JP2007187862A - 基板の洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板に設けられた無機配向膜のイオン性不純物を確実、かつ簡便に除去できる、基板の洗浄方法を提供する。
【解決手段】無機配向膜16が設けられた基板10の洗浄方法である。洗浄槽2内の洗浄液中に設けられた一対の電極4a,4b間に、基板10を配置するとともに電極4a,4b間に電圧を印加し、電極4a,4b間に電界を生じさせることで無機配向膜16中のイオン性不純物17を除去する。
【選択図】図3

Description

本発明は、基板の洗浄方法に関する。
液晶装置は、例えば一対の基板間に液晶層を挟持した構成を具備し、これら基板の液晶層側にその液晶層に電圧を印加するための電極を備えた構造となっている。このような液晶装置においては、前記液晶層側の最表面に、電圧無印加時における液晶分子の配列を制御するための配向膜が形成されていおり、電圧無印加時、電圧印加時における液晶分子の配列変化に基づいて表示が行われるようになっている。
このような配向膜としては、例えばポリイミド等からなる有機高分子膜の表面に、柔らかい布からなるローラで高分子膜の表面を所定方向に擦ることにより、高分子を所定方向に配向させるラビング処理を施したものが一般に用いられている。そして、上記配向膜を形成する工程では、配向膜上に存在する不純物の除去を目的として基板の洗浄を行っている。
このような基板の洗浄方法としては、例えばポリイミドからなる配向膜を形成した基板を、イソプロピルアルコール等の有機溶媒中で洗浄することで、パーティクルや有機物等の不純物を主に除去する技術がある(例えば特許文献1参照)。また、基板に付着したイオン性不純物は、一般的に純水による洗浄によって除去していた。
ところで、近年、プロジェクタ等に用いられる液晶装置の信頼性向上の取り組みとして、例えば耐光性及び耐熱性に優れた無機材料によって形成された無機配向膜が知られている。そして、無機配向膜は、例えば斜方蒸着法を用いて形成されることから、微細で複雑な構造を備えたものとなっている。
また、このような無機配向膜を形成した基板についても、当然ながら不純物の除去するために上述した基板洗浄工程を行う必要がある。
特開2001−314827号公報
しかしながら、無機配向膜が形成された基板を洗浄する場合、無機配向膜の微細な隙間に存在する不純物を十分に除去するのが難しく、特にイオン性不純物は純水による洗浄程度では十分に除去することができず、上記隙間に残ってしまう。
このようなイオン性不純物が液晶パネル内に多く存在すると、液晶層の焼きつきが生じたり、液晶層と配向膜とが帯電することで基板間に正確な電圧を印加することができなくなってしまい、液晶装置の表示品位が低下してしまうといった問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、基板に設けられた無機配向膜のイオン性不純物を確実、かつ簡便に除去できる、基板の洗浄方法を提供することにある。
本発明の基板の洗浄方法は、無機配向膜が設けられた基板の洗浄方法であって、洗浄槽内の洗浄液中に設けられた一対の電極間に、前記基板を配置するとともに前記電極間に電圧を印加し、該電極間に電界を生じさせることで前記無機配向膜中のイオン性不純物を除去する工程を、含むことを特徴とする。
本発明の基板の洗浄方法によれば、洗浄液中に設けられた一対の電極間に無機配向膜が設けられた基板を配置して該電極間に電界を生じさせているので、前記基板は電界が生じている洗浄液中で洗浄されるようになる。よって、無機配向膜の微細な隙間に存在するイオン性不純物が電界の静電力によって洗浄液中に拡散され、前記無機配向膜からイオン性不純物を確実に除去することができる。
したがって、一対の電極間に電圧を印加するといった簡便な工程により、無機配向膜に付着しているイオン性不純物を確実に除去できる。
上記基板の洗浄方法においては、前記電極に電圧を印加するとともに、前記洗浄液を加熱するのが好ましい。
このようにすれば、洗浄液の温度を上昇させることによりイオン性不純物が前記洗浄液中に拡散し易くなって、無機配向膜からより良好にイオン性不純物を除去することができる。
