JP2007178433A - 統合型2次元ゲル電気泳動 - Google Patents

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Abstract

【課題】2次元ゲル電気泳動を用いた複合タンパク質サンプルの分離のための電気泳動用組立品または使い捨てデバイスと該デバイス処理の自動操作ステップの提供。
【解決手段】1次元目ゲルストリップ7のための区画と2次元目ゲルのための区画16とを備える、フィルムもしくは箔またはガラス板等の担体5を備え、前記2つの区画は直接的に互いに連絡している組立品またはデバイス。該組立品またはデバイスは、前記担体5から可変的な距離にある硬コンポーネント3と薄く柔軟な軟コンポーネント層11とからなるツーコンポーネント本体をさらに備え、該本体は、少なくとも1つの弁9、10の外部からの作動のための、少なくとも1つのスリットまたは開口部をさらに備え、該弁は、少なくとも1つの該スリットに対応した、該軟コンポーネント部材である。
【選択図】図1

Description

本発明は、2次元ゲル電気泳動を用いた複合タンパク質サンプルの分離のための電気泳動用組立品または使い捨てデバイス、および2次元ゲル電気泳動を用いた複合タンパク質サンプルの分離方法に関する。
本発明は、改良型使い捨てデバイスおよびその使用方法に関し、2次元ゲル電気泳動に基づくプロテオミクス解析における複合タンパク質サンプルの分離のために、一般に受け入れられかつ手動で実行するステップを統合する、都合が良く有効な手段を提供し、従って、新規な方法が紹介されている先の欧州特許出願公開第1 712 903号の範囲を補足しかつ拡張するものである。
背景
2次元スラブゲル電気泳動は今もって、プロテオミクスに最も利用されるアプローチであり、代替手段であるクロマトグラフ法が一般的になりつつあるものの、長年にわたる改良の後に依然として存在する他の限界への対応がなされた場合には、また数年間利用されるだろう。特に、2次元スラブゲル電気泳動は時間がかかり労力を要する方法であり、熟練者を必要とし、結果の質は主にその熟練者の手腕に左右される。多くの手作業を含むため、再現性を達成するのは極めて困難であるが、その一方ゲルはほとんどの場合比較のために作製される。これらのゲルは適切な設定および電力供給によって制御され、新規なバッファーシステムがゲルの安定性および性能を向上させているので、実施条件は非常に再現性の高いものとし得るが、制御下で維持すべき他の多数のパラメータの変動から、精度および一貫性に関して問題が生じ得る。これらの問題の一部としては、例えば、サンプル量、その損失、およびストリップの均一性の点に関して、サンプルのロードおよび再水和、損傷および汚染の危険を伴うストリップの扱い、ストリップとゲルとの不正確で遅いカップリング、均一性の点についてゲル注入および重合、特に勾配について注入速度および反応速度、空気感受性、泳動開始までの完成時間、結果的に電場の不連続性も引き起こす泡を閉じ込めるリスク、泳動中の温度の上昇、pHおよび粘度の変化、バッファー量の損失、が挙げられる。
文献中に幾つかの総説を見出すことができるため、全てのプロセスを詳細に説明することは本発明の範囲外である。しかしながら、理解の助けとするために以下に短い概要を記載する。
通常、1次元目の分離は、等電点電気泳動(IEF)からなり、ここでタンパク質は、ストリップの形状を帯び、そのように呼ばれる、長くて幅の狭い支持されたゲル内のpH勾配(典型的には固定化されている(IPG))中でその等電点により分離される。ストリップは市販されており、通常は半乾燥状態で供給され、分析前にサンプル溶液で再水和しなければならない。この操作には数時間から典型的には一晩かかり、通常は、サンプル溶液中に存在する尿素の乾燥および結晶化を防ぐためにミネラルオイルの下で行われる。IEFもまた同じ理由からミネラルオイル下で、両側で2つの電極と接触しているストリップを有する同一のトレイまたは異なるトレイの中で行われ、該電極間には高電圧がかけられる。IEF後は、ストリップを平衡化しなければならず、すなわちストリップ内でフォーカスしたタンパク質をまずアルキル化し、後に2次元目のゲルにトランスファーしてサイズに応じて分離するために、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)と複合体化させなければならない。
