JP2007186600A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】
本発明は、ハロゲン系化合物を含まず、少ない添加量で効果的に難燃性が付与された樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】
主鎖に酸素を有する重合体に対し、スルホン酸基を有する固体酸を含有することで、ハロゲン系化合物を含まず、少ない添加量で効果的に難燃性が付与された樹脂組成物を提供することを見出した。
すなわち、主鎖に酸素を有する重合体100重量部と、スルホン酸基を有する固体酸0.0001〜2.0重量%とを含んでなる難燃性樹脂組成物。主鎖に酸素を有する重合体が、熱可塑性樹脂である上記難燃性樹脂組成物。
本発明は、ハロゲン系化合物を含まず、少ない添加量で効果的に難燃性が付与された樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】
主鎖に酸素を有する重合体に対し、スルホン酸基を有する固体酸を含有することで、ハロゲン系化合物を含まず、少ない添加量で効果的に難燃性が付与された樹脂組成物を提供することを見出した。
すなわち、主鎖に酸素を有する重合体100重量部と、スルホン酸基を有する固体酸0.0001〜2.0重量%とを含んでなる難燃性樹脂組成物。主鎖に酸素を有する重合体が、熱可塑性樹脂である上記難燃性樹脂組成物。
Description
本発明は、ハロゲン系化合物を含まない難燃性樹脂組成物に関する。
本発明の難燃性樹脂組成物は、ハロゲン系化合物を含まず、成形時、燃焼時に腐食性ガスが発生しないため、電気、電子製品の筐体、部品などの難燃性を求められる分野に特に好適に利用される。また、燃焼時の安全性から、住宅用資材、自動車、船舶、航空機、鉄道車両などの分野に適応できる。
本発明の難燃性樹脂組成物は、ハロゲン系化合物を含まず、成形時、燃焼時に腐食性ガスが発生しないため、電気、電子製品の筐体、部品などの難燃性を求められる分野に特に好適に利用される。また、燃焼時の安全性から、住宅用資材、自動車、船舶、航空機、鉄道車両などの分野に適応できる。
従来、熱可塑性樹脂は、その優れた成形加工性、軽量性、耐久性、電気絶縁性などから幅広い分野で活用されているが、金属に代表される無機材料と異なり、有機材料として本質的に燃えやすいという欠点を持っている。火災防止の観点から見た場合、難燃性を有していることは必要であり、各種の難燃性樹脂組成物が開示されている。
熱可塑性樹脂に難燃性を付与する方法としては、有機ハロゲン系化合物と酸化アンチモンを配合し、両者の化学的、物理的相乗効果を利用する方法が一般的である。しかし、有機ハロゲン系化合物を含む樹脂組成物では燃焼時または成形加工時、あるいは成形品が焼却処理される際に発生するハロゲン系ガス、あるいはハロゲン系化合物の腐食性が問題視されている。
熱可塑性樹脂に難燃性を付与する方法としては、有機ハロゲン系化合物と酸化アンチモンを配合し、両者の化学的、物理的相乗効果を利用する方法が一般的である。しかし、有機ハロゲン系化合物を含む樹脂組成物では燃焼時または成形加工時、あるいは成形品が焼却処理される際に発生するハロゲン系ガス、あるいはハロゲン系化合物の腐食性が問題視されている。
このような欠点を取り除くため、金属水和物を合成樹脂に添加する方法、リン化合物やチッ素化合物を単独または併用して合成樹脂に添加する方法などがハロゲン系化合物を使用しない難燃化方法として提案されている。しかし、これらの方法では、多量の難燃剤(金属水和物、リン化合物、チッ素化合物)の添加を必要とするため、被添加樹脂の機械的強度や成形加工性を低下させたり、成形品表面への難燃剤の移行が発生し、成形品の外観を著しく損ねるなどの新たな問題を引き起こしやすく、なおいっそうの改良が望まれている。
例えば、特許文献1には、スチレン系樹脂にポリフェニレンオキサイドを配合したポリマーブレンド体にメラミン、リン酸エステルなどチッ素化合物、リン化合物を添加し、さらにシュウ酸鉄で難燃効果を補強する方法が開示されているが、比較的多量の添加量必要とする。
また、特許文献2には、ポリアミノポリカルボン酸のアルカリ金属塩を難燃剤として用いる方法が開示され、また安息香酸ナトリウムが例示されている。この場合、少ない添加量で難燃性を得られるが、高度な難燃性の要求には、さらなる改良が望まれている。
また、特許文献2には、ポリアミノポリカルボン酸のアルカリ金属塩を難燃剤として用いる方法が開示され、また安息香酸ナトリウムが例示されている。この場合、少ない添加量で難燃性を得られるが、高度な難燃性の要求には、さらなる改良が望まれている。
本発明は、ハロゲン系化合物を含まず、少ない添加量で効果的に難燃性が付与された樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決すべく鋭意研究を進めた結果、主鎖に酸素を有する重合体に対し、スルホン酸基を有する固体酸を含有することで、ハロゲン系化合物を含まず、少ない添加量で効果的に難燃性が付与された樹脂組成物を提供することを見出した。
