JP2007178921A - 高屈折率且つ低分散特性を有する光学材料 - Google Patents

高屈折率且つ低分散特性を有する光学材料 Download PDF

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Abstract

【課題】希土類金属を含有する有機媒体からなり、高屈折率且つ低分散特性を有する光学材料であって、分散剤などの補助成分を含有しなくても希土類金属の有機媒体中での均一分散性が高い光学材料を提供する。
【解決手段】有機媒体と有機媒体に分散している金属クラスターとを含む光学材料であって、
(1)金属クラスターは、希土類金属からなる中心金属と、中心金属に対して酸素原子を介して存在しているカウンター金属とを含み、
(2)カウンター金属は、Al、Ga、Zr、Hf、Nb及びTaからなる群から選択された少なくとも1種であり、
(3)光学材料は、高屈折率且つ低分散特性を有する、
ことを特徴とする光学材料。
【選択図】なし

Description

本発明は、高屈折率且つ低分散特性を有する光学材料に関する。
レンズ、プリズム、位相素子等の光学材料には、高屈折率であること及び低分散(低屈折率分散)であることが重要な物性として要求される。例えば、レンズにおいては、高屈折率であることは、レンズをコンパクト化できるだけでなく、球面等の収差を小さくする観点において利点がある。また、低分散であることは、色収差を小さくする観点において利点がある。
従来、このような光学材料として、ガラスに希土類金属をドープしたものが公知である。例えば、ネオジム(Nd)の酸化物をドープしたレンズ、ホルミウム(Ho)、プラセオジム(Pr)、ジスプロシウム(Dy)等をドープした光フィルタ等が知られている。
光学材料の基材としてはガラスが良く知られているが、軽量化、経済性、安全性等の観点からは、有機媒体(例えば、高分子材料)の使用が望ましい。
しかしながら、希土類金属は有機媒体中に溶解・分散され難い。希土類金属以外の元素又は化合物の添加によって有機媒体の屈折率を高めることは、例えば、特許文献1〜3に提案されているが、これらの方法には屈折率分散が増大するという欠点がある。
上記問題に鑑みて、希土類金属を有機媒体中に溶解・分散させる手法として、(a)ピリジン類、フェナントロリン類、キノリン類、β−ジケトン等の有機配位子と希土類金属との錯体を有機媒体中に分散させる手法、(b)希土類金属を有機包摂化合物中に取り込んだ後に有機媒体に分散させる手法、(c)希土類金属の重合成モノマーを重合させる手法が提案されている。
上記(c)の手法としては、具体的に希土類金属の(メタ)アクリル酸塩とヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとフタル酸、及びこれらと共重合可能な重合性モノマーを混合した後に重合させることが特許文献4に記載されている。しかしながら、この手法は、高分子材料がアクリル樹脂、スチレン樹脂等に限定されるため、更なる改善の余地がある。
有機媒体に希土類金属を添加する手法としては、希土類を含有するベーマイトゾルを調製後、当該ベーマイトゾルを有機樹脂と混合する方法が特許文献5で知られている。この方法では、希土類酸化物が有機樹脂に分散した複合材料が得られる。しかしながら、この方法には、次のような欠点がある。即ち、希土類を含有するベーマイトゾルを有機樹脂に均一に分散するのは困難であり、粒径が小さいほど凝集が避けられない。そのため、分散剤などの補助成分を多量に添加する必要が生じる。一般的に、粒径が小さいほど均一分散にかかわる補助成分の量が増え、有機媒体や希土類酸化物の含有量と同等になり、結果的に光学性能や耐候製などを悪化させてしまう。また、高い透明性を有する光学材料を得るためには、分散させるベーマイトゾルの粒径は小さいほど望ましいが、小さいゾルは合成するのが困難である。
特開昭60−63214号公報 特開昭60−124606号公報 特開昭60−235801号公報 特開2004−226913号公報 特開2005−76002号公報
本発明は、希土類金属を含有する有機媒体からなり、高屈折率且つ低分散特性を有する光学材料であって、分散剤などの補助成分を含有しなくても希土類金属の有機媒体中での均一分散性が高い光学材料を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、希土類金属を含有する特定の金属クラスターを採用する場合には、上記目的を達成できることを見出し、更に検討を重ねて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の光学材料に関する。
