JP2007177756A - 車両および内燃機関の制御方法 - Google Patents

車両および内燃機関の制御方法 Download PDF

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友和 山内
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Abstract

【課題】減速走行中など内燃機関からの動力は不要であるが制動力を得るのに負圧が必要となる場合に燃費の低下を抑制しながら十分な負圧を得る。
【解決手段】エンジンからの動力は必要ではないがエンジンの吸気系の負圧により発生させているブレーキブースタの負圧が不足するときには、クランク角720°毎に、エンジンの1番気筒と3番気筒には燃料噴射を行なうが2番気筒と4番気筒には燃料噴射を行なわない1−3気筒燃焼サイクルと(S410)、エンジンの1番気筒と3番気筒には燃料噴射は行なわないが2番気筒と4番気筒には燃料噴射を行なう2−4気筒燃焼サイクルと(S420)と、を交互に行なってエンジンを運転する。これにより、燃費を考慮して十分な負圧を得ることができ、十分な制動力を作用させることができる。
【選択図】図8

Description

本発明は、車両および内燃機関の制御方法に関し、詳しくは、内燃機関を搭載した車両およびこうした車両に搭載された内燃機関の制御方法に関する。
従来、この種の車両としては、減速走行中にエンジンを自動停止している最中にブレーキ踏力が増加したときには、エンジンをモータリング可能なモータを駆動してエンジンを空回りさせることによりブレーキブースタ負圧を増加するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、このようにブレーキブースタ負圧を増加することにより、エンジンの運転停止の状態を維持しながら減速度の低下を抑制している。
特開2002−173009号公報
上述の車両では、エンジンをモータでモータリングするため、バッテリからモータに電力を供給する必要があるが、バッテリから放電可能な電力量が少ないときなどのバッテリの状態によっては十分な電力を供給することができない場合がある。この場合、エンジンを始動すればよいが、減速走行中のエンジンの運転は燃費を低下させてしまう。
本発明の車両および内燃機関の制御方法は、減速走行中など内燃機関からの動力は不要であるが制動力を得るのに負圧が必要となる場合に燃費の低下を抑制しながら十分な負圧を得ることを目的の一つとする。また、本発明の車両および内燃機関の制御方法は、制動力を含めた要求駆動力を出力して走行することを目的の一つとする。
本発明の車両および内燃機関の制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の車両は、
内燃機関を搭載した車両であって、
操作者による制動要求操作と前記内燃機関の吸気系の負圧とを用いて車両に制動力を付与する制動力付与手段と、
前記内燃機関からの動力が不要な状態で前記内燃機関の吸気系の負圧に対する所定の要請条件が成立したとき、前記内燃機関が燃料供給と点火とによって動力を出力する燃焼サイクルと燃料供給の停止によって動力を出力しない非燃焼サイクルとが混在した状態で運転されるよう該内燃機関を制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の車両では、内燃機関からの動力が不要な状態で内燃機関の吸気系の負圧に対する所定の要請条件が成立したときには、内燃機関が燃料供給と点火とによって動力を出力する燃焼サイクルと燃料供給の停止によって動力を出力しない非燃焼サイクルとが混在した状態で運転されるよう制御する。これにより、内燃機関に供給する全体としての燃料量を低減した状態で内燃機関の吸気系の負圧を確保することができる。この結果、内燃機関の吸気系の負圧の要請に応えることができ、制動力付与手段による十分な制動力を車両に付与することができる。
こうした本発明の車両において、前記制御手段は、前記内燃機関の各気筒が前記燃焼サイクルと前記非燃焼サイクルとにより運転されるよう制御する手段であるものとすることもできる。この場合、燃焼サイクルと非燃焼サイクルを交互に行なうものとしてもよいし、複数回の燃焼サイクルに1回の割合で非燃焼サイクルを行なうものとしてもよいし、逆に複数回の非燃焼サイクルに1回の割合で燃焼サイクルを行なうものとしてもよい。
また、本発明の車両において、前記制御手段は、前記内燃機関の各気筒のうち一部の気筒については前記燃焼サイクルにより運転すると共に残余の気筒については前記非燃焼サイクルにより運転する手段であるものとすることもできる。例えば、4気筒の内燃機関の場合、2気筒については燃焼サイクルにより運転し、残余の2気筒に就いては非燃焼サイクルにより運転するものとしたり、1気筒についてだけ燃焼サイクルにより運転し、残余の3気筒については非燃焼サイクルにより運転するものとしたり、逆に3気筒については燃焼サイクルにより運転し、残余の1気筒については非燃焼サイクルにより運転するものとしたりしてもよい。即ち、複数気筒の内燃機関の場合、燃焼サイクルにより運転する気筒と非燃焼サイクルにより運転する気筒とが混在すればその気筒数の割合は如何なるものとしてもよい。
さらに、本発明の車両において、前記内燃機関の出力軸に動力を入出力可能な電動機を備え、前記制御手段は前記非燃焼サイクルのタイミングに合わせて該非燃焼サイクルの際に出力されるトルクが前記燃焼サイクルの際に出力されるトルクに近似するよう前記電動機を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、燃焼サイクルの際に内燃機関から出力されるトルクと非燃焼サイクルの際に内燃機関から出力されるトルクとを近似させることができ、内燃機関から出力されるトルクを一様なものに近づけることができる。この場合、前記制御手段は、前記燃焼サイクルのタイミングに合わせて該燃焼サイクルの際に出力されるトルクのピークが小さくなるよう前記電動機を制御する手段であるものとすることもできる。