上記基板の洗浄方法においては、前記電極に電圧を印加するとともに、前記基板に物理的な振動を与えるのが好ましい。
物理的な振動として、例えば前記洗浄液を媒体として超音波振動やガス噴射や揺動等を基板に与えることにより、前記イオン性不純物の洗浄液中への拡散を促し、したがってイオン性不純物の良好な除去が可能となる。
上記基板の洗浄方法においては、前記電極に電圧を印加するとともに、前記洗浄槽内の洗浄液を連続的に排出しつつ、該洗浄槽内に新たな洗浄液を連続的に供給するのが好ましい。
このようにすれば、イオン性不純物が拡散した洗浄液を洗浄槽から排出し、洗浄液を排出した洗浄槽内に新たな洗浄液を供給することにより、洗浄槽内の洗浄液に拡散しているイオン性不純物の濃度を低い状態に保持することができる。よって、無機配向膜から洗浄液中に拡散したイオン性不純物が前記無機配向膜に再付着するのを良好に防止することができる。
上記基板の洗浄方法において、前記一対の電極の、互いに対向する部位に対して、その一方の部位側に前記無機配向膜が形成された面が対向し、他方の部位側に前記無機配向膜が形成された面と反対側の面が対向するようにして、前記基板を前記一対の電極間に配置するのが好ましい。
このようにすれば、特に、無機配向膜に一方の極性、例えば正に帯電したイオン性不純物のみが付着している場合に、無機配向膜が形成された面側に対向している電極の極性を前記イオン性不純物に対応させることで、無機配向膜に付着したイオン性不純物を確実に除去することができる。
上記基板の洗浄方法においては、前記無機配向膜が斜方蒸着法によって形成されている場合、該無機配向膜の配向方向が、前記一対の電極の、互いに対向する部位間を結ぶ方向に一致するように、前記基板を前記一対の電極間に配置するのが好ましい。
このようにすれば、斜方蒸着法によって所定の角度で配向している無機配向膜の配向方向を部位間を結ぶ方向、すなわち部位間に生じている電界の方向に一致させているので、前記無機配向膜の隙間に付着しているイオン性不純物を電界の方向に沿って良好に洗浄液中に拡散し、したがってイオン性不純物をより良好に除去できる。
上記基板の洗浄方法においては、前記無機配向膜が形成された面が対向する側の電極の極性と、他の側の電極の極性とを相対的に切り換えるのが好ましい。
前記無機配向膜が形成された面は一方の部位側にのみ対向しているので、無機配向膜中のイオン性不純物は対向する部位に帯電する極性に対応しているもののみしか前記部位に引き寄せられることがない。
そこで、本発明を採用すれば、各電極の極性を相対的に切り換える、例えば無機配向膜が形成された面が対向している部位側に、無機配向膜が形成された面と反対側の面を対向させたり、或いは電極間に印加する電圧の正負を切り換え、無機配向膜が形成された面が対向している部位の極性を変化させている。よって、無機配向膜が形成された面が対向している部位の極性の正負が切り替わるようになるので、両方の極性(正負)のイオン性不純物が対向する部位に静電力が働き、イオン性不純物が確実に除去されるようになる。
上記基板の洗浄方法においては、前処理用洗浄液が収容された前記洗浄槽内で、前記基板を洗浄する前処理洗浄工程を含み、前記洗浄槽内から前記基板を取り出すことなく、該洗浄槽内で前記洗浄工程を続けて行うのが好ましい。
このようにすれば、前記無機配向膜に付着する、パーティクルや有機物等の不純物を除去する前処理洗浄工程を行った後、続けて上述したイオン性不純物の除去を洗浄槽内で行っているので、他の洗浄工程とイオン性不純物の除去工程とを併用することができ、洗浄工程が簡便なものとなる。
以下に、本発明の基板の洗浄方法の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る基板の洗浄方法に用いられる基板洗浄装置を模式的に示した概略構成図であり、同図中符号1は、基板洗浄装置である。
