JP2007187704A - スクリーンおよび背面投写型表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モアレを抑制した鮮明な画像を写し出す投写式のスクリーンを提供すること、および当該スクリーンを備えた背面投写型表示装置を提供すること。
【解決手段】セルレンズ面6は、投写光Lを集光して表示面に対して略垂直な平行光束とする凸レンズ面を分割子6cにより連続模様状に分割し平坦化したレンズであることから、サーキュラーフレネルレンズと同等の機能を有している。さらにセルレンズ分割子6cは、それぞれが同一な形状を有するとともに連続模様状に配されていることから、どの場所の画素においても分割子6cの割合は略同一となる。よって、画素間での明暗差が生じ難いため、モアレの発生を抑制することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、透過式のスクリーンおよび当該スクリーンを備えた背面投写型表示装置に関する。
透過式のスクリーンは、背面から入射される投写光による画像を当該スクリーン正面の表示面に写し出す。このような透過式スクリーンは、一つの個体内にスクリーンと、投写光を投写する投写装置とを備えた背面投写型表示装置(以下、「リアプロジェクタ」ともいう)に多く用いられている。
このようなスクリーンには、広角に広がりながらスクリーンに入射される投写光を集光してスクリーン面に対して略垂直な平行光束とする同心円状の形状をなしたサーキュラーフレネルレンズや、投写光を配光することにより視覚依存性を改善するレンチキュラーレンズなど、複数枚のレンズが必用であった。
また、ハイビジョン放送の開始に象徴されるように、近年の画像ソースの高解像度化は著しいものがあり、リアプロジェクタも例外ではなく、高解像度、かつ高品質の画像表示が要求されている。
サーキュラーフレネルレンズを含む複数枚のレンズを用いたスクリーンにより画像を表示した場合、モアレが発生し易いという問題があった。このモアレは、画像が高解像度になる程、発生が顕著であった。
図11は、従来のスクリーンの概略構成を示す斜視図である。
このような問題を解決するために、例えば、特許文献1のような透過式スクリーン200が提案されている。スクリーン200は、サーキュラーフレネルレンズ201と、表示面にて投写光を垂直方向に配光して視角依存性を改善する垂直レンチキュラーレンズ202と、同じく水平方向の視角依存性を改善する水平レンチキュラーレンズ203という3枚のレンズを備えている。
スクリーン200は、スクリーンを構成する3枚のレンズによる光学設計を最適化することにより、高解像度の画像を写し出す場合であっても、モアレの発生を大幅に低減することができるとしている。
図12(a)は、従来のスクリーンにおける一態様のサーキュラーフレネルレンズの正面図である。図12(b)は、サーキュラーフレネルレンズの特定部位における画素の拡大図である。
また、サーキュラーフレネルレンズと、投写画像を形成する格子状の画素とには、次のような関係がある。
図12(b)に示されるサーキュラーフレネルレンズ201の下部(y軸マイナス方向)における画素cに対応する部位には、サーキュラーレンズの同心円状の分割線が略水平方向に入っているのが観察される。また、サーキュラーフレネルレンズ201の下部右側(y軸マイナス、x軸プラス方向)における画素dに対応する部位には、分割線が斜めに入っているのが観察される。さらに、画素に掛かる分割線の本数が、画素cと画素dとでは異なっている。これは、サーキュラーフレネルレンズ201が同心円状に分割されていることに起因しており、ここに格子状の画素からなる画像が投写されるため、このように観察される。また、分割線部分は、額縁効果により、光が透過しにくいことが知られていた。
特開平6−250291号公報
しかしながら、従来のスクリーン200では、サーキュラーフレネルレンズ201を備えている限り、x軸またはy軸近傍の画素と、当該ラインから離れた位置にある画素とにおける、それぞれの画素への分割線の入り具合や、分割線の数は必然的に異なったものとなってしまう。このため、いくら複数のレンズ間の光学設計を最適化したとしても、モアレ発生の低減には限界があった。
これは同じ光束が入射した場合であっても、各画素への分割線の入り具合や、分割線の数が異なっていると、画素ごとに透過する光束量が違ってくるため、画素間に明暗差が生じ、この明暗差に起因してモアレが発生してしまうからである。
このように、従来のスクリーンでは、モアレの発生を抑制することが困難であることから、鮮明な投写画像を得難いという問題があった。
上記課題を解決するために、本発明では、モアレを抑制した鮮明な画像を写し出す投写式のスクリーンを提供すること、および当該スクリーンを備えた背面投写型表示装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のスクリーンは、投写装置からの投写光が入射される背面と、投写光による画像が写し出される表示面とを含んで構成される透過式のスクリーンであって、投写光を表示面に対して略垂直な光束とするレンズ面を、同一の形状を有する複数のセル状の分割子により連続模様に分割し平坦化したセルレンズを備えることを特徴とする。
この構成によれば、セルレンズは、投写光を表示面に対して略垂直な光束とするレンズ面を分割子により連続模様に分割し平坦化したレンズであることから、サーキュラーフレネルレンズと同等の機能を有している。
