JP2007190112A - マイクロニードル - Google Patents

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Abstract

【課題】薬剤の経皮投与のために好適な、折れにくくしかも屈曲しにくいマイクロニードルの形状を提供することを目的とする。
【解決手段】樹脂製のマイクロニードルであって、マイクロニードルの胴部12の高さH1と底面直径D1の比H1/D1が1.5以上3.0以下であり、頂部11の高さH2と底面直径D2の比H2/D2が0.5以上1.5未満であるマイクロニードル。
【選択図】図1

Description

本発明は、薬剤を経皮投与するためのマイクロニードルに関するものである。
一般に経口投与できない薬剤は注射によって投与される。注射器を用いた投与は皮膚の損傷が大きく、痛みを伴う。それに対しパッチ剤のような経皮投与は簡便であり、さらに薬剤を局所的に送達させるための薬剤送達の制御が可能である。また、薬剤の副作用を軽減もしくは回避することもできると言われている。しかし、経皮パッチを用いた場合は薬効発現に時間がかかり、投薬できる薬剤の種類も大きく制限される。
そのように薬効発現に時間がかかり、投与薬剤の種類が限定されるという障害を乗り越える技術が開発されている。
イオントフォレシス(iontophoresis)は、投薬したい皮膚周辺部に電圧を印加し、帯電した薬物を電気化学的ポテンシャルにより能動的に経皮吸収させる方法である。ソノフォレシス(sonophoresis)は、超音波を水溶液等の媒体を介して皮膚に印加し薬物の経皮吸収性を高める技術である。エレクトロポレーション(electroporation)は、高電圧を細胞膜に印加し可逆的に小孔を形成させることで薬剤を導入する方法である。イオントフォレシスでは薬物吸収の効率を上げるために電流値を上げることができるが、皮膚への刺激が懸念される。ソノフォレシスとエレクトロポレーションは皮膚のバリア作用を直接的に低下させるため、皮膚の損傷やそれに伴う障害、感染に対するバリア機能の回復などについて懸念される。いずれの方法を用いても適応できる薬剤は限定される。すなわち、イオントフォレシスは水溶液中で薬剤は帯電している必要があり、ソノフォレシスとエレクトロポレーションは皮膚との反応性が低く、薬剤の分子量は小さくなくてはならないなどの制限がある。
薬剤の経皮投与において、薬剤送達の障害となっているものは皮膚の表層にある角質層であることが知られている。近年、その障害を克服するために角質層を回避して薬剤を送達させる、マイクロニードルやマイクロブレードの開発が盛んに行われている(特許文献1及び2参照)。
マイクロニードルは、一般に長さが数百μmで、かつ直径が数十μmの微小な針であり、アスペクト比の大きいマイクロ構造体である(特許文献3参照)。
マイクロニードルは、薬剤送達だけではなく体液サンプリングのためのデバイスとしての利用も知られている(特許文献4参照)。
マイクロニードルは皮膚の上層の角質層を十分に貫通できるが痛点までは届かない程度の長さを有する。そのため適用時に皮膚貫通に伴う痛みを感じなくてよいという利点がある。マイクロニードルの直径が数十μm程度と小さいために、皮膚への損傷は注射針やマイクロブレードを適用したときよりもはるかに小さい。
マイクロニードルが注射の代替となることが可能であることについては、いくつかの報告がなされている(非特許文献1参照)。
従来のマイクロニードルは、光リソグラフィーを利用した方法(特許文献5参照)や、ディープ反応性イオンエッチングを利用した方法(特許文献6参照)などにより製造する方法が提案されている。
マイクロニードルに用いられる素材の多くは金属またはシリコンである(非特許文献1参照)。金属製またはシリコン製のマイクロニードルは剛性に優れるため、数十ミクロンの太さのマイクロニードルでも角質層を貫通するために必要な剛性の確保が容易である。しかし、該マイクロニードルは靭性に問題がある。マイクロニードル適用時に生体内でマイクロニードルの先端の一部が破損したり、マイクロニードルが根元から折れたりすることで、体内に金属やシリコンが留置する危険性がある。
ポリアミドやポリエステルなどの樹脂を材料とするマイクロニードルも提案されている(特許文献7参照)。樹脂を用いて作製したマイクロニードルは金属製あるいはシリコン製マイクロニードルと比較して安全性の高い可能性がある。なぜならば、樹脂は金属と比較して靭性に優れるため、樹脂製マイクロニードルは折れにくいという性質を持つためである。
マイクロニードルは、適応時に無痛であり、皮膚への損傷が小さいという特徴を有する投薬デバイスである。また、樹脂製のマイクロニードルは金属製と比較して靭性に優れるため、折れにくいという長所がある。
しかしながら、樹脂の剛性は金属やシリコンと比較して小さいため、従来の樹脂製マイクロニードルは屈曲して皮膚に刺さらないことが起こりやすいという問題があった。