図1に示すように、基板洗浄装置は、基板を洗浄するための洗浄槽2を備えていて、該洗浄槽2には内部に洗浄液を供給するための供給パイプ3aと、外部に洗浄液を排出するための排出パイプ3bとが接続されている。そして、図示しない洗浄液貯留タンクから前記供給パイプ3aを介して、前記洗浄槽2内に洗浄液を供給するようになっている。なお、前記供給パイプ3a及び前記排出パイプ3bには、洗浄液の流量を調節する調整弁(図示せず)が設けられていて、これにより前記洗浄槽2内への洗浄液の供給量、及び洗浄液の排出量を調整することが可能となっている。また、本実施形態では、供給パイプ3aが洗浄槽2の上方に設けられ、排出パイプ3bが下方に設けられている。これにより、洗浄液は、自重によって洗浄槽2内から排出されるようになっている。
また、前記洗浄槽2内には、対向して配置された一対の平板状の第1電極4a及び第2電極4bが設けられている。これら電極4a,4bは、カーボン、又は白金によって形成されている。そして、これら電極4a,4bは図示しない電源に接続されて、該電極4a,4b間に電圧が印加されることで電極4a,4b間に電界を生じるようになる。なお、前記第1電極4a及び第2電極4bは、該電極4a,4b間に配置される基板とほぼ同じ大きさとなっている。これにより、基板の全面が電界の静電力を受けるようになっている。
このような構成のもとに、前記電極4a,4b間に被洗浄体となる基板Sを設けることにより、電界が生じている洗浄液中で前記基板Sを洗浄することが可能となっている。このとき、上述したように電極4a,4bの大きさが基板Sの大きさと略同じ大きさとなっているので、前記基板Sの全面が電界の影響を受けるようになっている。
また、洗浄槽2内には、ヒータ等から構成される温度調整手段Hが設けられていて、前記洗浄槽2内の洗浄液を加熱することが可能となっている。また、基板洗浄装置1には、前記洗浄槽2内に配設される基板Sに対して、物理的な振動を与えることのできる振動手段として、例えば洗浄液中に超音波振動を生じさせる超音波振動子Aが設けられている。これにより、洗浄液を媒体として基板Sに物理的な振動を与えることが可能となっている。なお、前記超音波振動子A以外の振動手段として、高圧のガスを洗浄液内に噴射することにより大量の泡を発生させるバブリングや、基板S自体を揺動させるもの等を採用することもできる。
ここで、上記基板洗浄装置1を用いて、無機配向膜を備えた基板を洗浄する工程について説明するに先立ち、前記無機配向膜が形成された一対の基板間に液晶が配設されてなる液晶装置の構成について図2を参照して説明する。
本実施形態の液晶装置100は、図2(a)に示すように、TFTアレイ基板(基板)10と、対向基板(基板)20とが平面視略矩形枠状のシール材52を介して貼り合わされ、このシール材52に囲まれた領域内に液晶50を封入してなる構成を備えている。シール材52内周側に沿って平面視矩形枠状の周辺見切り53が形成され、この周辺見切りの内側の領域が画像表示領域10aとなっている。シール材52の外側の領域には、データ線駆動回路101及び外部回路実装端子102がTFTアレイ基板10の1辺(図示下辺)に沿って形成されており、この1辺に隣接する2辺に沿ってそれぞれ走査線駆動回路104,104が形成されて周辺回路を構成している。
また、図2(b)に示すように、TFTアレイ基板10の内面側(液晶層側)に、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide:以下、ITOと称す)から構成される画素電極9が複数配列形成されており、これら画素電極9を覆うように配向膜16が形成されている。対向基板20の内面側には、周辺見切り53及び遮光膜23が形成され、その上に対向基板20ほぼ全面にITO等の透明電極材料からなる対向電極21が形成されている。そして、対向電極21を覆うように配向膜22が形成されている。上記TFTアレイ基板10及び対向基板20の内面側にそれぞれ設けられた配向膜16,22は、無機配向膜からなるものであって、これら配向膜16,22により電圧無印加時における液晶50内の液晶分子の配向を制御することが可能となっている。
ここで、これら配向膜16,22は、本実施形態では、例えば斜方蒸着装置及び、イオンビームスパッタ装置を用いる公知の斜方蒸着法によって形成されたもので、これによりnmオーダーの間隙を表層部に多く形成された構造となっている。そのため、配向膜16,22の微細な間隙にも不純物等が入り込んだ状態となってしまう。このような不純物としては、パーティクルや有機物等の不純物と、イオン性不純物がある。
