JP2007187125A - シリンダヘッド又はシリンダブロックの構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】流路に現れる接合面の段差によって流量低下することのないシリンダヘッド又はシリンダブロックの構造を提供。
【解決手段】各々が接合面Y―Yを備えるアッパヘッド21とロアヘッド22が成形され、アッパヘッド21とロアヘッド22が接合面Y―Yで接合された、吸気ポート11を有するシリンダヘッド10又はシリンダブロックの構造において、吸気ポート11が接合面Y―Yで上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bに分割され、下流側吸気ポート11bの接合面Y―Yに形成される下流側流路断面A2が、上流側吸気ポート11aの接合面Y―Yに形成される上流側流路断面A1よりも広く形成される。
【選択図】図4
【解決手段】各々が接合面Y―Yを備えるアッパヘッド21とロアヘッド22が成形され、アッパヘッド21とロアヘッド22が接合面Y―Yで接合された、吸気ポート11を有するシリンダヘッド10又はシリンダブロックの構造において、吸気ポート11が接合面Y―Yで上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bに分割され、下流側吸気ポート11bの接合面Y―Yに形成される下流側流路断面A2が、上流側吸気ポート11aの接合面Y―Yに形成される上流側流路断面A1よりも広く形成される。
【選択図】図4
Description
本発明は、エンジンのシリンダヘッド又はシリンダブロックを第1構成部材と第2構成部材に分割して鋳造し、一体化する際の流路の設計に関するものである。
自動車のエンジンには、重量の軽減、及び冷却性能の向上その他の目的で、アルミニウム合金製のシリンダヘッドや、シリンダブロックが広く採用されている。
このうちシリンダヘッドは、その内部に、吸気ポート、排気ポート、燃料を爆発させる燃焼室、及び冷却水を流通させるウォータジャケットを備えており、通常は鋳造によって一体成形されている。
吸気ポート、排気ポート、燃焼室、及びウォータジャケットは、内部に流体を通すために、シリンダヘッドは中空部を形成する複雑な構造となっている。
このため従来からシリンダヘッドは、吸気ポート、排気ポート、ウォータジャケットを成形するための多数の中子を用いて鋳造されていた。
また、シリンダヘッドを一体鋳造する場合、複雑な形状が鋳造可能な低圧鋳造法を用いることが通例であった。
しかし、低圧鋳造法は鋳造速度の制限から鋳造速度を上げることができないので、生産性を向上させるのが難しいという問題がある。
このうちシリンダヘッドは、その内部に、吸気ポート、排気ポート、燃料を爆発させる燃焼室、及び冷却水を流通させるウォータジャケットを備えており、通常は鋳造によって一体成形されている。
吸気ポート、排気ポート、燃焼室、及びウォータジャケットは、内部に流体を通すために、シリンダヘッドは中空部を形成する複雑な構造となっている。
このため従来からシリンダヘッドは、吸気ポート、排気ポート、ウォータジャケットを成形するための多数の中子を用いて鋳造されていた。
また、シリンダヘッドを一体鋳造する場合、複雑な形状が鋳造可能な低圧鋳造法を用いることが通例であった。
しかし、低圧鋳造法は鋳造速度の制限から鋳造速度を上げることができないので、生産性を向上させるのが難しいという問題がある。
鋳造速度を上げることができない理由は、溶湯を供給するための圧縮空気の圧力を、一定値以上高くすることができないためである。
また、シリンダヘッドを低圧鋳造法によって製作するにあたっては、多数の崩壊性の中子を用いて鋳造を行うために、鋳造が終わった後に、崩壊性の中子の除去工程が必要となる。
さらに、崩壊性の中子は鋳造の度に取り出すために崩壊させてしまうため、製品1つ辺りに1セットの崩壊性の中子を用意する必要がある。崩壊性の中子を形成するのに用いるケイ砂は、再利用をしているが、毎回制作を要するためにコストと手間がかかる。
このように、鋳造速度が上げられない点や、中子を複数用いなければならず、鋳造後に中子を崩して取り出さなければならない等の手間がかかる点から、シリンダヘッドの生産コストを下げることができなかった。
また、シリンダヘッドを低圧鋳造法によって製作するにあたっては、多数の崩壊性の中子を用いて鋳造を行うために、鋳造が終わった後に、崩壊性の中子の除去工程が必要となる。
さらに、崩壊性の中子は鋳造の度に取り出すために崩壊させてしまうため、製品1つ辺りに1セットの崩壊性の中子を用意する必要がある。崩壊性の中子を形成するのに用いるケイ砂は、再利用をしているが、毎回制作を要するためにコストと手間がかかる。
このように、鋳造速度が上げられない点や、中子を複数用いなければならず、鋳造後に中子を崩して取り出さなければならない等の手間がかかる点から、シリンダヘッドの生産コストを下げることができなかった。
この点に着目して、崩壊性の中子を用いず、鋳造速度の速いダイカスト鋳造にて製造するシリンダヘッドについて開示しているのが、特許文献1である。
図7は特許文献1の接合構造シリンダヘッドの断面図を示している。
特許文献1のシリンダヘッド10は、上方の冷却水室116を横切り、図7の紙面に対し垂直方向に延在する接合面X―X及び吸気ポート11、及び排気ポート12を横切る接合面Y―Yによって分割された上部ヘッド部材110a、中部ヘッド部材110b、及び下部ヘッド部材110cの3つの構成部材に分割されている。
これら3分割された、シリンダヘッドの構成部材は、何れも冷却水室116、122、及び吸気ポート11、及び排気ポート12を形成するための崩壊性の中子を必要としない。したがって、従来の低圧鋳造法よりも著しく生産性が高い例えばダイカスト機を用いて極めて生産性良く製造することができる。
図7は特許文献1の接合構造シリンダヘッドの断面図を示している。
特許文献1のシリンダヘッド10は、上方の冷却水室116を横切り、図7の紙面に対し垂直方向に延在する接合面X―X及び吸気ポート11、及び排気ポート12を横切る接合面Y―Yによって分割された上部ヘッド部材110a、中部ヘッド部材110b、及び下部ヘッド部材110cの3つの構成部材に分割されている。
これら3分割された、シリンダヘッドの構成部材は、何れも冷却水室116、122、及び吸気ポート11、及び排気ポート12を形成するための崩壊性の中子を必要としない。したがって、従来の低圧鋳造法よりも著しく生産性が高い例えばダイカスト機を用いて極めて生産性良く製造することができる。
しかし、特許文献1において、図7のように接合面Y―Yを設ける場合、接合面Y―Yは吸気ポート11及び排気ポート12の中心部分を分割し、燃焼室15を通過している。
燃焼室15ではエンジン稼働時に燃料を爆発させて動力を取り出しているので、燃料の燃焼時には高温高圧のガスが瞬時に発生し、そのガスの圧力に燃焼室15は直接さらされる。
このように高温のガスにさらされることで、燃焼室15の壁面を構成する材料は膨張収縮を繰り返すことになり、さらに瞬間的に高圧ガスが発生するために衝撃力をも受けることになる。
したがって、特許文献1のように燃焼室15に接合面Y―Yを設けた場合、燃料燃焼時の熱負荷による膨張収縮や、連続的に発生する衝撃力にさらされ、接合部にクラックが入ってしまうなどの問題が考えられる。
燃焼室15ではエンジン稼働時に燃料を爆発させて動力を取り出しているので、燃料の燃焼時には高温高圧のガスが瞬時に発生し、そのガスの圧力に燃焼室15は直接さらされる。
このように高温のガスにさらされることで、燃焼室15の壁面を構成する材料は膨張収縮を繰り返すことになり、さらに瞬間的に高圧ガスが発生するために衝撃力をも受けることになる。
したがって、特許文献1のように燃焼室15に接合面Y―Yを設けた場合、燃料燃焼時の熱負荷による膨張収縮や、連続的に発生する衝撃力にさらされ、接合部にクラックが入ってしまうなどの問題が考えられる。
そこで、本出願人は、このような点も配慮したシリンダヘッドを分割鋳造する技術について特許文献2に開示している。
図8は特許文献2のシリンダヘッドの断面図を示している。
特許文献2のシリンダヘッド10は、分割型シリンダヘッドで、接合面Y―Yで分割されるアッパヘッド21とロアヘッド22からなる。アッパヘッド21は、吸気ポート11、排気ポート12、ウォータジャケット13、図示しない点火プラグ穴を有し、動弁系などの機能部品を有する。
ロアヘッド22は、アッパヘッド21とは別ピースであり、アッパヘッド21とシリンダブロック(図示略)との間に介在され、燃焼室15の上壁を形成する。
図8は特許文献2のシリンダヘッドの断面図を示している。
特許文献2のシリンダヘッド10は、分割型シリンダヘッドで、接合面Y―Yで分割されるアッパヘッド21とロアヘッド22からなる。アッパヘッド21は、吸気ポート11、排気ポート12、ウォータジャケット13、図示しない点火プラグ穴を有し、動弁系などの機能部品を有する。
ロアヘッド22は、アッパヘッド21とは別ピースであり、アッパヘッド21とシリンダブロック(図示略)との間に介在され、燃焼室15の上壁を形成する。
このような構成になっているので、例えばアッパヘッド21を鋳造で、ロアヘッド22を鍛造で作ることにより、燃焼圧を受けるロアヘッド22の強度をアップさせることができ、燃焼圧を直接受けないアッパヘッド21は安価な材料にすることも可能である。
さらに、アッパヘッド21とロアヘッド22が分割されることで、熱負荷のかかる燃焼室15や点火プラグ穴14の付近の肉厚を任意に薄くすることが可能で、鋳造や鍛造では成型することができない形状に機械加工することも可能となる。これによって冷却性能の向上を図ることも可能となる。
特開昭62−162756号公報
特開2001−164986号公報
