JP2007185608A - 機能性被膜形成ガラス基材の製法 - Google Patents
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Abstract
【課題】反応硬化性の塗布液を基材に塗布して機能性被膜形成基材の製法に関し、塗布液を基材に塗布した後のタックフリー工程を短縮化し、且つ基材中央部での被膜の光学的な歪み発生を抑制することに奏功する製法を提供することを課題とする。
【解決手段】輻射加熱するための赤外光を透過可能な基材を回転させながら反応硬化性の塗布液を塗布して塗膜とする工程、及び該塗膜をタックフリーとするための硬化工程とを有し、前記両工程中に塗布液が塗布される基材面側から見て凹状に湾曲された前記赤外光を反射可能な赤外線反射部材が前記基材と空隙を有するように配置され、前記硬化工程中に基材を回転させながら塗布液が塗布された基材面側から前記赤外光が照射されること。
【選択図】図1
【解決手段】輻射加熱するための赤外光を透過可能な基材を回転させながら反応硬化性の塗布液を塗布して塗膜とする工程、及び該塗膜をタックフリーとするための硬化工程とを有し、前記両工程中に塗布液が塗布される基材面側から見て凹状に湾曲された前記赤外光を反射可能な赤外線反射部材が前記基材と空隙を有するように配置され、前記硬化工程中に基材を回転させながら塗布液が塗布された基材面側から前記赤外光が照射されること。
【選択図】図1
Description
本発明は、スピン塗布装置を使用して基材に撥水性被膜、親水性被膜、吸水性被膜、低反射被膜等の機能性被膜を形成する方法に関し、特には、車両用窓ガラス、建築用窓ガラス、その他産業用窓ガラス等に用いられる大サイズ、矩形形状又は、曲面形状等の形状を有する基材へ効率的に機能性被膜を形成する方法に関する。
車両用窓ガラス、建築用窓ガラス、その他産業用窓ガラス等に用いられる大サイズで、矩形形状又は曲面形状等の形状を有する基材を高機能化のために撥水性被膜、親水性被膜、吸水性被膜、低反射性被膜等の機能性被膜が形成される。そして、これら機能性被膜を形成するため、機能性塗布液がスピン塗布装置を使用して基材に塗布されることが多い。
近年、機能性被膜はより高機能なものが指向されており、結果、機能性被膜を得るための塗布液の基材への塗布困難性も増加している。例えば、車両用途では、窓に使用されるガラス等基材の室内側に、窓の曇りを防止するために吸水機能を有する被膜を形成することが提案されている。そして、本出願人は、特許文献1等で、吸水機能を有する被膜として、ウレタン樹脂による被膜を提案している。
上記のような被膜を形成するためには、反応硬化性の塗布液を基材に塗布する必要がある。従って、塗布液が基材へ塗布されて流動性を有する塗膜となり、乾燥工程において塗膜がある程度硬化し流動性を失って塗膜表面のベトツキ感がなくなるまでの時間、すなわちタックフリーとするための工程が設けられなければならない。
反応硬化性の塗布液は、基材への塗布性を保つためや、ポットライフを長くすることの観点から、その反応硬化速度を遅めに設定されることが有利である。そのため、タックフリー時間を長くせざるをえなくなる。
特に曲面形状を有する基材にスピン塗布装置で反応硬化性の塗布液を塗布する場合、タックフリー工程時にスピン回転を止めると流動性を有する塗膜が重力で流動して膜厚分布を生じ、被膜部に光学的な歪が発生する。この光学的な歪みは、特に観察者の目に触れやすい基材の中央部は回避されなければならない。従って、こういった不具合を回避するためにはタックフリー工程で、スピン回転させている時間を長くする必要が生じ、これが機能性被膜形成基材の生産時間の増加をもたらしていた。
従って、塗布後の乾燥工程を短くするための製造法の検討がなされており、特許文献2では、基材へ塗布後、基材中央部での乾燥を速くする方法として、中央部分に温風をあてる方法が提案されている。又、特許文献3では、スピン回転の中心から放射状に配置された気体噴出し口から窒素ガスなどを噴出して乾燥時間を短縮する方法が提案されている。
従来に提案されている方法では、基本的には気体を利用して乾燥を速めているので、乾燥時間の短縮化には奏功するが、気体の吹き付けを起因とする膜ムラを生じさせうるものであり、被膜の光学的な歪みを抑制するにはさらなる技術的改良を要している。本発明は、反応硬化性の塗布液を基材に塗布する機能性被膜形成基材の製法に関し、塗布液を基材に塗布した後のタックフリー工程を短縮化し、且つ基材中央部での被膜の光学的な歪み発生を抑制することに奏功する製法を提供することを課題とする。
