JP2007187422A - 冷凍機用動力回収膨張機 - Google Patents

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崇雄 竹内
Osayuki Inoue
修行 井上
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Masao Matsumura
正夫 松村
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Abstract

【課題】液冷媒の膨張過程において圧力エネルギーを有効に回収でき、これによって冷凍サイクル効率の増大を図ることができる冷凍機用動力回収膨張機を提供すること。
【解決手段】冷凍機の凝縮器と蒸発器間に設置される冷凍機用動力回収膨張機10−4である。冷凍機用動力回収膨張機10−4は、凝縮器から蒸発器への作動流体の流れが持つエネルギーを回収するタービン羽根車30を有する。タービン羽根車30は、作動流体の流れを周方向から概略軸方向に転向するタービン部33と、タービン部33から流入する作動流体の流れを受けてタービン部入口とは逆の概略周方向に転向して噴出するエキスデューサ部35とを有する。
【選択図】図11

Description

本発明は、蒸気圧縮サイクルを用いた冷凍機の凝縮器と蒸発器の間に設置される膨張機に関し、特に凝縮器からの高圧の作動流体(冷媒液)を低圧の気液2相状態まで膨張させて蒸発器に導くことができる冷凍機用動力回収膨張機に関するものである。
従来、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行なう冷凍機は、冷媒を封入したクローズドシステムで構成され、冷水(被冷却流体)から熱を奪って冷媒が蒸発して冷凍効果を発揮する蒸発器と、前記冷媒蒸気を圧縮して高圧蒸気にする圧縮機と、高圧蒸気を冷却水(冷却流体)で冷却して凝縮させる凝縮器と、前記凝縮した液冷媒を減圧して膨張させる膨張弁とを、冷媒配管によって連結して構成されている。
しかしながら上記従来の冷凍機の膨張弁では、液冷媒の膨張過程において凝縮器と蒸発器の圧力差に基づくエネルギーを回収することができなかった。
特開2003−130428
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、液冷媒の膨張過程において圧力エネルギーを有効に回収でき、これによって冷凍サイクル効率の増大を図ることができる冷凍機用動力回収膨張機を提供することにある。
本願請求項1に記載の発明は、冷凍機の凝縮器と蒸発器間に設置される膨張機において、前記膨張機は、凝縮器から蒸発器への作動流体の流れが持つエネルギーを回収するタービン羽根車を有する冷凍機用動力回収膨張機であり、且つ前記タービン羽根車は、作動流体の流れを周方向から概略軸方向に転向するタービン部と、タービン部から流入する作動流体の流れを受けてタービン部入口とは逆の概略周方向に転向して噴出するエキスデューサ部とからなることを特徴とする冷凍機用動力回収膨張機にある。
本願請求項2に記載の発明は、タービン羽根車内では、作動流体はその流れに沿って常に連続して圧力を減少することを特徴とする請求項1に記載の冷凍機用動力回収膨張機にある。
本願請求項3に記載の発明は、前記エキスデューサ部出口は吐出ケーシングに接続され、前記エキスデューサ部出口から周方向へ向けて噴出された作動流体は、この吐出ケーシング内に導入されて徐々に減速されて吐出ケーシングの出口から排出されることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷凍機用動力回収膨張機にある。
本願請求項4に記載の発明は、前記タービン部とエキスデューサ部は、何れも複数のベーンを有して各ベーンの間に作動流体を受け入れて作動流体の流れの方向を転向させ、
且つ前記エキスデューサ部のベーン枚数を、タービン部のベーン枚数と同数以下としたことを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の冷凍機用動力回収膨張機にある。
本願請求項5に記載の発明は、タービン羽根車の上流側に、複数のノズルベーンを有して各ノズルベーンの間に作動流体を受け入れて作動流体の流れの方向を周方向に転向させてタービン部に導入するノズルを設け、さらに前記ノズルベーンを取付角度可変としたことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の冷凍機用動力回収膨張機にある。
本願請求項6に記載の発明は、前記タービン羽根車の主軸と一体の回転軸、あるいはこの主軸に連結された回転軸に発電機を取り付け、少なくとも前記発電機又はその回転軸を支持する軸受に前記作動流体を供給して冷却した後にこの作動流体を前記発電機を収納し且つ前記作動流体の蒸気状態雰囲気とされている収納空間に排出することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の冷凍機用動力回収膨張機にある。