さらに、アッパヘッド21とロアヘッド22が分割されることで、熱負荷のかかる燃焼室15や点火プラグ穴14の付近の肉厚を任意に薄くすることが可能で、鋳造や鍛造では成型することができない形状に機械加工することも可能となる。これによって冷却性能の向上を図ることも可能となる。
しかし、特許文献2では、ポート内にできる段差によって、流量の低下が起こるという問題がある。
例えば、吸気ポート11に着目すれば、図8では、シリンダヘッド10は接合面Y―Yによってアッパヘッド21とロアヘッド22に分割されるが、この際に吸気ポート11も分割される。
上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bに分割された吸気ポート11は、アッパヘッド21とロアヘッド22が接合されるときに図9に示すようなズレを生じるおそれがある。
図9は、分割シリンダブロックにズレが発生した場合の模式図を示している。
このように、アッパヘッド21とロアヘッド22が接合される際に、想定位置ズレ量αが発生した場合、上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bの接合面では、想定位置ズレ量αに応じた吸気ポート段差部11cを生じることになる。
例えば、吸気ポート11に着目すれば、図8では、シリンダヘッド10は接合面Y―Yによってアッパヘッド21とロアヘッド22に分割されるが、この際に吸気ポート11も分割される。
上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bに分割された吸気ポート11は、アッパヘッド21とロアヘッド22が接合されるときに図9に示すようなズレを生じるおそれがある。
図9は、分割シリンダブロックにズレが発生した場合の模式図を示している。
このように、アッパヘッド21とロアヘッド22が接合される際に、想定位置ズレ量αが発生した場合、上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bの接合面では、想定位置ズレ量αに応じた吸気ポート段差部11cを生じることになる。
これまで、特許文献2のような分割式シリンダヘッドの発明はいくつか紹介されているが、実際に量産エンジンに分割式シリンダヘッドを用いた例はなく、具体的な設計段階での検討はあまり紹介されていない。
本発明をするにあたり、いくつかの具体的な検討を行った結果、図10のような吸気ポート段差部11cによる流量への影響が判明した。
図10には、図9をモデルとして、流量計算を行った場合のグラフである。
縦軸は吸入流量、左の棒グラフはズレのない場合の流量を示し、右の棒グラフは想定位置ズレ量α=0.3mmとした場合の流量を示している。
本発明をするにあたり、いくつかの具体的な検討を行った結果、図10のような吸気ポート段差部11cによる流量への影響が判明した。
図10には、図9をモデルとして、流量計算を行った場合のグラフである。
縦軸は吸入流量、左の棒グラフはズレのない場合の流量を示し、右の棒グラフは想定位置ズレ量α=0.3mmとした場合の流量を示している。
この、想定位置ズレ量αの値を0.3としている理由について、以下に説明する。
実際にアッパヘッド21及びロアヘッド22を組み付ける際には、シリンダヘッド10側面に設けられる基準面を用いて位置決めをすることになり、複数ある吸気ポート11を基準とするわけではない。また、鋳造によって製造されるため、ダイカスト鋳造であっても機械加工したような公差寸法は得られず、低圧鋳造法においては崩壊性の中子の位置決め精度等によって吸気ポート11の位置が決定される。このため、吸気ポート11の相対位置自体もバラツキがあり、精度を求めることは難しい。
さらに、大量生産にて分割鋳造されるとあっては、別々に成形されるアッパヘッド21とロアヘッド22の組み合わせによっては更に精度が悪くなる可能性がある。
したがって、想定位置ズレ量α=0.3mm程度のズレは、起こりうる範囲内であると考えられる。
また、図10のモデルとした図9の吸気ポート11の流路は、2000ccの直列4気筒のエンジンを想定し、直径30mmの円形、エンジン回転数は5000rpm、1気筒辺りの容量は500ccとして計算している。
なお、上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bの接合面での吸気ポート段差部11cについて、話を簡単にするために吸気ポート11の断面は円形であるとしている。
実際にアッパヘッド21及びロアヘッド22を組み付ける際には、シリンダヘッド10側面に設けられる基準面を用いて位置決めをすることになり、複数ある吸気ポート11を基準とするわけではない。また、鋳造によって製造されるため、ダイカスト鋳造であっても機械加工したような公差寸法は得られず、低圧鋳造法においては崩壊性の中子の位置決め精度等によって吸気ポート11の位置が決定される。このため、吸気ポート11の相対位置自体もバラツキがあり、精度を求めることは難しい。
さらに、大量生産にて分割鋳造されるとあっては、別々に成形されるアッパヘッド21とロアヘッド22の組み合わせによっては更に精度が悪くなる可能性がある。
したがって、想定位置ズレ量α=0.3mm程度のズレは、起こりうる範囲内であると考えられる。
また、図10のモデルとした図9の吸気ポート11の流路は、2000ccの直列4気筒のエンジンを想定し、直径30mmの円形、エンジン回転数は5000rpm、1気筒辺りの容量は500ccとして計算している。
なお、上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bの接合面での吸気ポート段差部11cについて、話を簡単にするために吸気ポート11の断面は円形であるとしている。
この結果から、流路の中心が接合面を境に0.3mmズレが生じただけで、流量は10%も減少していることが分かる。
このように、吸気ポート11において直径の2%程度のずれで流量が10%程度も減少してしまう理由としては、流路内に発生する段差に吸気したエアがぶつかり、乱流を発生して有効断面積を減らしてしまっていることが考えられる。
圧力損失の係数は速度の影響を受けるので、15m/s程度の流速を持つ吸気エアが吸気ポート11を流れる際には、0.3mm程度のズレが生じても大きな影響が現れる。そして、エンジンの回転数を上げれば、流速も上がることになるので、更にこの影響は顕著になると考えられる。
このように吸気ポート11での吸気量が低下すると、燃焼室15での燃料の燃焼に影響が出て、エンジンの燃費低下や出力の低下に繋がってしまう。
このように、吸気ポート11において直径の2%程度のずれで流量が10%程度も減少してしまう理由としては、流路内に発生する段差に吸気したエアがぶつかり、乱流を発生して有効断面積を減らしてしまっていることが考えられる。
圧力損失の係数は速度の影響を受けるので、15m/s程度の流速を持つ吸気エアが吸気ポート11を流れる際には、0.3mm程度のズレが生じても大きな影響が現れる。そして、エンジンの回転数を上げれば、流速も上がることになるので、更にこの影響は顕著になると考えられる。
このように吸気ポート11での吸気量が低下すると、燃焼室15での燃料の燃焼に影響が出て、エンジンの燃費低下や出力の低下に繋がってしまう。
また、排気ポート12でも、流路内にこのような段差があった場合は、排気量の減少に繋がり、燃焼室15へ排気圧がかかることで、燃焼効率が悪化するなどの問題が考えられ、やはり燃費や出力に影響が出る。
また、このような流路内にできる段差の影響は、吸気ポート11及び排気ポート12だけでなく、ウォータジャケット等のように、内部に流体を流通させる流路であれば、発生すると考えられ、シリンダヘッド10だけでなく、図示しないシリンダブロックについても、このような問題は起こると考えられる。
また、このような流路内にできる段差の影響は、吸気ポート11及び排気ポート12だけでなく、ウォータジャケット等のように、内部に流体を流通させる流路であれば、発生すると考えられ、シリンダヘッド10だけでなく、図示しないシリンダブロックについても、このような問題は起こると考えられる。
すなわち、各々成形され一体に接合される第1構成部材と第2構成部材からなるシリンダヘッド10やシリンダブロックの、接合面で切断される吸気ポート11や排気ポート12、及びウォータジャケット13等の流路において、接合面のズレが流路に段差として現れて、流体の流れを妨げ、これを修正するためにはコストがかかるという問題があった。
現在は、環境問題への配慮から、このようなエンジンの性能低下による燃費の悪化や、燃焼効率の低下は避けなければならない。また、コスト低減も重要な課題の一つである。
現在は、環境問題への配慮から、このようなエンジンの性能低下による燃費の悪化や、燃焼効率の低下は避けなければならない。また、コスト低減も重要な課題の一つである。
そこで、本発明ではこのような問題を解決するためになされたものであり、流路に現れる接合面の段差や、接合部材の出っ張りによる流量低下を抑制することのできるシリンダヘッド又はシリンダブロックの構造を提供することを課題とする。
前記目的を達成するために、本発明によるシリンダヘッド又はシリンダブロックの構造は以下のような特徴を有する。
(1)各々が分割面を備える第1構成部材と第2構成部材が成形され、前記第1構成部材と前記第2構成部材が前記分割面で接合された、流体流路を有するシリンダヘッド又はシリンダブロックの構造において、前記流体流路が前記分割面で上流側流路と下流側流路に分割され、前記下流側流路の前記分割面に形成される下流側流路断面が、前記上流側流路の前記分割面に形成される上流側流路断面よりも広く形成されることを特徴とする。
