JP2007177404A - 上吊り引戸の開閉機構 - Google Patents

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由香 小鷹
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Abstract

【課題】上吊り引戸を閉位置において床面との間で隙間なく気密に閉止することを実現する上吊り引戸の開閉機構を提供する。
【解決手段】吊り金具ユニットAには、中心に雌ねじ穴を螺設した固定ナット35と、先端にピニオン30を固着すると共に軸部を外周に固定ナットの雌ねじ穴と対応するピッチの雄ねじを刻設したねじ棒29で形成し、ねじ棒を固定ナットの雌ねじ穴に螺合させて枢支した吊りボルトを組み付け、ガイドレール13には、引戸11の吊り込み時にピニオンと対向する高さ位置にあって、引戸が扉開口部10を全閉する手前の所定位置から全閉する閉位置までの間、ピニオンが噛み合う長さのラック歯50a・51aを有したラック50・51を固着する。引戸の開閉時、ピニオンとラック歯が噛み合って吊りボルトをねじ棒が螺合状態の固定ナットに対して回転すると、その回転に応じて吊りボルトが軸方向に移動し、その移動距離だけ引戸を昇降させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、扉開口部の天井側に固定したガイドレールに戸車を係合し、その戸車を介してガイドレールで吊持した引戸をスライドして扉開口部を開閉する上吊り引戸の開閉機構に関する。
従来、各種の引戸の中でも、この種の上吊り引戸は、壁体に開いた扉開口部の床面側に、敷居やレールなど、引戸のスライドを案内するガイド部材を設置する必要がないため、床面に段差を発生させずに済み、昨今のバリアフリーの要請に応える引戸として、需要が高まっている。
一般に、上吊り引戸を組み付ける場合は、たとえば図12に示すように、引戸1で開閉する扉開口部2の天井側にガイドレール3を固定する一方、引戸1の上端部1aに吊り金具4を取り付け、吊り金具4に備えた戸車4aをガイドレール3上に転動自在に係合させて引戸1を図中左右の開閉方向へスライド自在に吊持している。
ところが、上吊り引戸1は、それを組み付けたとき、床面5との間に、構造上僅かでも隙間6を発生し、そのために、たとえば浴室など気密性が必要な出入口の扉として吊設する場合には、別途に止水構造を付設するなど、必要に応じて隙間6をシールする必要があった。
そこで、従来、上吊りの引戸がスライドして全閉位置に近づいたときに、レバー操作で戸車をガイドレール上に設けた凹溝に落し込ませ、その落ち込み高さだけ引戸をガイドレールに対して下降させて床面との隙間を遮蔽する開閉機構が提案されている。
しかしながら、この従来の上吊り引戸の開閉機構では、引戸の開時は、操作レバーを持って重量のある引戸ごと、いったん持ち上げて、凹溝から戸車を取り出してから引戸を開方向へスライド移動させる必要があり、それだけ引戸の開閉操作に負担がかかり面倒であるという課題があった。
上記した課題を解決すべく、請求項1に記載の発明は、たとえば以下に示す図示実施の形態のとおり、引戸11をスライドさせて開閉する扉開口部10の天井側にガイドレール13を固定する一方、前記引戸11の上端部に吊り金具ユニットAを搭載し、その吊り金具ユニットAに備えた戸車15を前記ガイドレール13上に転動自在に係合させて前記引戸11を開閉方向へ移動自在に吊り込む引戸構造体において、前記吊り金具ユニットAには、前記戸車15を軸支する戸車支持体34に横向きに固着し、中心に雌ねじ穴35aを螺設してなる固定ナット35と、先端にピニオン30を固着すると共に、軸部を、外周に前記固定ナット35の雌ねじ穴35aと対応するピッチの雄ねじを刻設したねじ棒29で形成し、該ねじ棒29を前記固定ナット35の雌ねじ穴35aに螺合させて回転自在に枢支した吊りボルト20と、を組み付ける一方、前