JP2007192329A - 一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた耐久性を有する一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置を提供する。
【解決手段】一方向クラッチ及び転がり軸受を潤滑するグリース組成物として、基油と増ちょう剤と添加剤とが含有されてなり、この添加剤のうちの少なくとも一部が粒径0.01μm以上5μm以下のマイクロカプセルに内包された状態で含有され、このマイクロカプセルの含有率が組成物全体に対して0.1質量%以上50質量%以上のグリース組成物を用いる。
【選択図】 図1
【解決手段】一方向クラッチ及び転がり軸受を潤滑するグリース組成物として、基油と増ちょう剤と添加剤とが含有されてなり、この添加剤のうちの少なくとも一部が粒径0.01μm以上5μm以下のマイクロカプセルに内包された状態で含有され、このマイクロカプセルの含有率が組成物全体に対して0.1質量%以上50質量%以上のグリース組成物を用いる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置に関する。
一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置は、例えば、オルタネータ等の自動車用補機の回転軸や、アイドリングストップ車に搭載するエンジンのクランクシャフト及び補機駆動装置の回転軸に備えられ、外周にベルトを掛け渡して前記回転軸とベルトとの間で所定方向の回転力のみを伝達するプーリとして使用される。このような一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置の一例として、図4に示すものが知られている。
この一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置では、図4に示すように、スリーブ(回転部材)11とプーリ(回転部材)12とが同心に配置され、このスリーブ11の外周面とプーリ12の内周面との間には、転がり軸受20及び一方向クラッチ30が、スリーブ11及びプーリ12の軸方向に並列に配置されている。
スリーブ11は、オルタネータの回転軸Sに外嵌固定され、この回転軸Sとともに回転する。スリーブ11の軸方向中間部は、その軸方向両端部よりも外径寸法の大きな大径部11Aとなっており、この大径部11Aの軸方向一端部には、さらに外径寸法の大きな突部11Bが形成されている。なお、回転軸Sには発電用ローターが固定されており、オルタネータは回転軸Sを回転させることにより発電するようになっている。
スリーブ11は、オルタネータの回転軸Sに外嵌固定され、この回転軸Sとともに回転する。スリーブ11の軸方向中間部は、その軸方向両端部よりも外径寸法の大きな大径部11Aとなっており、この大径部11Aの軸方向一端部には、さらに外径寸法の大きな突部11Bが形成されている。なお、回転軸Sには発電用ローターが固定されており、オルタネータは回転軸Sを回転させることにより発電するようになっている。
プーリ12の外周面には、軸方向に沿う断面が波形となるように凹凸が形成されており、図示しない無端ベルト(Vベルト)が掛け渡される。この無端ベルトは、図示しない補機駆動装置の端部に固定された駆動プーリに掛け渡されて、駆動プーリの回転により駆動するものであり、この無端ベルトの駆動に従ってプーリ12が回転する。
転がり軸受20は、スリーブ11の軸方向両端部にそれぞれ嵌合されている。各転がり軸受20は、内輪21、外輪22、玉(転動体)23、保持器24、及び、一対のシール25を備えた深溝玉軸受である。そして、内輪21と外輪22との間の転がり面は、グリース組成物G1で潤滑されている。
転がり軸受20は、スリーブ11の軸方向両端部にそれぞれ嵌合されている。各転がり軸受20は、内輪21、外輪22、玉(転動体)23、保持器24、及び、一対のシール25を備えた深溝玉軸受である。そして、内輪21と外輪22との間の転がり面は、グリース組成物G1で潤滑されている。
一方向クラッチ30は、スリーブ11の軸方向中間部(軸方向両端部に嵌合された一対の転がり軸受20の間)に設けられている。この一方向クラッチ30は、クラッチ用内輪31と、クラッチ用外輪32と、クラッチ用内輪31の外周面31a及びクラッチ用外輪32の内周面32aの間に配置された複数のローラ33と、ローラ33を保持するクラッチ用保持器34とを備えている。そして、クラッチ用内輪31とクラッチ用外輪32との間の転がり面は、グリース組成物G2で潤滑されている。
クラッチ用内輪31は、スリーブ11の大径部11Aに外嵌固定されている。このクラッチ用内輪31の外周面は、図4(b)に示すように、円筒面にローラ33と同数の凹部31bを円周方向に等間隔に形成したカム面となっている。
クラッチ用外輪32は、クラッチ用内輪31に対向するプーリ12の内周面に嵌合されている。このクラッチ用外輪32の両端部には、図4(a)に示すように、フランジ状の一対の鍔32bが形成されている。
クラッチ用外輪32は、クラッチ用内輪31に対向するプーリ12の内周面に嵌合されている。このクラッチ用外輪32の両端部には、図4(a)に示すように、フランジ状の一対の鍔32bが形成されている。
複数のローラ33は、クラッチ用内輪31の凹部31bとクラッチ用外輪32の内周面32aとの間で円周方向に移動可能に配置され、クラッチ用内輪31の凹部31b及びクラッチ用外輪32の内周面32aは、ローラ33の摺動面となっている。
クラッチ用内輪31の凹部31bは、図4(b)に示すように、対向するクラッチ用外輪32の内周面32aとの間隙が円周方向に向かうにつれて徐々に広く(若しくは狭く)なるように形成されている。この間隙は、最も狭い部分ではローラ33の直径よりも小さく、最も広い部分ではローラ33の直径よりも大きい。このため、ローラ33は、最も狭い間隙では挟み込まれて転がらなくなり、最も広い間隙ではすべり接触或いは回転しながらすべり接触する。
クラッチ用内輪31の凹部31bは、図4(b)に示すように、対向するクラッチ用外輪32の内周面32aとの間隙が円周方向に向かうにつれて徐々に広く(若しくは狭く)なるように形成されている。この間隙は、最も狭い部分ではローラ33の直径よりも小さく、最も広い部分ではローラ33の直径よりも大きい。このため、ローラ33は、最も狭い間隙では挟み込まれて転がらなくなり、最も広い間隙ではすべり接触或いは回転しながらすべり接触する。
クラッチ用保持器34は、図4(b)に示すように、複数のローラ33を円周方向に移動可能に配置している。このクラッチ用保持器34は、複数のローラ33間に配置される柱部34aと、この柱部34aに固定された板状部材からなるバネ34bと、を備えている。ローラ33は、バネ34bによってクラッチ用内輪31とクラッチ用外輪32との間隔が狭くなる方向に弾性的に押圧されている。また、図4(a)に示すように、クラッチ用保持器34の一端部にはスリーブ11側に突起した係止突部34Aが形成されており、この係止突部34Aがスリーブ11の突部11Bとクラッチ用内輪31との間に配設されることで、クラッチ用保持器34の軸方向への移動が抑制されている。
このような構成の一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置は、無端ベルトの駆動によって、プーリ12が所定方向に相対回転すると、これに内嵌したクラッチ用外輪32も所定方向に回転し、これに伴ってローラ33がクラッチ用内輪31の凹部31bとクラッチ用外輪32の内周面32aとの間隙が狭くなる方へ移動する。この際、ローラ33は、クラッチ用保持器34のバネ34bに押し出されることで、クラッチ用内輪31の凹部31bとクラッチ用外輪32の内周面32aとの間隙に食い込み、自転を止めてクラッチ用内輪31とクラッチ用外輪32とを接続する(クラッチロック状態)。これにより、プーリ12からスリーブ11へ回転力が伝達されるようになる。この状態は、無端ベルトの移動速度が一定又は上昇する限り継続する。
一方、無端ベルトの移動速度が減速すると、これに伴いプーリ12には前記所定方向とは逆方向への制動力が作用するが、スリーブ11は慣性により一定速度で前記所定方向への回転を継続しようとする。これに従って、ローラ33は、クラッチ用内輪31の凹部31bとクラッチ用外輪32の内周面32aとの間隙が広くなる方向にすべり接触しつつ移動して、ロック状態が解除され、クラッチ用内輪31とクラッチ用外輪32との接続が切断される(オーバラン状態)。この状態では、プーリ12がスリーブ11に対して前記所定方向とは逆方向に相対回転する。
これにより、補機駆動装置の駆動プーリの回転速度が変動した場合であっても、無端ベルトとプーリ12との擦れ合いが防止され、鳴きと呼ばれる異音の発生や摩耗による無端ベルトの寿命低下を防止できるとともに、オルタネータの発電効率低下を防止できる。
このような一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置で用いる潤滑剤として、特許文献1では、転がり接触する転がり軸受20の転がり面に供給されるグリース組成物G1と、すべり接触する一方向クラッチ30の転がり面に供給されるグリース組成物G2とで、それぞれ異なる性能のグリース組成物を用いることが提案されている。
特開2002−130433号公報
このような一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置で用いる潤滑剤として、特許文献1では、転がり接触する転がり軸受20の転がり面に供給されるグリース組成物G1と、すべり接触する一方向クラッチ30の転がり面に供給されるグリース組成物G2とで、それぞれ異なる性能のグリース組成物を用いることが提案されている。
