JP2007190582A - フェノールウレタン系の鋳型用有機粘結剤及びこれを用いて得られる鋳物砂組成物並びに鋳型 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フェノール樹脂、ポリイソシアネート化合物及び有機溶剤と共に、クマロン・インデン樹脂、ポリスチレン樹脂及び石油樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種の特性改善樹脂を、必須成分として、フェノールウレタン系の鋳型用有機粘結剤を構成した。
【選択図】なし
Description
還流器、温度計及び攪拌機を備えた三つ口反応フラスコ内に、フェノールの100質量部、92質量%パラホルムアルデヒドの41質量部、及び反応触媒としてナフテン酸鉛の0.32質量部を仕込み、還流温度で60分間反応を行なった後、加熱濃縮して、水分含有量が1質量%以下のベンジルエーテル型フェノール樹脂を得た。次いで、このフェノール樹脂の50質量部を、有効量のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランと共に、有機エステル系溶剤(商品名:DBE、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル及びコハク酸ジメチルの混合物、デュポン社製)の25質量部に溶解した後、石油系溶剤(商品名:イプゾール100、出光興産株式会社製)の25質量部を加えて、50質量%のフェノール樹脂溶液を調製した。
攪拌機を備えた混合槽内で、ポリイソシアネート化合物であるポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(商品名:コスモネートM200、三井化学株式会社製)の80質量部と前記イプゾール150の10質量部を攪拌混合して、89質量%のポリイソシアネート溶液を調製した。
ガス硬化鋳型は、コールドボックス造型機のサンドマガジン内に、実施例で調製したガス硬化型鋳物砂組成物を投入した後、この鋳物砂組成物を、曲げ強度試験片作製用金型内に、ゲージ圧:0.3MPaで充填した。次いで、かかる金型内に、ガスジェネレーターにより、ゲージ圧:0.2MPaで1秒間、トリエチルアミンを通気した後、ゲージ圧:0.2MPaで10秒間、エアーパージし、更に抜型して、幅30mm×長さ85mm×厚み10mmの初期強度測定用の鋳型を作製した。そして、その得られた鋳型の曲げ強度(N/cm2 )を、直ちにデジタル鋳物砂強度試験機(高千穂精機株式会社製)を用いて測定し、鋳型の初期強度とした。
鋳型の初期強度の測定の場合と同様に、ガス硬化により耐熱性評価用の鋳型6(幅30mm×長さ85mm×厚み10mm)を作製した。次に、図1に示されるような鋳型支持台2の下部に、秤4をセットした試験装置を用いて、その作製された鋳型6を支持台2にセットした後、鋳型6下端の一方の角部を、図2に示される如く、発熱体(エレマ棒)8の側面に当接させた状態において、かかる発熱体8を1秒間に約10℃の割合で100℃から800℃まで加熱昇温し、そして800℃に到達した後、当該温度を保持した。そして、経過時間(30秒、60秒、90秒)ごとに、昇温過程で崩落した砂の質量を測定した。なお、本測定は、発熱体8の温度が100℃付近になると、次の鋳型片6の測定を開始するような測定周期も考慮して、行った。
実験用品川ミキサー(株式会社ダルトン製)を用いて、鋳物砂であるセラビーズ#650(商品名:伊藤忠セラテック株式会社製)1000質量部に、上記のポリイソシアネート溶液の9質量部にクマロン・インデン樹脂(商品名:エスクロンL−5、新日鉄化学株式会社製)の1質量部(鋳物砂に対して0.1質量%)を溶解させて得た溶液の10質量部を添加して、30秒間混練した後、上記のフェノール樹脂溶液の10質量部を添加し、更に30秒間混練して、ガス硬化性の鋳物砂組成物を調製した。そして、この得られた鋳物砂組成物を用いて、上述の如き鋳型(6)を造型して、上記の試験法に従って、鋳型の初期強度及び耐熱性の評価をそれぞれ行なった。そして、それらの結果を、下記表1と図3に併せ示した。
実施例1において、クマロン・インデン樹脂に代えて、特性改善樹脂として、スチレン樹脂(商品名:ハイマーST95、三洋化成工業株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、ガス硬化性の鋳物砂組成物を調製した。そして、その得られた鋳物砂組成物を用いて造型した鋳型(6)について、上記の試験法に従って、鋳型の初期強度及び耐熱性の評価をそれぞれ行なった。それらの結果を、下記表1と図3に併せ示した。