(1)各々が分割面を備える第1構成部材と第2構成部材が成形され、前記第1構成部材と前記第2構成部材が前記分割面で接合された、流体流路を有するシリンダヘッド又はシリンダブロックの構造において、前記流体流路が前記分割面で上流側流路と下流側流路に分割され、前記下流側流路の前記分割面に形成される下流側流路断面が、前記上流側流路の前記分割面に形成される上流側流路断面よりも広く形成されることを特徴とする。
ここでいう「流体流路」とは、吸気ポート、排気ポート、冷却水の流路、EGRガス及びPCVガスの流路等の流体の流れる流路のことを指す。
またここでいう「上流側流路」及び「下流側流路」は、流体流路を分割面で分割した際に、上流側にあたるか、下流側にあたるかで便宜上流路を呼び分けたに過ぎない。よって、例えば吸気ポートが分割面によって分割された場合は、インテークマニホールドの接続される側が「上流側流路」となり、燃焼室に接続されバルブシートが打ち込まれる側が「下流側流路」となる。
またここでいう「上流側流路」及び「下流側流路」は、流体流路を分割面で分割した際に、上流側にあたるか、下流側にあたるかで便宜上流路を呼び分けたに過ぎない。よって、例えば吸気ポートが分割面によって分割された場合は、インテークマニホールドの接続される側が「上流側流路」となり、燃焼室に接続されバルブシートが打ち込まれる側が「下流側流路」となる。
(2)(1)に記載のシリンダヘッド又はシリンダブロックの構造において、前記上流側流路の前記分割面に形成される入口の角部が、面取りされることを特徴とする。
(3)(1)又は(2)に記載されるシリンダヘッド又はシリンダブロックの構造において、前記第1構成部材と前記第2構成部材が、前記分割面に液状接着剤を用いて一体とされることを特徴とする。
(3)(1)又は(2)に記載されるシリンダヘッド又はシリンダブロックの構造において、前記第1構成部材と前記第2構成部材が、前記分割面に液状接着剤を用いて一体とされることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によるシリンダヘッド又はシリンダブロックの構造により、以下のような作用、効果が得られる。
(1)流体流路が分割面で上流側流路と下流側流路に分割され、下流側流路の分割面に形成される下流側流路断面の断面積が、上流側流路の分割面に形成される上流側流路断面よりも大きく形成されるので、第1構成部材と第2構成部材が接合された際にズレが発生しても、上流側から見て下流側流路に、段差による出っ張りが無くなる。
(1)流体流路が分割面で上流側流路と下流側流路に分割され、下流側流路の分割面に形成される下流側流路断面の断面積が、上流側流路の分割面に形成される上流側流路断面よりも大きく形成されるので、第1構成部材と第2構成部材が接合された際にズレが発生しても、上流側から見て下流側流路に、段差による出っ張りが無くなる。
上流側流路と下流側流路の分割面に形成される断面積が全く同じであった場合は、第1構成部材と第2構成部材を接合する際に、ぴったりと流路の芯が合わないと段差ができてしまう。
これは、位置決めピンなどを用いたとしても、寸法公差内で起こりうる。
課題でも説明したが、位置決めに関してはシリンダヘッド又はシリンダブロックの側面を加工して基準面とする。位置決めピンを用いる場合も、この基準面からその位置を決定することになるので、吸気ポートや排気ポートの位置を合わせるためにはあまり意味を成さない。
大量生産するために、鋳造した第1構成部材や第2構成部材は、寸法公差内でのバラツキを発生する。したがって、課題に示したような想定位置ズレ量αが発生してしまい、想定位置ズレ量α=0.3mm程度となる組み合わせのシリンダヘッド又はシリンダブロックも作られることになる。
これは、位置決めピンなどを用いたとしても、寸法公差内で起こりうる。
課題でも説明したが、位置決めに関してはシリンダヘッド又はシリンダブロックの側面を加工して基準面とする。位置決めピンを用いる場合も、この基準面からその位置を決定することになるので、吸気ポートや排気ポートの位置を合わせるためにはあまり意味を成さない。
大量生産するために、鋳造した第1構成部材や第2構成部材は、寸法公差内でのバラツキを発生する。したがって、課題に示したような想定位置ズレ量αが発生してしまい、想定位置ズレ量α=0.3mm程度となる組み合わせのシリンダヘッド又はシリンダブロックも作られることになる。
この段差が例えばシリンダブロックの吸気ポートに発生した場合には、この段差によって、流路を通過する空気の抵抗となり、吸気エアの流量低下を招き、エンジンの性能低下に繋がる。特に、上流側からみて下流側流路が突出している場合、図9を用いて課題で説明した通り、流路内を流れる流体がこの出っ張りにぶつかり、跳ね返ってきて抵抗となり、一定条件下では図10に示したように10%以上の流量低下に繋がる。
しかし、下流側流路の断面積を、寸法公差を見越してそれ以上に径を大きくしてやることで、加工工程を設けなくとも、第1構成部材と第2構成部材を接合した際に、上流側から見た下流側流路の出っ張りはなくなる。これによって、例えば吸気ポートであれば、吸気エアの流通に対する段差の影響が小さくなり、流量低下は数%以下に抑えることができるので、エンジンの性能低下を抑えることができる。
このように、流体が流通する流路内に出っ張りがあることで、流体の流れを阻害し、流量を減らす等の悪影響を及ぼすが、上流側流路断面よりも下流側流路断面の断面積を大きくすることで、追加工の工程を別途設けなくとも、このような悪影響を軽減することが可能になる。
しかし、下流側流路の断面積を、寸法公差を見越してそれ以上に径を大きくしてやることで、加工工程を設けなくとも、第1構成部材と第2構成部材を接合した際に、上流側から見た下流側流路の出っ張りはなくなる。これによって、例えば吸気ポートであれば、吸気エアの流通に対する段差の影響が小さくなり、流量低下は数%以下に抑えることができるので、エンジンの性能低下を抑えることができる。
このように、流体が流通する流路内に出っ張りがあることで、流体の流れを阻害し、流量を減らす等の悪影響を及ぼすが、上流側流路断面よりも下流側流路断面の断面積を大きくすることで、追加工の工程を別途設けなくとも、このような悪影響を軽減することが可能になる。
(2)(1)に記載のシリンダヘッド又はシリンダブロックの構造において、前記上流側流路の前記分割面に形成される入口の角部が、面取りされるので、第1構成部材と第2構成部材が接合された際に、ズレが発生して上流側流路と下流側流路で分割面を境に段差ができてしまい、下流側から見て上流側に鋭角な突起ができてしまうようなことが無くなる。
前述したように、(1)のように構成し、上流側流路断面よりも下流側流路断面の断面積を大きくしてやることで、上流側からみて下流側流路に出っ張りができることを防止できるが、下流側から見た場合には、上流側流路に出っ張りがある。
このような下流側から見た上流側流路の出っ張りは、上流側から見た下流側流路の突起に比べて流体に及ぼす影響は少ないが、段付きとなった流路の径の拡大も、乱流の発生原因となり、多少なりとも流体の流通の阻害要因になる。
したがって、より影響がシビアな部分に、このような下流側から見た上流側流路の出っ張りについても面取りを施してやることで、(1)の効果をより高め、このような乱流の発生を抑えることが可能になる。
前述したように、(1)のように構成し、上流側流路断面よりも下流側流路断面の断面積を大きくしてやることで、上流側からみて下流側流路に出っ張りができることを防止できるが、下流側から見た場合には、上流側流路に出っ張りがある。
このような下流側から見た上流側流路の出っ張りは、上流側から見た下流側流路の突起に比べて流体に及ぼす影響は少ないが、段付きとなった流路の径の拡大も、乱流の発生原因となり、多少なりとも流体の流通の阻害要因になる。
したがって、より影響がシビアな部分に、このような下流側から見た上流側流路の出っ張りについても面取りを施してやることで、(1)の効果をより高め、このような乱流の発生を抑えることが可能になる。
(3)(1)又は(2)に記載されるシリンダヘッド又はシリンダブロックの構造において、前記第1構成部材と前記第2構成部材が、前記分割面に液状接着剤を用いて一体とされることを特徴とするので、第1構成部材と第2構成部材を簡易に接合することが可能で、生産コストを削減することが可能となる。
第1構成部材と第2構成部材とを液状接着剤を用いて一体化する場合、問題となるのは液状接着剤のはみ出しである。分割面全体に液状接着剤が行き渡るようにした場合、液状接着剤のはみ出しは避けられない。量産エンジンでは、このようなはみ出しは殆ど影響のない程度の場合もあれば、0.3mm以上はみ出て、図10に示したような流量低下を招くことも想定される。
そして、例えばシリンダヘッドの場合、外面にはみ出した液状接着剤については、硬化する前にふき取るか、硬化した後に削り取れば良いが、吸気ポートや排気ポート側に、あるいはウォータジャケット内部にはみ出した場合、これを除去することはできない。
第1構成部材と第2構成部材とを液状接着剤を用いて一体化する場合、問題となるのは液状接着剤のはみ出しである。分割面全体に液状接着剤が行き渡るようにした場合、液状接着剤のはみ出しは避けられない。量産エンジンでは、このようなはみ出しは殆ど影響のない程度の場合もあれば、0.3mm以上はみ出て、図10に示したような流量低下を招くことも想定される。
そして、例えばシリンダヘッドの場合、外面にはみ出した液状接着剤については、硬化する前にふき取るか、硬化した後に削り取れば良いが、吸気ポートや排気ポート側に、あるいはウォータジャケット内部にはみ出した場合、これを除去することはできない。
