JP2007186993A - 外装構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の外装構造は、建築物の躯体5建築用構成材4Aを設け、該構成材4Aに外装材6Aを固定する外装構造において、前記構成材4Aは、少なくとも横方向へ延在するウェブ部41と、該ウェブ部41の外端から上方へ延出する外側フランジ42を有し、前記外装材6Aは、下縁部61Aに構成材4Aの外側フランジ42と係合する係合部612を有し、建築物の躯体5に構成材4Aを横方向に設置し、構成材4Aの外側フランジ42に外装材6Aの下縁部61Aに形成した係合部612を係合させたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
そのため、外装材や断熱材を容易に取り付けるための提案もなされている(例えば特許文献1など)。
そこで、本発明では上記問題点に鑑み、部材点数が少なく外装材の取り付け施工が容易な外装構造を提供することを目的とする。
尚、本発明の外装構造は、縦方向に施工されるものであって、後述する各実施例のように鉛直状でなくても傾斜状でも良い。
また、外装材を上方から下方に向かって葺くことができるので、外装面の外側に配置した足場の除去は、上方のものから下方に向かって外装材の葺きあがり状態に応じて除去することができ、経費の抑制に繋がる。
図1に用いた構成材4Aにおける内側フランジ43は、第1ウェブ部111の室内側端からウェブ部41に対して略垂直方向の一方(図面では下方)へ延出するフランジ状の第1内側フランジ113と第2ウェブ部の室内側端からウェブ部41に対して略垂直方向の他方(図面では上方)へ延出するフランジ状の第2内側フランジ123とが同一平面上に並列して形成されている。
このような開口部411は、構成材4,4間に架設する受け材を支持する取付孔としても良いし、建築物としての電気配線、その他の配線・配管などを通すための貫通孔としても良いし、後述する第1構成材部2及び第2構成材部3を一体化させるためのボルト孔として用いても良い。また、このような開口部411の形状は目的に併せて円形、長方形、楕円形など適宜決定すれば良い。例えばボルト孔としての開口部を長手方向に細長く設ければ、ボルト止めの際に位置決めの微調整が可能となる。
図1に用いた外装材6Aの下縁部62Aは、面板部63の下端を内側へ折曲し、その先端を上方へ延出させ、その上端を折り返して上方に向かって幅狭となる溝状の被挿入部66Aを形成した形状であり、上縁部61Aは、面板部63の上端を内側へ折曲し、その先端を上方へ延出させ、その上端を折り返して二重片状の挿入部65Aを形成し、さらにその下端には係合溝611を形成した形状である。そして、上縁部61Aを、隣接する外装材6の下縁部62Aに組み付けると共に構成材4の外側フランジ42に取り付けることができる構成である。
この壁材8Aなどの壁材8は、断熱若しくは防耐火、遮音、吸音、化粧等を目的とした部材を指し、例えば断熱材としては、発泡ポリスチレンやフェノールフォーム、木毛セメント板などのボード、ガラス繊維等のウール状の断熱材などを用いることができる。図示実施例の壁材8Aとして、珪酸カルシウム板を防耐火材兼化粧材として用いた。また、外装材6Aの裏面に配する断熱材64として、発泡ポリスチレンのボードを用いた。
このような壁材8は、上下に隣接する構成材4,4に架設するものであって、構成材4の内側フランジ43の外側に配設しても内側に配設しても良い。また、その固定は、ビス等の固着具やクリップ状の押さえ具等の部材による固定の他、内側フランジ43と外装材6との間に壁材8を隙間なく配置して内側フランジ43と外装材6裏面とで挟着しても良いし、壁材8が弾性を有する場合には上下に隣接する構成材4,4のウェブ41,41間に押し込むように隙間なくはめ込むなど、別途部材を使用しない固定でも良い。
次に、外側からそれぞれ一定幅の壁材8Aを構成材4Aの内側フランジ43の外側に沿わせ、クリップ状部分91と押さえ片92とからなる押さえ具9Aを開口部411に挿入して壁材8Aの外側への傾倒を防止する。