記ガイドレール13には、前記引戸11の吊り込み時に前記ピニオン30と対向する高さ位置にあって、前記引戸11が前記扉開口部10を全閉する手前の所定位置から全閉する閉位置までの間、前記ピニオン30が噛み合う長さのラック歯50a・51aを有したラック50・51を固着し、前記引戸11をスライドして前記扉開口部10を開閉するとき、前記ピニオン30と前記ラック50・51のラック歯50a・51aとが噛み合って、前記吊りボルト20を、前記ねじ棒29が螺合状態の前記固定ナット35に対して回転すると、その回転に応じて前記吊りボルト20が軸方向に移動し、その軸移動距離だけ前記引戸11を前記ガイドレール13に対して昇降させてなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の上吊り引戸の開閉機構において、たとえば以下に示す図示実施の形態のとおり、前記吊りボルト20の前記ねじ棒29を、それが1回転すると、軸方向へ1mm以上移動する一条以上の条数ねじで形成してなることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の上吊り引戸の開閉機構において、たとえば以下に示す図示実施の形態のとおり、前記ガイドレール13は、前記吊りボルト20の前記ねじ棒29が通過する逃げ溝45を下面の長さ方向にあけた変形角パイプ状に曲げ成形し、その上側の内壁面13cに長さ方向へギヤガイド溝65を設ける一方、前記吊りボルト20は、前記ピニオン30の厚さ方向にピン貫通穴30aを設け、該ピン貫通穴30aにそれぞれ付勢ばね66で上向きに付勢した係合ピン67を嵌合し、前記ピン貫通穴30aを通して前記ピニオン30のギヤ板面30bからピン先端67aを突出させて形成し、前記引戸11の吊り込み状態において前記係合ピン67のピン先端67aが前記ガイドレール13の前記ギヤガイド溝13cに係合すると、前記吊りボルト20を回り止めしてなることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、引戸をスライドして扉開口部を閉じるとき、吊り金具ユニットのピニオンとガイドレール側のラックのラック歯とが噛み合って、吊りボルトを、ねじ棒が螺合状態の固定ナットに対して一方向に回転すると、その回転に応じて吊りボルトが軸方向下向きに移動し、その軸移動距離だけ引戸を徐々に下降させながら閉方向へスライド移動する構成とし、これにより、簡略な構成で面倒な開閉操作を必要とせず、上吊り引戸を、閉位置において床面との間で隙間なく気密にして閉止することを実現する上吊り引戸の開閉機構を提供することができる。また、引戸を閉位置から開方向へスライドさせてときは、ピニオンがラックのラック歯と噛み合って、吊りボルトをねじ棒が螺合状態の固定ナットに対して他方向に回転すると、その回転に応じて吊りボルトを軸方向上向きに移動し、それに従い、引戸が吊りボルトの軸移動距離の分だけ徐々に上昇しながら開方向へ移動する構成であるため、引戸を開くため引き戻すときに、従来の如く余計に負担がかかることなく、簡単に且つ比較的スムーズに引戸をスライド操作することができる。
請求項2に記載の発明によれば、吊りボルトのねじ棒を一条以上の条数ねじで形成し、これにより、ラックのラック歯とピニオンの噛み合いに基づいて、より効果的に吊りボルトを軸方向上下に移動させて引戸を昇降させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、吊り金具ユニットのピニオンがガイドレール側のラックのラック歯から外れた状態で、引戸をスライド移動するときに、引戸に衝撃等の外力が加わっても、吊りボルトを、係合ピンとガイドレールのギヤガイド溝との係合で、回り止めしてガタつかせることがなく、引戸を開閉方向へスムーズに横移動して扉開口部を静かに開閉することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の上吊り引戸の開閉機構を適用した引戸構造体を引戸の全閉状態において示す正面図、図2は引戸構造体の分解斜視図、図3は上吊り引戸の吊り金具ユニットの部品構成を示す分解斜視図である。図示例の引戸構造体は、例えば浴室に構築され、浴室の出入口である扉開口部10を開閉する木製の引戸11と、扉開口部10を矩形に枠付ける扉枠12を備え、引戸11を、図中左右の開閉方向へスライド移動自在に扉枠12の天井側横枠材12aに吊設する上吊り構造になっている。