しかし、(1)のように構成し、上流側流路断面よりも下流側流路断面の断面積を大きくしてやることで、液状接着剤がはみ出したとしても、ほとんどのはみ出した部分は下流側流路から見て出っ張った部分の下側に収まり、流路に出っ張ることはない。このため、例えば吸気ポートであれば、吸気エアの流通を液状接着剤のはみ出した部分が阻害することがなくなる。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
(第1実施例)
はじめに、第1実施例の構成を示す。図1は、シリンダヘッドの分割斜視図を示している。
シリンダヘッド10は、接合面Y―Yによってアッパヘッド21とロアヘッド22に分割されている。これらは、第1構成部材と第2構成部材に対応する。
アッパヘッド21及びロアヘッド22の材質は、第1実施例ではアルミニウム合金を用いているが、目的に応じて別の材質にすることを妨げない。
図2はロアヘッド22を接合面Y―Y側から見た斜視図である。
第1実施例のシリンダヘッド10は、直列4気筒エンジンであり、4バルブ方式であるので、吸気ポート11及び排気ポート12は1気筒辺り合計4つ設けられている。
図面向かって上側が吸気ポート11であり、下側が排気ポート12である。吸気ポート11と排気ポート12の間に位置するのが、点火プラグ穴14である。
そして、発生する熱を効率的に排出できるように、吸気ポート11及び排気ポート12の周囲のいたるところにウォータジャケット13が設けられている。
なお、図2の一番左側の吸気ポート11には、上流側流路断面A1と下流側流路断面A2が示されている。このように上流側流路断面A1に比べて下流側流路断面A2の面積が広く設計されている。
(第1実施例)
はじめに、第1実施例の構成を示す。図1は、シリンダヘッドの分割斜視図を示している。
シリンダヘッド10は、接合面Y―Yによってアッパヘッド21とロアヘッド22に分割されている。これらは、第1構成部材と第2構成部材に対応する。
アッパヘッド21及びロアヘッド22の材質は、第1実施例ではアルミニウム合金を用いているが、目的に応じて別の材質にすることを妨げない。
図2はロアヘッド22を接合面Y―Y側から見た斜視図である。
第1実施例のシリンダヘッド10は、直列4気筒エンジンであり、4バルブ方式であるので、吸気ポート11及び排気ポート12は1気筒辺り合計4つ設けられている。
図面向かって上側が吸気ポート11であり、下側が排気ポート12である。吸気ポート11と排気ポート12の間に位置するのが、点火プラグ穴14である。
そして、発生する熱を効率的に排出できるように、吸気ポート11及び排気ポート12の周囲のいたるところにウォータジャケット13が設けられている。
なお、図2の一番左側の吸気ポート11には、上流側流路断面A1と下流側流路断面A2が示されている。このように上流側流路断面A1に比べて下流側流路断面A2の面積が広く設計されている。
図3には、シリンダヘッド10のA―A断面を示している。
シリンダヘッド10の燃焼室15を切断せず、接合面Y―Yが1枚の平面で構成されるようにシリンダヘッド10を切断した場合、吸気ポート11及び排気ポート12は、流路の途中で分割されることになる。
この接合面Y―Yによって、シリンダヘッド10はアッパヘッド21とロアヘッド22に分割され、シリンダヘッド10の有するウォータジャケット13が、接合面Y―Yによって切断されるため、ロアヘッド22は中子を必要とせずに製作することが可能となる。
鋳造時に中子を必要としないので、大量生産する場合に安価で寸法精度を高くできるダイカスト鋳造で、ロアヘッド22を製作することが可能である。
また、ロアヘッド22は燃焼室15を有しており、前述したように燃焼室15の内部では、動力を取り出すために燃料を爆発させるために、高温高圧のガスが発生する。そのため、ロアヘッド22にはその高温高圧のガスに耐えられるだけの強度を持つ材料を使用する必要がある。このため、ロアヘッド22は鍛造を用いて成形しても良い。
一方、アッパヘッド21は、ロアヘッド22程の力がかかる部分が無いため、安価な材料を選択することも可能である。
シリンダヘッド10の燃焼室15を切断せず、接合面Y―Yが1枚の平面で構成されるようにシリンダヘッド10を切断した場合、吸気ポート11及び排気ポート12は、流路の途中で分割されることになる。
この接合面Y―Yによって、シリンダヘッド10はアッパヘッド21とロアヘッド22に分割され、シリンダヘッド10の有するウォータジャケット13が、接合面Y―Yによって切断されるため、ロアヘッド22は中子を必要とせずに製作することが可能となる。
鋳造時に中子を必要としないので、大量生産する場合に安価で寸法精度を高くできるダイカスト鋳造で、ロアヘッド22を製作することが可能である。
また、ロアヘッド22は燃焼室15を有しており、前述したように燃焼室15の内部では、動力を取り出すために燃料を爆発させるために、高温高圧のガスが発生する。そのため、ロアヘッド22にはその高温高圧のガスに耐えられるだけの強度を持つ材料を使用する必要がある。このため、ロアヘッド22は鍛造を用いて成形しても良い。
一方、アッパヘッド21は、ロアヘッド22程の力がかかる部分が無いため、安価な材料を選択することも可能である。
アッパヘッド21及びロアヘッド22を別々に成形した後、接合面Y―Yに亜鉛系の接合剤を用いて接合する。アッパヘッド21とロアヘッド22がアルミニウム合金製であるため、アルミニウム合金よりも融点の低い接合剤であり、接合強度が出て、シール性が確保できる接合剤であれば、亜鉛系の接合剤に限らず用いることができる。
また、アッパヘッド21及びロアヘッド22を接合する際に、FIPGなどの液状接着剤23で接着することによって一体化しても良い。この場合、接合強度は低くなるが、シリンダヘッド10は、図示しないシリンダブロックに高いトルクでヘッドボルトによって締結されるため、ヘッドボルトの太さや本数を工夫することで解決することができる。
また、アッパヘッド21及びロアヘッド22を接合する際に、FIPGなどの液状接着剤23で接着することによって一体化しても良い。この場合、接合強度は低くなるが、シリンダヘッド10は、図示しないシリンダブロックに高いトルクでヘッドボルトによって締結されるため、ヘッドボルトの太さや本数を工夫することで解決することができる。
図4には、図3の吸気ポート11の断面を拡大した断面図を示す。
吸気ポート11は接合面Y―Yに切断されて、アッパヘッド21側の上流側吸気ポート11aと、ロアヘッド22側の下流側吸気ポート11bに分割される。
この吸気ポート11は、上流側吸気ポート11aの接合面Y―Yに面する上流側流路断面A1よりも、下流側吸気ポート11bの接合面Y―Yに面する下流側流路断面A2の面積の方が、大きくなるように設計されている。
そして、アッパヘッド21とロアヘッド22が想定位置ズレ量αだけズレが生じて接合された場合であっても、上流側流路断面A1は下流側流路断面A2の中に収まるように構成されている。
吸気ポート11は接合面Y―Yに切断されて、アッパヘッド21側の上流側吸気ポート11aと、ロアヘッド22側の下流側吸気ポート11bに分割される。
この吸気ポート11は、上流側吸気ポート11aの接合面Y―Yに面する上流側流路断面A1よりも、下流側吸気ポート11bの接合面Y―Yに面する下流側流路断面A2の面積の方が、大きくなるように設計されている。
そして、アッパヘッド21とロアヘッド22が想定位置ズレ量αだけズレが生じて接合された場合であっても、上流側流路断面A1は下流側流路断面A2の中に収まるように構成されている。
この際に見込まれる想定位置ズレ量αは、吸気ポート11に許される許容誤差と同等である必要がある。現状の製品の許容寸法公差を考慮して、想定位置ズレ量α=0.3mm程度であるとすると、下流側流路断面A2は、上流側流路断面A1の外周を0.3mm以上外側にオフセットさせただけの面積を持つことが必要となる。すなわち、想定位置ズレ量αに応じた外周のオフセット量を決定してやればよい。
なお、アッパヘッド21及びロアヘッド22の製造方法によっては、許容寸法公差の設定が違うので、想定位置ズレ量αの値も適宜変更する必要がある。吸気ポート段差部11cの影響を考慮すれば、想定位置ズレ量αは極力小さく抑えられることが望ましい。
なお、アッパヘッド21及びロアヘッド22の製造方法によっては、許容寸法公差の設定が違うので、想定位置ズレ量αの値も適宜変更する必要がある。吸気ポート段差部11cの影響を考慮すれば、想定位置ズレ量αは極力小さく抑えられることが望ましい。
以上のように構成されるので、第1実施例は以下のような作用効果を示す。
シリンダヘッド10の吸気ポート11では、接合面Y―Yで上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bが接続され、上流側流路断面A1より下流側流路断面A2の方が広くなっていることで、接合面Y―Yにできる段差部は、図示しない吸気ポート11に接続するインテークマニホールドから流入するエアの抵抗となりにくくなる。
図4に示されるように、上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bが接続される部分では、上流側吸気ポート11aから見て吸気ポート段差部11cの出っ張りが無い。
一方、図9に示される上流側流路断面A1と下流側流路断面A2が同じであって、想定位置ズレ量αがでている場合、吸気ポート段差部11cは上流側吸気ポート11aから見て出っ張っている。
シリンダヘッド10の吸気ポート11では、接合面Y―Yで上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bが接続され、上流側流路断面A1より下流側流路断面A2の方が広くなっていることで、接合面Y―Yにできる段差部は、図示しない吸気ポート11に接続するインテークマニホールドから流入するエアの抵抗となりにくくなる。
