JP2007171798A - 音響装置 - Google Patents

音響装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007171798A
JP2007171798A JP2005372346A JP2005372346A JP2007171798A JP 2007171798 A JP2007171798 A JP 2007171798A JP 2005372346 A JP2005372346 A JP 2005372346A JP 2005372346 A JP2005372346 A JP 2005372346A JP 2007171798 A JP2007171798 A JP 2007171798A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
microphone
transfer function
acoustic transfer
acoustic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005372346A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4514153B2 (ja
Inventor
Toru Marumoto
徹 丸本
Nozomi Saito
望 齊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alpine Electronics Inc
Original Assignee
Alpine Electronics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alpine Electronics Inc filed Critical Alpine Electronics Inc
Priority to JP2005372346A priority Critical patent/JP4514153B2/ja
Publication of JP2007171798A publication Critical patent/JP2007171798A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4514153B2 publication Critical patent/JP4514153B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)

Abstract

【課題】処理量を軽減することができ、ハードウエア規模を小さくしてコスト低減を実現することができる「音響装置」を提供すること。
【解決手段】音響空間内の対称位置に設置されたスピーカ210、212と、これらの各スピーカから等距離に配置されたマイクロホン220と、スピーカ210からマイクロホン220までの第1の音響伝達関数とスピーカ212からマイクロホン220までの第2の音響伝達関数とを推定することにより、マイクロホン220の出力信号に含まれるスピーカ210、212の出力音に対応する成分を抽出する共通成分抽出部130および差成分抽出部140とが備わっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車室内空間等の音響伝達関数を推定する音響装置に関する。
従来から、車室内空間の音響伝達関数を推定することにより、スピーカから出力されてマイクロホンに到達するまでのオーディオ音を模擬する音声入力装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この音声入力装置にはオーディオ音除去部が備わっており、このオーディオ音除去部は、適応フィルタの係数をLMSアルゴリズムによって更新することによって車室内空間の音響伝達関数を推定している。
特開2001−236090号公報(第3−6頁、図1−7)
ところで、特許文献1に開示された従来方式では、スピーカからマイクロホンまでの車室内空間の音響伝達関数が推定されるため、スピーカが複数ある場合にはスピーカの数だけ音響伝達関数を推定する必要があり、音響伝達関数を推定するための処理量(積和演算回数)が多くなるとともに、ハードウエア規模が大きくなってコスト増になるという問題があった。実際に車両に搭載されたオーディオ装置は、少なくとも左右2つのスピーカを備えているため、最低でも1スピーカに対応して音響伝達関数を推定するために必要な構成の2倍の構成が必要になる。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、処理量を軽減することができ、ハードウエア規模を小さくしてコスト低減を実現することができる音響装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の音響装置は、音響空間内の対称位置に設置された第1および第2のスピーカと、第1および第2のスピーカから等距離に配置されたマイクロホンと、第1のスピーカからマイクロホンまでの第1の音響伝達関数と第2のスピーカからマイクロホンまでの第2の音響伝達関数を推定することにより、マイクロホンの出力信号に含まれる第1および第2のスピーカの出力音に対応する成分を抽出する成分抽出手段とを備え、成分抽出手段は、第1および第2の音響伝達関数の共通成分に対応する抽出を行う共通成分抽出手段と、第1および第2の音響伝達関数の差成分に対応する抽出を高域成分に着目して行う差成分抽出手段とを有している。音響空間内の対称位置に2つのスピーカを設置し、これらの各スピーカから等距離にマイクロホンを配置した場合には、2つのスピーカからマイクロホンまでのそれぞれの音響伝達関数は、低域成分(低周波成分)についてはほぼ同じになると考えられるため、この差成分に関しては高域成分(高周波成分)に着目すればよいことになる。このように、2つのスピーカのそれぞれからマイクロホンまでの各音響伝達関数を共通成分と差成分とに分けることにより、差成分については低域成分に対応する処理を省略することができるため、全体として処理量を軽減することができ、ハードウエア規模を小さくしてコスト低減を実現することができる。