しかしながら、転がり軸受と一方向クラッチとでそれぞれ性能の異なる二種類のグリース組成物を用いると、これらが漏出して混合することで、グリース組成物が硬化或いは軟化して潤滑性能が劣化する場合がある。このため、一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置では、転がり軸受と一方向クラッチとの両方に優れた潤滑性能を付与できる一種類のグリース組成物を用いることが好ましい。
また、一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置では、オーバーラン状態で一方向クラッチがすべり接触する際に低摩擦・低摩耗特性が得られ、且つ、クラッチロック状態で優れたクラッチ係合性が得られるとともに、低温(例えば−40℃)から高温(例えば160℃)まで幅広い温度域での使用に適し、一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置に優れた耐久性を付与できる潤滑剤を用いることが好ましい。
すなわち、従来の一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置で用いられている潤滑剤では、上述した全ての条件(転がり軸受と一方向クラッチとの両方に優れた潤滑性能付与、一方向クラッチにおいてすべり接触する際の低摩擦・低摩耗特性と優れたクラッチ係合性,幅広い温度域で好適に使用可能)を十分に満たすことが難しく、一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置に優れた耐久性を付与できない場合がある。
そこで、本発明は、優れた耐久性を有する一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置を提供することを課題としている。
そこで、本発明は、優れた耐久性を有する一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置を提供することを課題としている。
このような課題を解決するために、本発明は、互いに同心に配置された一対の回転部材の間に、前記一対の回転部材のうち一方を他方に対して所定方向に相対回転させる回転力のみを伝達する一方向クラッチと、前記一対の回転部材を相対回転自在に支持する転がり軸受と、が前記回転部材の軸方向に並列に配置され、前記一方向クラッチ及び前記転がり軸受がグリース組成物で潤滑される一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置において、前記グリース組成物は、基油と増ちょう剤と添加剤とが含有されてなり、前記添加剤のうちの少なくとも一部が平均粒径0.01μm以上5μm以下のマイクロカプセルに内包された状態で含有され、前記マイクロカプセルの含有率が組成物全体に対して0.1質量%以上50質量%以下となっていることを特徴とする一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置を提供する。
本発明の一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置においては、前記添加剤に加えて、前記基油及び前記増ちょう剤のうちの少なくとも一部がマイクロカプセルに内包された状態で含有されているようにしてもよい。
このように、本発明の一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置では、一方向クラッチ及び転がり軸受を潤滑するグリース組成物に、「添加剤の少なくとも一部」、又は、「添加剤に加えて、基油及び増ちょう剤のうち少なくとも一部」が内包されたマイクロカプセルを含有するグリース組成物を用いているため、以下に示す(1)〜(3)の効果が得られる。
このように、本発明の一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置では、一方向クラッチ及び転がり軸受を潤滑するグリース組成物に、「添加剤の少なくとも一部」、又は、「添加剤に加えて、基油及び増ちょう剤のうち少なくとも一部」が内包されたマイクロカプセルを含有するグリース組成物を用いているため、以下に示す(1)〜(3)の効果が得られる。
(1)転がり軸受や一方向クラッチに加わる負荷がそれぞれ所定値を超えた場合には、マイクロカプセルが物理的に破壊されて、内包されている添加剤がそれらの転がり面に供給される。よって、一方向クラッチ及び転がり軸受のいずれにおいても、優れた潤滑性能を得ることができる。
一方、一方向クラッチや転がり軸受に加わる負荷が所定値を超えても、潤滑被膜がマイクロカプセルの平均粒径以上の厚さで形成されている場合や、一方向クラッチや転がり軸受に加わる負荷が所定値以下である場合には、マイクロカプセルが物理的に破壊されないため、マイクロカプセルに内包された添加剤が放出されることはない。
このため、マイクロカプセルに内包された添加剤が、グリース組成物に含有される他の物質(基油、増ちょう剤、他の添加剤)や、一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置の構成部材と接触し難くなるため、グリース組成物の劣化や性能低下が生じ難くなるとともに、グリース組成物中の添加剤に起因する構成部材の腐食を抑制できる。
一方、一方向クラッチや転がり軸受に加わる負荷が所定値を超えても、潤滑被膜がマイクロカプセルの平均粒径以上の厚さで形成されている場合や、一方向クラッチや転がり軸受に加わる負荷が所定値以下である場合には、マイクロカプセルが物理的に破壊されないため、マイクロカプセルに内包された添加剤が放出されることはない。
このため、マイクロカプセルに内包された添加剤が、グリース組成物に含有される他の物質(基油、増ちょう剤、他の添加剤)や、一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置の構成部材と接触し難くなるため、グリース組成物の劣化や性能低下が生じ難くなるとともに、グリース組成物中の添加剤に起因する構成部材の腐食を抑制できる。
(2)マイクロカプセルの有する弾性により、オーバーラン状態で一方向クラッチがすべり接触する際に低摩擦・低摩耗特性が得られるとともに、クラッチロック状態で優れたクラッチ係合性が得られる。
(3)マイクロカプセルに内包された材料(例えば、添加剤、基油、増ちょう剤)の蒸発が生じ難くなり、幅広い温度域で安定して潤滑被膜を形成できる。
(3)マイクロカプセルに内包された材料(例えば、添加剤、基油、増ちょう剤)の蒸発が生じ難くなり、幅広い温度域で安定して潤滑被膜を形成できる。
ここで、マイクロカプセルの平均粒径が0.01μm未満であると、一方向クラッチや転がり軸受に加わる負荷が所定値を超えた場合であってもマイクロカプセルが破壊されない可能性が高くなるため、添加剤の添加効果が十分に得られなくなる。一方、マイクロカプセルの平均粒径が5μmよりも大きくなると、転がり軸受や一方向クラッチに加わる負荷が所定値以下であってもマイクロカプセルが破壊され易くなったり、マイクロカプセルがグリース組成物中に安定して分散し難くなる。このため、グリース組成物に含有させる添加剤の少なくとも一部を内包するマイクロカプセルの平均粒径は、0.01μm以上5μm以上とし、好ましくは0.1μm以上3μm以下とする。
また、マイクロカプセルの破断性や弾性は、マイクロカプセルの壁材の膜厚や材質、もしくはマイクロカプセルの粒径等を調整することにより調節することができる。
さらに、マイクロカプセルの含有率がグリース組成物全体に対して0.1質量%未満であると、一方向クラッチや転がり軸受に加わる負荷が所定値を超えた場合に破壊されるマイクロカプセルの数が少なくなりすぎて、添加剤の添加効果が不十分となる場合がある。一方、マイクロカプセルの含有率がグリース組成物全体に対して50質量%よりも大きくなると、一方向クラッチや転がり軸受に加わる負荷が所定値を超えた場合に破壊されるマイクロカプセルの数が多くなりすぎて、添加剤によるグリース組成物の劣化及び性能低下や、一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置の構成部材に腐食が生じやすくなる。このため、マイクロカプセルの含有率は、グリース組成物全体に対して0.1質量%以上50質量%以下とし、好ましくは0.5質量%以上45質量%以下とする。
さらに、マイクロカプセルの含有率がグリース組成物全体に対して0.1質量%未満であると、一方向クラッチや転がり軸受に加わる負荷が所定値を超えた場合に破壊されるマイクロカプセルの数が少なくなりすぎて、添加剤の添加効果が不十分となる場合がある。一方、マイクロカプセルの含有率がグリース組成物全体に対して50質量%よりも大きくなると、一方向クラッチや転がり軸受に加わる負荷が所定値を超えた場合に破壊されるマイクロカプセルの数が多くなりすぎて、添加剤によるグリース組成物の劣化及び性能低下や、一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置の構成部材に腐食が生じやすくなる。このため、マイクロカプセルの含有率は、グリース組成物全体に対して0.1質量%以上50質量%以下とし、好ましくは0.5質量%以上45質量%以下とする。
以下、本発明で用いるグリース組成物について、詳細に説明する。
<マイクロカプセルについて>