こうした電動機を備える態様の本発明の車両において、走行に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段を備え、前記制御手段は前記設定された要求駆動力によって走行するよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、要求駆動力によって走行することができる。なお、要求駆動力には車両に要求される制動力も含まれる。
また、電動機を備える態様の本発明の車両において、走行に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、走行用の動力を出力可能な駆動源と、を備え、前記制御手段は、前記設定された要求駆動力によって走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記駆動源とを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、要求駆動力によって走行することができる。この場合、前記内燃機関の出力軸と車軸と前記電動機の回転軸との3軸に接続され、該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段を備えるものとすることもできる。
本発明の車両の制御方法は、
内燃機関と、操作者による制動要求操作と前記内燃機関の吸気系の負圧とを用いて車両に制動力を付与する制動力付与手段とを搭載する車両における前記内燃機関の制御方法であって、
前記内燃機関からの動力が不要な状態で前記内燃機関の吸気系の負圧に対する所定の要請条件が成立したときには、前記内燃機関が燃料供給と点火とによって動力を出力する燃焼サイクルと燃料供給の停止によって動力を出力しない非燃焼サイクルとが混在した状態で運転されるよう該内燃機関を制御する
ことを特徴とする。
この本発明の内燃機関の制御方法では、内燃機関からの動力が不要な状態で内燃機関の吸気系の負圧に対する所定の要請条件が成立したときには、内燃機関が燃料供給と点火とによって動力を出力する燃焼サイクルと燃料供給の停止によって動力を出力しない非燃焼サイクルとが混在した状態で運転されるよう制御する。これにより、内燃機関に供給する全体としての燃料量を低減した状態で内燃機関の吸気系の負圧を確保することができる。この結果、内燃機関の吸気系の負圧の要請に応えることができ、制動力付与手段による十分な制動力を車両に付与することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な4気筒の内燃機関として構成されており、図2に示すように、吸気管121に取り付けられたエアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入すると共に各気筒に設けられた燃料噴射弁126からガソリンを噴射して吸入された空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃料室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)134を介して外気へ排出される。
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により制御されている。エンジンECU24は、CPU24aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU24aの他に処理プログラムを記憶するROM24bと、データを一時的に記憶するRAM24cと、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。エンジンECU24には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジションやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温,燃焼室内に取り付けられた圧力センサ143からの筒内圧力Pin,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジション,スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットルポジション,吸気管に取り付けられたエアフローメータ148からのエアフローメータ信号AF,同じく吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温,空燃比センサ135aからの空燃比AF,酸素センサ135bからの酸素信号などが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号、例えば、各気筒に設けられた各燃料噴射弁126への駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号、吸気バルブ128の開閉タイミングの変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。