上記のイオン性不純物としては、画素電極9や対向電極21を構成しているITO(インジウム錫酸化物)のInイオンや、TFTアレイ基板10の形成工程中に混在した粒子状のイオン性粒子等が挙げられる。
このようなTFTアレイ基板10及び対向基板20を形成した後、液晶装置を組み立てる前処理として、これら基板10,20に本発明に係る基板洗浄方法を適用して、以下のように上記不純物を除去する。
(基板の洗浄方法)
公知の方法により配向膜16,22を備えた基板10,20を形成した後、基板10,20を前記洗浄装置1を用いて洗浄する。なお、以下の説明では、配向膜16が形成されたTFTアレイ基板10を洗浄する工程について説明するが、配向膜22が形成された対向基板20も本実施形態に係る基板洗浄装置を用いて洗浄する。
本実施形態では、基板洗浄装置1の洗浄槽2内で配向膜22及びTFTアレイ基板10に付着した不純物を除去するための前処理洗浄を行い、主にパーティクルや有機物等の不純物を除去する。はじめに、洗浄槽2内に設けられた一対の電極4a,4b間に、前記TFTアレイ基板10を前記配置する。このとき、前記TFTアレイ基板10と前記電極4a,4bとが平面視した状態で、ほぼ重なるように配置している。また、前記TFTアレイ基板10は、配向膜16が形成された面を前記第2電極4b側に対向した状態に配置される。
ここで、この前処理洗浄工程には各種の有機溶媒を用いることができ、具体的には、メチルアルコール、イソプロピルアルコール等を用いることができる。上記有機溶媒のうち、イソプロピルアルコール(以下、IPAと記す)が、油脂分等の洗浄能力に優れ、揮発性が比較的低く、人体に対して安全であり、かつ比較的安価であることから最適であり、したがって、本実施形態では前処理の洗浄液としてIPAを用いるものとする。
前記洗浄槽2内にTFTアレイ基板10を配置し、図示しない洗浄液貯留タンク内に収容されたIPAを供給パイプ3aによって前記洗浄槽2に供給する。このとき、例えば前記供給パイプ3aから洗浄槽2内にIPAを供給しつつ、前記排出パイプ3b側の調整弁(図示せず)を閉じた状態とすることで、IPAを洗浄槽2内に収容する。そして、IPAにTFTアレイ基板10を所望の時間浸漬することで洗浄した後、前記調整弁を開き、IPAをその自重によって排出パイプ3bから排出させる。これにより、有機溶媒による前処理洗浄工程が終了する。
このようなIPAを用いた前処理洗浄によって、TFTアレイ基板10に付着したパーティクルや有機物等の不純物が除去される。
この前処理洗浄によりイオン性不純物も多少は除去できるものの、上記TFTアレイ基板10に形成された配向膜16は、上述したように微細な間隙を多数備えていることから、特にこの間隙に入り込んでいるイオン性不純物を十分に除去することは難しい。
続いて、TFTアレイ基板10を洗浄槽2内の電極4a,4b間に配置した状態のまま、図示しないIPAを収容する洗浄液貯留タンクとは別のタンク内に収容された純水を供給パイプ3aによって前記洗浄槽2に供給する。まず、前記排出パイプ3b側の調整弁を閉じた状態とすることで洗浄槽2内に純水を入れる。なお、必要に応じて、洗浄槽2内を洗浄する目的で一旦収容した純水を排出し、その後、再度純水を収容するようにしてもよい。
前記第1電極4a,第2電極4b間に、例えば約5〜20V程度の電圧を5分間印加する。具体的には、第1電極4aを+電極に接続し、第2電極4bを−電極に接続している。よって、前記電極(第1電極4a、第2電極4b)4間には電界が生じる。すなわち、電界が生じている洗浄液中に前記TFTアレイ基板10が配設されたものとなる。
このとき、−の電源に接続されている第2電極4bは、負(マイナス;−)の電荷が帯電した状態となっている。よって、図3(a)に示すように、TFTアレイ基板10の配向膜16の前記間隙に存在している、正(プラス;+)のイオン性不純物17は、−に帯電している第2電極4bに静電力により引き寄せられて純水中に拡散する。
