JP2007177081A - 印刷インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、オフセット印刷の一形態であるヒートセット印刷において、熱風乾燥時における印刷物上の画線部と非画線部の収縮率の差に起因する火皺の発生を抑制し、優れた印刷紙面を提供する印刷方法に関する。
【解決手段】
本発明は、オフセットのヒートセット印刷による印刷物において、印刷物の画線部に微小な亀裂たるマイクロクラックを一定程度発生させ、及び/または微小な細孔を一定程度発生させる事によりインキの乾燥皮膜内部の応力を緩和し、乾燥皮膜によって固定されて生じる火皺を低減するものである。また、このようなマイクロクラック及び/または微小な細孔を一定程度発生させる為に、特定の素材を配合する事が有効であり、特にマイクロクラックの形成を促進させる為に印刷物に冷却ガスを噴射する事がより有効である。

Description

本発明は、書籍、チラシ、カタログ等を印刷するオフセット印刷の内、熱風により乾燥皮膜が形成されるヒートセット印刷インキ組成物(以下、「インキ」と略す。)に関するものであり、乾燥時に印刷物に発生する火皺を抑制する為のものである。
オフセット印刷では、インキがインキ壷から複数のローラーを経由して版面に供給され、版面からブランケットを介して用紙に転移し、画像が再現される。オフセット印刷の中でもヒートセット印刷の場合、ドライヤーを通過する際に180〜230℃位の熱風を受けて溶剤が蒸発する事により乾燥し、ガイドローラー、ターンバー、三角板等を経て、折り機にて折られ、結束される事が一般的である。この一連の過程の中における乾燥工程において、印刷物中の画線部と非画線部における用紙の収縮率に差があるので、この状態が乾燥皮膜の形成によって固定され、いわゆる火皺となって発現し、印刷物の仕上がりを損なう。
ヒートセット印刷における火皺の抑制に対しては、従来の手法としては、乾燥性の良好なインキを使用する事によりドライヤー温度を低下させ、溶剤並びに水分の急激な蒸発を緩和するものがあるが、一定の火皺抑制効果はあるが、画線部が乾燥により固定されているので、火皺低減にも限界がある。
近年、印刷物の仕上がりはFMスクリーンの導入やAMスクリーンの高細線化により従来よりも良好な印刷物が得られるようになったが、火皺の問題は依然として解消していない。
本発明は、このような従来の技術における問題点を解決する為になされたものであり、その課題とするところは、ヒートセット印刷に付随する火皺を従来よりも低減し、印刷物の仕上がりを向上させるインキを提供するものである。
本発明者らは、現状の課題を解決する事を目指し検討を進めた結果、オフセットのヒートセット印刷による印刷物において、印刷物の画線部に微小な亀裂たるマイクロクラックを一定程度発生させ、及び/または微小な細孔を一定程度発生させる事によりインキの乾燥皮膜内部の応力を緩和し、乾燥皮膜によって固定されて生じる火皺を低減する事を見出した。また、このようなマイクロクラック及び/または微小な細孔を一定程度発生させる為に、特定の素材を配合する事が有効である事を見出した。一般的に印刷物紙面温度は100〜120℃であり、第1クーリングローラー通過後においても60〜80℃程度であるが、更に本発明によるインキを使用した印刷において、ドライヤー出口及び/またはクーリングローラーの後に液化窒素ガスまたは液化不活性ガスを」噴射し印刷物の冷却を促進する事により、マイクロクラックの発生が促進される事を見出した。
即ち本発明は、インキ中に硬化ロジン及び/またはマレイン化硬化ロジン及び/またはフマル化硬化ロジンを1〜50%含有するインキを使用することを特徴とする上記ヒートセット印刷用インキに関する。
また、本発明は、上記硬化ロジン類の環球法による軟化点が120℃以上かつ300℃以下である事を特徴とするインキを使用することを特徴とするヒートセット印刷用インキに関する。