本願請求項7に記載の発明は、冷凍機の凝縮器と蒸発器間に設置される膨張機において、前記膨張機は、凝縮器から蒸発器への作動流体の流れが持つエネルギーを回収するタービン羽根車を有する冷凍機用動力回収膨張機であり、且つ前記タービン羽根車の主軸と一体の回転軸、あるいはこの主軸に連結された回転軸に発電機を取り付け、少なくとも前記発電機又はその回転軸を支持する軸受に前記作動流体を供給して冷却した後にこの作動流体を前記発電機を収納し且つ前記作動流体の蒸気状態雰囲気とされている収納空間に排出することを特徴とする冷凍機用動力回収膨張機にある。
本願請求項1に記載の発明によれば、凝縮器からの作動流体が膨張する過程にて圧力エネルギーを有効に回収できるとともに、膨張後の蒸発器に流入する作動流体のエンタルピを減じて冷凍能力を増大することができ、この結果、冷凍サイクル効率の増大を実現できる。またタービン羽根車はタービン部とエキスデューサ部とを有するので、液状態で高圧の作動流体から低圧の気液2相状態まで膨張していく際の圧力エネルギーを効率的に回収できる。
請求項2に記載の発明によれば、キャビテーション類似の現象が生じず、構成部品が侵食される恐れを防止できる。
請求項3に記載の発明によれば、作動流体の速度をスムーズに減速でき、作動流体の有する運動エネルギーを損失少なく圧力エネルギーに変換することができる。
請求項4に記載の発明によれば、エキスデューサ部のベーン枚数を少なくすることで、気相の割合が増加した作動流体を通過させるベーン間の流路幅を確保でき、またベーン壁面の面積を減らして壁面での摩擦ロスを低減でき、さらにベーンの製作を容易にすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、ノズルを設けたので、タービン羽根車に導入させる作動流体の流れの方向を最適な方向にすることができる。またノズルベーンを取付角度可変としたので、タービン羽根車に流入する作動流体の流量を調整することができ、膨張機運転条件の大きな変化幅に対応でき、高効率を保った運転が可能になる。
請求項6及び請求項7に記載の発明によれば、発電機やその回転軸を支持する軸受を作動流体を用いて極小の機械損失にて容易に冷却することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
ここでまず本発明にかかる冷凍機用動力回収膨張機(以下「動力回収膨張機」という)10を用いて構成される冷凍機300の1例を説明する。図1は冷凍機300の概略構成図、図2は冷凍機300の冷凍サイクルを示す図である。この冷凍機300は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行なう冷凍機であって、作動流体(以下「冷媒」という)を封入したクローズドシステムで構成され、具体的に言えば、冷水(被冷却流体)から熱を奪って冷媒が蒸発し冷凍効果を発揮する蒸発器311と、前記冷媒蒸気を圧縮して高圧蒸気にする圧縮機313と、前記圧縮機313を回転駆動するモータ(駆動機)315と、高圧蒸気を冷却水(冷却流体)で冷却して凝縮させる凝縮器317と、前記凝縮した冷媒を減圧して膨張させて前記蒸発器311に送るとともに凝縮器317から蒸発器311への冷媒の流れが持つエネルギーを回収する回転式の本願発明にかかる動力回収膨張機10とを、冷媒配管319によって連結して構成されている。動力回収膨張機10は以下で詳述するが、内部にノズルとタービン羽根車とを持ち、ノズルで凝縮器317からの冷媒液(作動流体)の流速を高めるとともに旋回流とし、この液流をタービン羽根車に当ててタービン羽根車に回転力を与える構成となっている。動力回収膨張機10は発電機(動力回収機)50を具備し、この発電機50によって前記冷媒の流れが持つエネルギーを電力として回収する。なお動力回収膨張機10を高効率に保つには、冷媒流量とヘッド差に対して効率の高い回転速度で運転することが望ましく、また凝縮器317の冷媒液のみを動力回収膨張機10に導入し、冷媒ガスは導入しないで、冷媒の動力を回収するのが効率的で好ましい。
そして回収した電力をモータ315に供給して圧縮仕事の一部に利用すれば、その分外部からの投入電力(投入動力)を減少させることができる。また凝縮器317から蒸発器311に入る冷媒から動力を回収しているので、図2に示す線分(凝縮器317から蒸発器311に向かう線分)a1のように、蒸発器311に入る冷媒のエンタルピが低下し、従って蒸発器311の冷凍能力も増大し、冷凍効果が増大する。
この実施形態のように回収動力は電気として回収するのが望ましく、回収した動力は、上述のように圧縮機313の駆動動力の一部として利用したり、或いは冷水ポンプや冷却水ポンプ、冷却塔等の冷凍機300の補機駆動動力の一部として利用したり、その他電力系統に連係してこの冷凍機300とは関係のない各種機器駆動動力等として利用したりする。またこの実施形態のように動力回収膨張機10に発電機50を用いた場合は、電気の取出量により動力回収膨張機10の回転速度を変えることができ、動力回収膨張機10の回転速度制御が容易に行なえる。
図3は本発明の第1実施形態にかかる動力回収膨張機10−1の概略断面図である。同図に示す動力回収膨張機10−1は、外筒ケーシング11と、外筒ケーシング11内に収納されるタービン羽根車30及びこのタービン羽根車30の吸込側に設置されるノズル40及び発電機50と、タービン羽根車30の吐出側に取り付けられる吐出ケーシング90とを具備して構成されている。この動力回収膨張機10−1は、図1に示す凝縮器317からの高圧の冷媒液を低圧の気液2相状態まで膨張させて蒸発器311に導くものである。以下各構成部分について説明する。
