JP2007166778A - 駆動装置、駆動システム及び駆動方法 - Google Patents

駆動装置、駆動システム及び駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】チップ部材からロータへの駆動力の伝達効率の大幅な低下を抑制することのできる駆動装置、駆動システム及び駆動方法を提供する。
【解決手段】凸レール5a,5bの幅L1,L2を、チップ部材8の幅L3及びガイドローラ4の幅L4より小さく形成した。これにより、圧電アクチュエータ3が傾き、チップ部材8の端部のみでロータ5と接触するとともに、ガイドローラ4も傾き、ガイドローラ4の端部側の部位でロータ5と接触する状態が発生したとき、チップ部材8からロータ5への付勢力が作用する作用点は点Xから点X’に遷移し、ガイドローラ4からロータ5への反力が作用する作用点は点Yから点Y’に遷移するが、このような状態が発生しても、前記作用点X’と作用点Y’との位置ずれ量は、凸レール5a,5bの幅L1,L2以下となる。
【選択図】図6

Description

本発明は、電力の供給を受けて伸縮(振動)する圧電素子を備えて構成された駆動装置、駆動システム及び駆動方法に関する。
従来、駆動電圧が印加されることにより振動する圧電素子を利用した駆動装置として図16、図17に示すような構成のものがある。図16は、この駆動装置の一部破断正面図、図17は、図16のC−C線矢視図である。
図16、図17に示すように、駆動装置200は、基台201と、トラス型圧電アクチュエータ(以下、単に圧電アクチュエータという)202と、ガイドローラ203と、ロータ204とを備え、圧電アクチュエータ202を構成する圧電素子205,206の伸縮動作により該圧電素子205,206の交差側端部に設けられたチップ部材207に楕円運動を行わせ、この楕円運動を行うチップ部材207をロータ204に接触させることにより該ロータ204を圧電アクチュエータ202により回転駆動する。
圧電アクチュエータ202は、基台201の前面部201aと背面部201bとの間に形成されたスペースにおいて所定の遊び(ガタ)を有して設置されており、コイルスプリング等の加圧機構208により上方への付勢力を受けつつ浮遊状態で支持されている。
ガイドローラ203は、基台201の背面部201bと該基台201から直立する支持軸209の先端に取り付けられた規制板210との間に形成されたスペースにおいて、所定の遊びを有して設置されている。また、ガイドローラ203は、ロータ204に対して圧電アクチュエータ202と反対側の位置に設置されており、加圧機構208による付勢力によりロータ204が該ガイドローラ203に押し付けられることで、ロータ204の回転に伴って従動的に回転しながら該ロータ204を支持する。
一方、前記駆動装置の他に例えば下記特許文献1〜5には、各種の駆動装置が提案されている。
特許文献1には、90度に開いた2つの金属翼片のそれぞれに圧電振動子(超音波振動子)を配設した1対の駆動源を有する駆動子を備え、前記2つの金属翼片の合わさるカット部を有する先端部がロータ(回転体)と接触するように、ロータの周辺部に駆動子を複数個配設し、前記一対の駆動源の夫々に位相の異なる交流信号を与えることで、ロータに回転力を発生させる超音波モータが開示されている。
下記特許文献2には、被駆動体の接触面に対して±45度方向に配置された2つの圧電体からなるアクチュエータを、前記被駆動体を挟んで対向配置した駆動装置が開示されている。
下記特許文献3には、U字型に折り曲げた紙や布等の素材により挟まれるスペースに圧電モータユニットを備えるとともに、前記素材を挟んで前記圧電モータユニットと対向する位置にそれぞれローラを設置した構成を有し、前記圧電モータユニットの駆動により前記素材を搬送する装置が開示されている。
下記特許文献4には、一対の圧電素子が被駆動体の駆動面に対して±45度の角度をなすように構成された圧電駆動ユニットを備えた駆動装置において、被駆動面に対する圧電駆動ユニットの設置誤差がある場合でも、接触部を駆動端部材のほぼ中央に位置させて偏磨耗を低減することを目的として、駆動端部材が被駆動面に接触する部分の形状を、たる形表面形状とする技術が開示されている。