本発明の機能性被膜形成基材の製法は、輻射加熱するための赤外光を透過可能な基材を回転させながら反応硬化性の塗布液を塗布する工程、及び塗布された流動性を有する塗膜をタックフリーとするための硬化工程とを有し、前記両工程中に塗布液が塗布される基材面側から見て凹状に湾曲された前記赤外光を反射可能な赤外線反射部材を前記基材と空隙を有するように配置し、前記硬化工程中に基材を回転させながら塗布液が塗布された基材面側から前記赤外光を照射することを特徴とする。
基材を回転させながら前記塗布液を塗布することにより該液体が基材上に塗り広げられ、塗膜が形成される。該塗膜は、硬化され被膜となるまでは流動性を有しており、塗膜が流動性を喪失してタックフリーとなるようにタックフリー工程が設けられる。該タックフリー工程では、塗膜が流動して不均質な膜厚分布が生じないようにするために基材の回転は継続される。
このタックフリー工程中に輻射加熱するための赤外光を照射することで、流動性を有する塗膜の硬化が促進され、機能性被膜の形成されるまでの時間を短縮化せしめる。この時、塗布液が塗布される基材面側から見て凹状に湾曲された前記赤外光を反射可能な赤外線反射部材を前記基材と空隙を有するように配置することにより、基材を透過した赤外光を塗膜の硬化に使用することができる。
本発明では、該赤外線反射部材に凹状に湾曲されたものを使用することを特徴としている。この特徴のため、反射された赤外光は集光され、流動性を有する塗膜の中央部側を効率的に加熱することを可能とし、結果、タックフリー工程が短縮化する。又、塗布液の塗布工程から前記赤外線反射部材が基材とともに配置されているので、塗布工程からタックフリー工程への移行がスムーズである。
又、本発明の機能性被膜形成基材の製法では、前記赤外線反射部材と前記基材とで形成される空隙部の周縁部を塗布液に対して密な構造して該部材と該基材とを同時に回転させることが好ましい。該操作を行うことで塗布液が塗布される基材面の反対側の面に塗布液が廻りこむことを抑制できるので好ましい。
さらには、前記部材と前記基材とを3次元的に同形状とすることが好ましい。該操作をすることで、基材が3次元的に曲げ形状を有している場合であっても、タックフリー工程時の流動性塗装体への加熱を均質に行える等の効果が生じる。
本発明の機能性被膜形成基材の製法は、タックフリー工程時に流動性を有する塗膜に対して気体の吹きつけ等の接触なしに、特に基材の中央部を効率的に加熱することが可能なので、被膜の光学歪みを抑制しつつ、タックフリー工程を短縮化させる。
本発明の機能性被膜形成基材の製法では、輻射加熱するための赤外光を透過可能な基材を回転させながら反応硬化性の塗布液を塗布して塗膜とする工程、及び該塗膜をタックフリーとするための硬化工程とを有し、前記両工程中に塗布液が塗布される基材面側から見て凹状に湾曲された前記赤外光を反射可能な赤外線反射部材が前記基材と空隙を有するように配置され、前記硬化工程中に基材を回転させながら塗布液が塗布された基材面側から前記赤外光が照射される。
前記基材は、機能性被膜を形成するためのスピン成膜装置に装着される。該基材が曲面形状を有している場合、該成膜装置は、基材を傾斜して回転させるスピンヘッドを有していることが好ましい。
成膜装置のスピンヘッドには、基材、及び塗布液が塗布される基材面側から見て凹状に湾曲された前記赤外線反射部材が取り付けられる。そして、前記赤外線反射部材と前記基材とで形成される空隙部の周縁部が、塗布液に対して密な構造となるようにブチルゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、高温用ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エスフロン、ポリエチレン等の弾性部材からなるパッキンが敷設されることが好ましい。
前記基材と前記赤外線反射部材とで形成される空間は真空ポンプ等の空気吸引機能を有する装置で該空間の内圧を低下させることで、前記基材を前記赤外線反射部材に固定させることができる。
前記基材は、赤外線反射板とともに所定のスピン成膜条件で回転しながら、塗布液の基材へ塗布、スピンアップ、スピンオフ、レベリング、加熱乾燥の工程を経て、機能性被膜が形成される。又、前記赤外線反射部材は、アルミニウム、ステンレス鋼、銀等の金属が使用されることが好ましい。
前記基材は、基材を傾斜して回転させることのできる成膜装置のスピンヘッドに装着された前記赤外線反射部材に固定されて、例えば100〜200rpmで回転させ、回転の中心に塗布液を所定量(所定流速×所定時間)給液してスピンアップする。給液終了後もスピンオフのために数秒間回転速度を維持し、レベリングのために例えば1〜10、好ましくは3〜8rpmの低速度回転で回転させる。