1.有機媒体と有機媒体に分散している金属クラスターとを含む光学材料であって、
(1)金属クラスターは、希土類金属からなる中心金属と、中心金属に対して酸素原子を介して存在しているカウンター金属とを含み、
(2)カウンター金属は、Al、Ga、Zr、Hf、Nb及びTaからなる群から選択される少なくとも1種であり、
(3)光学材料は、高屈折率且つ低分散特性を有する、
ことを特徴とする光学材料。
2.中心金属は、La、Y、Gd、Er、Nd、Ho、Pr、Dy、Tm、Yb及びLuからなる群から選択される少なくとも1種である、上記項1に記載の光学材料。
3.カウンター金属は、Al、Ga、Zr、Ta及びHfからなる群から選択される少なくとも1種である、上記項1又は2に記載の光学材料。
4.カウンター金属と結合している酸素原子及び/又は中心金属とカウンター金属との間に介在している酸素原子に、炭素原子を介して又は介さずに、官能基R(Rは1)水素原子、2)アルキル基、3)ビニル基、アリル基、アミノ基、ジアゾ基、ニトロ基、シンナモイル基、アクリロイル基、イミド基、エポキシ基及びシアノ基の1種以上、4)前記3)の1種以上を置換基として有するアルキル基、5)前記3)の1種以上を置換基として有するアルキルシリル基、6)前記3)の1種以上を置換基として有するアルキルカルボキシル基、7)前記3)の1種以上を置換基として有するアルキルゲルミル基、又は、8)カルボキシレート基、水酸基、アミノ基及びアミド基の1種以上を含むオリゴマー又はポリマー)が結合している、上記項1〜3のいずれかに記載の光学材料。
5.金属クラスターの平均粒子径が0.1〜1000nmである、上記項1〜4のいずれかに記載の光学材料。
6.光学材料における金属クラスターの含有量は、固形分換算で90重量%以下である、上記項1〜5のいずれかに記載の光学材料。
7.波長587.56nmにおける屈折率が1.50以上の高屈折率特性を有する、上記項1〜6のいずれかに記載の光学材料。
8.アッベ数30以上の低分散特性を有する、上記項1〜7のいずれかに記載の光学材料。
9.光学材料の波長587.56nmにおける屈折率ndとアッベ数νをそれぞれ縦軸と横軸に示した場合に、(nd、ν)が、(1.50、30)、(1.80、30)、(1.80、65)、(1.50、65)で囲まれた領域に存在する、上記項1〜8のいずれかに記載の光学材料。
10.レンズ、プリズム又は位相素子の形態にある、上記項1〜9のいずれかに記載の光学材料。

以下、本発明の光学材料について、詳細に説明する。
本発明の光学材料は、有機媒体と有機媒体に分散している金属クラスターとを含む光学材料であって、
(1)金属クラスターは、希土類金属からなる中心金属と、中心金属に対して酸素原子を介して結合しているカウンター金属とを含み、
(2)カウンター金属は、Al、Ga、Zr、Hf、Nb及びTaからなる群から選択された少なくとも1種であり、
(3)光学材料は、高屈折率且つ低分散特性を有する、
ことを特徴とする。
金属クラスター
金属クラスターは、希土類金属からなる中心金属と、中心金属に対して酸素原子を介して存在しているカウンター金属とを含む。金属クラスターの構造の一態様を図1に示す。
図1において、REは希土類金属を示し、Mはカウンター金属を示す。なお、図1は一態様であり、中心金属の周囲に酸素原子を介してカウンター金属が存在している限り、中心金属に対して存在するカウンター金属の数、存在に関与する酸素原子の数等は図1の態様に限定されない。金属クラスターがかかる構造を採るため、金属クラスターの凝集が抑制されており、有機媒体中において均一な分散状態を形成し得る。
希土類金属としては、スカンジウム、イットリウム並びに原子番号57〜71のランタノイド(ランタン、セリウム、プラセオジウム、ネオジム、プロムチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホロミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウム)が挙げられる。
希土類金属の中でも、ランタン(La)、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、エルビウム(Er)、ネオジム(Nd)、ホロミウム(Ho)、プラセオジウム(Pr)、ジスプロシウム(Dy)、ツリウム(Tm)、イッテリビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)から選ばれる少なくとも1種が好ましい。これらの希土類金属は、可視光波長帯における蛍光が殆ど無く、本発明の光学材料をレンズ、プリズム、位相素子等に応用する場合に、光透過性能を阻害せずに高屈折率と低分散性を実現し易い。
