JP2007173195A - 丸型自己温度制御ヒータ - Google Patents

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Abstract

【課題】PTC特性を有する導電性ポリマー組成物を利用した自己温度制御型のヒータであって、可とう性(柔軟性)に富み、またその巻付け方向が変わることによって捻られた部分があっても発熱特性が低下することがなく、ヒータ寿命が長いと共に発熱不良を生じることのないこと。またヒータの長さが変化しても抵抗値が変化して出力が変わることがない丸型構造の自己温度制御型ヒータを提供することにある。
【解決手段】ポリマー材料からなるコア上に、絶縁材料の介在によって隔離された2本の導体からなる電極線が螺旋状に配置され、かつ前記電極線の導体を跨がないようにPTC特性を有する導電性ポリマー組成物からなる発熱体層が設けられ、その上には絶縁被覆層が形成された丸型自己温度制御ヒータとすることによって、解決される。
【選択図】図1

Description

本発明は、丸型構造の自己温度制御ヒータに関するものである。
正の温度係数特性(以下PTC)を有する導電性ポリマー組成物を利用した自己温度制御型のヒータは種々の用途に使用されているが、その殆どが2芯平行型のもので平型形状のヒータである。具体的には、融雪等のロードヒーティング、水道凍結防止、プラント等の配管保温、霜付着防止等に応用されている。例えば、特許文献1に記載される舗装道路用のヒータとして、金属導体上にPTC導電性ポリマーからなる層を形成し、その上にポリマーの絶縁被覆、金属編組およびポリマーの外層被覆を形成したものを平行に2本配置した平型形状とした自己温度制御型ヒータである。このような平型形状の自己温度制御型のヒータは、柔軟性を有するので種々の装置に簡単に装着できる。すなわち、種々の装置等に簡単に巻付けることができ、また安全性、信頼性やコスト等の点からも好ましいためである。しかしながら、このような平型形状の自己温度制御型のヒータは、巻付け方向が一方向に一定である場合には問題がないが、装置によってはバルブやフランジ等の部分があり、捻って施工しなければならない場所等があるため捻られた部分の発熱特性が低下し、ヒータ寿命が短くなったり、発熱不良を生じる等の問題があった。また特許文献2には、同軸型の自己制御型コードヒータが記載されているが、このような構造のヒータは電圧が一定でもヒータの長さが変わると出力が変わるので、設計上不便である。またここで用いられる発熱線はニッケル、鉄の合金であり、コスト的な問題もある。
特開平7−42127号公報 特開平10−321356号公報
よって本発明が解決しようとする課題は、PTC特性を有する導電性ポリマー組成物を利用した自己温度制御型のヒータであって、可とう性(柔軟性)に富み、またその巻付け方向が変わることによって捻られた部分があっても発熱特性が低下することがなく、ヒータ寿命が長いと共に発熱不良を生じることのないこと。またヒータの長さが変化しても抵抗値が変化して出力が変わることがない丸型構造の自己温度制御型ヒータを提供することにある。さらに、前述の特性を有する丸型構造の自己温度制御型ヒータにおいて、電極間の絶縁がより確実に行えるようにした丸型構造の自己温度制御型ヒータを提供することにある。
前記解決しようとする課題は、請求項1に記載されるように、ポリマー材料からなるコア上に、絶縁材料の介在によって隔離された2本の導体からなる電極線が螺旋状に配置され、かつ前記電極線の導体を跨がないようにPTC特性を有する導電性ポリマー組成物からなる発熱体層が設けられ、その上には絶縁被覆層が形成された丸型自己温度制御ヒータとすることによって、解決される。
また、請求項2に記載されるように、螺旋状のひれ状突起が一体に形成されたポリマー材料からなるコアと、前記ひれ状突起の両側に沿って配置された2本の導体と、前記ひれ状突起の全てを覆わないように前記コア上に形成されたPTC特性を有する導電性ポリマー組成物からなる発熱体層と、その上から全体を覆う絶縁被覆層からなる丸型自己温度制御ヒータとすることによって、解決される。