本発明のグリース組成物に含有されるマイクロカプセルの構成材料としては、例えば、樹脂組成物を用いることが好ましい。樹脂組成物としては、例えば、ポリウレタン系樹脂組成物、ポリエステル系樹脂組成物、ポリアミド系樹脂組成物、ポリウレア系樹脂組成物、フェノール系樹脂組成物、ポリビニルアルコール系樹脂組成物、メラミン系樹脂組成物、ポリエステル系樹脂組成物、ポリスチレン系樹脂組成物、セルロース、ゼラチンが挙げられる。
<マイクロカプセルについて>
本発明のグリース組成物に含有されるマイクロカプセルの構成材料としては、例えば、樹脂組成物を用いることが好ましい。樹脂組成物としては、例えば、ポリウレタン系樹脂組成物、ポリエステル系樹脂組成物、ポリアミド系樹脂組成物、ポリウレア系樹脂組成物、フェノール系樹脂組成物、ポリビニルアルコール系樹脂組成物、メラミン系樹脂組成物、ポリエステル系樹脂組成物、ポリスチレン系樹脂組成物、セルロース、ゼラチンが挙げられる。
このマイクロカプセルの平均粒径は、例えば、マイクロカプセルの製造時や分離時に調節することができる。
マイクロカプセルの製造方法としては、例えば、界面重合法、in situ法、相分離法、液中乾燥法、オリフィス法、スプレードライ法、気中懸濁法、ハイブリダイザー法が挙げられ、処理時間や分散時間を変えることでマイクロカプセルの平均粒径を調節できる。
マイクロカプセルの製造方法としては、例えば、界面重合法、in situ法、相分離法、液中乾燥法、オリフィス法、スプレードライ法、気中懸濁法、ハイブリダイザー法が挙げられ、処理時間や分散時間を変えることでマイクロカプセルの平均粒径を調節できる。
マイクロカプセルの分離方法としては、例えば、遠心分離方法やフィルター方法が挙げられ、遠心分離条件やフィルターの種類を変えることでマイクロカプセルの平均粒径を調節できる。
特に、マイクロカプセルの粒径を均一にするためには、マイクロカプセルの製造条件を適宜選択する方法が挙げられるが、粒度にばらつきを有する複数のマイクロカプセルに対して遠心分離法やフィルター法を適用し、均一な粒度のマイクロカプセルを分離する方法を用いてもよい。
特に、マイクロカプセルの粒径を均一にするためには、マイクロカプセルの製造条件を適宜選択する方法が挙げられるが、粒度にばらつきを有する複数のマイクロカプセルに対して遠心分離法やフィルター法を適用し、均一な粒度のマイクロカプセルを分離する方法を用いてもよい。
また、マイクロカプセルに内包する物質(例えば、添加剤、基油、増ちょう剤)は、マイクロカプセルの内部空間に対して10体積%以上98体積%以下とすることが好ましい。ここで、マイクロカプセルに内包する物質が10体積%未満となると、これらの物質をマイクロカプセルに内包させることによる効果が十分に得られなくなり、一方、マイクロカプセルに内包する物質が98体積%よりも大きくなると、マイクロカプセルをなす壁材の強度が低下する。
さらに、一方向クラッチでは、比較的大きな面圧が発生するため、マイクロカプセルの強度も比較的高いほうが好ましく、さらに好ましくは、マイクロカプセルに内包する物質をマイクロカプセルの内部空間に対して10体積%以上50体積%以下とする。
さらに、一方向クラッチでは、比較的大きな面圧が発生するため、マイクロカプセルの強度も比較的高いほうが好ましく、さらに好ましくは、マイクロカプセルに内包する物質をマイクロカプセルの内部空間に対して10体積%以上50体積%以下とする。
<添加剤について>
添加剤としては、一方向クラッチや転がり軸受の潤滑面に剥離を生じ難くするために、極圧性能と耐剥離性能との両方を付与できる極圧剤(例えば、硫黄を含有する化合物からなる極圧剤及びリンを含有する化合物からなる極圧剤のうちの少なくとも一つ)を用いることが好ましい。
硫黄を含有する化合物からなる極圧剤としては、例えば、硫化鯨油等の硫化油脂類、硫化オレフィン類、メルカプタン類、サルファイド類、スルホキシド類、スルホン類、ジチオカルバミン酸、ジチオホスホン酸等の有機硫黄化合物があげられる。特に、硫化オレフィン類、メルカプタン類、サルファイド類、スルホキシド類、スルホン類、ジチオカルバミン酸、ジチオホスホン酸を用いることが好ましい。
添加剤としては、一方向クラッチや転がり軸受の潤滑面に剥離を生じ難くするために、極圧性能と耐剥離性能との両方を付与できる極圧剤(例えば、硫黄を含有する化合物からなる極圧剤及びリンを含有する化合物からなる極圧剤のうちの少なくとも一つ)を用いることが好ましい。
硫黄を含有する化合物からなる極圧剤としては、例えば、硫化鯨油等の硫化油脂類、硫化オレフィン類、メルカプタン類、サルファイド類、スルホキシド類、スルホン類、ジチオカルバミン酸、ジチオホスホン酸等の有機硫黄化合物があげられる。特に、硫化オレフィン類、メルカプタン類、サルファイド類、スルホキシド類、スルホン類、ジチオカルバミン酸、ジチオホスホン酸を用いることが好ましい。
硫化オレフィン類とは、炭素数2〜8のオレフィン、又は、それから誘導される低分子量ポリオレフィンの硫化物であり、例えば、硫化ペンテン、硫化ブチレン、硫化オクテンが挙げられる。
メルカプタン類は、炭素数4〜20のアルキルメルカプタン及びメルカプト脂肪酸エステルであり、例えば、n−ブチルメルカプタン、イソブチルメルカプタン、第三ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、第三ノニルメルカプタン、第三ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸ブチル、チオプロピオン酸エチル、3−メルカプトプロピオン酸オクチルが挙げられる。
メルカプタン類は、炭素数4〜20のアルキルメルカプタン及びメルカプト脂肪酸エステルであり、例えば、n−ブチルメルカプタン、イソブチルメルカプタン、第三ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、第三ノニルメルカプタン、第三ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸ブチル、チオプロピオン酸エチル、3−メルカプトプロピオン酸オクチルが挙げられる。
サルファイド類は、炭素数4〜18の炭化水素類(例えば、アルキル、フェニル、ベンジル、シンナミル、アリル)のモノサルファイドや、ジサルファイドや、ポリサルファイドであり、例えば、ジブチルモノサルファイド、ジブチルジサルファイド、ジフェニルサルファイド、ジベンジルサルファイドが挙げられる。
スルホキシド類は、炭素数4〜20の炭化水素類(例えば、アルキル,フェニル、ベンジル、シンナミル、アリル)のスルホキシドであり、例えば、ジブチルスルホキシド、ジベンジルスルホキシドが挙げられる。
スルホキシド類は、炭素数4〜20の炭化水素類(例えば、アルキル,フェニル、ベンジル、シンナミル、アリル)のスルホキシドであり、例えば、ジブチルスルホキシド、ジベンジルスルホキシドが挙げられる。
スルホン類は、炭素数4〜20の炭化水素類(例えば、アルキル、フェニル、ベンジル、シンナミル、アリル)のスルホンであり、例えば、ジブチルスルホン、ジドデシルスルホン、フェニルスルホンが挙げられる。
ジチオリン酸やジチオホスホン酸としては、例えば、金属ジヒドロカルビルジチオフォスフェート類、金属ジヒドロカルビルジチオカーバメート類等の金属化合物が挙げられる。
ジチオリン酸やジチオホスホン酸としては、例えば、金属ジヒドロカルビルジチオフォスフェート類、金属ジヒドロカルビルジチオカーバメート類等の金属化合物が挙げられる。
金属ジヒドロカルビルジチオフォスフェート類は、各ヒドロカルビル基が炭素数4〜20の炭化水素である金属ジヒドロカルビルジチオフォスフェートであり、例えば、亜鉛ジメチルジチオフォスフェート、亜鉛ブチルイソオクチルジチオフォスフェート、亜鉛ジ(4−メチル−2−ペンチル)ジチオフォスフェート、亜鉛ジ(テトラプロペニルフェニル)ジチオフォスフェート、亜鉛(2−エチル−1−ヘキシル)ジチオフォスフェート、亜鉛(イソオクチル)ジチオフォスフェート、亜鉛(エチルフェニル)ジチオフォスフェート、亜鉛(アミル)ジチオフォスフェート、亜鉛ジ(ヘキシル)ジオチフォスフェートが挙げられる。
金属ジヒドロカルビルジチオフォスフェート類の金属としては、例えば、亜鉛(Zn)の他、鉛(Pb)、カドミウム(Cd)、アンチモン(Sb)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、ビスマス(Bi)が挙げられる。
金属ジヒドロカルビルジチオカーバメート類は、各ヒドロカルビル基が炭素数4〜20の炭化水素である金属ジヒドロカルビルジチオカーバメートであり、例えば、亜鉛ジメチルジチオカーバメート、亜鉛ブチルイソオクチルジチオカーバメート、亜鉛ジ(4−メチル−2−ペンチル)ジチオカーバメート、亜鉛ジ(テトラプロペニルフェニル)ジチオカーバメート、亜鉛(2−エチル−1−ヘキシル)ジチオカーバメート、亜鉛(イソオクチル)ジチオカーバメート、亜鉛(エチルフェニル)ジチオカーバメート、亜鉛(アミル)ジチオカーバメート、亜鉛ジ(ヘキシル)ジチオカーバメートが挙げられる。
金属ジヒドロカルビルジチオカーバメート類は、各ヒドロカルビル基が炭素数4〜20の炭化水素である金属ジヒドロカルビルジチオカーバメートであり、例えば、亜鉛ジメチルジチオカーバメート、亜鉛ブチルイソオクチルジチオカーバメート、亜鉛ジ(4−メチル−2−ペンチル)ジチオカーバメート、亜鉛ジ(テトラプロペニルフェニル)ジチオカーバメート、亜鉛(2−エチル−1−ヘキシル)ジチオカーバメート、亜鉛(イソオクチル)ジチオカーバメート、亜鉛(エチルフェニル)ジチオカーバメート、亜鉛(アミル)ジチオカーバメート、亜鉛ジ(ヘキシル)ジチオカーバメートが挙げられる。