さらにセルレンズの分割子は、それぞれが同一な形状を有するとともに連続模様状に配されていることから、同心円状に分割線が設けられているため格子状の画素の場所に応じて画素への分割線の入り具合や、分割線の数が異なっていた従来のスクリーンと異なり、本発明のスクリーンは、どの場所の画素においても分割子の入り具合および分割線の数は略同一となる。
よって、画素間での明暗差が生じ難いため、モアレの発生を抑制することができる。
従って、本発明によれば、モアレを抑制した鮮明な画像を写し出す投写式のスクリーンを提供することができる。
本発明に係るスクリーンによれば、投写光が表す画像を構成する複数の画素において、1画素当たりに含まれる分割子は、複数であることが好ましい。
この構成によれば、分割子は、1画素当たりに少なくとも2つ以上含まれることから、1画素に対して1つ以下の分割子が割当てられる場合よりも、1画素当たりに含まれる分割子の外周線の割合が均一になる。
よって、画素間での明暗差が生じ難いため、モアレの発生を抑制することができる。
従って、本発明によれば、モアレを抑制した鮮明な画像を写し出す投写式のスクリーンを提供することができる。
本発明に係るスクリーンによれば、分割子の形状は、多角形、または、多角形を組合せた多角形集合体であることが好ましい。
この構成によれば、分割子の形状は、多角形、または、多角形を組合せた多角形集合体であり、連続模様状に配置される。
よって、1画素当たりに含まれる分割子の割合が均一となり、画素間での明暗差が生じ難いため、モアレの発生を抑制することができる。
従って、本発明によれば、モアレを抑制した鮮明な画像を写し出す投写式のスクリーンを提供することができる。
本発明に係るスクリーンによれば、セルレンズにおける複数の分割子を配列するための基準となるセルレンズ基準線と、投写画像の複数の画素における配列の基準となる画素基準線とが成す角度は、0.5〜5°の範囲内の角度であることが好ましい。
モアレは、画素の外周と、分割子の外周とが重なる部分に発生し易い。
この構成によれば、セルレンズにおける複数の分割子を配列するための基準となるセルレンズ基準線と、投写画像の複数の画素における配列の基準となる画素基準線とが成す角度は、0.5〜5°の範囲内の角度であることから、セルレンズ基準線と画素基準線とは交差し、重なることはない。
よって、セルレンズ基準線に沿って配列される分割子の外周と、画素の外周とが重なる部分を少なくすることができる。
従って、本発明によれば、モアレを抑制した鮮明な画像を写し出す投写式のスクリーンを提供することができる。
本発明に係るスクリーンは、投写光を水平方向に配光する水平レンチキュラーレンズと、投写光を垂直方向に配光する垂直レンチキュラーレンズとの2つのレンズ、またはいずれか一方のレンズをさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、スクリーンは、投写光を水平方向に配光する水平レンチキュラーレンズと、投写光を垂直方向に配光する垂直レンチキュラーレンズとの2つのレンズ、またはいずれか一方のレンズをさらに備えることから、表示面には、明るさが均一化され視覚依存性が改善された画像が写し出される。
従って、本発明によれば、鮮明な画像を写し出す投写式のスクリーンを提供することができる。
本発明に係るスクリーンは、投写光を配光する複数のマイクロレンズをさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、スクリーンは、投写光を配光する複数のマイクロレンズをさらに備えることから、表示面には、明るさが均一化され視覚依存性が改善された画像が写し出される。
従って、本発明によれば、鮮明な画像を写し出す投写式のスクリーンを提供することができる。
本発明に係るスクリーンによれば、複数のレンズの表示面側には、画素、またはマイクロレンズの配置に合わせた複数の開口部を有する遮光マスクである遮光板が設けられていることが好ましい。
この構成によれば、複数のレンズの表示面側には、画素、またはマイクロレンズの配置に合わせた複数の開口部を有する遮光マスクである遮光板が設けられていることから、表示面側から入射する外光は遮光板で遮断される。
よって、遮光板によって外光の入射を低減できるため、表示面に表示される画像のコントラストを向上させることができる。
従って、本発明によれば、鮮明な画像を写し出す透過式のスクリーンを提供することができる。
本発明に係るスクリーンによれば、遮光板の表示面側には、表示面を構成する平面板であり、遮光板の開口部から出射される投写光を拡散する拡散板が設けられていることが好ましい。
この構成によれば、遮光板の表示面側には、表示面を構成する平面板であり、遮光板の開口部から出射される投写光を拡散する拡散板が設けられていることから、表示面には明るさが均一化され視覚依存性が改善された画像が表示される。
従って、本発明によれば、鮮明な画像を写し出す透過式のスクリーンを提供することができる。
前記目的を達成するために、本発明の背面投写型表示装置は、前記記載のスクリーンと、光源が発する光を光変調素子により画像信号に応じた画像を表す変調光に変調し、変調光を拡大した投写光を出射する投写装置と、投写光を反射してスクリーンの背面に入射させる反射光学部とを、備えることを特徴とする。
この構成によれば、背面投写型表示装置は、モアレを抑制した鮮明な画像を写し出すことができる透過式のスクリーンを備えている。