また、本発明は、上記硬化ロジン類10%と14〜16の炭素数を有するノルマルパラフィン90%を加熱混合した際に白濁する下限の温度が10℃以上かつ200℃以下である事を特徴とするヒートセット印刷用インキに関する。
さらに、本発明は、上記硬化ロジン類の重量平均分子量が600以上かつ2000以下である事を特徴とするヒートセット印刷用インキに関する。
さらに、本発明は、インキ中にアルコールがグリセリン及び/またはジグリセリン及び/またはペンタエリスリトール及び/またはジペンタエリスリトールであるロジンエステルを1〜50%含有することを特徴とする上記ヒートセット印刷用インキに関する。
さらに、本発明は、インキ中にアルキルフェノールのアルキル基の炭素数が8以下であるロジン変性フェノール樹脂を1〜50%含有することを特徴とする上記ヒートセット印刷用インキに関する。
さらに、本発明は、上記ロジン変性フェノール樹脂の重量平均分子量が40000以上かつ250000以下である事を特徴とするヒートセット印刷用インキに関する。
さらに、本発明は、上記ロジン変性フェノール樹脂10%と14〜16の炭素数を有するノルマルパラフィン90%を加熱混合した際に白濁する下限の温度が80℃以上かつ200℃以下である事を特徴とするヒートセット印刷用インキに関する。
さらに、本発明は、上記硬化ロジン並びにロジンエステル並びに変性フェノール樹脂のロジンが、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジンを未処理または水添化または不均化したロジンである事を特徴とするヒートセット印刷用インキに関する。
さらに、本発明は、上記硬化ロジン類及び/またはロジンエステルに対するロジン変性フェノール樹脂の配合比率が1/9〜9/1である事を特徴とするヒートセット印刷用インキに関する。
さらに、本発明は、上記インキを使用することを特徴とするヒートセット印刷物の火皺抑制方法に関する。
さらに、本発明は、印刷物の画線部表面に微小な亀裂たるマイクロクラックを1mm2当たり用紙の印刷方向及び/または印刷方向に対して直交する方向に生じさせることを特徴とする印刷物に関する。
また、本発明は、印刷物の画線部表面に直径が4〜10μである微小な細孔を1mm2当たり50〜10000個生じさせることを特徴とするヒートセット印刷物に関する。
さらに、本発明は、ヒートセット印刷機におけるドライヤー出口及び/またはクーリングローラーの後に液化窒素ガスまたは液化不活性ガスを噴射する火皺抑制方法に関する。
本発明によって、ヒートセット印刷において困難な課題である火皺の発生が抑制され、従来よりも良好な仕上がりの印刷物を得る事が可能となる。
本発明に関する印刷物画線部に生ずるマイクロクラックは、1mm2当たり用紙の印刷方向に1〜500本及び/または印刷方向に対して直交する方向に1〜500本存在する事が望ましく、好ましくは印刷方向に10〜400本及び/または印刷方向に対して直交する方向に10〜400本であり、更に好ましくは印刷方向に50〜300本及び/または印刷方向に対して直交する方向に50〜300本である。従来の印刷物にはマイクロクラックが見られないが、両方向についてマイクロクラックが無い場合では十分な内部応力の緩和を確保できず火皺の低減には貢献しない。500本を超過する本数では十分な皮膜強度を得る事が出来ない。
本発明に関する印刷物画線部に生ずる微小な(直径が4〜10μm)細孔は、1mm2当たり50〜10000個存在する事が望ましく、好ましくは100〜8000個であり、更に好ましくは1000〜7000個である。微小な細孔が50個未満の場合は、インキ乾燥皮膜に蓄積された応力を十分に逸散する事が出来ず、10000個を超過する個数では表面の光沢を劣化させる虞がある。
本発明に関する硬化ロジン類の添加量は、1%以上かつ50%以下が望ましく、好ましくは5%以上かつ40%以下であり、更に好ましくは、10%以上かつ35%以下である。1%を下回る添加量では十分なマイクロクラック及び/または微小な細孔の発生を確保する事が出来ず、50%を超過する添加量ではインキの乳化適性に影響を及ぼす虞がある。硬化ロジン類としては、マレイン化硬化ロジン、フマル化硬化ロジンが好ましく挙げられる。