外筒ケーシング11は、タービン羽根車30を収納する筒状のタービン収納部13と、発電機50を収納する筒状の発電機収納部15とを具備し、発電機収納部15の吸込側底面に吸込口17を、タービン収納部13の吐出側上面に吐出口19を設けて構成されている。タービン収納部13の外径は発電機収納部15の外径よりも小さくなっている。
図4はタービン羽根車30の側面図である。同図に示すようにタービン羽根車30は、円柱状の主軸31の作動流体吸込側(下側部分)をタービン部33、作動流体吐出側(上側部分)をエキスデューサ部35とし、それぞれの外周側面に複数のベーン33a,35aを設けて構成されている。両ベーン33a,35aは何れも板状であって主軸31の外周側面を略螺旋状に巻く形状であって、且つ各ベーン33a,35aの間に形成される作動流体通路33b,35bに冷媒を受け入れて冷媒の流れの方向を転向させる形状に形成されている。この実施形態ではエキスデューサ部35のベーン35aの枚数を、タービン部33のベーン33aの枚数と同数以下、具体的には、ベーン33aの枚数を等間隔に15枚とし、ベーン35aの枚数をベーン33aの2枚飛びに等間隔の5枚(1/3)とした。なおベーン35aの枚数は,ベーン33aの枚数と同数以下であれば好ましく、必要に応じて、1/2,1/3,…1/Nとすればよい。タービン部33は主に液状態の冷媒の膨張過程で作動するものであり、エキスデューサ部35は気体の比率の多い状態までの膨張過程で作動するものである。
タービン部33のベーン33aは、それらの間の作動流体通路33bに下記するノズル40から排出された旋回流(概略周方向c1の流れ)を受け入れて、冷媒の流れを概ねタービン羽根車30の回転軸方向(以下「軸方向」という)に転向させる形状であって、且つ冷媒がその流れに沿って常に連続して圧力を減少していく形状に形成されている。この実施形態ではベーン33aは3種類のベーンa1,a2,a3にて構成され、ベーンa3はエキスデューサ部35に延長されてベーン35aに連結されており、ベーンa1,a2はその長さをベーンa3より短くし、タービン部33のみで終了している。なおベーンa1,a2は同一形状・同一長さとしてもよい。
エキスデューサ部35のベーン35aは、それらの間の作動流体通路35bに前記タービン部33から排出された軸方向に流れる冷媒を受け入れて、冷媒(下記するように冷媒は気液2相状態になっている冷媒)の流れをタービン部33の入口における冷媒の周方向c1とは逆の概略周方向c3に転向して高速噴出させる形状であって、且つ冷媒がその流れに沿って常に連続して圧力を減少していく形状に形成されている。つまりタービン部33のベーン33aとエキスデューサ部35のベーン35aは、全体として、冷媒がその流れに沿って常に連続して圧力を減少する形状に形成されている。
なおこの実施形態では、タービン部33とエキスデューサ部35が一体の回転体(羽根車)として構成されているが、タービン部33とエキスデューサ部35とを別部品として構成し、これらを近接して主軸31に取り付けてもよい。
図6はノズル40をタービン羽根車30側(吐出側)から見た一部平面図であり、言い換えれば図3に示す外筒ケーシング11から取り出した下記する内筒ケーシング57を真上から見た平面図である。図6,図3に示すようにノズル40は、内筒ケーシング57の上部にこれと一体に設けられ、内筒ケーシング57の上部に設けた貫通孔59の周囲の上面に、その外周から半径方向内側に向けて略水平面から垂直面に90°湾曲するリング状の湾曲面41を設け、この湾曲面41上に複数のノズルベーン40aを設けて構成されている。各ノズルベーン40aは同一形状の板状(翼状)であって、同一方向に湾曲(前記ベーン33a,35aとは逆方向に湾曲)させることで、ノズル40の外周から半径方向内側に向けて直線状に流入して湾曲面41によってタービン羽根車30の軸方向に略90°向きを転向された冷媒を、さらに周方向(図6の矢印E方向)に旋回させる形状に形成されている。即ちこの実施形態のノズル40は、各ノズルベーン40aの間に形成される作動流体通路40bに半径方向外方から略直線状に流入してくる冷媒を受け入れて、冷媒の流れの方向を半径方向から軸方向へ転向し、且つノズル40出口で周方向への旋回流へ転向することを連続して3次元的に行なう形状に形成されている。
なおこの実施形態では、発電機50の外径寸法がタービン羽根車30の入口径より大きいため、発電機50の外周(正確には内筒ケーシング57の外周)を軸方向(上方向)に向かって流れていた冷媒を一旦半径方向内側に略90°転向させた後にさらに軸方向に略90°転向するように冷媒の流れを略S字状に曲げているが、タービン羽根車30に比して発電機50の外径が小さい場合は、ノズル40をタービン羽根車30と同一径上に配置することが可能となる。この場合、湾曲面41は不要となって、例えば下記する図11に示す動力回収膨張機10−4のように、軸方向に向かってノズルベーン40aを設ければよい。
またこの実施形態では発電機50を収納する内筒ケーシング57の上部にこれと一体にノズル40を設けたが、ノズル40は内筒ケーシング57とは別部品として発電機50の上部に設置してもよい。