還元/アルキル化は種々の試薬で行うことが可能であり、等電点の変化を生じ得るが、実験者はこのステップを再水和前のサンプル調製の間に行うという選択肢を有する[1]。しかしながら、SDS平衡化はIEF後にしか行うことができず、この操作によりストリップはSDSを含有する平衡化溶液中で数分間、文字通り洗浄される。その後これを予め重合させたSDSポリアクリルアミドゲルの上端に接して載せ、熱したアガロース溶液をストリップの上に注ぐことによりカップリングさせる。この操作は通常互いに固定された2枚のガラス板の間で行われ、その後バッファーを含有するカセット中に置かれ、ゲルを横切って電圧がかけられる。2次元目での分解能を上げるために、ゲルを、多孔率勾配を有して形成してもよい。これが完了した後、ゲルを取り出し、固定し、染色してバックグラウンドの染色色素を除き、そして最終的に次のステップ、すなわち、スポット回収(picking)、消化および質量分析へと進む。
理想的には、実際により優れた再現性を伴う自動化が主な強みである、機器によるクロマトグラフ法と同様に、サンプルをロードした後にはさらなる手作業の介入を必要としないことが望ましい。このゲルに基づく方法に関わるステップの自動化および統合化は、他の人々が既に向き合ってきた課題である。
統合型で、完全自動化型であり、手動方法(サンプル調製およびストリップ注入も含む)を順に模倣するシステムが、US 6554991 B1に記載されている。その後にロボット型装置が続いているが、操作の複雑さと必要とされる資本から、実際的かつ広範な使用、特に比較的小さな研究室での使用には程遠い。US 2003/0127331には、2つのプレートにより形成される垂直の型の底部に置かれたストリップを、IEFの後に移動させる必要がないシステムが開示されている。ストリップを平衡化溶液を用いて処理し(見たところ一方の側からのみ)、次にストリップと直接接するか、またはアガロース層の上部に型内へとゲル溶液を注ぐことにより、2次元目のゲルとカップリングすることができるものと解される。しかしながら、SDSがストリップ中を一方の側のみから拡散しなければならないため、平衡化の効率および/またはそれにかかる時間に関して疑念が残り、また1次元目で得た分解能を保つことができるのかどうかについても疑問である。重合法については何の言及もなされていないので、古典的な方法に伴う長い時間が、分解能の損失に関する懸念をさらに増大させる。また、ストリップを形成する方法およびサンプルを添加する方法はあまり再現性がなく、型の底部の密閉用つまみを最後に取り除かなければならないことは実際的ではない。EP 0366897では、初めにストリップを、非伝導性相変化材料を用いることにより、予め重合させたゲルから分離し、IEF後に該材料を温度の上昇により融解させて取り除き、他のゲル媒体に置き換えることが提案されている。しかしながら、平衡化ステップ、ならびにタンパク質およびゲルへの温度の影響に関する懸念についてはいかなる言及もなされておらず、この場合、型の上部の開閉に関する問題が残る。ストリップとゲルの間の他の遮断方法が、WO 02/084273 A1で提案されている。そのうちの第一の実施形態では、スライド式の固体隔壁の使用について、この動作によって形成済ゲルが破壊されるかもしれないため、確かに最も有利なものではないと報告している。より興味深い解決策では、柔軟で伸展可能な材料からなる空気圧支援弁を用いており、この弁はストリップを好ましくはプレキャストゲルから分離する。この弁により占められる空間は、後でカップリング用のアガロースにより充填される。第三の実施形態では、ストリップの両側の部分壁(semi-walls)をガスケットとして用い、ゲル支持体としても用いられる箔をこのガスケットに対して押し付けることができるため、向かい合う側の堅い表面に対する位置を変えることによるストリップチャンバーの開閉が可能となる。この場合、好ましくは1次元目の終わりにストリップチャンバーを開けた後、ゲル溶液を導入し、重合させるか、または、箔を移動させなければならないため想像し難いが、ゲルをプレキャストすることができる。ストリップをゲル溶液に1ステップで浸す可能性が特許請求の範囲に記載されているが、この場合も先と同様にアガロースを用いることが好ましい。平衡化溶液は、装置の固定された部分を通ってストリップに到達することができる。この原理に基づく自動化システムは、いずれ近い将来、Nextgen Sciencesにより市販されるはずである。しかしながら、このシステムには依然として弱点が残っており、第一の弱点は、実施形態に関係なく、サンプルのデッドボリューム(dead volume)に代表される。実際、1次元目の後に平衡化溶液を流すために十分に再水和化したストリップの上部に余分な空間が必要であり、従ってストリップを再水和化する際にこの同じ空隙を満たすための余分のサンプルを必要とする。また、IEFの間ストリップの上部に余分な液体が残っていることは、タンパク質のフォーカス化の阻害および水平方向の衝突(horizontal striking)をもたらす可能性があり、この液体が取り除かれた場合は、ストリップの乾燥をもたらし得る。さらに、対象とする古典的な重合法の他にはゲル溶液の重合法について請求の範囲に記載されておらず、言及すらされていないため、IEF後にゲルを注入する際、ゲル重合のための長い待ち時間による分解能の損失およびアクリルアミドモノマーのストリップへの浸透による悪影響が予測される。このことが、全ての場合においてアガロースの使用が好ましい理由に違いない。しかしながら、アガロースは、融解前に沸騰させる必要性などの新たな煩わしい事柄や、アガロースがゲル化し始めたら、全てのチューブや部品からこれを取り除く面倒をもたらす。また、ゲルの均一な厚さを保証するのに重要な、平らで変形していない箔の形状を保持することの効率に関する懸念も残る。