このとき、基板洗浄装置1に設けられた温度調整手段Hを用いることで、純水が沸騰しない温度である100℃未満、より好ましくは20〜60℃程度に調節している。このように純水(洗浄液)の温度を上昇させることにより+のイオン性不純物17が純水中に移動しやすくなって、より良好に+のイオン性不純物17を配向膜から除去することができる。
また、本実施形態では、基板洗浄装置1が備えた超音波振動子Aによって純水を超音波振動した状態で上記電極4に電圧を印加している。これにより、前記洗浄槽2内に配設されるTFTアレイ基板10に物理的な振動が与えられて、したがって配向膜16の隙間に存在する+のイオン性不純物17の純水中への拡散が促進されるようになる。なお、上記の超音波振動に代えて、上述した高圧のガスを洗浄液内に噴射することにより大量の泡を発生させるバブリングや、揺動することでTFTアレイ基板10に物理的な振動を与えてもよい。
このようにして配向膜16から純水中に拡散した+のイオン性不純物17は、図3(b)に示すように、静電力によって第2電極4bに引き寄せられる。
本実施形態では、電極間に電圧を印加するとともに、洗浄槽2内の純水を連続的に排出しつつ、洗浄槽2内に新たな純水を連続的に供給するようにしている。
具体的には、上記第1、第2電極4a,4b間に電界を生じさせた後に、供給パイプ3aから純水を連続的に供給することで洗浄槽2内に常に純水を収容した状態を維持するとともに、前記排出パイプ3bの調整弁を開くことにより、純水を排出パイプ3bから排出する。
このとき、例えば前記静電力よりも前記排出パイプ3bから純水が排出される力が強ければ、前記+のイオン性不純物17は、図3(c)に示すように前記排出パイプ3bを通って洗浄槽2内から外部へと排出されるようになる。
このように、イオン性不純物が拡散された純水を洗浄槽2から排出しつつ、該洗浄槽2内に新たに純水を供給しているので、純水(洗浄液)を交換しつつ基板の洗浄を行うことになる。よって、基板を洗浄するにしたがって、洗浄槽2内の純水に拡散しているイオン性不純物の濃度が低下し、洗浄槽2中の純水には不純物がほとんど存在しないようになる。よって、配向膜16から純水中に拡散したイオン性不純物が配向膜に再付着することが防止される。以上の工程により、配向膜16に付着していた+のイオン性不純物17を確実に除去することができる。
なお、洗浄槽2内の純水の交換を行うことにより、洗浄槽2内の純水におけるイオン性不純物の拡散濃度が低くなった場合には、前記排出パイプ3bからの純水の排出を中止し、洗浄槽2内に純水を収容した状態でTFTアレイ基板10を洗浄するようにしてもよい。これにより、洗浄に使用する純水(洗浄液)の量を低減することができ、基板を洗浄する際のコストの低減を図ることができる。また、前記洗浄槽2から排出された純水をろ過してイオン性不純物を取り除き、供給パイプ3aから洗浄槽2内に洗浄液を循環させる構成を採用するようにしてもよい。また、洗浄液としては純水に限定されることはなく、上記前処理洗浄工程で使用したIPA(イソプロピルアルコール)を用いるようにしてもよい。
本実施形態では、図3に示したように、前記TFTアレイ基板10は、配向膜16が形成された面を前記第2電極4b側に対向させるようにして前記電極4a,4b間に配置されている。そのため、前記第1電極4a側には、配向膜16が対向していないことから、該第1電極4aに帯電している極性(本実施形態では、プラス)に対応したマイナスのイオン性不純物が純水中に拡散することがない。
そこで、前記各電極4a,4bの極性を相対的に切り換えている。具体的には、図4(a)に示すように、電極4a,4b間に印加する電圧の正負を逆にし、第1電極4aを−電極に接続し、第2電極4bを+電極に接続した状態で、TFTアレイ基板10を5分間洗浄する。このとき、前記第1電極4a、及び第2電極4b間には図3に示した電界と反対向きの電界が生じている。よって、配向膜16が形成された側の面が対向している第2電極4bは、+の電荷が帯電した状態となる。なお、前記電極4a,4bに印加している電圧の正負を逆転させることなく、例えば洗浄槽2内に配置されている前記TFTアレイ基板10の向きを、配向膜16が形成された側を前記第1電極4a側に対向させるように変更することで、前記電極4a,4b間の極性を相対的に切り換えているようにしてもよい。また、配向膜16に一方の極性、例えば正に帯電したイオン性不純物17のみが付着している場合には、上記の電極4a,4bの極性を切り換えることなく、配向膜16に付着したイオン性不純物17を確実に除去できる。