また、エンジン22の吸気管121のスロットルバルブ124の下流側には、吸気管121の負圧をブレーキブースタ90に供給する負圧管94が分岐しており、この負圧管94にはブレーキブースタ90の負圧が保持されるよう逆止弁96が取り付けられている。なお、ブレーキブースタ90は、周知の負圧サーボ式ブレーキブースタとして構成されており、外気による圧力とエンジン22の吸気管121の負圧との差圧により図示しないダイヤフラムに作用する力を運転者がブレーキペダル85を踏む踏力に加えてマスターシリンダ92内の図示しないピストンを押す力として作用させる。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,ブレーキブースタ90に取り付けられた負圧センサ98からのブースタ負圧Pbst,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にエンジン22への動力要求が不要なときにブレーキブースタ90の負圧が低下したときの動作について説明する。図3は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accやブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の入出力制限Win,Wout,負圧センサ98からのブースタ負圧Pbst,クランクシャフト26のクランク角CAなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、温度センサ51により検出されたバッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。さらに、クランク角CAは、クランクシャフト26に取り付けられたクランクポジションセンサ140からの信号をエンジンECU24を介して入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度AccやブレーキペダルポジションBP,車速Vに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とエンジン22に要求される要求パワーPe*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度AccやブレーキペダルポジションBP,車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度AccやブレーキペダルポジションBP,車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図4に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。
次に、設定した要求パワーPe*を閾値Prefと比較する(ステップS120)。閾値Prefは、実施例では、エンジン22を効率よく運転可能なパワー範囲の下限値近傍の値として設定されている。要求パワーPe*が閾値Pref以上のときには、設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS130)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて行なわれる。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図5に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
続いて、入力したクランク角CAに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aのトルク脈動を低減するための制振トルクTsetを設定する(ステップS140)。ここで、制振トルクTsetは、エンジン22の吸気、圧縮、膨張、排気の行程に基づいて出力されるトルクが駆動軸としてのリングギヤ軸32aに伝達される際にリングギヤ軸32aに生じるトルク脈動を低減するためにモータMG1から出力するトルクとして設定されるものであり、クランク角720°毎のパターンに従って設定される。燃料噴射して燃焼させる燃焼サイクルと燃料噴射を停止して燃焼させない非燃焼サイクルとにおける制振トルクTsetとエンジン22のトルクTeと駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるトルクのパターンの一例を図6に示す。図6には説明の容易のために1気筒の1サイクル(吸気、圧縮、膨張、排気のサイクル)について示した。燃焼サイクルでは、制振トルクTsetは、エンジン22から出力されるトルクのピークが小さくなるようパターンが設定されている。実際の制振トルクTsetのパターンは、エンジン22が4気筒であるから、図6の燃焼サイクルにおけるクランク角720°分のパターンを180°CAずつ位相をずらしたものを4つ分重ね合わせたものとなる。従って、制振トルクTsetは、この重ね合わせたパターンにおけるそのときのクランク角CAに対応するトルクとして導出して設定することができる。
こうして制振トルクTsetを設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1の仮モータトルクTm1tmpを計算すると共に(ステップS200)、計算した仮モータトルクTm1tmpに制振トルクTsetを加えてモータMG1のトルク指令Tm1*を設定する(ステップS210)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図7に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、エンジン22を目標回転数Ne*および目標トルクTe*の運転ポイントで定常運転したときにエンジン22から出力されるトルクTe*がリングギヤ軸32aに伝達されるトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2*が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) (1)
Tm1tmp=k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