金属ジヒドロカルビルジチオカーバメート類の金属としては、例えば、亜鉛(Zn)の他、鉛(Pb)、カドミウム(Cd)、アンチモン(Sb)、モリブデン(Mo)が挙げられる。
また、リンを含有する化合物からなる極圧剤としては、例えば、リン酸エステル類、亜リン酸エステル類、正リン酸類、酸性リン酸エステル類、ジチオリン酸類等のリン化合物が挙げられ、好ましくは、亜リン酸エステル類、正リン酸エステル類、酸性リン酸エステル類が挙げられる。
また、リンを含有する化合物からなる極圧剤としては、例えば、リン酸エステル類、亜リン酸エステル類、正リン酸類、酸性リン酸エステル類、ジチオリン酸類等のリン化合物が挙げられ、好ましくは、亜リン酸エステル類、正リン酸エステル類、酸性リン酸エステル類が挙げられる。
亜リン酸エステル類は、炭素数1〜18の炭化水素類(例えば、アルキル、フェニル、ベンジル、クレジル、シンナミル、アリル)の亜リン酸エステルであり、トリオクチルフォスファイト、トリフェニルフォスファイト、トリクレンジフォスファイト、ビス−2−エチルヘキシルフォスファイト、トリデシルフォスファイト、ジブチルハイドロジェンフォスファイト、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、ジラウリルハイドロジェンフォスファイト、ジフェニルモノデシルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、ジフェニルハイドロジェンフォスファイトが挙げられる。
正リン酸エステル類は、炭素数1〜18の炭化水素類(例えば、アルキル、フェニル、ベンジル、クレジル、シンナミル、アリル)の正リン酸エステルであり、例えば、トリフェニルフォスフェート、トリエチルフォスフェート、トリブチルフォスフェート、トリス(2−エチルヘキシル)フォスフェート、トリデシルフォスフェート、ジフェニルモノ(2−エチルヘキシル)フォスフェート、トリクレジルフォスフェート、トリオクチルフォスフェート、トリステアリルフォスフェートが挙げられる。
酸性リン酸エステル類は、炭素数1〜20のモノ又はジヒドロカルビルアシッドフォスフェートであり、例えば、メチルアシッドフォスフェート、イソプロピルアシッドフォスフェート、ブチルアシッドフォスフェート、2−エチルヘキシルアシッドフォスフェート、イソデシルアシッドフォスフェート、トリデシルアシッドフォスフェート、ラウリルアシッドフォスフェートが挙げられる。
さらに、グリース組成物の初期摩擦係数μに大きな変化を与えないような添加剤であれば、上述した極圧剤以外の添加剤を添加してもよい。このような添加剤の具体例としては、例えば、防錆剤、酸化防止剤、その他の極圧剤、油性向上剤、金属不活性化剤、腐食防止剤を単独又は二種以上組み合わせたものが挙げられる。特に、一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置の使用環境を考慮すると、防錆剤を添加することが好ましく、スルフォン酸塩やナフテン酸塩等の有機酸の金属塩を用いることがより好ましい。
なお、添加剤は、その全量をマイクロカプセルに内包させてもよいし、その一部をマイクロカプセルに内包させ且つ残部をそのままグリース組成物中に添加するようにしてもよい。
また、添加剤の含有率は、上述した(1)〜(3)の効果を得るために、グリース組成物全体に対して0.1質量%以上15質量%以下とすることが好ましく、0.5質量%以上10質量%以下とすることがより好ましい。
また、添加剤の含有率は、上述した(1)〜(3)の効果を得るために、グリース組成物全体に対して0.1質量%以上15質量%以下とすることが好ましく、0.5質量%以上10質量%以下とすることがより好ましい。
<基油について>
本発明で用いるグリース組成物を構成する基油の種類としては、低温(例えば−40℃)から高温(例えば160℃)まで幅広い温度域で好適に使用できる種類であれば、特に限定されない。例えば、ジエステル油や、一塩基酸と多価アルコールとの反応から得られるネオペンチル型ポリオールエステル油や、ポリ−α−オレフィン油を用いることが好ましい。
本発明で用いるグリース組成物を構成する基油の種類としては、低温(例えば−40℃)から高温(例えば160℃)まで幅広い温度域で好適に使用できる種類であれば、特に限定されない。例えば、ジエステル油や、一塩基酸と多価アルコールとの反応から得られるネオペンチル型ポリオールエステル油や、ポリ−α−オレフィン油を用いることが好ましい。
ジエステル油としては、例えば、ジブチルセバケート、ジ(2−エチルヘキシル)セバケート、ジオクチルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジトリデシルグルタレート、メチルアセチルリシノレートが挙げられる。
ネオペンチル型ポリオールエステル油としては、例えば、炭素数が1以上12以下、好ましくは炭素数が5以上9以下のネオペンチル型ポリオールと、炭素数が4以上18以下、好ましくは炭素数が6以上12以下の有機酸との反応で得られるものが挙げられる。
ネオペンチル型ポリオールエステル油としては、例えば、炭素数が1以上12以下、好ましくは炭素数が5以上9以下のネオペンチル型ポリオールと、炭素数が4以上18以下、好ましくは炭素数が6以上12以下の有機酸との反応で得られるものが挙げられる。
ネオペンチル型ポリオールは、ネオペンチル構造を有する多価アルコールであり、例えば、ネオペンチルグリコール(2,2−ジメチループロパンー1,3−ジオール)、2−エチル−2−ブチル−プロパン−1,3−ジオール、2,2−ジエチル−プロパン−1,3−ジオール、2−メチル−2−ブチル−プロパン−1,3−ジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリスリトールが挙げられれ、好ましくはネオペンチルグリコール、2−エチル−2−ブチル−プロパン−1,3−ジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられ、特に好ましくはネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
有機酸としては、例えば、n−ブタン酸、i−酪酸、n−ペンタン酸、i−吉草酸、n−ヘキサン酸、2−エチルブタン酸、i−ヘキサン酸、ヘキサヒドロ安息香酸、n−ヘプタン酸、i−ヘプタン酸、メチルヘキサヒドロ安息香酸、n−オクタン酸、ジメチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、2,4,4−トリメチルペンタン酸、i−オクタン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、n−ノナン酸、i−ノナン酸、i−デカン酸、i−ウンデカン酸、2−ブチルオクタン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸が挙げられ、好ましくはn−ヘプタン酸、n−オクタン酸、ジメチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸が挙げられる。
これらのネオペンチル型ポリオールと有機酸とからネオペンチル型ポリオールエステル油を合成する方法としては、例えば、酸性触媒の存在下で脱水縮合による方法が挙げられる。
また、基油の40℃における動粘度は、グリース組成物の低温流動性を考慮すると、20〜200mm2 /sとすることが好ましく、40〜150mm2 /sとすることがさらに好ましい。
さらに、基油のちょう度は、NLGI(アメリカ潤滑グリース学会)で規定された番号でNo.2〜No.3とすることが好ましい。
また、基油の40℃における動粘度は、グリース組成物の低温流動性を考慮すると、20〜200mm2 /sとすることが好ましく、40〜150mm2 /sとすることがさらに好ましい。
さらに、基油のちょう度は、NLGI(アメリカ潤滑グリース学会)で規定された番号でNo.2〜No.3とすることが好ましい。
<増ちょう剤について>
本発明で用いるグリース組成物を構成する増ちょう剤の種類としては、低温(例えば−40℃)から高温(例えば160℃)まで幅広い温度域で好適に使用できる種類であれば、特に限定されない。例えば、金属石けんや、金属複合石けん、ウレア化合物、ウレタン化合物、ウレア・ウレタン化合物、無機系化合物(シリカゲルやベントナイト等)、ナトリウムテレフタラメート化合物、フッ素樹脂が挙げられる。
本発明で用いるグリース組成物を構成する増ちょう剤の種類としては、低温(例えば−40℃)から高温(例えば160℃)まで幅広い温度域で好適に使用できる種類であれば、特に限定されない。例えば、金属石けんや、金属複合石けん、ウレア化合物、ウレタン化合物、ウレア・ウレタン化合物、無機系化合物(シリカゲルやベントナイト等)、ナトリウムテレフタラメート化合物、フッ素樹脂が挙げられる。
金属石けんとしては、例えば、アルミニウム、バリウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム等の金属を用いたものが挙げられる。
金属複合石けんとしては、例えば、リチウム,カルシウム,アルミニウム等の金属を用いたものが挙げられる。
ウレア化合物としては、例えば、ジウレア化合物、トリウレア化合物、テトラウレア化合物、ポリウレア化合物が挙げられる。
金属複合石けんとしては、例えば、リチウム,カルシウム,アルミニウム等の金属を用いたものが挙げられる。
ウレア化合物としては、例えば、ジウレア化合物、トリウレア化合物、テトラウレア化合物、ポリウレア化合物が挙げられる。
