される少なくとも一種以上を含んでもよい。
なお熱硬化性の絶縁樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂およびシアネート樹脂の内、少なくとも1種類の樹脂を含んでいる。これらの樹脂は耐熱性や電気絶縁性に優れている。放熱樹脂102の厚みは、薄くすれば、リードフレーム100に装着したLED108に生じる熱を金属基板112に伝えやすいが、逆に絶縁耐圧が問題となり、厚すぎると、熱抵抗が大きくなるので、絶縁耐圧と熱抵抗を考慮して最適な厚さである50ミクロン以上500ミクロン以下に設定すれば良い。
図2は、実施の形態1における放熱メカニズムについて説明する上面図及び断面図である。図2において、116は凹部であり、LED108はリードフレーム100a、100bや金属基板112で形成された凹部116の底部分に実装されており、主要な部分の構成は図1とほぼ同じである。図2における矢印104c、104dはそれぞれLED108に発生した熱の拡散方向を示すものである。図2(A)に示すように、LED108から発生した熱は、矢印104cが示すようにリードフレーム100a、100bを伝わって高速で放熱する。これは実施の形態1において、リードフレーム100a、100bに銅を主体とした熱伝導率の高いものを使うためである。一方リードフレーム100に伝わった熱は、後述する図2(B)の矢印104dに示すように放熱樹脂102を介して、金属基板112に伝わる。そして金属基板112の熱は、ヒートシンク114等に伝わる。こうしてLED108に発生した熱を高速で拡散できるため、LED108の効率的な冷却が可能となる。
このように、LED108で発生した熱は、凹部116の側面で反射面を兼用するリードフレーム100a、100bの部分を介して、矢印104cに示すように広範囲へ拡散することとなり、効率的な熱拡散が可能となる。
特に複数のLED108を絶縁層102aに対して互いに逆方向に互い違いに配置したことにより、図面上下両側のLED108cからはリードフレーム100aの図面右方向に、図面中央のLED108dからはリードフレーム100bの図面左方向に特に大きく放熱がなされ、リードフレーム全体として図面上で比較的左右均一に放熱されることになり、高放熱で効率的に放熱することができる。
また図2(B)は、図2(A)のLED108部分の断面(例えば図1(A)の矢印104a相当)である。図2(B)では、LED108で発生した熱が、リードフレーム100bを通じて拡散する様子を矢印104cで、リードフレーム100bの熱が放熱樹脂102を介して金属基板112へ拡散する様子を矢印104dで示している。特に、(実線の矢印で示しているように)平面形状サイズが大きい導電層109b側から多くの放熱を行っていることを示している(導電層109a側の放熱は破線矢印で示すように、比較的小さく放熱する。)。更に図2(B)に示すように、実施の形態1では、金属基板112の凹部116の形状と、放熱樹脂102やリードフレーム100bの凹部116の形状を合わせることによって、放熱樹脂102の厚みを薄く、均一にできる。そのためリードフレーム100や金属基板112に比べて、熱伝導率が低い放熱樹脂102を用いた場合でも、その影響を最小限に抑えることができる。
この結果、凹部116の中に複数個のLED(更には高放熱が必要なLEDであっても)を高密度に実装することができる。
更に詳しく説明する。また複数個のLED108は、図1(A)に示すようにリードフレーム100の上に実装される。そして複数個のLED108は、複数のリードフレーム100から電流を供給され、所定の色に発光することになる。なお図1において、LED108とリードフレーム100の接続部(例えば、ワイヤーボンダーによる接続)は図示していない。
なお、放熱樹脂102の色は、白色(もしくは白色に近い無色)が望ましい。黒色や赤、青等に着色されている場合、発光素子から放射され光を反射させにくくなり、発光効率に影響を与えるためである。