発電機50は図3に示すように、前記タービン羽根車30の主軸31と同一軸中心で主軸31と一体に形成される回転軸51を具備し、この回転軸51の外周にロータ53を固定し、ロータ53の外周を囲むようにロータ53の外周と狭い隙間s1を介して略リング状にステータ55を設置し、さらにステータ55の外周を固定する筒状の内筒ケーシング57を設置して構成されている。発電機50としては、ロータ53に永久磁石を用いた同期式発電機、あるいは誘導式発電機などが用いられる。なおこの実施形態ではタービン羽根車30の主軸31と一体に発電機50の回転軸51を設けたが、主軸31と回転軸51とを別部品とし、両者を歯車などの動力伝達手段で連結してもよい。
内筒ケーシング57は、その上面に前記回転軸51を貫通する貫通孔59が設けられ、貫通孔59の内周に取り付けられた上部軸受(負荷側軸受)61と、内筒ケーシング57の内部の下部に設けられた下部軸受(反負荷側軸受)63とによって、前記回転軸51を回動自在に軸支している。内筒ケーシング57の底面には、内筒ケーシング57の外部と下部軸受63とを連通する小径の軸受用作動流体供給管65が設けられ、同様に内筒ケーシング57の外周側面には、内筒ケーシング57の外部と上部軸受61とを連通する小径の軸受用作動流体供給管67が設けられている。また内筒ケーシング57の底面には、その一端が内筒ケーシング57の外部に開口するとともに他端が前記ロータ53とステータ55間の隙間s1の端部(下端部)に対向する位置に開口する小径の発電機用作動流体供給管69が設けられている。さらに内筒ケーシング57の外周側面の上部と下部には作動流体排出管71が接続され、外筒ケーシング11の外部に引き出されてその他端は吐出ケーシング90の吐出側、例えば図1に示す蒸発器311に接続されている。また外筒ケーシング11とその中に収納・設置した発電機50の内筒ケーシング57との間には、上下方向に向かう作動流体用通路73が形成されている。
図7は図3に示す吐出ケーシング90のA−A線での概略断面図である。図3,図7に示すように吐出ケーシング90は、この実施形態では水平面上にスパイラル形状のボリュートを形成して構成されており、その下面側中央に設けたリング状の入口91で前記外筒ケーシング11のタービン収納部13(タービン羽根車30の出口)に接続され、このタービン羽根車30から入口91に吸い込んだ冷媒を、スパイラル状に回転しながら冷媒の速度をスムーズに減速して前記スパイラルの接線方向に突出する出口93から吐出するように構成されている。この吐出ケーシング90はこの実施形態のように動力回収膨張機10−1を構成する他の部品と一体ではなく別部品とし、動力回収膨張機10−1にフランジ接合するなどして着脱自在としておけば、定期点検等の際に必要に応じて部品交換・修理等の処置を容易に行うことができる。
次に以上のように構成された動力回収膨張機10−1の動作を説明する。まず図1の凝縮器317において液体となっている冷媒が本実施形態にかかる動力回収膨張機10−1の外筒ケーシング11に設けた吸込口17に吸い込まれ、発電機50周囲の作動流体用通路73を介してノズル40に導かれる。そしてノズル40のノズルベーン40a間の作動流体通路40b(図6参照)を冷媒が通過することで、冷媒はノズル40の外周から半径方向内側に向けて直線状に流入した後、軸方向上向きに略90°転向され、さらに周方向に転向されて旋回流とされる。
ここで図5はタービン部33の入口部分(図5(a))と、タービン部33の出口部分(図5(b))と、エクスデューサ部35の出口部分(図5(c))とにおける、冷媒の絶対速度c(c1,c2,c3)と、タービン羽根車30の周方向速度u(u1,u2,u3)と、冷媒のタービン羽根車30に対する相対速度w(w1,w2,w3)との関係を示す図である。ノズル40から排出された液状の冷媒は、図4に示すタービン羽根車30のタービン部33の作動流体通路33bに導入されるが、このとき冷媒は前述のように旋回流となっている。即ち図5(a)の絶対速度c1で示すように略周方向に向かう旋回流となっている。そしてこの旋回流となっている冷媒は、タービン部33の作動流体通路33bに導入されることでその向きが転向され、図5(b)に示す絶対速度c2のように概ね軸方向c2に向いてタービン部33から排出されていく。そして冷媒の圧力は、タービン部33の入口から出口に向かって徐々に減じて、タービン羽根車30の回転動力に変換される。
言い換えればタービン部33における冷媒の圧力が、その流れに沿って常に連続して圧力が減じるようにベーン33aの形状が形成されている。即ち、圧力低下に伴ない液中から気体がフラッシュしてくるが、この気液2相の状態変化を見込んで、流れに沿って常に連続して圧力が減じるようにベーン33aの形状が形成されている。このようにベーン33aの形状を形成したのは以下の理由による。即ち気液2相の状態で、流路途中に冷媒が圧力上昇する箇所があると、その部分でいわゆるキャビテーションと類似の現象が発生し、一旦発生した気泡が周囲の圧力に負けて崩壊する際に瞬間的に生じる非常に高い圧力によってベーン33aなどが侵食される恐れがあるからである。なおタービン部33における気液2相状態については、下記するエキスデューサ部35における気液2相状態に比して液相が支配的な状態にある。