また、上述した共通成分抽出手段は、第1および第2のスピーカのそれぞれに入力される信号を参照信号として共通成分に相当する音響伝達関数を推定する第1の適応フィルタを備え、差成分抽出手段は、第2のスピーカに入力される信号を参照信号として差成分に相当する音響伝達関数を推定する第2の適応フィルタを備え、第2の適応フィルタのタップ数を第1の適応フィルタのタップ数よりも少なく設定することが望ましい。具体的には、上述した第1の適応フィルタは、入力された参照信号を遅延させた後に所定のタップ係数を乗算するN個の第1の乗算手段と、マイクロホンの出力信号から共通成分抽出手段と差成分抽出手段の各出力を差し引いた誤差信号のパワーが最小となるようにタップ係数の値を更新する第1の係数更新処理手段とを備え、第2の適応フィルタは、入力された参照信号を遅延させた後に所定のタップ係数を乗算するN個よりも少ないM個の第2の乗算手段と、マイクロホンの出力信号から共通成分抽出手段と差成分抽出手段の各出力を差し引いた誤差信号のパワーが最小となるようにタップ係数の値を更新する第2の係数更新処理手段とを備えることが望ましい。これにより、差成分に関する演算を行う第2の適応フィルタの処理量を低減することが可能になる。
また、上述した第1および第2の適応フィルタは、時間領域において処理を行うことが望ましい。時間領域において処理を行う場合には、差成分に対応する第2の適応フィルタは、収束が速い高域成分のみを扱うことになるため、少ないタップ数で必要な演算を行うことが可能になり、タップ係数が設定された乗算手段やこのタップ数の値を更新する係数更新処理手段の処理を簡略化することができる。
また、上述した第1および第2の適応フィルタは、周波数成分を解析する周波数成分解析手段を備え、周波数領域において処理を行うことが望ましい。周波数領域において処理を行う場合には、差成分に対応する第2の適応フィルタは、周波数成分の解析によって得られた高域成分のみに対して必要な演算を行うことになるため、タップ係数が設定された乗算手段やこのタップ数の値を更新する係数更新処理手段の処理を簡略化することができる。
〔第1の実施形態〕
以下、本発明を適用した第1の実施形態のASC(オーディオサウンドキャンセレーション)装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1の実施形態のASC装置の詳細構成を示す図である。図1に示すASC装置100は、マイクロホン220によって集音された音の中から、オーディオ装置200に接続された左右2つのスピーカ210、212から出力されたオーディオ音に対応するオーディオ成分をキャンセルする動作を行う。
2つのスピーカ210、212は、車室内空間の左右対称位置に設置されている。例えば、車両後部の左側にスピーカ210が、右側にスピーカ212が設置されている。また、マイクロホン220は、車室内空間の左右のスピーカ210、212から均等な位置であってオーディオ音の聴取者に近い位置に設置されている。運転者や助手席の搭乗者を聴取者と考えた場合には、例えば運転席と助手席の中間位置に対応する天井に設置する場合が考えられる。
本実施形態では、音響伝達関数の左右対称性に着目して適応フィルタの処理量削減を行っている。具体的には、車室内空間においてスピーカ210、212が左右対称位置に配置されているため、マイクロホン220を左右のスピーカ210、212から等距離の位置に設置すれば、スピーカ210、212からマイクロホン220までの音響伝達関数もほぼ左右対称になり、共通化できる部分が多いという考え方に基づいている。
図2は、2チャンネルのオーディオ再生系に対応する従来のASC装置の基本構成を示すブロック図である。図2に示すASC装置100Aは、Lチャンネルのリファレンス信号xL(n)を用いてLチャンネルのスピーカ210からマイクロホン220までの音響伝達関数を推定するFIRフィルタ110、係数更新処理部112と、Rチャンネルのリファレンス信号xR(n)を用いてRチャンネルのスピーカ212からマイクロホン220までの音響伝達関数を推定するFIRフィルタ120、係数更新処理部122とを備えている。いま、Lチャンネルのスピーカ210からマイクロホン220までの音響伝達関数(第1の音響伝達関数)をhL(n)、Rチャンネルのスピーカ212からマイクロホン220までの音響伝達関数(第2の音響伝達関数)をhR(n)、マイクロホン220の出力信号をd(n)、d(n)の中のLチャンネルに対応する成分をdL(n)、d(n)の中のRチャンネルに対応する成分をdR(n)とすると、
d(n)=dL(n)+dR(n)
=xL T(n)hL(n)+xR T(n)hR(n) …(1)
と表すことができる。上述したように、車室内空間においてスピーカ210、212が左右対称位置に配置されおり、マイクロホン220を2つのスピーカ210、212から等距離の位置に設置した場合には、スピーカ210、212のそれぞれからマイクロホン220までの音響伝達関数hL(n)、hR(n)がほぼ同じになる。そこで、その差をΔhRL(n)とすると、
R(n)=hL(n)+(hR(n)−hL(n))
=hL(n)+ΔhRL(n) …(2)