この問題を解決するために、マイクロニードルを太くすることで樹脂の剛性の低さを補うことは適切ではない。なぜならマイクロニードルを太くすれば、それだけ皮膚に刺さりにくくなるからである。また、マイクロニードルを太くかつ長くし、相似形に大きくした場合には、適応時に無痛であり、皮膚への損傷が小さいというマイクロニードルの長所を失う可能性がある。
マイクロニードルの形状は、屈曲しない程度には太く、かつ刺さりやすいように細い必要がある。すなわちマイクロニードルの形状はこの二つの条件を同時に満たす必要があり、そのような形状を実現することは困難である。
したがって、従来のマイクロニードルの形状では屈曲しにくく、刺さりやすいという特性を実現することはできなかった。
特表2002−517300号公報 特表2000−512529号公報 特表2005−533625号広報 特開2005−246595号広報 特表2004−526581号公報 特表2004−538106号公報 特表2003−501161号公報 D. V. McAllisterら、「Microfabricated needleds for transdermal delivery of macromolecules and nanoparticles:Fablication methods and transport studies」、Proceedings of the National Academy of Sciences、2003年、vol.100、no.24、p.13755−13760
本発明は、薬剤の経皮投与のために好適な、折れにくくしかも屈曲しにくいマイクロニードルを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は以下の構成からなる。
本発明は樹脂製のマイクロニードルであって、マイクロニードルを頂部と胴部に分割したときに、胴部の高さH1と底面直径D1の比H1/D1が1.5以上3.0以下であり、頂部の高さH2と底面直径D2のH2/D2が0.5以上1.5未満であることを特徴とする。
本発明により、薬剤の経皮投与時に屈曲することなく皮膚を穿孔する樹脂製マイクロニードルを得ることができる。
本発明者らは、屈曲しにくくかつ皮膚穿孔が可能なマイクロニードルについて鋭意検討し、特定の形状にマイクロニードルを成型することで上記課題を解決し、本発明に到達したものである。
本発明のマイクロニードルは、樹脂製のマイクロニードルであって、マイクロニードルの胴部の高さH1と底面直径D1の比H1/D1が1.5以上3.0以下であり、頂部の高さH2と底面直径D2の比H2/D2が0.5以上1.5未満であるマイクロニードルである。
本発明のマイクロニードルを図1に例示する。
本発明のマイクロニードルにおいて、頂部と胴部は次のように定義する。
図2(a)〜(d)のように、マイクロニードルがテーパー角の異なる2種類の構造体から構成される場合、頂部とはマイクロニードルの上部の構造体であり、胴部とはマイクロニードルの下部の構造体である。
図2(e)のように、マイクロニードルが3種類以上の構造体から構成される場合、または、図2(f)のように、テーパー角が連続的に変化するために構造体の数が特定できない場合には、底部の外径D1の70%を外径とする部分を胴部と頂部の境界面とする。底部の外径D1の70%を外径とする部分が複数存在する場合には、最下部の面を胴部と頂部の境界面とする。
また、図2(g)のように、マイクロニードルが円錐台や四角柱などテーパー角が常に一定であるような構造体のみからなる場合には、マイクロニードルは胴部だけから構成され、頂部は存在しないとし、そのときの頂部のアスペクト比は0とする。
さらに、図1を用いて、本発明のマイクロニードルを説明する。
胴部のアスペクト比とは、胴部の底面直径D1と高さH1の比H1/D1であり、頂部のアスペクト比とは頂部の底面直径D2と高さH2の比H2/D2である。ただし底面の形状が円ではなく、多角形の場合は直径D1及びD2は多角形の外接円の直径とする。
通常マイクロニードルはシート上に一体成型されるために、シートとマイクロニードルの境界が明確ではなく、マイクロニードルの胴部の底面直径D1を一意の下に決定することが困難であることが多い。本発明における胴部の底面直径D1は、マイクロニードルの高さ10μm以上20μm以下の部分の側面をテーパー角を維持して底部に向かって拡張し、拡張した面とシートとの交線から求められる大きさとする。ただし、マイクロニードルの高さ10μm以上20μm以下の部分のテーパー角が一定でないときには、マイクロニードルの高さ15μmの部分のテーパー角を維持するように、側面を拡張することとする。
胴部のアスペクト比H1/D1は1.5以上3.0以下であり、好ましくは1.7以上2.5以下である。
胴部は、皮膚穿孔時の荷重を支える役割を持つ柱状の部分であり、屈曲しないだけの強度をもたせるために十分に太く、皮膚穿孔を容易にするために長いことが好ましい。胴部のアスペクト比H1/D1を1.5以上3.0以下とすることで、皮膚穿孔に必要な長さをもち、かつ皮膚穿孔時に屈曲しないだけの剛性をもつようなマイクロニードルを設計できる。胴部のアスペクト比H1/D1が1.5未満であると、マイクロニードルが太く短くなり、皮膚を穿孔できない可能性がある。また、胴部のアスペクト比H1/D1が3.0を上回ると、皮膚を穿孔したときに屈曲しないだけの剛性を確保することが困難となる。
