JP2007192173A - ポンプ装置、冷却装置及びポンプ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化を実現することができるポンプ装置、これを搭載したポンプ装置、これを搭載した冷却装置及びポンプ方法を提供すること。
【解決手段】下流側のソレノイドコイル12がONとなり、上流側のソレノイドコイル22がOFFとなると、可動体2はマグネット6の磁極の配置により、原点位置から下流側へ移動する。可動体2が下流側へ移動しようとするとき、可動体2の周囲にある流体はその慣性によってそのままの位置に留まろうとする。この場合、可動体2の下流側にある流体は、筒部材4の流路4a内に流入し、弁体7がその流入した流体に押圧されることで弁体7は軸8を中心に回動し、可動体2内の流路4a、5a及び6aを閉じる。この流路が閉じられると、さらなる可動体2の下流側への移動によって、弁体7により流体が押圧される。これにより、流体が図中右側へ移動する。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体を圧送するポンプ装置、これを搭載した冷却装置及びポンプ方法に関する。
従来から、流体等に圧力を加えるポンプ手段として、回転羽根を搭載した一般的なモータが用いられることが多い。
また、磁界を発生するコイルと、その磁界で往復移動するマグネットピストンとを備え、そのピストンの往復移動によって水を圧送する給水ポンプがある(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載された給水ポンプは、冷蔵庫の自動製氷装置が備える給水タンクに水を供給するために用いられる。
特開2002−303470号公報(段落[0012]、図3)
近年では、これらのようなポンプを小型化したいという産業界の要望がある。特に、特許文献1に記載の給水ポンプのような構造では、吸入弁(21)や吐出弁(22)が移動するための弁室や、それらの弁によって開閉されるオリフィス等を設ける必要があるので、小型化するには限界がある。
一方、最近では、上記した回転羽根を用いるモータでも小型に改良されたものがある。しかし、回転羽根の回転軸の軸受部分の劣化の問題がある。また、モータの駆動部分であるメカ部分と流体が通る流路とのシール性を高めなければならない。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、小型化を実現することができるポンプ装置、これを搭載したポンプ装置、これを搭載した冷却装置及びポンプ方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、流体が流通する部分とそうでない部分との間のシール性を向上させることができる技術を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係るポンプ装置は、流体を流通させる管と、前記流体の流通方向に貫通する前記流体の流路を有し、前記管内に配置された可動体と、前記可動体を前記流通方向に往復移動させる駆動機構と、前記可動体に接続され、前記可動体が前記駆動機構により駆動されるときに、前記流体の慣性により前記流路を開閉する弁体とを具備することを特徴とするポンプ装置。
本発明では、可動体が駆動されるときに、可動体の周囲にある流体、または流路内にある流体がそのままの運動状態、つまり可動体に対してほぼ静止の状態を維持しようとしてその位置に留まろうとする。つまり、流体に働く慣性を利用して、可動体に装着された弁体が動くことで、弁体が流路を開閉する。本発明では、可動体に流路が形成され、可動体に弁体が接続されているので、上記した弁室やオリフィス等が設けられず、非常に小型のポンプ装置を実現することができる。
「流通方向に貫通する」とは、管内で流体が第1の側から反対側の第2の側へ流れる場合、可動体における前記第1の側と前記第2の側とが貫通していればよく、流路の途中の経路は問わない。つまり流路が直線状であったり、折れ曲がっていたり、曲線状に形成されていてもよい。しかし、流路は管の長手方向に沿う直線状である場合が、ポンプ効率が最も良い。