またLED108の実装は、図1(B)に示すように、リードフレーム100bによる凹部116の底部に行うことが望ましい。LED108を、凹部の底部(つまり窪みの底)に形成することで、LED108の側面から放射される光を、窪みの壁面部分となるリードフレーム100bあるいはリードフレーム100bの間に露出する放熱樹脂102によって効果的に求める所定の方向に反射でき、発光効率を高められる。
このように、複数の発光素子を凹部116の底面にてリードフレーム100a、100bの上に実装し、更にリードフレーム100a、100bを凹部116の側壁面にも広く形成(望ましくは側壁面の50%以上95%以下)する。なお、リードフレーム100a、100bの側壁に占める面積割合が50%未満(すなわち放熱樹脂102の割合が50%以上)の場合、リードフレーム100a、100bによる熱伝導に影響し、リードフレーム100a、100b表面による光反射量を減らす可能性がある。また95%を超えた(つまり側面における放熱樹脂102の露出割合が5%未満となった)場合、すなわちリードフレーム100の間隔を狭くした場合、短絡する可能性が高くなる。また金属基板112ととしては、熱伝導の良いアルミニウム、銅またはそれらを主成分とする合金が望ましい。
なお、凹部116が形成された金属基板112とリードフレーム100a、100bの間に形成された放熱樹脂102の厚みは50ミクロン以上500ミクロン以下が望ましい。また更には100ミクロン以上300ミクロン以下が望ましい。絶縁層の厚みが50ミクロン以下の場合、金属基板112とリードフレーム100a、100bの間の絶縁性が低下し信頼性に影響を与える場合がある。またその厚みが500ミクロンを超えると、リードフレーム100a、100bから金属基板112への熱伝導性(放熱性)を低下させ品質(発光特性)に影響を与える場合がある。
また絶縁層の厚みバラツキは、200ミクロン以下(更には100ミクロン以下)が望ましい。図1(B)で示すように、実施の形態1では金属基板112に凹部116を形成することで、リードフレーム100a、100bと金属基板112の間を絶縁する放熱樹脂102の厚みの薄層化及び均一化が可能となる。一方、リードフレーム100a、100bと金属基板112に挟まれた放熱樹脂102の厚みバラツキ(あるいは厚み差)が200ミクロン以上と大きくなった場合、リードフレーム100a、100bから金属基板112への熱伝導性(放熱性)に影響を与え、品質(発光特性)を低下させる可能性がある。
なお凹部116の形状は、底部に向かうにしたがって狭くなる形状が望ましい。これは光の反射効率を高めるためである。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2における発光モジュールの一例について、図3を用いて説明する。図3は実施の形態2における発光モジュールの断面図である。図3において、118はレンズである。図3(A)は、樹脂110をレンズ状に加工した場合、図3(B)は樹脂110の上にレンズ118を実装した場合の発光モジュールを示している。
図3(A)、(B)において矢印104eは、LED108から放射された光の方向を示すものである。図3(A)に示すように、LED108から放射された光は、矢印104eに示すように、リードフレーム100bの凹部116(もしくは凹部116を構成する壁面)で反射され、外部へと導かれる。なおここでリードフレーム100bの表面処理の高光反射率化処理を行っておくことで、光の反射率を高められる。表面処理は、金やニッケルより銀の方が望ましい。これは銀の方が光の反射率が高いためである。また表面処理は光沢処理、無光沢処理(梨地処理等)を問わない。光沢がなくとも、銀等の反射率の高い部材を使うことで反射率を高められる。なお高光反射率化処理は、少なくともリードフレーム100b(またはリードフレーム100a)の凹部116を形成する部分以上の広い領域が望ましい。更に、凹部116以外のリードフレーム100bには、半導体やチップ部品等を実装するために、半田濡れ性を高める処理を行っておくことが望ましい。こうした処理によって、リードフレーム100bの自然酸化も防止できる。