すなわち、本発明は、主鎖に酸素を有する重合体100重量部と、スルホン酸基を有する固体酸0.0001〜2.0重量%とを含んでなる難燃性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、主鎖に酸素を有する重合体が、熱可塑性樹脂である上記難燃性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、スルホン酸基を有する固体酸が、スルホン酸基有する重縮合化合物である上記難燃性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、スルホン酸基を有する固体酸が、スルホン酸基有する重縮合化合物である上記難燃性樹脂組成物に関する。
本発明により、ハロゲン系化合物を含まず、従来のハロゲン系化合物を含まない難燃性樹脂組成物と比較して、優れた難燃性を有している難燃性樹脂組成物を提供できた。
以下、本発明を更に詳しく説明する。
本発明は、主鎖に酸素を有する重合体100重量部と、スルホン酸基を有する固体酸0.0001〜2.0重量%とを含んでなる難燃性樹脂組成物である。
本発明における推測される難燃性付与のメカニズムは、以下のとおりである。すなわち、主鎖に酸素を有する重合体とスルホン酸基を有する固体酸とが、加熱されたとき、主鎖の酸素を有する結合を分解する。この分解された重合体が、低融点化されるので燃焼する前に流れ出すことで難燃性になるというものである。
本発明における主鎖に酸素を有する重合体としては、主鎖にエステル結合および/あるいはエーテル結合を有する重合体である。
例えば、アルキッド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエステル、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンオキサイド、ポリブチレンテレフタレート、アリル樹脂、エポキシ樹脂、液晶プラスティック、芳香族ポリエステル、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルイミド、ポリエチレンテレフタレートなど、あるいは、これらの重合体、重合体前駆体の混合物などが挙げられる。上記重合体は、単独あるいは2種以上の重合体を混合して使用することもできる。
上記重合体は、従来公知の方法で製造することができる。
本発明は、主鎖に酸素を有する重合体100重量部と、スルホン酸基を有する固体酸0.0001〜2.0重量%とを含んでなる難燃性樹脂組成物である。
本発明における推測される難燃性付与のメカニズムは、以下のとおりである。すなわち、主鎖に酸素を有する重合体とスルホン酸基を有する固体酸とが、加熱されたとき、主鎖の酸素を有する結合を分解する。この分解された重合体が、低融点化されるので燃焼する前に流れ出すことで難燃性になるというものである。
本発明における主鎖に酸素を有する重合体としては、主鎖にエステル結合および/あるいはエーテル結合を有する重合体である。
例えば、アルキッド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエステル、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンオキサイド、ポリブチレンテレフタレート、アリル樹脂、エポキシ樹脂、液晶プラスティック、芳香族ポリエステル、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルイミド、ポリエチレンテレフタレートなど、あるいは、これらの重合体、重合体前駆体の混合物などが挙げられる。上記重合体は、単独あるいは2種以上の重合体を混合して使用することもできる。
上記重合体は、従来公知の方法で製造することができる。
本発明におけるスルホン酸基を有する固体酸としては、芳香族環が2以上縮合した多環式芳香族炭化水素または、カリックスアレンのような芳香環が集合している芳香族多環化合物にスルホン酸基を有するものが挙げられる。
本発明におけるスルホン酸基を有する重縮合化合物としては、有機化合物および/または重縮合化剤がスルホン酸基を有する場合において、有機化合物を重縮合化剤の存在下で加熱処理する1工程のみで得られたもの、
または、重縮合化剤がスルホン酸基を有さない場合において、有機化合物を重縮合剤の存在下で加熱処理する第一工程で得られる重縮合化合物を、スルホン酸化剤でスルホン酸化する第二工程で得られたものである。
また、本発明における重縮合化合物は、有機化合物と重縮合化剤とが入っている反応容器中、加熱処理し、重縮合反応(すなわち、2個またはそれ以上の芳香環が、新たに2個またはそれ以上の原子を共有した形で一体となった縮合環を生成すること)し、複雑に重縮合した多環式芳香族炭化水素である。
本発明におけるスルホン酸基を有する重縮合化合物としては、有機化合物および/または重縮合化剤がスルホン酸基を有する場合において、有機化合物を重縮合化剤の存在下で加熱処理する1工程のみで得られたもの、
または、重縮合化剤がスルホン酸基を有さない場合において、有機化合物を重縮合剤の存在下で加熱処理する第一工程で得られる重縮合化合物を、スルホン酸化剤でスルホン酸化する第二工程で得られたものである。
また、本発明における重縮合化合物は、有機化合物と重縮合化剤とが入っている反応容器中、加熱処理し、重縮合反応(すなわち、2個またはそれ以上の芳香環が、新たに2個またはそれ以上の原子を共有した形で一体となった縮合環を生成すること)し、複雑に重縮合した多環式芳香族炭化水素である。