下記特許文献5には、電極パターン部を有する分極された圧電素子が振動体の下面に接着固定されているとともに、中心部が軸方向へ円筒状の突起を有する移動体がベアリングを介して回転中心軸に回転自在に取り付けられており、該移動体の平面部分における下面に固定されたライナーと前記振動体の上面に形成された突起部とが加圧接触する構成を有し、前記圧電素子に電圧を印加して該圧電素子を伸縮させることにより前記移動体を回転させる進行波型モータにおいて、振動体の振動特性を損なうのを回避することを目的として、振動体における前記突起部の幅をライナーの幅より大きくすることで、振動体とライナーとの摩擦で一方的にライナーが磨耗していくようにする技術が開示されている。
特開2000−152671号公報 特開昭60−200776号公報 特表2002−509688号公報 特開昭62−64276号公報 特開平6−78570号公報
ところで、図16、図17に示すような駆動装置においては、図18(a)に示すように、チップ部材207からロータ204への付勢力が作用する作用点Pと、ガイドローラ203からロータ204への反力が作用する作用点Qとが幅方向(図18の左右方向)において同一位置にある状態が理想的な駆動状態、すなわち圧電アクチュエータ202の駆動力が最も効率的にロータ204に伝達する状態である。
しかしながら、前述したように、圧電アクチュエータ202は加圧機構208により前記スペース内の範囲で浮遊した状態とされている一方、ロータ204は、回転軸により軸支されておりその位置や姿勢が拘束されていることから、図18(b)に示すように、圧電アクチュエータ202が傾いて、チップ部材207の端部のみでロータ204と接触するとともに、ガイドローラ203も傾いて、ガイドローラ203の縁端部でロータ204と接触する状態が発生する場合がある。
このとき、チップ部材207からロータ204への付勢力が作用する作用点が点Pから点P’に、また、ガイドローラ203からロータ204への反力が作用する作用点が点Qから点Q’にそれぞれ移動することになるが、当該駆動装置200の構成にあっては、この作用点P’,Q’間の距離が比較的長いため、図18(a)に示す理想状態に比して、チップ部材207からロータ204への駆動力の伝達効率が大幅に低下するという問題が発生する。
また、図18(c)に示すように、圧電アクチュエータ202及びガイドローラ203が水平方向に移動した状態になることも想定される。このとき、チップ部材207からロータ204への付勢力が作用する作用点が点Pから点P”に、また、ガイドローラ203からロータ204への反力が作用する作用点が点Qから点Q”にそれぞれ移動することになり、このような場合にも前記図18(b)と同様の問題が生じる。
なお、前記特許文献1〜5には、浮遊状態で支持された圧電アクチュエータ等の姿勢変化や位置ずれにより発生する問題に対する対策技術は開示されていない。また、前記特許文献5は、前記ライナーは、前記移動体に固定されたものであり、図16、図17に示すように、ロータ204を挟持する圧電アクチュエータ202及びガイドローラ203の姿勢や位置ずれが生じ得る駆動装置において、その姿勢変化や位置ずれにより発生する問題に対する対策技術が開示されているものではない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、チップ部材からロータへの駆動力の伝達効率の大幅な低下を抑制することのできる駆動装置、駆動システム及び駆動方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、被駆動対象に動力を伝達するための可動板と、電力の供給を受けて伸縮する圧電素子を備えてなり、所定の付勢機構により前記可動板に付勢されつつ、該圧電素子の伸縮動作を用いて、前記可動板の一方の面の所定位置で該可動板を駆動する圧電アクチュエータと、前記可動板に対して前記圧電アクチュエータと反対側の位置において、前記圧電アクチュエータと前記可動板との付勢状態が維持されるように前記可動板を支持する支持機構とを備え、前記圧電アクチュエータ及び支持機構を総称して接触体というとき、前記可動板のうち少なくとも一方の面において、前記接触体と接触する領域が、前記圧電アクチュエータによる前記可動板の駆動方向と交差する交差方向において所定の領域に制限されるような形状を有する接触領域制限部が形成されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、可動板のうち少なくとも一方の面において、前記接触体と接触する領域が、前記圧電アクチュエータによる前記可動板の駆動方向と交差する交差方向において所定の領域に制限されるような形状を有する接触領域制限部を形成したので、圧電アクチュエータや支持機構の姿勢が適正な姿勢からずれたり、圧電アクチュエータや支持機構の位置ずれが発生したりした場合でも、圧電アクチュエータから可動板への付勢力が作用する作用点と、支持機構から可動板への反力が作用する作用点との位置ずれが、前記接触領域制限部が形成された範囲(領域)に制限される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の駆動装置において、前記所定の付勢機構は、前記圧電アクチュエータに取り付けられていることを特徴とするものである。
この発明によれば、前記所定の付勢機構を前記圧電アクチュエータに取り付けたので、前記所定の付勢機構により前記圧電アクチュエータが前記可動板側に押し付けられ、これにより、前記圧電アクチュエータと前記可動板との間に付勢状態が生成される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の駆動装置において、前記接触領域制限部は、前記圧電アクチュエータから前記可動板への付勢力が作用する作用点と、前記支持機構から前記可動板への反力が作用する作用点とが前記交差方向において一致する位置に形成されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、前記接触領域制限部を、前記圧電アクチュエータから前記可動板への付勢力が作用する作用点と、前記支持機構から前記可動板への反力が作用する作用点とが前記交差方向において一致する位置に形成したので、前記圧電アクチュエータよる前記可動板の良好な駆動効率が得られる。
前記接触領域制限部としては、請求項4に記載の発明のように、前記接触領域制限部は、突出形状を有し、前記交差方向に着目したとき、前記突出部分の幅を、当該接触領域制限部が形成されている面に接触する接触体のうちその面と対向する端部の幅より小さく形成したものが一例として想定される。
また、前記接触領域制限部の具体的な例として、請求項5に記載の発明のように、前記接触領域制限部は、前記駆動方向と交差し且つ前記交差方向と平行な平面による断面が凸面形状を有するものや、請求項6に記載の発明のように、前記接触領域制限部は、前記駆動方向と交差し且つ前記交差方向と平行な平面による断面が凹面形状を有するものも想定される。
そして、請求項7に記載の発明は、前記可動板が、円板である場合には、前記接触領域制限部を、前記円板の表裏面における径方向の所定位置に形成された円周形状を有するレール(断面が凸面形状や凹面形状を有するレール)により構成することが想定される。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の駆動装置において、前記支持機構は、電力の供給を受けて伸縮する圧電素子を備えてなり、該圧電素子の伸縮動作を用いて、前記反対側の位置で該可動板を駆動する圧電アクチュエータで構成されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、可動板をその両面でそれぞれ圧電アクチュエータによる駆動を行うようにしたので、可動板の一方の面で駆動を行う場合に比して、大きな駆動力で可動板を駆動することができるとともに、可動板と一方の圧電アクチュエータとの接触位置と可動板と他方の圧電アクチュエータとの接触位置とを、前記圧電アクチュエータによる駆動方向と交差する交差方向においてより確実に略同じ位置に保つことができ、その結果、可動板の駆動効率を向上することができる。