となる。(2)式を(1)式に代入すると、
d(n)=xL T(n)hL(n)+xR T(n)hR(n)
=xL T(n)hL(n)+xR T(n)(hL(n)+ΔhRL(n))
=(xL T(n)+xR T(n))hL(n)+xR T(n)ΔhRL(n)
…(3)
と変形することができる。この式を時間領域において反映すると図1に示した構成ブロックとなる。
ところで、左右の音響伝達関数hL(n)、hR(n)は、ほぼ同じといっても全く同じではない。具体的には、低い周波数成分に対して(長い波長に対しては)はほぼ同じであると考えられるが、周波数が高くなればなるほど(オーディオ音の波長が短くなればなるほど)その差が明確になると考えられる。そこで、本実施形態では、オーディオ音の低周波成分については音響伝達関数の差分ΔhRL(n)が無視できる程度になるとの推定に基づいて、オーディオ音の高周波成分についてのみ音響伝達関数の差分ΔhRL(n)を考慮している。このように、処理対象となる帯域成分を狭くし、しかも高域成分のみに着目する場合には、FIRフィルタのタップ数を減らすことが可能となる。
次に、図1に示すASC装置100の詳細について説明する。図1に示すように、ASC装置100は、共通成分抽出部130、差成分抽出部140、加算部150、減算部160を備えている。共通成分抽出部130は、(3)式の右辺第1項に対応する成分を抽出するためのものであり、適応フィルタとしての構成を有する。具体的には、共通成分抽出部130は、Lチャンネルのリファレンス信号xL(n)が入力される(N−1)段の遅延部10と、Rチャンネルのリファレンス信号xR(n)が入力される(N−1)段の遅延部20と、これら(N−1)段の遅延部10、20の各段に入出力される2種類のリファレンス信号xL(n)、xR(n)等を加算するN個の加算部30と、N個の加算部30のそれぞれの出力に対してタップ係数wL(n)、wL(n−1)、…、wL(n−N+1)を乗算するN個の乗算部40と、N個の乗算部40の各出力を加算する(N−1)個の加算部50とを備えている。
遅延部10、20、加算部30を用いることによって、(3)式の右辺第1項に含まれる(xL T(n)+xR T(n))の項の算出が行われる。したがって、加算部30の出力を乗算部40を通した後に加算部50で加算することにより、この右辺第1項の全体(xL T(n)+xR T(n))hL(n)の算出が行われる。
差分抽出部140は、(3)式の右辺第2項に対応する成分の高域成分に着目して抽出するためのものであり、適応フィルタとしての構成を有する。具体的には、差分抽出部140は、Rチャンネルのリファレンス信号xR(n)が入力される(M−1)段の遅延部20(M<N)と、これら(M−1)段の遅延部20の各段に入出力されるリファレンス信号xR(n)に含まれる高域成分のみを抽出するハイパスフィルタとして全体が動作するM個の乗算部60と、M個の乗算部60のそれぞれの出力に対してタップ係数wR(n)、wR(n−1)、…、wR(n−M+1)を乗算するM個の乗算部70と、M個の乗算部70の各出力を加算する(M−1)個の加算部80とを備えている。上述した(M−1)段の遅延部20は、共通成分抽出部130に含まれる(N−1)段の遅延部20の中の初段から(M−1)段目までが用いられる。すなわち、(N−1)個の遅延部20の中の(M−1)個が共通成分抽出部130と差成分抽出部140とで共通に使用されている。
遅延部20を通すことにより、(3)式の右辺第2項に含まれるxR T(n)が抽出される。ところで、上述したように、本実施形態では、高域成分のみに着目することによって、FIRフィルタのタップ数、すなわち遅延部20の数を(N−1)個から(M−1)個に減らしており、その結果、更新対象となるタップ係数wR(n)、wR(n−1)、…、wR(n−M+1)を有する乗算部70の数も(N−1)個から(M−1)個に減らすことができる。
上述したスピーカ210、212が第1および第2のスピーカに、共通成分抽出部130および差成分抽出部140が成分抽出手段に、共通成分抽出部130が共通成分抽出手段に、差成分抽出部140が差成分抽出手段にそれぞれ対応する。また、共通成分抽出部130内の各構成が第1の適応フィルタに、差成分抽出部140内の各構成が第2の適応フィルタにそれぞれ対応する。さらに、乗算部40が第1の乗算手段に、係数更新処理部42が第1の係数更新処理手段に、乗算部70が第2の乗算手段に、係数更新処理部72が第2の係数更新処理手段にそれぞれ対応する。
このように、マイクロホン220の出力信号d(n)に含まれるLチャンネルとRチャンネルのオーディオ音に含まれる共通成分を共通成分抽出部130を用いて推定するとともに差成分を差成分抽出部140を用いて推定し、実際の出力信号d(n)からこれらの推定値を加算部150で加算した結果を減算部160によって減算することにより得られる誤差信号e(n)のパワーが最小となるように、共通成分抽出部130および差成分抽出部140のそれぞれのタップ係数(乗算部40、70の各乗算値)を係数更新処理部42、72によって更新することにより、マイクロホン220の出力信号d(n)に含まれるLチャンネルとRチャンネルのオーディオ成分をキャンセルすることが可能となる。特に、差成分抽出部140に含まれる乗算部70の数を減らすことにより、各乗算部70のタップ係数の値を更新する係数更新処理部72の処理量を軽減することができるため、ハードウエア規模を小さくしてコスト低減を実現することができる。