カウンター金属としては、酸素原子を介して希土類金属に結合可能なものとして、Al、Ga、Zr、Hf、Nb及びTaからなる群から選択された少なくとも1種を用いる。
カウンター金属の中でも、Al、Ga、Zr、Ta及びHfの少なくとも1種が好ましい。これらのカウンター金属が結合した場合、希土類元素によって発現される低分散性を阻害することなく、高屈折率を実現し易い。
カウンター金属と結合している酸素原子及び/又は中心金属とカウンター金属との間に介在している酸素原子には、炭素原子を介して又は介さずに、更に官能基が結合していてもよい。この官能基は、図1ではRと示す。
官能基Rは、金属クラスターが分散する有機媒体との相溶性などを考慮して選択できる。官能基Rとしては、例えば、1)水素原子、2)アルキル基、3)ビニル基、アリル基、アミノ基、ジアゾ基、ニトロ基、シンナモイル基、アクリロイル基、イミド基、エポキシ基及びシアノ基の1種以上、4)前記3)の1種以上を置換基として有するアルキル基、5)前記3)の1種以上を置換基として有するアルキルシリル基、6)前記3)の1種以上を置換基として有するアルキルカルボキシル基、7)カルボキシレート基、水酸基、アミノ基及びアミド基の1種以上を含むオリゴマー又はポリマー、等が挙げられる。
上記7)の場合には、オリゴマー又はポリマーの末端に存在するカルボキシレート基、水酸基、アミノ基又はアミド基は、エステル交換反応によって酸素原子と結合する態様で存在する場合が多い。
金属クラスターにおける中心金属とカウンター金属とのモル比は、中心金属とカウンター金属の組合せで決定されるもので一定ではないが、中心金属:カウンター金属=1:1〜1:5程度が好ましく、1:1.5〜1:4程度がより好ましい。
金属クラスターの平均粒子径は限定されないが、光学材料の透明性の観点からは0.1〜1000nm程度が好ましく、0.1〜50nm程度がより好ましい。なお、金属クラスターは、会合構造を形成していてもよい。
金属クラスターの、光学材料中における含有量は限定的ではないが、光学材料の光透過性の観点からは固形分換算で90重量%以下が好ましい。下限値は限定的ではないが、光学材料として所定の効果を発揮するためには3重量%程度が下限値として好ましい。
金属クラスターの合成方法
金属クラスターの合成方法は限定的ではないが、例えば、1)希土類金属原料とカウンター金属原料とを混合後、熱処理、粉砕する方法が挙げられる。各金属原料としては、金属塩、水酸化物、酸化物等が使用できる。塩としては、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、塩化物等の鉱酸塩;蟻酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩等の有機酸塩、アルコキシドなどが含まれる。この中でも、アニオン不純物が少ないという点からは、蟻酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩等の有機酸塩;アルコキシドが好ましく、特に酢酸塩が好ましい。なお希土類金属の酢酸塩は、通常は結晶水を含むため、条件によっては、予め脱水処理を行ってから用いるとよい。
その他、2)希土類金属塩とカウンター金属塩とを適当な溶媒に溶解後、加水分解する方法、3)希土類金属塩とカウンター金属のアルコキシドとを適当な溶媒中で反応させる方法、などが挙げられる。これらの合成方法の中でも、ナノサイズ金属クラスターを合成するためには、3)の方法が好ましい。
いずれの方法においても、得られる金属クラスターの中心金属とカウンター金属とのモル比が、前記1:1〜1:5程度(好ましくは1:1.5〜1:4程度)となるように各金属原料を配合するのが好ましい。特に上記3)の方法では、反応系における中心金属イオンとカウンター金属イオンとのモル比が上記範囲となるように設定するのが好ましい。
上記2)又は3)の方法において、金属クラスターの合成に用いる溶媒は限定的でない。例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール等の1級アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコール−α−モノメチルエーテル、プロピレングリコール−α−モノエチルエーテル等のグリコールエーテル;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル;アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合物;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化水素化合物;などが使用できる。