TFTアレイ基板10の配向膜16の前記間隙に存在している、マイナス(−)のイオン性不純物18は、+の電荷が帯電している第2電極4bに静電力によって純水中に拡散する。
このとき、同様に超音波振動子Aによって純水を超音波振動した状態で上記電極4a,b間に電圧を印加している。これにより、洗浄槽2内に配設されるTFTアレイ基板10に対して、物理的な振動を与えることが可能となって、したがって配向膜16の隙間に存在する−のイオン性不純物18の純水中への拡散を促進することができる。また、純水を温度調整手段Hを用いて加熱することにより、上記工程と同様にして、−のイオン性不純物18を除去しやすくしている。
そして、配向膜16から取り出されて純水中に拡散した−のイオン性不純物18は、図4(b)に示すように、静電力によって第2電極4bに引き寄せられる。ここで、上述したように純水を排出パイプ3bから排出しているので、前記−のイオン性不純物18は、図4(c)に示すように前記排出パイプ3bを通って洗浄槽2内から外部へと排出されるようになる。
以上の工程により、TFTアレイ基板10に設けられた配向膜16に付着した+及び−に帯電したイオン性不純物17,18を確実に除去することができる。なお、対向基板20に設けられた配向膜22についても同様にしてイオン性不純物を除去できる。
本実施形態における基板の洗浄方法によれば、電界が生じている純水(洗浄液)中に配向膜16が形成された基板10,20を配設しているので、配向膜16,22の隙間に存在するイオン性不純物17,18を電界によって引き寄せることで洗浄液中にイオン性不純物17,18が拡散され、前記配向膜16からイオン性不純物を確実に除去することができる。したがって、電極間に電圧を印加することにより純水中に電界を生じさせるといった簡便な工程により、配向膜16における上述した微細な隙間に存在するイオン性不純物17,18を確実に除去することが可能となる。
また、本実施形態では、前記配向膜16に付着する、有機物、パーティクル等の他の不純物をイソプロピルアルコール(IPA)によって除去した後、イオン性不純物17,18の除去工程を同一の洗浄槽2内で行うことで従来の洗浄工程と併用することができるので、全体として簡便な基板洗浄工程となる。
続いて、上記基板の洗浄方法の他の実施形態について説明する。
上記実施形態では、図3及び図4に示したように、TFTアレイ基板10又は対向基板20を一対の電極4間に対向配置した状態に配設していたが、本発明はこれに限定されることはない。
例えば、前記配向膜16,22を斜方蒸着装置によって形成した場合、図5に示すように配向膜材料が斜め柱状に堆積し、これによって無機材料(珪素酸化物)の柱状構造体16a(22a)が形成される。そして、この柱状構造体16a(22a)が基板10(20)の表面に無数に形成されたことにより、配向膜16(22)が形成される。このように柱状構造体16a(22a)が所定の傾斜角度で形成され、この柱状構造体16a(22a)に沿って液晶分子が配向することにより、液晶分子にプレチルト角を付与することが可能となっている。
ここで、前記柱状構造体16aの高さ方向、すなわち柱状構造体16aが蒸着時に成長する方向を配向膜16(22)における配向方向とする。本実施形態では、互いに対向する第1電極4a、及び第2電極4b間を結ぶ方向、すなわち電界が生じる方向ほぼに一致するように、前記TFTアレイ基板10を前記一対の電極4a,4b間に配置し、前記配向膜16(22)の配向方向を前記電極4a,b間に生じている電界の方向に合わせるようにして、前記電極4間に基板を配設するようにしている。
具体的には、図6に示すように、前記配向膜16(22)における柱状構造体16a(22a)の配向方向と、前記電極4間に生じる電界の方向とを一致させている。このようにすれば、各柱状構造体16a(22a)が電界の向きに一致しているので、該柱状構造体16a(22a)の間隙に存在するイオン性不純物が静電力によって対向する電極4側に引き寄せ易くなって、イオン性不純物を良好に除去することが可能となる。
