JP2007192230A - 排ガス浄化フィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】浄化効率が高く,圧力損失が小さい排ガス浄化フィルタを提供すること。
【解決手段】内燃機関から排出される排ガス2中のパティキュレートを捕集して排ガス11の浄化を行なう排ガス浄化フィルタ1。排ガス浄化フィルタ1は,多数の細孔を有する隔壁11と,該隔壁11により仕切られたセル12とを有するハニカム構造体10を有している。隔壁11は,表面開口径が10μm以下の細孔による表面開口面積率が,全体の表面開口面積率の20%以下である。
【選択図】図4

Description

本発明は,内燃機関から排出される排ガス中のパティキュレートを捕集して排ガスの浄化を行なう排ガス浄化フィルタに関する。
従来より,内燃機関から排出される排ガス中のパティキュレートを捕集して排ガスの浄化を行なう排ガス浄化フィルタがある。該排ガス浄化フィルタは,多数の細孔を有する隔壁と,該隔壁により仕切られたセルとを有するハニカム構造体を有している。
該排ガス浄化フィルタを用いて排ガスを浄化する際には,排ガスを上記セルに導入し,上記隔壁を通過させて隣のセルへ移動させる。このとき,上記排ガス中のパティキュレートが上記隔壁に捕集され,上記排ガスが浄化される。また,例えば,上記隔壁に触媒を担持させておくことにより,捕集したパティキュレートを触媒反応により分解除去することができる。
上記排ガス浄化フィルタの性能としては,排ガスの浄化効率が高いことと,通過させる排ガスの圧力損失が小さいことが重要である。そこで,特許第2726616号公報に開示されているように,気孔率,孔径等を所定の範囲に規定して性能を向上させた排ガス浄化フィルタが提案されている。
しかしながら,一層高性能な排ガス浄化フィルタが要求される近年においては,上記従来の排ガス浄化フィルタによっても,排ガスの浄化効率の向上,排ガスの圧力損失の低減を充分に行うことは困難である。
即ち,図6に示すごとく,上記排ガス浄化フィルタの隔壁91におけるそれぞれの細孔93は,その表面開口径,細孔径が不均一である。そのため,上記隔壁91の表面911にパティキュレートが堆積して細孔93の開口部931を塞いだり,パティキュレートが上記隔壁91に捕集されずに排出されたりするといった現象が生じる。その結果,充分な浄化効率の向上,圧力損失の低減を図ることが困難である。
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,浄化効率が高く,圧力損失が小さい排ガス浄化フィルタを提供しようとするものである。
本発明は,内燃機関から排出される排ガス中のパティキュレートを捕集して排ガスの浄化を行なう排ガス浄化フィルタにおいて、該排ガス浄化フィルタは,多数の細孔を有する隔壁と,該隔壁により仕切られたセルとを有するハニカム構造体を有しており、上記セルのいずれか一方の開口部に栓部を設けてなり、上記ハニカム構造体の端面においては,上記栓部を設けたセルの開口部と、上記栓部を設けていないセルの開口部とが交互に配置されており、上記隔壁は,表面開口径が10μm以下の細孔による表面開口面積率が、全体の表面開口面積率の20%以下であり、上記隔壁は、表面開口径が70μm以上の細孔による表面開口面積率が,全体の表面開口面積率の40%以下であり、上記隔壁は、細孔径が10μm未満の細孔による気孔率が10%以下であり,かつ,細孔径が70μmを超える細孔による気孔率が10%以下であり、上記隔壁に形成された全ての細孔の表面開口径をレーザー深度顕微鏡にて測定し平均した値が、上記隔壁に形成された全ての細孔の表面開口径を水銀圧入式のポロシメータにて測定し平均した値の1.5倍以上であることを特徴とする排ガス浄化フィルタにある(請求項1)。
上記隔壁は,表面開口径が10μm以下の細孔による表面開口面積率が,全体の表面開口面積率の20%以下である。即ち,比較的パティキュレートが開口部に詰まり易い「表面開口径の小さすぎる細孔」が少ない。そのため,パティキュレートが細孔の開口部に詰まって,上記隔壁に堆積することを防ぐことができる。これにより,上記細孔に,排ガスを充分に導入することができる。それ故,排ガスの浄化効率を充分に高くすることができる。また,上記排ガス浄化フィルタに導入される排ガスの圧力損失を小さくすることができる。
