JP2007181744A - Mri装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水成分強調・脂肪成分抑制画像を得るためのデータを所望の繰り返し時間TRで収集する。
【解決手段】信号強度を落ち込ませる部分の中心位相をφcenterとし、信号強度を落ち込ませる部分の位相幅を2×φstep(但し、0<φcenter<πまたは−π<φcenter<0または0<φstep<π/2またはπ/2<φstep<πのいずれかを満たす)とし、
φ1=φcenter+φstep
φ2=φcenter−φstep
とするとき、
RFパルスの位相を0,1×φ1,2×φ1,…の順に変える定常状態パルスシーケンスによりデータD_φ1を収集し、RFパルスの位相を0,1×φ2,2×φ2,…の順に変える定常状態パルスシーケンスによりデータD_φ2を収集するデータ収集手段を具備する。
【効果】水成分強調・脂肪成分抑制画像を得るためのデータを所望の繰り返し時間TRで収集することが出来る。
【選択図】図8

Description

本発明は、MR(Magnetic Resonance)データ収集方法、MR画像生成方法およびMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置に関する。さらに詳しくは、水成分強調・脂肪成分抑制画像や脂肪成分強調・水成分抑制画像を得るためのデータを所望の繰り返し時間TRで収集することが出来るMRデータ収集方法、そのMRデータ収集方法により収集したデータから水成分強調・脂肪成分抑制画像や脂肪成分強調・水成分抑制画像を得るためのMR画像生成方法、および、それら方法を好適に実施しうるMRI装置に関する。
磁化の定常状態運動を観察するSSFP(Steady State Free Precession),FIESTA(Fast Imaging Employed STeady state Acquisition),TrueFISP(Fast Imaging with Steady state free Precession)と呼ばれるシーケンスでは、水成分強調画像や脂肪成分強調画像を得るために、Fat Saturation RFpulse,FEMR(Fluctuation Equilibrium MR),LCSSFP(Linear Combination SSFP)などの手法が用いられている。
LCSSFP法では、繰り返し時間TRとして、水の位相と脂肪の位相とがケミカルシフト(chemical shift)により反対位相(Out-of-Phase)になる反対位相時間T_outを設定し、φ1=3π/2とするときRFパルスの位相を0×φ1,1×φ1,2×φ1,3×φ1,…の順に変える定常状態パルスシーケンス(図29)によりデータD_φ1を収集し、φ2=π/2とするときRFパルスの位相を0×φ2,1×φ2,2×φ2,3×φ2,…の順に変える定常状態パルスシーケンス(図30)によりデータD_φ2を収集する。そして、D_φ1+exp(i×π/2)×D_φ2というデータ処理を行ってデータDwを作成し、そのデータDwから水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwを生成する。また、D_φ1−exp(i×π/2)×D_φ2というデータ処理を行ってデータDfを作成し、そのデータDfから脂肪成分強調・水成分抑制画像Gfを生成する(例えば、非特許文献1、特許文献1参照。)。
Vasanawala et al."Linear Combination Steady State Free Precession MRI"Magnetic Resonance in Medicine 43(2000) pp.82-90 特開2003−52667号公報([0009][0010])
LCSSFP法では、繰り返し時間TRとして反対位相時間T_outを設定する必要があった。ここで、反対位相時間T_outは、磁場システムに依存し、例えば磁場システムが0.2[T]では20[ms],0.35[T]では10[ms],0.7[T]では5[ms],1.5[T]では2.3[ms]になる。
しかし、例えば0.2[T]の磁場システムで、繰り返し時間TRを20[ms]にするのは、スキャン時間が長くなる問題点がある。一方、例えば1.5[T]の磁場システムで、繰り返し時間TRを2.3[ms]にするのは、ハードウエアの負担が大きくなる。つまり、従来のLCSSFP法は、繰り返し時間TRが反対位相時間T_outに規定されてしまうため、低磁場システムや高磁場システムでは実現しにくい問題点がある。
そこで、本発明の目的は、水成分強調・脂肪成分抑制画像や脂肪成分強調・水成分抑制画像を得るためのデータを所望の繰り返し時間TRで収集することが出来るMRデータ収集方法、そのMRデータ収集方法により収集したデータから水成分強調・脂肪成分抑制画像や脂肪成分強調・水成分抑制画像を得るためのMR画像生成方法、および、それら方法を好適に実施しうるMRI装置を提供することにある。
なお、特許文献1で提案されている方法は、LCSSFP法のようにRFパルスの位相を変えることに加えてエコー時間TEを変えてデータを収集する必要がある(特許文献1の[0073][0074])。
これに対して、本発明では、エコー時間TEを変える必要はない。
第1の観点では、本発明は、繰り返し時間がTRであり、水の位相と脂肪の位相とがケミカルシフトにより反対位相になる時間がT_outであり、
TR/(2×T_out)−1<m<TR/(2×T_out)
を満たす0以上の整数をmとし、且つ、
φfat=(2−TR/T_out+2×m)×π
とするとき、RFパルスの位相を0,1×φfat,2×φfat,…の順に変える定常状態パルスシーケンスによりデータD_φfatを収集することを特徴とするMRデータ収集方法を提供する。
上記第1の観点によるMRデータ収集方法では、所望の繰り返し時間TRで、水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwを生成しうるデータD_φfatを収集することが出来る。