本発明において、前記可動体は、マグネットを有し、前記駆動機構は、前記管の外側に配置された、磁界を発生させる磁界発生器を有する。磁界発生器が管の外側に配置されているので、管内と、メカ的な磁界発生器とを完全に分離することができ、シール性が向上する。
本発明では、可動体は、その一部がマグネットで構成されている形態が考えられるが、本発明には、可動体の全体がマグネットで構成される形態も含まれる。
本発明において、前記駆動機構は、前記管の外側に配置され、前記マグネットを静止位置に保持するバイアスマグネットを有する。これにより、ポンプ装置の非動作時でも、可動体を管内で保持することができる。
例えば可動体を保持する機械的なストッパを管内に設けることにより、非動作時に可動体を保持することができる。しかし、その場合、可動体とストッパが接触することによる磨耗、騒音、パーティクル等の発生等が懸念される。かかる観点から、本発明のようなバイアスマグネットが設けられれば、可動体が他の部材に対して非接触で保持され、非常に有利である。
本発明において、前記バイアスマグネットは、前記管に非接触で保持するように磁界を発生する。これにより、磨耗する部分がなくなり、装置の信頼性が向上する。
本発明において、前記マグネットは、前記流通方向に複数対の磁極を有し、前記磁界発生器は、前記複数対の磁極に応じて、複数配置されている。これにより、可動体が、流通方向に対して垂直な面内での方向にぶれることを抑制することができる。その結果、可動体の運動の安定性が向上する。また、駆動機構による駆動エネルギーを、可動体の往復運動のエネルギーに効率良く変換することができる。
本発明において、前記マグネットは、2対の磁極を有し、前記磁界発生器は、2つ設けられ、当該ポンプ装置は、前記2つの磁界発生器に交互に磁界を発生させる手段をさらに具備する。本発明によれば、上述したように可動体のぶれを抑制して安定して移動させることができるとともに、その往路及び復路の動きを確実に切り替えて可動体を移動させることができる。
あるいは、ポンプ装置は、上記の複数の磁界発生器に対して、前記可動体にほぼ同じ向きに力が働くような磁界を同期して発生する手段をさらに具備していてもよい。これによれば、可動体に働く力が増え、ポンプ力を増やすことができる。
本発明において、前記可動体は、前記流路の端部を構成する、前記流通方向にほぼ垂直な開口面と、前記開口面にほぼ平行に設けられ、前記弁体が回動するように接続される軸とを有する。本発明では、弁体が軸を中心として回動するように動く、簡単な構造でポンプ装置を実現でき、可動体や弁体等の部品の寸法精度を高精度に維持する必要がなくなる。回転羽根を用いるモータの場合、小型化しようとすると、特に軸受部分の寸法精度が非常に高くなってしまう。
本発明において、前記弁体は、板状でなる。これにより弁体が軽くなり、流体の慣性による動きのレスポンスを高めることができる。
本発明において、前記マグネットは、前記流通方向にほぼ垂直な面内で第1の幅でなる、前記流路を構成する第1の流路を有し、前記可動体は、前記面内で前記第1の幅より大きい第2の幅でなる、前記流路を構成する第2の流路を有し、前記マグネットの端部に設けられた筒部材を有する。例えば、可動体において弁体が設けられていない側に筒部材が配置される場合、可動体の外部にある流体が、第2の流路を介して第1の流路内に流体が流入しやすくなる。つまり、可動体の流体に対する抵抗を小さくすることができ、可動体を動きやすくすることができる。
一方、例えば可動体において弁体が設けられる側に筒部材が配置される場合、該弁体が閉じるとき、前記第2の流路内で回動して閉じるような位置に配置されることが望ましい。第1及び第2の幅が上記のように設定された上では、可動体の外部にある流体が第2の流路内に流入しやすくなり、そのことによって流体が確実に弁体を押圧し、確実に弁体を閉じることができるからである。
筒部材は、マグネットの一端部に設けられていてもよいし、または、両端部に設けられていてもよい。