従って、本発明によれば、モアレを抑制した鮮明な画像を写し出す背面投写型表示装置を提供することができる。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
(実施形態1)
《リアプロジェクタの概要》
図1は、本発明の実施形態におけるリアプロジェクタの概略構成図である。
背面投写型表示装置であるリアプロジェクタ100は、内蔵する投写装置11が出射する画像を表す投写光Lを拡大し、備え付けられている透過式のスクリーン13に画像を写し出す。
リアプロジェクタ100は、投写装置11、スクリーン13に加えて、反射光学部としての反射ミラー12などを含んで構成されている。
反射ミラー12は、略平坦な平面鏡であり、投写装置11が放射する光軸Lcを略中心とした投写光Lを全反射し、スクリーン13の背面Sbに入射させる。反射ミラー12は、アクリル樹脂などの硬質合成樹脂やガラスの表面にアルミニウムや、誘電体多層膜等の高反射性の薄膜層を形成することにより構成されている。
反射ミラー12により全反射された投写光Lは、スクリーン13の背面Sbに入射され、スクリーン13の表示面Sfに画像を写し出す。
なお、図1において投写光Lは、スクリーン13面に対して光軸Lcが略垂直(入射角度≒0°)に入射されているが、これに限定するものではない。例えば、反射光学部の構成に反射ミラーをさらに1枚追加することにより、スクリーン13面に対する投写光Lの入射角度を大きくし、リアプロジェクタ100の奥行きサイズを薄くすることも可能である。または、曲面を含む反射ミラーを用いることにより、入射角度を変更し、結像補正することであっても良い。
なお、投写光Lの入射角度を大きくした場合、スクリーン13の背面Sbにおける後述するセルレンズ面を、入射角度に合わせたものとする必要がある。
《投写装置の概要》
図2は、投写装置の光学部を中心とした概略構成図である。
投写装置11は、光源であるランプ51が放射した光Wを、赤色光R、緑色光G、青色光Bの光3原色成分に分離し、色光ごとに光変調素子としての各色光用の液晶ライトバルブ65R,65G,65Bにより画像信号に応じて変調し、再度合成したフルカラーの変調光を投写レンズ68によりに拡大投写する、いわゆる「液晶3板式プロジェクタ」である。
投写装置11は、光学部50と、回路部70などから構成されている。
また、ランプ51は、高圧水銀ランプや、メタルハライドランプ、およびハロゲンランプなどの高輝度が得られるランプである。
《光学部の概要》
光学部50は、前述したランプ51、液晶ライトバルブ65R,65G,65B、投写レンズ68に加えて、インテグレータ52、偏光変換素子53、反射ミラー54,56,59,61,67、赤色光透過ダイクロイック反射ミラー55、青色光透過ダイクロイック反射ミラー57、リレーレンズ58,60、クロスダイクロイックプリズム66などから構成されている。
インテグレータ52は、照明光軸方向から見て略矩形形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された光学系を向かい合わせた構成を有し、ランプ51からの光Wの照度分布を略均一にする。また、同様に照度分布を均一にする機能を持つロットインテグレータを用いる構成であっても良い。
偏光変換素子53は、2種類の偏光成分からなる光Wを、液晶ライトバルブ65R,65G,65Bにて変調可能な一種類の偏光光に変換する光学素子である。これにより、光の利用効率を高めている。
反射ミラー54は、偏光変換素子53により一種類の偏光光に変換された光Wを、赤色光透過ダイクロイックミラー55側に反射する。
赤色光透過ダイクロイックミラー55は、緑色光Gと青色光Bとを反射し赤色光Rを透過する誘電体多層膜を備えた光学素子であり、赤色光Rを透過させ、緑色光Gおよび青色光Bを青色光透過ダイクロイックミラー57側に反射する。
反射ミラー56は、赤色光透過ダイクロイックミラー55を透過した赤色光Rを反射し液晶ライトバルブ65Rに入射させる。
青色光透過ダイクロイックミラー57は、青色光Bを透過し緑色光Gを反射する誘電体多層膜を備えた光学素子であり、青色光Bを透過させ、緑色光Gを反射する。反射された緑色光Gは、液晶ライトバルブ65Gに入射する。
青色光透過ダイクロイックミラー57を透過した青色光Bは、リレーレンズ58を介して反射ミラー59にて反射され、さらにリレーレンズ60を介して反射ミラー61にて反射された後、液晶ライトバルブ65Bに入射する。
なお、リレーレンズ58,60は、光量の減衰を防ぐ作用を有しており、赤色光R及び緑色光Gの光路よりも長い光路を通過する青色光Bの減衰を防いでいる。
クロスダイクロイックプリズム66は、略X字状に設けられた2つのクロスダイクロイック膜66a,66bにより、3つの液晶ライトバルブ65R,65G,65Bから出射される色光ごとの画像を表す変調光を合成してフルカラー画像を表す変調光を出射する。
なお、クロスダイクロイック膜66aは、赤色光Rを反射し、緑色光Gおよび青色光Bを透過させる誘電体多層膜であり、クロスダイクロイック膜66bは、青色光Bを反射し、赤色光Rおよび緑色光Gを透過させる誘電体多層膜である。
反射ミラー67は、クロスダイクロイックプリズム66によって合成された変調光を投写レンズ68側に反射する。
投写部としての投写レンズ68は、複数のレンズから構成されており、変調光を広角した投写光を投写装置11の上面側に出射する。出射された投写光は、図1の反射ミラー12に入射する。なお、反射ミラー67は、投写レンズ68内に設けられていても良い。