第2の観点では、本発明は、信号強度を落ち込ませる部分の中心位相をφcenterとし、信号強度を落ち込ませる部分の位相幅を2×φstep(但し、0<φcenter<πまたは−π<φcenter<0または0<φstep<π/2またはπ/2<φstep<πのいずれかを満たす)とし、
φ1=φcenter+φstep
φ2=φcenter−φstep
とするとき、RFパルスの位相を0,1×φ1,2×φ1,…の順に変える定常状態パルスシーケンスによりデータD_φ1を収集し、RFパルスの位相を0,1×φ2,2×φ2,…の順に変える定常状態パルスシーケンスによりデータD_φ2を収集することを特徴とするMRデータ収集方法を提供する。
上記第2の観点によるMRデータ収集方法では、所望の繰り返し時間TRで、水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwまたは脂肪成分強調・水成分抑制画像Gfを生成しうるデータD_φ1およびD_φ2を収集することが出来る。
なお、φcenterやφstepは、種々の理論的最適値を目安として実際上の最適値を経験的に定めるのがよい。
第3の観点では、本発明は、上記構成のMRデータ収集方法において、繰り返し時間がTRであり、水の位相と脂肪の位相とがケミカルシフトにより反対位相になる時間がT_outであり、
TR/(2×T_out)−1<m<TR/(2×T_out)
を満たす0以上の整数をmとし、且つ、
φfat=(2−TR/T_out+2×m)×π
とするとき、
0<φstep≦π/2−|π−φfat|/2
の範囲内のφstepに対し、
φcenter=φfat
とすることを特徴とするMRデータ収集方法を提供する。
上記第3の観点によるMRデータ収集方法では、所望の繰り返し時間TRで、水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwまたは脂肪成分強調・水成分抑制画像Gfを生成しうるデータD_φ1およびD_φ2を収集することが出来る。
第4の観点では、本発明は、上記構成のMRデータ収集方法において、繰り返し時間がTRであり、水の位相と脂肪の位相とがケミカルシフトにより反対位相になる時間がT_outであり、
TR/(2×T_out)−1<m<TR/(2×T_out)
を満たす0以上の整数をmとし、且つ、
φfat=(2−TR/T_out+2×m)×π
とするとき、
φfat≦πなら、
φfat/2≦φstep≦π−φfat/2
の範囲内のφstepに対し、
φcenter=φfat/2+φstep
とし、
φfat≧πなら、
π−φfat/2≦φstep≦φfat/2
の範囲内のφstepに対し、
φcenter=π+φfat/2−φstep
とすることを特徴とするMRデータ収集方法を提供する。
上記第4の観点によるMRデータ収集方法では、所望の繰り返し時間TRで、水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwまたは脂肪成分強調・水成分抑制画像Gfを生成しうるデータD_φ1およびD_φ2を収集することが出来る。
第5の観点では、本発明は、上記構成のMRデータ収集方法において、繰り返し時間がTRであり、水の位相と脂肪の位相とがケミカルシフトにより反対位相になる時間がT_outであり、
TR/(2×T_out)−1<m<TR/(2×T_out)
を満たす0以上の整数をmとし、且つ、
φfat=(2−TR/T_out+2×m)×π
とするとき、
π/2+|π−φfat|/2≦φstep<π
の範囲内のφstepに対し、
φcenter=π
とすることを特徴とするMRデータ収集方法を提供する。
上記第5の観点によるMRデータ収集方法では、所望の繰り返し時間TRで、水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwまたは脂肪成分強調・水成分抑制画像Gfを生成しうるデータD_φ1およびD_φ2を収集することが出来る。
第6の観点では、本発明は、上記構成のMRデータ収集方法において、
φstep=π/2−|π−φfat|/2
とすることを特徴とするMRデータ収集方法を提供する。
第7の観点では、本発明は、上記構成のMRデータ収集方法において、
φstep=π/2
とし、且つ、
φcenter=φfat/2+π/2
とすることを特徴とするMRデータ収集方法を提供する。
第8の観点では、本発明は、上記構成のMRデータ収集方法において、
φstep=π/2+|π−φfat|/2
とすることを特徴とするMRデータ収集方法を提供する。
第9の観点では、本発明は、上記構成のMRデータ収集方法により収集したデータD_fatからMR画像Gwを生成することを特徴とするMR画像生成方法を提供する。
上記第9の観点によるMR画像生成方法では、水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwを生成することが出来る。
第10の観点では、本発明は、上記構成のMRデータ収集方法により収集したデータD_φ1およびデータD_φ2に対して、
0<φsum<π
で定義されるφsumを用いてD_φ2に位相を加えて合成するとき、
Dw=D_φ1+exp(i×φsum)×D_φ2
によりデータDwを作成し、データDwからMR画像Gwを生成することを特徴とするMR画像生成方法を提供する。
上記第10の観点によるMR画像生成方法では、水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwを生成することが出来る。
なお、φsumは、理論的最適値を目安として実際上の最適値を経験的に定めるのがよい。
第11の観点では、本発明は、上記構成のMR画像生成方法において、
φsum=φstep
とすることを特徴とするMR画像生成方法を提供する。
第12の観点では、本発明は、上記構成のMRデータ収集方法により収集したデータD_φ1およびデータD_φ2に対して、
0<φsum<π
で定義されるφsumを用いてD_φ2に位相を加えて合成するとき、