また、本発明において、有機化合物を重縮合化剤の存在で加熱処理する際、減圧下で行ってもよい。減圧度としては、6×10−2Pa以上〜1.01×106Pa以下である。
また、本発明における有機化合物は、炭化水素が含まれている原料であればいずれも使用でき、これらの内の2種以上複数種組み合わせて使用することもできる。
その中でも、炭化水素スルホン酸や芳香族炭化水素を原料に使用した場合、よりプロトン伝導性が高く耐熱性に優れ、且つイオン交換容量、触媒性能などにも優れ、作業安全性や収率、分子設計の自由度の高い、再現性よく、且つ低コストで容易に製造できることが多いので好ましく使用できる。
本発明における有機化合物とは、例えば、ベンゼンスルホン酸、ビフェニルスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、ノニルベンゼンスルホン酸、ブチルナフタレンスルホン酸、ドデシルナフタレンなどのアルキルナフタレンスルホン酸、ピレンスルホン酸、アントラセンスルホン酸、フェナントレンスルホン酸、コロネンスルホン酸、ペリレンスルホン酸、ピレンジスルホン酸、フェナントレンジスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、1,5−ナフタレンジスルホン酸などの芳香族炭化水素スルホン酸、
例えば、メチル硫酸、エチル硫酸、プロピル硫酸、ブチル硫酸、ペンチル硫酸、ヘキシル硫酸、ヘプチル硫酸、オクチル硫酸、ノニル硫酸、ウンデシル硫酸、デシル硫酸、トリデシル硫酸、テトラデシル硫酸、ラウリル硫酸、セチル硫酸、ドデカン硫酸、ヘプタデシル硫酸、ナノデシル硫酸、エイコシル硫酸、ステアリル硫酸、オレイル硫酸、オクタン硫酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸、ヘキサンスルホン酸、ヘプタンスルホン酸、オクタンスルホン酸、ノナンスルホン酸、デカンスルホン酸、ウンデカンスルホン酸、ドデカンスルホン酸、トリデカンスルホン酸、テトラデカンスルホン酸、ペンタデカンスルホン酸、ヘキサデカンスルホン酸、ヘプタデカンスルホン酸、オクタデカンスルホン酸、ノナデカンスルホン酸、エイコサンスルホン酸、イソブタンスルホン酸、イソペンタンスルホン酸、イソヘキサンスルホン酸、メチルペンタンスルホン酸、ジメチルブタンスルホン酸、ブテンスルホン酸、ペンテンスルホン酸、ヘキセンスルホン酸、ヘプテンスルホン酸、オクテンスルホン酸、ノネンスルホン酸、デセンスルホン酸、ウンデセンスルホン酸、ドデセンスルホン酸、トリデセンスルホン酸、テトラデセンスルホン酸、ペンタデセンスルホン酸、ヘキサデセンスルホン酸、ヘプタデセンスルホン酸、オクタデセンスルホン酸、ノナデセンスルホン酸、エイコセンスルホン酸などの脂肪族炭化水素スルホン酸が挙げられる。
さらに、スルホン酸基をふくまない有機化合物として、例えば、ベンゼンあるいは置換基含有ベンゼン、前記置換基としては、ハロゲン基、フェニル基、アルコキシル基、アミノ基、水酸基、N−オキシド基、フェニルオキシド基、アミノ基、ヒドラジル基、フェルダジル基、ニトロ基、ニトロソ基、水酸基、燐酸基、ジスルフィド基、メルカプタン基、アミド基、イミド基、イソシアネート基、ビニル基、(メタ)アクロリル基、シアノ基、カルボン酸、アルデヒド基、炭化水素基が挙げられる。炭化水素基は鎖状であっても、環状であってもよく、環状炭化水素は脂肪族系でも芳香族系でもよく、さらには単環であっても、多環であっても、またヘテロ環であってもよい。また炭化水素基は置換基を含んでいてもよい。
例えば、ナフタレン、ピレン、アントラセン、フェナントレン、ペリレン、コロネンなどの少なくとも2以上の芳香環が縮合している無置換あるいは置換基含有多環式芳香族炭化水素、前記置換基としては前述の置換基が挙げられる。例えば、ビフェニル、ターフェニルクァテルフェニル、キンクフェニル、セシルフェニル、セプチフェニル、オクチフェニル、のビフェニル、デシフェニル、フキサフェニルなどの芳香環が2個以上集合している無置換あるいは置換基含有ポリフェニル化合物、前記置換基としては前述の置換基が挙げられる。例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセロース、単糖類、二糖類、多糖類などのセルロース骨格をもつ化合物、例えば、ポリブタジエンゴムやポリイソブチレンゴム、ポリイソプレンゴムなどのゴム類、例えば、ポリビニルアルコール類、ポリスルホン類、ポリスチレン類、ポリイミド類、ポリアクリルアミド類、ポリテルペン類、アルキッド類、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ビスマレイミド−トリアジン類、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、EVA樹脂、フラン樹脂、アクリル系樹脂、メタアクリル系樹脂、ポリエステル、石油樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド、ポリアリレート、ポリアリルスルホン、ポリベンゾイミダゾール、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルスルホン、ポリチオエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミノビスマレイミド、ポリケトン、ポリメチルペンテン、ポリフェニルエーテル、ポリフェニルスルフィド、SAN樹脂、ポリウレタン、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコール、シリコーン、ポリ酢酸ビニル、キシレン樹脂などのゴム以外の合成ポリマー、廃タイヤ、硫酸ピッチ、石油ピッチなどの産業廃棄物、使用済み茶葉やコーヒー豆、みかんの皮などの天然化合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記有機化合物は、単独または2種類以上の化合物を混合して使用することもできる。