モータMG1のトルク指令Tm1*を計算すると、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと計算したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを次式(3)および式(4)により計算すると共に(ステップS220)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(5)により計算し(ステップS230)、計算したトルク制限Tmin,Tmaxで仮モータトルクTm2tmpを制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS240)。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力する要求トルクTr*を、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして設定することができる。なお、式(5)は、前述した図7の共線図から容易に導き出すことができる。
Tmin=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (3)
Tmax=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (4)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (5)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS250)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
ステップS120で要求パワーPe*が閾値Pref未満と判定されたときには、ブースタ負圧Pbstを閾値Pbrefと比較する(ステップS150)。ここで、閾値Pbrefは、ブレーキペダル85の踏み込みに対して十分な負圧を発生可能なブレーキブースタ90の負圧として設定されている。ブースタ負圧Pbstが閾値Pbrefより小さいとき、即ち、十分な負圧が確保されているときには、エンジン22の運転を停止するためにエンジン22の目標回転数Ne*に値0を設定すると共に目標トルクTe*に値0を設定し(ステップS160)、モータMG1のトルク指令Tm1*にも値0を設定して(ステップS170)、ステップS220〜S240の処理によりモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し、目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をエンジンECU24やモータECU40に送信して(ステップS250)、駆動制御ルーチンを終了する。値0の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が運転されているときには燃料噴射を停止すると共に点火を停止してエンジン22の運転を停止し、エンジン22が運転停止しているときにはその運転停止状態を保持する。
ステップS150でブースタ負圧Pbstが閾値Pbrefより大きいとき、即ち、負圧が不十分なときには、エンジンECU24に負圧要請指示を出力し(ステップS180)、エンジン22の目標回転数Ne*に値Nsetを設定すると共に目標トルクTe*に値Tsetを設定する(ステップS185)。ここで、値Nsetはエンジン22が安定して回転することができる回転数として設定されており、例えば、800rpmや1000rpmを用いることができる。また、値Tsetは、エンジン22を値Nsetの回転数で安定して回転させることができるトルクのうち小さいトルクとして設定されるものであり、エンジン22の特性などにより設定することができる。負圧要請指示を受信したエンジンECU24は、図8に例示する負圧要請時運転制御ルーチンによりエンジン22を運転制御する。このルーチンは、クランク角720°の基準角(0°CA)に至る毎に繰り返し実行される。この負圧要請時運転制御ルーチンでは、エンジンECU24のCPU24aは、フラグFを調べ(ステップS400)、フラグFが値0のときにはエンジン22の1番気筒と3番気筒だけに燃料噴射を行なってフラグFに値1をセットし(ステップS410,S420)、フラグFが値1のときにはエンジン22の2番気筒と4番気筒だけに燃料噴射を行なってフラグFに値0をセットする(ステップS430,S440)。即ち、1番気筒と3番気筒については燃料噴射して燃焼させる燃焼サイクルを行なうと共に2番気筒と4番気筒については燃料噴射を停止して燃焼させない非燃焼サイクルを行なう1−3気筒燃焼サイクルと、1番気筒と3番気筒については燃料噴射を停止して燃焼させない非燃焼サイクルを行なうと共に2番気筒と4番気筒については燃料噴射して燃焼させる燃焼サイクルを行なう2−4気筒燃焼サイクルとを交互に行なうのである。従って、一つの気筒について考えれば、燃焼サイクルと非燃焼サイクルとを交互に行なうもの、即ち、圧縮,燃焼による膨張,排気,吸気,圧縮,燃焼しない膨張,排気の8行程により運転するものとなる。このように、エンジン22を制御することにより、燃費を考慮して十分な負圧を得ることができ、十分な制動力を作用させることができる。なお、このときの燃料噴射量は、エンジン22から値Tsetのトルクが出力されるよう設定されている。