本発明に係る冷却装置は、発熱体の熱を受ける受熱部と、前記受熱部で受けた熱を放出する放熱部と、流体を流通させ、前記受熱部及び前記放熱部に接続された管と、前記流体の流通方向に貫通する前記流体の流路を有し、前記管内に配置された可動体と、前記可動体を前記流通方向に往復移動させる駆動機構と、前記可動体に接続され、前記可動体が前記駆動機構により駆動されるときに、前記流体の慣性により前記流路を開閉する弁体とを具備する。
本発明に係るポンプ方法は、流体が流通する管内で、該流体の流通方向に貫通する前記流体の流路を有する可動体を、前記流通方向に往復移動させるステップと、前記可動体が移動するときに、前記可動体に接続された弁体で、前記流体の慣性により前記流路を開閉させるステップとを具備する。
以上のように、本発明によれば、小型化を実現することができる。また、流体が流通する部分とそうでない部分との間のシール性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るポンプ装置を示す断面図である。図2は、図1におけるA−A線断面図である。
ポンプ装置10は、流体を流通させる管1と、管1内を移動する可動体2と、この可動体2を駆動する駆動機構3とを備えている。管1及び可動体2は円筒形状をなしている。管1は、例えば非磁性材料が用いられ、例えばステンレス、またはアルミニウム等が用いられる。しかし、これら以外の金属、または樹脂であってもよい。管1の内径は、例えば5〜8mmであるが、この範囲に限られない。
図3は、可動体2を示す分解斜視図である。可動体2は、例えば円筒状のマグネット6と、このマグネット6の両端に取り付けられた筒部材4及び5とで構成される。可動体2は、流体の流通方向(図1、図2及び図3中、Y軸方向)に貫通する流体の流路2aが形成されている。すなわち、マグネット6、筒部材4及び5の内部には、それぞれ流通方向に貫通孔6a、4a及び5aが形成され、それらの貫通孔6aが流体の流路2aを構成する。
なお、後述するように、図1中Y軸方向において流体は右方向に流れるので、これ以降の説明では、便宜のため、図1中において右側を「下流側」といい、左側を「上流側」という。
マグネット6の下流側の端部にはフランジ6bが形成されている。フランジ6bには、流通方向にほぼ垂直な面(X−Z平面)に沿って延びるように設けられた軸8を介して弁体7が接続されている。すなわち、弁体7は、フランジ6bに形成される開口面6cを開閉するように回動自在に設けられている。下流側の筒部材4は、そのフランジ6bに装着されている。上流側の筒部材5及び下流側の筒部材4は、マグネット6に対して、カシメ、圧着、溶着、接着剤、超音波接合、あるいはレーザ接合等により接合することができる。あるいはその他の接合方法であってもよい。
図1に示すように、マグネット6の内径、すなわち流路の幅はd1である。筒部材4または5の内径、すなわち流路の幅はd2であり、d1<d2となるように設計されている。d1は例えば1〜3mm、d2は2〜4mmであり、マグネット6の外形d3は例えば4〜6mmであるが、これらの範囲に限られない。
マグネット6は、例えば流体の流通方向に着磁されている。例えば、複数対の磁極が形成されるように着磁され、図1、3に示す例ではマグネット6は2対の磁極を有する。マグネット6は、樹脂が混合されたボンド磁石が用いられるが、これには限られず金属単体でもよい。ボンド磁石にNiメッキ等により耐性が施される。後述するバイアスマグネット14及び24も、マグネット6と同様の材料が用いられてもよいし、別の材料が用いられてもよい。
筒部材4及び5は、例えば非磁性材料の金属や樹脂でなり、金属の場合、例えばステンレスでなる。ステンレスとしては、SUS304材が挙げられるがこれに限られない。
弁体7は、例えば板状または膜状に形成され、非磁性材料でなる。例えば弁体7の材料として、パイロライテックカーボンという黒鉛系のエンプラ材0.2tを用いることができるが、これに限られない。
駆動機構3は、マグネット6の磁極対の数に対応するように、2つの磁界発生器11及び21を有している。下流側の磁界発生器11は、管1の外周に取り付けられたソレノイドコイル12と、ソレノイドコイル12の通電によって発生する磁束を集中させる2つのヨーク13a及び13bとを有している。2つのヨーク13a及び13bは、それぞれリング状に形成され、ソレノイドコイル12を挟むように配置されている。上流側の磁界発生器21も、上流側と同様の構成を備えている。