本発明は、ポリマー材料からなるコア上に、絶縁材料の介在によって隔離された2本の導体からなる電極線が螺旋状に配置され、かつ前記電極線の導体を跨がないようにPTC特性を有する導電性ポリマー組成物(以下PTCポリマー組成物)からなる発熱体層が設けられ、その上には絶縁被覆層が形成された丸型自己温度制御ヒータとしたので、可とう性(柔軟性)に富み、また捻られた部分があっても発熱特性が低下することがなく、ヒータ寿命が長いと共に発熱不良を生じることがない、自己温度制御型ヒータである。また、従来の同軸型のヒータは1本の電極の両端から給電するので、ヒータの長さによって抵抗値が変化し出力が変わる問題があるのに対して、2本の電極線を用いるので抵抗値が長さに関係ないので設計上便利である。さらに、発熱体にPTCポリマー組成物を用いたので、従来の同軸型のヒータで使用されるニッケル、鉄の合金の発熱線に比較して製品コスト的にも有利である。
また、螺旋状のひれ状突起が一体に形成されたポリマー材料からなるコアと、前記ひれ状突起の両側に沿って配置された2本の導体と、前記ひれ状突起の全てを覆わないように前記コア上に形成されたPTC特性を有する導電性ポリマー組成物からなる発熱体層と、その上から全体を覆う絶縁被覆層からなる丸型自己温度制御ヒータとしたので、前述の効果に加えて、導体間の絶縁がより確実に行えるようにした丸型構造の自己温度制御型ヒータを提供することができる。
以下に本発明を詳細に説明する。請求項1に記載される発明は、ポリマー材料からなるコア上に、絶縁材料の介在によって隔離された2本の導体からなる電極線が螺旋状に配置され、かつ前記電極線の導体を跨がないようにPTCポリマー組成物からなる発熱体層が設けられ、その上には絶縁被覆層が形成された丸型自己温度制御ヒータである。このような丸型の自己温度制御ヒータは、可とう性(柔軟性)に富み、また捻られた部分があっても発熱特性が低下することがなくヒータ寿命が長いと共に発熱不良を生じることがない。また、従来の同軸型のヒータは1本の電極の両端から給電するので、ヒータの長さによって抵抗値が変化し出力が変わる問題があるのに対して、2本の電極線を用いるので抵抗値が長さに関係しないので設計上からも便利である。
すなわち、ヒータの中心に配置されるポリマー材料からなるコアは、ポリエチレン(以下PE)、ポリプロピレン(以下PP)等のポリオレフィンやフッ素系ポリマーからなり、通常1.0〜3.0mm程度の径を有する紐状である。そしてこのコア上には、銅線、ニッケルメッキ銅線、錫メツキ銅線等の単線や撚り線からなる2本の導体と、この2本の導体を電気的に隔離するための絶縁材料からなる介在が配置されて電極線が構成され、この電極線が前記コア上に螺旋状に巻回して設けられる。なお前記電極線を構成する導体は、ヒータの可とう性等から撚り線導体が有利である。通常2本撚りから17本撚り程度までの撚り線導体で、線径としては1.0〜3.0mm程度のものが使用される。また前記導体を電気的に隔離する介在としては、前記コア材料と同様のPE、PP等のポリオレフィンやフッ素系ポリマーが使用され、通常導体と略同径とされる。これはヒータの可とう性を十分に得るためと、巻回した時に変形が生じ難くするためである。
そして前記電極線上には、電極線の導体を跨がないようにPTCポリマー組成物からなる発熱体層が設けられる。また前記発熱体は、通常押出し被覆により形成される。そして前記PTCポリマー組成物は、ポリマー成分と粒状導電性物質とからなるPTC特性を有する導電性ポリマー組成物が使用される。前記ポリマー成分としては、1種以上の結晶性ポリマーを含むことが好ましく、PE、PP、エチレンプロピレンジエン共重合体(以下EPDM)等のオレフィン系ポリマー、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(以下ETFE)、PFA(ポリフロロアルコキシ樹脂)やFEP(パーフロロエチレン・プロピレン樹脂)等のオレフィンとフッ素化モノマーとの共重合体であるフッ素系ポリマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体(以下EVA)、エチレン・エチルアクリレート共重合体(以下EEA)等のオレフィンとカルボキシルとの共重合体等が使用できる。また粒状導電性物質としては、カーボンブラックが一般的である。さらに、非導電性の充填剤や酸化防止剤、各種の難燃剤等を含むことができる。なおこのPTCポリマー組成物は、電子線架橋等の架橋処理を行うことが好ましい。また前記発熱体層上には、耐熱性や機械的特性の良いポリマーの絶縁被覆層が設けられる。通常、前記オレフィン系ポリマーやフッ素系ポリマーが厚さ0.5〜1.5mm程度に施される。このように構成された丸型の自己温度制御ヒータは、前記電極線に通電することによって発熱体層を自己制御し目的とする温度にヒータをコントロールすることができる。