なお、凹部116を形成する側面の面積の50%以上95%以下をリードフレーム100bとすることが望ましい。なお、放熱樹脂102は白色等の光反射率の高い色にすることが望ましい。しかし放熱樹脂102を白色にした場合でも、リードフレーム100bの方が、光反射率が高くなる場合がある。この場合、リードフレーム100bの面積が50%未満の場合、側面における光反射は放熱樹脂102が主となり、発光モジュールの発光効率(発光特性)に影響を与える場合がある。またリードフレーム100bの占める割合が95%以上となった場合、リードフレーム100bの加工が難しくなり作製できなくなる場合がある。
なお、レンズ118の大きさは図3(B)に示すように凹部116の幅と同等、もしくはより大きくすることが望ましい。レンズ118の大きさを大きめにすることで、レンズ118を実装した時の遊び部分が大きくできるため、光学的な位置合わせが容易にできる。特にリードフレーム100bを、実施の形態3で説明するように金型成型することで、リードフレーム100bの加工精度(特に凹部116の底部と、凹部116以外の平面との平行度)が高められる。そのためLED108を凹部116の底部に、レンズ118を凹部116の周囲を覆うようにセットしただけで、光軸を高精度に合わせることができる。
なお凹部116に実装する発光素子は、少なくとも1種類以上(望ましくは2種類以上とすることで演色性を高めながらコストダウンできる)の異なる発光色を有する発光素子であることが望ましい。異なる発光色を有する複数個のLED108を使うことで演色性を高められ、一つの凹部116の中にこれらを複数個高密度で実装することで互いの混色性を高められる。また複数個の発光素子の内、1個以上の発光色を白色とすることもできる。このように実施の形態2の構成では、その優れた放熱性を生かすことで、発光効率が温度の影響を受けやすい(あるいは温度の影響の程度が異なる)LED108であっても、温度の影響を受けにくい。また発光モジュール自体の温度が上昇した場合でも、リードフレーム100bを介して個別にLED108を電気的に制御することができることは言うまでもない。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3における発光モジュールの製造方法の一例について説明する。
図4、図5は本実施の形態3における発光モジュールの製造方法の一例を示す断面図である。図4において、120a、120bは金型、122は汚れ防止フィルム、124はバリである。まず所定の金属板を、プレス等を用いて所定形状に打抜き、これをリードフレーム100bとする。なおこの打抜き加工でリードフレーム100bにバリ124が発生する。次に図4に示すように、リードフレーム100bの下に未硬化状態の放熱樹脂102や、金属基板112をセットする。そしてこれら部材を位置決めした状態で、金型120a、120bの間にセットする。次にプレス装置(図4に図示していない)によって、金型120a、120bを矢印104fの方向に動かすことによって、リードフレーム100bが放熱樹脂102に押し付けられ、そして所定温度で放熱樹脂102を加熱硬化する。また図4に示すように、リードフレーム100bと、金型102aの間に汚れ防止フィルム122をセットしておくことが望ましい。また汚れ防止フィルム122は、例えば不織布等のようにある程度の空気透過性があるフィルム状のものを使うことが望ましい。こうすることで、リードフレーム100bを、金型120a、120bを用いて、放熱樹脂102の中に押し付けた際、矢印104gで示すように空気が抜けやすくなり(汚れ防止フィルム122を介して、空気が抜ける)リードフレーム100bと放熱樹脂102の界面、あるいは金属基板112と放熱樹脂102の界面に、放熱性を低下させる要因となる空気残りの発生を防止できる。
なお、リードフレーム100bを金型成型によって所定の3次元形状に抜く際、リードフレーム100bの端部に発生するバリ124の方向は、前記汚れ防止フィルム122側になるようにすることが望ましい。こうすることで、リードフレーム100bをプレスした際、バリ124が汚れ防止フィルム122に喰い込むため、リードフレーム100bの表面(例えば、LED108等の実装面)に放熱樹脂102が回り込むことを防止できる。