次にタービン部33から排出された冷媒は、エキスデューサ部35に導入されるが、このとき冷媒は前述のように軸方向c2の流れとなっている。そしてこの軸方向c2の流れとなっている冷媒は、エキスデューサ部35の作動流体通路35bに導入されることで、図5(c)に示すように、タービン部33の入口とは逆の概略周方向c3に転向して高速噴出される。エキスデューサ部35内の気液2相状態は、タービン部33に比して気相の割合が多大であり、エキスデューサ部35の出口に向かって圧力を減じて気相を増すが、前記タービン部33と同様の理由にて、出口に向かって常に連続して圧力を減じる。同時に出口に向かって冷媒の速度を増していく。そして周方向c3に高速で冷媒を噴出することにより発生する回転方向の推力にて、冷媒の有するエネルギーをエキスデューサ部35の回転運動に変換して動力回収を行なう。なおエキスデューサ部35の流路長さ(ベーン35aの巻き長さ)は、気泡がフラッシュするに要する時間を確保するように長く形成されている。
ところで冷凍機300の凝縮器317出口の冷媒の過冷却度合いは小さい。このためこの冷媒を凝縮器圧力から蒸発器圧力に膨張(減圧)する際に、この冷媒液は直ぐにフラッシュする。そこで冷媒の膨張過程で動力回収するタービン羽根車30は、直ぐに気液2相の状態に移行する特質に対応することが要求される。そのため本発明では上述のように、タービン羽根車30を2種の特質を有する要素、即ちノズル40からの冷媒の周方向c1への旋回流を受けてこの冷媒(液相が支配的)を概略軸方向c2に転向させるタービン部33と、タービン部33からの冷媒の流れを受けてタービン部33の入口とは逆の周方向c3に冷媒(気相が多くなっている)を高速噴射するエキスデューサ部35とを設けたのである。
なおエキスデューサ部35におけるベーン35aの枚数を、タービン部30におけるベーン33aの枚数よりも少なくしたので、(1)ベーン35a間の流路幅を確保でき、(2)ベーン35aの壁面の面積を減らすことができて壁面での摩擦ロスを低減でき、(3)ベーン35aの製作を容易にすることができる。
次にエキスデューサ部35の出口から高速で周方向c3に向けて噴出された冷媒は、図3に示す入口91から吐出ケーシング90内に導入されて徐々に減速されて吐出ケーシング90の出口93から排出される。吐出ケーシング90は前述のようにスパイラル状に形成されているので、冷媒の速度をスムーズに減速でき、この冷媒の有する運動エネルギーをできるだけ損失が少なく圧力エネルギーに変換することができ、動力回収膨張機10−1の効率向上を図ることができる。
ところで上記動力回収膨張機10−1の発電機50は、ステータ55の外周部、即ち内筒ケーシング57の外周側に冷媒を流すことで冷却されるが、さらにこの実施形態においては前記発電機用作動流体供給管69によって、外筒ケーシング11内の冷媒をロータ53とステータ55の間の隙間s1の下端部から隙間s1内に供給してロータ53とステータ55とを冷却する。同時に外筒ケーシング11内の冷媒を、前記軸受用作動流体供給管65,67によって、下部軸受63と上部軸受61とに供給してこれらを潤滑し且つ冷却する。発電機用作動流体供給管69及び軸受用作動流体供給管65,67によって内筒ケーシング57内(即ち発電機50及び軸受61,63を収納している収納空間D)に供給される冷媒の流入量は、何れも最小限に制限され(つまり各供給管65,67,69の管内径は小さい)、且つ内筒ケーシング57内に供給される冷媒は作動流体排出管71(管内径は大きい)によって圧力の低い動力回収膨張機10−1の吐出側(例えば蒸発器311)に導かれているので、内筒ケーシング57内の圧力は低くて内筒ケーシング57内は冷媒の蒸気状態雰囲気に保たれている。つまり内筒ケーシング57内の冷媒は蒸気状態であり、発電機用作動流体供給管69及び軸受用作動流体供給管65,67によって内筒ケーシング57内に供給された冷媒は隙間s1、軸受61及び軸受63にて表面が膜沸騰状態になる。冷媒を蒸気状態としたのは、ロータ53や上下の軸受61,63を液状の冷媒(液冷媒)中で回転すると機械損失(摩擦損失)が大となるが、蒸気雰囲気中で回転すれば、前記機械損失が大幅に低減するからである。なお冷凍機用の冷媒は可燃性がないので、蒸気状態の冷媒が発電機50に直接触れても問題ない。前述のように冷媒によって上下の軸受61,63は冷却・潤滑されるが、冷媒だけでは潤滑性能が不足する場合は、ターボ冷凍機の圧縮機で使用するような潤滑油を給油する。
なお動力回収膨張機10−1はこの実施形態のように、タービン羽根車30の主軸(及び発電機50の回転軸51)を垂直方向に設置し、これを冷却する冷媒を下側から上側に流すのが望ましい。このように配置すれば、気液2相の冷媒において、気泡が重力に逆らうことなく流れるからである。もちろん本発明は、主軸31(及び回転軸51)を水平、あるいは垂直であって冷媒を上から下方向に向けて流す配置で構成しても良いが、停止時の冷媒の気泡の逃げ(排出)や、内筒ケーシング57内に流入した冷媒を適切に排出する手段を各々の配置の特性に応じて講じる必要がある。