また,上記隔壁は,表面開口径が70μm以上の細孔による表面開口面積率が,全体の表面開口面積率の40%以下である。
また、上記隔壁は,細孔径が10μm未満の細孔による気孔率が10%以下である。即ち,上記排ガス浄化フィルタに導入される排ガスの圧力損失の増大の原因となる「細孔径の小さすぎる細孔」が少ない。そのため,排ガスの圧力損失を小さくすることができる。また,比較的パティキュレートが細孔に詰まり易い「細孔径の小さすぎる細孔」が少ないことにより,隔壁にパティキュレートが堆積することを防ぐことができる。そのため,細孔に充分に排ガスを導入することができ,浄化効率を高くすることができる。
さらに,細孔径が70μmを超える細孔による気孔率が10%以下である。即ち,比較的パティキュレートを捕集し難い「細孔径の大きすぎる細孔」が少ない。そのため,上記隔壁は,充分にパティキュレートを捕集することができる。それ故,上記排ガス浄化フィルタは,浄化効率を充分に高くすることができる。
また,上記隔壁は,平均表面開口径が平均細孔径よりも大きい。
そのため、浄化効率が高く,圧力損失が小さい排ガス浄化フィルタを提供する。上記平均表面開口径とは,上記隔壁に形成された全ての細孔の表面開口径を平均したものである。また,上記平均細孔径とは,上記隔壁に形成された全ての細孔の細孔径を平均したものである。
即ち,平均表面開口径が平均細孔径よりも大きいということは,表面開口径が細孔径よりも大きい細孔が一定割合以上存在することとなる。そして,表面開口径が細孔径よりも大きい細孔は,比較的その開口部においてパティキュレートが堆積し難く,かつ内部においてパティキュレートを捕集し易い。それ故,上記細孔が閉塞されることを防ぐと共に浄化効率を向上させることができる。そのため,このような細孔が上記のごとく充分な割合で存在することにより,浄化効率を充分に高くし,圧力損失を充分に小さくすることができる。上述したごとく,表面開口径は,レーザー深度顕微鏡を用いて測定し,細孔径は,水銀圧入式のポロシメータを用いて測定する。
また,上記隔壁は,平均表面開口径が平均細孔径の1.5倍以上である。そのため、浄化効率が高く,圧力損失が小さい排ガス浄化フィルタを提供することができる。
本発明によれば,浄化効率が高く,圧力損失が小さい排ガス浄化フィルタを提供することができる。
本発明(請求項1)において,上記内燃機関として,例えばディーゼルエンジン等がある(以下同様)。また,「表面開口径」とは,隔壁の表面における細孔の開口部の直径をいう。表面開口径は,レーザー深度顕微鏡を用いて測定する。即ち,上記レーザー深度顕微鏡により,上記隔壁の表面の200倍の拡大画像を画像処理する。これにより,所定値より深度の大きい部分を上記隔壁の表面における細孔の開口部として検出し,表面開口径を算出することができる。
また,「表面開口径が10μm以下の細孔による表面開口面積率」とは,例えば,レーザー深度顕微鏡により測定された隔壁の面積に対する上記表面開口径10μm以下の細孔すべての面積の割合である(以下同様)。また,上記排ガス浄化フィルタは,細孔の内壁を含む上記隔壁に触媒を担持してなることが好ましい。これにより,上記隔壁に捕集されたパティキュレートを,上記触媒の作用により,分解除去することができる。
また、上記細孔径は,水銀圧入式のポロシメータにより測定して得る。また,上記気孔率は,例えば水銀圧入式のポロシメータにより測定して得られた値であり,隔壁の単位体積あたりの細孔の容積である。また,好ましくは,上記隔壁は,細孔径が50μmを超える細孔による気孔率が10%以下である。
また,上記隔壁は,細孔径が70μmを超える細孔による気孔率が5%以下であることが好ましい(請求項2)。この場合には,上記隔壁は,一層充分にパティキュレートを捕集することができる。それ故,上記排ガス浄化フィルタは,浄化効率をより一層高くすることができる。また,好ましくは,細孔径が50μmを超える細孔による気孔率が5%以下である。
次に,上記ハニカム構造体は,コージェライト,炭化珪素,チタン酸アルミニウム,又はリン酸ジルコニウムのいずれかからなることが好ましい(請求項3)。この場合には,所望の表面開口径,細孔径,気孔率を有する隔壁を容易に形成することができる。