頂部のアスペクト比H2/D2は0.5以上1.5未満であり、好ましくは0.7以上1.2以下である。
頂部は、皮膚穿孔時の皮膚を切り裂き、穿孔する役割を持つマイクロニードルの先端部分である。頂部のアスペクト比H2/D2を0.5以上1.5未満とすることで、皮膚穿孔に十分な剛性を維持することができる。頂部のアスペクト比H2/D2が0.5未満であると、頂部を皮膚を穿孔するための鋭利な形状とすることが困難となる。また、頂部のアスペクト比H2/D2が1.5以上であると皮膚を穿孔したときに屈曲しないだけの剛性を確保することが困難となる。
マイクロニードルの胴部の高さH1と底面直径D1の比H1/D1が1.5以上3.0以下であり、頂部の高さH2と底面直径D2の比H2/D2が0.5以上1.5未満であるマクロニードルの形状は、円柱と円錐台の組み合わせ(図2(a))、角柱と角錐台の組み合わせ(図2(b))、円錐台と円錐台状の構造体の組み合わせ(図2(c))、二つの角錐台の組み合わせ(図2(d))などによって実現できるが、円柱、円錐台、角柱、角錐台のような柱状構造体の組み合わせであればこれらに限定されない。また胴部と頂部の境界が明確である必要はなく、図2(e)のようにテーパー角が連続的に変化してもよい。
本発明のマイクロニードルの頂部の底面直径D2と胴部の底面直径D1の比D2/D1は0.5以上1.0以下であることが好適であり、より好適には0.6以上1.0以下である。直径の比D2/D1が0.5を下回ると、テーパー角14が小さくなり、胴部の上部での剛性が低下したり、胴部の底部だけが太いために、皮膚内部へ胴部の底部までを挿入することが困難になる場合があるために好ましくない。直径の比D2/D1が1.0を上回ると、テーパー角14が90°を越え、胴部の底部での剛性が低下する場合があるために好ましくない。直径の比D2/D1を0.5以上1.0以下の範囲内とすることで、胴部のテーパー角を適切な範囲内に制限し、皮膚穿孔時に必要な剛性を確保することが可能である。
本発明のマイクロニードルの頂部の上面直径D3と頂部の底面直径D2の比D3/D2は0.1以上0.6以下であることが好適であり、より好適には0.1以上0.4以下である。直径の比D3/D2が0.1を下回ると、テーパー角15が大きくなり皮膚を切り裂くのに大きな荷重が必要になる場合があるために好ましくない。また直径の比D3/D2が0.6を上回ると、頂部先端の剛性が著しく低下する場合があるので好ましくない。直径の比D3/D2を0.1以上0.6以下の範囲内とすることで、頂部のテーパー角15を適切な範囲内に制限し、皮膚穿孔時に容易に皮膚を切り裂くことが可能である。ただし頂部の上面の形状が円ではなく、多角形の場合は直径D3は多角形の外接円の直径とする。
また、本発明のマイクロニードルは、胴部の高さH1とマイクロニードルの高さHの比H1/Hが、0.5以上0.95以下であることが好適であり、より好適には0.7以上0.95以下である。胴部は皮膚穿孔時の荷重を支える役割を持つため、頂部と比較してマイクロニードルの大部分を占めることが好ましい。胴部の高さH1とマイクロニードルの高さHの比H1/Hが0.5を下回ると、頂部がマイクロニードルの大部分を構成することになり、皮膚穿孔時には頂部が変形する可能性があるために好ましくない。また、胴部の高さH1とマイクロニードルの高さHの比H1/Hが0.95を上回ると、頂部の形状が制限され、皮膚を切り裂くための鋭利な形状とすることが困難になるため場合があるに好ましくない。胴部の高さH1とマイクロニードルの高さHの比H1/Hが0.5以上0.95以下とすることで胴部がマイクロニードルに対して剛性的により十分な割合で含まれ、かつ頂部の形状も皮膚を穿孔するためにより好ましい形状をとることが可能となる。
本発明のマイクロニードルは、胴部の底面直径D1が、好ましくは、30μm以上100μm以下であり、より好ましくは40μm以上80μm以下である。胴部の底面直径D1が、30μmを下回ると、皮膚を穿孔するためのマイクロニードルの剛性を確保することが困難になるため好ましくない。胴部の底面直径D1が、100μmを上回ると、マイクロニードルが太すぎて皮膚を穿孔することが困難であったり、皮膚への損傷を必要以上に大きくする可能性があるために好ましくない。
本発明のマイクロニードルは、高さHが100μm以上300μm以下であることが好ましい。高さHは、より好ましくは150μm以上250μm以下である。マイクロニードルの高さHがこの範囲を下回ると、皮膚には柔軟性があるため、皮膚穿孔時にマイクロニードルは皮膚を押すだけで、皮膚を穿孔できない可能性があり好ましくない。また、高さHが300μmを上回ると、マイクロニードルが皮膚を穿孔するために必要なだけの剛性を確保することが困難であったり、皮内に必要以上の損傷を与える可能性があるために好ましない。
本発明のマイクロニードルは頂部の上面直径D3が1μm以上30μm以下であることが好ましい。頂部の上面直径D3は、より好ましくは1μm以上20μm以下である。頂部の上面直径D3が30μmを上回ると、皮膚穿孔に必要な荷重が大きくなり、皮膚穿孔時にマイクロニードルが屈曲しやすくなるために好ましくない。
