JP2007192703A - き裂形状同定方法およびき裂形状同定システム - Google Patents
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Abstract
【課題】き裂が不均一な形状変化を示すような場合でも、き裂形状を精度良く同定する。
【解決手段】試験体のき裂の形状を同定するために、互いに形状が異なるき裂が形成された複数の予備試験体のき裂近傍の電圧印加位置に電圧を印加して電流を流したときのき裂の近傍の電位差測定位置における電位差を評価する電位差評価予備工程(S1およびS2)と、電位差評価予備工程において評価された、それぞれの電位差測定位置における電位差に、き裂の形状の違いが与える係数を求め、校正式を作成する校正式作成工程(S3およびS4)と、電圧印加位置に電圧を印加して試験体に電流を流し、電位差測定位置における電位差を測定する電位差測定工程(S5)と、電位差測定工程で測定された電位差および係数評価工程で求めた係数に基づいて、試験体の前記き裂の形状を同定する同定工程(S6)と、を実施する。
【選択図】図1
【解決手段】試験体のき裂の形状を同定するために、互いに形状が異なるき裂が形成された複数の予備試験体のき裂近傍の電圧印加位置に電圧を印加して電流を流したときのき裂の近傍の電位差測定位置における電位差を評価する電位差評価予備工程(S1およびS2)と、電位差評価予備工程において評価された、それぞれの電位差測定位置における電位差に、き裂の形状の違いが与える係数を求め、校正式を作成する校正式作成工程(S3およびS4)と、電圧印加位置に電圧を印加して試験体に電流を流し、電位差測定位置における電位差を測定する電位差測定工程(S5)と、電位差測定工程で測定された電位差および係数評価工程で求めた係数に基づいて、試験体の前記き裂の形状を同定する同定工程(S6)と、を実施する。
【選択図】図1
Description
本発明は、試験体に形成されたき裂形状の同定方法およびき裂形状同定システムに関する。
原子力プラントの原子炉一次系水に接する原子炉圧力容器炉内構造物や原子炉一次系配管などの構造物においては、高温水に晒されて応力腐食割れ(SCC)を発生する場合がある。このような構造物にSCCなどによるき裂が発生した場合には、その構造健全性を評価するために、き裂の進展寿命を精度良く評価し、寿命予測を行う必要がある。そのために、使用環境を模擬した環境条件下において、破壊力学型試験片や配管形状の試験体を用いてき裂進展特性評価試験を実施し、対象材料のSCCによるき裂進展特性データを採取する。
このような構造物にき裂が発生、進展する場合には、そのき裂は構造物表面に表面き裂の状態で形成されるため、このような形状のき裂が進展する際の形状変化を精度良く計測する必要がある。
平板状あるいは配管形状の試験体の表面に存在する半楕円状のき裂形状を検出する方法として、電位差法を用いる方法が開示されている。この方法は、き裂の近傍に複数の電位差計測用プローブを設置して計測電位差の分布からき裂形状を計測する方法である(たとえば非特許文献1ないし3参照)。
また、特許文献1には、平板状試験体の表面き裂に対する電位差法によるき裂形状の簡易評価方法に関しては、電位差法による計測電位差から電位差比を求め、別途作成したき裂長さと電位差比の関係を示すマスターカーブとの関係からき裂深さ、き裂の表面長さを決定する方法が開示されている。特許文献2には、深さが一様な場合における、き裂の深さを試料中の電位差によって測定する方法が開示されている。
特開平10−300698号公報
特開2000−111509号公報
林,外3名、「直流ポテンシャル法による表面き裂形状の検出」、材料、1984年、第33巻、第368号、p.602
林、外4名、「直流ポテンシャル法によるステンレス鋼パイプ内面疲労き裂形状の検出」、材料、1986年、第35巻、第395号、p.936
Y.Hashimoto,外4名、"Procedure of Crack Shape Determination by Reversing DC Potential Method"、Nuclear Engineering Design、1992年、138、p.259
使用環境においてSCCによるき裂進展が生じる場合、半楕円状のき裂が必ずしも同様な形状を保持しながら進展するだけではなく、不均一な形状で進展する場合がある。また、SCCによりき裂が進展する速度は非常に遅く、き裂進展量も数mm程度以下の場合が多く見受けられる。