請求項9に記載の発明は、板状部位を有する被駆動対象と、前記被駆動対象を前記板状部位で駆動する駆動機構とを備えてなる駆動システムであって、前記駆動機構は、電力の供給を受けて伸縮する圧電素子を備えてなり、所定の付勢機構により前記被駆動対象に付勢されつつ、該圧電素子の伸縮動作を用いて、前記被駆動対象の一方の板面の所定位置で該被駆動対象を駆動する圧電アクチュエータと、前記被駆動対象に対して前記圧電アクチュエータと反対側の位置において、前記圧電アクチュエータと前記被駆動対象との付勢状態が維持されるように前記被駆動対象を支持する支持機構とを備えており、前記圧電アクチュエータ及び支持機構を総称して接触体というとき、前記被駆動対象における前記板状部位のうち少なくとも一方の面において、前記接触体と接触する領域が、前記圧電アクチュエータによる前記被駆動対象の駆動方向と交差する交差方向において所定の領域に制限されるような形状を有する接触領域制限部が形成されていることを特徴とするものである。
請求項10に記載の発明は、板状部位を有する被駆動対象の前記板状部位を、その両面の略対向する位置で、所定の付勢機構により前記板状部位に付勢された圧電アクチュエータと、前記圧電アクチュエータと前記被駆動対象との付勢状態が維持されるように前記被駆動対象を支持する支持機構とにより挟持しながら、前記圧電アクチュエータにより被駆動対象を駆動する駆動方法であって、前記圧電アクチュエータ及び支持機構を総称して接触体というとき、前記被駆動対象における前記板状部位のうち少なくとも一方の面において、前記接触体と接触する領域が、前記圧電アクチュエータによる前記被駆動対象の駆動方向と交差する交差方向において所定の領域に制限されるような形状を有して形成された接触領域制限部において、前記圧電アクチュエータによる駆動及び/又は前記支持機構による支持を行うことを特徴とする駆動方法ものである。
請求項9、10に記載の発明によれば、被駆動対象における前記板状部位のうち少なくとも一方の面において、前記接触体と接触する領域が、前記圧電アクチュエータによる前記被駆動対象の駆動方向と交差する交差方向において所定の領域に制限されるような形状を有する接触領域制限部を形成し、この接触領域制限部において、前記圧電アクチュエータによる駆動及び/又は前記支持機構による支持を行うようにしたので、請求項1記載の発明と同様、圧電アクチュエータや支持機構の姿勢が適正な姿勢からずれたり、圧電アクチュエータや支持機構の位置ずれが発生したりした場合でも、圧電アクチュエータから被駆動対象への付勢力が作用する作用点と、支持機構から被駆動対象への反力が作用する作用点との位置ずれが、前記接触領域制限部が形成された範囲(領域)に制限される。
本発明によれば、圧電アクチュエータや支持機構の姿勢が適正な状態からずれたり、圧電アクチュエータや支持機構の位置ずれが発生したりした場合でも、圧電アクチュエータから可動板(被駆動対象)への付勢力が作用する作用点と、支持機構から可動板(被駆動対象)への反力が作用する作用点との位置ずれが、前記接触領域制限部が形成された範囲(領域)に制限されるようにしたので、圧電アクチュエータ及び支持機構と可動板(被駆動対象)との間で作用する力の作用点の位置を前記交差方向において略一致させることができるため、圧電アクチュエータから可動板への駆動力の伝達効率の低下を抑制し、良好な駆動効率を確保することができる。
本発明に係る駆動装置の実施形態について説明する。図1、図2は、本発明に係る駆動装置の第1の実施形態の構成を示す図であり、図1は、図2のA−A線矢視図、図2は、図1のB−B線矢視図である。
図1、図2に示すように、駆動装置1は、基台2と、トラス型圧電アクチュエータ(以下、単に圧電アクチュエータという)3と、ガイドローラ4と、ロータ5とを備えてなり、前記ロータ5を圧電アクチュエータ3により回転駆動することで、該ロータ5に連結又は接続された所定の被駆動部材を駆動するものである。
基台2は、圧電アクチュエータ3及びガイドローラ4を支持するものであり、圧電アクチュエータ3を支持するための底面部2aと、該底面部2aにおける背面側の縁端部(図1の裏面側に位置する縁端部)から起立する背面部2bと、前記底面部2aの左右(図1に示す左右)両端部から起立する側縁部2c,2dと、前記底面部2aにおける前面側の縁端部(図1の表面側に位置する縁端部)から起立する前面部2eとを有して構成されている。
圧電アクチュエータ3は、ロータ5を回転軸19(図2参照)回りに回転駆動するものであり、基台2の前記各部2a〜2eにより構成されるスペースS内において、少なくとも前記基台2の背面部2bと前面部2eとに対し所定の遊び(ギャップ)を有して配設されている。圧電アクチュエータ3は、2つの圧電素子(積層型の第1圧電素子6及び第2圧電素子7)と、第1圧電素子6及び第2圧電素子7の交差側端部に取り付けられたチップ部材8と、第1、第2圧電素子6,7の他端部に取り付けられたベース部材9と、加圧機構10とを備えて構成されている。