図1によって詳細に説明する。符号1は、本発明の丸型自己制御型ヒータの一例を示す断面図で、2はヒータ1の中心に配置されるコアである。通常、ポリマーからなる断面円形の紐状として配置される。3は、ヒータ1に通電するための電極線である。この電極線3は、コア2で用いるポリマーと同様の材料からなり、電極線3を構成する導体と略同径の介在4と、これによって2本の導体5、5を電気的に隔離するように構成されたものである。導体5、5は、前述したように銅線、ニッケルメッキ銅線、錫メッキ銅線等の単線や撚り線が使用される。6は、電極線3上に略円形に被覆された発熱体層である。この発熱体層6は、電極線の導体を跨がないように形成される。また発熱体層6は、前述したオレフィン系ポリマーやフッ素系ポリマー、EVA、EEA等にカーボンブラックが混合されたPTCポリマー組成物からなり、通常1.0〜3.0mm程度の厚さに押出し被覆される。7は、前記オレフィン系ポリマーやフッ素系ポリマーからなる絶縁被覆層である。通常、0.5〜1.5mm程度の厚さに施される。このように構成することによって丸型の自己温度制御ヒータ1となり、可とう性に優れ、捻れが生じてもヒータ1の発熱特性が低下せず、またヒータの長さによって抵抗値が変化し出力が変わるという問題がない自己温度制御ヒータ1となる。なお図面には、ヒータ1の特性を調べるための巻回方向を示すためのX軸方向、Y軸方向を→印で記載した。
つぎに、前記丸型自己温度制御ヒータの別の構造について説明する。すなわち、ポリマー材料からなるコア上に、絶縁材料の介在によって隔離された2本の導体からなる電極線が螺旋状に配置され、かつ前記電極線の導体を跨がないようにPTCポリマー組成物からなる発熱体層が設けられ、その上に薄い絶縁体層、編組の層が順次形成され、さらにその上に絶縁被覆層が形成された丸型自己温度制御ヒータである。このような構造の丸型自己温度制御ヒータは、可とう性(柔軟性)に富み、また捻られた部分があっても発熱特性が低下することがなくヒータ寿命が長いと共に発熱不良を生じることがない。また、従来の同軸型ヒータのように1本の電極の両端から給電するものではないので、ヒータの長さによって抵抗値が変化し出力が変わる問題がなく、長さに関係ないので設計上便利である。さらに、編組の層を設けたのでヒータを衝撃や曲げ加工等から保護し、また漏電時のアースとして使用できるので安全性が向上する効果がある。
図2によって、説明する。符号1´は、本発明の丸型自己制御型ヒータの一例を示す一部断面を示す概略図である。2´は丸型自己制御型ヒータ1´の中心に配置されるコアであって、通常ポリマーからなる断面円形の紐状体である。ポリマーとしては、PE、PP等のオレフィン系ポリマーやフッ素系ポリマーが使用される。3´は電極線で、介在4´とこれによって導体5´、5´を電気的に隔離した構造として構成される。介在4は、コア2´に用いるポリマーと同様の材料からなる断面が円形の紐状体である。通常、導体5´、5´と同様の外径とされる。また導体5´、5´は、前述したように銅線、ニッケルメッキ銅線、錫メッキ銅線等の単線や撚り線が使用され、通常、2本撚りから17本撚り程度までの撚り線導体で、線径としては1.0〜3.0mm程度のものが使用される。6´は、電極線3の導体を跨がないように形成されるPTCポリマー組成物からなる発熱体層である。PTCポリマー組成物としては、前述したオレフィン系ポリマーやフッ素系ポリマー、EVA、EEA等にカーボンブラックが混合された、導電性を有するPTCポリマー組成物からなり、通常1.0〜3.0mm程度の厚さに形成される。8は、電極線3´、発熱体層6´上に設けられる絶縁体層で、前述したオレフィン系ポリマーやフッ素系ポリマーからなる比較的薄い層として設けられる。また9は、その上に形成した編組層である。前記した銅線、ニッケルメッキ銅線、錫メッキ銅線等を用いた編組の層であって、隠蔽率として50〜80%程度に編まれたものである。なお場合によっては、この編組上には導電性の塗料等を塗布しても良い。このような編組層9を形成することによって、ヒータ1´を衝撃や巻回時に保護し、また漏電時にはアースとして作用する。また7´は、前記オレフィン系ポリマーやフッ素系ポリマーからなる絶縁被覆層である。通常、0.5〜1.5mm程度の厚さに施される。このように構成された丸型の自己温度制御ヒータは、前記電極線に通電することによって発熱体層を自己制御し目的とする温度にヒータをコントロールすることができる。