図4に示されるように、上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bが接続される部分では、上流側吸気ポート11aから見て吸気ポート段差部11cの出っ張りが無い。
一方、図9に示される上流側流路断面A1と下流側流路断面A2が同じであって、想定位置ズレ量αがでている場合、吸気ポート段差部11cは上流側吸気ポート11aから見て出っ張っている。
図9のように、上流側吸気ポート11a側から見て吸気ポート段差部11cが出っ張っている場合、吸気エア20の一部が出っ張っている側の吸気ポート段差部11cにぶつかって乱流となり、吸気エア20を吸入する際の抵抗となる。
乱流が発生すると、吸気ポート段差部11c付近に渦ができるために、吸気ポート11の有効断面積は、上流側流路断面A1と下流側流路断面A2が重なってできる空間よりも狭くなり、図10に示すように、エンジンの運転が5000回転の時点で10%程度も流量が減少する。乱流の発生量は流速に依存するので、エンジンを高回転で運転し吸気ポート11内の流速が高くなるほど、この影響は大きくなると考えられる。
したがって、図4に示すように上流側吸気ポート11a側から見て吸気ポート段差部11cが出っ張らないように構成することで、このような大幅な流量の低下を防ぐことができ、流量低下は数%以下に抑えることが可能となる。
流量の低下が抑えられることで、エンジンの性能の低下を抑えることができ、燃費やエンジンの出力の低下も抑えることが可能となる。
乱流が発生すると、吸気ポート段差部11c付近に渦ができるために、吸気ポート11の有効断面積は、上流側流路断面A1と下流側流路断面A2が重なってできる空間よりも狭くなり、図10に示すように、エンジンの運転が5000回転の時点で10%程度も流量が減少する。乱流の発生量は流速に依存するので、エンジンを高回転で運転し吸気ポート11内の流速が高くなるほど、この影響は大きくなると考えられる。
したがって、図4に示すように上流側吸気ポート11a側から見て吸気ポート段差部11cが出っ張らないように構成することで、このような大幅な流量の低下を防ぐことができ、流量低下は数%以下に抑えることが可能となる。
流量の低下が抑えられることで、エンジンの性能の低下を抑えることができ、燃費やエンジンの出力の低下も抑えることが可能となる。
このように、下流側流路断面A2を上流側流路断面A1よりも想定位置ズレ量α分だけ外周を外側にオフセットして広くしておくことで、吸気ポート段差部11cが吸気エア20の抵抗になりにくいようにすることが可能であり、このことは排気ポート12についても言える。
排気ポート12側の流量が落ちると、吸気ポート11側ほどの影響はないが、排気圧によってエンジンの性能に影響してしまうからである。
なお、排気ポート12の場合は、燃焼室15から排気ガスをシリンダヘッド10に接続する図示しないエキゾーストマニホールドに送り出す方向への空気の流れとなる。したがって、上流側がロアヘッド22に、下流側がアッパヘッド21になり、やはり上流側流路断面A1よりも下流側流路断面A2のほうが大きく設けられる。
また、図示しないシリンダブロック内の流路にも同様のことが言える。シリンダブロック内ではウォータジャケット等、冷却水やエンジンオイルを循環するオイルギャラリが設けられており、これらの流路を分割するような場合、シリンダヘッド10の吸気ポート11や排気ポート12程流速が高くないが、オイルは粘性が高く同様の影響が出ると考えられるため、上流側流路断面A1よりも下流側流路断面A2を大きく設けることで効果があると考えられる。
排気ポート12側の流量が落ちると、吸気ポート11側ほどの影響はないが、排気圧によってエンジンの性能に影響してしまうからである。
なお、排気ポート12の場合は、燃焼室15から排気ガスをシリンダヘッド10に接続する図示しないエキゾーストマニホールドに送り出す方向への空気の流れとなる。したがって、上流側がロアヘッド22に、下流側がアッパヘッド21になり、やはり上流側流路断面A1よりも下流側流路断面A2のほうが大きく設けられる。
また、図示しないシリンダブロック内の流路にも同様のことが言える。シリンダブロック内ではウォータジャケット等、冷却水やエンジンオイルを循環するオイルギャラリが設けられており、これらの流路を分割するような場合、シリンダヘッド10の吸気ポート11や排気ポート12程流速が高くないが、オイルは粘性が高く同様の影響が出ると考えられるため、上流側流路断面A1よりも下流側流路断面A2を大きく設けることで効果があると考えられる。
このように、分割式のシリンダヘッド10や図示しないシリンダブロックにおける、接合面Y―Yで切断される流体流路の問題は、エンジンを量産化するにあたって大きな問題となる。
量産工程では、例えばシリンダヘッド10についていえば、アッパヘッド21及びロアヘッド22を別々に鋳造することになる。
例えば、アッパヘッド21を低圧鋳造法で、ロアヘッド22をダイカスト鋳造で製造する場合、精度の高いダイカスト鋳造であっても一般的なロアヘッド22の大きさでも±0.1mm程度の公差が必要となる。低圧鋳造法はそれよりも更に精度が落ち、特に中子を用いて製造する部分については、中子を型で製造し、その中子の精度に依存することになるのでバラツキは大きくなる。
したがって、組み合わせによっては想定位置ズレ量αが0.3mm程度になることは想定でき、このような場合、図10に示すような10%程度もの流量低下がみられる。
このような流体流路内の段差を、追加工を施すことで取り除くことは可能であるが、加工工程を増やすことになる。したがって、予め下流側流路断面A2を上流側流路断面A1より大きく成形しておくことで、このような加工工程を増やすことなく、流量低下を防ぐことができることは生産コスト低減の面でもメリットが高い。
量産工程では、例えばシリンダヘッド10についていえば、アッパヘッド21及びロアヘッド22を別々に鋳造することになる。
例えば、アッパヘッド21を低圧鋳造法で、ロアヘッド22をダイカスト鋳造で製造する場合、精度の高いダイカスト鋳造であっても一般的なロアヘッド22の大きさでも±0.1mm程度の公差が必要となる。低圧鋳造法はそれよりも更に精度が落ち、特に中子を用いて製造する部分については、中子を型で製造し、その中子の精度に依存することになるのでバラツキは大きくなる。
したがって、組み合わせによっては想定位置ズレ量αが0.3mm程度になることは想定でき、このような場合、図10に示すような10%程度もの流量低下がみられる。
このような流体流路内の段差を、追加工を施すことで取り除くことは可能であるが、加工工程を増やすことになる。したがって、予め下流側流路断面A2を上流側流路断面A1より大きく成形しておくことで、このような加工工程を増やすことなく、流量低下を防ぐことができることは生産コスト低減の面でもメリットが高い。
また、別の効果として図5に示すような効果も考えられる。
図5は、図3の吸気ポートの断面を拡大した断面図であり、液状接着剤23による影響について示している。
アッパヘッド21とロアヘッド22を接合する場合に、FIPG(現場成形ガスケット)等の液状接着剤23を用いて接合した場合、図9に示すように上流側流路断面A1と下流側流路断面A2が同じ場合は、吸気ポート11の流路内に液状接着剤23がはみ出す結果となる。
しかし、図4に示されるように下流側流路断面A2のほうが上流側流路断面A1より大きければ、吸気ポート段差部11cによって、このはみ出し分が吸気ポート段差部11cの影に隠れることとなり、吸気ポート11の流路内に液状接着剤23がはみ出すことはなくなる。
これによって、吸気エア20の流れを妨げることがなくなり、図10に示したような流量低下に結びつくことはない。
図5は、図3の吸気ポートの断面を拡大した断面図であり、液状接着剤23による影響について示している。
アッパヘッド21とロアヘッド22を接合する場合に、FIPG(現場成形ガスケット)等の液状接着剤23を用いて接合した場合、図9に示すように上流側流路断面A1と下流側流路断面A2が同じ場合は、吸気ポート11の流路内に液状接着剤23がはみ出す結果となる。
しかし、図4に示されるように下流側流路断面A2のほうが上流側流路断面A1より大きければ、吸気ポート段差部11cによって、このはみ出し分が吸気ポート段差部11cの影に隠れることとなり、吸気ポート11の流路内に液状接着剤23がはみ出すことはなくなる。
これによって、吸気エア20の流れを妨げることがなくなり、図10に示したような流量低下に結びつくことはない。
このことは、アッパヘッド21とロアヘッド22の一体化に、液状接着剤23でなく接合剤を使った場合でも同様のことがいえる。
接合の中でも、ロウ付けする場合は、課題でも説明したが、ロウ材を多くしフィレットを形成させる場合もある。フィレットを形成することで、接合部分のRが小さくなり応力集中を減少させるのに有効であるからである。
このような場合であっても、図5に示すような吸気ポート段差部11cの裏側にフィレットが形成されることで、接合強度の向上が見込めるほか、フィレットが流路内にはみ出さないので、吸気エア20の流れを妨げることもない。
なお、液状接着剤23のはみ出す量に応じて、想定位置ズレ量αよりも多く下流側流路断面A2の断面積を上流側流路断面A1より広くすることで、より効果を高めることができる。
接合の中でも、ロウ付けする場合は、課題でも説明したが、ロウ材を多くしフィレットを形成させる場合もある。フィレットを形成することで、接合部分のRが小さくなり応力集中を減少させるのに有効であるからである。
このような場合であっても、図5に示すような吸気ポート段差部11cの裏側にフィレットが形成されることで、接合強度の向上が見込めるほか、フィレットが流路内にはみ出さないので、吸気エア20の流れを妨げることもない。