図5は、プレス加工が終了した後の断面図である。図5に示すように、金型120a、120bを矢印104hの方向に動かすことで、発光モジュールが完成する(なお図5の状態では、まだLED108等は実装されていない)。そして図5の発光モジュールに、LED108を実装し、更に樹脂(透明樹脂)110でカバーすることで、図1に示したような発光モジュールが完成する。なお、バリ124はプレス加工時に除去して無くせるが、必要な場合、プレス後も残してもよい。
次に、絶縁材料について更に詳しく説明する。放熱樹脂102は、フィラーと樹脂から構成されている。なおフィラーとしては、無機フィラーが望ましい。無機フィラーとしては、Al23、MgO、BN、SiC、Si34、及びAlNからなる群から選択される少なくとも一種を含む一つを有することが望ましい。なお無機フィラーを用いると、放熱性を高められるが、特にMgOを用いると線熱膨張係数を大きくできる。BNを用いると線熱膨張係数を小さくできる。こうして放熱樹脂102としての熱伝導率が1W/(m・K)以上で10W/(m・K)以下のものを形成することができる。なお、熱伝導率が1W/(m・K)未満の場合は、発光モジュールの放熱性を低下させる影響を与える。また熱伝導率を10W/(m・K)より高くしようとした場合は、フィラー量を増やす必要があり、プレス時の加工性を低下させる影響を与える場合がある。
また樹脂としては、熱硬化性樹脂を用いることが望ましく、具体的にはエポキシ樹脂、フェノール樹脂、及びイソシアネート樹脂からなる群から選択される少なくとも一種を含むことが望ましい。
なお無機フィラーは略球形状で、その直径は0.1〜100ミクロンであるが、粒径が小さいほど樹脂への充填率を向上することができる。そのため放熱樹脂102における無機フィラーの充填量(もしくは含有率)は、熱伝導率を上げるために70〜95重量%と高濃度に充填している。特に、本実施の形態では、無機フィラーは、平均粒径3ミクロンと平均粒径12ミクロンの2種類のAl23を混合したものを用いている。この大小2種類の粒径のAl23を用いることによって、大きな粒径のAl23の隙間に小さな粒径のAl23を充填できるので、Al23を90重量%近くまで高濃度に充填できるのである。この結果、放熱樹脂102の熱伝導率は5W/(m・K)程度となる。なおフィラーの充填率が70重量%未満の場合、熱伝導性が低下する場合が有る。またフィラーの充填率(もしくは含有率)が95重量%を超えると、未硬化の放熱樹脂102の成型性を低下させる影響を与える場合があり、放熱樹脂102とリードフレーム100a、100bの接着性(例えばリードフレーム100a、100bを放熱樹脂102に埋め込んだ場合や、その表面に貼り付けた場合)にもそれらの接着性を低下させる影響を与える可能性がある。
なお熱硬化性の絶縁樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂およびシアネート樹脂の内、少なくとも1種類の樹脂を含んでいる。これらの樹脂は耐熱性や電気絶縁性に優れている。
なお放熱樹脂102からなる絶縁体の厚さは、薄くすれば、リードフレーム100a、100bに装着したLED108に生じる熱を金属基板112に伝えやすいが、逆に絶縁耐圧が問題となり、厚すぎると、熱抵抗が大きくなるので、絶縁耐圧と熱抵抗を考慮して、50ミクロン以上500ミクロン以下とすれば良い。
次にリードフレーム100a、100bの材質について説明する。リードフレーム100a、100bの材質としては、銅合金が望ましい。これは銅が熱伝導性と導電率が共に優れているためである。またリードフレーム100a、100bとしての加工性や、熱伝導性を高めるためには、リードフレーム100a、100bに、銅と、少なくともSn、Zr、Ni、Si、Zn、P、Fe等の群から選択される少なくとも1種類以上の材料とからなる銅合金を使うことが望ましい。例えばCuを主体として、ここにSnを加えた、合金(以下、Cu+Snとする)を用いることができる。Cu+Sn合金の場合、例えばSnを0.1wt%以上0.15wt%未満添加することで、その軟化温度を400℃まで高められる。比較のためSn無しの銅(Cu>99.96wt%)を用いて、リードフレーム100a、100bを作製したところ、導電率は低いが、でき上がった放熱基板において特に凹部116の形成部等に歪が発生する場合があった。