なお、本発明における一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置は、例えば、オルタネータや、コンプレッサ、ウォータポンプ、冷却ファン等自動車用補機の従動軸に取り付け、補機駆動装置やエンジンからの所定方向の回転力を伝達させるために好適に用いられる。また、本発明の一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置は、例えば、アイドリングストップ車に搭載するエンジンのクランクシャフト及び補機駆動装置の駆動軸等に装着し、エンジン又は補機駆動装置の一方が運転状態、他方が停止状態にある場合に、運転状態にある一方の回転力のみを伝達し、停止状態にある他方の駆動軸を回転させないようにするために好適に用いることができる。
このような一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置の構成としては、特に限定されないが、例えば上述した図4に示す一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置や、クラッチ用外輪として鍔がない円筒形状の構造を採用した一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置や、プーリの内周面及びスリーブの外周面を、直接一方向クラッチの外輪軌道面及び内輪軌道面として利用した一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置が挙げられる。また、一方向クラッチの形態は、図4に示すようにローラクラッチであってもよいし、スプラグクラッチ等の従来から知られている他の形態であってもよい。
また、本発明の一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置に組み込まれる転がり軸受としては、特に限定されないが、例えば、上述した図4に示す玉軸受やころ軸受が挙げられ、これらを単独又は組み合わせたものが挙げられる。さらに、転がり軸受は、上述した図4に示すように、両端部にシールを設けて軸受内部空間を密封した形態としてもよいし、転がり軸受の両端部のうち一方向クラッチ配設側の端部にはシールを設置しない形態としてもよい。
さらに、本発明の一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置に組み込まれる回転部材としては、特に限定されず、例えば、上述した図4に示すプーリや、歯車が挙げられる。
さらに、本発明の一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置に組み込まれる回転部材としては、特に限定されず、例えば、上述した図4に示すプーリや、歯車が挙げられる。
本発明によれば、一方向クラッチ及び転がり軸受を潤滑するグリース組成物として、添加剤の少なくとも一部が、平均粒径0.01μm以上5μm以下のマイクロカプセルに内包された状態で含有され、このマイクロカプセルの含有率が組成物全体に対して0.1質量%以上50質量%以下のグリース組成物を用いることにより、一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置に優れた耐久性を付与できる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態では、構成の異なるグリース組成物No.1〜No.13を用意した。
グリース組成物No.1は、以下に示す手順で作製した。
まず、極圧剤として、2.4gのP1系極圧剤(Zn−DTP,旭電化社製,商品名キクルーブ)と、マイクロカプセルの構成材料として、5%グルタルアルデヒド水溶液(pH8)100ml及びメラミン2.4gとを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径0.50μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
本実施形態では、構成の異なるグリース組成物No.1〜No.13を用意した。
グリース組成物No.1は、以下に示す手順で作製した。
まず、極圧剤として、2.4gのP1系極圧剤(Zn−DTP,旭電化社製,商品名キクルーブ)と、マイクロカプセルの構成材料として、5%グルタルアルデヒド水溶液(pH8)100ml及びメラミン2.4gとを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径0.50μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
次に、基油として、40℃における動粘度が30mm2 /sで、流動点が−40℃以下の芳香族エステル油aと、増ちょう剤として、リチウム石けんが含有され、極圧剤以外の添加剤として、組成物全体に対して約2.0質量%のジオクチルジフェニルアミン(酸化防止剤)と、約1.0質量%のバリウムスルホネート(防錆剤)と、約0.05質量%のベントリ系腐食防止剤とが含有されたグリースを用意した。
そして、このグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が25.0質量%となるように添加することにより、組成物全体に対して8.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.1を完成させた。
そして、このグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が25.0質量%となるように添加することにより、組成物全体に対して8.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.1を完成させた。
グリース組成物No.2は、以下に示す手順で作製した。
まず、極圧剤として、2.4gのSP系極圧剤(チバスペシャリティーケミカルズ株式会社製,イルガルーブ63)と、上述と同様のマイクロカプセルの構成材料とを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径3.00μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
まず、極圧剤として、2.4gのSP系極圧剤(チバスペシャリティーケミカルズ株式会社製,イルガルーブ63)と、上述と同様のマイクロカプセルの構成材料とを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径3.00μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
次に、基油として、40℃における動粘度が31mm2 /sで、流動点が−40℃以下の芳香族エステル油a及びポリオールエステル油bの混合油(混合比は、モル比でa:b=2:1)と、増ちょう剤として、リチウム石けんが含有され、極圧剤以外の添加剤として、上述と同様のものが含有されたグリースを用意した。
そして、このグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が20.0質量%となるように添加することにより、組成物全体に対して7.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.2を完成させた。
そして、このグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が20.0質量%となるように添加することにより、組成物全体に対して7.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.2を完成させた。
グリース組成物No.3は、以下に示す手順で作製した。
まず、極圧剤として、2.4gのP2系極圧剤(ジ亜リン酸エステル,城北化学工業株式会社製,JP260)と、上述と同様のマイクロカプセルの構成材料とを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径0.05μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
まず、極圧剤として、2.4gのP2系極圧剤(ジ亜リン酸エステル,城北化学工業株式会社製,JP260)と、上述と同様のマイクロカプセルの構成材料とを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径0.05μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
次に、基油として、40℃における動粘度が32mm2 /sで、流動点が−40℃以下の芳香族エステル油a及びポリオールエステル油bの混合油(配合比が、モル比でa:b=2:1)が含有され、増ちょう剤として、リチウム石けんが含有され、極圧剤以外の添加剤として、上述と同様のものが含有されたグリースを用意した。
そして、このグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が10.0質量%となるように添加することにより、組成物全体に対して10.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.3を完成させた。
そして、このグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が10.0質量%となるように添加することにより、組成物全体に対して10.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.3を完成させた。