両ソレノイドコイル12及び22には、これらのソレノイドコイル12及び22に電気信号を送る図示しない駆動回路が電気的に接続されている。その駆動回路は、例えばフリップフロップ回路で構成され、両ソレノイドコイル12及び22に交互に電圧が印加されるようになっている。しかしながら、駆動回路はフリップフロップ回路に限られるわけではない。
下流側の磁界発生器11のソレノイドコイル12の内周側であって、管1の外周面に1aはリング状のバイアスマグネット14が装着されている。上流側の磁界発生器21にも同様に、リング状のバイアスマグネット24が装着されている。下流側及び上流側のバイアスマグネット14及び24は、それぞれ径方向に着磁され、互いに着磁方向が逆向きとなっている。これは、可動体2のマグネット6の磁極の位置に対応するように設計されてものである。このような着磁方法によって、また、マグネット6及びバイアスマグネット14等の磁気バランスが適切に設計されることにより、可動体2が管1内で非接触で、つまり浮遊するように、図1に示すような原点位置に位置決めされている。この原点位置は、駆動機構3が駆動しないとき、すなわち非動作時における可動体2の静止位置となる。このように、非接触であることにより、可動体2や管1内の内壁で磨耗する部分がなくなり、ポンプ装置10の信頼性が向上する。
例えば可動体2を保持する機械的なストッパを管1内に設けることにより、非動作時に可動体2を保持することができると考えられるが、その場合、可動体2とストッパが接触することによる磨耗、騒音、パーティクル等の発生等が懸念される。かかる観点から、本実施の形態のようなバイアスマグネット14及び24が設けられれば、可動体2が他の部材に対して非接触で保持され、非常に有利である。
このように、磁界発生器11及び21が管1の外側に配置されることにより、管1内と、メカ的な磁界発生器11及び21とを完全に分離することができ、従来のような回転羽根のモータとは異なり、シール性が向上する。
また、可動体2の移動方向で、マグネット6が複数対の磁極で着磁され、これに対応するように磁界発生器11及び21が複数設けられることにより、可動体2が例えば径方向でぶれることを抑制することができる。その結果、可動体2の運動の安定性が向上する。また、磁界発生器11及び21による駆動エネルギーを、可動体2の往復運動のエネルギーに効率良く変換することができる。
以上のように構成されたポンプ装置の動作を以下に説明する。図4は、その動作を示す図である。
例えば、下流側のソレノイドコイル12に直流電流が印加される。具体的には、下流側のヨーク13aがN極、上流側のヨーク13bがS極となる方向に磁界が発生するように直流電流が印加される。このとき、上流側の磁界発生器21のソレノイドコイル22には通電されない。つまり、ソレノイドコイル12がONとなり、ソレノイドコイル22がOFFとなると、可動体2はマグネット6の磁極の配置により、図1の原点位置から、図4(A)に示すように下流側へ移動する。可動体2が下流側へ移動しようとするとき、可動体2の周囲にある流体はその慣性によってそのままの位置に留まろうとする。この場合、可動体2の下流側にある流体は、筒部材4の流路4a内に流入し、弁体7がその流入した流体に押圧されることで弁体7は回動し、流路2a(図3参照)を閉じる。流路2aが閉じられると、さらなる可動体2の下流側への移動によって、弁体7により流体が押圧される。これにより、流体が図中右側へ移動する。この可動体2が移動する量は、例えば1〜3mm程度であるが、これに限られない。
ここで、上記したように、d1<d2(図1参照)となるように設計され、かつ、弁体7は、筒部材4の流路4a内で回動して閉じるような位置に配置される構造である。これにより、可動体2の下流側の外部にある流体が当該流路4a内に流入しやすくなり、確実に弁体7を閉じることができる。
また、そのように弁体7が筒部材4の流路4a内で回動して閉じるような位置に配置されることにより、筒部材4の内壁が、弁体7が開く方向へ移動しすぎることを規制するストッパの機能を果たす。これにより、可動体2が図4(A)中、右方向へ動いても弁体が開きすぎて閉じなくなってしまう等の不具合を解決することができる。