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定すると、負圧要請時における駆動軸としてのリングギヤ軸32aのトルク脈動を低減するための制振トルクTsetをクランク角CAに基づいて設定すると共に(ステップS190)、ステップS220〜S240の処理によりモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し、目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をエンジンECU24やモータECU40に送信して(ステップS250)、駆動制御ルーチンを終了する。負圧要請時の制振トルクTsetは、燃焼サイクルを行なう気筒に対しては上述した図6の燃焼サイクルのパターンを用い、非燃焼サイクルを行なう気筒については図6の右側に示した非燃焼サイクルのパターンを用いてその位相をずらして重ね合わせたパターンを用いて設定することができる。非燃焼サイクルでは、制振トルクTsetは、燃焼しない膨張のときに燃焼サイクルのときに駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるトルクに近似するようピークをもつパターンが設定されている。このように、モータMG1を制御することにより、エンジン22を燃焼サイクルと非燃焼サイクルを混在させて運転しても、駆動軸としてのリングギヤ軸32aのトルク脈動を低減することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、エンジン22から動力を出力する必要がないときにブースタ負圧Pbstが不足するときには、エンジン22を燃焼サイクルと非燃焼サイクルとを混在させて運転することにより、燃費の低下を抑制しながら十分な負圧を得ることができる。これにより、十分な制動力を確保することができる。しかも、燃焼サイクルと非燃焼サイクルとを混在させてエンジン22を運転するときには、非燃焼サイクルに応じた制振トルクTsetをモータMG1から出力するから、燃焼サイクルと非燃焼サイクルとを混在させてエンジン22を運転する際の駆動軸としてのリングギヤ軸32aのトルク脈動を低減することができる。また、燃焼サイクルと非燃焼サイクルとを混在させてエンジン22を運転しているときでも要求トルクTr*に基づくトルクをリングギヤ軸32aに出力して走行することができる。もとより、燃焼サイクルだけでエンジン22を運転する際にも、燃焼サイクルに応じた制振トルクTsetをモータMG1から出力することにより、リングギヤ軸32aのトルク脈動を低減することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、負圧要請時には、一つの気筒について燃焼サイクルと非燃焼サイクルとを交互に行なう8行程により運転するものとしたが、燃焼サイクルと非燃焼サイクルとが混在すればよいから、一つの気筒に対して複数回の燃焼サイクルと1回の非燃焼サイクルとして運転するものとしたり、一つの気筒に対して1回の燃焼サイクルと複数回の非燃焼サイクルとして運転するものとするなど、燃焼サイクルと非燃焼サイクルとの割合は如何なるものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22として4気筒の内燃機関を用いるものとしたが、負圧要請時に燃焼サイクルと非燃焼サイクルとを混在して運転可能な内燃機関であればよいから、エンジン22として、3気筒以下の内燃機関を用いるものとしてもよいし、5気筒以上の内燃機関を用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、燃焼サイクルと非燃焼サイクルに応じた制振トルクTsetをモータMG1から出力することにより、燃焼サイクルと非燃焼サイクルとを混在させてエンジン22を運転したときでも、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに生じるトルク脈動を低減するものとしたが、こうした制振トルクTsetをモータMG1に代えてモータMG2から出力することによりリングギヤ軸32aに生じるトルク脈動を低減するものとしてもよいし、制振トルクTsetをモータMG1からもモータMG2からも出力しないものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、負圧要請時には、1番気筒と3番気筒とを燃焼サイクルで運転すると共に2番気筒と4番気筒とを非燃焼サイクルで運転する1−3気筒燃焼サイクルと、1番気筒と3番気筒とを非燃焼サイクルで運転すると共に2番気筒と4番気筒とを燃焼サイクルで運転する2−4気筒燃焼サイクルとを交互に行なうものとしたが、1番気筒と3番気筒とを燃焼サイクルで運転すると共に2番気筒と4番気筒とを非燃焼サイクルで運転する1−3気筒燃焼サイクルだけでエンジン22を運転するものとしたり、1番気筒と3番気筒とを非燃焼サイクルで運転すると共に2番気筒と4番気筒とを燃焼サイクルで運転する2−4気筒燃焼サイクルだけでエンジン22を運転するものとしてもよい。1−3気筒燃焼サイクルだけでエンジン22を運転するときには、図9に例示する負圧要請時運転制御ルーチンを実行すればよい。即ち、1番気筒と3番気筒には燃料噴射して燃焼を行ない(ステップS410)、2番気筒と4番気筒への燃料噴射を停止すればよい(ステップS420)。このように、燃焼サイクルにより運転する気筒と非燃焼サイクルにより運転する気筒とを分けてエンジン22を運転する場合、燃焼サイクルにより運転する気筒は1番気筒や3番気筒に限られず、如何なる気筒であってもよいし、燃焼サイクルにより運転する気筒の数と非燃焼サイクルにより運転する気筒の数についてもいかなるものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図10の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図10における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図11の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
このように、ハイブリッド自動車に適用するだけでなく、エンジンを間欠運転可能であれば電動機や発電機を搭載しない自動車に適用するものとしてもよい。例えば、減速時に車軸側からエンジンを切り離してエンジンを自動停止する自動車に適用することもできる。