スピンアップ時の回転速度が遅い場合は、塗布液の広がりが不十分となりやすく、速過ぎる場合は遠心力によって多くの塗布液が飛散して所望の膜厚が得にくくなる。又、スピンオフ時の回転速度が遅い場合には周辺部に溜まった過剰な塗布液が膜厚のムラによる外観不良が発生しやすくなり、速過ぎる場合にはスピンアップ時と同様な理由で所望の膜厚が得にくくなる。レベリング時の回転速度は遠心力によって流動性を有する塗膜が流動しない程度の低速度とするのが好ましい。ただし、回転を停止させた場合や、極端な低速度の場合では流動性を有する塗膜が重力によって流動して膜厚分布が生じやすくなる。
前記赤外線反射部材と前記基材とで形成される空隙部の周縁部が密な構造である場合、スピンアップ、スピンオフ、レベリングの工程で基材端部から塗布液が塗布される基材面の反対側の面に廻り込むことを容易に阻止することを可能とする。又、基材の端部から飛散してスピン回転中に霧状となった塗布液は赤外線反射部材によって塗布液が塗布される基材面の反対側の面に付着することを阻止することも可能となる。
レベリング工程の後、流動性を有する塗膜が流動によって膜厚分布を発生させないようにある程度硬化して流動性をなくし、被膜表面のベトツキ感がなくなるまで基材を低速度回転で回転させながら、輻射加熱するための赤外光を照射し、塗膜の加熱乾燥する工程、すなわちタックフリーとするための工程を行う。この時、該赤外光は基材を透過した後に赤外線反射部材で反射されるので、この戻り光を再び流動性を有する塗膜の加熱に利用できる。
前記した輻射加熱するための赤外光には、波長範囲で0.8〜5μm、温度範囲で400〜2500℃の赤外光が好適に使用される。そして、これらの光源としては、ハロゲンヒーター、カーボンヒーター、セラミックヒータ等が使用される。
塗布液が塗布される基材には、主に自動車用窓ガラスであるウィンドウシールド、バックウィンド、サイドウィンド、フロントベンチ、リアクォーター等に汎用的に使用されているクリアガラス品、グリーン、ブロンズ等の各種着色ガラス品、UV又はIRカットガラス等の機能性ガラス品、強化ガラス、合わせガラス等の安全ガラス品等の好適にはフロート法で製造される無機系のソーダケイ酸塩ガラス種による基材が使用されうる。又、無機系のガラス以外にも、有機系ガラスとして使用されるポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのプラスティックガラス種による基材も使用されうる。
機能性被膜形成基材を製造するために基材に塗布される反応硬化性の塗布液は、形成される機能性被膜に応じて選択される。例えば、機能性被膜が、吸水することで、防曇性の機能をもたらすものである場合、その防曇性は、膜厚に依存する傾向があるために、5〜60μm、好適には、10〜50μmの膜厚の被膜が形成される。
上記ように比較的厚い膜を得るために使用される塗布液は、比較的粘度の高い液体が使用され、本発明では塗布液の粘度は2mPa・s以上のものが使用される。他方、該粘度は、高くなりすぎると、塗布が困難となり、生産性を低下させやすくなることから、該粘度は、10mPa・s以下とすることが好ましい。
基材に塗布液が塗布された後、反応硬化性の塗布液がイソシアネート基含有化学種とポリオール化学種との硬化反応が生じるようなものである場合等では、流動性を有する塗膜が50〜150℃で加熱されるように赤外光が照射される。
次に機能性被膜形成基材を製造する前段階の基材をスピン成膜装置に取り付けるための好適な態様について図面を用いて説明する。図1はスピン成膜装置が、基材を傾斜して回転させるスピンヘッドを有している場合の該部断面を示す図である。赤外線反射部材2は、基材1と3次元的に同形状となっており、材質は赤外光を効率よく反射するためにアルミニウムとすることが好ましい。
そして、赤外線反射部材2の端部全周に基材1と赤外線反射部材2とで形成される空間を密とするための弾性部材3として、直径が10mmφのブチルゴムチュ−ブが3mm程度赤外線反射部材2に埋設して接着される。
赤外線反射部材2の一部に穴がありそこから基材1とともに回転される真空(排気)ライン4、真空ポンプと連結させるための回転機構を有するロータリージョイント5、真空(排気)ライン6を経由して、図中には示さない真空ポンプに接続される。そして、輻射加熱するための赤外光を照射可能な装置7、すなわち赤外線ヒーターが基材1の塗布液を塗布する基材面側に配置され、赤外光8が基材1及び赤外線反射部材2に照射される。
1.反応硬化性の塗布液の調製
防曇性の機能性被膜を形成するために、次の手順で、粘度が7mPa・sの塗布液を調製した。