また、本発明に関する硬化ロジン類は、環球法による軟化点が120℃以上かつ300℃以下である事が望ましい。120℃未満では皮膜の柔軟性が高くマイクロクラックの発生を困難にし、300℃を超過する軟化点では溶解させるのが困難になる。
更に本発明に関する硬化ロジン類10%と14〜16の炭素数を有するノルマルパラフィン90%とを加熱混合した際に白濁する下限の温度が10℃以上かつ200℃以下である事が望ましい。10℃未満では十分なビヒクル粘度を得る事が出来ず、200℃を超過する溶解性では溶解させるのが困難になる。
更に本発明に関する硬化ロジン類は、重量平均分子量が600以上かつ2000以下である事が望ましい。重量平均分子量が600未満では十分な粘度を得る事が出来ず、2000を超過する重量平均分子量では分子の種が多岐に亘るので硬化ロジンとして安定した品質を確保するのが困難になる。
本発明に関するアルコールがグリセリン及び/またはジグリセリン及び/またはペンタエリスリトール及び/またはジペンタエリスリトールであるロジンエステルの添加量は、1%以上かつ50%以下が望ましく、好ましくは5%以上かつ45%以下であり、更に好ましくは、10%以上かつ40%以下である。1%を下回る添加量では十分なマイクロクラック及び/または微小な細孔の発生を確保する事が出来ず、50%を超過する添加量ではインキの乳化適性に影響を及ぼす虞がある。
本発明に関するロジン変性フェノール樹脂におけるアルキルフェノールのアルキル基の炭素数は8以下が望ましい。9以上の炭素数であるとインキと溶剤の親和性が高く、乾燥時に溶剤を離脱し難いので、マイクロクラックや微小な細孔の発生量を減少させる。
本発明に関するロジン変性フェノール樹脂の重量平均分子量は、40000以上かつ250000以下が望ましい。40000未満では十分なインキ粘度を得る事が出来ず、250000を超過する場合は溶解させるのが困難となる。
本発明に関するロジン変性フェノール樹脂10%と14〜16の炭素数を有するノルマルパラフィン90%を加熱混合した際に白濁する下限の温度は80℃以上かつ200℃以下が望ましい。80℃未満では十分なインキ粘度を得る事が出来ず、200℃を超過する場合は溶解させるのが困難となる。
本発明に関する硬化ロジン類並びにロジンエステル並びにロジン変性フェノール樹脂のロジンは、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジンをいずれも選択する事が可能である。更に必要に応じてロジンを水添化または不均化したものも使用する事が出来る。
更に硬化ロジン類及び/またはロジンエステルに対するロジン変性フェノール樹脂の配合比率は、1/9以上かつ9/1以下である事が望ましい。1/9以下では十分な量のマイクロクラック及び/または微小な細孔が得られず、9/1を超過する配合比率ではインキの乳化適性に影響を及ぼす虞がある。
本発明に関する冷却ガスとしては、ガス温度が−60℃から常温程度の窒素ガスあるいはアルゴンガス等の不活性ガスである。冷却ガスを噴射するタイミングは、ドライヤー出口及び/または各クーリングローラーの後が望ましいが、場所を限定するものではない。
本発明におけるインキの製造例としては、顔料0〜30重量%、有機微粒子0.1〜10%、バインダー樹脂20〜50重量%及び/または硬化ロジン1〜50%及び/またはロジンエステル1〜50%、植物油類1〜40重量%、溶剤1〜45重量%からなるインキが挙げられる。
本発明において使用される顔料としては、一般的な無機顔料及び有機顔料を示すことができる。無機顔料としては黄鉛、亜鉛黄、紺青、硫酸バリウム、カドミムレッド、酸化チタン、亜鉛華、弁柄、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、群青、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム粉等を示す事ができる。