なお、液状接着剤23のはみ出す量に応じて、想定位置ズレ量αよりも多く下流側流路断面A2の断面積を上流側流路断面A1より広くすることで、より効果を高めることができる。
このような液状接着剤23やロウ材のはみ出しについても、流体流路を流れる流体の流量を低下させてしまうことが考えられ、このような液状接着剤23やロウ材のはみ出しを、加工工程を設けて全て取り去ることは困難である。
また、加工工程を設けて取り去ることが可能であったとしても、加工工程が増えることで製造コストの増加を招くこととなり、好ましくない。
したがって、このようにはみ出したとしても、追加工をしなくても流体流路を流れる流体の抵抗とならず、流体の流量を低下させてないことは、量産エンジンにとっては必要なことである。
また、加工工程を設けて取り去ることが可能であったとしても、加工工程が増えることで製造コストの増加を招くこととなり、好ましくない。
したがって、このようにはみ出したとしても、追加工をしなくても流体流路を流れる流体の抵抗とならず、流体の流量を低下させてないことは、量産エンジンにとっては必要なことである。
以上に説明した第1実施例により、以下のような効果が得られる。
(1)各々が接合面Y―Yを備えるアッパヘッド21とロアヘッド22が成形され、アッパヘッド21とロアヘッド22が接合面Y―Yで接合された、吸気ポート11を有するシリンダヘッド10又は図示しないシリンダブロックの構造において、吸気ポート11が接合面Y―Yで上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bに分割され、下流側吸気ポート11bの接合面Y―Yに形成される下流側流路断面A2が、上流側吸気ポート11aの接合面Y―Yに形成される上流側流路断面A1よりも広く形成されることを特徴とするので、アッパヘッド21とロアヘッド22が接合された際に、ズレが発生して上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bで接合面Y―Yを境に吸気ポート段差部11cができてしまい、上流側吸気ポート11a側から見て下流側吸気ポート11bに吸気ポート段差部11cによる出っ張りが無くなる。
上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bの接合面Y―Yに面する位置の上流側流路断面A1と下流側流路断面A2が全く同じであった場合、アッパヘッド21とロアヘッド22を接合する際に、ぴったりと流路の芯が合わないと吸気ポート段差部11cができてしまう。
(1)各々が接合面Y―Yを備えるアッパヘッド21とロアヘッド22が成形され、アッパヘッド21とロアヘッド22が接合面Y―Yで接合された、吸気ポート11を有するシリンダヘッド10又は図示しないシリンダブロックの構造において、吸気ポート11が接合面Y―Yで上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bに分割され、下流側吸気ポート11bの接合面Y―Yに形成される下流側流路断面A2が、上流側吸気ポート11aの接合面Y―Yに形成される上流側流路断面A1よりも広く形成されることを特徴とするので、アッパヘッド21とロアヘッド22が接合された際に、ズレが発生して上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bで接合面Y―Yを境に吸気ポート段差部11cができてしまい、上流側吸気ポート11a側から見て下流側吸気ポート11bに吸気ポート段差部11cによる出っ張りが無くなる。
上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bの接合面Y―Yに面する位置の上流側流路断面A1と下流側流路断面A2が全く同じであった場合、アッパヘッド21とロアヘッド22を接合する際に、ぴったりと流路の芯が合わないと吸気ポート段差部11cができてしまう。
この吸気ポート11内にできる吸気ポート段差部11cが、吸気ポート11を通過する吸気エア20の抵抗となり、吸気エア20の流量低下を招き、エンジンの性能低下に繋がる。特に、上流側吸気ポート11aからみて下流側吸気ポート11bが突出している場合、図9を用いて課題で説明した通り、吸気ポート11内を流れる流体がこの出っ張りにぶつかり、跳ね返ってきて抵抗となり、一定条件下では図10に示したように10%以上の流量低下に繋がる。
しかし、下流側吸気ポート11bの下流側流路断面A2を、寸法公差を見越して上流側流路断面A1の外周よりも想定位置ズレ量α以上オフセットさせてやることで、アッパヘッド21とロアヘッド22を接合面Y―Yで接合した際に、上流側吸気ポート11aから見た下流側吸気ポート11bの出っ張りである吸気ポート段差部11cはなくなる。これによって、吸気エア20の流通に対する吸気ポート段差部11cの影響が小さくなり、流量低下は数%以下に抑えることができるので、エンジンの性能低下を抑えることができる。
このように、流体が流通する流路内に出っ張りがあることで、流体の流れを阻害し、流量を減らす等の悪影響を及ぼすが、上流側流路断面A1よりも下流側流路断面A2の断面積を大きくすることでこのような悪影響を軽減することが可能になる。
しかし、下流側吸気ポート11bの下流側流路断面A2を、寸法公差を見越して上流側流路断面A1の外周よりも想定位置ズレ量α以上オフセットさせてやることで、アッパヘッド21とロアヘッド22を接合面Y―Yで接合した際に、上流側吸気ポート11aから見た下流側吸気ポート11bの出っ張りである吸気ポート段差部11cはなくなる。これによって、吸気エア20の流通に対する吸気ポート段差部11cの影響が小さくなり、流量低下は数%以下に抑えることができるので、エンジンの性能低下を抑えることができる。
このように、流体が流通する流路内に出っ張りがあることで、流体の流れを阻害し、流量を減らす等の悪影響を及ぼすが、上流側流路断面A1よりも下流側流路断面A2の断面積を大きくすることでこのような悪影響を軽減することが可能になる。
(2)(1)に記載されるシリンダヘッド10又は図示しないシリンダブロックの構造において、アッパヘッド21とロアヘッド22が、接合面Y―Yに液状接着剤23を用いて一体とされることを特徴とするので、アッパヘッド21とロアヘッド22を簡易に接合することが可能で、生産コストを削減することが可能となる。
吸気ポート11であれば、アッパヘッド21とロアヘッド22とを液状接着剤23を用いて一体化する場合、問題となるのは液状接着剤23のはみ出しである。接合面Y―Y全体に液状接着剤23が行き渡るようにした場合、液状接着剤23のはみ出しは避けられない。量産エンジンでは、このようなはみ出しは殆ど影響のない程度の場合もあれば、0.3mm以上はみ出て、図10に示したような流量低下を招くことも想定される。
そして、シリンダヘッド10の場合、外面にはみ出した液状接着剤については、硬化する前にふき取るか、硬化した後に削り取れば良いが、吸気ポート11や排気ポート12側に、あるいはウォータジャケット13内部にはみ出した場合、これを除去することはできない。
また、はみ出した液状接着剤23を除去するにも加工工程が必要となり、生産コストの増加に繋がってしまう。
吸気ポート11であれば、アッパヘッド21とロアヘッド22とを液状接着剤23を用いて一体化する場合、問題となるのは液状接着剤23のはみ出しである。接合面Y―Y全体に液状接着剤23が行き渡るようにした場合、液状接着剤23のはみ出しは避けられない。量産エンジンでは、このようなはみ出しは殆ど影響のない程度の場合もあれば、0.3mm以上はみ出て、図10に示したような流量低下を招くことも想定される。
そして、シリンダヘッド10の場合、外面にはみ出した液状接着剤については、硬化する前にふき取るか、硬化した後に削り取れば良いが、吸気ポート11や排気ポート12側に、あるいはウォータジャケット13内部にはみ出した場合、これを除去することはできない。
また、はみ出した液状接着剤23を除去するにも加工工程が必要となり、生産コストの増加に繋がってしまう。
しかし、(1)のように構成し、上流側流路断面A1よりも下流側流路断面A2を大きくしてやることで、液状接着剤23がはみ出したとしても、ほとんどのはみ出した部分は下流側吸気ポート11bから見て出っ張った吸気ポート段差部11cの下側に収まり、吸気ポート11に出っ張ることはない。このため、吸気エア20の流通を液状接着剤23のはみ出した部分が阻害することがなくなる。
すなわち、追加工をする等の手間も必要がなくなる。
すなわち、追加工をする等の手間も必要がなくなる。
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例について説明を行う。
まずは、図6を用いてその構成を説明する。
全体構成は第1実施例とほぼ同様であり、吸気ポート11の断面について、若干構成が異なる。
図6は、第2実施例の吸気ポート11の断面拡大図である。
シリンダヘッド10の構成部材であるアッパヘッド21とロアヘッド22は、接合面Y―Yで接合されるものであり、吸気ポート11は上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bに分割される。また、下流側吸気ポート11bは燃焼室15に接続し、図示しないシートリングを有する。
そして、第2実施例の上流側吸気ポート11aには、面取り部11dが設けられるという特徴がある。
この面取り部11dはアッパヘッド21とロアヘッド22が接合された後に、図示しないバルブシート加工が燃焼室15側から下流側吸気ポート11bの入口に施されるので、その際に行うとよい。
なお、ロアヘッド22の接合面Y―Y側を加工する際に、上流側吸気ポート11aの入口部分を加工してもよい。
また、アッパヘッド21を鋳造するにあたって、面取り部11dができるように型の形状を工夫しても良い。