実験用品川ミキサーを用いて、鋳物砂:セラビーズ#650の1000質量部に、前記フェノール樹脂溶液の10質量部にエステル基含有ジシクロペンタジエン系石油樹脂(商品名:クイントン1500、日本ゼオン株式会社製)の1質量部(鋳物砂に対して0.1質量%)を溶解させて得た溶液の10質量部を添加して、30秒間混練した後、前記ポリイソシアネート溶液の9質量部を添加し、更に30秒間混練して、ガス硬化性の鋳物砂組成物を調製した。そして、その得られた鋳物砂組成物を用いて造型された鋳型(6)について、上記の試験法に従って、鋳型の初期強度及び耐熱性の評価をそれぞれ行なった。それらの結果を、下記表1と図3に併せ示した。
実験用品川ミキサーを用いて、鋳物砂:セラビーズ#650の1000質量部に、前記フェノール樹脂溶液の10質量部及び芳香族(C9)系石油樹脂(商品名:ペトコールLX、東ソー株式会社製)の1質量部(鋳物砂に対して0.1質量%)を添加して、30秒間混練した後、前記ポリイソシアネート溶液の9質量部を添加して、更に30秒間混練して、ガス硬化性の鋳物砂組成物を調製した。そして、その得られた鋳物砂組成物を用いて造型された鋳型(6)について、上記の試験法に従って、鋳型の初期強度及び耐熱性の評価をそれぞれ行なった。それらの結果を、下記表1と図3に併せ示した。
上記実施例4において、芳香族(C9)系石油樹脂に代えて、脂肪族(C5)系石油樹脂(実施例5、商品名:マルカレッツR−100AS 丸善石油化学株式会社製)又は脂肪族/芳香族共重合樹脂(実施例6、商品名:ペトロタック90 東ソー株式会社製)を用いた以外は、実施例4と同様にして、2種類のガス硬化性の鋳物砂組成物を調製した。そして、その得られた鋳物砂組成物から造型された鋳型(6)について、上記の試験法に従って、鋳型の初期強度及び耐熱性の評価をそれぞれ行なった。それらの結果を、下記表1と図3に併せ示した。
先ず、前記89質量%のポリイソシアネート溶液の90質量部に、前記石油系溶剤:イプゾール150の10質量部を加えて、80質量%のポリイソシアネート溶液を、調製した。次に、実験用品川ミキサーを用いて、鋳物砂:セラビーズ#650の1000質量部に、上記80質量%のポリイソシアネート溶液の10質量部を添加して30秒間混練した後、前記フェノール樹脂溶液の10質量部を添加して、更に30秒間混練して、ガス硬化性の鋳物砂組成物を調製した。そしてその得られた鋳物砂組成物を用いて造型された鋳型(6)について、上記の試験法に従って、鋳型の初期強度及び耐熱性の評価をそれぞれ行なった。それらの結果を、下記表1と図3に併せ示した。
実施例1において、クマロン・インデン樹脂に代えて、キシレン樹脂(商品名:ニカノール Y−50、三菱ガス化学株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、鋳物砂組成物を調製した。そして、その得られた鋳物砂組成物から造型された鋳型(6)について、上記の試験法に従って、鋳型の初期強度及び耐熱性の評価をそれぞれ行なった。それらの結果を、下記表1と図3に併せ示した。
6 評価用鋳型 8 発熱体(エレマ棒)
Claims (5)
- フェノール樹脂と、ポリイソシアネート化合物と、有機溶剤と、クマロン・インデン樹脂、ポリスチレン樹脂及び石油樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種の特性改善樹脂とを、必須成分としてなることを特徴とするフェノールウレタン系の鋳型用有機粘結剤。
- 前記特性改善樹脂が、前記有機溶剤に可溶性のものである請求項1に記載のフェノールウレタン系の鋳型用有機粘結剤。
- 前記石油樹脂が、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族/芳香族共重合樹脂及びジシクロペンタジエン系石油樹脂からなる群より選ばれる請求項1又は請求項2に記載のフェノールウレタン系の鋳型用有機粘結剤。
- 鋳物砂に対して、請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載のフェノールウレタン系の鋳型用粘結剤を混練せしめてなることを特徴とする鋳物砂組成物。
- 請求項4に記載の鋳物砂組成物を用いて、所定形状に成形し、硬化させてなることを特徴とする鋳型。
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