EP 1 712 903 US 6554991 B1 US 2003/0127331 EP 0366897 WO 02/084273 A1 Herbertら, "Electrophoresis", Vol.22, pp.2046-2057 (2001)
本発明の目的の1つは、サンプルがデバイスに一旦ロードされていれば、最小限の手動操作の介入のみを必要とし、または好ましくは全く必要としない、2次元ゲル電気泳動に基づくサンプル分離のための電気泳動用組立品または使い捨てデバイスを提案することである。
本発明のさらなる目的は、該デバイスの処理の自動操作ステップを提案することである。
2次元電気泳動を用いたサンプルの分離のための電気泳動用組立品または使い捨てデバイスが提案され、該組立品または使い捨てデバイスは、1次元目ゲルストリップ(7)のための区画と2次元目ゲルのための区画(16)とを有する、フィルムもしくは箔またはガラス板等の担体(5)であって、前記2つの区画は直接的に互いに連絡している担体と;前記担体(5)から可変的な距離にある硬コンポーネント(3)と薄く柔軟な軟コンポーネント層(11)とからなるツーコンポーネント本体であって、少なくとも1つの弁の、外部からの作動のための少なくとも1つのスリットまたは開口部をさらに含み、該弁が、該スリットを介した該軟コンポーネントの外部からの作動に際して、該スリットに対応して、該担体に対する方向について可逆的に張り出すことにより現れるものである本体とを含んでなる。
本発明により、上記の古典的な方法に従い、ゲル電気泳動用の使い捨てデバイス中の弁を依然として用いても、従来技術に対してさらなる改良を行うことが可能であることが示される。
発明の説明
以下の記載、そして後に続く模式図を参照して、従来技術との差異および主張し得る利点を明らかにしつつ、本発明のシステムおよび方法についての例の簡単な説明を行う。
システム
2次元電気泳動システムは、例えば、ソフトウェア制御機器による一連の自動操作ステップに供される使い捨てのコア部分を備え、該使い捨てコア部分の各要素もまた、方法、使い捨て形式およびその機能と組み合わせて本発明の一部となる。機器という用語から、使い捨て本体を使用するための、例えば、バッファー貯留部、冷却ブロック、電極、チューブ、UVランプ等を備える装置が理解される。少なくとも1つの弁を含むこの電気泳動用デバイスの本体は、例えばツーコンポーネント成形技術の適用により射出成形されるが、このことは2つの部品の間の組み立てが不要であり、従って製造コストが減少することを意味する。このように、上記デバイスは使い捨てであることが意図され、これを以下使い捨て本体と呼ぶ。本体の材料は、好ましくはPMMA、PC、PE、PET、PPまたはCOCから選択され、この方法の間、機器に組み込まれた1つまたは複数のランプから適切な波長の光を直接その材料を通して当てることによりゲル溶液をUV開始高速重合させるという具体的な意図により、UV透過性であることに留意する。弁のための軟コンポーネントの材料は、好ましくは予め選択された本体の材料と適合可能なTPE(熱可塑性エラストマー)、例えばPTS−Thermoflex(登録商標)(Plastic Technology Service Ltd, Salisburg SP5 4BZ, UK)またはSantoprene(登録商標)(Advanced Elastomer Systems, LP, Akron, Ohio, USA)から選択される。これもまたUV透過性であってよく、例えば、使い捨て本体の内側に直接取り付けられる都合のよい平面的な薄板形に成形される。ストリップが下に置かれる領域の直隣で使い捨て本体に2つのスリットを残すことによって、弾性の軟コンポーネントを機器が行う外部からの剛性の作動部により押し込むことが可能となり、従って、ストリップ/ゲル担体(例えばゲル結合箔またはガラス板)に押し付けることによって、ストリップを閉鎖されたタイトな環境中に閉じ込める。同様に、必要であれば、または単に結果として生じる任意の開放端部を閉じるために、ゲルチャンバーを区画に分けるために他の位置にもスリットを設計することができる。