図3は、本実施形態のASC装置100を用いてオーディオ音の推定を行った結果を示す図である。図3において、縦軸は誤差信号e(n)の絶対値を、横軸は処理の繰り返し回数(係数更新処理部42、72による乗算値の更新回数)を示している。図4は、比較のために図2に示した従来構成のASC装置100Aを用いてオーディオ音の推定を行った結果を示す図である。図3および図4から明らかなように、本実施形態のASC装置100を用いても従来構成のASC装置100Aと同等のオーディオ音推定を、ほとんど同じ処理時間にて行うことが可能となる。
〔第2の実施形態〕
ところで、上述した実施形態では、実時間領域で処理を行うASC装置100について説明したが、同様の処理を周波数領域で行うようにしてもよい。図5は、周波数領域で処理を行う第2の実施形態のASC装置の構成を示す図である。なお、図1に示す構成と基本的に同じあるいは類似した動作を行うものについては同じ符号を付し、詳細な説明は省略するものとする。
図5に示すASC装置100Bは、共通成分抽出部130A、差成分抽出部140A、加算部150、減算部160を備えている。共通成分抽出部130Aは、(3)式の右辺第1項に対応する成分を抽出するためのものであり、適応フィルタとしての構成を有するという基本構成は図1に示した共通成分抽出部130と同じである。この共通成分抽出部130Aは、Lチャンネルのリファレンス信号xL(n)が入力される(N−1)段の遅延部10と、遅延部10の各段に入出力されるリファレンス信号xL(n)、xL(n−1)、…、xL(n−N+1)を用いて離散フーリエ変換(DFT)を行うことによりxL(n)の周波数成分を解析するDFT処理部12と、Rチャンネルのリファレンス信号xR(n)が入力される(N−1)段の遅延部20と、遅延部20の各段に入出力されるリファレンス信号xR(n)、xR(n−1)、…、xR(n−N+1)を用いて離散フーリエ変換を行うことによりxR(n)の周波数成分を解析するDFT処理部22と、これら2つのDFT処理部12、22の解析によって得られた低周波成分同士を加算する複数の加算部30と、低周波成分については加算部30の出力を用い高域成分についてはDFT処理部12の解析によって得られた高域成分を用いてそれぞれに対してタップ係数WL(0,n)、WL(1,n)、…、WL(N−2、n)、WL(N−1、n)を乗算するN個の乗算部40と、N個の乗算部40の各出力を加算する(N−1)個の加算部50とを備えている。
遅延部10、20、DFT処理部12、22、加算部30を用いることによって、(3)式の右辺第1項に含まれる(xL T(n)+xR T(n))の項の算出が周波数領域で(周波数成分毎に)行われる。したがって、加算部30の出力を乗算部40を通した後に加算部50で加算することにより、この右辺第1項の全体(xL T(n)+xR T(n))hL(n)の算出が行われる。
差成分抽出部140Aは、(3)式の右辺第2項に対応する成分を抽出するためのものであり、適応フィルタとしての構成を有するという基本構成は図1に示した共通成分抽出部130と同じである。具体的には、差成分抽出部140Aは、Rチャンネルのリファレンス信号xR(n)が入力される(N−1)段の遅延部20と、これら(N−1)段の遅延部20の各段に入出力されるリファレンス信号xR(n)、xR(n−1)、…、xR(n−N+1)を用いて離散フーリエ変換を行うことによりxR(n)の周波数成分を解析するDFT処理部22と、DFT処理部22の解析によって得られた高域成分に対してタップ係数WR(N−2,n)、WR(N−1,n)を乗算する複数の乗算部70と、乗算部70の各出力を加算する加算部80とを備えている。上述した(N−1)段の遅延部20とDFT処理部22は、共通成分抽出部130Aに含まれる(N−1)段の遅延部20とDFT処理部22が共通に用いられる。上述したDFT処理部12、22が周波数成分解析手段に対応する。
このように、DFT処理部22を用いて周波数解析を行うことによって得られた高域成分に着目して差成分を算出することによっても、差成分抽出部140Aに含まれる乗算部70の数を減らし、各乗算部70のタップ係数の値を更新する係数更新処理部72の処理量を軽減することができるため、ハードウエア規模を小さくしてコスト低減を実現することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、車室内空間にスピーカ210、212とマイクロホン220が設置された場合について説明したが、車室内空間以外の空間、例えば室内や屋外等にスピーカ等が設置される場合についても同様に本発明を適用することができる。
また、上述した実施形態では、マイクロホン220の出力信号に含まれるオーディオ成分をキャンセルする場合について説明したが、本発明は、スピーカとマイクロホンの配置の対称性に着目して空間の伝達関数を推定する際の処理量を低減するものであるため、処理対象となる信号はオーディオ音以外の音声やその他の信号であってもよい。
第1の実施形態のASC装置の詳細構成を示す図である。 2チャンネルのオーディオ再生系に対応する従来のASC装置の基本構成を示すブロック図である。 本実施形態のASC装置を用いてオーディオ音の推定を行った結果を示す図である。 比較のために図2に示した従来構成のASC装置を用いてオーディオ音の推定を行った結果を示す図である。 周波数領域で処理を行う第2の実施形態のASC装置の構成を示す図である。
符号の説明
10、20 遅延部
12、22 DFT(離散フーリエ変換)処理部
30、50、80 加算部
40、60、70 乗算部
42、72 係数更新処理部
100、100A、100B ASC(オーディオサウンドキャンセレーション)装置
130、130A 共通成分抽出部
140、140A 差成分抽出部
150 加算部
160 減算部
200 オーディオ装置
210、212 スピーカ
220 マイクロホン