本発明のマイクロニードルは、好ましくは、胴部の形状が、円錐台状、または、多角錐台状である。
本発明のマイクロニードルは、好ましくは、頂部の形状が、円錐台状、または、多角錐台状である。
本発明のマイクロニードルは、樹脂製のマイクロニードルである。本発明のマイクロニードルは、好ましくは、熱可塑性樹脂を主たる成分とする樹脂から成形される。本発明のマイクロニードルは、より好適にはポリエステル樹脂を主たる成分とする樹脂製である。本発明のマイクロニードルは、最も好適には、特許文献 特願2005−323033号公報に開示されている樹脂を用いることができる。このような樹脂を用いてマイクロニードルを成形することで、皮膚穿孔が可能で容易には屈曲しないマイクロニードルを作製できる。
本発明のマイクロニードルは一本で用いても、複数のマイクロニードルを並べて一度に複数のマイクロニードルが皮膚を穿孔できるようにして用いてもよい。ただし、マイクロニードルがあまりに密に並ぶと、マイクロニードルは皮膚を点としてではなく、面として押すようになるために皮膚を穿孔しにくくなる。複数のマイクロニードルを並べるときには、各マイクロニードル間の間隔をマイクロニードルの高さ以上にすることが好適である。
本発明のマイクロニードル及びマイクロニードル集合体は血液などの生物学的体液のサンプリングのための穿孔器具として用いることができる。
サンプリングを行うためには、サンプリングしたい体液のある部位にマイクロニードルを1分間〜5分間押し当てて皮膚を穿孔し、穿孔部位から排出される体液を回収すればよい。押し当てる力はマイクロニードルの剛性及び皮膚の弾力性の観点から、マイクロニードル1本当たりに1.0gf以上15.0gf以下の範囲内の力がかかるようにするのが好適であり、2.0gf以上10.0gf以下の範囲内の力がさらに好適である。この範囲を下回ると皮膚が十分に穿孔されない可能性がある。マイクロニードル1本当たり、15.0gfを上回るとマイクロニードルが穿孔中に変形し、マイクロニードルを皮膚から引き抜く際に皮膚に損傷を与える可能性がある。
本発明のマイクロニードルを用いると、体内に薬剤を導入することが可能である。薬剤を導入する方法としては、マイクロニードルに薬剤を付着させた後、マイクロニードルを皮膚に押しつけることで、皮膚の上層の角質層を貫通させることによって行うことができる。もしくは薬剤を付着させていないマイクロニードルによって皮膚を穿孔した後に、マクロニードルを皮膚から外し、穿孔によってできた穴に薬剤を導入することも可能である。マイクロニードルを押し当てる力はマイクロニードルの剛性及び皮膚の弾力性の観点から、マイクロニードル1本当たりに1.0gf以上15.0gf以下の範囲内の力がかかるようにするのが好適であり、2.0gf以上10.0gf以下の範囲内の力がさらに好適である。この範囲を下回ると皮膚が十分に穿孔されず、薬剤が皮下に浸透しない可能性がある。マイクロニードル1本当たり、15.0gfを上回るとマイクロニードルが穿孔中に変形し、マイクロニードルを皮膚から引き抜く際に皮膚に損傷を与える可能性がある。
用いることができる薬剤の例としては抗生物質、抗ウイルス剤、抗炎症剤、抗腫瘍薬、鎮痛薬、麻酔薬、抗鬱剤、抗関節炎剤、食欲抑制薬、タンパク質、ペプチド、ワクチン(DNAワクチンを含む)、アジュバンド等があげられるが、これらに限定されず使用することができる。
また、本発明のマイクロニードルに薬剤を付着させる方法としては、本発明のマイクロニードルを形成した後に薬剤を付着させる方法や、本発明のマイクロニードルを形成するための樹脂中に混合、塗設および/または含浸(膨潤)させた後に、マイクロニードルを形成する方法等があげられるが、いずれの方法でも構わないし、またこれらに限定されずマイクロニードルに薬剤を付着させることができる方法を任意に用いることができる。
本発明のマイクロニードルを形成した後に薬剤を付着させる方法の例としては、本発明のマイクロニードルに薬剤を塗布し、表面に薬剤の塗膜を形成および/または薬剤をマイクロニードル中に膨潤させる方法(コーティング法)、薬剤の液面に本発明のマイクロニードルの先端を浸し、マイクロニードルの先端表面に薬剤の塗膜を形成および/または薬剤をマイクロニードル先端中に膨潤させる方法(スタンプ法)等があげられるがこれらに限定されない。
本発明のマイクロニードルは、鍼灸治療における鍼灸針として用いることができる。治療においてマイクロニードルを押し当てる力はマイクロニードルの剛性及び皮膚の弾力性の観点から、マイクロニードル1本当たりに1.0gf以上15.0gf以下の範囲内の力がかかるようにするのが好適であり、2.0以上10.0gf以下の範囲内の力がさらに好適である。この範囲を下回ると皮膚が十分に穿孔されない可能性がある。マイクロニードル1本当たり、15.0gfを上回るとマイクロニードルが穿孔中に変形し、マイクロニードルを皮膚から引き抜く際に皮膚に損傷を与える可能性がある。