別の軟コンポーネントは、ゲル区画の境界線に沿ったガスケットロッドまたはリングとして、かつ本体の内側と担体箔との間のサンドイッチ状の配置で使い捨て本体中に組み込まれる。この軟コンポーネントは、同時に、同じ方法を用いて、そしてまた結果的には上記と同じ材料を用いて成形することが可能であり、外部から圧力をかけると2つの向かい合った面の間の距離を変化させることができるという別の重要な機能を果たす。この距離は、例えば、好ましくは再水和およびIEFの間は約0.7mmに相当し、平衡化、ゲル注入、重合および2次元目の分離の間は約1.0mmに相当する。
重合の間はゲルと連結する担体箔は、例えば使い捨て本体をも覆い、方法終了後に使用者が剥がすことができる。
さらに、使い捨て本体の外寸は、ロボット操作を容易とするため、好ましくはANSI SBS(米国規格協会、生物分子スクリーニング学会:127.76±0.25mm×85.48±0.25mm)規格に従って設計される。
1つの選択肢はまた、1次元目の分離のために、例えばグラファイトからなる安価な使い捨て電極を組み込むことである。使い捨て本体中の穴を通ってストリップの端部と接触することとなる代替的な電極ロッド、例えば白金からなるロッドを機器の一部とすることが可能であり、これは使い捨てではない。好ましくは、適切な時点で使い捨て本体のバッファー貯留部に挿入される、2次元目用の電極を機器に組み込む。別の選択肢は、酸化還元反応および電極の消耗がそれほど重要ではない場合には、例えばカソード(陰極)において該使い捨て本体に組み込まれた少なくとも1つの安価な電極を有することである。
別の実施形態において、ガスケットおよび外圧を利用する簡単な手段により必要とされる場合、使い捨てデバイスをさらに簡素かつコンパクトにするため、2次元目のためのバッファー貯留部を、使い捨て本体に固定された機器の一部とすることもできる。小さな貯留部および少ないバッファー量に伴うバッファー容量の低下を防ぐために、バッファーを上流のより大きな貯留部から新たに循環させることができる。回路全体を印加電圧下で保持することは、幾つかの方法により回避することができ、例えば、バッファーを交換するために、回路を周期的に開放するか、または大きな貯留部と小さな貯留部との間の連絡の導水路を制限し、結果的に絶縁物としての液体通路の途中の気泡も抜く、「ストップアンドゴー(stop and go)」不連続アプローチを用いて回避することができる。あるいは、バッファー容量の制限は、陰極バッファーを陽極バッファーと再循環させることにより克服することが可能であり、逆の場合もまた可能である。この手段によって、泳動中にさらなるバッファーを必要とすることなく、バッファー貯留部を小型のままにしておくことができる。
いずれも再現性のために必須な、ゲルの均一性および効率的な冷却を保証するのに特に重要な、担体箔の平坦さおよび均一性を維持するために、使い捨て本体が幾何的にフィットする機器の冷却ブロックを、それを介して真空吸引することが可能な多孔性セラミック、金属または他の熱伝導性アロイで作ることができる。このことは同時に、使い捨て本体を安定的に機器に固定することによって、ゲル導入の間に冷却ブロックの機械的回転により使い捨て本体が90°も回転することさえ可能にする、有利な方法を表す。
この使い捨て本体はIEFストリップを備えていない汎用的なものであってもよく、従って操作者が所望のpH範囲を有する所望のストリップを挿入することができ、かつストリップを内蔵した使い捨て本体全体を冷蔵温度で輸送および保存する必要性を回避することができる。ガイド機能を備えることにより、例えば弁が閉じていること等による誤配置は生じ得ないようにすることができ、また電極もストリップを定位置に保つ役割を果たし得る。しかしながら、特に上記提案のとおり使い捨て本体がさらに簡素かつコンパクトに作られる場合、ストリップをあらかじめ使い捨て本体に組み込み、注文者が様々なストリップと様々な使い捨て本体のセットを注文することができるようにすることが可能である。別の可能性は、ストリップをあらかじめ箔上に取り付け、この箔を使い捨て本体とは別個に輸送することである。この場合使用者は、後で、例えば位置決め穴を用いて2つの部品を合わせて組み立てなければならない。他の選択肢の1つは、カバー箔中の開口部を通してストリップを入れ、その後テープ状の機構を用いて開口部を閉じることである。