その中でも、炭化水素スルホン酸や芳香族炭化水素を原料に使用した場合、よりプロトン伝導性が高く耐熱性に優れ、且つイオン交換容量、触媒性能などにも優れ、作業安全性や収率、分子設計の自由度の高い、再現性よく、且つ低コストで容易に製造できることが多いので好ましく使用できる。
本発明における有機化合物とは、例えば、ベンゼンスルホン酸、ビフェニルスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、ノニルベンゼンスルホン酸、ブチルナフタレンスルホン酸、ドデシルナフタレンなどのアルキルナフタレンスルホン酸、ピレンスルホン酸、アントラセンスルホン酸、フェナントレンスルホン酸、コロネンスルホン酸、ペリレンスルホン酸、ピレンジスルホン酸、フェナントレンジスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、1,5−ナフタレンジスルホン酸などの芳香族炭化水素スルホン酸、
例えば、メチル硫酸、エチル硫酸、プロピル硫酸、ブチル硫酸、ペンチル硫酸、ヘキシル硫酸、ヘプチル硫酸、オクチル硫酸、ノニル硫酸、ウンデシル硫酸、デシル硫酸、トリデシル硫酸、テトラデシル硫酸、ラウリル硫酸、セチル硫酸、ドデカン硫酸、ヘプタデシル硫酸、ナノデシル硫酸、エイコシル硫酸、ステアリル硫酸、オレイル硫酸、オクタン硫酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸、ヘキサンスルホン酸、ヘプタンスルホン酸、オクタンスルホン酸、ノナンスルホン酸、デカンスルホン酸、ウンデカンスルホン酸、ドデカンスルホン酸、トリデカンスルホン酸、テトラデカンスルホン酸、ペンタデカンスルホン酸、ヘキサデカンスルホン酸、ヘプタデカンスルホン酸、オクタデカンスルホン酸、ノナデカンスルホン酸、エイコサンスルホン酸、イソブタンスルホン酸、イソペンタンスルホン酸、イソヘキサンスルホン酸、メチルペンタンスルホン酸、ジメチルブタンスルホン酸、ブテンスルホン酸、ペンテンスルホン酸、ヘキセンスルホン酸、ヘプテンスルホン酸、オクテンスルホン酸、ノネンスルホン酸、デセンスルホン酸、ウンデセンスルホン酸、ドデセンスルホン酸、トリデセンスルホン酸、テトラデセンスルホン酸、ペンタデセンスルホン酸、ヘキサデセンスルホン酸、ヘプタデセンスルホン酸、オクタデセンスルホン酸、ノナデセンスルホン酸、エイコセンスルホン酸などの脂肪族炭化水素スルホン酸が挙げられる。
さらに、スルホン酸基をふくまない有機化合物として、例えば、ベンゼンあるいは置換基含有ベンゼン、前記置換基としては、ハロゲン基、フェニル基、アルコキシル基、アミノ基、水酸基、N−オキシド基、フェニルオキシド基、アミノ基、ヒドラジル基、フェルダジル基、ニトロ基、ニトロソ基、水酸基、燐酸基、ジスルフィド基、メルカプタン基、アミド基、イミド基、イソシアネート基、ビニル基、(メタ)アクロリル基、シアノ基、カルボン酸、アルデヒド基、炭化水素基が挙げられる。炭化水素基は鎖状であっても、環状であってもよく、環状炭化水素は脂肪族系でも芳香族系でもよく、さらには単環であっても、多環であっても、またヘテロ環であってもよい。また炭化水素基は置換基を含んでいてもよい。
例えば、ナフタレン、ピレン、アントラセン、フェナントレン、ペリレン、コロネンなどの少なくとも2以上の芳香環が縮合している無置換あるいは置換基含有多環式芳香族炭化水素、前記置換基としては前述の置換基が挙げられる。例えば、ビフェニル、ターフェニルクァテルフェニル、キンクフェニル、セシルフェニル、セプチフェニル、オクチフェニル、のビフェニル、デシフェニル、フキサフェニルなどの芳香環が2個以上集合している無置換あるいは置換基含有ポリフェニル化合物、前記置換基としては前述の置換基が挙げられる。例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセロース、単糖類、二糖類、多糖類などのセルロース骨格をもつ化合物、例えば、ポリブタジエンゴムやポリイソブチレンゴム、ポリイソプレンゴムなどのゴム類、例えば、ポリビニルアルコール類、ポリスルホン類、ポリスチレン類、ポリイミド類、ポリアクリルアミド類、ポリテルペン類、アルキッド類、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ビスマレイミド−トリアジン類、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、EVA樹脂、フラン樹脂、アクリル系樹脂、メタアクリル系樹脂、ポリエステル、石油樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド、ポリアリレート、ポリアリルスルホン、ポリベンゾイミダゾール、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルスルホン、ポリチオエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミノビスマレイミド、ポリケトン、ポリメチルペンテン、ポリフェニルエーテル、ポリフェニルスルフィド、SAN樹脂、ポリウレタン、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコール、シリコーン、ポリ酢酸ビニル、キシレン樹脂などのゴム以外の合成ポリマー、廃タイヤ、硫酸ピッチ、石油ピッチなどの産業廃棄物、使用済み茶葉やコーヒー豆、みかんの皮などの天然化合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記有機化合物は、単独または2種類以上の化合物を混合して使用することもできる。
本発明における重縮合化剤としては、例えば、濃硫酸、発煙硫酸のスルホン酸基を有するものと、スルホン酸基をもたないものがあり、別の視点からは、AlCl3、FeCl3、SbCl5、AlBr3、BF3、ZnCl2、CuCl2、TiCl4、HF、H3PO4、P2O5、ポリリン酸などのルイス酸触媒、濃硫酸、発煙硫酸、塩化第二鉄、フェリシアン化カリウム、二酸化マンガン、過酸化水素、過硫酸、ヨウ素、酸化セレン、有機過酸など諸種の酸化剤やScholl反応に使用される縮合剤、固体酸や一般的な脱水素触媒など挙げることができるが、これらに限定するもではない。
これらの添加方法は、一度に添加してもよく、別々に添加してもよい。
また、重縮合を促進させるために、ルイス酸触媒と酸化剤とを組み合わせてもよい。
また、重縮合を促進させるために、ルイス酸触媒系重縮合剤の溶融点を下げる作用のある塩化ナトリウム、塩化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、などのハロゲン化アルカリ金属塩などを組み合わせることも効果的である。
これらの添加方法は、一度に添加してもよく、別々に添加してもよい。
また、重縮合を促進させるために、ルイス酸触媒と酸化剤とを組み合わせてもよい。
また、重縮合を促進させるために、ルイス酸触媒系重縮合剤の溶融点を下げる作用のある塩化ナトリウム、塩化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、などのハロゲン化アルカリ金属塩などを組み合わせることも効果的である。
本発明において、重縮合化剤として、濃硫酸または発煙硫酸で処理する場合は、重縮合反応とスルホン酸化が同時に行うことができるので、さらにスルホン酸化剤でのスルホン酸化を更に行ってもよいし、省略してもよい。
本発明の重縮合化剤の添加量としては、重縮合反応が生じる量であればよいが、より好ましくは、有機化合物100重量部に対して100〜2000重量部である。
本発明におけるルイス酸触媒と酸化剤の組み合わせによる比率は、ルイス酸触媒100重量部に対して酸化剤0.01から100重量部である。
本発明におけるハロゲン化アルカリ金属の添加量としては、ルイス酸触媒100重量部に対して、ハロゲン化金属1〜100重量部である。より好ましくは、5〜60重量部である。
本発明におけるルイス酸触媒と酸化剤の組み合わせによる比率は、ルイス酸触媒100重量部に対して酸化剤0.01から100重量部である。
本発明におけるハロゲン化アルカリ金属の添加量としては、ルイス酸触媒100重量部に対して、ハロゲン化金属1〜100重量部である。より好ましくは、5〜60重量部である。
また、本重縮合反応は、溶媒の非存在下においても行われるが、溶媒の存在下でも行うことができる。
この溶媒としては、ニトロメタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼン、ニ硫化炭素、シクロヘキサン、ヘプタンなど、一般にFriedel−Crafts反応やカチオン重合などに使用される溶媒が使用できる。
この溶媒としては、ニトロメタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼン、ニ硫化炭素、シクロヘキサン、ヘプタンなど、一般にFriedel−Crafts反応やカチオン重合などに使用される溶媒が使用できる。
本発明のスルホン酸化剤としては、例えば、三酸化硫黄、濃硫酸、発煙硫酸、無水硫酸、クロロ硫酸、アミド硫酸などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明のスルホン酸化剤の添加量としては、スルホン酸化剤の種類やスルホン酸化導入量により添加量は変わるが、重縮合化合物にスルホン酸化が生じる量であればよく、好ましくは、有機化合物100重量部に対して0.1〜2000重量部である。
このときの反応温度としては、スルホン酸化剤の種類やスルホン基導入量などにより反応温度は適宜変わるが、好ましくは、−20℃〜250℃である。
更に、本発明の有機化合物は、芳香族炭化水素であることが好ましい。
芳香族炭化水素は、他の炭化水素に比べて脱水素が生じ易いので、重縮合化剤の存在下、加熱処理による重縮合反応が促進されやすい傾向にあるためである。