本発明のマイクロニードルを作製するための方法としては、プレス成型、射出成型、リソグラフィ、エッチングなどを挙げることができるが、これらに限定されない。より好適には、特許文献 特願2005−323033号公報に開示されているインプリント成型を用いることができる。開示されているインプリント成型による加工方法を用いることで、マイクロニードルを樹脂フィルム上に転写精度良く形成することができる。
以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(特性の評価方法)
A.座屈試験
マイクロニードルを真上から圧子によって押し込み、マイクロニードルが屈曲したときの荷重を測定した。測定装置は(株)島津製作所製 微小圧縮試験機 MCTE−500、圧子はダイヤモンド製平面圧子(直径50μm)を用い、負荷速度を一定(7.747mN/秒)にしてマイクロニードルを押した。座屈荷重は、座屈試験によって得られた荷重―変位線図における、変位=0mm〜約2mm及び変位=約5mm〜約8mmの領域で得られたデータを直線近似し、両直線の交点より算出した(図5参照)。
B.形状観察
鋳型及び成型品の表面を日立ハイテクノロジーズ(株)製走査型電子顕微鏡S−4800(形式名)を用い1000倍で写真を撮影した。成型品については観察前に白金を蒸着させた。
C.皮膚穿孔試験
試験は次のような手順で行った。8週齢のヘアレスマウスの背部の皮膚を摘出し、ステージ上にしわがないように伸ばした状態で固定した。次にシート上に作製したマイクロニードルを皮膚の上にマイクロニードルが皮膚側になるようにのせ、さらにその上に500gの分銅を静かに置いた。その状態で一分放置した後、分銅を取り除き、マイクロニードル集合体を皮膚から外し、皮膚の表面全体をエバンスブルー2%水溶液(シグマアルドリッチ(株))で染色した。次に皮膚表面の染色された細胞を取り除くために、粘着テープを皮膚表面に貼って剥がすという作業(テープストリッピング)を2回行った。テープストリッピングによって表面全体の染色部位を取り除いた後、点状に青く染まっている斑点数を数え、穿孔できた数とした。皮膚を穿孔できたマイクロニードルの本数の割合(穿孔確率)(%)を下記式にて求めた。
穿孔確率(%)=(穿孔部分の数/1シート上に成型されているマイクロニードルの本数)×100
また、穿孔試験後のマイクロニードルの形状を走査型電子顕微鏡によって観察し、穿孔によって屈曲したマイクロニードルの本数を数え、変形しているマイクロニードルの本数の割合(変形確率)(%)を下記式にて求めた。
変形確率(%)=(屈曲したマイクロニードルの本数/1シート上に成型されているマイクロニードルの本数)×100
マイクロニードルが変形している条件は、マイクロニードルの先端から底部を結ぶ直線と、シートの鉛直方向とがなす角度が30°以上であることとした。
(参考例)
マイクロニードルは次のように作製した。
マイクロニードルはインプリント成型によって樹脂フィルム上に形成した。インプリント成型に用いる鋳型の作製は次のように行った。まず鋳型のもととなるマスターを、ポリメチルメタクリレート(PMMA)の表面にシンクロトロン放射光を選択的に照射し、照射部を分解した後、現像することで作製した。露光光源には波長を0.6nm以下にしたシンクロトロン放射光を用いた。高さが100μmのマイクロニードルの鋳型については露光時間を60分、露光量を15.4アンペア・分とした。また、高さが150μmのマイクロニードルの鋳型については露光時間を90分、露光量を23.0アンペア・分とした。露光中はマスクを放射光の進行方向に対し垂直な平面内で回転移動させることで、マイクロニードルの側面部において露光量を連続的に変化させテーパーをつけた。マスクのメンブレンにはベリリウム、マスキング材には金を用いた。露光後のPMMAを現像するためには現像液として、2−(−ブトキシエトキシ)エタノールを60体積%、テトラヒドロ−1,4−オキサジンを20体積%、アミノエタノールを5体積%、及び純水を15体積%混合したものを用いた。また現像時間は2時間とした。
作製したマスターにニッケルによる電鋳を行った後にPMMAを溶媒で溶解させて鋳型を得た。
次に鋳型にフッ素樹脂コートを施した。コート剤はオプツールDSX(ダイキン化学工業(株)製 固形分20%溶液)をフッ素系溶剤(ダイキン化学工業(株)製デムナムソルベント)によって固形分0.2%に希釈したものを用いた。
マイクロニードルを作製するために用いた樹脂フィルムは次のように作製した。140℃で2時間乾燥させたシクロヘキサンジメタノール25mol%共重合ポリエチレンテレフタレートを押出機内で280℃で加熱溶融し、口金から25℃のキャストドラム上に押し出して冷却し厚さ200μmのフィルムを得た(試料A)。