そのため、引戸構造体において、上吊り引戸11には、上端面11aの戸先側と戸尻側に取付凹溝11bが穿設されている。そして、本発明の上吊り引戸の開閉機構は、引戸11の側において、戸先側と戸尻側の上端面11aにそれぞれ搭載する左右一対の吊り金具ユニットAを備える一方、扉枠12の側には、吊り金具ユニットAを懸架して引戸11のスライド移動を案内するガイドレール13と、一対の引戸用の戻り止めキャッチ14とを備える。
左右の吊り金具ユニットAは、それぞれ引戸11を上吊りする構成部品を、引戸11の上端面11aの戸先と戸尻側に取り付ける取付金具Bと、戸車15を回転自在に支持する戸車支持金具Cとに、大別して構成してなる。
吊り金具ユニットAのうち、一方の取付金具Bは、図3と図4および図5に示すように、取付フレーム18と、引戸角度調節具19と、吊りボルト20とで構成されている。取付フレーム18は、金属製で、引戸11の取付凹溝11bの凹形状に合わせてチャネル状に曲げ成形してなる。引戸角度調節具19は、固定ケース21と、可動フレーム22と、調整用長ねじ23と、ガイドピン24を備える。固定ケース21は、樹脂製で、取付フレーム18に嵌め込み可能な上側開放の長箱状に形成し、前方の縦長な突当て板部21aおよび後方の軸保持片部21bに、同軸上で向い合うそれぞれ丸いねじ挿通穴16・17を設けると共に、両側板部に、対向させて横に長いガイド穴26を設けてなる。可動フレーム22は、金属製で、固定ケース21内に嵌め込み可能なチャネル状に曲げ成形し、両側板部22aに、互いに傾斜して対向する規制穴27を設けてなる。ガイドピン24は、調整用長ねじ23のねじ軸部23aと対応する雌ねじ穴28が径方向に貫通して螺設されている。
取付金具Bの吊りボルト20は、特に、ねじ棒29と、ねじ棒29の先端に固着するピニオン30とで構成されてなる。ねじ棒29は、後述する固定ナット35の雌ねじ穴35aと対応するピッチで、一方向へ回すと軸方向下向きに、他方向へ回すと軸方向上向きに移動するようにねじ溝を切った雄ねじを外周に刻設してなる。そして、図示吊りボルト20は、ねじ棒29として、1回転すると1mm以上軸方向へ移動する、一条以上の所謂条数ねじを用いるとよい。図示例では、1回転すると2mm軸方向へ移動する二条ねじを用いている。
吊り金具ユニットAにおいて、他方の戸車支持金具Cは、ローラ状の戸車15を一対備える他に、それら戸車15を回転自在に支持する戸車支持体34と、戸車支持体34にそれぞれ組み付ける、固定ナット35と回転オイルダンパ36およびガイド突起37を備えた構成になっている。
戸車支持体34は、上側開放の矩形箱状をなし、両側板部で戸車15を回転自在に軸支し、底板部には、戸車用にあけた逃げ穴と共に、戸車15間にナット取付穴39を設け、ナット取付穴39に固定ナット35を横向けに固着してなる。固定ナット35は、その中心に、吊りボルト20のねじ棒29に合わせて雌ねじ穴35aを螺設してなる。回転オイルダンパ36は、円筒状のケース部36a内にロータを回転自在に収納し、ロータ外周とケース部36a内周との間隙にオイルを充填してケース部36aに密封し、ロータが回転するとオイルの粘性抵抗により制動トルクを発生する構造になっている。回転オイルダンパ36は、ケース部36aから突出するロータ軸先端に制動ギヤ40を連結する一方、ロータ軸と制動ギヤ40間に一方向クラッチを配設し、制動ギヤ40が一作動方向に回転したときに制動トルクが発生する構造になっている。ガイド突起37は、樹脂製で、先端部37aを両側が鋸歯凹凸をなす突状に形成してなる。戸車支持金具Cは、戸車支持体34の前枠板部34aにガイド突起37をねじ止めする一方、後枠板部34bに、制動ギヤ40が下向きの回転オイルダンパ36を、アングル板41を介しねじ止めして組み立ててなる。