その後、予め裏面側に断熱材64を一体的に設けた外装材6Aを上方側から下方側へ順に敷設する。その際の手順を図1(c)に示すが、まず上段の外装材6Aの下縁部62Aの被挿入部65Aを構成する内側片を構成材4Aの外側フランジ42の外面側に沿わせ、ビス止め(ビス621)する。その後、その下段の外装材6Aの上縁部6Aの挿入部65Aを、被挿入部66Aに挿入して組み付けると共に係合溝611を外側フランジ部42の下端に係合させて取り付ける。同様の施工を繰り返して外装材6Aを張設する。
尚、図示しないが、外装材6Aの横方向の接続は特に限定するものではなく、例えば横方向端部の一方に差し込み部、他方に被差し込み部を設けて差し込みによって接続しても良いし、U字状の挿入部を設けたジョイント受け部材に外装材の両端部を折り下げて挿入し、上方からT字状のジョイント部材を被せるようにしても良く、公知の何れの方法を用いても良い。
尚、形成される外装面には横方向の凹部が形成されるが、該凹部に目地材やカバー材等を配設して連続する一面状の外装面を得るようにしても良い。
そして、この場合の施工は、躯体5側から長尺な壁材8Bを構成材4Aの内側フランジ43の躯体5側にビス止め(ビス81)する以外は前記図1の実施例と同様である。
この実施例に用いた外装材6Cは、基本的な形状は図1,図2の各実施例に用いた外装材6Aと同様であって、上縁部61Cには挿入部65C及び係合溝611が設けられ、下縁部62Cには被挿入部66Cが設けられる点でも同様であるが、施工状態において接面状に当接し、接面部が外側に向かって段状に下り傾斜するような形状に成形されている。
この実施例に用いた外装材6Dは、上縁部61Dが面板部63の上端と該上端を内側へ折曲した挿入部65Dからなり、下縁部62Dは面板部63の下端を内側へ折曲し、その先端を上方へ延出させて折返し状に屈曲して被挿入部66Dを形成し、さらにその下端を外側へく字状に折曲して被係合部622を形成し、さらに下方へ延在させ、その下端を球状に折り返した形状である。また、構成材4Aのウェブ部41の隙間には、グラスウール等の不定形の充填材48Bを充填した。この充填材は、基本的に上下に隣接する構成材4,4に設けられる壁材8と同質のもの(同様の効果が期待できるもの)が設けられる。また、充填材の厚さは、少なくとも充填材の有する各機能の効果が期待できる程度の厚さがあれば良い。尚、定形の充填材は、ウェブ部41の開口部411に併せて予め穴を空けておいても良いし、充填後に穴を空けても良い。また、他の実施例についても充填材を設ける場合には、基本的にウェブ部41の上下に配置させた壁材8と同質で機能が期待できる程度の厚さのものを用いる。こうして充填材を充填したウェブ部41は、壁材8の有する断熱、吸音、遮音、防耐火等の損失部分とならないようにすることができる。
そして、この場合の施工は、躯体5側から長尺な壁材8Bを構成材4Aの内側フランジ43の躯体5側にビス止め(ビス81)し、外側から一定幅の壁材8Cを内側フランジ43の外側に沿わせる。さらに、上段の外装材6Dの下縁部62Dを外側フランジ42の外面側に沿わせ、下縁部62Dの下端に形成した球状部分と外側フランジ42の下端に形成した球状部分に断面逆Ω字状の固定具623を嵌合させて取り付ける。壁材8Cは内側フランジ43と外装材6Dの裏面に一体的に設けた断熱材64とで挟着される。その後、下段の外装材6Dの上縁部61D(挿入部65D)を被挿入部66Dに挿入すると、挿入部65Dの内側片が被係合部622に係合して安定に取り付けられる。それ以外は前記図1と同様に施工される。
図6(a)に示す構成材4Cは、前記図1〜3に用いた構成材4Aと外側フランジ42の先端形状以外は略同一の断面形状を有するが、第2構成材部3の第2外側フランジ32の先端で第1構成材部2と線接合して一体化されている。
図6(b)に示す構成材4Dは、第1外側フランジ22と第2外側フランジ32とが面接合して一体化されている。尚、面接合は、スポット溶接等による部分的な接合も含む。
図6(c),(d)に示す構成材4Eは、第1外側フランジ22の先端に第2外側フランジ32の先端(折返し部)が係合し、図示しないビスやボルト・ナット、或いは溶接等により一体化される。このように第1構成材部2と第2構成材部3の外側フランジ22,32は、重合するだけであっても、係止するものでも良く、この場合、別部材2,3の組み合わせ(位置決め)を容易に実施できる。また、ウェブ部41の隙間には、補強用部材46としてプレート状(図6(d))、或いは図示しないがL型、T型などのアングル材を配しても良い。この補強用部材46により、ボルト締めを行う場合に、第1ウェブ部21や第2ウェブ部31の変形を防止できる。この補強用部材は、断熱、吸音、遮音、防耐火等の機能を有しても良い。