本発明の芳香族炭化水素としては、例えば、芳香族炭化水素スルホン酸、ベンゼンあるいは置換基含有ベンゼン、無置換あるいは置換基含有多環式芳香族炭化水素、無置換あるいは置換基含有ポリフェニル化合物などが挙げられるが、これらに限定するものではない。
本発明におけるスルホン酸基を有する固体酸は、主鎖に酸素を有する重合体に対し、0.0001〜2.0重量%である。
0.0001重量%未満であると効果が発揮されず、2.0重量%を超えると、樹脂の機械文政、成形加工性を損なうためである。
また、本発明における主鎖に酸素を有する重合体が、熱可塑性樹脂であることが好ましい。加熱して溶融することで、スルホン酸基を有する固体酸との接触がよくなり、主鎖の酸素により効果が発揮されるためである。
本発明のスルホン酸化剤の添加量としては、スルホン酸化剤の種類やスルホン酸化導入量により添加量は変わるが、重縮合化合物にスルホン酸化が生じる量であればよく、好ましくは、有機化合物100重量部に対して0.1〜2000重量部である。
このときの反応温度としては、スルホン酸化剤の種類やスルホン基導入量などにより反応温度は適宜変わるが、好ましくは、−20℃〜250℃である。
更に、本発明の有機化合物は、芳香族炭化水素であることが好ましい。
芳香族炭化水素は、他の炭化水素に比べて脱水素が生じ易いので、重縮合化剤の存在下、加熱処理による重縮合反応が促進されやすい傾向にあるためである。
本発明の芳香族炭化水素としては、例えば、芳香族炭化水素スルホン酸、ベンゼンあるいは置換基含有ベンゼン、無置換あるいは置換基含有多環式芳香族炭化水素、無置換あるいは置換基含有ポリフェニル化合物などが挙げられるが、これらに限定するものではない。
本発明におけるスルホン酸基を有する固体酸は、主鎖に酸素を有する重合体に対し、0.0001〜2.0重量%である。
0.0001重量%未満であると効果が発揮されず、2.0重量%を超えると、樹脂の機械文政、成形加工性を損なうためである。
また、本発明における主鎖に酸素を有する重合体が、熱可塑性樹脂であることが好ましい。加熱して溶融することで、スルホン酸基を有する固体酸との接触がよくなり、主鎖の酸素により効果が発揮されるためである。
本発明の難燃性樹脂組成物は、前記主鎖に酸素を有する重合体、前記スルホン酸基を有する固体酸を含んでなるが、それ以外に必要に応じて、成形性、接着性、耐候性などを向上させるために、樹脂組成物としての難燃性以外の性能を損ねない範囲で、主鎖に酸素を有さない重合体や添加剤を用いることができる。このような添加剤としては、シランカップリング剤、耐熱安定剤、顔料、染料、粘着付与樹脂、可塑剤、紫外線吸収剤、消泡剤、レベリング調整剤、充填剤等を配合することができる。
耐熱安定剤としては、リン(ホスファイト)系、ラクトン系、ヒドロキシルアミン系、水酸化アルミニウム、イオウ系等のものが使用できるが、耐熱安定剤が効果的である。
耐熱安定剤としては、リン(ホスファイト)系、ラクトン系、ヒドロキシルアミン系、水酸化アルミニウム、イオウ系等のものが使用できるが、耐熱安定剤が効果的である。
充填剤としては、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、タルク、モンモロリナイト、カオリン、ベントナイト等の無機充填剤、 アルミニウム、金、銀、銅、ニッケル等の金属充填剤が上げられる。
分散性の点から、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウムが好ましい。
前記充填剤の配合量は、重合体100重量部に対して0.1〜100重量部であることが好ましく、0.2〜50重量部であることがより好ましい。
分散性の点から、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウムが好ましい。
前記充填剤の配合量は、重合体100重量部に対して0.1〜100重量部であることが好ましく、0.2〜50重量部であることがより好ましい。
本発明において、主鎖に酸素を有さない重合物としては、例えば、(メタ)アクリル共重合体、アミノ樹脂、ポリウレタン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリル酸エステルースチレンーアクリロニトリル共重合体、ビスマレイミドトリアジン樹脂、酢酸セルロース、酪酢酸セルロース、エチルセルロースなどのセルロース樹脂、エチレン−α-オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、フラン樹脂、メタクリル−スチレン共重合体、ニトリル樹脂、オレフィンビニル−アルコール共重合体、石油樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアリルスルホン、ポリベンゾイミダゾール、ポリブタジエン、ポリブチレン、ポリチオエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミノビスマレイミド、ポリケトン、ポリメチルペンテン、ポリオレフィン、ポリプロピレン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリスチレン、スチレン−アクリトニトリル共重合体、スチレン共重合体、ブタジエン−スチレン樹脂、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。尚、実施例中、部および%とあるのは、重量部および重量%をそれぞれ意味し、Mwは重量平均分子量を意味する。