そこで、吊り金具ユニットAは、吊りボルト20のねじ棒29を引戸角度調節具19の可動フレーム22の軸挿通穴42を通して、更に戸車支持金具C側の固定ナット35の雌ねじ穴35aに螺合させてねじ棒29の先端29aを戸車支持体34から突出させてから、先端29aにピニオン30を固着する一方、ねじ棒29の基端29bをスラスト軸受43で枢着して可動フレーム22に回転自在に連結し、吊りボルト20を立設する。一方、可動フレーム22は固定ケース21に嵌め込み、ガイド穴26と斜めの規制穴27とを合わせて両穴26・27にガイドピン24を通して係合させる一方、調整用長ねじ23のねじ軸部23aを、固定ケース21のねじ挿通穴16に挿通させてから、ガイドピン24の雌ねじ穴28に螺合させて、更にねじ軸部23aの先端をねじ挿通穴17から突出させ、そのねじ先端に止めナット44を固着して引戸角度調節具19を組み立てる。そして、吊り金具ユニットAは、取付フレーム18を開放側を上向きにして、図2に示す引戸11の取付凹溝11bに嵌め込んでねじ止めする一方、取付フレーム18に引戸角度調節具19の固定ケース21を差し込み、突当て板部21aの下端を縦框の木口面11c・11dにねじ止めし、それぞれ戸先側と戸尻側で上端面11aに組み付けて引戸11上に搭載する。
一方、以上の吊り金具ユニットAに対し、ガイドレール13は、図2中下面の長さ方向に逃げ溝45をあけた変形角パイプ状に曲げ成形し、逃げ溝45の両側に戸車15の走行路46を形成してなる。そして、ガイドレール13は、側壁内面において、片側の一側面13aの戸先寄りと戸尻寄りに、それぞれ回転オイルダンパ36の制動ギヤ40と対応するラック歯47a・48aを有した制動用ラック47・48を固着している。一方、他側面13bには、特に吊りボルト20のピニオン30と対応するラック歯50a・51aを有した昇降用ラック50・51を固着してなる。なお、引戸11の戻り止めキャッチ14は、取付板54に板バネ55を取り付けて構成されている。板バネ55は、コ形状に曲げ成形した一対の挟み込み片55aの先端側を互いに凸状に向き合うく字状に屈曲させて形成してなる。
そこで、ガイドレール13は、逃げ溝45を下向きにして扉枠12の天井側横枠材12aに固定すると共に、戻り止めキャッチ14は、互いの挟み板片55aをガイドレール13の両端開口と向き合わせて天井側横枠材12aの左右両端縁に取り付ける。一方、ガイドレール13には、走行路46上に戸車15を転動自在に載せて、戸車支持金具Cを挿入した状態で一対の吊り金具ユニットAを係合して引戸11をスライド自在に吊り込む。なお、引戸11の吊り込み時、扉枠12の縦枠材に対して引戸11の建付けの向きに傾きがあると、その建付けを微調整する。その場合は、引戸11の戸先側木口面11bを戸先側縦枠材12bに突き当て状態とする一方、戸尻側の引戸角度調節具19を操作し、引戸11を、固定側のガイドレール13に対し回動させて角度調整し、引戸11を全閉位置で戸先側縦枠材12bに隙間なく密着するように位置決める。引戸角度調節具19で引戸11を角度調整するときは、たとえばドライバを用い、調整用長ねじ23を、引戸11の戸先側縦枠材12bに対する傾き状態に応じて、いずれか一方向にねじ回しする。すると、調整用長ねじ23のねじ回し方向に従い、ガイドピン24が固定ケース21のガイド穴26に沿って横移動する一方、可動フレーム22の斜めの規制穴27で案内して上下動し、このガイドピン24を支点として引戸11が傾動し、戸先側木口面11cが戸先側縦枠材12bに隙間なく密着させる。