弁を用いた実施形態に適用することができる別の構成要素は、ゲル/バッファー境界でのメンブレンまたはブレードの使用である。特許を受けようとする対象は、疎水性で最終的には支えがなされる、材料、厚さおよび孔サイズの適切な組み合わせを有する、例えばPET、PE、PPまたはPESから作られるメンブレンの使用であって、該メンブレンは垂直での注入の間でも液体ゲル溶液用のバリアとして働く機能を有するが、重合したゲルとSDS含有バッファーとの間の液体接触および正常な電気的接触は可能とするものである。有効な例は、Schleicher & Schuell, Einbeck, DE,(Watman)製の、Ultran(登録商標)PES(ポリエーテルスルホン)5KDメンブレンであり、これは通常は濾過および生物学的用途に用いられる。ゲルがSDSを含有しているか否かに依存して、同程度に、またはそれより多少して効果的に、他のものを用いることも可能である。使い捨て本体をできる限り簡素にしておくために、ゲル/バッファー境界のスリットが、ゲル重合の後にのみ作り出されることも想像することができ、このとき該スリットは、成形された使い捨て本体の薄い一体的な内張りに沿った縦方向の切り込みの形で、または機器に組み込まれたブレードを用いて、硬コンポーネント部分中のスリットを介して軟コンポーネント材料に切り込みを入れることにより作られる。ストリップを閉じ込めるために何らかの弁を使用する場合、おそらくより簡単な解決策は、使い捨て本体と共に射出成形される軟コンポーネントを用いて、外部からの作動に際して、ストリップチャンバーを閉じる場合と同様の方法で、注入および重合の間ゲルチャンバーの開放端部を閉じることである。別の簡単な解決策は、スリットにテープを渡し、バッファーとの接触を設けなければならなくなったときに、このテープを取り除くことができるようにすることである。最も簡単な解決策は、ストリップ側の外部弁を閉じたままにして、底側にストリップを置いてゲルを注入することである。
以下の記載および後に続く模式図を参照して、従来技術との差異および主張し得る利点を明らかにしつつ、本発明のシステムおよび処理の例の簡単な説明を行う。
自動的に行われる処理ステップは以下のとおりであり、これについて添付図面を参照して説明する:
ステップ1
閉じられた使い捨て本体1の中にストリップが既に組み込まれている場合を除いて、使い捨て本体1の中に第1のゲルストリップ7を挿入するか、またはストリップ7を担持する箔5を取り付ける。考えられる代替法は、両側に配置された2つの弁9および10が閉じられた状態でIEFストリップ7を現場導入することである。この弁は、挿し込み部12および14(使い捨て本体1を用いるために設けられた機器(図示せず)の一部である)によって作動することが可能である。
ステップ2
ストリップ7の両側の2つの弁9および10が閉じられた状態で、箔5と、使い捨て本体3の内側を覆う軟コンポーネント弁材料11との間の距離を、例えば0.7mmとして、作り出されたストリップチャンバーが満たされるまで再水和溶液中のサンプルをロードする。
ステップ3
冷却ブロック(図示せず)の温度を、例えば30℃〜35℃に設定し、少なくとも、例えば1時間、再水和を待つ。
ステップ4
2つの電極(図示せず)の間に傾斜(ramping)高電圧をかけることによりIEFを実施するが、ここで電極はこの時点で処理用機器に組み込まれているか挿入されており、該処理用機器は例えば20℃に設定された温度も制御する。
ステップ5
使い捨てデバイスから、機器により付加される圧を解放することによって、箔5と内側面11との間の図1aに示される距離aを、例えば0.7mmから距離b、例えば図1bに示される1.0mmにまで増大させ、他方、ストリップ7のチャンバーを閉じられた状態に保つために、外部挿入部12および14を用いて軟コンポーネント弁9および10をさらに押し込む。図1aの距離aから図1bの距離bへの増大は、例えば弾性の軟コンポーネント材料で作られる内蔵ガスケット17が膨張して元の形に戻ることにより達成される。図1aに示される配置において、使い捨て本体3は、外部から圧力をかけることによって箔5に向かって押し下げられるが、この圧力は図1bの配置においては取り除かれている。
ステップ6
アルキル化/SDS平衡化溶液を、ストリップ7の上部に作られ、最後には空になる、例えば0.3mmの深さの導水路23の中へ流し込む。
ステップ7
使い捨て本体1全体を90°回転させ、例えば、図2aおよび図2bに示されるように直立した状態にする。この動作は、使い捨て本体が上記に提案される幾何的フィッティングおよび多孔性材料を介した真空吸引により安定に固定されている冷却ブロック(図示せず)の回転により実現することができる。
図2aは、ストリップ7の一方の側の弁10が閉じられた状態のままで弁9が開いている、直立した状態での図1bに示される使い捨て本体の設計を示す。
ステップ8
ゲル/バッファー境界のスリット13および15がまだ作られていない場合を除き、またはこれらのスリットが軟コンポーネント層11もしくは図3に示される付加的なメンブレン21および22のいずれかにより閉じられている場合、ストリップ7を底側にした図2aの実施形態の弁10を、ゲル溶液が注入され重合するまで閉じたままにしておかなければならない。ゲルストリップ7を頂側にした図2bの別の実施形態では、使い捨て本体1の向かい側に追加の外部弁27が配置される(箔5とカバープレート3との間に、例えば1mmの間隔をあけるが、これは図1bの距離bを意味する)。