インプリント成型によるマイクロニードルの作製は次のように行った。加熱・冷却機能のあるプレス機の下部プレート上に凹凸面が上にくるように鋳型ステージに置き、その上に一辺3cmの正方形に切り出したフィルム(試料A)を置いた。次に上下のプレートを140℃まで加熱し、温度が140℃に達した後、そのまま5分間保持した。次いで140℃を保ったまま、上部プレートを下降させ、上下のプレートにより鋳型とフィルムを5.5MPaの圧力でプレスした。4分間後、プレス圧力を維持したまま、上下のプレートを10分間かけて60℃になるまで冷却した。60℃まで冷却した後、プレスを解放し、フィルムを剥がすことなく鋳型をステージから降ろして20分間空冷した。冷却後フィルムを鋳型から離型し、シート上に形成されたマイクロニードルを得た。
(実施例1)
参考例に従い、図4に示すようなマイクロニードルがシート上に100本形成されているシートを12シート作製した(試料100〜111)。マイクロニードルのシート上でのレイアウトは図3のようにした。
作製したシートの1つ(試料100)を走査電子顕微鏡で観察し、形成されたマイクロニードルが図4に示すような形状に成型されていることを確認した(図5)。形成したマイクロニードルは胴部の底面直径D1が36μm、高さH1が91μmであり、頂部の底面直径D2が20μm、上面直径D3が10μm、高さH2が11μmであった(表1)。
作製したシートの1つ(試料101)に形成されている100本のマイクロニードルのうち、10本をランダムに選んで座屈試験を行った。座屈試験によって得られた荷重―変位線図の1つを図6に示す。10本のマイクロニードルの座屈荷重の平均は1.88gfであった。試験後のマイクロニードルを光学顕微鏡で観察すると、マイクロニードルは屈曲せずにそのままの形状を維持して基板に沈み込んでいることが分かった。
作製したシートの10枚(試料102〜111)について皮膚穿孔試験を行った(表2)。10回の皮膚穿孔試験による、平均穿孔確率は92.0%であった。
また、穿孔試験後のマイクロニードル(試料102〜111)の変形確率を求めた(表2)。10回の皮膚穿孔試験による、平均変形確率は0.4%であった。また観察の結果、穿孔によって破損したマイクロニードルは見つからなかった。
以上より、図4に示されるマイクロニードルが皮膚穿孔に十分な剛性を有することが明らかになった。
(実施例2)
参考例に従い、図7に示すようなマイクロニードルがシート上に100本形成されているシートを12シート作製した(試料200〜211)。マイクロニードルのシート上でのレイアウトは図3のようにした。
作製したシートの1つ(試料200)を走査電子顕微鏡で観察し、形成されたマイクロニードルが図7に示すような形状に成型されていることを確認した。形成したマイクロニードルは胴部の底面直径D1が52μm、高さH1が120μmであり、頂部の底面直径D2が30μm、上面直径D3が10μm、高さH2が30μmであった(表1)。
作製したシートの1つ(試料201)に形成されている100本のマイクロニードルのうち、10本をランダムに選んで座屈試験を行った。10本のマイクロニードルの座屈荷重の平均は1.83gfであった。試験後のマイクロニードルを光学顕微鏡で観察すると、マイクロニードルは屈曲せずにそのままの形状を維持して基板に沈み込んでいることが分かった。
作製したシートの10枚(試料202〜211)について皮膚穿孔試験を行った(表2)。10回の皮膚穿孔試験による、平均穿孔確率は95.8%であった。
また、穿孔試験後のマイクロニードル(試料202〜211)の変形確率を求めた(表2)。10回の皮膚穿孔試験による、平均変形確率は0.5%であった。また観察の結果、穿孔によって破損したマイクロニードルは見つからなかった。以上より、図7に示されるマイクロニードルが皮膚穿孔に十分な剛性を有することが明らかになった。
(実施例3)
参考例に従い、図8に示すようなマイクロニードルがシート上に100本形成されているシートを12シート作製した(試料300〜311)。マイクロニードルのシート上でのレイアウトは図3のようにした。
作製したシートの1つ(試料300)を走査電子顕微鏡で観察し、形成されたマイクロニードルが図8に示すような形状に成型されていることを確認した。形成したマイクロニードルは胴部の底面直径D1が40μm、高さH1が70μmであり、頂部の底面直径D2が28μm、上面直径D3が10μm、高さH2が30μmであった(表1)。作製したシートの1つ(試料301)に形成されている100本のマイクロニードルのうち、10本をランダムに選んで座屈試験を行った。10本のマイクロニードルの座屈荷重の平均は1.95gfであった。試験後のマイクロニードルを光学顕微鏡で観察すると、マイクロニードルは屈曲せずにそのままの形状を維持して基板に沈み込んでいることが分かった。
作製したシートの10枚(試料302〜311)について皮膚穿孔試験を行った(表2)。10回の皮膚穿孔試験による、平均穿孔確率は92.6%であった。
また、穿孔試験後のマイクロニードル(試料302〜311)の変形確率を求めた(表2)。10回の皮膚穿孔試験による、平均変形確率は0.4%であった。また観察の結果、穿孔によって破損したマイクロニードルは見つからなかった。以上より、図8に示されるマイクロニードルが皮膚穿孔に十分な剛性を有することが明らかになった。
(比較例1)
参考例に従い、図9に示すようなマイクロニードルがシート上に100本形成されているシートを12シート作製した(試料400〜411)。マイクロニードルのシート上でのレイアウトは図3のようにした。