一方、図4(A)に示す状態から、ソレノイドコイル22に直流電流が印加、つまりONとされ、ソレノイドコイル12がOFFとされる。この場合、ソレノイドコイル22には、下流側のヨーク23aがN極、上流側のヨーク23bがS極となる方向に磁界が発生するように直流電流が印加される。そうすると、可動体2はマグネット6の磁極により、図4(A)に示す状態から、図4(B)に示すように、上流側へ移動する。可動体2が上流側へ移動しようとき、可動体2の周囲にある流体はその慣性によってそのままの位置に留まろうとする。したがって、その流体の慣性により、弁体7は流路2aを開くように回動する。ここで、上記したように、d1<d2(図1参照)となるように設計されているので、可動体2の上流側にある流体が、筒部材5の流路5aを介してマグネット6の流路6a内に流体が流入しやすくなる。つまり、可動体2の流体に対する抵抗を小さくすることができ、可動体2を動きやすくすることができる。これにより、図4(A)に示す状態から図4(B)に示す状態にかけて、流体の位置はほぼそのままで、可動体2のみが上流側へ移動する。
以上のような動作を繰り返すように、両ソレノイドコイル12及び22に交互に電流が印加されることにより、可動体2が管1内で往復動作し、流体が圧送される。例えばON/OFF切り替えの駆動周波数により、流体の流量が制御される。
本実施の形態では、可動体2内に流路2aが形成され、流体に働く慣性を利用して、可動体2に装着された弁体7が動くことで、弁体7がその流路2aを開閉するので、非常に小型化されたポンプ装置10を実現することができる。
本実施の形態では、可動体2に接続された弁体7が開閉する簡単な構造でポンプ装置10を実現することができ、可動体2や弁体7等の部品の寸法精度を高精度に維持する必要がなくなる。回転羽根を用いるモータの場合、小型化しようとすると、特に回転軸の軸受部分の寸法精度が非常に高くなってしまう。
本実施の形態では、磁界発生器11及び21が2つ設けられて上記のように交互に電流印加されることにより、上述したように可動体2のぶれを抑制できるとともに、その往路及び往路及び復路の動きを確実に切り替えて、レスポンス良く可動体2を移動させることができる。
なお、マグネット6の長さ、着磁の仕方、または磁界発生器11等の配置によっては、両ソレノイドコイル12及び22が同じ向きに同期して磁界を発生するように駆動されてもよい。その場合、直流電流より交流電流の方が好ましい。これにより、可動体2に働く力を増やすことができ、ポンプ力を増やすことができる。
本実施の形態では、弁体7は板状あるいは膜状でなるので、弁体7が軽くなり、流体の慣性による動きのレスポンスを高めることができる。
本実施の形態では、マグネット6が樹脂でなるので、金属でなる場合に比べ、可動体2が軽くなり駆動時のレスポンスが向上する。マグネット6の材質は、ポンプ装置10の大きさ、駆動信号のパワー、流体の種類(例えば密度や粘度の違い)等によって適宜変更可能である。
図5は、上記ポンプ装置10が搭載された冷却装置を示す平面図である。冷却装置50は、例えばコンピュータ等に搭載される水冷装置である。流体としては、例えば水が用いられる。冷却装置50は、発熱体として例えばCPU(Central Processing Unit)31と熱的に接続された受熱部32と、熱を放出する放熱部33と、これら受熱部32及び放熱部33に接続され、水が流通するパイプ34及び35と、パイプ34及び35にそれぞれ設けられたポンプ装置10及び110とを備えている。この例では、ポンプ装置は2つ設けられ、ポンプ装置10が受熱部32から見て下流側に設けられ、ポンプ装置110が受熱部32から見て上流側に設けられている。このように複数のポンプ装置10及び110が、パイプ34及び35を含む全ての経路(流路)上で、互いに極力離れた位置にそれぞれ配置されることにより、流体に脈流が発生してしまうことを抑制することができる。つまり、流体のレスポンスを高めることができる。ポンプ装置は、2つに限られず、パイプの長さ等に応じて適宜その数を増減することができる。