つぎに、請求項2に記載される丸型の自己温度制御型ヒータについて説明する。すなわち、螺旋状のひれ状突起が一体に形成されたポリマー材料からなるコアと、前記ひれ状突起の両側に沿って配置された2本の導体と、前記ひれ状突起の全てを覆わないように前記コア上に形成されたPTC特性を有する導電性ポリマー組成物からなる発熱体層と、その上から全体を覆う絶縁被覆層からなる丸型自己温度制御ヒータである。このような構造の丸型自己温度制御ヒータは、電極間の絶縁がより確実に行えると共に、可とう性(柔軟性)に富み、また捻られた部分があっても発熱特性が低下することがなく、ヒータ寿命が長いと共に発熱不良を生じることがない自己温度制御型ヒータである。また、従来の同軸型のヒータは1本の電極の両端から給電するので、ヒータの長さによって抵抗値が変化し出力が変わる問題があるのに対して、2本の導体を電極として用いるので抵抗値が長さに関係ないので設計上便利である。さらに、発熱体にPTCポリマー組成物を用いたので、従来の同軸型のヒータで使用されるニッケル、鉄の合金の発熱線に比較して製品コスト的にも有利となる。
図3によって、説明する。符号1´´は、本発明の丸型自己制御型ヒータの一例を示す一部断面を示す概略図である。2´´は丸型自己制御型ヒータ1´´の中心に配置されるコアであって、10で示すひれ状突起がコア表面に螺旋状に形成されている。このひれ状突起10は、導体5´´、5´´を確実に電気的に絶縁するためのものであり、螺旋状に形成することによってヒータ1´´の柔軟性も確保することができる。螺旋のピッチは通常20〜50mm程度が良い。そして、その形状は特に限定されることはなく、導体5´´を確実に電気的に絶縁できる構造であれば良い。またひれ状突起10の高さは、通常導体5´´の外径と略同程度の高さとされる。そして、ひれ状突起10を有するコア2´´は、通常ポリマーからなる断面円形の紐状体である。ポリマーとしては、PE、PP等のオレフィン系ポリマーやフッ素系ポリマーが使用される。また導体5´´、5´´は前述したように、銅線、ニッケルメッキ銅線、錫メッキ銅線等の単線や撚り線が使用され、通常2本撚りから17本撚り程度までの撚り線導体が使用される。撚り線の線径としては1.0〜3.0mm程度のものが使用される。この導体5´´、5´´がヒータの電極として使用される。6´´は、ひれ状突起10を完全に覆わないようにコア2´´上に形成されるPTCポリマー組成物からなる発熱体層である。PTCポリマー組成物としては、前述したオレフィン系ポリマーやフッ素系ポリマー、EVA、EEA等にカーボンブラックが混合された、導電性を有するPTCポリマー組成物からなり、通常1.0〜3.0mm程度の厚さに形成される。また7´´は、前記オレフィン系ポリマーやフッ素系ポリマーからなる絶縁被覆層である。通常、0.5〜1.5mm程度の厚さに施される。このように構成された丸型の自己温度制御ヒータ1´´は、前記導体5´´、5´´に通電することによって発熱体層6´´を自己制御し、目的とする温度にヒータをコントロールすることができる。なお、導体5´´、5´´および発熱体層6´´上には、オレフィン系ポリマーやフッ素系ポリマーからなる比較的薄い絶縁体層を形成した後、編組層を設けても良い。この編組層は、前記した銅線、ニッケルメッキ銅線、錫メッキ銅線等を用いた、隠蔽率として50〜80%程度に編まれたものである。なお場合によっては、この編組上には導電性の塗料等を塗布しても良い。このような編組層を形成することによって、ヒータを衝撃や巻回時に保護し、また漏電時にはアースとして作用する。