しかしながら、試験体表面の半楕円状のき裂が同様な形状で変化していく状態に対する電位差法によるき裂形状検出方法は開示されているが、平板状あるいは配管状の試験体に存在するき裂の不均一な形状変化を計測する手段、方法については知られていない。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、き裂が不均一な形状変化を示すような場合でも、き裂形状を精度良く同定することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、試験体のき裂の形状を同定するき裂形状同定方法において、互いに形状が異なるき裂が形成された複数の予備試験体のき裂近傍の電圧印加位置に電圧を印加して電流を流したときのき裂の近傍の電位差測定位置における電位差を評価する電位差評価予備工程と、前記電位差評価予備工程において評価された、それぞれの前記電位差測定位置における電位差に、前記き裂の形状の違いが与える係数を求め、校正式を作成する校正式作成工程と、前記電圧印加位置に電圧を印加して前記試験体に電流を流し、前記電位差測定位置における電位差を測定する電位差測定工程と、前記電位差測定工程で測定された電位差および前記係数評価工程で求めた係数に基づいて、前記試験体の前記き裂の形状を同定する同定工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明は、試験体のき裂の形状を同定するき裂形状同定システムにおいて、電源と、前記電源に接続された一対の電流印加プローブと、電位差計と、前記電位差計に接続された複数対の電位差測定プローブと、互いに形状が異なる複数のき裂に対して、前記試験体の前記き裂近傍の電圧印加位置に前記電流印加プローブを取り付けて電圧を印加して電流を流したときの前記き裂の近傍の電位差測定位置における電位差を評価した結果を受け取り、それぞれの前記電位差測定位置における電位差に、前記き裂の形状の違いが与える係数を求めて作成した校正式、および、前記電圧印加位置に前記電流印加プローブを取り付けて電圧を印加して前記試験体に電流を流し、前記電位差測定位置に前記電位差測定プローブを取り付けて測定した電位差に基づいて、前記試験体の前記き裂の形状を同定する、データ収集・制御装置と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、き裂が不均一な形状変化を示すような場合でも、き裂形状を精度良く同定できる。
本発明に係るき裂形状同定方法の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、同一または類似の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[実施形態1]
図3は、本発明に係る実施形態1のき裂形状同定システムのブロック図である。
図3は、本発明に係る実施形態1のき裂形状同定システムのブロック図である。
き裂形状同定システム9は、電位差計10、直流電源11、電流交番用スイッチ12およびデータ収集・制御装置13を有している。電位差計10、直流電源11および電流交番用スイッチ12は、それぞれデータ収集・制御装置13に接続されている。
直流電源11には電流印加プローブ16が電流印加線17を介して接続されている。直流電源11には、電流交番用スイッチ12が接続されていて、電流印加プローブ16に流す直流電流が交番できるようになっている。
電位差計11には、電位差計測用プローブ14が電位差計測線15を介して接続されている。電位差計測用プローブ14の間の電位差は電位差計10を介して、データ収集・制御装置13に伝達されるようになっている。
図4は、実施形態1のき裂形状同定システムの電圧印加位置および電位差測定位置を示す図であって、(a)は試験体の表面図、(b)は試験体の断面図である。
本実施形態では、試験体8の表面に形成された図4(b)で斜線で示される同定対象のき裂7の近傍の電位差測定位置にA3、A2、A1、A0、A1’、A2’、A3’の7対の電位差計測プローブ14を設置している。なお、電位差測定位置をi(i=3,2,1,0,1’,2’,3’)と表すこととする。それぞれ対となる電位差計測プローブ14は、き裂7を挟むように試験体8の表面に取り付けられる。電位差計測用プローブ14は、たとえばスポット溶接により試験体8の表面に取り付けられる。また、電位差計測プローブ14を挟む電圧印加位置に一対の電流印加プローブ16の対が設けられている。電流印加プローブ16は、たとえばスポット溶接により試験体8の表面に取り付けられる。