上記2)及び3)の方法では、溶媒の還流温度まで加熱(熱処理)することができる。この場合には、反応速度を高めることができるため有利である。反応温度は、中心金属とカウンター金属の組合せにより最適温度が異なるが、具体的には、0〜150℃程度が好ましく、20〜120℃程度がより好ましい。反応時間は反応温度に応じて異なるが、1分〜2日程度が好ましく、5分〜24時間程度がより好ましい。
金属クラスターに官能基(図1のR)を導入する方法は限定的ではないが、例えば、(a)金属クラスターを形成後にRを導入する方法、(b)カウンター金属原料(特に金属アルコキシド)にRを予め導入後、中心金属原料と反応させて金属クラスターを形成する方法、が挙げられる。アルキルカルボキシル基の導入方法としては、相当する有機カルボン酸又はその無水物を金属クラスターと反応させる方法が挙げられる。アルキル基としては限定的ではないが、置換基を有していてもよい炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖炭化水素が挙げられる。
上記(a)の方法では、金属クラスターと反応させる化合物としては、例えば、末端にカルボキシレート基、水酸基、アミノ基、アミド基等の活性水素を有する化合物(化合物はオリゴマー又はポリマーの場合も含む)が挙げられる。
上記(b)の方法では、カウンター金属原料と反応させる化合物としては、例えば、アルキル基;反応性を有するビニル基、アリル基、アミノ基、ジアゾ基、ニトロ基、シンナモイル基、アクリロイル基、イミド基、エポキシ基、シアノ基(以下、前記ビニル基〜シアノ基までを総称して「反応性基」とも言う);前記反応性基のいずれかを置換基として有するアルキル基;前記反応性基のいずれかを置換基として有するアルコキシシラン:RSiOR(但し、Rは前記反応性基又は前記反応性基により置換されていてもよいアルキル基を示す。R及びRは、水素、前記反応性基若しくは前記反応性基により置換されていてもよいアルキル基又はアルコキシル基を示す。Rは、アルキル基を示す。)並びに、前記反応性基のいずれかを置換基として有するアルコキシゲルマン:RGeOR(但し、R〜Rは前記と同じである。)が挙げられる。その他、縮重合によりカウンター金属原料と結合可能な化合物も挙げられる。
光学材料
本発明の光学材料は、有機媒体中に上記金属クラスターが分散されたものである。
有機媒体としては、金属クラスターを分散できる限り特に限定されないが、紫色から赤色の可視帯、波長約400nmの紫色よりも短波長の紫外線帯やX線帯、波長約750nmの赤色よりも長波長の赤外帯等において透明性を有するものが好ましい。
有機媒体としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリシクロヘキシルメタクリレート、ポリベンジルメタクリレート、ポリフェニルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ4メチルペンテン1、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、スチレンアクリロニトリル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、スチレン無水マレイン酸共重合体、ポリオレフィン、ポリイミド、エポキシ樹脂、ポリシロキサン、ポリシラン、ポリアミド、環状オレフィン樹脂等の樹脂が挙げられる。これらの有機媒体は、単独又は2種以上を混合して使用できる。これらの樹脂は、光重合性樹脂であってもよい。
有機媒体は、その主鎖や側鎖に、光や熱によって付加、架橋、重合等の反応を促す官能基を有していてもよい。このような官能基としては、例えば、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、ジアゾ基、ニトロ基、シンナモイル基、アクリロイル基、イミド基、エポキシ基等が挙げられる。これらのうちでも、特に、重合性の官能基であるアクリロイル基、エポキシ基等を有する金属クラスターは、当該官能基相互を重合させることにより、本発明の光学材料となる