図8は本発明の第2実施形態にかかる動力回収膨張機10−2の概略断面図である。同図に示す動力回収膨張機10−2において、前記図3〜図7に示す動力回収膨張機10−1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図3〜図7に示す実施形態と同じである。この実施形態において第1実施形態と相違する点は、冷媒のノズル40への導入を、ノズル40の入口部分の外周部分に水平且つスパイラル状に設置した吸込ケーシング100から行うこととし、その代りに第1実施形態において内筒ケーシング57の外周に設置していた外筒ケーシング11を省略した点である。この場合、57はケーシング(発電機ケーシング)となる。このように構成すれば、ノズル40への冷媒の流入が抵抗なく、よりスムーズに行えるようになる。但しこのように構成した場合、発電機50のステータ55の外周部を冷媒によって冷却できないので、必要に応じてステータ55の外周部(ケーシング57の外周部)にジャケットを設けて冷媒(液冷媒)等を流して冷却してもよい。またこの動力回収膨張機10−2においても、図示はしないが、下記する第4実施形態と同様に、上部軸受61や、下部軸受63や、ロータ53とステータ55間の隙間s1の端部に、液冷媒を供給する配管(第1実施形態の軸受用作動流体供給管65,67や発電機用作動流体供給管69に相当する配管)、及び冷媒を排出する配管(第1実施形態の作動流体排出管71に相当する配管)を設置する。
図9は本発明の第3実施形態にかかる動力回収膨張機10−3の概略断面図である。同図に示す動力回収膨張機10−3において、前記図3〜図7に示す動力回収膨張機10−1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図3〜図7に示す第1実施形態と同じである。この実施形態において第1実施形態と相違する点は、第1実施形態でノズル40を設置した位置にガイドベーン120を設置し、ガイドベーン120の下流側に取付角度可変型のノズル40Aを設置した点である。ガイドベーン120は概略S字を描いて半径方向内側向き流れから軸方向流れに冷媒の流れを転向する形状を有する。ノズル40Aを構成する複数のノズルベーン40Aaは軸方向から周方向(旋回方向)に冷媒の流れを転向させる形状を有し、且つ外筒ケーシング11の外側に設置したノズル取付角度可動機構40Abによってノズルベーン40Aaの取付角度を変更できる構造に形成されている。即ちノズルベーン40Aaの取付角度は、図10に示すノズルベーン40Aaの翼形状要部詳細図に示すように、ノズル取付角度可動機構40Abを駆動することによって、各ノズルベーン40Aaの取付角度が回転中心軸O1を中心にいっせいに可動できる構成となっている。この動力回収膨張機10−3は、冷媒の流れ方向の転向を、ガイドベーン120とノズルベーン40Aの2つに分けて行なう方式であり、ガイドベーン120にて概略S字を描いて半径方向内側向き流れから軸方向流れに冷媒の流れを転向した後に、ノズルベーン40Aにて軸方向から周方向(旋回方向)に冷媒の流れを転向させる。ノズルベーン40Aから吐出される冷媒の旋回角度はノズル取付角度可動機構40Abによって調整できる。図示してあるガイドベーン120は省略可能であるが、ノズルベーン40Aへの冷媒の流入角度を適切に保つにはガイドベーン120が有効である。
そしてノズルベーン40Aaの取付角度を調整することで、動力回収膨張機10−3に流入する冷媒の流量を調整することができる。即ち、ノズルベーン40Aaの角度を大きくして各ノズルベーン40Aa間の流路幅を大きくすると、ノズル通過流量が増す(但し、ノズル40Aでの通過流量容量が増しても、実際の流量はタービン羽根車30内でチョーク流量以下に制限される)。一方ノズルベーン40Aaの角度を小さくすると、各ノズルベーン40Aa間の流路幅が狭くなりノズル通過流量が減る。一方動力回収膨張機10−3の回転数が大きくなるにつれて、動力回収膨張機10−3に流入する冷媒の流量は増す(但し、タービン羽根車30内でチョーク流量以下に制限される)。冷凍機300は負荷変動幅が大きく、動力回収膨張機10−3の運転条件(流量、入口圧力、出口圧力)の変化幅が大きいので、動力回収膨張機10−3の回転数及びノズルベーン40Aa角度の2種の調整要素を備えることで、動力回収膨張機10−3の運転条件の大きな変化幅に対応でき、高効率を保った動力回収膨張機10−3の運転が可能となる。
この第3実施形態のノズルベーン40Aaとガイドベーン120の構造(但しガイドベーン120は省略可)は、第2実施形態にかかる動力回収膨張機10−2にも同様に適用できる。
図11は本発明の第4実施形態にかかる動力回収膨張機10−4の概略断面図である。同図に示す動力回収膨張機10−4において、前記第1〜第3実施形態にかかる動力回収膨張機10−1〜3と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記第1〜第3実施形態と同じである。同図に示す動力回収膨張機10−4において、前記第1〜第3実施形態にかかる動力回収膨張機10−1〜3と相違する点は、動力回収膨張機10−1〜3においてはタービン羽根車30の吸込側に発電機50及びその回転軸51を配置しているのに対して、この動力回収膨張機10−4においては、タービン羽根車30の吐出側に発電機50及びその回転軸51を配置している点である。そしてこの実施形態においては、吐出ケーシング90の吸込側にタービン羽根車30を設置し、また第1実施形態で用いた外筒ケーシング11は不要で、図8に示す動力回収膨張機10−2と同様に、57は発電機50を収納するケーシング(発電機ケーシング)としている。