また,上記隔壁の全体の気孔率は55〜75%であることが好ましい(請求項3)。これにより,一層,浄化効率が高く,圧力損失が小さい排ガス浄化フィルタを提供することができる。上記気孔率が55%未満の場合には,圧力損失が高くなるおそれがある。一方,上記気孔率が75%を超える場合には,排ガス浄化フィルタの強度が低下するおそれがある。
また,上記排ガス浄化フィルタは,上記セルのいずれか一方の開口部に栓部を設けてなり,上記ハニカム構造体の端面においては,上記栓部を設けたセルの開口部と,上記栓部を設けていないセルの開口部とが交互に配置されており,かつ,上記セルの開口部の面積は0.6〜2.25mmであることが好ましい(請求項4)。
この場合にも,浄化効率が高く,圧力損失が小さい排ガス浄化フィルタを提供することができる。上記排ガス浄化フィルタを用いる場合には,上記ハニカム構造体の一方の端面において,上記栓部を設けていない開口部から,上記セルに排ガスを導入する。導入した排ガスは,上記隔壁を通過して,隣のセルへ移動し,該セルの栓部を設けていない開口部から排出される。そして,上記排ガスが隔壁を通過する際に,排ガスの浄化が行なわれる。
上記のごとく,上記ハニカム構造体の端面においては,上記栓部を設けたセルの開口部と,上記栓部を設けていないセルの開口部とが交互に配置されているため,排ガスを導入するセルと,排出するセルとが互いに隣合って配置されることとなる。それ故,排ガスが効率的に上記隔壁を通過する。従って,浄化効率に優れた排ガス浄化フィルタを得ることができる。
また,上記セルの開口部の面積は0.6〜2.25mmであるため,一層浄化効率が高く,圧力損失が小さい排ガス浄化フィルタを提供することができる。上記セルの開口部の面積が0.6mm未満の場合には,圧力損失が大きくなるおそれがある。一方,上記面積が2.25mmを超える場合には,浄化効率を充分に得ることができないおそれがある。
また,上記隔壁は,平均表面開口径が平均細孔径の1.5〜2倍であることがより好ましい(請求項6)。平均表面開口径を平均細孔径の2倍以下に規定することにより,浄化効率の低下を防ぐことができるからである。
(実施例1)
本発明の実施例にかかる排ガス浄化フィルタにつき,図1〜図4を用いて説明する。本例の排ガス浄化フィルタ1は,内燃機関としてのディーゼルエンジンから排出される排ガス中のパティキュレートを捕集して,排ガスの浄化を行なう。
該排ガス浄化フィルタ1は,図1〜図3に示すごとく,多数の細孔13を有する隔壁11と,該隔壁11により仕切られたセル12とを有するハニカム構造体10を有している。上記隔壁11は,図3に示す表面開口径Aが10μm以下の細孔13による表面開口面積率が,全体の表面開口面積率の20%以下である。また,上記隔壁11は,表面開口径Aが70μm以上の細孔13による表面開口面積率が,全体の表面開口面積率の40%以下である。
上記「表面開口径」とは,隔壁11の表面111における細孔13の開口部131の直径をいう。表面開口径Aは,レーザー深度顕微鏡を用いて測定する。即ち,上記レーザー深度顕微鏡により,上記隔壁11の表面111の200倍の拡大画像を画像処理する。これにより,所定値より深度の大きい部分を上記隔壁11の表面111における細孔13の開口部131として検出し,表面開口径Aを算出する。また,上記表面開口面積率は,レーザー深度顕微鏡により測定して得られた値であり,隔壁11の単位面積あたりに存在する細孔13の表面開口面積である。
また,「表面開口径が10μm以下の細孔13による表面開口面積率」とは,上記表面開口径が10μm以下の細孔が,隔壁11の単位面積に占める累積の面積である(以下同様)。また,上記排ガス浄化フィルタ1は,細孔13の内壁を含む上記隔壁11に触媒を担持してなる(図示略)。これにより,上記隔壁11に捕集されたパティキュレートを,上記触媒の作用により,分解除去することができる。また,上記ハニカム構造体10は,コージェライトからなる。なお,このコージェライトに代えて,炭化珪素,チタン酸アルミニウム,又はリン酸ジルコニウムを採用することもできる。また,上記隔壁11の全体の気孔率は55〜75%である。