したがって、第1実施例の図4に示したような状態で組み付けた後に、吸気ポート段差部11cを燃焼室15側から加工することで、図6の面取り部11dは設けられる。
なお、面取り部11dは加工高さhを極力高く設けた方がよい。
また、このような面取り部11dの加工は、想定位置ズレ量αを考慮して、アッパヘッド21とロアヘッド22が接合される前に設けても良い。
次に、本発明の第2実施例について説明を行う。
まずは、図6を用いてその構成を説明する。
全体構成は第1実施例とほぼ同様であり、吸気ポート11の断面について、若干構成が異なる。
図6は、第2実施例の吸気ポート11の断面拡大図である。
シリンダヘッド10の構成部材であるアッパヘッド21とロアヘッド22は、接合面Y―Yで接合されるものであり、吸気ポート11は上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bに分割される。また、下流側吸気ポート11bは燃焼室15に接続し、図示しないシートリングを有する。
そして、第2実施例の上流側吸気ポート11aには、面取り部11dが設けられるという特徴がある。
この面取り部11dはアッパヘッド21とロアヘッド22が接合された後に、図示しないバルブシート加工が燃焼室15側から下流側吸気ポート11bの入口に施されるので、その際に行うとよい。
なお、ロアヘッド22の接合面Y―Y側を加工する際に、上流側吸気ポート11aの入口部分を加工してもよい。
また、アッパヘッド21を鋳造するにあたって、面取り部11dができるように型の形状を工夫しても良い。
したがって、第1実施例の図4に示したような状態で組み付けた後に、吸気ポート段差部11cを燃焼室15側から加工することで、図6の面取り部11dは設けられる。
なお、面取り部11dは加工高さhを極力高く設けた方がよい。
また、このような面取り部11dの加工は、想定位置ズレ量αを考慮して、アッパヘッド21とロアヘッド22が接合される前に設けても良い。
上記の構成を有する第2実施例は、以下のような効果作用を示す。
アッパヘッド21とロアヘッド22を接合することで吸気ポート11の内部に現れる吸気ポート段差部11cを、面取り部11dとして加工することで、吸気ポート11の内部を流れる吸気エア20の抵抗となることを第1実施例よりも更に積極的に抑えることが可能となる。
このように積極的に吸気ポート11の吸気エア20の抵抗を減らすことは、よりシビアな吸気量の管理を行う必要がある場合に有効である。
これは、第1実施例のように、吸気ポート段差部11cが下流側吸気ポート11b側から見て出っ張っている場合、上流側吸気ポート11a側から見て出っ張っていないので、吸気エア20が吸気ポート段差部11cに直接衝突する障害とはならない。ただし、急激に拡菅されることで、下流側吸気ポート11b側の吸気ポート段差部11cの前にできる空間に若干乱流が発生する。
しかし面取り部11dを設けることでこの若干発生した乱流も抑え、より抵抗となる部分を排除することが可能となる。
アッパヘッド21とロアヘッド22を接合することで吸気ポート11の内部に現れる吸気ポート段差部11cを、面取り部11dとして加工することで、吸気ポート11の内部を流れる吸気エア20の抵抗となることを第1実施例よりも更に積極的に抑えることが可能となる。
このように積極的に吸気ポート11の吸気エア20の抵抗を減らすことは、よりシビアな吸気量の管理を行う必要がある場合に有効である。
これは、第1実施例のように、吸気ポート段差部11cが下流側吸気ポート11b側から見て出っ張っている場合、上流側吸気ポート11a側から見て出っ張っていないので、吸気エア20が吸気ポート段差部11cに直接衝突する障害とはならない。ただし、急激に拡菅されることで、下流側吸気ポート11b側の吸気ポート段差部11cの前にできる空間に若干乱流が発生する。
しかし面取り部11dを設けることでこの若干発生した乱流も抑え、より抵抗となる部分を排除することが可能となる。
面取り部11dを加工する際には、加工高さhをできるだけ長くとることで、より吸気エア20の流れに対する阻害要因を発生しにくくすることができる。吸気ポート11の広がり角を小さくすることで、剥離を抑えることができ、より渦巻く部分を少なくできるからである。
また、面取り部11dを加工することで、接合時に管内にはみ出た液状接着剤23や接合剤等も削り取ることが可能である。
これは、アッパヘッド21とロアヘッド22を接合することで起きる段差は、寸法公差によるものだけではなく、液状接着剤23等によっても引き起こされる場合があるからである。
ロウ付けによる接合においても、ロウ材が接合時に接合面からはみ出してしまうケースは十分に考えられる。また、接合強度を高めるためにフィレットと呼ばれるロウ付け肉盛りをするケースもあり、接合する際に接合剤の量を調整したとしても、流路内に出っ張りが出てしまうことは避けられない。
また、面取り部11dを加工することで、接合時に管内にはみ出た液状接着剤23や接合剤等も削り取ることが可能である。
これは、アッパヘッド21とロアヘッド22を接合することで起きる段差は、寸法公差によるものだけではなく、液状接着剤23等によっても引き起こされる場合があるからである。
ロウ付けによる接合においても、ロウ材が接合時に接合面からはみ出してしまうケースは十分に考えられる。また、接合強度を高めるためにフィレットと呼ばれるロウ付け肉盛りをするケースもあり、接合する際に接合剤の量を調整したとしても、流路内に出っ張りが出てしまうことは避けられない。
もちろん第1実施例の示した通り、液状接着剤23等の出っ張りに関しては吸気エアポート段差部11cの下に隠れてしまう。
しかし、このような場合にも、厳密な意味で言えば出っ張りが流体の流れの抵抗となり、図10に示した程の影響は出ないにしても、流量の低下に繋がると考えられる。
しかし、アッパヘッド21とロアヘッド22の接合時に吸気ポート11の内部に現れる吸気ポート段差部11cを、面取り部11dとして加工することで、このような液状接着剤23やロウ材等も取り除くことが可能である。こうして面取り部11dを加工すると同時に、液状接着剤23等の出っ張りも取り除いてやることで、液状接着剤23等による僅かな吸気エア20の流通を阻害も防ぐことができる。
液状接着剤23等は、第1実施例の図5で説明した通り、吸気ポート段差部11cによって隠れてしまうため、大きな阻害原因にはなりにくいが、このように積極的に加工して面取り部11dを設けてやることで、よりシビアに吸気エア20の流通の阻害防止を実現することができる。
しかし、このような場合にも、厳密な意味で言えば出っ張りが流体の流れの抵抗となり、図10に示した程の影響は出ないにしても、流量の低下に繋がると考えられる。
しかし、アッパヘッド21とロアヘッド22の接合時に吸気ポート11の内部に現れる吸気ポート段差部11cを、面取り部11dとして加工することで、このような液状接着剤23やロウ材等も取り除くことが可能である。こうして面取り部11dを加工すると同時に、液状接着剤23等の出っ張りも取り除いてやることで、液状接着剤23等による僅かな吸気エア20の流通を阻害も防ぐことができる。
液状接着剤23等は、第1実施例の図5で説明した通り、吸気ポート段差部11cによって隠れてしまうため、大きな阻害原因にはなりにくいが、このように積極的に加工して面取り部11dを設けてやることで、よりシビアに吸気エア20の流通の阻害防止を実現することができる。
なお、加工する位置について、吸気ポート11及び排気ポート12は形状によっては追加工することも可能だが、ウォータジャケット等の、アッパヘッド21及びロアヘッド22を一体化後に、中空状態になってしまう部分に関しては、追加工は困難である。
しかし、第1実施例に示した方法によって、これらの問題の殆どは解決する。そして、吸気ポート11のように、より性能にシビアに影響する部分に、面取り部11dの様な加工を施せばよい。このような面取り部11dを設ける加工は、高性能を求める場合においては重要である。
すなわち、吸気ポート11のように流速が早く、かつ流量の変化によって、エンジンの性能低下に直結する場合は、少しでも流量特性を向上させることに繋がるので、このような加工を行うことは好ましい。
しかし、第1実施例に示した方法によって、これらの問題の殆どは解決する。そして、吸気ポート11のように、より性能にシビアに影響する部分に、面取り部11dの様な加工を施せばよい。このような面取り部11dを設ける加工は、高性能を求める場合においては重要である。
すなわち、吸気ポート11のように流速が早く、かつ流量の変化によって、エンジンの性能低下に直結する場合は、少しでも流量特性を向上させることに繋がるので、このような加工を行うことは好ましい。
また、これらの加工は、アッパヘッド21とロアヘッド22を一体化させてから、修正する必要があるため、加工工程を増やせば、加工コストがかかってしまうとも考えられる。
しかし、この吸気ポート11に面取り部11dを設けることは、面取り加工自体が簡単なものであり、加工の手間はあまりかからない。さらに、該当部分全てに加工を施すとなると加工の手間がかかるため、必要な部分だけ行えばよい。
また、吸気ポート11の場合は、アッパヘッド21及びロアヘッド22を接合した後、図示しないバルブシートを燃焼室15側から打ち込むための加工を必要とする。したがって、この際に加工を行ってしまえば、それほど手間もかからず加工ができるものと考える。
しかし、この吸気ポート11に面取り部11dを設けることは、面取り加工自体が簡単なものであり、加工の手間はあまりかからない。さらに、該当部分全てに加工を施すとなると加工の手間がかかるため、必要な部分だけ行えばよい。