ステップ9
2次元目での分離のゲルを形成するために、例えば使い捨て本体3中の穴(図示せず)を通じてゲル溶液を注入し、それによりストリップ7とのカップリングを同時に達成し、高速UV開始反応による重合を、例えば5分未満で完了させるが、これはUV透過性の使い捨て本体3および層11により可能となる。必要に応じて、勾配ゲルを注入することもできる。
ステップ10
図2aの配置における弁10、または図2bの配置における挿入部26により稼動させられる弁27を開き、これによってランニングバッファーが2次元目の分離用のゲルと接触できるようにする。あるいは代替ステップとして、スリットがまだ存在しない場合には、例えば図4に示されるブレード機能32によりスリット13および/または15を作る。別の代替ステップは、スリット13および15が図3に示される追加のメンブレン21および22により閉じられている場合には、すぐに次のステップに進むことである。
ステップ11
最終的には、開放系のバッファー貯留部を用いる場合には装置を回転させて水平の状態に戻すが、そうでなければ戻し回転は必ずしも必要ではない。貯留部が機器の一部分である場合、すなわち使い捨て本体に組み込まれていない場合、ここで図5に示され、符号41および42で指し示すように、貯留部を接続することができる。
ステップ12
ランニングバッファーを導入し、最終的にランニングバッファーを循環させて、2つの貯留部の間に電圧をかけることによって、制御された温度(例えば20℃)で2次元目の泳動を開始する(電極は使い捨て本体または機器のいずれかに組み込まれている)。
ステップ13
2次元目の泳動が完了した後、使い捨て本体1を機器から取り外し、これを開けてゲルが接着されている箔5を剥がすことによってゲルを取り除く。
添付の図面を参照する上記のプロセスは当然に、本発明を説明するための好適な一例であり、本発明を限定するものでは全くない。弁用の軟コンポーネント、箔、圧縮性部品等を含む使い捨て本体を製造するために用いられる材料の種類は、適宜変更することができる。第2のゲルのUVまたは光開始重合が可能となるように、使い捨て本体のためのUV透過性または光透過性材料の使用が好ましいが、これは本発明の制限要因となるべきではない。さらに2つ、3つまたはこれ以上の弁を用いることが可能である。本発明の1つの重要な特徴は、当然、使い捨て本体の内側面と、第1のゲルストリップが取り付けられている箔との間の距離が可変的であることであり、このことは、1次元目の分離の後、例えば配置された弾性ガスケットによって、距離を広げることができることを意味する。
ストリップの周囲の弁と、カバー用箔と使い捨て本体の内側面との間の可変的な距離(例えば、それぞれ1次元目の間および2次元目の間で、0.7mmおよび1.0mm)との組み合わせは、弁について許容される位置の数を2つから3つへと増加させ、従来技術と比べて重要な利点を提供する。まず第1に、弁によって作られるストリップチャンバーの容積が再水和したストリップの体積に対応するため、ストリップを再水和するために余分のサンプルは必要とされないか、または最小限でよい。このようにして、ストリップの上部に余分な液体がない最適条件下でIEFを行うこともできる。IEFの後にのみ、平衡化溶液を流すためにストリップの上部に空間が作られ、それにより最適な平衡化条件ももたらされる。最終的に、適切なカップリングを達成し、電場の均一性、2D分解能および再現性の点で良好な2次元分析を行うためにはストリップの上に小さな空間を有するより厚いゲルが必要とされるため、この続くステップにおいても、最適条件がまた提供される。
従来技術と異なり、2次元ゲル電気泳動の分野にUV開始高速重合が導入され、波長域がその吸収スペクトルを含む光源に曝されるまでアクリルアミドゲル溶液中で安定な開始剤が選択される。ゲルを1次元目の分離の後で急速に重合させることができ、予め注入する必要がないため、弁はストリップをタイトな環境中に閉じ込めるためにのみ用いられ、ゲルとストリップとの間のバリアとしては用いられない。従って、化学的性質、保存期間および保存条件、ならびにIEF前または後での重合のための待ち時間はもはや問題ではない。先行するの欧州特許出願公開第1 712 903号に開示されているように、重合が速く進行するため、例えばアガロースのようなカップリングゲルの使用もまた排除することができる。ゲル溶液は型を完全に満たし、ストリップに接触し、ストリップを覆いかつ閉じ込めることが可能となるが、これは、それぞれラジカル重合の開始剤および触媒として過硫酸アンモニウム(APS)およびN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TEMED)を使用する従来の方法を用いては可能とならない。当然、これらの試薬は添加および混合しなければならないが、そうすると注入の間に既にこれらがすぐに重合を開始し、このため事前調製の問題を生じ、そして反応はゆっくりと進んで通常は完了するまで1時間より長くかかるため、1次元目の間に得られた分解能の損失およびアクリルアミドモノマーのストリップ中への拡散(タンパク質との架橋の可能性を生じる)が他の重大な問題となる。