図1,図2に示すごとく,上記排ガス浄化フィルタ1は,上記セル12のいずれか一方の開口部121,122に栓部14を設けてなる。上記ハニカム構造体10の端面191,192においては,上記栓部14を設けたセル12の開口部121,122と,上記栓部14を設けていないセル12の開口部121,122とが交互に配置されている。即ち,図1に示すごとく,上記ハニカム構造体10を端面191,192から見たとき,いわゆる市松模様状となるように,上記栓部14が配設されている。また,上記セル12の開口部121,122の面積は0.6〜2.25mm2である。
また,上記隔壁11は,平均表面開口径が平均細孔径よりも大きい。即ち,図4に示すような開口部131が広く内部が狭い構造の細孔13が,多く形成されている。具体的には,平均表面開口径が平均細孔径の1.5〜2倍である。上記平均表面開口径とは,上記隔壁11に形成された全ての細孔13の表面開口径を平均したものである。また,上記平均細孔径とは,上記隔壁11に形成された全ての細孔13の細孔径を平均したものである。
上記排ガス浄化フィルタ1を用いる場合には,図2に示すごとく,上記ハニカム構造体10の一方の端面191において,上記栓部14を設けていない開口部121から,上記セル12に排ガス2を導入する。導入した排ガス2は,上記隔壁11を通過して,隣のセル12へ移動し,該セル12の栓部14を設けていない開口部122から排出される。そして,上記排ガス2が隔壁11を通過する際に,排ガス2の浄化が行なわれる。
上記排ガス浄化フィルタ1を製造するに当っては,下記のSiO原料,MgO・SiO原料,及びAl原料からなるコージェライト原料を調整する。即ち,SiO原料とMgO・SiO原料は,40μm以上の粒子を全体の20重量%以下とし,10μm以下の粒子を全体の20重量%以下とする。また,Al原料は,70μm以上の粒子を全体の10重量%以下とし,5μm以下の粒子を全体の10重量%以下とする。
上記コージェライト原料に水を加えて混練し,押出成形してハニカム成形体を得る。成形後,乾燥,焼成を行ない,その後,上記ハニカム成形体における所定のセルの開口部に,いわゆる市松模様状に栓部14となるスラリーを塗布した後,焼成する。これにより,栓部14を設けたハニカム構造体10を製造する。このセラミック構造体10に,白金等の触媒を担持させて,排ガス浄化フィルタ1を得る(図1)。
次に,本例の作用効果につき説明する。上記隔壁11は,表面開口径が10μm以下の細孔13による表面開口面積率が,全体の表面開口面積率の20%以下である。即ち,比較的パティキュレートが開口部131に詰まり易い「表面開口径の小さすぎる細孔」が少ない。そのため,パティキュレートが細孔13の開口部131に詰まって,上記隔壁11に堆積することを防ぐことができる。
これにより,上記細孔13に,排ガス2を充分に導入することができる。それ故,排ガス2の浄化効率を充分に高くすることができる。また,上記排ガス浄化フィルタ1に導入される排ガス2の圧力損失を小さくすることができる。
また,上記隔壁11は,表面開口径が70μm以上の細孔13による表面開口面積率が,全体の表面開口面積率の40%以下であるため,浄化効率を一層向上させることができる。
次に,上記ハニカム構造体10は,コージェライト,炭化珪素,チタン酸アルミニウム,又はリン酸ジルコニウムのいずれかからなる。そのため,所望の表面開口径,細孔径,気孔率を有する隔壁を容易に形成することができる。また,上記隔壁11の全体の気孔率は55〜75%であるため,一層圧力損失が小さい排ガス浄化フィルタ1を提供することができる。
また,上記ハニカム構造体10の端面191,192においては,上記栓部14を設けたセル12の開口部121,122と,上記栓部14を設けていないセル12の開口部121,122とが交互に配置されている。そのため,排ガス2を導入するセル12と,排出するセル12とが互いに隣合って配置されることとなる。それ故,排ガス2が効率的に上記隔壁11を通過する。従って,浄化効率に優れた排ガス浄化フィルタ1を得ることができる。
また,上記セル12の開口部121,122の面積は0.6〜2.25mmであるため,一層浄化効率が高く,圧力損失が小さい排ガス浄化フィルタ1を提供することができる。