グリース組成物No.4は、以下に示す手順で作製した。
まず、極圧剤として、上述したグリース組成物No.1と同様のP1系極圧剤を2.4gと、上述と同様のマイクロカプセルの構成材料とを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径5.00μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
まず、極圧剤として、上述したグリース組成物No.1と同様のP1系極圧剤を2.4gと、上述と同様のマイクロカプセルの構成材料とを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径5.00μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
次に、基油として、40℃における動粘度が33mm2 /sで、基油の流動点が−40℃以下のポリーαーオレフィン油cと、増ちょう剤として、リチウム石けんが含有され、極圧剤以外の添加剤として、上述と同様のものが含有されたグリースを用意した。
そして、このグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が5.0質量%となるように添加することにより、組成物全体に対して5.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.4を完成させた。
そして、このグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が5.0質量%となるように添加することにより、組成物全体に対して5.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.4を完成させた。
グリース組成物No.5は、以下に示す手順で作製した。
まず、極圧剤として、上述したグリース組成物No.1と同様のP1系極圧剤2.4gと、上述と同様のマイクロカプセルの構成材料とを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径0.01μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
次に、上述したグリース組成物No.1と同様のグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が25.0質量%となるように添加することにより、組成物全体に対して8.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.5を完成させた。
まず、極圧剤として、上述したグリース組成物No.1と同様のP1系極圧剤2.4gと、上述と同様のマイクロカプセルの構成材料とを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径0.01μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
次に、上述したグリース組成物No.1と同様のグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が25.0質量%となるように添加することにより、組成物全体に対して8.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.5を完成させた。
グリース組成物No.6は、以下に示す手順で作製した。
まず、極圧剤として、上述したグリース組成物No.1と同様のP1系極圧剤2.4gと、上述と同様のマイクロカプセルの構成材料とを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径0.50μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
次に、上述したグリース組成物No.1と同様のグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が0.1質量%となるように添加することにより、組成物全体に対して8.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.6を完成させた。
まず、極圧剤として、上述したグリース組成物No.1と同様のP1系極圧剤2.4gと、上述と同様のマイクロカプセルの構成材料とを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径0.50μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
次に、上述したグリース組成物No.1と同様のグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が0.1質量%となるように添加することにより、組成物全体に対して8.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.6を完成させた。
グリース組成物No.7は、以下に示す手順で作製した。
まず、極圧剤として、上述したグリース組成物No.1と同様のP1系極圧剤2.4gと、上述と同様のマイクロカプセルの構成材料とを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径0.50μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
次に、上述したグリース組成物No.1と同様のグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が50.0質量%となるようにマイクロカプセルを添加することにより、組成物全体に対して8.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.7を完成させた。
まず、極圧剤として、上述したグリース組成物No.1と同様のP1系極圧剤2.4gと、上述と同様のマイクロカプセルの構成材料とを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径0.50μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
次に、上述したグリース組成物No.1と同様のグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が50.0質量%となるようにマイクロカプセルを添加することにより、組成物全体に対して8.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.7を完成させた。
グリース組成物No.8は、以下に示す手順で作製した。
まず、極圧剤として、上述したグリース組成物No.1と同様のP1系極圧剤2.4gと、上述と同様のマイクロカプセルの構成材料とを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径6.00μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
次に、上述したグリース組成物No.1と同様のグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が25.0質量%となるように添加することにより、組成物全体に対して8.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.8を完成させた。
まず、極圧剤として、上述したグリース組成物No.1と同様のP1系極圧剤2.4gと、上述と同様のマイクロカプセルの構成材料とを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径6.00μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
次に、上述したグリース組成物No.1と同様のグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が25.0質量%となるように添加することにより、組成物全体に対して8.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.8を完成させた。
グリース組成物No.9は、以下に示す手順で作製した。
まず、極圧剤として、上述したグリース組成物No.1と同様のP1系極圧剤2.4gと、上述と同様のマイクロカプセルの構成材料とを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径0.50μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
次に、上述したグリース組成物No.1と同様のグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が51.0質量%となるように添加することにより、組成物全体に対して8.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.9を完成させた。