防曇性の機能性被膜を形成するために、次の手順で、粘度が7mPa・sの塗布液を調製した。
イソシアネート基を有するイソシアネートとして、ヘキサメチレンジイソシアネートのビューレットタイプポリイソシアネート(商品名「N3200」住友バイエルウレタン製)を塗布剤Aとした。
平均分子量1000のポリエチレングリコール、及び平均分子量3000のアクリルポリオールを50重量%有する溶液(「デスモフェンA450MPA/X」;住化バイエルウレタン社製)を準備し、ポリエチレングリコールとアクリルポリオールの重量比が「ポリエチレングリコール:アクリルポリオール=60:40」となるように混合し、これを塗布剤Bとした。
塗布剤Aのイソシアネート成分に存在するイソシアネート基の数を、塗布剤B中のポリオール成分に存在する水酸基の数に対して、1.6倍量となるように、100gの塗布剤Bに対し、33gの塗布剤Aを添加混合し、ウレタン成分総量が35重量%となるように塗布剤A及び塗布剤Bの混合物に希釈溶媒として酢酸イソブチルを添加混合し、防曇性被膜を形成するための反応硬化性の塗布液を調製した。
2.基材の準備
正面視で図1に示される形状(基材1’を参照)を有する実車ウインドシ−ルド用のガラス基材1(840mm×1,310mm)を用意した。基材1の車内面を、水にセリア(三井金属鉱業製ガラス研磨剤)を2重量%分散させた懸濁水を100cc中央にかけてブラシ研磨した後、水道水で流しながらネルで払拭洗浄した。
正面視で図1に示される形状(基材1’を参照)を有する実車ウインドシ−ルド用のガラス基材1(840mm×1,310mm)を用意した。基材1の車内面を、水にセリア(三井金属鉱業製ガラス研磨剤)を2重量%分散させた懸濁水を100cc中央にかけてブラシ研磨した後、水道水で流しながらネルで払拭洗浄した。
その後、エキネン(エタノールを主とする低級アルコール混合溶剤のキシダ化学(株)の製品コード030−28575)10gに3アミノプロピルトリメトキシシランを0.1g添加攪拌して得られたプライマ−液を、不織布に染ませ、基材1の車内面側を該不織布で払拭した。
3.反応硬化性の塗布液の基材への塗布
図1の断面形状を有する基材を傾斜して回転させるスピンヘッドを有しているスピン成膜装置に基材1を装着した。基材1と材質がアルミニウムの赤外線反射部材2とで形成される空間が減圧されることで、基材1は成膜装置に固定される。前記反応硬化性の塗布液を加圧タンクに入れる。該加圧タンクには0〜200KPaの圧力を自在に調整可能な減圧弁が設けられ、液が排出される出口部にはポリウレタン製のホースがあり、該ホースの先には電磁弁とノズルが設置されている。
図1の断面形状を有する基材を傾斜して回転させるスピンヘッドを有しているスピン成膜装置に基材1を装着した。基材1と材質がアルミニウムの赤外線反射部材2とで形成される空間が減圧されることで、基材1は成膜装置に固定される。前記反応硬化性の塗布液を加圧タンクに入れる。該加圧タンクには0〜200KPaの圧力を自在に調整可能な減圧弁が設けられ、液が排出される出口部にはポリウレタン製のホースがあり、該ホースの先には電磁弁とノズルが設置されている。
加圧タンクを100KPaに調整し、基材1を傾斜した状態として150rpmで回転し、その回転している中心部に前記ノズルから300mlの反応硬化性の塗布液を電磁弁の開放によって給液することで基材1に塗布液を塗布する。塗布後スピンオフに必要な時間回転速度を維持した後5rpmに減速して、塗布された塗布液、すなわち流動性を有する塗膜のタックフリー工程へと移行する。
4.タックフリー工程
低速度で回転する基材に図1に示すような形態で基材1に赤外光を照射した。本実施例での赤外光の光源にはハロゲンヒーターを用いた。該ヒーターは、基材1の中央付近の温度が80℃〜100℃となるようにヒーターの出力を調整した。そして、該工程では、加熱開始後15分で基材1の中央部の温度は98℃となった。又、タックフリーに要した時間は加熱開始から18分であった。その後基材を別途他の場所で静置することで機能性被膜形成基材が形成された。
低速度で回転する基材に図1に示すような形態で基材1に赤外光を照射した。本実施例での赤外光の光源にはハロゲンヒーターを用いた。該ヒーターは、基材1の中央付近の温度が80℃〜100℃となるようにヒーターの出力を調整した。そして、該工程では、加熱開始後15分で基材1の中央部の温度は98℃となった。又、タックフリーに要した時間は加熱開始から18分であった。その後基材を別途他の場所で静置することで機能性被膜形成基材が形成された。
比較例1