また、別の実施形態としては、配向膜側の基板面を、前記電極4間に生じている電界の方向に沿わせるようにして基板を配設するようにしてもよい。
具体的には、図7に示すように、配向膜16(22)が形成された側の基板10(20)の面と、電極4の面とを直交させるようにして、基板10(20)を一対の電極4間に配設する。このようにすれば、配向膜の形成面に沿って電界が生じているので、配向膜16(22)の形成面が第1電極4a及び第2電極4bにおける電界の影響をそれぞれ受けるようになる。よって、上述した実施形態のように電極4に印加する電圧の正負を入れ替えることなく、正負のイオン性不純物が洗浄液中に拡散されるため、基板の洗浄工程がより簡便なものとなる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、IPAを用いた前洗浄工程では洗浄槽2内に電極4を配置した状態で行っていたが、例えば前記電極4に昇降機構を設けることにより、IPAによって除去されるパーティクルや有機物等の不純物が電極4に付着し、該電極4に付着した不純物が配向膜に再付着してしまうのを防止するようにしてもよい。
基板洗浄装置を模式的に示した概略構成図である。 (a),(b)は液晶装置の概略構成を示す図である。 本実施形態に係る基板の洗浄工程を示す図である。 図2に続く基板の洗浄工程を示す図である。 斜方蒸着装置により形成された配向膜の拡大図である。 基板の洗浄方法の別の実施形態を示す図である。 基板の洗浄方法の別の実施形態を示す図である。
符号の説明
2…洗浄槽、4a…第1電極(電極)、4b…第2電極(電極)、10…TFTアレイ基板(基板)、20…対向基板(基板)、16,22…配向膜(無機配向膜)、S…基板

Claims (8)

  1. 無機配向膜が設けられた基板の洗浄方法であって、
    洗浄槽内の洗浄液中に設けられた一対の電極間に、前記基板を配置するとともに前記電極間に電圧を印加し、該電極間に電界を生じさせることで前記無機配向膜中のイオン性不純物を除去する工程を、含むことを特徴とする基板の洗浄方法。
  2. 前記電極に電圧を印加するとともに、前記洗浄液を加熱することを特徴とする請求項1に記載の基板の洗浄方法。
  3. 前記電極に電圧を印加するとともに、前記基板に物理的な振動を与えることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板の洗浄方法。
  4. 前記電極に電圧を印加するとともに、前記洗浄槽内の洗浄液を連続的に排出しつつ、該洗浄槽内に新たな洗浄液を連続的に供給することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板の洗浄方法。
  5. 前記一対の電極の、互いに対向する部位に対して、その一方の部位側に前記無機配向膜が形成された面が対向し、他方の部位側に前記無機配向膜が形成された面と反対側の面が対向するようにして、前記基板を前記一対の電極間に配置することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の基板の洗浄方法。
  6. 前記無機配向膜が斜方蒸着法によって形成されている場合、該無機配向膜の配向方向が、前記一対の電極の、互いに対向する部位間を結ぶ方向に一致するように、前記基板を前記一対の電極間に配置することを特徴とする請求項5記載の基板の洗浄方法。
  7. 前記無機配向膜が形成された面が対向する側の電極の極性と、他の側の電極の極性とを相対的に切り換えることを特徴とする請求項5又は6に記載の基板の洗浄方法。
  8. 前処理用洗浄液が収容された前記洗浄槽内で、前記基板を洗浄する前処理洗浄工程を含み、
    前記洗浄槽内から前記基板を取り出すことなく、該洗浄槽内で前記洗浄工程を続けて行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の基板の洗浄方法。

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