まず、極圧剤として、上述したグリース組成物No.1と同様のP1系極圧剤2.4gと、上述と同様のマイクロカプセルの構成材料とを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径0.50μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
次に、上述したグリース組成物No.1と同様のグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が51.0質量%となるように添加することにより、組成物全体に対して8.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.9を完成させた。
グリース組成物No.10は、以下に示す手順で作製した。
まず、極圧剤として、上述したグリース組成物No.1と同様のP1系極圧剤を2.4gと、上述と同様のマイクロカプセルの構成材料とを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径15.0μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
次に、上述したグリース組成物No.1と同様のグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が25.0質量%となるように添加することにより、組成物全体に対して8.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.10を完成させた。
まず、極圧剤として、上述したグリース組成物No.1と同様のP1系極圧剤を2.4gと、上述と同様のマイクロカプセルの構成材料とを混合して、混合液を作製した。
次に、得られた混合液を純粋中に分散させて60℃で加熱することで、極圧剤を内包する平均粒径15.0μmのマイクロカプセルを有する分散液を得た後、この分散液からマイクロカプセルを分離した。
次に、上述したグリース組成物No.1と同様のグリースに、マイクロカプセルを組成物全体に対する含有率が25.0質量%となるように添加することにより、組成物全体に対して8.0質量%の極圧剤が全てマイクロカプセルに内包されたグリース組成物No.10を完成させた。
グリース組成物No.11は、以下に示す手順で作製した。
まず、上述したグリース組成物No.2と同様のグリースに、極圧剤として、上述したグリース組成物No.1と同様のP1系極圧剤を、組成物全体に対して2.0質量%となるように添加することにより、極圧剤がそのまま添加されたグリース組成物No.11を完成させた。
まず、上述したグリース組成物No.2と同様のグリースに、極圧剤として、上述したグリース組成物No.1と同様のP1系極圧剤を、組成物全体に対して2.0質量%となるように添加することにより、極圧剤がそのまま添加されたグリース組成物No.11を完成させた。
グリース組成物No.12は、以下に示す手順で作製した。
まず、基油として、40℃における動粘度が32mm2 /sで、流動点が−40℃以下の芳香族エステル油a及びポリーαーオールエステルオレフィン油cの混合油(配合比が、モル比でa:c=2:1)と、増ちょう剤として、リチウム石けんが含有され、極圧剤以外の添加剤として、上述と同様のものが含有されたグリースを用意した。
次に、このグリースに、極圧剤として、上述したグリース組成物No.2と同様のSP系極圧剤を、組成物全体に対して2.0質量%となるように添加することにより、極圧剤がそのまま添加されたグリース組成物No.12を完成させた。
まず、基油として、40℃における動粘度が32mm2 /sで、流動点が−40℃以下の芳香族エステル油a及びポリーαーオールエステルオレフィン油cの混合油(配合比が、モル比でa:c=2:1)と、増ちょう剤として、リチウム石けんが含有され、極圧剤以外の添加剤として、上述と同様のものが含有されたグリースを用意した。
次に、このグリースに、極圧剤として、上述したグリース組成物No.2と同様のSP系極圧剤を、組成物全体に対して2.0質量%となるように添加することにより、極圧剤がそのまま添加されたグリース組成物No.12を完成させた。
グリース組成物No.13としては、基油として、40℃における動粘度が33mm2 /s、流動点が−40℃以下のポリオールエステル油bと、増ちょう剤として、リチウム石けんと、上述と同様のその他の添加剤が含有されたグリースを用いた。
次に、これらのグリース組成物No.1〜No.13に対して、各種評価試験(高温条件下での往復動摩擦試験,ボールオンディスク試験,低温条件下での係合性試験,焼付き寿命試験)を行った。そして、これらの結果を表1に併せて示した。
次に、これらのグリース組成物No.1〜No.13に対して、各種評価試験(高温条件下での往復動摩擦試験,ボールオンディスク試験,低温条件下での係合性試験,焼付き寿命試験)を行った。そして、これらの結果を表1に併せて示した。
まず、グリース組成物No.1〜No.13を、高炭素クロム軸受鋼二種(SUJ2)製で硬さがHRC60〜64のディスク(平板)の上面に塗布した。次に、このディスクを140℃で2時間加熱した後に室温まで冷却することにより、ディスク上に0.05mmの厚さの潤滑被膜を形成した。
そして、図1に示すように、試験台1の上に、潤滑被膜が形成されたディスク2を載置し、さらにこのディスク2の上に、直径が10mmのSUJ2製のボール(硬さHRC60〜64)3を載置した後、以下に示す条件で垂直荷重を負荷しつつ、ディスク2上のボール3を水平往復運動させて、往復動摩擦試験を行った。この往復動摩擦試験では、ボール3の水平往復運動後にディスク2上に形成された摩耗深さ(mm)を測定した。
そして、図1に示すように、試験台1の上に、潤滑被膜が形成されたディスク2を載置し、さらにこのディスク2の上に、直径が10mmのSUJ2製のボール(硬さHRC60〜64)3を載置した後、以下に示す条件で垂直荷重を負荷しつつ、ディスク2上のボール3を水平往復運動させて、往復動摩擦試験を行った。この往復動摩擦試験では、ボール3の水平往復運動後にディスク2上に形成された摩耗深さ(mm)を測定した。
図1中の符号4は、ディスク上でボールを水平往復運動させるためのカムを示し、同様に、符号5は雰囲気温度を調節するためのヒーター、符号6は熱電対、符号7は垂直荷重の調節を行うためのロードセルをそれぞれ指す。
<往復動摩擦試験条件>
垂直荷重:96N(9.8kgf)
往復運動条件:振幅2mm,周波数:10Hz,試験時間:30分
雰囲気温度:室温
<往復動摩擦試験条件>
垂直荷重:96N(9.8kgf)
往復運動条件:振幅2mm,周波数:10Hz,試験時間:30分
雰囲気温度:室温
次に、上述と同様に、グリース組成物No.1〜No.13による潤滑被膜が0.05mmの厚さで形成されたSUJ2製のディスクと、SUJ2製のボールとを用意した。
そして、潤滑被膜が形成されたディスクの上に、ボールを載置した後、2GPaの垂直荷重を負荷した状態で、ディスクを滑り速度0.1m/sで回転させてボールオンディスク試験を行った。このボールオンディスク試験では、ディスクとボールとの間に生じた初期摩擦係数μを測定した。
次に、これらのグリース組成物No.1〜No.13を、上述した図4に示す一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置の一方向クラッチ30のグリース組成物G2として、クラッチ用内輪31とクラッチ用外輪32との間の転がり面に供給した。
そして、潤滑被膜が形成されたディスクの上に、ボールを載置した後、2GPaの垂直荷重を負荷した状態で、ディスクを滑り速度0.1m/sで回転させてボールオンディスク試験を行った。このボールオンディスク試験では、ディスクとボールとの間に生じた初期摩擦係数μを測定した。
次に、これらのグリース組成物No.1〜No.13を、上述した図4に示す一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置の一方向クラッチ30のグリース組成物G2として、クラッチ用内輪31とクラッチ用外輪32との間の転がり面に供給した。
そして、クラッチ用内輪31の外周面31aとクラッチ用外輪32の内周面32aの向かい合う部分に印を付けた後、低温状態(約−25℃)で10分間、クラッチ用外輪32を回転させることにより、クラッチ用内輪31とクラッチ用外輪32とを係合させて、係合性試験を行った。この試験では、クラッチ用内輪31とクラッチ用外輪32との回転の追従状態を調べ、試験後に印が一定している場合を合格「○」とし、印が一致していない場合を不合格「×」とした。
次に、これらのグリース組成物No.1〜No.13を、上述した図4に示す一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置の転がり軸受20のグリース組成物G1として用いることを想定し、以下に示す条件で焼付き寿命試験を行った。この焼付き寿命試験は、軸受温度が設定温度よりも10℃上昇するまで内輪を回転させることで行い、軸受温度が設定温度よりも10℃上昇するまでの回転時間を寿命とした。表1には、No.1の寿命を1とした時の比を示した。
<焼付き寿命試験条件>
試験軸受:NSK製♯6305深溝玉軸受(内径25mm,外径62mm,幅17mm)回転速度:10000min-1
ラジアル荷重:98N(10kgf)
アキシャル荷重:98N(10kgf)
軸受の設定温度:160℃
<焼付き寿命試験条件>
試験軸受:NSK製♯6305深溝玉軸受(内径25mm,外径62mm,幅17mm)回転速度:10000min-1
ラジアル荷重:98N(10kgf)
アキシャル荷重:98N(10kgf)
軸受の設定温度:160℃