実施例および比較例によって、本発明の効果を示す。表1の実施例の結果は、図1に示した本発明の丸型自己温度制御ヒータを用いた場合であり、表2の比較例の結果は、図4に示した従来の2芯平型の自己温度制御ヒータを用いた場合である。前記丸型自己温度制御ヒータ1は、押出機から押出された1.45ΦmmのPEコア2上に、2本の撚り線導体(外径がそれぞれ0.5mm、1.0mm、1.5mm、2.0mm、2.5mm)5、5の間に前記撚り線導体と略同径のPE紐からなる介在4を挟んで電極線3とし、これを螺旋状に巻回し、その上からそれぞれ0.5mm、1.0mm、1.5mm、2.0mm、2.5mmの厚さの発熱体層6を電極線3の導体5、5に跨らないように押出し被覆した。ついで、その上にフッ素系ポリマー(ETFE)を0.8mm厚さに被覆して絶縁被覆層とし、130〜160℃で24時間エージングした後徐冷し電子線照射を行い架橋して試料とした。また従来例とした図4の2芯の平型ヒータは、2組の銅撚り線(AWG14サイズ)からなる導体上を、前記のPTCポリマー組成物を用いて平型に被覆して発熱体層を形成し、その上にフッ素ポリマー(ETFE)からなる厚さ0.8mmの絶縁被覆層を形成した構造である。なお、発熱体層のPTCポリマー組成物は、PE(三井化学社のミラソンC260−4P)75質量%とEEA(日本ユニカー社のDPDJ6169)25質量%のベースポリマー100質量部に、カーボンブラックとしてバルカンXC72(キャボット社)12.5質量部、旭サーマルFT(旭カーボン社)11質量部、老化防止剤として、イルガノックス#101(チバスペシャリティケミカルズ社)0.2質量部を配合したものである。
以上のようにして得られたヒータを用い、23℃における抵抗値(Ω・m)を測定した。また、巻付け方向による特性(図1および図4に示すX軸方向の屈曲性およびY軸方向の屈曲性)の変化を測定した。すなわち、半径20Φmmのマンドレルに巻付け、通電状態で80℃雰囲気に1000時間放置した後のX軸屈曲性並びにY軸屈曲性として、それぞれの抵抗値(Ω・m)を測定した。なお、比較例とした2芯平型ヒータはX軸方向には曲げられないので、捻ることによって模擬してX軸屈曲性とした。表1に実施例の結果を、表2に比較例の結果を示した。
Figure 2007173195
Figure 2007173195
表1に記載する実施例1〜5から明らかなように、ポリマー材料からなるコア上に、絶縁材料の介在によって隔離された2本の導体からなる電極線が螺旋状に配置され、かつ前記電極線の導体を跨がないようにPTCポリマー組成物からなる発熱体層が設けられ、その上には絶縁被覆層が形成された本発明のヒータは、発熱体層の厚さを0.5〜2.5mmと変えても、抵抗値が6500〜1200Ω・m、X軸屈曲性が6720〜9500Ω・m並びにY軸屈曲性が7100〜8420Ω・mと共に良好な特性を示した。これは、本発明の丸型自己温度制御ヒータは、捻りが加わっても発熱特性が低下しないことを示している。これに対して、表2に示した比較例1の2芯平型ヒータでは、特にX軸屈曲性が10000Ω・mと大きく変化して発熱特性を低下させることが判る。なお、図2に示した構造の本発明の丸型自己温度制御ヒータを用いた場合にも、発熱体層の厚さを変えても抵抗値の変化が少なく、X軸屈曲性並びにY軸屈曲性に於いても抵抗値の変化が少なく、ヒータに捻りが加わっても発熱特性が低下しないことを示した。
つぎに、図3に示した実施例によって本発明の効果を示す。比較は、表2に示される比較例と行った。本発明の丸型自己温度制御ヒータは、押出機を用いて図3のようなひれ状突起を螺旋状に形成しながら1.45ΦmmのPEからなるコアを押出し、そのひれ状突起の両側に、2本の導体(外径がそれぞれ1.0mm、1.5mm、2.0mm)を添わせて巻回して電極を構成する。これに、それぞれ1.0mm、1.5mm、2.0mmの厚さの発熱体層6を、ひれ状突起を越えないようにして押出し被覆した。ついで、その上にフッ素系ポリマー(ETFE)を0.8mm厚さに被覆して絶縁被覆層とし、130〜160℃で24時間エージングした後徐冷し、電子線照射を行い架橋して試料とした。また従来例とした図4の2芯の平型ヒータは、2組の銅撚り線(AWG14サイズ)からなる導体上を間隔が8.5mmに配置し、前記のPTCポリマー組成物を用いて平型に被覆して発熱体層を形成し、その上にフッ素ポリマー(ETFE)からなる厚さ0.8mmの絶縁被覆層を形成した構造である。