同様の理由により、勾配ゲルを注入する場合にも、高速UV重合は特に都合がよいものとなる。
図1aおよび1bは、閉じられた弁および2つの可変的な厚さを有し、第1の厚さは再水和化およびIEFの間のものであり、第2の厚さは平衡化の間のものであるツーコンポーネント使い捨て本体のコア部分を、模式的に、原寸大とは異なる縮尺で示す。 図2aおよび2bは、2次元目でのゲル注入の間の、ツーコンポーネント使い捨て本体のコア部分についての2つの考えられる実施形態を、模式的に、原寸大とは異なる縮尺で示す。 適当なメンブレンまたはテープにより密封された、ゲル/バッファー境界のスリットを示す。 ゲル注入およびゲル重合の後にのみ、機器に組み込まれたブレード機能を用いてゲル/バッファー境界においてスリットを作るための考えられる方法を示す。 2次元目のためのバッファー貯留部が、使い捨て本体中に組み込まれるのではなく、必要な場合に機器に取り付けられ、小型の貯留部および少ないバッファー容量に伴うバッファー量の損失を防ぐために、バッファーが上流の大型の貯留部から新たに循環する、1つの考えられる実施形態を模式的に示す。

Claims (21)

  1. 2次元ゲル電気泳動を用いた複合タンパク質サンプルの分離のための電気泳動用組立品または使い捨てデバイスであって、
    1次元目ゲルストリップ(7)のための区画と2次元目ゲルのための区画(16)とを有する、フィルムもしくは箔またはガラス板等の担体(5)であって、前記2つの区画は直接的に互いに連絡している担体と、
    前記担体(5)から可変的な距離にある硬コンポーネント(3)と薄く柔軟な軟コンポーネント層(11)とからなるツーコンポーネント本体であって、少なくとも1つの弁の、外部からの作動のための少なくとも1つのスリットまたは開口部をさらに含み、該弁が、該スリットを介した該軟コンポーネントの外部からの作動に際して、該スリットに対応して、該担体に対する方向について可逆的に張り出すことにより現れるものである本体と
    を含んでなる、上記組立品または使い捨てデバイス。
  2. 前記使い捨て本体が少なくとも部分的にUV透過性であることを特徴とする、請求項1に記載の組立品または使い捨てデバイス。
  3. 前記使い捨て本体の内側面に位置する前記軟コンポーネント層(11)が、前記硬コンポーネント(3)中の少なくとも1つのスリットを介した外部からの作動に際して、該スリットに対応して、ゲル担体(5)に向かって押し込むことが可能であることを特徴とする、請求項1もしくは2に記載の組立品または使い捨てデバイス。
  4. 前記硬コンポーネント(3)が、前記1次元目ゲルストリップ(7)の区画の両側で弁(9、10)として機能し、かつ/または適切な位置で2次元目ゲルのための弁として機能する、前記軟コンポーネント層の外部からの作動のための、少なくとも2つのスリットもしくは開口部を含んでなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組立品または使い捨てデバイス。
  5. 前記使い捨て本体とゲル担体との間の距離の変化を、該使い捨て本体と担体との間にサンドイッチ状に配置され、好ましくは2次元目ゲル区画の外辺に沿い、かつ該使い捨てデバイスの一部分である、少なくとも1つの弾性で圧縮可能/膨張可能な密封材またはガスケットにより実現することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組立品または使い捨てデバイス。
  6. 前記硬コンポーネント(3)が、サンプルのロード、平衡化溶液の流入、ゲル溶液の注入のための穴もしくは連結部品、または排出口をさらに含んでなることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組立品または使い捨てデバイス。
  7. 前記硬コンポーネント(3)が、好ましくはPMMA、PC、PE、PET、PPまたはCOC(シクロオレフィンコポリマー)の中から選択されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組立品または使い捨てデバイス。
  8. 前記軟コンポーネント(11)が、好ましくは、前記硬コンポーネントの材料と適合しうるものであることによりツーコンポーネント射出成形が可能であり、かつ2次元目ゲルが張りつかない、例えばPTS−Thermoflex(登録商標)またはSantoprene(登録商標)のような熱可塑性エラストマーの中から選択されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組立品または使い捨てデバイス。