またこの実施形態においても第1実施形態と同様に、上部軸受(反負荷側軸受)61に液冷媒を供給する軸受用作動流体供給管65と、下部軸受(負荷側軸受)63に液冷媒を供給する軸受用作動流体供給管67と、ロータ53とステータ55間の隙間s1の端部(上端部)に液冷媒を供給する発電機用作動流体供給管69とが設置され、それぞれの供給管65,67,69に液冷媒が供給され、冷媒をロータ53とステータ55の間の隙間s1の上端部から隙間s1内に供給してロータ53とステータ55とを冷却すると同時に、下部軸受63と上部軸受61とを潤滑し且つ冷却する。ケーシング57内の冷媒は第1実施形態の内筒ケーシング57内の冷媒と同様に、蒸気状態雰囲気に保たれている。なおこの動力回収膨張機10−4においては、第1実施形態のような外筒ケーシング11はなくケーシング57の外周を冷媒(液冷媒)が通過しないので、軸受用作動流体供給管65,67と発電機用作動流体供給管69の他端は、何れもタービン羽根車30の上流側に接続され、接続された部分の液冷媒を取り出して各部に供給する。
またこの動力回収膨張機10−4においても第3実施形態と同様に、タービン羽根車30の上流側に取付角度可変型のノズル40Aが設置されている。ノズル40Aは吐出ケーシング90のタービン羽根車30を設置したその上流側に取り付けられるノズルケーシング140内に設置されている。ノズル40Aの各ノズルベーン40Aaの取付角度を調整するノズル取付角度可動機構40Abは、ノズルケーシング140の外周面に取り付けられている。ノズル40Aは冷凍機300の負荷変動に対応できるのでノズル取付角度可動方式が望ましいが、冷凍機300の負荷変動が比較的少ない場合などでは、第1,第2実施形態のようなノズル取付角度固定方式を用いても良い。この実施形態においては、ノズルベーン40Aaの上流側にガイドベーン120が取り付けられ、ノズル内筒ケーシング141を支持すると共にノズルベーン40Aaに流入する冷媒の流れを整える働きをしている。
この実施形態においては、タービン羽根車30の上流側に発電機50を設置していないので、第1〜第3実施形態のような発電機50によるタービン羽根車30の上流側の流路の制限が無く、ノズル40Aはタービン羽根車30と同一径上に配置することができ、その形状が簡素化されるばかりか、冷媒の流れをスムーズにできる。
図13は本発明の第5実施形態にかかる動力回収膨張機10−5の概略断面図である。同図に示す動力回収膨張機10−5において、前記第1〜第4実施形態にかかる動力回収膨張機10−1〜4と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記第1〜第4実施形態と同じである。同図に示す動力回収膨張機10−5において、前記第4実施形態にかかる動力回収膨張機10−4と相違する点は、発電機50の両端にタービン羽根車30を取り付けてこれら2組のタービン羽根車30によって1台の発電機50を並列運転することで動力を回収するように構成した点である。両タービン羽根車30において各々の吸込み側から見た回転方向は相互に逆であり、両タービン羽根車30や両吐出ケーシング90やノズル40Aなどの形状・構造は勝手反対の形状・構造である。
この並列運転方式によれば、両タービン羽根車30に生じる流体スラスト力が相殺する方向に働くために、支持する両軸受61,63のスラスト荷重が低減する。なお、両端のタービン羽根車30の容量(流量、回収動力)は必ずしも同一である必要はない。即ち、容量の異なるタービン羽根車30を配置する方式や、同一容量のタービン羽根車30で負荷配分の異なる運転とする方式とすることもできる。またノズル40Aに関しても、一方は取付角度可変式とし、他方は取付角度固定式とする方式でも良い。またこの実施形態のように、発電機50の両端にタービン羽根車30を取り付けてこれら2組のタービン羽根車30によって1台の発電機50を並列運転することで動力を回収する構成は、前記図8に示す動力回収膨張機10−2にも同様に適用できる。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの形状や構造や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば上記各実施形態では、タービン羽根車によって発電機を駆動することで、凝縮器から蒸発器への作動流体の流れが持つエネルギーを回収したが、発電機の代りに、歯車などを介して、ターボ冷凍機の主軸などに回収動力を伝達するなど、他の種々のエネルギー回収手段を用いても良い。
また上記各実施形態ではタービン羽根車30の上流側にノズル40,40Aを設置したが、ノズル40,40Aの代りに、タービン羽根車30の上流側にラジアル式タービンあるいは軸流式タービンを、単数、あるいは複数配置しても良い。膨張比が大きく(膨張比約4以上)、単段のタービンでは効率が悪い場合は、複数のタービン段で構成するのが望ましい。また上記実施形態では作動流体として冷凍機用の冷媒を用いたが、本発明はこれに限られず、たとえばLNG、プロパンなどの製造プロセス(冷凍プロセス)、あるいは水素製造プロセスにおける動力回収機能を有する膨張機にも同様に適用することができる。即ち冷凍機冷媒以外を作動流体として動力回収を行うこともでき、特に作動流体が液相から気液2相に状態変化する場合に有効に適用できる。なお、作動流体に可燃性のある流体を使用する場合、ロータ53、ステータ55、下部軸受63や上部軸受61を冷却、潤滑するためには、作動流体とは別の難燃性の冷却剤や潤滑油を供給するようにするのが安全上望ましい。