作製したシートの1つ(試料400)を走査電子顕微鏡で観察し、形成されたマイクロニードルが図9に示すような形状に成型されていることを確認した(図10)。形成したマイクロニードルは胴部の底面直径D1が55μm、高さH1が12μmであり、頂部の底面直径D2が38.5μm、上面直径D3が9μm、高さH2が88μmであった(表1)。
作製したシートの1つ(試料401)に形成されている100本のマイクロニードルのうち、10本をランダムに選んで座屈試験を行った。10本のマイクロニードルの座屈荷重の平均は0.81gfであった。試験後のマイクロニードルを光学顕微鏡で観察すると、マイクロニードルは高さ50μm程度の位置で曲がっていることがわかった。
作製したシートの10枚(試料402〜411)について皮膚穿孔試験を行った(表2)。10回の皮膚穿孔試験による、平均穿孔確率は71.2%であった。
また、穿孔試験後のマイクロニードル(試料402〜411)の変形確率を求めた(表2)。10回の皮膚穿孔試験による、平均変形確率は13.1%であった。また観察の結果、穿孔によって破損したマイクロニードルは見つからなかった。以上より、図9に示されるマイクロニードルが皮膚穿孔に十分な剛性を有するとは言えない可能性があることがわかった。
(比較例2)
参考例に従い、図11に示すようなマイクロニードルがシート上に100本形成されているシートを12シート作製した(試料500〜)。マイクロニードルのシート上でのレイアウトは図3のようにした。
作製したシートの1つ(試料500)を走査電子顕微鏡で観察し、形成されたマイクロニードルが図11に示すような形状に成型されていることを確認した(図12)。形成したマイクロニードルは胴部の底面直径D1が38μm、上面直径D2が10μm、高さH1が100μmであった(表1)。形成したマイクロニードルはテーパー角が一定であるため、頂部の上面直径D3及び高さH2は0μmとした。
作製したシートの1つ(試料501)に形成されている100本のマイクロニードルのうち、10本をランダムに選んで座屈試験を行った。10本のマイクロニードルの座屈荷重の平均は1.08gfであった。試験後のマイクロニードルを光学顕微鏡で観察すると、マイクロニードルは根本付近から倒れるように曲がっていることがわかった。
作製したシートの10枚(試料502〜511)について皮膚穿孔試験を行った(表2)。10回の皮膚穿孔試験による、平均穿孔確率は83.6%であった。
また、穿孔試験後のマイクロニードル(試料502〜511)の変形確率を求めた(表2)。10回の皮膚穿孔試験による、平均変形確率は3.8%であった。また観察の結果、穿孔によって破損したマイクロニードルは見つからなかった。以上より、図11に示されるマイクロニードルが皮膚穿孔に十分な剛性を有するとは言えない可能性があることがわかった。
(比較例3)
参考例に従い、図13に示すようなマイクロニードルがシート上に100本形成されているシートを12シート作製した(試料600〜611)。マイクロニードルのシート上でのレイアウトは図3のようにした。
作製したシートの1つ(試料600)を走査電子顕微鏡で観察し、形成されたマイクロニードルが図13に示すような形状に成型されていることを確認した(図14)。形成したマイクロニードルは胴部の底面直径D1が36μm、高さH1が141μmであり、頂部の底面直径D2が15μm、上面直径D3が9μm、高さH2が9μmであった(表1)。作製したシートの1つ(試料601)に形成されている100本のマイクロニードルのうち、10本をランダムに選んで座屈試験を行った。10本のマイクロニードルの座屈荷重の平均は1.55gfであった。試験後のマイクロニードルを光学顕微鏡で観察すると、マイクロニードルは根本付近から倒れるように曲がっていることがわかった。
作製したシートの10枚(試料602〜611)について皮膚穿孔試験を行った(表2)。10回の皮膚穿孔試験による、平均穿孔確率は79.1%であった。
また、穿孔試験後のマイクロニードル(試料602〜611)の変形確率を求めた(表2)。10回の皮膚穿孔試験による、平均変形確率は7.2%であった。また観察の結果、穿孔によって破損したマイクロニードルは見つからなかった。以上より、図13に示されるマイクロニードルが皮膚穿孔に十分な剛性を有するとは言えない可能性があることがわかった。
図15(a)に実施例1〜3及び比較例1〜3で用いたマイクロニードルのH1/D1及びH2/D2を示した。図15(a)における枠151は、H1/D1が1.5以上3.0以下、H2/D2が0.5以上1.5未満となる範囲を示す。また図中の各点に添えられている数字101〜601は実施例1〜3及び比較例1〜3で用いたマイクロニードルの試料番号に対応する。
図15(b)に実施例1〜3及び比較例1〜3で用いたマイクロニードルの座屈荷重を示した。図15(b)内で白抜きで示されている点152は、座屈試験においてマイクロニードルが屈曲せず、基板に沈み込んだことを示す。