また,上記隔壁11は,平均表面開口径が平均細孔径よりも大きい(図4)。それ故,一層浄化効率を高くし,圧力損失を小さくすることができる。即ち,平均表面開口径が平均細孔径よりも大きいということは,表面開口径が細孔径よりも大きい細孔13が一定割合以上存在することとなる。そして,表面開口径が細孔径よりも大きい細孔13は,比較的その開口部131においてパティキュレートが堆積し難く,かつ内部においてパティキュレートを捕集し易い。それ故,上記細孔13が閉塞されることを防ぐと共に浄化効率を向上させることができる。
そのため,このような細孔13が上記のごとく充分な割合で存在することにより,浄化効率を充分に高くし,圧力損失を充分に小さくすることができる。
以上のごとく,本例によれば,浄化効率が高く,圧力損失が小さい排ガス浄化フィルタを提供することができる。
(実施例2)
本例は,隔壁11の細孔径を規定した排ガス浄化フィルタ1の例である。即ち,上記隔壁11は,細孔径が10μm未満の細孔13による気孔率が10%以下である。そして,細孔径が70μmを超える細孔13による気孔率が10%以下である。なお,より好ましくは,細孔径が70μmを超える細孔による気孔率が5%以下である。
上記細孔径は,水銀圧入式のポロシメータにより測定して得ることができる。また,上記気孔率は,水銀圧入式のポロシメータにより測定して得られた値であり,隔壁11の単位体積あたりの細孔の容積である。また,本例においては,隔壁11の細孔13の平均表面開口径については,特に規定していない。その他は,実施例1と同様である。
上記隔壁11は,細孔径が10μm未満の細孔13による気孔率が10%以下である。即ち,上記排ガス浄化フィルタ1に導入される排ガス2の圧力損失の増大の原因となる「細孔径の小さすぎる細孔」が少ない。そのため,排ガス2の圧力損失を小さくすることができる。また,比較的パティキュレートが細孔13に詰まり易い「細孔径の小さすぎる細孔」が少ないことにより,隔壁11にパティキュレートが堆積することを防ぐことができる。そのため,細孔13に充分に排ガス2を導入することができ,浄化効率を高くすることができる。
また,細孔径が70μmを超える細孔13による気孔率が10%以下である。即ち,比較的パティキュレートを捕集し難い「細孔径の大きすぎる細孔」が少ない。そのため,上記隔壁11は,充分にパティキュレートを捕集することができる。それ故,上記排ガス浄化フィルタ1は,浄化効率を充分に高くすることができる。
以上のごとく,本例によれば,浄化効率が高く,圧力損失が小さい排ガス浄化フィルタを提供することができる。
(実施例3)
本例は,図5に示すごとく,排ガス浄化フィルタの隔壁における平均表面開口径と,排ガスの圧力損失との関係を測定した例である。具体的には,SiO2原料,Mg・SiO2原料,Al2O3原料の粒子径を変更することにより,平均表面開口径が3μm〜65μmの範囲の9種類の細孔における圧力損失を測定した。測定結果を,図5に示す。
図5から分かるように,平均表面開口径が10μm以下となると,圧力損失が特に大きくなる。本例により,表面開口径10μm以下の細孔が多く存在することは,圧力損失を低下させる大きな原因となることが分かる。それ故,表面開口径が10μm以下の細孔を少なくすることにより,圧力損失を低下させることができることが分かる。
(実施例4)
本例は,表1に示すごとく,排ガス浄化フィルタの隔壁における細孔径の分布と,排ガスの圧力損失及びパティキュレートの捕集率との関係を測定した例である。即ち,表1に示すごとく,全体の気孔率に対する細孔径10μm未満の細孔による気孔率の割合,及び,全体の気孔率に対する細孔径70μmより大きい細孔による気孔率の割合が異なる,4種類の排ガス浄化フィルタを用意した。これらを,表1に示すごとく,それぞれ試料1〜試料4とした。
上記細孔径の測定は,まず,排ガス浄化フィルタから切り出した10×10×15mmのサンプルに対し,水銀圧入式のポロシメータを用い,細孔内部に水銀を圧入することにより,該当する細孔径の細孔による気孔率を測定した。また,上記各排ガス浄化フィルタに対し,パティキュレートを含む排ガスを,2m/分の流量で流入させた。そして,マノメータを用いて,排ガス浄化フィルタの前後における圧力損失を計測した。その結果を表1に示す。表1において,圧力損失比とは,試料1の圧力損失の値を基準(100)として,これに対しての比を表したものである。