(合成1)
4つ口フラスコ300mlに、窒素60ml/min流しながら、無水塩化アルミニウム50gと塩化ナトリウム10gとナフタレン20gを仕込み、30分間緩やかに撹拌した。加熱を開始と同時に窒素を止め、90℃まで加熱し、90℃で30分間保持してから、次いで100℃まで加熱した。100℃〜105℃で4時間反応した。室温まで冷却し、過剰の塩化アルミニウムを失活させるために、希塩酸150mlを加えた。
上澄み液を捨て、トルエン200mlを添加して析出物を溶解した。得られた溶液を濾紙で濾過し、ヘプタン1000mlへ徐々に添加した。得られた沈殿物をろ過し、得た沈殿物を80℃で一晩乾燥し、重縮合反応化合物1を17.1gを得た。
4つ口フラスコ300mlに、重縮合反応化合物1 17.1gと97%硫酸171mlを仕込み、窒素を80ml/min流しながら、180℃まで加熱し、5時間反応させた。この溶液をイオン交換水340mlに撹拌しながら注ぎ込み、1時間そのまま撹拌した。これを、吸引ろ過し、さらにイオン交換水300mlで洗浄した。再度、析出物をイオン交換水300mlに分散し、1時間撹拌を行い、吸引ろ過し、イオン交換水で濾液が中性になるまで洗浄した後、熱風乾燥オーブンにて80℃で一晩乾燥し、固体酸1を23.1gを得た。
酸価の測定は、固体酸1を純水で洗浄した。次に、48時間2規定の硝酸ナトリウム水溶液中で固体酸1と反応させ、固体酸1をフィルターで濾過した。この固体酸1を取り除いた酸性溶液に水酸化ナトリウム溶液を滴下し、窒素気流中で中和点を計測した。その滴下した量により酸価を算出した。固体酸1の酸価値は、4.5meq/gであった。
4つ口フラスコ300mlに、窒素60ml/min流しながら、無水塩化アルミニウム50gと塩化ナトリウム10gとナフタレン20gを仕込み、30分間緩やかに撹拌した。加熱を開始と同時に窒素を止め、90℃まで加熱し、90℃で30分間保持してから、次いで100℃まで加熱した。100℃〜105℃で4時間反応した。室温まで冷却し、過剰の塩化アルミニウムを失活させるために、希塩酸150mlを加えた。
上澄み液を捨て、トルエン200mlを添加して析出物を溶解した。得られた溶液を濾紙で濾過し、ヘプタン1000mlへ徐々に添加した。得られた沈殿物をろ過し、得た沈殿物を80℃で一晩乾燥し、重縮合反応化合物1を17.1gを得た。
4つ口フラスコ300mlに、重縮合反応化合物1 17.1gと97%硫酸171mlを仕込み、窒素を80ml/min流しながら、180℃まで加熱し、5時間反応させた。この溶液をイオン交換水340mlに撹拌しながら注ぎ込み、1時間そのまま撹拌した。これを、吸引ろ過し、さらにイオン交換水300mlで洗浄した。再度、析出物をイオン交換水300mlに分散し、1時間撹拌を行い、吸引ろ過し、イオン交換水で濾液が中性になるまで洗浄した後、熱風乾燥オーブンにて80℃で一晩乾燥し、固体酸1を23.1gを得た。
酸価の測定は、固体酸1を純水で洗浄した。次に、48時間2規定の硝酸ナトリウム水溶液中で固体酸1と反応させ、固体酸1をフィルターで濾過した。この固体酸1を取り除いた酸性溶液に水酸化ナトリウム溶液を滴下し、窒素気流中で中和点を計測した。その滴下した量により酸価を算出した。固体酸1の酸価値は、4.5meq/gであった。
(合成2)
20gの2−ナフタレンスルホン酸を100mlの濃硫酸(97質量%)に加えた。室温で減圧を開始し、過熱を開始した。反応温度が、120℃に達したとき減圧度が1.2×103〜6.7×103Paであった。反応温度が、200℃に達したとき減圧度は1.3×102〜1.4×103Paであった。250℃で5時間加熱処理を行った。
同時に、濃硫酸も除去され、このような減圧下でスルホン酸化と重縮合反応を同時に行うことで黒色の粉末を得た。これに600mlのイオン交換水を加えて、撹拌を1時間行い、一晩静置後、デカンテーションし、沈殿物に新たにイオン交換水600mlを加え、2時間撹拌した後、一晩静置し、デカンテーションした。得られた沈殿物を熱風乾燥オーブンにて、80℃で一晩乾燥した。この固体酸2を合成1と同様に酸価値測定を行った。固体酸2の酸価値は、2.9meq/gであった。
20gの2−ナフタレンスルホン酸を100mlの濃硫酸(97質量%)に加えた。室温で減圧を開始し、過熱を開始した。反応温度が、120℃に達したとき減圧度が1.2×103〜6.7×103Paであった。反応温度が、200℃に達したとき減圧度は1.3×102〜1.4×103Paであった。250℃で5時間加熱処理を行った。
同時に、濃硫酸も除去され、このような減圧下でスルホン酸化と重縮合反応を同時に行うことで黒色の粉末を得た。これに600mlのイオン交換水を加えて、撹拌を1時間行い、一晩静置後、デカンテーションし、沈殿物に新たにイオン交換水600mlを加え、2時間撹拌した後、一晩静置し、デカンテーションした。得られた沈殿物を熱風乾燥オーブンにて、80℃で一晩乾燥した。この固体酸2を合成1と同様に酸価値測定を行った。固体酸2の酸価値は、2.9meq/gであった。
(実施例1)