上述の如く構成した上吊り引戸の開閉機構を適用した引戸構造体において、引戸11を閉じるときは、不図示のドアハンドルを持って、引戸11を戸袋壁に沿って閉方向へ引き出すと、図6に示すように、吊り金具ユニットAの戸車15が転動してガイドレール13上の走行路46を走行し、これにより、引戸11を、ガイドレール13で閉方向へ案内してスライド移動させる。このように閉方向へスライドさせるとき、引戸11は、スライド移動の途中で、戸先側と戸尻側の回転オイルダンパ36の制動ギヤ40が制動用ラック47・48のラック歯47a・48aにそれぞれ噛み合って一作動方向に回転する。すると、回転オイルダンパ36が作動して制動力を発生し、制動ギヤ40がブレーキの利いた負荷状態で回転し、これによって、引戸11のスライド移動も制動され、それに従って引戸11は減速されながら、ゆっくり安全に閉止する。
一方、扉開口部10を開くときは、ドアハンドルを持って引戸11を開方向へ引き戻すと、同様に戸車15が転動してガイドレール13上の走行路46を走行し、これにより、引戸11をガイドレール13の案内でスライドさせて扉開口部10を開放する。このように引戸11で扉開口部10を開閉したときは、ガイド突起37の凹凸な先端部37aを戻り止めキャッチ14の挟み込み片55aで挟持し、引戸11が扉枠12の縦枠材に当った反動で反対の開方向又は閉方向へ戻らないように、開位置と閉位置でそれぞれ引戸11を引き止めて位置決め保持する。
さて、特に本発明では、上述のように引戸11をガイドレール13で案内して閉方向へスライドして閉めるとき、引戸11は、図7に示すようにスライド移動の途中において、扉開口部10を全閉する手前の所定位置から、戸先側と戸尻側の吊り金具ユニットAのピニオン30・30がそれぞれ昇降用ラック50・51のラック歯50a・51aと噛み合い、吊りボルト20を一方向に軸回転させながら移動する。すると、吊りボルト20は、ねじ棒29が固定ナット35に対し螺合状態で一方向へ回転するため、ねじ棒29の回転に応じて軸方向下向きへと移動し、それに従い、引戸11は、吊りボルト20の軸移動距離だけ、徐々に下降しながら閉止方向へスライド移動する。そして、引戸11は、図1に示すように、閉位置において、扉開口部10を床面Fとの間で隙間なく気密にして閉止する。図示例では、吊りボルト20は、引戸11で扉開口部10を全閉するまでに、二条ねじのねじ棒29が2回転して4mm軸方向下向きへ移動し、それに従って、引戸11は下降して扉開口部10を床面Fとの間で隙間なく、気密にして閉止するようになっている。
そのため、本発明の上吊り引戸の開閉機構では、ラック50・51は、引戸11をガイドレール13に吊り込んだとき、図1に示すように、各々のラック歯50a・51aがピニオン30・30と対向する噛み合い高さ位置に刻設している。しかも、ラック50・51は、ラック歯50a・51aを、引戸11が扉開口部10を全閉する手前の所定噛み合い位置から全閉する閉位置までの間、吊りボルト20のピニオン30が噛み合う長さだけ刻設した構成になっている。
一方、本発明において、反対に、引戸11を閉位置から開方向へスライドさせて引き戻すとき、引戸11は、ピニオン30・30がそれぞれ昇降用ラック50・51のラック歯50a・51aと噛み合って吊りボルト20を他方向に軸回転させながら移動する。すると、吊りボルト20は、ねじ棒29が固定ナット35に対し螺合状態で他方向へ回転するため、今度は、ねじ棒29の回転に応じて軸方向上向きへと移動し、それに従い、引戸11は、吊りボルト20の軸移動距離の分だけ、徐々に上昇しながら開方向へスライド移動する。そして、引戸11は、ピニオン30と昇降用ラック50・51のラック歯50a・51aとの噛み合いが外れるまで、元の吊り込み高さ位置へ上昇して後は、そのまま吊り込み高さ位置で水平に開方向へ横移動して扉開口部10を全開させる。