また,排ガスを流入させる前後における排ガス浄化フィルタの質量M1,M2をそれぞれ測定すると共に,排ガス浄化フィルタを通過したパティキュレートの質量Nを計測した。そして,上記質量M1,M2,及びNを基にして,計算式
P=(M2−M1)/(M2−M1+N)
により計算することにより,パティキュレートの捕集率Pを算出した。算出結果を表1に示す。
Figure 2007192230
表1より分かるように,細孔径10μm未満の細孔による気孔率が大きいほど,圧力損失は高くなり,細孔径10μm未満の細孔による気孔率が小さいほど,圧力損失は低くなる。一方,細孔径70μmを超える細孔による気孔率が大きいほど,捕集率Pは低くなり,細孔径70μmを超える細孔による気孔率が小さいほど,捕集率は高くなる。
そして,細孔径10μm未満の細孔による気孔率の割合が10%以下であり,細孔径70μmを超える細孔による気孔率の割合も10%以下である試料4は,圧力損失比が低く(80),捕集率が高い(96%)。この結果から,細孔径10μm未満の細孔による気孔率の割合を10%以下とし,細孔径70μmを超える細孔による気孔率の割合を10%以下とすることにより,圧力損失を低くし,捕集率を高くすることができることが分かる。
実施例1における,排ガス浄化フィルタの斜視図。 実施例1における,排ガス浄化フィルタの断面説明図。 実施例1における,隔壁の断面図。 実施例1における,隔壁に形成された細孔の模式図。 実施例3における,隔壁における表面開口径と,排ガスの圧力損失との関係を表す線図。 従来例における,隔壁の断面図。
符号の説明
1...排ガス浄化フィルタ,
10...ハニカム構造体,
11...隔壁,
12...セル,
13...細孔,
14...栓部,
2...排ガス,

Claims (6)

  1. 内燃機関から排出される排ガス中のパティキュレートを捕集して排ガスの浄化を行なう排ガス浄化フィルタにおいて、
    該排ガス浄化フィルタは,多数の細孔を有する隔壁と,該隔壁により仕切られたセルとを有するハニカム構造体を有しており、
    上記セルのいずれか一方の開口部に栓部を設けてなり、上記ハニカム構造体の端面においては,上記栓部を設けたセルの開口部と、上記栓部を設けていないセルの開口部とが交互に配置されており、
    上記隔壁は,表面開口径が10μm以下の細孔による表面開口面積率が、全体の表面開口面積率の20%以下であり、
    上記隔壁は、表面開口径が70μm以上の細孔による表面開口面積率が,全体の表面開口面積率の40%以下であり、
    上記隔壁は、細孔径が10μm未満の細孔による気孔率が10%以下であり,かつ,細孔径が70μmを超える細孔による気孔率が10%以下であり、
    上記隔壁に形成された全ての細孔の表面開口径をレーザー深度顕微鏡にて測定し平均した値が、上記隔壁に形成された全ての細孔の表面開口径を水銀圧入式のポロシメータにて測定し平均した値の1.5倍以上であることを特徴とする排ガス浄化フィルタ。
  2. 請求項1において、上記隔壁は,細孔径が70μmを超える細孔による気孔率が5%以下であることを特徴とする排ガス浄化フィルタ。
  3. 請求項1において、上記ハニカム構造体は、コージェライト、炭化珪素、チタン酸アルミニウム、又はリン酸ジルコニウムのいずれかからなることを特徴とする排ガス浄化フィルタ。
  4. 請求項1〜2のいずれか一項において、上記隔壁の全体の気孔率は55〜75%であることを特徴とする排ガス浄化フィルタ。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記排ガス浄化フィルタの上記セルの開口部の面積は0.6〜2.25mmであることを特徴とする排ガス浄化フィルタ。
  6. 請求項1において、上記隔壁は、平均表面開口径が平均細孔径の1.5〜2倍であることを特徴とする排ガス浄化フィルタ。
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