そこで詳細に調べたところ、その材料の軟化点が200℃程度と低いため、後の部品実装時(半田付け時)や、LED108の実装後の信頼性確認時(発熱/冷却の繰り返し試験等)に変形する可能性があることが予想された。一方、Cu+Sn>99.96wt%の銅素材を用いた場合、実装された各種部品や複数個のLEDによる発熱の影響は特に受けなかった。また半田付け性やダイボンド性にも影響が無かった。そこでこの材料の軟化点を測定したところ、400℃であることが判った。このように、銅を主体として、いくつかの元素を添加することが望ましい。銅に添加する元素として、Zrの場合、0.015wt%以上0.15wt%以下の範囲が望ましい。添加量が0.015wt%未満の場合、軟化温度の上昇効果が少ない場合がある。また添加量が0.15wt%より多いと電気特性を低下させる影響を与える場合がある。また、Ni、Si、Zn、P等を添加することでも軟化温度を高くできる。この場合、Niは0.1wt%以上5wt%未満、Siは0.01wt%以上2wt%以下、Znは0.1wt%以上5wt%未満、Pは0.005wt%以上0.1wt%未満が望ましい。そしてこれらの元素は、この範囲で単独、もしくは複数を添加することで、銅素材の軟化点を高くできる。なお、添加量がここで記載した割合より少ない場合、軟化点の上昇効果が低い場合がある。またここで記載した割合より多い場合、導電率を低下させる可能性がある。同様に、Feの場合0.1wt%以上5wt%以下、Crの場合0.05wt%以上1wt%以下が望ましい。これらの元素の場合も前述の元素と同様である。
なお銅合金の引張り強度は、600N/mm2以下が望ましい。引張り強度が600N/mm2を超える材料の場合、リードフレーム100a、100bの加工性を低下させる影響を与える場合がある。また、こうした引張り強度の高い材料は、その電気抵抗が増加する傾向にあるため、実施の形態1で用いるようなLED等の大電流用途には適さない場合がある。一方、引張り強度が600N/mm2以下(更にリードフレーム100a、100bに微細で複雑な加工が必要な場合、望ましくは400N/mm2以下)とすることでスプリングバック(曲げ加工時に必要な角度まで曲げても圧力を除くと反力によってある程度はねかえって元にもどってしまうこと)の発生を抑えられ、凹部116の形成精度を高められる。このようにリードフレーム材料としては、Cuを主体とする合金を使うことで導電率を下げられ、更に柔らかくすることで加工性を高められ、更にリードフレーム100a、100bによる放熱効果も高められる。またリードフレーム100a、100bを用いることで、従来の銅箔では流せなかった大電流(例えば数アンペアから数十アンペア)に対応できることは言うまでもない。
なお、放熱樹脂102から露出しているリードフレーム100a、100bの面(LED108や、図示していないが制御用ICやチップ部品等の実装面)に、予め半田付け性を改善するように半田層や錫層を形成しておくことで、ガラエポ基板等に比べて熱容量が大きく半田付けしにくい、リードフレーム100a、100bに対して部品実装性を高められると共に、配線としての錆び防止も可能となる。なおリードフレーム100a、100bの放熱樹脂102に接する面(もしくは埋め込まれた面)には、半田層は形成しないことが望ましい。放熱樹脂102と接する面に半田層や錫層を形成すると、半田付け時にこの層が柔らかくなり、リードフレーム100a、100bと放熱樹脂102の接着性(もしくは結合強度)を低下させる影響を与える場合がある。なお図1、図2において、半田層や錫層は図示していない。