また、有機媒体として、前記樹脂だけでなく、金属クラスターを溶解する有機溶媒を用いることもできる。一般に、金属クラスターと有機溶媒とを含有する光学材料は、形態保持性に劣るので、通常は、石英やガラスの容器中に封入して用いられる。又は、顕微鏡や半導体微細加工工程等で知られるように、前記のような容器に封入することなく、油浸レンズ(又は液浸レンズ)として用いることも可能である。このような溶媒として、エタノール、2−ブタノールなどの1級アルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族類、ヘプタン、ヘキサン、石油エーテルなどの炭化水素類、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールモノエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどのポリエチレングリコール類などが挙げられる。また、シリコーン等の有機金属ポリマー類も使用される。
光学材料は、可塑剤、酸化防止剤などの安定剤、界面活性剤、溶解促進剤、重合禁止剤、染料や顔料等の着色剤などを添加剤として含んでもよい。これらの添加剤の種類、量等は、光学材料の用途に応じて適宜設定できる。また、光学材料は、塗布性等の成型加工性を改善するために、溶媒(水、アルコール類、グリコール類、セロソルブ類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、炭化水素類等の有機溶媒)を含んでもよい。
光学材料における金属クラスターの含有量は、光学材料の用途に応じて異なるが、90重量%以下であることが好ましく、3〜90重量%程度がより好ましく、3〜50重量%程度が更に好ましい。
光学材料の調製方法
本発明の光学材料は、有機媒体中に前記金属クラスターが分散されたものであり、調製方法は限定的ではないが、例えば、次のものが挙げられる。
(1)有機媒体に金属クラスターを添加・分散する方法
有機媒体が有機溶媒である場合は、金属クラスターの合成に使用する前記溶媒を同時に有機溶媒として使用できる。金属クラスターの合成を有機溶媒中で行う場合には、金属クラスターは有機溶媒に分散した状態で得られる。そのため、当該分散液をそのままの状態又は有機溶媒の追加或いは除去を行って所定の濃度に調整することにより、本発明の光学材料とできる。
また、金属クラスターを別途用意した有機媒体中に分散させることによっても本発明の光学材料とできる。例えば、有機媒体(樹脂)中に金属クラスターを分散させる場合には、金属クラスターを分散させた有機溶媒に上記樹脂を溶解し、次いで有機溶媒を除去することにより達成できる。
更に、重合性化合物を用いることにより本発明の光学材料を形成してもよい。例えば、金属クラスターを分散させた有機溶媒に重合性化合物を添加後、重合性化合物を硬化させ、次いで有機溶媒を除去することにより達成できる。
更に、有機媒体が重合性樹脂である場合は、重合性モノマーに金属クラスターを添加し、必要に応じて重合触媒、重合開始剤等を添加し、光照射又は加熱処理して重合性モノマーを重合させることにより本発明の光学材料とできる。
(2)重合性官能基(有機成分)を有する金属クラスターどうしを重合させる方法
この方法は、重合性官能基を有する金属クラスターどうしを重合させることにより、有機媒体中に金属クラスターが分散された状態を形成する方法である。例えば、重合性官能基を有する金属クラスターどうしは、重合開始剤、触媒等を共存させて光照射又は加熱することにより重合硬化させることができる。重合開始剤、触媒の種類及び量は、官能基の種類及び量により適宜設定できる。加熱する場合の温度及び時間は限定的ではないが、通常は室温〜200℃程度、数秒から数日の間から選択する。
本発明の光学材料は、例えば、加熱、溶媒への溶解等の過程を経て所望の形に成形し、レンズ(眼鏡レンズ、カメラレンズ)、プリズム、位相素子等の各種光学材料の形態に加工することができる。このようにして得られる具体的な用途に応じた形態とされた光学材料の特性を、下記に説明する。
本発明の光学材料の特性
本発明の光学材料は、高屈折率且つ低分散特性を有する。
高屈折率の程度としては、波長587.56nm(ヘリウムのd線)での屈折率として、1.50以上が好ましく、1.53以上がより好ましく、1.60以上が更に好ましい。
低分散性の程度としては、アッベ数30以上が好ましく、30〜65がより好ましく、40〜65が更に好ましい。
光学材料の波長587.56nmの屈折率ndとアッベ数νをそれぞれ縦軸と横軸に示した場合に、(nd、ν)が、(1.50、30)、(1.80、30)、(1.80、65)、(1.50、65)で囲まれた領域に存在することが好ましく、(1.53、40)、(1.80、40)、(1.80、65)、(1.53、40)で囲まれた領域がより好ましい。
上記の好ましい領域を図4に示す。図4中、実線は好ましい領域を示し、破線はより好ましい領域を示す。