なお、固有の解像度に応じた複数の画素を有している液晶ライトバルブ65R,65G,65Bにより変調された変調光、および変調光を拡大した投写光は、複数の画素それぞれの画像を表す部分投写光の集まった光束として捕らえることができる。例えば、解像度XGA(1024×768)であれば、786,432画素相当、解像度SXGA(1280×1024)であれば、1,310,720画素に相当する部分投写光が集まった光束として捕らえることができる。
《回路部の概要》
続いて、投写装置11の回路部70の概要について説明する。
回路部70には、リアプロジェクタ100の各部に電力を供給する電源部、入力される画像を表す画像信号に複数の画像処理を施すことにより液晶ライトバルブ65R,65G,65Bで表示するのに適した画像信号を生成する画像処理部、画像処理部にて生成された画像信号により各液晶ライトバルブを駆動する液晶ドライバ、前記各部およびリアプロジェクタ100全体の機能を制御する制御部(いずれも図示せず)などが含まれている。
また、画像処理部による画像処理には、画像の画面形状を変えずに解像度を調整するスケーリング機能に加えて、スクリーンへの投写光の入射角度が大きい(「あおり角」ともいう)ことに起因する投写画像の台形歪みを補正するための台形補正処理なども含まれている。
《セルレンズの概要》
図3(a)は、凸レンズ、および本発明におけるセルレンズの概要を示す斜視図である。図3(b)は、凸レンズ、およびセルレンズの断面図である。
ここでは、本発明のスクリーンに用いられるセルレンズの概略構成および原理について説明する。
図3(a)の凸レンズ1は、透過式のスクリーンにおいて広角に広がりながら入射される投写光を集光する作用を有するレンズの原型を示している。従来のスクリーンに用いられていたサーキュラーフレネルレンズ(例えば、図12(a))は、凸レンズ1の原点pを中心として同心円状に凸レンズ1の凸レンズ面2を分割していた。
なお、図3(a)では、説明を解りやすくするため、凸レンズ1およびセルレンズ5の外形を円形状としているが、スクリーンに用いる場合には、例えば、凸レンズ1の外周に内接するようなスクリーン形状7によりレンズ面を切り出す。
セルレンズ5は、凸レンズ1の凸レンズ面2を正対する方向から観察したときに、同一の形状を有する複数の分割子6cにより、凸レンズ面2を連続模様状に分割した構成を有している。また、分割子6cは、正六角形であり、その中心をx軸に沿って連続して並べられた配列を基準配列として、y軸方向にも隙間無く規則的に配列されている。
また、この複数の分割子6cの天面により、セルレンズ面6が構成されている。
図3(b)は、凸レンズ1およびセルレンズ5のx軸における断面形状を示している。
セルレンズ面6は、凸レンズ1の山状をなした凸レンズ面2を、分割子6cの分割ピッチごとに切り出し、分割子6cの高さを天面側に揃えることにより平坦化されている。また、セルレンズ5の内部は、分割子6cの分割線に係りなく継ぎ目のない透明体となっており、のこぎり状のセルレンズ面6のみが、光学作用を有するレンズ面として構成されている。
このような構成を持つセルレンズ5は、従来のサーキュラーフレネルレンズと同様に、光学作用が損なわれないように凸レンズ1を平坦化したものであるため、凸レンズ1と同等の集光作用を有している。
《セルレンズの特徴》
図4(a)は、本発明のスクリーンにおける一態様のセルレンズの正面図である。図4(b)は、セルレンズの特定部位における画素の拡大図である。図5(a)は、三角形の分割子による一配列態様を示す図である。図5(b)は、三角形の分割子による異なる配列態様を示す図である。図5(c)は、四角形の分割子による一配列態様を示す図である。図5(d)は、四角形の分割子による異なる配列態様を示す図である。
図4(a),(b)は、スクリーン13のセルレンズ面6の特徴を示す図面であり、従来のサーキュラーフレネルレンズの態様を示す図12(a),(b)と対比して説明する。
スクリーン13における画素c,dは、図12(a),(b)の画素c,dと同一部位の画素である。
ここで、図4(b)の画素cには、分断された分割子6cも接合して数えると、分割子6cが約9ヶ含まれている。また、同様に画素dについても数えると、分割子6cが約9ヶ含まれている。
これは、同一の形状を有する複数の分割子6cが、スクリーン13面に規則正しく連続模様状に配置されているからであり、画素c,dに限らず、全ての画素において、略同一数の分割子6cが観察される。
これにより、1画素当たりに含まれる分割子の分割線の割合が略均一となり、各画素の明るさが均一化される。また、分割線の入り具合も、どこに位置する画素においても略同様なものとなる。なお、1画素当たりに含まれる分割子の数は複数であれば良いが、より多い方が好ましい。具体的には、9〜36個程度が好適である。
また、分割子の形状は、六角形に限定するものではなく、隙間なく連続模様状に配列可能な多角形、または、複数の多角形を組合せた多角形集合体であれば良い。例えば、三角形や、四角形、あるいは、これらの形状を組合せた形状であっても良い。
図5(a)のセルレンズ面3、および図5(b)のセルレンズ面23は、それぞれ三角形の分割子3cにより構成されている。分割子3cは、正三角形であり、隙間なく連続模様状に配列されている。なお、分割子は、隙間なく連続模様状に配列可能な三角形であれば良く、例えば、二等辺三角形や、直角三角形であっても良い。