Claims (5)

  1. 音響空間内の対称位置に設置された第1および第2のスピーカと、
    前記第1および第2のスピーカから等距離に配置されたマイクロホンと、
    前記第1のスピーカから前記マイクロホンまでの第1の音響伝達関数と前記第2のスピーカから前記マイクロホンまでの第2の音響伝達関数を推定することにより、前記マイクロホンの出力信号に含まれる前記第1および第2のスピーカの出力音に対応する成分を抽出する成分抽出手段と、を備え、
    前記成分抽出手段は、前記第1および第2の音響伝達関数の共通成分に対応する抽出を行う共通成分抽出手段と、前記第1および第2の音響伝達関数の差成分に対応する抽出を高域成分に着目して行う差成分抽出手段とを有することを特徴とする音響装置。
  2. 請求項1において、
    前記共通成分抽出手段は、前記第1および第2のスピーカのそれぞれに入力される信号を参照信号として前記共通成分に相当する音響伝達関数を推定する第1の適応フィルタを備え、
    前記差成分抽出手段は、前記第2のスピーカに入力される信号を参照信号として前記共通成分に相当する音響伝達関数を推定する第2の適応フィルタを備え、
    前記第2の適応フィルタのタップ数を前記第1の適応フィルタのタップ数よりも少なく設定することを特徴とする音響装置。
  3. 請求項2において、
    前記第1の適応フィルタは、入力された参照信号を遅延させた後に所定のタップ係数を乗算するN個の第1の乗算手段と、前記マイクロホンの出力信号から前記共通成分抽出手段と前記差成分抽出手段の各出力を差し引いた誤差信号のパワーが最小となるように前記タップ係数の値を更新する第1の係数更新処理手段とを備え、
    前記第2の適応フィルタは、入力された参照信号を遅延させた後に所定のタップ係数を乗算するN個よりも少ないM個の第2の乗算手段と、前記マイクロホンの出力信号から前記共通成分抽出手段と前記差成分抽出手段の各出力を差し引いた誤差信号のパワーが最小となるように前記タップ係数の値を更新する第2の係数更新処理手段とを備えることを特徴とする音響装置。
  4. 請求項2において、
    前記第1および第2の適応フィルタは、時間領域において処理を行うことを特徴とする音響装置。
  5. 請求項2において、
    前記第1および第2の適応フィルタは、周波数成分を解析する周波数成分解析手段を備え、周波数領域において処理を行うことを特徴とする音響装置。
JP2005372346A 2005-12-26 2005-12-26 音響装置 Expired - Fee Related JP4514153B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005372346A JP4514153B2 (ja) 2005-12-26 2005-12-26 音響装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005372346A JP4514153B2 (ja) 2005-12-26 2005-12-26 音響装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007171798A true JP2007171798A (ja) 2007-07-05
JP4514153B2 JP4514153B2 (ja) 2010-07-28