冷凍機300の概略構成図である。 冷凍機300の冷凍サイクルを示す図である。 動力回収膨張機10−1の概略断面図である。 タービン羽根車30の側面図である。 タービン部33の入口部分(図5(a))と、タービン部33の出口部分(図5(b))と、エクスデューサ部35の出口部分(図5(c))とにおける、冷媒の絶対速度c(c1,c2,c3)と、タービン羽根車30の周方向速度u(u1,u2,u3)と、冷媒のタービン羽根車30に対する相対速度w(w1,w2,w3)との関係を示す図である。 ノズル40をタービン羽根車30側から見た一部平面図である。 図3に示す吐出ケーシング90のA−A線での概略断面図である。 動力回収膨張機10−2の概略断面図である。 動力回収膨張機10−3の概略断面図である。 ノズルベーン40Aaの翼形状要部詳細図である。 動力回収膨張機10−4の概略断面図である。 図11に示す吐出ケーシング90のB−B線での概略断面図である。 動力回収膨張機10−5の概略断面図である。
符号の説明
10 動力回収膨張機(冷凍機用動力回収膨張機)
10−1 動力回収膨張機
11 外筒ケーシング
30 タービン羽根車
31 主軸
33 タービン部
33a ベーン
35 エキスデューサ部
35a ベーン
40 ノズル
40a ノズルベーン
50 発電機
51 回転軸
61 上部軸受(軸受)
63 下部軸受(軸受)
65 軸受用作動流体供給管
67 軸受用作動流体供給管
69 発電機用作動流体供給管
71 作動流体排出管
73 作動流体用通路
90 吐出ケーシング
300 冷凍機
311 蒸発器
313 圧縮機
315 モータ(駆動機)
317 凝縮器
319 冷媒配管
10−2 動力回収膨張機
10−3 動力回収膨張機
120 ガイドベーン
40A ノズル
40Aa ノズルベーン
40Ab ノズル取付角度可動機構
10−4 動力回収膨張機
10−5 動力回収膨張機

Claims (7)

  1. 冷凍機の凝縮器と蒸発器間に設置される膨張機において、
    前記膨張機は、凝縮器から蒸発器への作動流体の流れが持つエネルギーを回収するタービン羽根車を有する冷凍機用動力回収膨張機であり、且つ前記タービン羽根車は、作動流体の流れを周方向から概略軸方向に転向するタービン部と、タービン部から流入する作動流体の流れを受けてタービン部入口とは逆の概略周方向に転向して噴出するエキスデューサ部とからなることを特徴とする冷凍機用動力回収膨張機。
  2. タービン羽根車内では、作動流体はその流れに沿って常に連続して圧力を減少することを特徴とする請求項1に記載の冷凍機用動力回収膨張機。
  3. 前記エキスデューサ部出口は吐出ケーシングに接続され、前記エキスデューサ部出口から周方向へ向けて噴出された作動流体は、この吐出ケーシング内に導入されて徐々に減速されて吐出ケーシングの出口から排出されることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷凍機用動力回収膨張機。
  4. 前記タービン部とエキスデューサ部は、何れも複数のベーンを有して各ベーンの間に作動流体を受け入れて作動流体の流れの方向を転向させ、
    且つ前記エキスデューサ部のベーン枚数を、タービン部のベーン枚数と同数以下としたことを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の冷凍機用動力回収膨張機。
  5. タービン羽根車の上流側に、複数のノズルベーンを有して各ノズルベーンの間に作動流体を受け入れて作動流体の流れの方向を周方向に転向させてタービン部に導入するノズルを設け、
    さらに前記ノズルベーンを取付角度可変としたことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の冷凍機用動力回収膨張機。
  6. 前記タービン羽根車の主軸と一体の回転軸、あるいはこの主軸に連結された回転軸に発電機を取り付け、少なくとも前記発電機又はその回転軸を支持する軸受に前記作動流体を供給して冷却した後にこの作動流体を前記発電機を収納し且つ前記作動流体の蒸気状態雰囲気とされている収納空間に排出することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の冷凍機用動力回収膨張機。
  7. 冷凍機の凝縮器と蒸発器間に設置される膨張機において、
    前記膨張機は、凝縮器から蒸発器への作動流体の流れが持つエネルギーを回収するタービン羽根車を有する冷凍機用動力回収膨張機であり、且つ前記タービン羽根車の主軸と一体の回転軸、あるいはこの主軸に連結された回転軸に発電機を取り付け、少なくとも前記発電機又はその回転軸を支持する軸受に前記作動流体を供給して冷却した後にこの作動流体を前記発電機を収納し且つ前記作動流体の蒸気状態雰囲気とされている収納空間に排出することを特徴とする冷凍機用動力回収膨張機。
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