Df=D_φ1−exp(i×φsum)×D_φ2
によりデータDfを作成し、データDfからMR画像Gfを生成することを特徴とするMR画像生成方法を提供する。
上記第12の観点によるMR画像生成方法では、脂肪成分強調・水成分抑制画像Gfを生成することが出来る。
第13の観点では、本発明は、上記構成のMR画像生成方法において、
φsum=φstep
とすることを特徴とするMR画像生成方法を提供する。
第14の観点では、本発明は、上記構成のMR画像生成方法において、水成分を強調することを特徴とするMR画像生成方法を提供する。
第15の観点では、本発明は、上記構成のMR画像生成方法において、脂肪成分を抑制することを特徴とするMR画像生成方法を提供する。
第16の観点では、本発明は、上記構成のMR画像生成方法において、脂肪成分を強調することを特徴とするMR画像生成方法を提供する。
第17の観点では、本発明は、上記構成のMR画像生成方法において、水成分を抑制することを特徴とするMR画像生成方法を提供する。
第18の観点では、本発明は、繰り返し時間がTRであり、水の位相と脂肪の位相とがケミカルシフトにより反対位相になる時間がT_outであり、
TR/(2×T_out)−1<m<TR/(2×T_out)
を満たす0以上の整数をmとし、且つ、
φfat=(2−TR/T_out+2×m)×π
とするとき、
RFパルスの位相を0,1×φfat,2×φfat,…の順に変える定常状態パルスシーケンスによりデータD_φfatを収集するデータ収集手段を具備したことを特徴とするMRI装置を提供する。
上記第18の観点によるMRI装置では、所望の繰り返し時間TRで、水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwを生成しうるデータD_φfatを収集することが出来る。
第19の観点では、本発明は、信号強度を落ち込ませる部分の中心位相をφcenterとし、信号強度を落ち込ませる部分の位相幅を2×φstep(但し、0<φcenter<πまたは−π<φcenter<0または0<φstep<π/2またはπ/2<φstep<πのいずれかを満たす)とし、
φ1=φcenter+φstep
φ2=φcenter−φstep
とするとき、
RFパルスの位相を0,1×φ1,2×φ1,…の順に変える定常状態パルスシーケンスによりデータD_φ1を収集し、RFパルスの位相を0,1×φ2,2×φ2,…の順に変える定常状態パルスシーケンスによりデータD_φ2を収集するデータ収集手段を具備したことを特徴とするMRI装置を提供する。
上記第19の観点によるMRI装置では、所望の繰り返し時間TRで、水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwまたは脂肪成分強調・水成分抑制画像Gfを生成しうるデータD_φ1およびD_φ2を収集することが出来る。
第20の観点では、本発明は、上記構成のMRI装置において、繰り返し時間がTRであり、水の位相と脂肪の位相とがケミカルシフトにより反対位相になる時間がT_outであり、
TR/(2×T_out)−1<m<TR/(2×T_out)
を満たす0以上の整数をmとし、且つ、
φfat=(2−TR/T_out+2×m)×π
とするとき、
0<φstep≦π/2−|π−φfat|/2
の範囲内のφstepに対し、
φcenter=φfat
とすることを特徴とするMRI装置を提供する。
上記第20の観点によるMRI装置では、所望の繰り返し時間TRで、水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwまたは脂肪成分強調・水成分抑制画像Gfを生成しうるデータD_φ1およびD_φ2を収集することが出来る。
第21の観点では、本発明は、上記構成のMRI装置において、繰り返し時間がTRであり、水の位相と脂肪の位相とがケミカルシフトにより反対位相になる時間がT_outであり、
TR/(2×T_out)−1<m<TR/(2×T_out)
を満たす0以上の整数をmとし、且つ、
φfat=(2−TR/T_out+2×m)×π
とするとき、
φfat≦πなら、
φfat/2≦φstep≦π−φfat/2
の範囲内のφstepに対し、
φcenter=φfat/2+φstep
とし、
φfat≧πなら、
π−φfat/2≦φstep≦φfat/2
の範囲内のφstepに対し、
φcenter=π+φfat/2−φstep
とすることを特徴とするMRI装置を提供する。
上記第21の観点によるMRI装置では、所望の繰り返し時間TRで、水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwまたは脂肪成分強調・水成分抑制画像Gfを生成しうるデータD_φ1およびD_φ2を収集することが出来る。
第22の観点では、本発明は、上記構成のMRI装置において、繰り返し時間がTRであり、水の位相と脂肪の位相とがケミカルシフトにより反対位相になる時間がT_outであり、
TR/(2×T_out)−1<m<TR/(2×T_out)
を満たす0以上の整数をmとし、且つ、
φfat=(2−TR/T_out+2×m)×π
とするとき、
π/2+|π−φfat|/2≦φstep<π
の範囲内のφstepに対し、
φcenter=π
とすることを特徴とするMRI装置を提供する。
上記第22の観点によるMRI装置では、所望の繰り返し時間TRで、水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwまたは脂肪成分強調・水成分抑制画像Gfを生成しうるデータD_φ1およびD_φ2を収集することが出来る。
第23の観点では、本発明は、上記構成のMRI装置において、
φstep=π/2−|π−φfat|/2
とすることを特徴とするMRI装置を提供する。
第24の観点では、本発明は、上記構成のMRI装置において、
φstep=π/2
とし、且つ、
φcenter=φfat/2+π/2
とすることを特徴とするMRI装置を提供する。
第25の観点では、本発明は、上記構成のMRI装置において、