セルレンズ面3には、セルレンズ基準線であるx軸に沿って分割子3cが配列されている。さらに連続する2つの分割子3cによりひし形が構成されるように隙間なく連続模様に配列されている。
また、セルレンズ面23のように、セルレンズ基準線であるx軸に沿った分割子3cの配列を基準として、y軸方向に連続する配列においてx軸方向の配置ピッチを定ピッチづつずらした配置としても良い。
図5(c)のセルレンズ面4、および図5(d)のセルレンズ面24は、それぞれ四角形の分割子4cにより構成されている。分割子4cは、正方形であり、隙間なく連続模様に配列されている。なお、分割子は、隙間なく連続模様に配列可能な四角形であれば良く、例えば、ひし形や、台形であっても良い。
セルレンズ面4には、セルレンズ基準線であるx軸に沿って分割子4cが格子状に配列されている。
また、セルレンズ面24のように、セルレンズ基準線であるx軸に沿った分割子4cの配列を基準配列として、y軸方向に連続する配列においてx軸方向の配置ピッチを定ピッチづつずらした配置としても良い。
《セルレンズの製造方法》
図6(a)は、セルレンズの分割子の一態様を示す斜視図である。図6(b)は、セルレンズの製造方法の一態様を示す図である。続いてセルレンズの製造方法について説明する。なお、図6(b)の各工程を示す図は、セルレンズ基準線における断面を示している。
図6(a)の分割子6cは、セルレンズに加工する前の状態を示している。分割子6cは、例えば、光学特性および成型加工性に優れたアクリル樹脂により構成されている。なお、アクリル樹脂に限定するものではなく、光学用の透明合成樹脂であれば、ポリカーボネート樹脂、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂などであっても良い。
加工前の分割子6cは、押し出し成型により成型された連続した六角柱を、一定の長さに切り揃えたものである。
図6(b)において、工程S1では、底面が凸レンズ状をなした型枠K1に加工前の分割子6cを隙間なく敷き詰める。
工程S2では、型枠K1にセットされている複数の分割子6cの天面に、精密な切削加工および研磨加工が施され、凸レンズ面2が形成される。
工程S3では、天面が加工された複数の分割子6cを、配置を変えずに、底面が平坦な型枠K2に移す。さらに複数の分割子6cを、例えばクロロホルムなどの溶剤により隣接する分割子6cと接着し、底面を削ることによりセルレンズの厚さを整える。
これにより、内部が境目のない一体の透明体で、天面に凸レンズ面2を平坦化したセルレンズ面6を備えたセルレンズが形成される。なお、型枠K1の底面を凹レンズ状とすると、同様な製造方法により、天面に凹レンズ面を平坦化したセルレンズ面を備えたセルレンズを製造することもできる。
図7(a)は、セルレンズ金型の製造方法の一態様を示す図である。図7(b)は、当該金型により製造したセルレンズの断面図である。ここでは、射出成型用のセルレンズ金型の製造方法について説明する。なお、図7(a)の各工程を示す図は、セルレンズ基準線における断面を示している。なお、分割子16cは、金型用の硬質な金属材料により構成された六角柱である。
工程S31では、底面が凹レンズ状をなした型枠K31に加工前の分割子16cを隙間なく敷き詰める。
工程S32では、型枠K31にセットされている複数の分割子16cの天面に、精密な切削加工および研磨加工が施され、凹レンズ面26が形成される。
工程S33では、天面が加工された複数の分割子16cを、配置を変えずに、底面が平坦な型枠K32に移す。これにより、凹レンズ面26を平坦化したセルレンズ面46の金型が形成される。さらに、セルレンズ面46の側面および上面に壁面を追加することにより、セルレンズ面46を備えたセルレンズ36を成型物とする射出成型用の金型が形成される。
なお、型枠K31の底面を凸レンズ状とすると、同様な製造方法により、凸レンズ面を平坦化したセルレンズを成型物とする射出成型用の金型を製造することもできる。
図7(b)は、このように形成された金型により射出成型されたセルレンズ36の断面を示している。セルレンズ36の材質には、アクリル樹脂、または、前述した光学用の透明合成樹脂を用いることができる。また、同様な製造方法によりガラス成型用の金型を製作した場合は、ガラスを材料とすることも可能である。
《第1のスクリーンの概略構成》
図8は、実施形態1における第1のスクリーンの概略構成図である。ここでは、図7を中心に適宜、図3(a)を交えて、本発明の第1のスクリーンであるスクリーン13の概略構成について説明する。
スクリーン13は、セルレンズ15、水平レンチキュラーレンズ17、遮光板18、拡散板19などから構成されている。
セルレンズ15は、図3(a)のセルレンズ面6と同様に凸レンズ面2を複数の六角形の分割子6cにより平坦化したセルレンズ面6をスクリーン13の背面Sbである投写光Lの入射側に備えている。また、セルレンズ面6の反対面は、平面となっている。
セルレンズ15は、広角に広がりながら入射される投写光Lを集光し、スクリーン13に略垂直な光束とする。
水平レンチキュラーレンズ17の投写光Lの入射側は、平面となっている。また、出射側には、水平方向(x軸方向)の光を配光する複数のかまぼこ状レンズ9が、等ピッチに並べられている。
なお、図8において、セルレンズ15と、水平レンチキュラーレンズ17との間は、作図の都合上空間となっているが、実際のスクリーンにおいては平面同士を密着して一体のレンズシートとして構成されている。また、水平レンチキュラーレンズ17と、遮光板18との間、および遮光板18と、拡散板19との間も密着している。