金属製の金属基板112は、熱伝導の良いアルミニウム、銅またはそれらを主成分とする合金からできている。特に、本実施の形態では、金属基板112の厚みを1mmとしているが、その厚みはバックライト等の製品仕様に応じて設計できる(なお金属基板112の厚みが0.1mm以下の場合、放熱性や強度的に不足する可能性がある。また金属基板112の厚みが5mmを超えると、重量面で不利になる)。金属基板112としては、単なる板状のものだけでなく、より放熱性を高めるため、絶縁体を積層した面とは反対側の面に、表面積を広げるためにフィン部(あるいは凹凸部)を形成しても良い。線膨張係数は8×10-6/℃〜20×10-6/℃としており、金属基板112やLED108の線膨張係数に近づけることにより、基板全体の反りや歪を小さくすることができる。またこれらの部品を表面実装する際、互いに熱膨張係数をマッチングさせることは信頼性の面からも重要となる。また金属基板112を他の放熱板(図示していない)にネジ止めすることもできる。
またリードフレーム100a、100bとしては、銅を主体とした金属板を、少なくともその一部が事前に3次元の凹部形状に打抜かれたものを用いることができる。そしてリードフレーム100a、100bの厚みは0.1mm以上1.0mm以下(更に望ましくは0.3mm以上0.5mm以下)が望ましい。これはLEDを制御するには大電流(例えば30A〜150Aの大電流が必要であり、これは駆動するLEDの数によって更に増加する場合もある)が必要であるためである。またリードフレーム100a、100bの肉厚が0.10mm未満の場合、薄肉のため、プレス加工が難しくなる場合がある。またリードフレーム100a、100bの肉厚が1mmを超えると、プレス加工による打ち抜き時にパターンの微細化を低下させる影響を与える場合がある。ここでリードフレーム100a、100bの代わりに銅箔(例えば、厚み10ミクロン以上50ミクロン以下)を使うことは望ましくない。本発明の場合、LEDで発生する熱は、リードフレーム100a、100bを通じて広く拡散されることになる。そのためリードフレーム100a、100bの厚みが厚いほど、リードフレーム100a、100bを介しての熱拡散が有効となる。一方、リードフレーム100a、100bの代わりに銅箔を用いた場合、銅箔の厚みがリードフレーム100a、100bに比べて薄い分、熱拡散しにくくなる可能性がある。
次に従来例1として、リードフレーム100a、100bの代わりに、銅箔(厚み10ミクロン)を用いて、図1に示したようなサンプル試作を試みた。まず市販の銅箔を所定形状にパターニングした後、プレス加工で凹部を加工し、図4のようにして凹部が形成された金属基板112と、汚れ防止フィルム122の間にセットしようとした。しかしプレス加工した銅箔は柔らかくて、取り扱いが難しかった。
次に従来例2として、銅箔を転写体の上で所定パターンに形成し、凹部116を有しない板状の未硬化の放熱樹脂102の表面に貼り付けた。そして次にこの板状の未硬化の放熱樹脂102を、図4〜図5に示すように、凹部116を有する金属基板と汚れ防止フィルム122の間にセットし、表面に突起を有する金型120aを用いてプレスしながら加熱し、樹脂硬化させた。こうして放熱樹脂102に凹部116を形成すると共に、表面に貼り付けた薄い銅箔を放熱樹脂102の凹部形状に形成した。そしてこの銅箔の上に、LED108を実装し、放熱試験を行った。しかし銅箔はリードフレーム100a、100bに比べて厚みが薄いため、銅箔を介して熱拡散の割合は少なかった。
次に従来例3として、配線形状に打抜いただけのリードフレーム100a、100b(凹状の3次元加工は行っていない、板厚は0.3mm)を用意し、これを従来例2で用意した板状の未硬化の放熱樹脂102の上に貼り付け、図4〜図5に示すようにして、リードフレーム100a、100bの凹部116加工と、放熱樹脂102の凹部116の加工を同時に行ってみた。しかしリードフレーム100a、100bは硬いため、求めるような凹部116の形状に加工することはできなかった。そして、放熱樹脂102と同時に凹部116を形成するには、銅箔のようにより薄い(より柔らかい)ものを使う必要があることが判った。
一方、実施の形態3の場合、図4、図5に示すように金型120a、120bで事前に成型しておいた、寸法形状の安定したリードフレーム100a、100bを用いることになる。そのためリードフレーム100a、100bとして、厚みの厚い(例えば0.1mm〜1.0mmと、銅箔に比べて厚肉で曲がりにくいもの)ものを用いた場合でも、安価に高精度なものを所定の形状(打抜きや3次元的な加工)に加工できる。そしてこうして予め加工成型したリードフレーム100a、100bと放熱樹脂102とが一体化することになるため、リードフレーム100a、100bの形状精度が高い状態に保てる。