φstep=π/2+|π−φfat|/2
とすることを特徴とするMRI装置を提供する。
第26の観点では、本発明は、上記構成のMRI装置において、前記データD_fatからMR画像Gwを生成する画像生成手段を具備したことを特徴とするMRI装置を提供する。
上記第26の観点によるMR画像生成方法では、水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwを生成することが出来る。
第27の観点では、本発明は、上記構成のMRI装置において、前記データD_φ1およびデータD_φ2に対して、
0<φsum<π
で定義されるφsumを用いてD_φ2に位相を加えて合成するとき、
Dw=D_φ1+exp(i×φsum)×D_φ2
によりデータDwを作成し、データDwからMR画像Gwを生成する画像生成手段を具備したことを特徴とするMRI装置を提供する。
上記第27の観点によるMR画像生成方法では、水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwを生成することが出来る。
第28の観点では、本発明は、上記構成のMRI装置において、
φsum=φstep
とすることを特徴とするMRI装置を提供する。
第29の観点では、本発明は、上記構成のMRI装置において、前記データD_φ1およびデータD_φ2に対して、
0<φsum<π
で定義されるφsumを用いてD_φ2に位相を加えて合成するとき、
Df=D_φ1−exp(i×φsum)×D_φ2
によりデータDfを作成し、データDfからMR画像Gfを生成する画像生成手段を具備したことを特徴とするMRI装置を提供する。
上記第29の観点によるMR画像生成方法では、脂肪成分強調・水成分抑制画像Gfを生成することが出来る。
第30の観点では、本発明は、上記構成のMRI装置において、
φsum=φstep
とすることを特徴とするMRI装置を提供する。
第31の観点では、本発明は、上記構成のMRI装置において、水成分を強調することを特徴とするMRI装置を提供する。
第32の観点では、本発明は、上記構成のMRI装置において、脂肪成分を抑制することを特徴とするMRI装置を提供する。
第33の観点では、本発明は、上記構成のMRI装置において、脂肪成分を強調することを特徴とするMRI装置を提供する。
第34の観点では、本発明は、上記構成のMRI装置において、水成分を抑制することを特徴とするMRI装置を提供する。
本発明のMRデータ収集方法によれば、水成分強調・脂肪成分抑制画像や脂肪成分強調・水成分抑制画像を得るためのデータを所望の繰り返し時間TRで収集することが出来る。
本発明のMR画像生成方法によれば、本発明のMRデータ収集方法により収集したデータから水成分強調・脂肪成分抑制画像や脂肪成分強調・水成分抑制画像を得ることが出来る。
本発明のMRI装置によれば、水成分強調・脂肪成分抑制画像や脂肪成分強調・水成分抑制画像を得るためのデータを所望の繰り返し時間TRで収集することが出来る。また、水成分強調・脂肪成分抑制画像や脂肪成分強調・水成分抑制画像を得ることが出来る。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
実施例の前に、原理を説明するための概念モデルを示す。
RFパルスの位相を0×φ,1×φ,2×φ,3×φ,…の順に変える定常状態パルスシーケンスにより収集したデータD_φは、水成分のエコーEwと脂肪成分のエコーEfとから得られる。水成分のエコーEwは、水成分のGRE(GRadient Echo)成分とSE(Spin Echo)成分の合成からなり、GRE成分よりSE成分が「φ−π」だけ進んでいる。他方、脂肪成分のエコーEfは、脂肪成分のGRE成分とSE成分の合成からなるが、GRE成分よりSE成分が「φ−π−φfat」だけ進んでいる。φfatは、化学シフトによって定常状態で水成分のSE成分より脂肪成分のSE成分が進む位相量である。一般化するために、水成分でも脂肪成分でも、GRE成分よりSE成分が「φ−π−φchem」だけ進むものとし、水成分ではφchem=0、脂肪成分ではφchem=φfatとする。
上記概念モデルを図29に示すφ1=3π/2の定常状態パルスシーケンスで収集したデータD_φ1に適用すると、図31に示すように水成分のエコーEw1では、GRE成分よりSE成分がπ/2だけ進んでおり、脂肪成分のエコーEf1ではGRE成分よりSE成分が−π/2だけ進んでいる。
また、上記概念モデルを図30に示すφ2=π/2の定常状態パルスシーケンスで収集したデータD_φ2に適用すると、図32に示すように水成分のエコーEw2ではGRE成分よりSE成分が−π/2だけ進んでおり、脂肪成分のエコーEf2ではGRE成分よりSE成分が−3π/2だけ進んでいる。
次に、図33に示すように、exp(i×π/2)×D_φ2は、水成分のエコーEw2をπ/2だけ回転させてエコーEw2'とし、脂肪成分のエコーEf2をπ/2だけ回転させてエコーEf2'とすることに相当する。
従って、図34に示すように、Dw=D_φ1+exp(i×π/2)×D_φ2というデータ処理は、水成分のエコーEw1とエコーEw2'とを加算し、脂肪成分のエコーEf1とエコーEf2'とを加算することに相当する。この結果、加算後の水成分Ewは強調され、加算後の脂肪成分Efは抑制される。
他方、図34に示すように、Df=D_φ1−exp(i×π/2)×D_φ2というデータ処理は、水成分のエコーEw1からエコーEw2'を減算し、脂肪成分のエコーEf1からエコーEf2'を減算することに相当する。この結果、減算後の水成分Ewは抑制され、減算後の脂肪成分Efは強調される。
以上より、LCSSFP法で、データDwから水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwを生成でき、データDfから脂肪成分強調・水成分抑制画像Gfを生成できることを説明できる。
なお、図35は、LCSSFP法において、水成分のSE成分より脂肪成分のSE成分が位相量θだけ進むときの信号強度Sの変化を示している。