ところで、上記上吊り引戸の開閉機構には、引戸11を開方向へスライドする場合、ピニオン30・30がそれぞれ噛み合った昇降用ラック50・51のラック歯50a・51aから外れた後、更に引戸11を開方向へスライド移動させたときに、戸先側のピニオン30が戸尻側昇降用ラック51に無用に噛み合わないように、図1に示すように噛み合い回避構造が設けられている。図示例では、戸尻側ラック51のラック歯51aの設置高さ位置を、戸先側ラック50のラック歯50aより一段低くずらすと共に、異なるラック歯50a・51aの高さに合わせて、吊りボルト20・20の高さを戸先側と戸尻側とで違えて、戸先側吊り金具ユニットAのピニオン30が戸尻側昇降用ラック51の横を通過するとき、そのラック歯51aと噛み合わないようにしている。
また、この戸先側ピニオン30の噛み合い回避構造を、上記図示例に代えて、たとえば図8および図9に示すように構成することもできる。図示他例では、昇降用ラック50・51のラック歯50a・51aを同一高さに設ける一方、図8(A)および図9(A)に示すように、戸先側ラック50を一段肉厚にしてラック歯50aを戸尻側のラック歯51aより厚さ方向へ張り出させてずらすと共に、異なるラック歯50a・51aの張り出し位置に合わせてピニオン59・60のギヤ径を戸先側と戸尻側とで違えて、戸先側吊り金具ユニットAの小径なピニオン59が戸尻側の昇降用ラック51の横を通過するとき、そのラック歯51aと噛み合わないようにする。
更に、上述した上吊り引戸の開閉機構には、引戸11を開方向へスライドする場合、ピニオン30・30がそれぞれ噛み合った昇降用ラック50・51のラック歯50a・51aから外れた後、更に引戸11を開方向へスライド移動させるときに、衝撃等の外力を受けると、吊りボルト20が回動することによりガタついて無用な騒音を発生させないように、図10および図11に示すような回り止め構造が設けられている。即ち、ガイドレール13には、上側の内壁面13cに互いに平行な複数のギヤガイド溝65を設ける。一方、吊りボルト20は、ピニオン30の厚さ方向に複数のピン貫通穴30aを設け、ピン貫通穴30aにそれぞれコイルばね66で上向きに付勢した係合ピン67を嵌合し、ピン貫通穴30aを通してピニオン30のギヤ板面30bからピン先端67aを突出させた構成になっている。
そして、図示例では、引戸11を、閉位置から開方向へ引き戻すとき、引戸11が吊りボルト20の上向きの軸移動に従って徐々に上昇しながらスライド移動して後、ピニオン30・30が昇降用ラック50・51のラック歯50a・51aから外れると、ピニオン30のギヤ板面30bから突出した係合ピン67が、ガイドレール13の天井側でギヤガイド溝65にコイルばね66で弾性的に係合し、吊りボルト20を回り止めする。従って、図示例では、ピニオン30・30が昇降用ラック50・51のラック歯50a・51aから外れた状態で、引戸11をスライド移動するときに、引戸11に衝撃等の外力が加わっても、吊りボルト20を、係合ピン67とガイドレール13のギヤガイド溝65との係合で、回り止めしてガタつかせることがなく、引戸11を開閉方向へスムーズに横移動して扉開口部10を静かに開閉することができる。
なお、上記図1に示した例では、昇降用ラック50・51の異なるラック歯50a・51aの高さに合わせて吊りボルト20・20の高さを戸先側と戸尻側とで違えた噛み合い回避構造とした。したがって、上記図示例における吊りボルト20の回り止め構造では、戸尻側吊りボルト20のピニオン30が噛み合った昇降用ラック51のラック歯51aから外れたとき、戸尻側ピニオン30は、係合ピン67がガイドレール13のギヤガイド溝65に係合できる高さ位置となるように(図6参照)、戸尻側吊りボルト20のピニオン30は、一段肉厚に形成している。