またリードフレーム100a、100bの形を組み合わせることで、凹部116の形を円だけでなくて、長丸や楕円等にできるため、凹部の中に大きさの異なるLED108等の発光素子を複数個実装できる。
更に放熱樹脂102とリードフレーム100a、100bとを加熱プレスする時の温度プロファイルを工夫することで、放熱樹脂を軟化(粘度低下)でき、リードフレーム100a、100bに対する影響も抑制できる。このようにリードフレーム100a、100bの単独の成型工程と、予め成型されたリードフレーム100a、100bと放熱樹脂102との成型工程を、別々に分けることによって厚みが厚くて放熱性の優れたリードフレーム100a、100bを使った発光モジュールを安価に形成できる。
更に実施の形態3の場合、LED108が実装された凹部116の壁面にリードフレーム100a、100bが形成され、この凹部116の壁面に形成されるリードフレーム100a、100bは、LED108から放射された光を反射させると共に、LED108から発生した熱はこの凹部116側面を介して、発光モジュール全体に拡散させることができ、発光効率を高めると共に、その放熱効果を更に高められる。このように金属よりなる反射面を、リードフレーム100a、100bが兼用することで、リードフレーム100a、100bと放熱樹脂102との接続面積を広げられるため、リードフレーム100a、100bから放熱樹脂102へ熱を伝えやすくできる。更に図1等で示したように、金属基板112を予め凹部116に形成しておくことで、リードフレーム100a、100bと金属基板112の間に形成された放熱樹脂102の厚みを薄く均一にできるため、リードフレーム100a、100b→放熱樹脂102→金属基板112への熱伝導性を高められることは言うまでもない。
このようにして、片面に凹部116(第1の凹部)が形成された金属基板112と、凹部116(第2の凹部)が形成された銅を主体とする複数本のリードフレーム100a、100bと、前記金属基板112と前記リードフレーム100a、100bの間に形成された、無機フィラーと熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物とを含んだ絶縁層よりなる放熱樹脂102とを備え、前記第1の凹部(金属基板112に形成された凹部116)の中に前記絶縁層である放熱樹脂102を介して前記第2の凹部(リードフレーム100a、100bに形成された凹部116)が形成され、発光素子を有する少なくとも1つの半導体層平面の全面を導電層を介して電気的接続させる前記リードフレーム100の前記第2の凹部(リードフレームに形成された凹部116)内の前記リードフレーム100a、100bにそれぞれ1個以上のLED108等の発光素子が実装されていることを特徴とする発光モジュールを提供できる。
以上のように、本発明にかかる発光モジュールを用いることで、多数個の発光素子を、安定して点灯できるため、液晶TV等のバックライト以外に、プロジェクター、投光機器等の小型化、高演色化の用途などにも適用できる。
本実施の形態1における発光モジュールを示す上面図及び断面図 本実施の形態1における放熱メカニズムについて説明する上面図及び断面図 本実施の形態2における発光モジュールの断面図 本実施の形態3における発光モジュールの製造方法の一例を示す断面図 本実施の形態3における発光モジュールの製造方法の一例を示す断面図 発光モジュールの一例を示す断面図
符号の説明
100 リードフレーム
102 放熱樹脂
102a 絶縁層(放熱樹脂)
102b 絶縁層
104 矢印
106 点線
108 LED
108a n型半導体層
108b p型半導体層
109a、109b 導電層
110 樹脂
112 金属基板
114 ヒートシンク
116 凹部
118 レンズ
120 金型
122 汚れ防止フィルム
124 バリ

Claims (17)

  1. 片面に第1の凹部が形成された金属基板と、