信号強度Sの落ち込んでいる部分の中心位相φcenter=πになっており、信号強度Sの落ち込んでいる部分の1/2位相幅φstep=π/2になっている。そして、φcenter=(φ1+φ2)/2、φstep=(φ1−φ2)/2の関係になっている。
図1は、実施例1にかかるMRI装置100を示すブロック図である。
このMRI装置100において、マグネットアセンブリ101は、内部に被検体を挿入するための空間部分(ボア)を有し、この空間部分を取りまくようにして、被検体に一定の静磁場を印加する静磁場コイル101Cと、X軸,Y軸,Z軸の勾配磁場(X軸,Y軸,Z軸の組み合わせによりスライス軸,位相エンコード軸,リード軸が形成される)を発生するための勾配コイル101Gと、被検体内の原子核のスピンを励起するためのRFパルスを与える送信コイル101Tと、被検体からのNMR信号を検出する受信コイル101Rとが配置されている。静磁場コイル101C,勾配コイル101G,送信コイル101Tおよび受信コイル101Rは、それぞれ静磁場電源102,勾配コイル駆動回路103,RF電力増幅器104および前置増幅器105に接続されている。
なお、静磁場コイル101Cの代わりに永久磁石を用いてもよい。
シーケンス記憶回路8は、計算機107からの指令に従い、記憶しているパルスシーケンスに基づいて勾配コイル駆動回路103を操作し、マグネットアセンブリ101の勾配コイル101Gから勾配磁場を発生させると共に、ゲート変調回路9を操作し、RF発振回路15の搬送波出力信号を所定タイミング・所定包絡線形状・所定位相のパルス状信号に変調し、それをRFパルスとしてRF電力増幅器104に加え、RF電力増幅器104でパワー増幅した後、マグネットアセンブリ101の送信コイル101Tに印加する。
前置増幅器105は、マグネットアセンブリ101の受信コイル101Rで受信された被検体からのNMR信号を増幅し、位相検波器12に入力する。位相検波器12は、RF発振回路15の搬送波出力信号を参照信号とし、前置増幅器105からのNMR信号を位相検波して、AD変換器11に与える。AD変換器11は、位相検波後のアナログ信号をデジタルデータに変換して、計算機107に入力する。
計算機107は、操作卓13から入力された情報を受け取るなどの全体的な制御を受け持つ。また、計算機107は、AD変換器11からデジタルデータを読み込み、演算処理を行って画像を生成する。
表示装置106は、画像やメッセージを表示する。
図2は、実施例1に係るデータ収集処理を示すフロー図である。
ステップA1では、計算機107は、繰り返し時間TRを決定する。例えば、表示装置106に繰り返し時間TRの選択肢を示し、操作者に選択させる。
ここでは、磁場システムが0.2[T]で、TR=10[ms]を決定した場合を想定する。
ステップA2では、水の位相と脂肪の位相とがケミカルシフトにより反対位相になる時間がT_outであるとき、
TR/(2×T_out)−1<m<TR/(2×T_out)
を満たす0以上の整数をmとし、
φfat=(2−TR/T_out+2×m)×π
により、φfatを決める。
磁場システムが0.2[T]の場合、T_out=20[ms]である。そこで、TR=10[ms]なら、m=0,φfat=3π/2となる。
ステップA3では、図3または図4に示すように、RFパルスの位相を0,1×φfat,2×φfat,…の順に変える定常状態パルスシーケンスによりデータD_φfatを収集する。
なお、図3は通常の定常状態パルスシーケンスであり、図4は流れ補償を考慮した定常状態パルスシーケンスである。
そして、データ収集処理を終了する。
図5は、実施例1に係る画像生成処理を示すフロー図である。
ステップB1では、計算機107は、データD_φfatから画像Gwを生成する。
そして、画像生成処理を終了する。
図6は、図3または図4に示すφfat=3π/2の定常状態パルスシーケンスで収集したデータD_φfatに先述の概念モデルを適用した説明図である。
水成分のエコーEwでは、GRE成分よりSE成分がπ/2だけ進んでおり、脂肪成分のエコーEfではGRE成分よりSE成分が−πだけ進んでいる。
この結果、水成分Ewは強調され、脂肪成分Efは抑制される。
従って、データD_φfatから水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwを生成できることが判る。
実施例2は、実施例1と基本的に同様であるが、磁場システムが1.5[T]で、TR=8.05[ms]を決定した場合を想定する。
この場合、図7に示すように、m=1,φfat=π/2となる。
そして、水成分のエコーEwでは、GRE成分よりSE成分が−π/2だけ進んでおり、脂肪成分のエコーEfではGRE成分よりSE成分が−πだけ進んでいる。
この結果、水成分Ewは強調され、脂肪成分Efは抑制される。
従って、データD_φfatから水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwを生成できることが判る。
図8は、実施例3に係るデータ収集処理を示すフロー図である。
ステップC1では、計算機107は、繰り返し時間TRとφstepを決定する。例えば、表示装置106に繰り返し時間TRとφstepの選択肢を示し、操作者に選択させる。φstepは、図9に示すように、水成分のSE成分より脂肪成分のSE成分が位相量θだけ進むときの信号強度Sの変化において、信号強度Sを落ち込ませる部分の1/2位相幅である。
ここでは、磁場システムが0.2[T]で、TR=10[ms],φstep=π/4を決定した場合を想定する。
ステップC2では、水の位相と脂肪の位相とがケミカルシフトにより反対位相になる時間がT_outであるとき、
TR/(2×T_out)−1<m<TR/(2×T_out)
を満たす0以上の整数をmとし、
φfat=(2−TR/T_out+2×m)×π
により、φfatを決める。
また、φcenterを決める。φcenterは、図9に示すように、水成分のSE成分より脂肪成分のSE成分が位相量θだけ進むときの信号強度Sの変化において、信号強度Sを落ち込ませる部分の中心位相である。