表1に示すように、No.1〜No.7のグリース組成物では、No.8〜No.13のグリース組成物と比べて、低摩耗性、摩擦係数、低温での係合性、及び焼付き寿命の全ての評価試験において良好な結果が得られた。すなわち、No.1〜No.7のグリース組成物ではいずれも、摩耗深さが0.22mm以下で、摩擦係数が0.114以下で、低温での係合性が合格で、焼付き寿命がNo.1の0.8倍以上であった。
続いて、グリース組成物No.1と同様の材料(基油、増ちょう剤、極圧剤)を用いて、グリース組成物No.1の製造方法におけるマイクロカプセルの製造条件を種々変更することにより、極圧剤を内包させるマイクロカプセルの平均粒径のみが異なるグリース組成物を作製した。
そして、得られたグリース組成物に対して、上述と同様の条件でボールオンディスク試験を行った。この結果に基づいて、グリース組成物におけるマイクロカプセルの平均粒径と初期摩擦係数との関係を示す図2のグラフを作成した。
そして、得られたグリース組成物に対して、上述と同様の条件でボールオンディスク試験を行った。この結果に基づいて、グリース組成物におけるマイクロカプセルの平均粒径と初期摩擦係数との関係を示す図2のグラフを作成した。
一般に、一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置を構成する一方向クラッチにおいて、優れた係合性が得られる好適初期摩擦係数は0.08以上0.115以下であり、より優れた係合性が得られる最適初期摩擦係数は0.10であると言われている。図2に示すグラフより、この好適初期摩擦係数となるのはマイクロカプセルの平均粒径が0.01μm以上5μm以下の時であり、この最適初期摩擦係数となるのはマイクロカプセルの平均粒径が0.10μm以上3μm以下の時であることが分かる。
続いて、グリース組成物No.1と同様の材料(基油、増ちょう剤、極圧剤)を用いて、グリース組成物No.1の製造方法における極圧剤の添加量を0.1〜20質量%の間で種々変更することにより、グリース組成物全体に対する添加剤の含有率のみが異なるグリース組成物を作製した。
そして、得られたグリース組成物に対して、上述と同様の条件で係合性試験と焼付き寿命試験とを行った。この結果に基づいて、グリース組成物全体に対する添加剤の含有率と寿命との関係を示す図3のグラフを作成した。
この結果、グリース組成物全体に対する添加剤の含有率が0.5質量%未満であると、係合性が悪かった。一方、図3に示すように、グリース組成物全体に対する添加剤の含有率が15質量%よりも大きくなると、寿命が短く、No.1の寿命の0.8倍未満であった。
そして、得られたグリース組成物に対して、上述と同様の条件で係合性試験と焼付き寿命試験とを行った。この結果に基づいて、グリース組成物全体に対する添加剤の含有率と寿命との関係を示す図3のグラフを作成した。
この結果、グリース組成物全体に対する添加剤の含有率が0.5質量%未満であると、係合性が悪かった。一方、図3に示すように、グリース組成物全体に対する添加剤の含有率が15質量%よりも大きくなると、寿命が短く、No.1の寿命の0.8倍未満であった。
以上の結果より、一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置を構成する一方向クラッチ及び転がり軸受を潤滑するグリース組成物G1,G2として、極圧剤の少なくとも一部を平均粒径0.01μm以上5μm以下のマイクロカプセルに内包した状態で含有し、このマイクロカプセルの含有率を組成物全体に対して0.1質量%以上50質量%以下としたグリース組成物No.1〜No.7を用いることにより、それ以外のグリース組成物No.8〜No.13を用いた場合と比べて、一方向クラッチと転がり軸受との両方で優れた潤滑性能が得られ、一方向クラッチに優れたクラッチ性能やすべり接触時の低摩擦・低摩耗特性が付与されるとともに、幅広い温度域でも好適に使用できるため、一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置に優れた耐久性を付与できることが分かった。
1 試験台
2 ディスク
3 ボール
4 カム
5 ヒーター
6 熱電対
7 ロードセル
11 スリーブ
11a 外周面
11A 大径部
11B 突部
12 プーリ
12a 内周面
20 転がり軸受
21 内輪
22 外輪
24 保持器
25 シール
30 一方向クラッチ
31 クラッチ用内輪
31a 外周面
31b 凹部
32 クラッチ用外輪
32a 内周面
32b 鍔
33 ローラ
34 クラッチ用保持器
G1,G2 グリース組成物
2 ディスク
3 ボール
4 カム
5 ヒーター
6 熱電対
7 ロードセル
11 スリーブ
11a 外周面
11A 大径部
11B 突部
12 プーリ
12a 内周面
20 転がり軸受
21 内輪
22 外輪
24 保持器
25 シール
30 一方向クラッチ
31 クラッチ用内輪
31a 外周面
31b 凹部
32 クラッチ用外輪
32a 内周面
32b 鍔
33 ローラ
34 クラッチ用保持器
G1,G2 グリース組成物
Claims (3)
- 互いに同心に配置された一対の回転部材の間に、前記一対の回転部材のうち一方を他方に対して所定方向に相対回転させる回転力のみを伝達する一方向クラッチと、前記一対の回転部材を相対回転自在に支持する転がり軸受と、が前記回転部材の軸方向に並列に配置され、前記一方向クラッチ及び前記転がり軸受がグリース組成物で潤滑される一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置において、
前記グリース組成物は、基油と増ちょう剤と添加剤とが含有されてなり、前記添加剤のうちの少なくとも一部が平均粒径0.01μm以上5μm以下のマイクロカプセルに内包された状態で含有され、前記マイクロカプセルの含有率が組成物全体に対して0.1質量%以上50質量%以下となっていることを特徴とする一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置。 - 前記添加剤に加えて、前記基油及び前記増ちょう剤のうちの少なくとも一部が内包された状態で含有されていることを特徴とする請求項1に記載の一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置。
- 前記添加剤は、硫黄を含有する化合物からなる極圧剤と、リンを含有する化合物からなる極圧剤のうちの少なくとも一つであることを特徴とする請求項1又は2に記載の一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006011761A JP2007192329A (ja) | 2006-01-19 | 2006-01-19 | 一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006011761A JP2007192329A (ja) | 2006-01-19 | 2006-01-19 | 一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007192329A true JP2007192329A (ja) | 2007-08-02 |
Family
ID=38448193
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006011761A Pending JP2007192329A (ja) | 2006-01-19 | 2006-01-19 | 一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007192329A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009209953A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-17 | Nsk Ltd | 一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置 |
WO2015016376A1 (ja) * | 2013-08-02 | 2015-02-05 | 協同油脂株式会社 | グリース組成物 |
-
2006
- 2006-01-19 JP JP2006011761A patent/JP2007192329A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009209953A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-17 | Nsk Ltd | 一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置 |
WO2015016376A1 (ja) * | 2013-08-02 | 2015-02-05 | 協同油脂株式会社 | グリース組成物 |
CN105492582A (zh) * | 2013-08-02 | 2016-04-13 | 协同油脂株式会社 | 润滑脂组合物 |
JPWO2015016376A1 (ja) * | 2013-08-02 | 2017-03-02 | 協同油脂株式会社 | グリース組成物 |
US10077411B2 (en) | 2013-08-02 | 2018-09-18 | Kyodo Yushi Co., Ltd. | Grease composition |
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