無機顔料を0.1%以上かつ20%以下添加したインキは、印刷物表面に微粒子が存在する事によってマイクロクラック及び/または微小な細孔の発生に有利となる。特に0.03μ以上かつ0.8μの平均粒子径を有する無機顔料を添加したインキではより好適である。
有機顔料としては、アゾ系として、C系(βナフトール系)、2B系および6B系(βオキシナフトエ系)などの溶性アゾ顔料、βナフトール系、βオキシナフトエ酸アニリド系、モノアゾイエロー系、ジスアゾイエロー系、ピラゾロン系などの不溶性アゾ顔料、アセト酢酸アリリド系などの縮合アゾ顔料、フタロシアニン系として、銅フタロシアニン(αブルー、βブルー、εブルー)、塩素、臭素などのハロゲン化銅フタロシアン、金属フリーのフタロシアニン顔料、多環顔料としてペリレン系、ペリノン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系顔料を挙げることができる。顔料の添加量は、印刷インキ組成物の全量に対して0〜30重量%である。
本発明において使用される有機微粒子としては、ポリブタジエン等のジエン類、ポリブテン等のポリアルケン類を挙げる事が出来る。有機微粒子の添加量は0.1%以上かつ10%以下が望ましい。これらの有機微粒子は表面に一定の空隙構造を付与すると考えられ、有機微粒子の表面における存在は、溶剤の離脱の促進と、マイクロクラック及び/または微小な細孔の発生の促進に有利となる。
本発明で使用されるバインダー樹脂とはロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂及び石油樹脂等を示し、それらは任意に単独または2種類以上を組み合わせて使用する事が出来る。
本発明で使用されるバインダー樹脂は、植物油類及び/または溶剤とアルミニウムキレート化合物のようなゲル化剤を添加して、190℃以上で溶解してワニス化したものを使用することができる。バインダー樹脂の添加量は印刷インキ組成物の全量に対して20〜50重量%である。
本発明における植物油類とは植物油並びに植物油由来の化合物であり、グリセリンと脂肪酸とのトリグリセリドにおいて、少なくとも1つの脂肪酸が炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する脂肪酸であるトリグリセリドと、それらのトリグリセリドから飽和または不飽和アルコールとをエステル反応させてなる脂肪酸モノエステル、あるいは植物油の脂肪酸とモノアルコールを直接エステル反応させた脂肪酸モノエステル、エーテル類が挙げられる。
本発明に関する植物油として代表的ものは、アサ実油、アマニ油、エノ油、オイチシカ油、オリーブ油、カカオ油、カポック油、カヤ油、カラシ油、キョウニン油、キリ油、ククイ油、クルミ油、ケシ油、ゴマ油、サフラワー油、ダイコン種油、大豆油、大風子油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ニガー油、ヌカ油、パーム油、ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ヘントウ油、松種子油、綿実油、ヤシ油、落花生油、脱水ヒマシ油などが挙げられる。これらの植物油を重合したものも挙げられる。本発明に関する植物油はインキ中に1〜40重量%配合されるが、特に桐油及び/または重合桐油及び/または脱水ヒマシ油の配合が、マイクロクラック及び/または微小な細孔の発生に有利となる。全植物油量の中で80%以下添加したインキではより好適である。