但し、0<φcenter<πまたは−π<φcenter<0または0<φstep<π/2またはπ/2<φstep<πのいずれかを満たすものとする。
ここでは、磁場システムが0.2[T]を想定し、T_out=20[ms]であるから、TR=10[ms]を想定すると、m=0,φfat=3π/2となる。
また、ここでは、φcenter=φfat=3π/2とする。
ステップC3では、
φ1=φcenter+φstep
φ2=φcenter−φstep
により、φ1とφ2を決める。
ここでは、φcenter=3π/2,φstep=π/4を想定しているため、φ1=7π/4,φ2=5π/4となる。
ステップC4では、図10に示すように、RFパルスの位相を0,1×φ1,2×φ1,…の順に変える定常状態パルスシーケンスによりデータD_φ1を収集する。なお、図10は通常の定常状態パルスシーケンスであるが、流れ補償を考慮した定常状態パルスシーケンスとしてもよい。
ステップC5では、図11に示すように、RFパルスの位相を0,1×φ2,2×φ2,…の順に変える定常状態パルスシーケンスによりデータD_φ2を収集する。なお、図11は通常の定常状態パルスシーケンスであるが、流れ補償を考慮した定常状態パルスシーケンスとしてもよい。
そして、データ収集処理を終了する。
図12は、実施例3に係る画像生成処理を示すフロー図である。
ステップH1では、計算機107は、0<φsum<πの範囲でφsumを決める。φsumは、データD_φ2の回転させる位相量である。
ここでは、φsum=φstep=π/4を想定する。
ステップH2では、
Dw=D_φ1+exp(i×φsum)×D_φ2
により、データDwを作成する。
ステップH3では、データDwから画像Gwを生成する。
ステップH4では、
Df=D_φ1−exp(i×φsum)×D_φ2
により、データDfを作成する。
ステップH5では、データDfから画像Gfを生成する。
そして、画像生成処理を終了する。
図13は、図10に示すφ1=7π/4の定常状態パルスシーケンスで収集したデータD_φ1に先述の概念モデルを適用した説明図である。
水成分のエコーEw1では、GRE成分よりSE成分が3π/4だけ進んでおり、脂肪成分のエコーEf1ではGRE成分よりSE成分が−3π/4だけ進んでいる。
図14は、図11に示すφ2=5π/4の定常状態パルスシーケンスで収集したデータD_φ2に先述の概念モデルを適用した説明図である。
水成分のエコーEw2では、GRE成分よりSE成分がπ/4だけ進んでおり、脂肪成分のエコーEf2ではGRE成分よりSE成分が3π/4だけ進んでいる。
図15に示すように、exp(i×φsum)×D_φ2は、水成分のエコーEw2をφsumだけ回転させてエコーEw2'とし、脂肪成分のエコーEf2をφsumだけ回転させてエコーEf2'とすることに相当する。なお、図15では、φsum=π/4を想定している。
従って、図16に示すように、Dw=D_φ1+exp(i×φsum)×D_φ2というデータ処理は、水成分のエコーEw1とエコーEw2'とを加算し、脂肪成分のエコーEf1とエコーEf2'とを加算することに相当する。この結果、加算後の水成分Ewは強調され、加算後の脂肪成分Efは抑制される。
他方、Df=D_φ1−exp(i×π/2)×D_φ2というデータ処理は、水成分のエコーEw1からエコーEw2'を減算し、脂肪成分のエコーEf1からエコーEf2'を減算することに相当する。この結果、減算後の水成分Ewは抑制され、減算後の脂肪成分Efは強調される。
以上より、実施例3で、データDwから水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwを生成でき、データDfから脂肪成分強調・水成分抑制画像Gfを生成できることが判る。
実施例4は、実施例3と基本的に同様で、φstep=π/4とし、φcenter=φfatとするが、磁場システムが1.5[T]で、TR=8.05[ms]を決定した場合を想定する。
この場合、図17,図18に示すように、m=1,φfat=π/2となる。また、φ1=3π/4,φ2=π/4となる。
図17に示すように、φ1=3π/4の定常状態パルスシーケンスで収集したデータD_φ1に先述の概念モデルを適用すると、水成分のエコーEw1では、GRE成分よりSE成分が−π/4だけ進んでおり、脂肪成分のエコーEf1ではGRE成分よりSE成分が−3π/4だけ進んでいる。
図18に示すように、φ2=π/4の定常状態パルスシーケンスで収集したデータD_φ2に先述の概念モデルを適用すると、水成分のエコーEw2では、GRE成分よりSE成分が−3π/4だけ進んでおり、脂肪成分のエコーEf2ではGRE成分よりSE成分が−5π/4だけ進んでいる。
図19に示すように、exp(i×φsum)×D_φ2は、水成分のエコーEw2をφsumだけ回転させてエコーEw2'とし、脂肪成分のエコーEf2をφsumだけ回転させてエコーEf2'とすることに相当する。なお、図19では、φsum=φstep=π/4を想定している。
図20に示すように、Dw=D_φ1+exp(i×φsum)×D_φ2というデータ処理は、水成分のエコーEw1とエコーEw2'とを加算し、脂肪成分のエコーEf1とエコーEf2'とを加算することに相当する。この結果、加算後の水成分Ewは強調され、加算後の脂肪成分Efは抑制される。
他方、Df=D_φ1−exp(i×π/2)×D_φ2というデータ処理は、水成分のエコーEw1からエコーEw2'を減算し、脂肪成分のエコーEf1からエコーEf2'を減算することに相当する。この結果、減算後の水成分Ewは抑制され、減算後の脂肪成分Efは強調される。
以上より、実施例4で、データDwから水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwを生成でき、データDfから脂肪成分強調・水成分抑制画像Gfを生成できることが判る。
実施例5は、実施例3と基本的に同様で、磁場システムが0.2[T]、TR=10[ms]、φfat=3π/2とするが、φstep=π/2とし、φcenter=π+φfat/2−φstepとした場合を想定する。