図15(a)及び(b)が示すように、実施例1〜3及び比較例1〜3の結果から、枠151内にあるマイクロニードルだけが、真上からの負荷に対して大きな剛性を持ち、座屈試験においても形状を変えることなく基板に沈み込むという挙動をとることがわかった。
図1は本発明の胴部と頂部からなるマイクロニードルの形状を模式的に横断面図によって例示するものである。 図2(a)〜(f)は、本発明の頂部と胴部からなるマイクロニードルの形状を模式的に例示するものである。(g)は、本発明のマイクロニードルとは異なるマイクロニードル形状を模式的に例示するものである。 図3は、実施例1〜3及び比較例1〜3で用いたマイクロニードルのシート上でのレイアウトを示す概略図である。 図4(a)は、実施例1で用いたマイクロニードルを側面から見た概略図であり、図4(b)は実施例1で用いたマイクロニードルを上面から見た概略図である。 図5は、実施例1で用いたシート上に形成されたマイクロニードル(試料101)の1本であり、走査型電子顕微鏡によって撮影した写真である。 図6は、実施例1で行った座屈試験によって得られた荷重−変位線図の1つである。 図7(a)は、実施例2で用いたマイクロニードルを側面から見た概略図であり、図7(b)は、実施例2で用いたマイクロニードルを上面から見た概略図である。 図8(a)は、実施例3で用いたマイクロニードルを側面から見た概略図であり、図8(b)は、実施例3で用いたマイクロニードルを上面から見た概略図である。 図9(a)は、比較例1で用いたマイクロニードルを側面から見た概略図であり、図9(b)は、比較例1で用いたマイクロニードルを上面から見た概略図である。 図10は、比較例1で用いたシート上に形成されたマイクロニードル(試料401)の1本であり、走査型電子顕微鏡によって撮影した写真である。 図11(a)は、比較例2で用いたマイクロニードルを側面から見た概略図であり、図11(b)は、比較例2で用いたマイクロニードルを上面から見た概略図である。 図12は、比較例2で用いたシート上に形成されたマイクロニードル(試料501)の1本であり、走査型電子顕微鏡によって撮影した写真である。 図13(a)は、比較例3で用いたマイクロニードルを側面から見た概略図であり、図13(b)は、比較例3で用いたマイクロニードルを上面から見た概略図である。 図14は、比較例3で用いたシート上に形成されたマイクロニードル(試料601)の1本であり、走査型電子顕微鏡によって撮影した写真である。 図15(a)は、実施例1〜3及び比較例1〜3で用いたマイクロニードルのH1/D1及びH2/D2の関係を示した図であり、図15(b)は、実施例1〜3及び比較例1〜3で用いたマイクロニードルの座屈荷重である。
符号の説明
11 マイクロニードルの頂部
12 マイクロニードルの胴部
13 胴部と頂部の境界面
14 胴部のテーパー角
15 頂部のテーパー角
31 シート上に成形されたマイクロニードル
41 胴部と頂部の境界面
71 胴部と頂部の境界面
81 胴部と頂部の境界面
91 胴部と頂部の境界面
131 胴部と頂部の境界面
151 H1/D1が1.5以上3.0以下、H2/D2が0.5以上1.5未満の範囲となる部分を示す枠
152 座屈試験において、マイクロニードルが屈曲せず、そのままの形状で基板に沈み込んだことを示す

Claims (13)

  1. 樹脂製のマイクロニードルであって、マイクロニードルの胴部の高さH1と底面直径D1の比H1/D1が1.5以上3.0以下であり、頂部の高さH2と底面直径D2の比H2/D2が0.5以上1.5未満であるマイクロニードル。
  2. 頂部の底面直径D2と胴部の底面直径D1の比D2/D1が0.5以上1.0以下である請求項1記載のマイクロニードル。
  3. 頂部の上面直径D3と頂部の底面直径D2の比D3/D2が0.1以上0.6以下である請求項1もしくは2記載のマイクロニードル。
  4. 胴部の高さH1とマクロニードルの高さHの比H1/Hが0.5以上0.95以下である請求項1〜3のいずれかに記載のマイクロニードル。
  5. 胴部の底面直径D1が、30以上100μm以下である請求項1〜4のいずれかに記載のマイクロニードル。
  6. マイクロニードルの高さHが、100以上300μm以下である請求項1〜5のいずれかに記載のマクロニードル。
  7. 頂部の上面直径D3が、1以上30μm以下である請求項1〜6のいずれかに記載のマイクロニードル。
  8. 胴部の形状が、円錐台状である請求項1〜7のいずれかに記載のマイクロニードル。
  9. 胴部の形状が、多角錐台状である請求項1〜7のいずれかに記載のマイクロニードル。
  10. 頂部の形状が、円錐台状である請求項1〜9のいずれかに記載のマイクロニードル。
  11. 頂部の形状が、多角錐台状である請求項1〜9のいずれかに記載のマイクロニードル。
  12. 熱可塑性樹脂を主たる成分とする請求項1〜11のいずれかに記載のマイクロニードル。
  13. ポリエステル樹脂を主たる成分とする請求項1〜11のいずれかに記載のマイクロニードル。
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