脂肪酸モノエステルは上記植物油とモノアルコールとをエステル交換したものや植物油の脂肪酸とモノアルコールを直接エステル反応させた脂肪酸モノエステルである。モノアルコールの代表的なものは、メタノール、エタノール、n−又はiso−プロパノール、n,sec又はte t−ブタノール、ヘプチノール、2−エチルヘキサノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノール、ドデカノール等の飽和アルコール、オレイルアルコール、ドデセノール、フイセテリアルコール、ゾンマリルアルコール、ガドレイルアルコール、11−イコセノール、11−ドコセノール、15−テトラコセノール等の不飽和脂肪族系アルコールが挙げられる。
エーテル類として代表的なものは、ジ−n−オクチルエーテル、ジノニルエーテル、ジへプチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジデシルエーテル、ノニルへキシルエーテル、ノニルヘプチルエーテル、ノニルオクチルエーテル等が挙げられる。
[実施例]
次に、本発明を実施例に基づいて説明する。例中、「部」は「重量部」を「%」は「重量%」を示す。尚、本発明の主旨と適用範囲を逸脱しない限り、以下の実施例は本発明を限定するものではない。
(フェノール樹脂の製造例)
撹拌機、水分離器付還流冷却器、温度計付き4つ口フラスコに、オクチルフェノール1030部、パラホルムアルデヒド290部、キシレン800部からなる混合物を加熱溶解後、48%水酸化ナトリウム水溶液80部を添加し、70〜80℃で5時間反応させる。反応後6N塩酸125部、水道水200部を加えて撹拌静置し、上澄み層を取り出し水洗して不揮発分62%のレゾール型フェノール樹脂のキシレン溶液約2100部を得て、これをAレゾール液とした。
(ロジン変性フェノール樹脂の製造例)
撹拌機、リービッヒ冷却管、温度計付きの4つ口フラスコにガムロジン600部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、200℃で加熱溶解し、Aレゾール液890部を120〜230℃で反応後、グリセリン67部を仕込み、250〜260℃で、酸価25以下になるまでエステル化して、重量平均分子量107,000、ノルマルパラフィン白濁温度89℃のロジン変性フェノール樹脂を得て、これをロジン変性フェノール樹脂Bとした。
(ロジン変性フェノール樹脂ワニスの製造例)
撹拌機、水分離器付還流冷却器、温度計付き4つ口フラスコに、バインダー樹脂としてロジン変性フェノール樹脂B43部、大豆油12部、石油系溶剤(新日本石油(株)製AFソルベント7)44部、ゲル化剤(川研ファインケミカル(株)製ALCH)1部を190℃で1時間加熱撹拌してロジン変性フェノール樹脂ワニスCを得た。
(硬化ロジンの製造例1)
撹拌機、水分離器付還流冷却器、温度計付き4つ口フラスコに、ガムロジン1000部を仕込み加熱溶融の後、フマル酸40部添加し、200℃1時間反応させた。続いてペンタエリスリトール20部を添加し、250℃にて3時間エステル化を行った。更にトルエン1480部を加えて溶解させ酸化亜鉛50部と酢酸カルシウム2部を添加し、75℃1時間保温後、水酸化カルシウム80部を加えて1時間反応させた。更に110℃にて2時間保温し、反応生成物を得て、溶剤を十分に蒸発させたものを硬化ロジンDとした。硬化ロジンDは180℃の軟化点、140℃のノルマルパラフィン白濁温度、1080の重量平均分子量を有する。
(硬化ロジンの製造例2)
撹拌機、水分離器付還流冷却器、温度計付き4つ口フラスコに、トール油ロジン1000部を仕込み加熱溶融の後、無水マレイン酸53部添加し、200℃1時間反応させた。続いてペンタエリスリトール20部を添加し、250℃にて3時間エステル化を行った。更にトルエン1480部を加えて溶解させ酸化亜鉛50部と酢酸カルシウム2部を添加し、75℃1時間保温後、水酸化マグネシウム70部を加えて1時間反応させた。更に110℃にて2時間保温し、反応生成物を得て、溶剤を十分に蒸発させたものを硬化ロジンEとした。硬化ロジンEは174℃の軟化点、128℃のノルマルパラフィン白濁温度、985の重量平均分子量を有する。