遮光板18は、水平レンチキュラーレンズ17の複数のかまぼこ状レンズ9の配置に合わせた複数の垂直方向(y軸方向)の開口部を有する遮光マスクである。遮光板18は、全黒の合成樹脂板、または薄い金属板などにより構成され、プレス加工により複数の開口部が設けられている。
遮光板18は、複数のかまぼこ状レンズ9により拡散された部分投写光を通過させるとともに、表示面Sfから入射する外光を吸収する。
拡散板19は、表示面Sfを構成するとともに、遮光板18の開口部から出射される投写光を拡散する。拡散板19は、例えば、半透明な合成樹脂板に拡散剤を一様な分散度合いで混入して構成されている。
なお、遮光板18と、拡散板19の位置を入れ替えて配置しても良い。この構成によれば、より効果的に外光を遮断することができる。
続いて、このような構成を持つスクリーン13に入射された投写光Lによる投写画像の態様について説明する。
スクリーン13のセルレンズ面6へ広角に広がりながら入射した投写光Lは、セルレンズ15の集光作用によりスクリーン面に対して略垂直な主光線を持つ分散分布光束となる。
さらに水平レンチキュラーレンズ17、および拡散板19の拡散作用により、表示面Sfで光を拡散させ、視覚依存性が改善された明るい画像を写し出す。また、表示面Sfから入射する外光は、遮光板18により吸収される。
なお、水平レンチキュラーレンズ17に加えて、さらに垂直方向(y軸方向)の光を配光する垂直レンチキュラーレンズを備える構成であっても良い。この構成によれば、表示面Sfにおいて、垂直方向の視覚依存性がより改善された明るい画像が写し出される。
上述した通り、本実施形態によれば以下の効果が得られる。
(1)セルレンズ5,15は、投写光Lを集光して表示面Sfに対して略垂直な平行光束とする凸レンズ面を分割子6cにより連続模様状に分割し平坦化したレンズであることから、サーキュラーフレネルレンズと同等の機能を有している。
さらにセルレンズ5,15の分割子6cは、それぞれが同一な形状を有するとともに連続模様状に配されていることから、どの場所の画素においても分割子6cの入り具合および分割線の数は略同一となる。
よって、画素間での明暗差が生じ難いため、モアレの発生を抑制することができる。
従って、モアレを抑制した鮮明な画像を写し出す投写式のスクリーン13を提供することができる。
(2)分割子6cは、1画素当たりに少なくとも2つ以上含まれることから、1画素に対して1つ以下の分割子が割当てられる場合よりも、1画素当たりに含まれる分割子の外周線の割合が均一になる。
よって、画素間での明暗差が生じ難いため、モアレの発生を抑制することができる。
従って、モアレを抑制した鮮明な画像を写し出す投写式のスクリーン13を提供することができる。
(3)分割子の形状は、三角形、四角形、または六角形などの多角形、または、多角形を組合せた多角形集合体であり、連続模様状に配置されている。
よって、1画素当たりに含まれる分割子の割合が均一となり、画素間での明暗差が生じ難いため、モアレの発生を抑制することができる。
従って、モアレを抑制した鮮明な画像を写し出す投写式のスクリーン13を提供することができる。
(4)分割子6cは、正六角形であることから、連続模様状に配列された構造体は堅牢なハニカム構造となり、セルレンズまたは金型を製造する段階であっても、安定して加工を行うことができる。
さらに、このようにして製造されたセルレンズ5,15も、セルレンズ面がハニカム構造を備えた安定した構造体となっている。
従って、堅牢な構成のセルレンズを備えたスクリーン13を提供することができる。
(5)スクリーン13は、投写光を表示面で水平方向に配光する水平レンチキュラーレンズ17をさらに備えることから、表示面Sfには、明るさが均一化され視覚依存性が改善された画像が写し出される。
従って、鮮明な画像を写し出す投写式のスクリーン13を提供することができる。
(6)スクリーン13は、水平レンチキュラーレンズ17の複数のかまぼこ状レンズ9の配置に合わせた複数の垂直方向の開口部を有する遮光板18と、遮光板18の開口部から出射される投写光を拡散する拡散板19とを、さらに備えている。
よって、遮光板18によって外光の入射を低減できるため、表示面Sfに写し出される画像のコントラストを向上させることができる。
また、拡散板19による拡散効果により、表示面Sfには明るさが均一化され視覚依存性が改善された画像が写し出される。
従って、鮮明な画像を写し出す投写式のスクリーン13を提供することができる。
(7)リアプロジェクタ100の投写装置11は、光変調素子として透過型液晶パネルである液晶ライトバルブ65R,65G,65Bを備えることから、ランプ51が発する光を、効率良く画像を表す変調光に変換することができる。よって、鮮明な投写画像を得ることができる。
また、リアプロジェクタ100は、モアレを抑制した鮮明な画像を写し出す透過式のスクリーン13を備えている。
従って、モアレを抑制した鮮明な画像を写し出すリアプロジェクタ100を提供することができる。
(実施形態2)
《第2のスクリーンの概略構成》
図9は、本発明の実施形態2における第2のスクリーンの概略構成図である。
第2のスクリーンであるスクリーン33は、リアプロジェクタ100のスクリーンとして好適な構成を有している。ここでは、図9を中心に、適宜図8を交えてスクリーン33の概略構成について説明する。