本発明の光学材料は、光学的に透明(透過性)を有していることが望ましい。透過率は透過性を有している限りにおいて限定されないが、30〜100%が好ましく、80〜100%がより好ましい。
本発明の光学材料は、上記特性を有しているため、レンズ、プリズム、位相素子等の光学素子として適用できる。有機媒体が樹脂である場合は、光学材料を所望の形状に形成し易い点で好ましい。
また、有機媒体が有機溶媒(液体)である場合は、有機溶媒の表面張力によって液滴状態を保持した態様又はレンズ形状、プリズム形状のガラス製又はプラスチック製の容器に有機溶媒を充填した態様によって光学素子として適用できる。
本発明の光学材料は、赤外線から青色の光までに対応できる光学素子、特にレンズ等に有用である。より詳しくは、光の波長が短くなる程、屈折率が大きくなるため、光の波長によってはレンズの焦点が合わなくなる。屈折率が大きい有機材料は良く知られているが、従来、屈折率が高くなるほど屈折率分散が大きくなってしまうため、赤外線から青色の光までに対応できる高分子光学材料はない。このため、単一波長で使用する用途では、プラスチックレンズが多用されているが、広い波長範囲の光を使用する場合は、プラスチックレンズでは分散が大きくなるため、ガラス製レンズを使用せざるを得ない状態である。しかしながら、ガラスは、加工性、重量等の点で劣る。本発明の光学材料は、屈折率が大きくなっても、屈折率分散が小さいので、焦点のずれが少ない。
さらに、希土類金属を有機媒体中に均一に分散させるための補助成分が必要ない、又は非常に少なくて済むので、光学特性をはじめとする諸特性を阻害することなくレンズ、プリズム、位相素子などの光学素子を形成できる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し本発明は実施例に限定されない。
実施例1
<有機媒体中にNdを中心金属とする金属クラスターが分散してなる材料の作製>
プロピレングリコールα−モノメチルエーテル(PGME)中に110℃で1時間減圧脱水処理した酢酸ネオジムとトリ−s−ブトキシアルミニウム(Nd/Al=3モル、NdとAlの合計酸化物換算濃度5重量%)とを加え1時間還流した結果、薄紫色の透明な溶液を得た。得られた反応物の粒径を動的散乱法で測定し、粒径分布のピークトップが2.3nmの複合ナノ粒子である事を確認した。また、トリ−s−ブトキシアルミニウムの反応前後の27Al−NMRスペクトル変化よりNdへの酸素を介したAlの配位を確認した。この金属クラスターにおけるNd:Alが1:3であることは、ICP分析によって確認した。
このようにして、Ndに酸素を介してAlを配位してなる金属クラスターがPGME中で均一に分散した透明液体試料を(Nd−Al/PGME)得た。
実施例2
<有機媒体中にPrを中心金属とする金属クラスターが分散してなる材料の作製>
プロピレングリコール−α−モノメチルエーテルに110℃で1時間減圧脱水処理した酢酸プラセオジウムとトリ−sブトキシアルミニウム(Pr/Al=3モル、PrとAlの合計酸化物換算濃度5重量%)とを加え1時間還流した結果、薄緑の透明な溶液を得た。得られた反応物の粒径を動的散乱法で測定し、粒径分布のピークトップが6.5nmの複合ナノ粒子である事を確認した。また、トリ−s−ブトキシアルミニウムの反応前後の27Al−NMRスペクトル変化よりPrへの酸素を介したAlの配位を確認した。この金属クラスターにおけるPr:Alが1:3であることは、ICP分析によって確認した。
このようにして、Prに酸素を介してAlを配位してなる金属クラスターがPGME中で均一に分散した透明液体試料(Pr−Al/PGME)を得た。
実施例3
<有機媒体中にErを中心金属とする金属クラスターが分散してなる材料の作製>
プロピレングリコール−α−モノメチルエーテル中に110℃で1時間脱水処理した酢酸エルビウムとトリ−s−ブトキシアルミニウム(Er/Al=3モル、ErとAlの合計酸化物換算濃度5重量%)とを加え1時間還流した結果、薄ピンク透明な溶液を得た。得られた反応物の粒径を動的散乱法で測定し、粒径分布のピークトップが1.7nmの複合ナノ粒子である事を確認した。また、トリ−s−ブトキシアルミニウムの反応前後の27Al−NMRスペクトル変化よりErへの酸素を介したAlの配位を確認した。この金属クラスターにおけるEr:Alが1:3であることは、ICP分析によって確認した。
このようにして、Erに酸素を介してAlを配位してなる金属クラスターがPGME中で均一に分散した透明液体試料(Er−Al/PGME)を得た。
試験例1
<屈折率および屈折率分散の測定>