(硬化ロジンの製造例3)
撹拌機、水分離器付還流冷却器、温度計付き4つ口フラスコに、トール油ロジン1000部を仕込み加熱溶融の後、無水マレイン酸53部添加し、200℃1時間反応させた。続いてグリセリン35部を添加し、250℃にて3時間エステル化を行った。更にトルエン1480部を加えて溶解させ酸化亜鉛50部と酢酸カルシウム2部を添加し、75℃1時間保温後、水酸化マグネシウム70部を加えて1時間反応させた。更に110℃にて2時間保温し、反応生成物を得て、溶剤を十分に蒸発させたものを硬化ロジンFとした。硬化ロジンFは168℃の軟化点、81℃のノルマルパラフィン白濁温度、872の重量平均分子量を有する。
(硬化ロジンワニスの製造例1)
撹拌機、水分離器付還流冷却器、温度計付き4つ口フラスコに、硬化ロジンD65部、石油系溶剤(新日本石油(株)製AFソルベント7)35部を190℃で1時間加熱撹拌して硬化ロジンワニスGを得た。
(硬化ロジンワニスの製造例2)
撹拌機、水分離器付還流冷却器、温度計付き4つ口フラスコに、硬化ロジンE65部、石油系溶剤(新日本石油(株)製AFソルベント7)35部を190℃で1時間加熱撹拌して硬化ロジンワニスHを得た。
(硬化ロジンワニスの製造例3)
撹拌機、水分離器付還流冷却器、温度計付き4つ口フラスコに、硬化ロジンF65部、石油系溶剤(新日本石油(株)製AFソルベント7)35部を190℃で1時間加熱撹拌して硬化ロジンワニスIを得た。
(ロジンエステルの製造例1)
撹拌機、水分離器付還流冷却器、温度計付き4つ口フラスコに、1000部を仕込み加熱溶融の後、175℃にて90部のフマル酸を添加し1時間反応させた。更にペンタエリスリトール150部、酸化カルシウム7部を添加し、270℃に加熱して反応させロジンエステルJを得た。
(ロジンエステルの製造例2)
撹拌機、水分離器付還流冷却器、温度計付き4つ口フラスコに、1000部を仕込み加熱溶融の後、175℃にて95部の無水マレイン酸を添加し1時間反応させた。更にペンタエリスリトール150部、酸化カルシウム7部を添加し、270℃に加熱して反応させロジンエステルKを得た。
(ロジンエステルワニスの製造例1)
撹拌機、水分離器付還流冷却器、温度計付き4つ口フラスコに、ロジンエステルJ40部、石油系溶剤(新日本石油(株)製AFソルベント7)60部を190℃で1時間加熱撹拌してロジンエステルワニスLを得た。
(ロジンエステルワニスの製造例2)
撹拌機、水分離器付還流冷却器、温度計付き4つ口フラスコに、ロジンエステルK40部、石油系溶剤(新日本石油(株)製AFソルベント7)60部を190℃で1時間加熱撹拌してロジンエステルワニスMを得た。
(オフセット印刷インキ組成物の製造例)
ロジン変性フェノール樹脂ワニスB60部に、カーボンブラック(三菱化学(株)製 MA77)20部、石油系溶剤(新日本石油(株)製AFソルベント7)20部を加え、常法に従い三本ロールを用いてオフセット印刷インキ組成物を得た。
前記オフセット印刷インキ組成物を、そのまま比較例1とした。
前記オフセット印刷インキ組成物に使用されるワニスの一部を表1の配合割合で、硬化ロジンワニス及び/またはロジンエステルワニスに変更したものを実施例1〜8とした。
実施例8の印刷時に、冷却ガスの温度がー10℃である窒素ガスをドライヤー出口にて走行中の印刷物に対して噴射したものを実施例9とした。
Figure 2007177081
(性能評価試験)前記実施例及び比較例のオフセット印刷インキ組成物の性能評価結果を表2に示す。印刷物は、三菱重工株式会社製オフ輪印刷機NEO800にて回転速度700rpm、紙面温度110℃にて、一般的な印刷濃度に合わせて王子製紙(株)製OKコートLに表裏に印刷する事により得た。
マイクロクラック本数の比較方法は、(株)キーエンス製光学顕微鏡デジタルHFマイクロスコープVH8000にて、マイクロクラックを確認できる倍率で印刷物を確認し、単位面積当たりのマイクロクラック本数を計数した。
微小な細孔の個数の比較方法は、(株)キーエンス製光学顕微鏡デジタルHFマイクロスコープVH8000にて、微小な細孔を確認できる倍率で印刷物を確認し、直径が4〜10μである微小な細孔の単位面積当たりの個数を計数した。
火皺の比較方法は、印刷物を目視にて確認し、火皺の少ないものを5とし、火皺の多いものを1として相対評価を行った。
比較例1ではマイクロクラックの発生は見られなかったが、実施例1〜8ではいずれもマイクロクラックの発生が確認された。また、一定範囲の直径を有する微小な細孔数は比較例1でも一定程度存在するが、実施例1〜8では有意に増加している。更に冷却ガスにより冷却を促進された実施例9ではマイクロクラックの本数が増加している。火皺は比較例1よりも、今回の発明に関する実施例の方が低減している事が観察されたが、冷却ガスの使用がより有効である事が確認された。
Figure 2007177081

Claims (13)

  1. インキ中に硬化ロジン及び/またはマレイン化硬化ロジン及び/またはフマル化硬化ロジンを1〜50%含有することを特徴とするヒートセット印刷用インキ。
  2. 請求項1記載の硬化ロジン類の環球法による軟化点が120℃以上かつ300℃以下である事を特徴とするヒートセット印刷用インキ。
  3. 請求項1または2記載の硬化ロジン類10%と14〜16の炭素数を有するノルマルパラフィン90%を加熱混合した際に白濁する下限の温度が10℃以上かつ200℃以下である事を特徴とするヒートセット印刷用インキ。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の硬化ロジン類の重量平均分子量が600以上かつ2000以下である事を特徴とするヒートセット印刷用インキ。
  5. インキ中にアルコールがグリセリン及び/またはジグリセリン及び/またはペンタエリスリトール及び/またはジペンタエリスリトールであるロジンエステルを1〜50%含有することを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のヒートセット印刷用インキ。
  6. インキ中にアルキルフェノールのアルキル基の炭素数が8以下であるロジン変性フェノール樹脂を1〜50%含有することを特徴とする請求項1〜5いずれか記載のヒートセット印刷用インキ。
  7. 請求項6記載のロジン変性フェノール樹脂の重量平均分子量が40000以上かつ250000以下である事を特徴とするヒートセット印刷用インキ。
  8. 請求項6または7記載のロジン変性フェノール樹脂10%と14〜16の炭素数を有するノルマルパラフィン90%を加熱混合した際に白濁する下限の温度が80℃以上かつ200℃以下である事を特徴とするヒートセット印刷用インキ。
  9. 請求項1〜8いずれか記載の硬化ロジン並びにロジンエステル並びにロジン変性フェノール樹脂のロジンが、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジンを未処理または水添化または不均化したロジンである事を特徴とするヒートセット印刷用インキ。
  10. 請求項1〜9いずれか記載の硬化ロジン類及び/またはロジンエステルに対するロジン変性フェノール樹脂の配合比率が1/9〜9/1である事を特徴とするヒートセット印刷用インキ。
  11. 印刷物の画線部表面にマイクロクラックを用紙の印刷方向及び/または印刷方向に対して直交する方向に生じていることを特徴とする印刷物。
  12. 印刷物の画線部表面に直径が4〜10μである細孔を1mm2当たり50〜10000個生じていることを特徴とする印刷物。
  13. 更にヒートセット印刷機におけるドライヤー出口及び/またはクーリングローラーの後に液化窒素ガスまたは液化不活性ガスを噴射する火皺抑制方法。

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