40%ポリカーボネート クロロホルム溶液100重量部に固体酸1を2mg添加し、超音波で分散し、樹脂組成物1を得た。UL94V−0のPWB基材(FR4)に樹脂組成物1を乾燥後20μmの厚みになるようにスクリーン印刷し、熱風乾燥オーブンにて80℃30分加熱して乾燥し、燃焼試験片を作製した。燃焼試験片をUL規格94V−0に従って燃焼試験を行った。すなわち、試料は長さ127mm、幅12.7mmとし、垂直に保持した試料の下端に10秒間ガスバーナーの炎を接炎させて取り去った後、燃焼時間を記録した。試料の燃焼がやんだらすぐに、さらに10秒間接炎させ、燃焼時間を記録した。このとき、いずれの接炎の後も10秒以上燃焼を続けず、5個の試料に対する10回の接炎に対する総燃焼時間が50秒をこえず、また、固定用クランプの位置まで燃焼せず、試料の下方に置かれた脱脂綿を発火させず、2回目の接炎の後、30秒以上赤熱を続けないことがV-0条件である。
また、いずれの燃焼も30秒以内に止まり、5個の試料に対する10回の接炎に対する総燃焼時間が250秒をこえず、また、2回目の接炎の後、60秒以上赤熱を続けないことがV-1条件である。それ以外は、非該当と判定する。
結果は、V−0条件、V−1条件共に該当すると判定された。
40%ポリカーボネート クロロホルム溶液100重量部に固体酸1を2mg添加し、超音波で分散し、樹脂組成物1を得た。UL94V−0のPWB基材(FR4)に樹脂組成物1を乾燥後20μmの厚みになるようにスクリーン印刷し、熱風乾燥オーブンにて80℃30分加熱して乾燥し、燃焼試験片を作製した。燃焼試験片をUL規格94V−0に従って燃焼試験を行った。すなわち、試料は長さ127mm、幅12.7mmとし、垂直に保持した試料の下端に10秒間ガスバーナーの炎を接炎させて取り去った後、燃焼時間を記録した。試料の燃焼がやんだらすぐに、さらに10秒間接炎させ、燃焼時間を記録した。このとき、いずれの接炎の後も10秒以上燃焼を続けず、5個の試料に対する10回の接炎に対する総燃焼時間が50秒をこえず、また、固定用クランプの位置まで燃焼せず、試料の下方に置かれた脱脂綿を発火させず、2回目の接炎の後、30秒以上赤熱を続けないことがV-0条件である。
また、いずれの燃焼も30秒以内に止まり、5個の試料に対する10回の接炎に対する総燃焼時間が250秒をこえず、また、2回目の接炎の後、60秒以上赤熱を続けないことがV-1条件である。それ以外は、非該当と判定する。
結果は、V−0条件、V−1条件共に該当すると判定された。
(実施例2)
40%ポリカーボネートクロロホルム溶液100重量部に固体酸2を2mg添加し、超音波で分散し、樹脂組成分2を得た。実施例1と同様に燃焼試験片を作製し、燃焼試験を行った。
結果は、V−0条件、V−1条件共に該当すると判定された。
40%ポリカーボネートクロロホルム溶液100重量部に固体酸2を2mg添加し、超音波で分散し、樹脂組成分2を得た。実施例1と同様に燃焼試験片を作製し、燃焼試験を行った。
結果は、V−0条件、V−1条件共に該当すると判定された。
(比較例1)
40%ポリカーボネートクロロホルム溶液で、実施例1と同様に燃焼試験片を作製し、燃焼試験を行った。
結果は、非該当であった。
40%ポリカーボネートクロロホルム溶液で、実施例1と同様に燃焼試験片を作製し、燃焼試験を行った。
結果は、非該当であった。
Claims (3)
- 主鎖に酸素を有する重合体100重量部と、スルホン酸基を有する固体酸0.0001〜2.0重量%とを含んでなる難燃性樹脂組成物。
- 主鎖に酸素を有する重合体が、熱可塑性樹脂である請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
- スルホン酸基を有する固体酸が、スルホン酸基を有する重縮合化合物である請求項1または2記載の難燃性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006005884A JP2007186600A (ja) | 2006-01-13 | 2006-01-13 | 難燃性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006005884A JP2007186600A (ja) | 2006-01-13 | 2006-01-13 | 難燃性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007186600A true JP2007186600A (ja) | 2007-07-26 |
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ID=38341983
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103304895A (zh) * | 2013-06-14 | 2013-09-18 | 慈溪金岛塑化有限公司 | 一种高效非卤膨胀型阻燃聚丙烯材料 |
-
2006
- 2006-01-13 JP JP2006005884A patent/JP2007186600A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103304895A (zh) * | 2013-06-14 | 2013-09-18 | 慈溪金岛塑化有限公司 | 一种高效非卤膨胀型阻燃聚丙烯材料 |
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