また、こうした自動車に適用するものに限定されるものではなく、自動車以外の車両に適用するものとしてもよいし、車両に搭載された内燃機関の制御方法の形態としてもよい。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車両の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する様子を示す説明図である。 燃焼サイクルと非燃焼サイクルとにおける制振トルクとエンジントルクと駆動軸トルクのパターンの一例を示す説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 エンジンECU24により実行される負圧要請時運転制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例の負圧要請時運転制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、24a CPU、24b ROM、24c RAM、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、90 ブレーキブースタ、92 マスターシリンダ、94 負圧管、96 逆止弁、98 負圧センサ、121 吸気管、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、135a 空燃比センサ, 135b酸素センサ、136,スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、143 圧力センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ、149 温度センサ、150 可変バルブタイミング機、 230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (9)

  1. 内燃機関を搭載した車両であって、
    操作者による制動要求操作と前記内燃機関の吸気系の負圧とを用いて車両に制動力を付与する制動力付与手段と、
    前記内燃機関からの動力が不要な状態で前記内燃機関の吸気系の負圧に対する所定の要請条件が成立したとき、前記内燃機関が燃料供給と点火とによって動力を出力する燃焼サイクルと燃料供給の停止によって動力を出力しない非燃焼サイクルとが混在した状態で運転されるよう該内燃機関を制御する制御手段と、
    を備える車両。
  2. 前記制御手段は、前記内燃機関の各気筒が前記燃焼サイクルと前記非燃焼サイクルとにより運転されるよう制御する手段である請求項1記載の車両。
  3. 前記制御手段は、前記内燃機関の各気筒のうち一部の気筒については前記燃焼サイクルにより運転すると共に残余の気筒については前記非燃焼サイクルにより運転する手段である請求項1記載の車両。
  4. 請求項1ないし3いずれか記載の車両であって、
    前記内燃機関の出力軸に動力を入出力可能な電動機を備え、
    前記制御手段は、前記非燃焼サイクルのタイミングに合わせて該非燃焼サイクルの際に出力されるトルクが前記燃焼サイクルの際に出力されるトルクに近似するよう前記電動機を制御する手段である
    車両。
  5. 前記制御手段は、前記燃焼サイクルのタイミングに合わせて該燃焼サイクルの際に出力されるトルクのピークが小さくなるよう前記電動機を制御する手段である請求項4記載の車両。
  6. 請求項4または5記載の車両であって、
    走行に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段を備え、
    前記制御手段は、前記設定された要求駆動力によって走行するよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する手段である
    車両。
  7. 請求項4または5記載の車両であって、
    走行に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    走行用の動力を出力可能な駆動源と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記設定された要求駆動力によって走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記駆動源とを制御する手段である
    車両。
  8. 前記内燃機関の出力軸と車軸と前記電動機の回転軸との3軸に接続され、該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段を備える請求項7記載の車両。
  9. 内燃機関と、操作者による制動要求操作と前記内燃機関の吸気系の負圧とを用いて車両に制動力を付与する制動力付与手段とを搭載する車両における前記内燃機関の制御方法であって、
    前記内燃機関からの動力が不要な状態で前記内燃機関の吸気系の負圧に対する所定の要請条件が成立したときには、前記内燃機関が燃料供給と点火とによって動力を出力する燃焼サイクルと燃料供給の停止によって動力を出力しない非燃焼サイクルとが混在した状態で運転されるよう該内燃機関を制御する
    ことを特徴とする内燃機関の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017008891A (ja) * 2015-06-25 2017-01-12 株式会社日本自動車部品総合研究所 内燃機関の制御装置

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JP2017008891A (ja) * 2015-06-25 2017-01-12 株式会社日本自動車部品総合研究所 内燃機関の制御装置

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