本発明の上吊り引戸の開閉機構を適用した引戸構造体を全閉状態において示す正面図である。 引戸構造体の分解斜視図である。 吊り金具ユニットの部品構成を示す分解斜視図である。 吊り金具ユニットの組立斜視図である。 図4と異なる向きで示す吊り金具ユニットの組立斜視図である。 引戸構造体を引戸半開き状態で示す正面図である。 引戸構造体をピニオンとラックの噛み合い始めの段階において示す正面図である。 (A)は引戸の半開き状態においてピニオンの噛み合い回避構造の他例を示す引戸構造体の平面図、(B)は正面図である。 (A)は引戸の全閉状態においてピニオンの噛み合い回避構造の他例を示す引戸構造体の平面図、(B)は正面図である。 吊りボルトの回り止め構造を備えたガイドレールとそれに組み付けた吊り金具ユニットを示す端面図である。 ピニオンの回り止め部品を示す分解斜視図である。 従来の上吊り引戸の開閉機構を適用した引戸構造体を全閉状態において示す正面図である。
符号の説明
A 吊り金具ユニット
B 取付金具
C 戸車支持金具
10 扉開口部
11 引戸
11a 上端面
12 扉枠
12a 天井側横枠材
13 ガイドレール
15 戸車
20 吊りボルト
29 ねじ棒
30 ピニオン
34 戸車支持体
35 固定ナット
50・51 ラック
50a・51a ラック歯
65 ギヤガイド溝
67 係合ピン

Claims (3)

  1. 引戸をスライドさせて開閉する扉開口部の天井側にガイドレールを固定する一方、前記引戸の上端部に吊り金具ユニットを搭載し、その吊り金具ユニットに備えた戸車を前記ガイドレール上に転動自在に係合させて前記引戸を開閉方向へ移動自在に吊り込む引戸構造体において、
    前記吊り金具ユニットには、
    前記戸車を軸支する戸車支持体に横向きに固着し、中心に雌ねじ穴を螺設してなる固定ナットと、
    先端にピニオンを固着すると共に、軸部を、外周に前記固定ナットの雌ねじ穴と対応するピッチの雄ねじを刻設したねじ棒で形成し、該ねじ棒を前記固定ナットの雌ねじ穴に螺合させて回転自在に枢支した吊りボルトと、を組み付ける一方、
    前記ガイドレールには、
    前記引戸の吊り込み時に前記ピニオンと対向する高さ位置にあって、前記引戸が前記扉開口部を全閉する手前の所定位置から全閉する閉位置までの間、前記ピニオンが噛み合う長さのラック歯を有したラックを固着し、
    前記引戸をスライドして前記扉開口部を開閉するとき、前記ピニオンと前記ラックのラック歯とが噛み合って、前記吊りボルトを、前記ねじ棒が螺合状態の前記固定ナットに対して回転すると、その回転に応じて前記吊りボルトが軸方向に移動し、その軸移動距離だけ前記引戸を前記ガイドレールに対して昇降させてなることを特徴とする、上吊り引戸の開閉機構。
  2. 前記吊りボルトの前記ねじ棒を、それが1回転すると、軸方向へ1mm以上移動する一条以上の条数ねじで形成してなることを特徴とする、請求項1に記載の上吊り引戸の開閉機構。
  3. 前記ガイドレールは、前記吊りボルトの前記ねじ棒が通過する逃げ溝を下面の長さ方向にあけた変形角パイプ状に曲げ成形し、その上側の内壁面に長さ方向へギヤガイド溝を設ける一方、前記吊りボルトは、前記ピニオンの厚さ方向にピン貫通穴を設け、該ピン貫通穴にそれぞれ付勢ばねで上向きに付勢した係合ピンを嵌合し、前記ピン貫通穴を通して前記ピニオンのギヤ板面からピン先端を突出させて形成し、前記引戸の吊り込み状態において前記係合ピンのピン先端が前記ガイドレールの前記ギヤガイド溝に係合すると、前記吊りボルトを回り止めしてなることを特徴とする、請求項1又は2に記載の上吊り引戸の開閉機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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PL127112U1 (pl) * 2018-03-09 2019-09-23 Mantion Polska Spółka Z Ograniczoną Odpowiedzialnością Prowadnik zatrzaskowy do drzwi przesuwnych
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