上記実施例1〜3で得られたNd−Al/PGME,Pr−Al/PGME,Er−Al/PGMEの屈折率を、波長425nm、450nm、475nm、500nm、525nm、550nm、575nm、600nm、625nm、650nmの各波長において、最小偏角法を用いて測定した。測定装置の概略図を、図2に示す。
測定結果から、セルマイヤー分散式への回帰分析を行って屈折率分散を求めた。また、参考のために、金属クラスターが分散していないPGMEの屈折率および屈折率分散も測定した。
その結果、図2に示されるような屈折率および屈折率分散を得た。この結果に基づき、波長578.56nmにおける屈折率、及びアッベ数を求めた。
なお、屈折率分散は下記式により求めた。
Figure 2007178921
上記式中の記号は次の意味を有する。
n:屈折率
C:式記載のセルマイヤー分散式中の定数
D’:式記載のセルマイヤー分散式中の定数
λ:波長
λ:式記載のセルマイヤー分散式中の定数
また、アッベ数は、次の式により求めた。
Figure 2007178921
上記式中の記号は次の意味を有する。
ν:アッベ数
:d線(波長587.562nm)における屈折率
:F線(波長486.133nm)における屈折率
:C線(波長656.273nm)における屈折率
結果を表1に示す。これらの結果から、金属クラスターを分散することにより、金属クラスターを分散していないPGMEと比べて、屈折率が向上するととともに、分散が小さくなっている(アッベ数が大きくなっている)ことを確認できた。
試験例1の測定結果を図3にグラフ化して示す。
Figure 2007178921
金属クラスターの構造の一態様を示す模式図である。 試験例1の屈折率測定に使用した装置の概略図である。 試験例1の測定結果を示すグラフである。 本発明の光学材料が有する特性(屈折率ndとアッベ数νとの関係)を示す図である。

Claims (10)

  1. 有機媒体と有機媒体に分散している金属クラスターとを含む光学材料であって、
    (1)金属クラスターは、希土類金属からなる中心金属と、中心金属に対して酸素原子を介して存在しているカウンター金属とを含み、
    (2)カウンター金属は、Al、Ga、Zr、Hf、Nb及びTaからなる群から選択される少なくとも1種であり、
    (3)光学材料は、高屈折率且つ低分散特性を有する、
    ことを特徴とする光学材料。
  2. 中心金属は、La、Y、Gd、Er、Nd、Ho、Pr、Dy、Tm、Yb及びLuからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の光学材料。
  3. カウンター金属は、Al、Ga、Zr、Ta及びHfからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の光学材料。
  4. カウンター金属と結合している酸素原子及び/又は中心金属とカウンター金属との間に介在している酸素原子に、炭素原子を介して又は介さずに、官能基R(Rは1)水素原子、2)アルキル基、3)ビニル基、アリル基、アミノ基、ジアゾ基、ニトロ基、シンナモイル基、アクリロイル基、イミド基、エポキシ基及びシアノ基の1種以上、4)前記3)の1種以上を置換基として有するアルキル基、5)前記3)の1種以上を置換基として有するアルキルシリル基、6)前記3)の1種以上を置換基として有するアルキルカルボキシル基、7)前記3)の1種以上を置換基として有するアルキルゲルミル基、又は、8)カルボキシレート基、水酸基、アミノ基及びアミド基の1種以上を含むオリゴマー又はポリマー)が結合している、請求項1〜3のいずれかに記載の光学材料。
  5. 金属クラスターの平均粒子径が0.1〜1000nmである、請求項1〜4のいずれかに記載の光学材料。
  6. 光学材料における金属クラスターの含有量は、固形分換算で90重量%以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の光学材料。
  7. 波長587.56nmにおける屈折率が1.50以上の高屈折率特性を有する、請求項1〜6のいずれかに記載の光学材料。
  8. アッベ数30以上の低分散特性を有する、請求項1〜7のいずれかに記載の光学材料。
  9. 光学材料の波長587.56nmにおける屈折率ndとアッベ数νをそれぞれ縦軸と横軸に示した場合に、(nd、ν)が、(1.50、30)、(1.80、30)、(1.80、65)、(1.50、65)で囲まれた領域に存在する、請求項1〜8のいずれかに記載の光学材料。
  10. レンズ、プリズム又は位相素子の形態にある、請求項1〜9のいずれかに記載の光学材料。
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