Family

ID=38298409

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005372346A Expired - Fee Related JP4514153B2 (ja) 2005-12-26 2005-12-26 音響装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4514153B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009162997A (ja) * 2008-01-07 2009-07-23 Yamaha Corp 係数測定装置、効果付与装置、および楽音発生装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0684499U (ja) * 1993-05-14 1994-12-02 セイコー電子工業株式会社 車載用オーディオ装置
JPH0746687A (ja) * 1993-07-29 1995-02-14 Yamaha Corp 音響特性補正装置
JPH11262097A (ja) * 1998-03-13 1999-09-24 Ono Sokki Co Ltd 音場再生方法
JP2001025085A (ja) * 1999-07-08 2001-01-26 Toshiba Corp チャネル配置装置
JP2005012784A (ja) * 2003-05-26 2005-01-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 音場測定装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0684499U (ja) * 1993-05-14 1994-12-02 セイコー電子工業株式会社 車載用オーディオ装置
JPH0746687A (ja) * 1993-07-29 1995-02-14 Yamaha Corp 音響特性補正装置
JPH11262097A (ja) * 1998-03-13 1999-09-24 Ono Sokki Co Ltd 音場再生方法
JP2001025085A (ja) * 1999-07-08 2001-01-26 Toshiba Corp チャネル配置装置
JP2005012784A (ja) * 2003-05-26 2005-01-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 音場測定装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009162997A (ja) * 2008-01-07 2009-07-23 Yamaha Corp 係数測定装置、効果付与装置、および楽音発生装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4514153B2 (ja) 2010-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5371197B2 (ja) マルチチャネルエコー補正システムおよび方法
JP5227393B2 (ja) 残響除去装置、残響除去方法、残響除去プログラム、および記録媒体
CN111128210B (zh) 具有声学回声消除的音频信号处理的方法和系统
JP4957810B2 (ja) 音処理装置、音処理方法及び音処理プログラム
WO2012026126A1 (ja) 音源分離装置、音源分離方法、及び、プログラム
JP6318376B2 (ja) 音源分離装置および音源分離方法
JP5738488B2 (ja) ビームフォーミング装置
JP2001175298A (ja) 騒音抑圧装置
JP2006313997A (ja) 騒音量推定装置
JP2004349806A (ja) 多チャネル音響エコー消去方法、その装置、そのプログラム及びその記録媒体
JP5908170B2 (ja) エコー消去装置
JP2007235358A (ja) 収音装置、プログラム及びこれを記録した記録媒体
JP4514153B2 (ja) 音響装置
JP2003309493A (ja) 反響低減方法、反響低減装置、反響低減プログラム
JP2003250193A (ja) 反響消去方法、この方法を実施する装置、プログラムおよびその記録媒体
JP2013201722A (ja) 多チャネル信号処理装置、方法、及びプログラム
WO2018229821A1 (ja) 信号処理装置、遠隔会議装置、および信号処理方法
JP2008124914A (ja) エコーキャンセル装置、その方法、そのプログラム、およびその記録媒体
JP4948019B2 (ja) 適応信号処理装置およびその適応信号処理方法
Cecchi et al. A multichannel and multiple position adaptive room response equalizer in warped domain
US9384757B2 (en) Signal processing method, signal processing apparatus, and signal processing program
JP4247203B2 (ja) 自動音量制御方法、自動音量制御装置、プログラム、記録媒体
WO2014097470A1 (ja) 残響除去装置
JP2005252904A (ja) 入力音処理装置
JP2002261659A (ja) 多チャネルエコーキャンセル方法、その装置、そのプログラム及び記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080325

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100506

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100507

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4514153

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130521

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130521

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140521

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees