JP2007174848A

JP2007174848A - 回転電機用固定子、コイル用絶縁物、及び回転電機

Info

Publication number: JP2007174848A
Application number: JP2005371297A
Authority: JP
Inventors: Katsuyuki Yamazaki; 克之山崎; Kazushige Matsumoto; 一重松本
Original assignee: Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd
Current assignee: Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd
Priority date: 2005-12-26
Filing date: 2005-12-26
Publication date: 2007-07-05
Anticipated expiration: 2025-12-26
Also published as: JP4644596B2

Abstract

【課題】
コイルと渡り線、渡り線同士および端末線の間の絶縁を確保するために、絶縁材から成る配線処理部材を製作する場合、絶縁性を有した樹脂を、金型を用いて成形して得るのが一般できであるが、配線処理部材は形状が複雑で金型が高価になってしまい、その結果、部材のコストも高価なものとなってしまう。
【解決手段】
シート状の絶縁物に電線が通る穴とその穴から絶縁紙の端面まで切込みを有している回転電機用固定子の絶縁紙を用いて、コイル、渡り線及び端末線間の絶縁を確保する。
【選択図】図１

Description

本発明は、電動機や発電機等の回転電機を提供する技術に関する。

回転電機の固定子は、一般的に複数相のコイルが複数個設けられ、そのコイルを電気的に接続する渡り線等は、絶縁に留意して、構成されており、例えば、特許文献１に記載がある。

特開２００２−２４７７９２号公報

特許文献１における固定子の構造例を図４に示す。本例は１２個のコイルを用いる３相同期電動機の場合である。各相のコイルは各々４ヶづつあり、同相のコイル間を電気的に接続する必要がある場合、コイル間を接続する渡り線は、コイルと渡り線および渡り線同士が絶縁されるように、配線処理部材６を用いて回転電機用固定子を構成し、また、これらを備えた回転電機とが記載されている。

コイルと渡り線、渡り線同士および端末線の間の絶縁性を向上させるために、絶縁材から成る配線処理部材６を製作する場合、絶縁性を有した樹脂を、金型を用いて成形するのが一般的である。

しかし、配線処理部材は形状が複雑で金型が高価になってしまい、その結果、部材のコストも高価なものとなってしまう等の問題がある。従って、上記したように、絶縁性を向上させること、コストが高価となることを出来るだけ、避けるようにすることが課題である。

前記課題を解決するにあたり、以下のような手段を用いる。

回転電機の回転電機用固定子が有する複数相のコイルを複数個設ける際に、そのコイルを電気的に接続する渡り線、コイルの巻き線、端末線をシート状の絶縁物によって、相互に絶縁を図るようにする。

また、上記固定子を構成し、コイルを支持するボビンの内側の壁部(以下、内壁と称す)と、外側の壁部(以下、外壁と称す)との間に、上記コイルが設けられる場合には、上記ボビンの内壁と外壁の間に、上記シート状の絶縁物も設けられるようにする。

従って、上記シート状の絶縁物の平面形状は、上記ボビンの内壁と外壁と形成される形状に対応する形状となるようにする。例えば、同心円の帯状の部材を任意に切取って形成される円弧状となるようにする。

前記シート状の絶縁物には、渡り線、コイルの巻き線、端末線などの導体線、電線等が通る穴とその穴から絶縁物の端面まで切込みを有するようにする。

上記シート状の絶縁物として、絶縁紙を用いるものであってもよい。

本発明によれば、従来に比べて、安価な電動機や発電機等の回転電機を提供することができる。

以下、本発明の実施例について図を用いて説明する。

本実施例は、６個のコイルを用いる３相式同期電動機の場合であって、図１は固定子の斜視図、図２はシート状の絶縁物、図３はコイルエンド部の断面図である。

図１において１は固定子、２ａ、２ｂ、２ｃはＵ相、Ｖ相、Ｗ相コイルの引き出し線、３ａ、３ｂ、３ｃはＵ相、Ｖ相、Ｗ相コイルの渡り線、４はシート状の絶縁物、５ａ、５ｂはコイルが巻線されたボビンの内径側の壁部と外径側の壁部である。固定子スロットには全６個のコイルが収納され、そのコイルの上部に各相の渡り線が配置される。相間の絶縁を確保するために各相の渡り線の間には絶縁材を配置する必要があり、その絶縁材として図２に示すシート状の絶縁物が配置されている。

コイルエンドの上には１枚目のシート状の絶縁物４が配置され、その１枚目のシート状の絶縁物４の穴４ａにはＵ相の渡り線３ａが通っており、シート状の絶縁物４は渡り線を穴４ａに通すための切込み部４ｂを有している。

ここで１枚目のシート状の絶縁物４はＵ相の渡り線３ａとコイルが接触しないために十分な形状をしている。また、シート状の絶縁物４はコイルの上部に安定して配置できるように、ボビンの内径側の壁部５ａと外形側の壁部５ｂの間にちょうど収まるような形状となっている。

同様に、Ｕ相の渡り線の上には２枚目のシート状の絶縁物４が配置され、その２枚目のシート状の絶縁物４の穴４ａにはＶ相の渡り線３ｂが通っており、Ｖ相の渡り線３ｂとＵ相の渡り線３ａが接触しないために十分な形状をしている。さらにその上には３枚目のシート状の絶縁物が配置され、その３枚目のシート状の絶縁物４の穴４ａにはＷ相の渡り線３ｂが通っており、Ｗ相の渡り線３ＣとＶ相の渡り線３ｂが接触しないために十分な形状をしている。

図３は上記図１の固定子のコイルエンド部の断面図であり、コイルと渡り線および渡り線同士の間にシート状の絶縁物４が配置されている。このような構成によってコイルと渡り線および渡り線同士の絶縁を従来よりも高めるようにする。

本実施例では、シート状の絶縁物４の穴４ａは１枚の絶縁紙に対して１箇所であるが、シート状の絶縁物４の穴４ａは１枚の絶縁紙に対して複数箇所でもよく、穴４ａを絶縁紙の両方の端部に配置してもかまわない。

また、穴でなくともＵ字溝の形をしていてもかまわない。また、シート状の絶縁物４の形状についても概半円状の絶縁紙で説明したが、より配置を安定させるためにドーナッツ形状をしたシート状の絶縁物としてもよい。

また、巻き線を有するスロットの形状等に対応する等の多角形の形状にボビン形状を設けることもあるので、上記シート状の絶縁物も、この形状に対応して、大きさの違う多角形で、大きい多角形がボビンの外側の壁部となり、小さい多角形がボビンの内側の壁部となる繋がった帯状の部材を任意に切取った形状となるものであってもよい。

また、図示しない端末線の絶縁を図るためにシート状の絶縁物を使用してもよい。

固定子の斜視図シート状の絶縁物コイルエンド部の断面図従来の回転電機の固定子の構成例を示す図

符号の説明

１…固定子、２ａ、２ｂ、２ｃ…引き出し線、３ａ、３ｂ、３ｃ…渡り線、４…シート状の絶縁物、４ａ…穴、４ｂ…切込み部、５ａ、５ｂ…ボビンの壁部、６…コイルエンド、７…配線処理部材

Claims

複数個のコイルと、
上記複数個のコイルを支持するボビンと
を有する回転電機用固定子において、
上記複数個のコイルを相互に電気的に接続する渡り線、
コイル、または上記渡り線の端末線、
そして、コイルとの絶縁を図るシート状の絶縁物を有することを特徴とする回転電機用固定子。
請求項１記載の回転電機用固定子において、
上記ボビンの内側の壁部と、前記ボビンの外側の壁部との間に上記シート状の絶縁物を有することを特徴とする回転電機用固定子。
請求項１、または請求項２記載の回転電機用固定子において、
上記シート状の絶縁物の平面形状は、上記ボビンの内壁と外壁とで形成される形状に対応する形状となることを特徴とする回転電機用固定子。
請求項１、または請求項２記載の回転電機用固定子において、
上記シート状の絶縁物の平面形状は、同心円の帯状の部材を任意に切取って形成される円弧状となることを特徴とする回転電機用固定子。
請求項１、または請求項２記載の回転電機用固定子において、
上記シート状の絶縁物の平面形状は、多角形の帯状の部材を任意に切取って形成される形状となることを特徴とする回転電機用固定子。
請求項１記載の回転電機用固定子において、
上記シート状の絶縁物は、導体線、電線等が通る穴とその穴から絶縁物の端面まで切込みを有する平面形状となることを特徴とする回転電機用固定子。
複数個のコイルと、上記複数個のコイルを支持するボビンとを有する回転電機用固定子に用いられるコイル用絶縁物において、
上記複数個のコイルを相互に電気的に接続する渡り線、
コイル、または上記渡り線の端末線、
そして、コイルとの絶縁を図るシート状の絶縁物であることを特徴とするコイル用絶縁物。
請求項７記載のコイル用絶縁物において、
導体線、電線等が通る穴とその穴から絶縁物の端面まで切込みを有する平面形状となることを特徴とするコイル用絶縁物。
請求項１乃至６に記載の回転電機用固定子と、回転子を有することを特徴とする回転電機。