なお、実施形態1のスクリーン13と同一の構成部位については同一の番号を附し、重複する説明は省略する。
スクリーン33は、セルレンズ15、マイクロレンズシート27、遮光板28、拡散板19などから構成されている。セルレンズ15および拡散板19は、実施形態1のスクリーン13の構成部位と同一である。
マイクロレンズシート27の投写光Lの入射側は、平面となっている。また、出射側には、垂直方向(y軸方向)に長く水平方向(x軸方向)に短い形状を持つ楕円が垂直方向を軸にして回転して形成される楕円回転形状をなした複数のマイクロレンズ29が設けられている。
マイクロレンズ29が楕円回転形状をなしているのは、投写光Lの水平方向の配光度合いを垂直方向よりも高めるためであり、長方形のスクリーン33において、長手方向である水平方向の視覚依存性は、垂直方向に比べてより改善したい方向であることに基づいている。
また、図9において、セルレンズ15と、マイクロレンズシート27との間は、作図の都合上空間となっているが、実際のスクリーンにおいては平面同士を密着して一体のレンズシートとして構成される。また、マイクロレンズシート27と、遮光板28との間、および遮光板28と、拡散板19との間も密着している。
遮光板28は、マイクロレンズシート27における複数のマイクロレンズ29の配置に合わせた複数の開口部を有する遮光マスクである。遮光板28は、全黒の合成樹脂板、または薄い金属板などにより構成され、プレス加工により複数の開口部が設けられている。
遮光板28は、複数のマイクロレンズ29ごとに集光および拡散された部分投写光を対応する複数の開口部ごとに通過させるとともに、表示面Sfから入射する外光を吸収する。
拡散板19は、表示面Sfを構成するとともに、遮光板28の開口部から出射される投写光を拡散する。拡散板19は、例えば、半透明な合成樹脂板に拡散剤を一様な分散度合いで混入して構成されている。なお、遮光板28と、拡散板19の位置を入れ替えて配置しても良い。この構成によれば、より効果的に外光を遮断することができる。
続いて、このような構成を持つスクリーン33に入射された投写光Lによる投写画像の態様について説明する。
スクリーン13のセルレンズ面6へ広角に広がりながら入射した投写光Lは、セルレンズ15の集光作用によりスクリーン面に対して略垂直な主光線を持つ分散分布光束となる。
さらにマイクロレンズシート27の配光作用、および拡散板19の拡散作用により、表示面Sfに視覚依存性が改善された明るい画像を写し出す。また、表示面Sfから入射する外光は、遮光板28により吸収される。
上述した通り、本実施形態によれば実施形態1の該当する効果に加えて以下の効果が得られる。
(1)スクリーン33は、モアレを抑制するセルレンズ15と、投写光Lを表示面Sfで配光する複数のマイクロレンズ29とを、備えることから、表示面Sfには、明るさが均一化され視覚依存性が改善された鮮明な画像が写し出される。
従って、モアレを抑制した鮮明な画像を写し出す投写式のスクリーン33を提供することができる。
(2)マイクロレンズシート27の表示面Sf側には、マイクロレンズ29の配置に合わせた複数の開口部を有する遮光マスクである遮光板28が設けられていることから、表示面側から入射する外光は遮光板28で遮断される。
よって、遮光板28によって外光の入射を低減できるため、表示面Sfに表示される画像のコントラストを向上させることができる。
従って、鮮明な画像を写し出す透過式のスクリーン33を提供することができる。
(3)拡散板19は、表示面Sfを構成するとともに、遮光板28の開口部から出射される投写光を拡散することから、表示面Sfには明るさが均一化され視覚依存性が改善された画像が表示される。
従って、鮮明な画像を写し出すことができる透過式のスクリーン33を提供することができる。
(4)スクリーン33は、モアレを抑制した鮮明な画像を写し出す透過式のスクリーンであることからリアプロジェクタ100に好適である。
従って、モアレを抑制した鮮明な画像を写し出すリアプロジェクタ100を提供することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
図10は、セルレンズにおける分割子の異なる配列態様を示す図である。
前記実施形態1において、図5(c)の正方形をなした複数の分割子4cは、画素配列の基準となる画素基準線(x軸)を、分割子4cを配列するための基準となるセルレンズ基準線としても利用し配列されていたが、これに限定するものではない。
例えば、複数の分割子を配列するための基準となるセルレンズ基準線と、画素配列の基準となる画素基準線(x軸)とが所定の角度をなすように、分割子が配列されることであっても良い。
図10において、複数の分割子4cの配列の基準となるセルレンズ基準線jは、画素配列の基準となる画素基準線(x軸)に対して、所定の角度θをなしている。所定の角度θは、0.5〜5°の範囲内の角度である。また、モアレは、画素の外周と、分割子の外周とが重なる部分に発生し易い。
この構成によれば、複数の分割子4cを配列するための基準となるセルレンズ基準線jと、投写画像の複数の画素における配列の基準となる画素基準線(x軸)とが成す所定の角度θは、0.5〜5°の範囲内の角度であることから、セルレンズ基準線jと画素基準線とは交差し、重なることはない。
よって、セルレンズ基準線jに沿って配列される分割子4cの外周と、画素の外周とが重なる部分を少なくすることができる。
従って、モアレを抑制した鮮明な画像を写し出す投写式のスクリーンを提供することができる。