また、吸気ポート11の場合は、アッパヘッド21及びロアヘッド22を接合した後、図示しないバルブシートを燃焼室15側から打ち込むための加工を必要とする。したがって、この際に加工を行ってしまえば、それほど手間もかからず加工ができるものと考える。
以上に説明した第2実施例により、以下のような効果が得られる。
(1)第1実施例に記載のシリンダヘッド10又は図示しないシリンダブロックの構造において、上流側吸気ポート11aの接合面Y―Yに面する入口の角部となる吸気ポート段差部11cが、面取りされ面取り部11dとなるので、アッパヘッド21とロアヘッド22が接合された際に、ズレが発生して上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bで接合面Y―Yを境に段差ができてしまい、下流側吸気ポート11bから見て上流側吸気ポート11aに鋭角な突起がとなる吸気ポート段差部11cが出っ張ることがない。
前述したように、第1実施例のように構成し、上流側流路断面A1よりも下流側流路断面A2の断面積を、接合面Y―Yで大きくしてやることで、上流側吸気ポート11aからみて下流側吸気ポート11bに吸気ポート段差部11cが出っ張ること防止できるが、下流側吸気ポート11bから見た場合には、上流側吸気ポート11aに吸気ポート段差部11cが出っ張っている。
(1)第1実施例に記載のシリンダヘッド10又は図示しないシリンダブロックの構造において、上流側吸気ポート11aの接合面Y―Yに面する入口の角部となる吸気ポート段差部11cが、面取りされ面取り部11dとなるので、アッパヘッド21とロアヘッド22が接合された際に、ズレが発生して上流側吸気ポート11aと下流側吸気ポート11bで接合面Y―Yを境に段差ができてしまい、下流側吸気ポート11bから見て上流側吸気ポート11aに鋭角な突起がとなる吸気ポート段差部11cが出っ張ることがない。
前述したように、第1実施例のように構成し、上流側流路断面A1よりも下流側流路断面A2の断面積を、接合面Y―Yで大きくしてやることで、上流側吸気ポート11aからみて下流側吸気ポート11bに吸気ポート段差部11cが出っ張ること防止できるが、下流側吸気ポート11bから見た場合には、上流側吸気ポート11aに吸気ポート段差部11cが出っ張っている。
このような下流側吸気ポート11bから見た上流側吸気ポート11aの吸気ポート段差部11cは、上流側吸気ポート11aから見た下流側吸気ポート11bの吸気ポート段差部11cに比べて流体に及ぼす影響は少ない。しかしながら、段付きとなった流路の径の拡大は、乱流の発生を引き起こす。したがって、このような下流側吸気ポート11bから見た、上流側吸気ポート11aの吸気ポート段差部11cについても面取り部11dを設けてやることで、このような乱流の発生を抑えることが可能になる。
これによって、吸気ポート11であれば、吸気エア20の流量の低下を招かず、したがってエンジンの性能低下に繋がることもない。
これによって、吸気ポート11であれば、吸気エア20の流量の低下を招かず、したがってエンジンの性能低下に繋がることもない。
(2)(1)に記載されるシリンダヘッド10又は図示しないシリンダブロックの構造において、アッパヘッド21とロアヘッド22が、接合面Y―Yに液状接着剤23を用いて一体とされることを特徴とするので、アッパヘッド21とロアヘッド22を簡易に接合することが可能で、生産コストを削減することが可能となる。
また、アッパヘッド21とロアヘッド22を接着する液状接着剤23が、上流側吸気ポート11aよりも下流側吸気ポート11bが広いことで、流路内にはみ出して抵抗となることがない。
また、アッパヘッド21とロアヘッド22を接着する液状接着剤23が、上流側吸気ポート11aよりも下流側吸気ポート11bが広いことで、流路内にはみ出して抵抗となることがない。
なお、本発明は前記第1実施例及び第2実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、第1実施例及び第2実施例では分割されたシリンダヘッド10について説明したが、シリンダブロックについても流体が流れる流路を有するために同様の問題が起こると考えられる。そして、本発明をシリンダブロックに適用することで、流路に現れる段差が流量に与える流量の問題を解決しうるので、この適用について妨げるものではない。
また、シリンダヘッド10のアッパヘッド21は低圧鋳造法で制作するとしているが、特許文献1のように更に分割してダイカスト鋳造によって成形することを妨げない。
例えば、第1実施例及び第2実施例では分割されたシリンダヘッド10について説明したが、シリンダブロックについても流体が流れる流路を有するために同様の問題が起こると考えられる。そして、本発明をシリンダブロックに適用することで、流路に現れる段差が流量に与える流量の問題を解決しうるので、この適用について妨げるものではない。
また、シリンダヘッド10のアッパヘッド21は低圧鋳造法で制作するとしているが、特許文献1のように更に分割してダイカスト鋳造によって成形することを妨げない。
10 シリンダヘッド
11 吸気ポート
11a 上流側吸気ポート
11b 下流側吸気ポート
11c 吸気ポート段差部
12 排気ポート
13 ウォータジャケット
14 点火プラグ穴
15 燃焼室
20 吸気エア
21 アッパヘッド
22 ロアヘッド
α 接合位置ズレ
A1 上側流路断面
A2 下側流路断面
11 吸気ポート
11a 上流側吸気ポート
11b 下流側吸気ポート
11c 吸気ポート段差部
12 排気ポート
13 ウォータジャケット
14 点火プラグ穴
15 燃焼室
20 吸気エア
21 アッパヘッド
22 ロアヘッド
α 接合位置ズレ
A1 上側流路断面
A2 下側流路断面
Claims (3)
- 各々が分割面を備える第1構成部材と第2構成部材が成形され、前記第1構成部材と前記第2構成部材が前記分割面で接合された、流体流路を有するシリンダヘッド又はシリンダブロックの構造において、
前記流体流路が前記分割面で上流側流路と下流側流路に分割され、
前記下流側流路の前記分割面に形成される下流側流路断面が、前記上流側流路の前記分割面に形成される上流側流路断面よりも広く形成されることを特徴とするシリンダヘッド又はシリンダブロックの構造。 - 請求項1に記載のシリンダヘッド又はシリンダブロックの構造において、
前記上流側流路の前記分割面に形成される入口の角部が、面取りされることを特徴とするシリンダヘッド又はシリンダブロックの構造。 - 請求項1又は請求項2に記載されるシリンダヘッド又はシリンダブロックの構造において、
前記第1構成部材と前記第2構成部材が、前記分割面に液状接着剤を用いて一体とされることを特徴とするシリンダヘッド又はシリンダブロックの構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006007427A JP2007187125A (ja) | 2006-01-16 | 2006-01-16 | シリンダヘッド又はシリンダブロックの構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006007427A JP2007187125A (ja) | 2006-01-16 | 2006-01-16 | シリンダヘッド又はシリンダブロックの構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007187125A true JP2007187125A (ja) | 2007-07-26 |
Family
ID=38342454
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006007427A Withdrawn JP2007187125A (ja) | 2006-01-16 | 2006-01-16 | シリンダヘッド又はシリンダブロックの構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007187125A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014066191A (ja) * | 2012-09-26 | 2014-04-17 | Kubota Corp | ディーゼルエンジン |
KR20190097253A (ko) * | 2017-03-29 | 2019-08-20 | 얀마 가부시키가이샤 | 엔진 장치 |
-
2006
- 2006-01-16 JP JP2006007427A patent/JP2007187125A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
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JP2014066191A (ja) * | 2012-09-26 | 2014-04-17 | Kubota Corp | ディーゼルエンジン |
KR20190097253A (ko) * | 2017-03-29 | 2019-08-20 | 얀마 가부시키가이샤 | 엔진 장치 |
KR102276270B1 (ko) | 2017-03-29 | 2021-07-12 | 얀마 파워 테크놀로지 가부시키가이샤 | 엔진 장치 |
KR20210088015A (ko) * | 2017-03-29 | 2021-07-13 | 얀마 파워 테크놀로지 가부시키가이샤 | 엔진 장치 |
KR102472495B1 (ko) | 2017-03-29 | 2022-11-29 | 얀마 파워 테크놀로지 가부시키가이샤 | 엔진 장치 |
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