短径が3.35mm、長兄が11.85mmのものである。なお、前記発熱体層のPTCポリマー組成物は、PE(三井化学社のミラソンC260−4P)75質量%とEEA(日本ユニカー社のDPDJ6169)25質量%のベースポリマー100質量部に、カーボンブラックとしてバルカンXC72(キャボット社)12.5質量部、旭サーマルFT(旭カーボン社)11質量部、老化防止剤として、イルガノックス#101(チバスペシャリティケミカルズ社)0.2質量部を配合したものである。
以上のようにして得られたヒータを用い、23℃における抵抗値(Ω・m)を測定した。また、巻付け方向による特性(図1および図4に示すX軸方向の屈曲性およびY軸方向の屈曲性と同様に)の変化を測定した。すなわち、半径20Φmmのマンドレルに、ヒータを整列巻きに30cm巻付け、通電状態で80℃雰囲気に1000時間放置した後のX軸屈曲性並びにY軸屈曲性として、それぞれの抵抗値(Ω・m)を測定した。なお、比較例とした2芯平型ヒータはX軸方向には曲げられないので、捻ることによって模擬してX軸屈曲性とした。表3に実施例の結果を、表4に比較例の結果を示した。
Figure 2007173195
Figure 2007173195
表3に記載する実施例6〜8から明らかなように、螺旋状のひれ状突起が一体に形成されたポリマー材料からなるコアと、前記ひれ状突起の両側に沿って配置された2本の導体と、前記ひれ状突起の全てを覆わないように前記コア上に形成されたPTC特性を有する導電性ポリマー組成物からなる発熱体層と、その上から全体を覆う絶縁被覆層からなる丸型自己温度制御ヒータは、発熱体層の厚さを1.0〜2.0mmと変えても、抵抗値が1800〜3000Ω・m、X軸屈曲性が2100〜3460Ω・m並びにY軸屈曲性が1980〜3680Ω・mと共に良好な特性を示した。これは、本発明の丸型自己温度制御ヒータは、捻りが加わっても発熱特性が低下しないことを示している。また、表4の比較例2から明らかなように、これに対して、表2に示した比較例1の2芯平型ヒータでは、特にX軸屈曲性が15000Ω・mと大きく変化して発熱特性を低下させることが判る。
本発明の丸型自己温度制御ヒータは、可とう性に優れ、巻付け方向が変わることによって捻られた部分があっても発熱特性が低下することがなくヒータ寿命が長いと共に発熱不良を生じることのないヒータであり、またその長さによって抵抗値が変化して出力が変わることがないので、ヒータ設計が便利であると共に融雪等のロードヒーティング、水道凍結防止、プラント等の配管保温、霜付着防止用として有用である。さらに、コアの構造によっては電極間をより確実に絶縁できるので、ショート等の問題を生じることがなく、実用的である。
本発明の丸型自己温度制御ヒータの概略断面図である。 本発明の丸型自己温度制御ヒータの他の構造を示す一部断面を示す概略図面である。 本発明の丸型自己温度制御ヒータの他の構造を示す一部断面を示す概略図面である。 従来の2芯平型の自己温度制御ヒータを示す概略断面図である。
符号の説明
1、1´、1´´ 丸型自己温度制御ヒータ
1´´´ 2芯平型自己温度制御ヒータ
2、2´、2´´ コア
3、3´ 電極線
4、4´ 介在
5、5´、5´´ 導体
6、6´、6´´ 発熱体層
7、7´、7´´ 絶縁被覆層
8 編組層

Claims (2)

  1. ポリマー材料からなるコア上に、絶縁材料の介在によって隔離された2本の導体からなる電極線が螺旋状に配置され、かつ前記電極線の導体を跨がないようにPTC特性を有する導電性ポリマー組成物からなる発熱体層が設けられ、その上には絶縁被覆層が形成されたことを特徴とする丸型自己温度制御ヒータ。
  2. 螺旋状のひれ状突起が一体に形成されたポリマー材料からなるコアと、前記ひれ状突起の両側に沿って配置された2本の導体と、前記ひれ状突起の全てを覆わないように前記コア上に形成されたPTC特性を有する導電性ポリマー組成物からなる発熱体層と、その上から全体を覆う絶縁被覆層からなることを特徴とする丸型自己温度制御ヒータ。
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