なお、電位差計測プローブ14の対の数は7に限定されるものではなく、き裂の大きさや目標とするき裂の分解能などに応じて任意に設定することができる。
次に、このき裂形状同定システム9を用いたき裂計測方法について説明する。
図1は、実施形態1の電位差法によるき裂形状同定方法の手順を示すフロー図である。
計測手順は、前段の校正式の決定部分Aと、後段のき裂形状同定部分Bの2つの部分に分けられる。校正式の決定部分Aは、工程S1から工程S4に分けられ、き裂形状同定部分Bは、工程S5および工程S6に分けられる。
校正式の決定部分Aでは、き裂近傍の複数の電位差計測用プローブ14間でき裂7の形状が変化した場合の電位差の変化を評価し、その変化からある一つの電位差測定位置(電位差計測用プローブ14の取り付け位置)での電位差の変化がその他のプローブ位置での電位差の変化に及ぼす影響度を表す未定係数を求め、校正式を決定する。
き裂近傍の複数の電位差計測用プローブ14間でき裂7の形状が変化した場合の電位差の変化を評価する工程を電位差評価予備工程と呼ぶ。この工程は工程S1および工程S2に分けることができる。
図2は、き裂が形成された試験体の断面図である。
図2は、初期き裂および進展したき裂を併せて示している。ここでは、試験体8に形成されたき裂70,71の形状を、便宜的に、き裂長さおよびき裂深さで代表する。すなわち、初期き裂は、き裂長さが2c0で、き裂深さがa0であり、進展したき裂はき裂長さが2c1で、き裂深さがa1である。このようなき裂形状を、それぞれ(c0,a0)および(c1,a1)と表す。また、各電位差測定位置に対応するき裂の位置における、初期き裂(c0,a0)からのき裂の進展量を、Δai(i=3,2,1,0,1’,2’,3’)と表す。
工程S1では、図2に示すような、き裂深さa、き裂長さ2cの異なる複数の組み合わせの形状を有する表面き裂の形状を設定する。この際、平板状あるいは配管形状の板厚tが電位差の計測において影響を与えるため、板厚tについても設定する。
工程S2では、工程S1で設定したき裂形状を有する複数の試験体8(予備試験体)を用い、電圧印加位置に電圧を印加して電流を流したときのき裂7近傍の電位差測定位置における電位差を評価する。まず、試験体8に一対の電流印加プローブ16を、き裂7を挟む電圧印加位置に取り付ける。また、試験体8に、7対の電位差計測プローブ14を、き裂7を挟む電位差測定位置に取り付ける。その後、電流印加プローブ16の間に電圧を印加して、試験体8に電流を流し、電位差計測プローブ14によって、電位差法により電位差測定位置における電位差を計測する。
電位差法としては一般に、直流法と交流法の2種類の手法が知られており、いずれの手法も採用することができる。ここでは、交番型の直流電位差法による計測システム9を用いている。
なお、工程S2において、表面き裂7のそれぞれのき裂形状を有する試験体8を用いて実際に電位差法によって計測する代わりに、有限要素法などを用いた電位分布解析を行うことにより、電位差測定位置の電位差を求めてもよい。
次に、き裂形状が変化した場合の、き裂近傍の複数の電位差測定位置での電位差の変化から、ある一つの電位差測定位置での電位差の変化が他の電位差測定位置での電位差の変化に与える影響度を表す未定係数を求め、校正式を求める。この工程を校正式作成工程と呼び、この工程は工程S3および工程S4に分けることができる。
工程S3では、工程S2において計測あるいは解析により求めた各電位差測定位置の電位差の変化と、き裂形状の関係を数式化する。ここでは、初期き裂形状0(a0,c0)からき裂形状1(a1,c1)にき裂の形状が変化した時の電位差とき裂進展量の関係を数式で表す。
すなわち、各電位差測定位置(i)における、き裂形状1(a1,c1)に対する電位差VAi|a1,c1を、初期き裂形状0(a0,c0)に対する電位差VAi|a0,c0およびき裂進展量Δaiで表す。このき裂進展量Δaiには、表面のき裂長さの変化分に対応するき裂進展量(たとえば、図2中のΔa4’)も含むものとする。
たとえば、き裂形状1(a1,c1)に対して、電位差測定位置0における電位差VA0|a1,c1を、初期き裂形状0(a0,c0)に対する電位差VAi|a0,c0と、各電位差測定位置(A3〜A3’の7点)の変化量による寄与分の合算として表す。この各電位差測定位置の変化量による寄与分は、ある電位差測定位置(j)におけるき裂進展量Δajでに未定係数を乗じたものであり、この寄与分の総和は次式で表される。
ここで、工程S2において計測に用いた表面き裂7が、電位差測定位置0を中心として、き裂7の長手方向に対称である場合には、中央の電位差計測プローブ14(電位差測定位置0)から片方向の4対に対応する関係式として式(1)で表される。
なお、表面き裂7が対称でなければ、全7対に対応した関係式を求めるようにする。
工程S4では、式(1)の各式を用いて数値計算を行うことにより、未定係数を決定する。各プローブ位置(i)におけるき裂形状(a1,c1)に対する電位差およびき裂形状(a0,c0)に対する電位差は計測値、き裂進展量Δaiは設定値である。ここでは、採取された複数のき裂形状のデータを処理することにより、プローブ位置(i)における異なるき裂進展量Δaiに対する未定係数のデータベースを構築し、平均値、最小二乗法による近似などの手法により未定係数を決定する。
この校正式作成工程(S3およびS4)は、データ収集・制御装置13で自動的に行うようにしておくことができる。
き裂形状同定部分Bでは、未知のき裂形状2(a2,c2)を有する測定対象となる試験体8について電位差法による計測を行う。この工程を電位差測定工程(工程S5)と呼ぶ。次に、工程S4で求めた校正式(2)を用いてき裂形状を同定する。この工程を、同定工程(工程S6)と呼ぶ。
工程S5では、工程S2と同様に、電圧印加位置に電圧を印加して電流を流したときのき裂7近傍の電位差測定位置における電位差を評価する。まず、試験体8に一対の電流印加プローブ16を、き裂7を挟む電圧印加位置に取り付ける。また、試験体8に、7対の電位差計測プローブ14を、き裂7を挟む電位差測定位置に取り付ける。その後、電流印加プローブ16の間に電圧を印加して、試験体8に電流を流し、電位差計測プローブ14によって、電位差法により電位差測定位置iにおける電位差を計測する。
次に、工程S6において、工程S5で計測したき裂形状2(a2,c2)に対する電位差と、初期き裂形状(a0,c0)に対する電位差を用いて式(2)を解くことにより、各電位差測定位置i近傍におけるき裂進展量が求まり、き裂形状を同定できる。
この同定工程(S6)は、データ収集・制御装置13によって、自動的に行うようにすることもできる。
き裂を有する平板状あるいは配管形状の試験体8のき裂進展評価試験に、この方法を適用する場合には、試験の進行に伴い、定期的あるいは任意の時間の経過ごとに、工程S5と工程S6を繰り返し実行する。このようにして、電位差法による計測結果からき裂形状の同定を行うことにより、き裂形状の経時変化を計測することが可能となる。
[実施形態2]
本発明に係る実施形態2は、配管状試験体の内面に存在するき裂を、外面側から計測したり、平板状の試験体に存在するき裂をき裂の開口する表面の反対面から計測する場合のものである。
本発明に係る実施形態2は、配管状試験体の内面に存在するき裂を、外面側から計測したり、平板状の試験体に存在するき裂をき裂の開口する表面の反対面から計測する場合のものである。
図5は、実施形態2のき裂形状同定システムの電圧印加位置および電位差測定位置を示す図であって、(a)は試験体の表面図、(b)は試験体の断面図である。
A3、A2、A1、A0、A1’、A2’、A3’の7対の電位差計測プローブ14および一対の電流印加プローブ16は、図5(b)で斜線で示すき裂7の反対面に、き裂の投影位置7Bを挟むように設置されている。このような状況で、実施形態1と同様に電位差法による計測を行うことにより、き裂形状の同定ができる。
なお、実施形態1と同様に、電流印加プローブ16は、き裂7が開口する表面に取り付けてもよい。また、電位差計測プローブ14は、き裂7が開口する表面に取り付けてもよい。
[実施形態3]
本発明に係る実施形態2は、実施形態1の電位差計測プローブ14を8対とし、そのうちの1つを参照用電位差計測プローブ20としたものである。
本発明に係る実施形態2は、実施形態1の電位差計測プローブ14を8対とし、そのうちの1つを参照用電位差計測プローブ20としたものである。
図6は、実施形態3のき裂形状同定システムの電圧印加位置および電位差測定位置を示す図であって、(a)は試験体の表面図、(b)は試験体の断面図である。
参照用電位差計測プローブ20は、図6(b)で斜線で示すき裂7の形状の変化によって電位差が生じない、き裂7から離れた参照電位測定位置に取り付けられる。この参照用電位差計測プローブ20の位置において測定される電位差は、き裂7の形状の変化に応答しないが、温度の変動等の外的要因に応答する。したがって、電位差計測プローブ14における計測電位差がき裂形状変化以外の外的要因の影響を受ける場合には、参照用電位差計測プローブによる計測電位差の変化で補償することにより、より精度の高い計測、すなわち、より精度の高いき裂形状の決定が可能となる。