(変形例2)
図2を用いて説明する。前記各実施形態において、投写装置11は、光変調素子としての各色光用の液晶ライトバルブ65R,65G,65Bにより画像信号に応じて変調し、再度合成したフルカラーの変調光を投写レンズ68によりに拡大投写する液晶3板式プロジェクタであるものとして説明したが、これに限定するものではない。
例えば、投写装置11は、赤、緑、青色のカラーフィルタが規則的に格子状に配置され、1枚でフルカラーの変調光を出射することが可能な単板の液晶ライトバルブを用いる構成であっても良い。また、反射型液晶表示装置や、ティルトミラーデバイスを用いる構成としても良い。なお、例えば、ティルトミラーデバイスを用いる構成の場合、偏光変換素子53が不要となるなど、光学部50の構成は、使用する光変調素子に応じて、図2の構成とはそれぞれ異なったものとなる。
また、光変調機能を有するレーザー走査光学系、自発式光変調素子アレーなどを用いた構成の投写装置であっても良い。
これらの構成であっても、前記各実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
実施形態におけるリアプロジェクタの概略構成図。 投写装置の光学部を中心とした概略構成図。 (a)凸レンズ、および本発明のセルレンズの概要を示す斜視図、(b)凸レンズ、およびセルレンズの断面図。 (a)スクリーンにおける一態様のセルレンズの正面図、(b)セルレンズの特定部位における画素の拡大図。 (a)三角形の分割子による一配列態様を示す図、(b)三角形の分割子による異なる配列態様を示す図、(c)四角形の分割子による一配列態様を示す図、(d)四角形の分割子による異なる配列態様を示す図。 (a)セルレンズの分割子の一態様を示す斜視図、(b)セルレンズの製造方法の一態様を示す図。 (a)セルレンズ金型の製造方法の一態様を示す図、(b)金型により製造したセルレンズの断面図。 実施形態1における第1のスクリーンの概略構成図。 実施形態2における第2のスクリーンの概略構成図。 セルレンズにおける分割子の異なる配列態様を示す図。 従来のスクリーンの概略構成を示す斜視図。 (a)従来のスクリーンにおける一態様のサーキュラーフレネルレンズの正面図、(b)サーキュラーフレネルレンズの特定部位における画素の拡大図。
符号の説明
5,15,36…セルレンズ、3,4,6,23,24,46…セルレンズ面、3c,4c,6c…分割子、11…投写装置、12…反射光学部としての反射ミラー、13,33…スクリーン、17…水平レンチキュラーレンズ、18,28…遮光板、19…拡散板、27…マイクロレンズシート、29…複数のマイクロレンズ、51…光源としてのランプ、65R,65G,65B…光変調素子としての液晶ライトバルブ、100…背面投写型表示装置としてのリアプロジェクタ、Sf…表示面、Sb…背面、L…投写光、Lc…光軸。

Claims (9)

  1. 投写装置からの投写光が入射される背面と、前記投写光による画像が写し出される表示面とを含んで構成される透過式のスクリーンであって、
    前記投写光を前記表示面に対して略垂直な光束とするレンズ面を、同一の形状を有する複数のセル状の分割子により連続模様に分割し平坦化したセルレンズを備えることを特徴とするスクリーン。
  2. 前記投写光が表す画像を構成する複数の画素において、1画素当たりに含まれる前記分割子は、複数であることを特徴とする請求項1に記載のスクリーン。
  3. 前記分割子の形状は、多角形、または、前記多角形を組合せた多角形集合体であることを特徴とする請求項1または2に記載のスクリーン。
  4. 前記セルレンズにおける複数の前記分割子を配列するための基準となるセルレンズ基準線と、前記投写画像の複数の画素における配列の基準となる画素基準線とが成す角度は、0.5〜5°の範囲内の角度であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のスクリーン。
  5. 前記投写光を水平方向に配光する水平レンチキュラーレンズと、前記投写光を垂直方向に配光する垂直レンチキュラーレンズとの2つの前記レンズ、またはいずれか一方の前記レンズをさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のスクリーン。
  6. 前記投写光を配光する複数のマイクロレンズをさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のスクリーン。
  7. 複数の前記レンズの表示面側には、前記画素、または前記マイクロレンズの配置に合わせた複数の開口部を有する遮光マスクである遮光板が設けられていることを特徴とする請求項5または6に記載のスクリーン。
  8. 前記遮光板の表示面側には、表示面を構成する平面板であり、遮光板の開口部から出射される投写光を拡散する拡散板が設けられていることを特徴とする請求項7に記載のスクリーン。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のスクリーンと、
    光源が発する光を光変調素子により画像信号に応じた画像を表す変調光に変調し、前記変調光を拡大した投写光を出射する投写装置と、
    前記投写光を反射してスクリーンの背面に入射させる反射光学部とを、備えることを特徴とする背面投写型表示装置。
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