この場合、図21,図22に示すように、φcenter=5π/4となり、φ1=7π/4,φ2=3π/4となる。
図21に示すように、φ1=7π/4の定常状態パルスシーケンスで収集したデータD_φ1に先述の概念モデルを適用すると、水成分のエコーEw1では、GRE成分よりSE成分が3π/4だけ進んでおり、脂肪成分のエコーEf1ではGRE成分よりSE成分が−3π/4だけ進んでいる。
図22に示すように、φ2=3π/4の定常状態パルスシーケンスで収集したデータD_φ2に先述の概念モデルを適用すると、水成分のエコーEw2では、GRE成分よりSE成分が−π/4だけ進んでおり、脂肪成分のエコーEf2ではGRE成分よりSE成分が−7π/4だけ進んでいる。
図23に示すように、exp(i×φsum)×D_φ2は、水成分のエコーEw2をφsumだけ回転させてエコーEw2'とし、脂肪成分のエコーEf2をφsumだけ回転させてエコーEf2'とすることに相当する。なお、図23では、φsum=φstep=π/2を想定している。
図24に示すように、Dw=D_φ1+exp(i×φsum)×D_φ2というデータ処理は、水成分のエコーEw1とエコーEw2'とを加算し、脂肪成分のエコーEf1とエコーEf2'とを加算することに相当する。この結果、加算後の水成分Ewは強調され、加算後の脂肪成分Efは抑制される。
他方、Df=D_φ1−exp(i×π/2)×D_φ2というデータ処理は、水成分のエコーEw1からエコーEw2'を減算し、脂肪成分のエコーEf1からエコーEf2'を減算することに相当する。この結果、減算後の水成分Ewは抑制され、減算後の脂肪成分Efは強調される。
以上より、実施例5で、データDwから水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwを生成でき、データDfから脂肪成分強調・水成分抑制画像Gfを生成できることが判る。
実施例6は、実施例4と基本的に同様で、磁場システムが1.5[T]、TR=8.05[ms]、φfat=π/2とするが、φcenter=πとし、φstep=3π/4とした場合を想定する。
この場合、図25,図26に示すように、φ1=7π/4,φ2=π/4となる。
図25に示すように、φ1=7π/4の定常状態パルスシーケンスで収集したデータD_φ1に先述の概念モデルを適用すると、水成分のエコーEw1では、GRE成分よりSE成分が3π/4だけ進んでおり、脂肪成分のエコーEf1ではGRE成分よりSE成分がπ/4だけ進んでいる。
図26に示すように、φ2=π/4の定常状態パルスシーケンスで収集したデータD_φ2に先述の概念モデルを適用すると、水成分のエコーEw2では、GRE成分よりSE成分が−3π/4だけ進んでおり、脂肪成分のエコーEf2ではGRE成分よりSE成分が−5π/4だけ進んでいる。
図27に示すように、exp(i×φsum)×D_φ2は、水成分のエコーEw2をφsumだけ回転させてエコーEw2'とし、脂肪成分のエコーEf2をφsumだけ回転させてエコーEf2'とすることに相当する。なお、図27では、φsum=φstep=3π/4を想定している。
図28に示すように、Dw=D_φ1+exp(i×φsum)×D_φ2というデータ処理は、水成分のエコーEw1とエコーEw2'とを加算し、脂肪成分のエコーEf1とエコーEf2'とを加算することに相当する。この結果、加算後の水成分Ewは強調され、加算後の脂肪成分Efは抑制される。
他方、Df=D_φ1−exp(i×π/2)×D_φ2というデータ処理は、水成分のエコーEw1からエコーEw2'を減算し、脂肪成分のエコーEf1からエコーEf2'を減算することに相当する。この結果、減算後の水成分Ewは抑制され、減算後の脂肪成分Efは強調される。
以上より、実施例6で、データDwから水成分強調・脂肪成分抑制画像Gwを生成でき、データDfから脂肪成分強調・水成分抑制画像Gfを生成できることが判る。
本発明のMRデータ収集方法、MR画像生成方法及びMRI装置は、水成分強調・脂肪成分抑制画像や脂肪成分強調・水成分抑制画像を得るのに利用できる。
実施例1に係るMRI装置を示す構成ブロック図である。 実施例1に係るデータ収集処理を示すフロー図である。 実施例1に係る通常の定常状態パルスシーケンスを示す説明図である。 実施例1に係る流れ補償を考慮した定常状態パルスシーケンスを示す説明図である。 実施例1に係る画像生成処理を示すフロー図である。 実施例1の原理を概念的に示す説明図である。 実施例2の原理を概念的に示す説明図である。 実施例3に係るデータ収集処理を示すフロー図である。 φcenterとφstepとを示す説明図である。 実施例3に係る第1の定常状態パルスシーケンスを示す説明図である。 実施例3に係る第2の定常状態パルスシーケンスを示す説明図である。 実施例3に係る画像生成処理を示すフロー図である。 実施例3に係る第1の定常状態パルスシーケンスで収集したデータの性質を示す概念説明図である。 実施例3に係る第2の定常状態パルスシーケンスで収集したデータの性質を示す概念説明図である。 実施例3に係る第2の定常状態パルスシーケンスで収集したデータの位相回転を示す概念説明図である。 実施例3の原理を概念的に示す説明図である。 実施例4に係る第1の定常状態パルスシーケンスで収集したデータの性質を示す概念説明図である。 実施例4に係る第2の定常状態パルスシーケンスで収集したデータの性質を示す概念説明図である。 実施例4に係る第2の定常状態パルスシーケンスで収集したデータの位相回転を示す概念説明図である。 実施例4の原理を概念的に示す説明図である。 実施例5に係る第1の定常状態パルスシーケンスで収集したデータの性質を示す概念説明図である。 実施例5に係る第2の定常状態パルスシーケンスで収集したデータの性質を示す概念説明図である。 実施例5に係る第2の定常状態パルスシーケンスで収集したデータの位相回転を示す概念説明図である。 実施例5の原理を概念的に示す説明図である。 実施例6に係る第1の定常状態パルスシーケンスで収集したデータの性質を示す概念説明図である。 実施例6に係る第2の定常状態パルスシーケンスで収集したデータの性質を示す概念説明図である。 実施例6に係る第2の定常状態パルスシーケンスで収集したデータの位相回転を示す概念説明図である。 実施例6の原理を概念的に示す説明図である。 従来技術に係る第1の定常状態パルスシーケンスを示す説明図である。 従来技術に係る第2の定常状態パルスシーケンスを示す説明図である。 従来技術に係る第1の定常状態パルスシーケンスで収集したデータの性質を示す概念説明図である。 従来技術に係る第2の定常状態パルスシーケンスで収集したデータの性質を示す概念説明図である。 従来技術に係る第2の定常状態パルスシーケンスで収集したデータの位相回転を示す概念説明図である。 従来技術の原理を概念的に示す説明図である。 従来技術に係るφcenterとφstepとを示す説明図である。