図6(e)に示す構成材4Fは、外側フランジ42の途中に溝部49形状を付加した。このように溝部49を設けることにより、第1構成材部2と第2構成材部3の一体化の際の位置決めを容易に行うことができる。
図6(i)〜(k)に示す構成材4J〜4Lは、上記図6(f)〜(h)の構成材4G〜4Iと同一の断面形状を有するものであって、第2構成材部3の第2外側フランジ32の先端で第1構成材部2と線接合して一体化されている。そして、図6(i)の構成材4Jは内側フランジ43が第2内側フランジ33のみで構成され、図6(j)の構成材4Kは内側フランジ43が第1内側フランジ23のみで構成され、図6(k)の構成材4Lは内側フランジ43が存在しない構成である。
外側フランジ42についても、第1外側フランジ(112又は22)と第2外側フランジ(122又は32)を重合して形成するばかりでなく、第1外側フランジ22のみ、或いは第2外側フランジ32のみで形成しても良い。
例えば図7(a)〜(d)に示す構成材4M〜4Pは、断面L字状又は断面コ字状に成形した第1構成材部2と、断面略Z字状又は断面L字状に成形した第2構成材部3とを一体化補助部材46を介して組み合わせることにより、それぞれ下段に示すような隙間を形成することができ、該隙間に前記図1〜図5の各実施例におけるL型のアングル材50を挿入して取り付けることができる。また、ウェブ部41の隙間には、アングル材50や補強用部材(一体化補助部材)46ばかりでなく、前記図5の実施例のように各種の定形、不定形の充填材48A,48Bを充填しても良い。即ちウェブ部41の上下に配設する壁材8の種類に応じて断熱、吸音、遮音、防耐火等の機能性を有する充填材を充填することにより、ウェブ部41が壁材8の有する断熱、吸音、遮音、防耐火等の損失部分とならないようにすることができる。特に限定するものではないが、定形の充填材としては、発泡ポリスチレンやフェノールフォーム等の各種素材からなる板状材等が挙げられ、不定形の充填材としては、グラスウールやロックウール等の繊維系材や充填後に硬化する樹脂組成物等を挙げることができる。
尚、アングル材50を用いずに例えば内側フランジ43を直接躯体5に取り付けても良く、必ずしもウェブ部41に隙間は必要ではなく、単一片状でも良いし、図7(e)〜(h)に示す構成材4Q〜4Tのように断面L字状又は断面コ字状に成形した第1構成材部2と、断面略Z字状又は断面L字状に成形した第2構成材部3とを背中合わせに接合状に一体化しても良い。尚、図7は図3〜5と同スケールで表記した。
41 ウェブ部
411 開口部
42 外側フランジ
43 内側フランジ
5 躯体
6A〜6E 外装材
61A〜61E 下縁部
61a〜61e 上縁部
612 外側係合溝(係合部)
614 嵌合部(係合部)
8A〜8C 壁材
Claims (4)
- 建築物の躯体に建築用構成材を設け、該構成材に外装材を固定する外装構造において、
前記構成材は、少なくとも横方向へ延在するウェブ部と、該ウェブ部の外端から下方へ延出する外側フランジを有し、
前記外装材は、上縁部、下縁部の何れか一方に挿入部、他方に該挿入部が挿入される被挿入部を有し、
建築物の躯体に構成材を横方向に設置し、外装材の上縁部を、隣接する外装材の下縁部に組み付けると共に構成材の外側フランジに取り付けたことを特徴とする外装構造。 - 上下に隣接する構成材に、断熱、吸音、遮音、防耐火の少なくとも1以上の特性を有するか、或いは各種素材から構成される化粧材などの壁材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の外装構造。
- 外装材と壁材との間に空気層を設けたことを特徴とする請求項2に記載の外装構造。
- ウェブ部は対向する第1ウェブ部と第2ウェブ部とからなり、その隙間に断熱、吸音、遮音、防耐火等の機能性を有する充填材を充填したことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の外装構造。
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