  9. 使い捨て本体(1)が、1次元目および/もしくは2次元目のための電極、および/または外部からの電極の差し込みのための構造をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の組立品または使い捨てデバイス。
  10. 前記使い捨て本体が、2次元目ゲルとランニングバッファーとの間の境界にスリットをさらに含んでなることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の組立品または使い捨てデバイス。
  11. 2次元目ゲルとランニングバッファーとの境界にある前記スリットが、追加のメンブレン(21、22)により密封されていることを特徴とする、請求項10に記載の組立品または使い捨てデバイス。
  12. 前記追加のメンブレン(21、22)が、厚さ、孔サイズおよび材料(例えばPET、PE、PPまたはPES)の適切な組み合わせを有することにより、注入の間は液体ゲル溶液のためのバリアとして働くが、重合したゲルとSDS含有バッファーとの間の液体連絡および正常な電気的接触を可能とする機能を発揮することを特徴とする、請求項11に記載の組立品または使い捨てデバイス。
  13. 前記メンブレンが、例えばUltran(登録商標)5KDのようなPES(ポリエーテルスルホン)であることを特徴とする、請求項11もしくは12に記載の組立品または使い捨てデバイス。
  14. 2次元目ゲルとランニングバッファーとの境界にある前記スリットが、ブレード機能により、ゲル重合の後においてのみ作られることを特徴とする、請求項10に記載の組立品または使い捨てデバイス。
  15. 前記使い捨てデバイスの外寸が、ロボット操作を容易にするために、好ましくはANSI SBS(米国規格協会、生物分子スクリーニング学会:127.76±0.25mm×85.48±0.25mm)規格に従い設計されていることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の組立品または使い捨てデバイス。
  16. 少なくとも1つの大型の外部バッファー貯留部を含んでなり、それにより、請求項9または10に記載の穴、スリットもしくは開口部に対応して、前記使い捨てデバイスと一体となっているかまたはその外部に取り付けられた、より小型のバッファー貯留部に2次元目の分離のためのランニングバッファーを新規に供給することができ、かつ/またはそこから再循環させることができる、請求項9〜15のいずれか1項に記載の組立品。
  17. 前記使い捨てデバイスが、例えばセラミック、金属もしくは他の熱伝導性アロイ等の、それを介した真空吸引が可能な多孔性材料から作られた冷却ブロック上の外側担体面と幾何的にフィットし、かつ好ましくはそれに安定に固定されていることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の組立品。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の組立品または使い捨てデバイス内での2次元ゲル電気泳動を用いた複合タンパク質サンプルの分離方法であって、再水和溶液中でサンプルを1次元目ゲルストリップにロードするが、該ゲルストリップは、ストリップの両側で閉じられた弁とともに担体上に配置され、担体と使い捨て本体との間の距離は概ね再水和したストリップの厚さに対応していること、ならびに、再水和および1次元目の分離の後に、担体と使い捨て本体との間の距離が増大し、それと同時に、ストリップの周囲環境を閉鎖されたまま維持するためにストリップの両側で弁がさらに押し込まれて、それによりストリップの上部に空間または導水路が作られることで、平衡化溶液が流れることができるようになることを特徴とする、上記方法。
  19. 2次元目分離ゲルのためのゲル溶液を、ストリップの一方の側にある少なくとも1つの弁が開放され、かつ前記担体と使い捨て本体との距離が増大した状態で導入し、それにより同時に該ストリップとカップリングさせ、次にUV開始重合を行うことを特徴とする、請求項18に記載の方法。
  20. 2次元目ゲルのゲル溶液の注入を、前記使い捨てデバイスをいくぶんか直立した状態にすることにより行うことを特徴とする、請求項18または19に記載の方法。
  21. 分離したサンプルの分析を続けて行うために、好ましくはゲル接着性を有する箔またはフィルムである前記担体を、接着したゲルと一緒に前記使い捨て本体から剥ぎ取ることを特徴とする、請求項18〜20のいずれか1項に記載の方法。
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