なお、以上の説明は単なる例示であり、本発明は上述の各実施形態に限定されず、各実施形態を組合わせた形態で実施することができる。
7,70,71…き裂、7B…き裂の投影位置、8…試験体、9…き裂形状同定システム、10…電位差計、11…直流電源、12…電流交番用スイッチ、13・・・データ収集・制御装置、14…電位差計測用プローブ、15…電位差計測線、16…電流印加プローブ、17…電流印加線、20…参照用電位差計測プローブ
Claims (10)
- 試験体のき裂の形状を同定するき裂形状同定方法において、
互いに形状が異なるき裂が形成された複数の予備試験体のき裂近傍の電圧印加位置に電圧を印加して電流を流したときのき裂の近傍の電位差測定位置における電位差を評価する電位差評価予備工程と、
前記電位差評価予備工程において評価された、それぞれの前記電位差測定位置における電位差に、前記き裂の形状の違いが与える係数を求め、校正式を作成する校正式作成工程と、
前記電圧印加位置に電圧を印加して前記試験体に電流を流し、前記電位差測定位置における電位差を測定する電位差測定工程と、
前記電位差測定工程で測定された電位差および前記係数評価工程で求めた係数に基づいて、前記試験体の前記き裂の形状を同定する同定工程と、
を有することを特徴とするき裂形状同定方法。 - 前記電位差評価予備工程は、前記電位差測定位置における電位差を電位分布解析により評価するものであることを特徴とする請求項1記載のき裂形状同定方法。
- 前記電位差評価予備工程は、模擬き裂が形成された予備試験体に電流を流し、前記電位差測定位置における電位差を測定するものであることを特徴とする請求項1記載のき裂形状同定方法。
- 前記電位差評価予備工程は、さらに予備試験体を破壊して模擬き裂の形状を測定するものであることを特徴とする請求項3記載のき裂形状同定方法。
- 前記電圧印加位置は、前記試験体の前記き裂が開口する表面と同一表面およびその反対面の少なくとも一方に位置することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか記載のき裂形状同定方法。
- 前記電位差測定位置は、前記試験体の前記き裂が開口する表面と同一表面およびその反対面の少なくとも一方に位置することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか記載のき裂形状同定方法。
- 前記電圧印加位置は、前記き裂を挟むように位置することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか記載のき裂形状同定方法。
- 前記電位差測定位置は、前記き裂を挟むように位置していることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか記載のき裂形状同定方法。
- 前記電圧印加位置に電圧を印加して前記試験体に電流を流し、前記き裂形状の違いによる電位差の変化が無視できる参照電位測定位置おける電位差を測定する参照電位測定工程と、
前記同定工程で同定された前記き裂の形状を、前記参照電位測定位置における電位差に基づいて、補正する補正工程と、
を有することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか記載のき裂形状同定方法。 - 試験体のき裂の形状を同定するき裂形状同定システムにおいて、
電源と、
前記電源に接続された一対の電流印加プローブと、
電位差計と、
前記電位差計に接続された複数対の電位差測定プローブと、
互いに形状が異なる複数のき裂に対して、前記試験体の前記き裂近傍の電圧印加位置に前記電流印加プローブを取り付けて電圧を印加して電流を流したときの前記き裂の近傍の電位差測定位置における電位差を評価した結果を受け取り、それぞれの前記電位差測定位置における電位差に、前記き裂の形状の違いが与える係数を求めて作成した校正式、および、前記電圧印加位置に前記電流印加プローブを取り付けて電圧を印加して前記試験体に電流を流し、前記電位差測定位置に前記電位差測定プローブを取り付けて測定した電位差に基づいて、前記試験体の前記き裂の形状を同定する、データ収集・制御装置と、
を有することを特徴とするき裂形状同定システム。
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