符号の説明
8 シーケンス記憶回路
9 ゲート変調回路
15 RF発振回路
100 MRI装置
107 計算機
101T 送信コイル
104 RF電力増幅器

Claims (13)

  1. 信号強度を落ち込ませる部分の中心位相をφcenterとし、信号強度を落ち込ませる部分の位相幅を2×φstep(但し、0<φcenter<πまたは−π<φcenter<0または0<φstep<π/2またはπ/2<φstep<πのいずれかを満たす)とし、
    φ1=φcenter+φstep
    φ2=φcenter−φstep
    とするとき、
    RFパルスの位相を0,1×φ1,2×φ1,…の順に変える定常状態パルスシーケンスによりデータD_φ1を収集し、RFパルスの位相を0,1×φ2,2×φ2,…の順に変える定常状態パルスシーケンスによりデータD_φ2を収集するデータ収集手段を具備したことを特徴とするMRI装置。
  2. 請求項1に記載のMRI装置において、
    繰り返し時間がTRであり、水の位相と脂肪の位相とがケミカルシフトにより反対位相になる時間がT_outであり、
    TR/(2×T_out)−1<m<TR/(2×T_out)
    を満たす0以上の整数をmとし、且つ、
    φfat=(2−TR/T_out+2×m)×π
    とするとき、
    0<φstep≦π/2−|π−φfat|/2
    の範囲内のφstepに対し、
    φcenter=φfat
    とすることを特徴とするMRI装置。
  3. 請求項1に記載のMRI装置において、
    繰り返し時間がTRであり、水の位相と脂肪の位相とがケミカルシフトにより反対位相になる時間がT_outであり、
    TR/(2×T_out)−1<m<TR/(2×T_out)
    を満たす0以上の整数をmとし、且つ、
    φfat=(2−TR/T_out+2×m)×π
    とするとき、
    φfat≦πなら、
    φfat/2≦φstep≦π−φfat/2
    の範囲内のφstepに対し、
    φcenter=φfat/2+φstep
    とし、
    φfat≧πなら、
    π−φfat/2≦φstep≦φfat/2
    の範囲内のφstepに対し、
    φcenter=π+φfat/2−φstep
    とすることを特徴とするMRI装置。
  4. 請求項1に記載のMRI装置において、
    繰り返し時間がTRであり、水の位相と脂肪の位相とがケミカルシフトにより反対位相になる時間がT_outであり、
    TR/(2×T_out)−1<m<TR/(2×T_out)
    を満たす0以上の整数をmとし、且つ、
    φfat=(2−TR/T_out+2×m)×π
    とするとき、
    π/2+|π−φfat|/2≦φstep<π
    の範囲内のφstepに対し、
    φcenter=π
    とすることを特徴とするMRI装置。
  5. 請求項2に記載のMRI装置において、
    φstep=π/2−|π−φfat|/2
    とすることを特徴とするMRI装置。
  6. 請求項3に記載のMRI装置において、
    φstep=π/2
    とし、且つ、
    φcenter=φfat/2+π/2
    とすることを特徴とするMRI装置。
  7. 請求項4に記載のMRI装置において、
    φstep=π/2+|π−φfat|/2
    とすることを特徴とするMRI装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載のMRI装置において、前記データD_φ1およびデータD_φ2に対して、
    0<φsum<π
    で定義されるφsumを用いてD_φ2に位相を加えて合成するとき、
    Dw=D_φ1+exp(i×φsum)×D_φ2
    によりデータDwを作成し、データDwからMR画像Gwを生成する画像生成手段を具備したことを特徴とするMRI装置。
  9. 請求項8に記載のMRI装置において、
    φsum=φstep
    とすることを特徴とするMRI装置。
  10. 請求項1から請求項7のいずれかに記載のMRI装置において、前記データD_φ1およびデータD_φ2に対して、
    0<φsum<π
    で定義されるφsumを用いてD_φ2に位相を加えて合成するとき、
    Df=D_φ1−exp(i×φsum)×D_φ2
    によりデータDfを作成し、データDfからMR画像Gfを生成する画像生成手段を具備したことを特徴とするMRI装置。
  11. 請求項10に記載のMRI装置において、
    φsum=φstep
    とすることを特徴とするMRI装置。
  12. 請求項10または請求項11に記載のMRI装置において、脂肪成分を強調することを特徴とするMRI装置。
  13. 請求項10または請求項11に記載のMRI装置において、水成分を抑制することを特徴とするMRI装置。
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