受熱部32は、熱伝導性の高い部材、例えばアルミや銅等の金属、あるいはカーボンを含む部材等で構成されるが、これらに限られない。放熱部33も同様に高熱伝導性の部材であり、放熱フィン等のヒートシンクが設けられる。パイプ34及び35は、ステンレス、アルミ等の金属でなるが、樹脂等であってもよい。
ポンプ装置10の駆動機構3には、駆動回路36、37が接続され、駆動回路36、37によりポンプ動作が制御される。駆動回路36、37は、それぞれ上述したようなフリップフロップ等の回路で構成されればよいが、もちろんこれには限られない。
図6は、冷却装置50のうち、ポンプ装置10及び110が配置される部分を拡大した断面図である。ポンプ装置10は流体を右に移動させるように配置されれば、当然ながらポンプ装置110は、流体を左に移動させるように配置される。駆動方法としては、例えばポンプ装置10の下流側のソレノイドコイル12がONとされるタイミングと同期して、ポンプ装置110の下流側のソレノイドコイル112がON、上流側のソレノイドコイル22及び122がそれぞれOFFとされる。また、ポンプ装置10の上流側のソレノイドコイル22がONとされるタイミングと同期して、ポンプ装置110の上流側のソレノイドコイル122がON、下流側のソレノイドコイル12及び112がそれぞれOFFとされる。
このような冷却装置50によれば、上記したようにポンプ装置10または110が非常に小型化されるので、冷却装置50及びこれを搭載した図示しない電子機器を小型化することができる。
本発明は以上説明した実施の形態には限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
上記冷却装置50では、流体は水が用いられたが、他の冷却用の流体であってもよい。また、ポンプ装置10は冷却装置ばかりでなく、他のさまざまな機器に応用することができる。流体としては、水だけに限らず、例えば油圧ポンプ装置では油、ガス圧ポンプ装置ではガスが用いられる。
図5において、発熱体としてCPUを例に挙げたが、発熱体としては、例えば他のIC、コイル、抵抗等の電子部品、ヒートシンク等でもよく、あるいはこれら以外の発熱するものなら何でもよい。
上記実施の形態では、バイアスマグネット14等は、ヨーク13a及び13bに挟まれるように設けられていた。しかし、可動体2が静止できるような磁気バランスが発生しさえすれば、バイアスマグネット14または24は、Y軸方向でどこに設けられていてもよい。また、上記実施の形態では、両バイアスマグネット14及び24の着磁方向は互いに逆であったが、可動体2のマグネット6のY軸方向の長さ、磁極対の数、あるいは磁界の強さ等によっては、同じ方向でもよい。
上記実施の形態では、筒部材4及び5がマグネット6の両端に設けられる形態を説明したが、マグネット6のいずれか一端に設けられる形態も考えられる。筒部材4または5の流路4aまたは5aを構成する内壁に、マグネット6に向かうにしたがい徐々に筒部材4または5aの流路の幅が徐々に狭くなるテーパが形成されていてもよい。これにより可動体2の流体に対する抵抗を小さくすることができる。
上記実施の形態では、筒部材4及び5がマグネット6に装着されている形態を説明したが、筒部材4及び5は必ずしも設けられていなくてもよい。その場合、上述したような弁体7が開きすぎるのを規制するストッパとして、軸8にそのようなストッパ機能があればよい。
例えば、冷却装置50は、水質(例えば温度、流体量、または水圧等)センサを用いて、そのうちの少なくとも1つの水質を制御する制御部をさらに備えていてもよい。これにより、冷却装置50の安定化が図れる。
本発明の一実施の形態に係るポンプ装置を示す断面図である。 図1におけるA−A線断面図である。 可動体を示す分解斜視図である。 ポンプ装置の動作を示す図である。 本実施の形態に係るポンプ装置が搭載された冷却装置を示す平面図である。 冷却装置のうち、ポンプ装置が配置される部分を拡大した断面図である。
符号の説明
1…管
2…可動体
2a…流路
3…駆動機構
4、5…筒部材
6…マグネット
4a、5a、6a…貫通孔(流路)
6b…フランジ