赤外線反射部材2の材質をFRP製とした以外は実施例と同様の手順とした。タックフリー工程にて、加熱開始後15分で基材1の中央部の温度は90℃となった。又、タックフリーに要した時間は加熱開始から23分であった。
赤外線反射部材2の材質をFRP製とした以外は実施例と同様の手順とした。タックフリー工程にて、加熱開始後15分で基材1の中央部の温度は90℃となった。又、タックフリーに要した時間は加熱開始から23分であった。
比較例2
赤外線反射部材2を平板とし、弾性部材3を設けずに基材1と赤外線反射部材2とで形成される空間を減圧しなかった。基材1は基材の回転を妨げないように設置された吸着パッドにより固定された。これら以外は実施例と同様の手順とした。タックフリー工程にて、加熱開始後15分で基材1の中央部の温度は93℃となった。又、タックフリーに要した時間は加熱開始から21分であった。又、塗布面の裏面側に塗布液の廻り込みが生じていた。
赤外線反射部材2を平板とし、弾性部材3を設けずに基材1と赤外線反射部材2とで形成される空間を減圧しなかった。基材1は基材の回転を妨げないように設置された吸着パッドにより固定された。これら以外は実施例と同様の手順とした。タックフリー工程にて、加熱開始後15分で基材1の中央部の温度は93℃となった。又、タックフリーに要した時間は加熱開始から21分であった。又、塗布面の裏面側に塗布液の廻り込みが生じていた。
上記結果より、本発明の適用により、タックフリー工程の短縮化が図れ、機能性被膜形成基材の生産効率が向上することがわかった。
1 基材
1’ 正面から見たときの基材の形状
2 赤外線反射部材
3 基材1と赤外線反射部材2とで形成される空間を密とするための弾性部材
4 真空(排気)ライン
5 ロータリージョイント
6 真空(排気)ライン
7 輻射加熱するための赤外光を照射可能な装置(赤外線ヒーター)
8 赤外光
1’ 正面から見たときの基材の形状
2 赤外線反射部材
3 基材1と赤外線反射部材2とで形成される空間を密とするための弾性部材
4 真空(排気)ライン
5 ロータリージョイント
6 真空(排気)ライン
7 輻射加熱するための赤外光を照射可能な装置(赤外線ヒーター)
8 赤外光
Claims (3)
- 輻射加熱するための赤外光を透過可能な基材を回転させながら反応硬化性の塗布液を塗布して塗膜とする工程、及び該塗膜をタックフリーとするための硬化工程とを有する機能性被膜形成基材の製法であり、前記両工程中に塗布液が塗布される基材面側から見て凹状に湾曲された前記赤外光を反射可能な赤外線反射部材を前記基材と空隙を有するように配置し、前記硬化工程中に基材を回転させながら塗布液が塗布された基材面側から前記赤外光を照射することを特徴とする機能性被膜形成基材の製法。
- 赤外線反射部材と前記基材とで形成される空隙部の周縁部を塗布液に対して密な構造として該部材と該基材とを同時に回転させることを特徴とする請求項1に記載の機能性被膜形成基材の製法。
- 前記部材と前記基材とを3次元的に同形状とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の機能性被膜形成基材の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006005947A JP2007185608A (ja) | 2006-01-13 | 2006-01-13 | 機能性被膜形成ガラス基材の製法 |
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Publications (1)
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ID=38341142
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JP (1) | JP2007185608A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107161386A (zh) * | 2017-06-26 | 2017-09-15 | 东莞市万丰纳米材料有限公司 | 曲面玻璃真空内贴合机器 |
CN110285654A (zh) * | 2018-12-03 | 2019-09-27 | 广州钰铂机械设备制造有限公司 | 红外线烘烤装置 |
-
2006
- 2006-01-13 JP JP2006005947A patent/JP2007185608A/ja active Pending
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