    発光素子を有する少なくとも1つの半導体層平面の全面を導電層を介して電気的接続し、第2の凹部が形成された銅を主体とする複数本のリードフレームと、
    前記金属基板と前記リードフレームの間に形成された、無機フィラーと熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物とを含んだ絶縁層とを備え、
    前記金属基板の前記第1の凹部の中に前記絶縁層を介して、前記リードフレームの第2の凹部が形成され、
    前記第2の凹部内の前記リードフレーム上にそれぞれ1個以上の発光素子が実装されていることを特徴とする発光モジュール。
  2. 発光素子は半導体層を積層して構成したLEDであり、上記LEDとリードフレームを電気的接続させる導電層の上記半導体層側の導電層表面が当該導電層内部に対して光の反射率の高い金属成分が多いことを特徴とする請求項1記載の発光モジュール。
  3. 発光素子を実装する前記リードフレーム間の絶縁層が、前記発光素子の片側に寄せた位置になるように、前記発光素子をリードフレーム上に実装することを特徴とする請求項1記載の発光モジュール。
  4. 複数の発光素子は、リードフレーム間の絶縁層に対して互いに逆方向に互い違いに配置してリードフレーム上に実装することを特徴とする請求項3記載の発光モジュール。
  5. 金属基板とリードフレームの間に形成された絶縁層の厚みは50ミクロン以上500ミクロン以下である請求項1記載の発光モジュール。
  6. リードフレームと金属基板の間の絶縁層の厚みのバラツキは200ミクロン以下である請求項1記載の発光モジュール。
  7. リードフレームは、凹部を形成する側面の50%以上95%以下の面積を占める請求項1に記載の発光モジュール。
  8. 発光素子は、少なくとも1種類以上の異なる発光色を有する発光素子である請求項1に記載の発光モジュール。
  9. 発光素子の内、1個以上は発光色が白色である請求項1記載の発光モジュール。
  10. リードフレームの厚みは0.10mm以上1.0mm以下で、少なくとも絶縁層と一体化される前にその一部が凹部を有する形状に加工されたものである請求項1に記載の発光モジュール。
  11. 絶縁層の熱伝導率が1W/(m・K)以上10W/(m・K)以下である請求項1に記載の発光モジュール。
  12. 無機フィラーは、Al23、MgO、BN、SiC、Si34、及びAlNからなる群から選択される少なくとも一種を含む請求項1に記載の発光モジュール。
  13. 熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、及びイソシアネート樹脂からなる群から選択される少なくとも一種を含む請求項1に記載の発光モジュール。
  14. 絶縁層は白色である請求項1に記載の発光モジュール。
  15. 凹部は底部に向かって狭くなる形状である請求項1に記載の発光モジュール。
  16. Snは0.1wt%以上0.15wt%以下、Zrは0.015wt%以上0.15wt%以下、Niは0.1wt%以上5wt%以下、Siは0.01wt%以上2wt%以下、Znは0.1wt%以上5wt%以下、Pは0.005wt%以上0.1wt%以下、Feは0.1wt%以上5wt%以下である群から選択される少なくとも一種を含む銅を主体とするリードフレームを用いる請求項1記載の発光モジュール。
  17. 第1の凹部が形成された金属基板と、発光素子を有する少なくとも1つの半導体層平面の全面を導電層を介して電気的接続させる第2の凹部が形成された複数本のリードフレームとの間に、未硬化状態の絶縁樹脂をセットし、前記リードフレームと金型の間に汚れ防止フィルムを挿入した状態で、プレスして前記絶縁樹脂を前記金属基板と前記リードフレームの間で硬化し、前記第1の凹部の中に第2の凹部が入るようにしながら、前記リードフレームの外周部の一部を絶縁樹脂で囲んだ成型体を形成し、
    前記成型体の前記第2の凹部の複数本の前記リードフレームにそれぞれ1個ずつ以上の発光素子を実装し樹脂で封止する発光モジュールの製造方法。
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