6c…開口面
7…弁体
8…軸
10、110…ポンプ装置
11、21…磁界発生器
31…CPU
32…受熱部
33…放熱部
34…パイプ
36.37…駆動回路
50…冷却装置

Claims (12)

  1. 流体を流通させる管と、
    前記流体の流通方向に貫通する前記流体の流路を有し、前記管内に配置された可動体と、
    前記可動体を前記流通方向に往復移動させる駆動機構と、
    前記可動体に接続され、前記可動体が前記駆動機構により駆動されるときに、前記流体の慣性により前記流路を開閉する弁体と
    を具備することを特徴とするポンプ装置。
  2. 請求項1に記載のポンプ装置であって、
    前記可動体は、マグネットを有し、
    前記駆動機構は、前記管の外側に配置された、磁界を発生させる磁界発生器を有することを特徴とするポンプ装置。
  3. 請求項2に記載のポンプ装置であって、
    前記駆動機構は、
    前記管の外側に配置され、前記マグネットを静止位置に保持するバイアスマグネットを有することを特徴とするポンプ装置。
  4. 請求項3に記載のポンプ装置であって、
    前記バイアスマグネットは、前記管に非接触で保持するように磁界を発生することを特徴とするポンプ装置。
  5. 請求項2に記載のポンプ装置であって、
    前記マグネットは、前記流通方向に複数対の磁極を有し、
    前記磁界発生器は、前記複数対の磁極に応じて、複数配置されていることを特徴とするポンプ装置。
  6. 請求項5に記載のポンプ装置であって、
    前記マグネットは、2対の磁極を有し、
    前記磁界発生器は、2つ設けられ、
    当該ポンプ装置は、前記2つの磁界発生器に交互に磁界を発生させる手段をさらに具備することを特徴とするポンプ装置。
  7. 請求項1に記載のポンプ装置であって、
    前記可動体は、
    前記流路の端部を構成する、前記流通方向にほぼ垂直な開口面と、
    前記開口面にほぼ平行に設けられ、前記弁体が回動するように接続される軸と
    を有することを特徴とするポンプ装置。
  8. 請求項7に記載のポンプ装置であって、
    前記弁体は、板状でなることを特徴とするポンプ装置。
  9. 請求項2に記載のポンプ装置であって、
    前記マグネットは、
    前記流通方向にほぼ垂直な面内で第1の幅でなる、前記流路を構成する第1の流路を有し、
    前記可動体は、
    前記面内で前記第1の幅より大きい第2の幅でなる、前記流路を構成する第2の流路を有し、前記マグネットの端部に設けられた筒部材を有することを特徴とするポンプ装置。
  10. 請求項9に記載のポンプ装置であって、
    前記弁体は、該弁体が閉じるとき、前記第2の流路内で回動して閉じるような位置に配置されることを特徴とするポンプ装置。
  11. 発熱体の熱を受ける受熱部と、
    前記受熱部で受けた熱を放出する放熱部と、
    流体を流通させ、前記受熱部及び前記放熱部に接続された管と、
    前記流体の流通方向に貫通する前記流体の流路を有し、前記管内に配置された可動体と、
    前記可動体を前記流通方向に往復移動させる駆動機構と、
    前記可動体に接続され、前記可動体が前記駆動機構により駆動されるときに、前記流体の慣性により前記流路を開閉する弁体と
    を具備することを特徴とする冷却装置。
  12. 流体が流通する管内で、該流体の流通方向に貫通する前記流体の流路を有する可動体を、前記流通方向に往復移動させるステップと、
    前記可動体が移動するときに、前記可動体に接続された弁体で、前記流体の慣性により前記流路を開閉させるステップと
    を具備することを特徴とするポンプ方法。
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KR102416091B1 (ko) * 2021-07-28 2022-07-05 (주)티엔지 분할된 마그네트 유닛을 갖는 마그네트 가스압축기

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