第1、第2圧電素子6,7は、略直角に交差させて配置されており、チップ部材8はそれらの交差側端部に接着剤で接合されているとともに、第1、第2圧電素子6,7における前記交差側端部と反対側の端部は、ベース部材9に接着剤で接合されている。接着剤は、接着力及び強度に優れたエポキシ系樹脂などの材料で構成されている。
図3は、第1、第2圧電素子6,7の構成を示す図である。
第1、第2圧電素子6,7は、略同様の構成を有しており、PZT等の圧電特性を示す複数のセラミック薄板11と電極12,13とを交互に積層し、各セラミック薄板11と電極12,13とを接着剤により固定して構成されたものである。なお、第1、第2圧電素子6,7の両端部には、保護層14が設けられている。
このような構成を有する第1、第2圧電素子6,7において、駆動電源により、1つおきに配置された各電極群12,13に、それぞれ信号線15,16を介して所定の電圧が印加された場合、電極12と電極13とに挟まれた各セラミック薄板11には、その積層方向に電界が発生し、その電界は1つおきに同じ方向となる(隣り合う2つのセラミック薄板11の分極方向は逆向きとなる)。
駆動電源により交流の駆動電圧(交流信号)を電極12,13に印加すると、その電界に応じて各セラミック薄板11は同方向に伸縮を繰り返し、第1、第2圧電素子6,7全体として伸縮を繰り返す。その際、第1、第2圧電素子6,7には、その構造(弾性率や質量等)や電気的特性により決定される固有の共振周波数が存在し、交流の駆動電圧の周波数が第1、第2圧電素子6,7の共振周波数と一致すると、インピーダンスが低下するため、第1、第2圧電素子6,7の変位量が増大する。したがって、第1、第2圧電素子6,7は、その外形寸法に対して変位量が小さいため、低い電圧で駆動するためには、この共振現象を利用するのが好ましい。
図4(a)は、第1圧電素子6に印加する駆動信号の一例であり、図4(b)は、第2圧電素子7に印加する駆動信号の一例である。
図4(a),(b)に示すように、第1、第2圧電素子6,7にそれぞれ所定の位相差を有する駆動信号を印加すると、第1、第2圧電素子6,7は異なる位相で伸縮する。その結果、チップ部材8は、図5に示すように、所定の楕円軌道(円軌道を含む)を描くように駆動される。駆動装置1は、このように楕円軌道を描いて駆動されるチップ部材8をロータ5に接触させることで、ロータ5を回転駆動する。
図1、図2に戻り、チップ部材8は、前述したように、第1、第2圧電素子6,7の変位(振動)を合成した楕円運動を行いつつロータ5に接触することで、ロータ5の回転駆動を行うものであり、安定して高い摩擦係数を有して耐磨耗性に優れたタングステンカーバイトを主材料とする超硬材料等で構成された部材である。このチップ部材8の楕円振動は、1μm程度の振幅を有する微小な振動である。
ベース部材9は、タングステン等の比重の大きな金属、合金あるいはセラミック等からなり、第1、第2圧電素子6,7を支持するものである。
加圧機構10は、コイルスプリングを備えてなり、該コイルスプリングの一端が前記ベース部材9の背面略中央部に取り付けられているとともに、他端が前記基台2の底面部2aにおける上面に取り付けられており、前記ベース部材9を上方に付勢するように構成されている。これにより、ロータ5が回転したときには、ロータ5とチップ部材8との接触部分において、駆動方向と反対方向に所定の摩擦力が発生するようになっている。
ガイドローラ4は、円筒状の外周面を有し、前記基台2の背面部2bにおける前面に取り付けられた支持軸17により矢印R方向(図1参照)に回転自在に軸支された部材であり、ポリアセタールやナイロン等の樹脂又は金属で構成されている。ガイドローラ4は、摺動摩擦の小さい材料またはロータ5との接触による磨耗の少ない材料で形成するのが好ましい。
ガイドローラ4は、前記圧電アクチュエータ3のチップ部材8から所要の間隙を介して配設されており、チップ部材8とでロータ5を挟み込んで支持するための部材である。ガイドローラ4は、加圧機構10による付勢力によりロータ5が該ガイドローラ4に押し付けられることで、ロータ5の回転に伴って従動的に回転する。なお、支持軸17の前面側端部には、ガイドローラ4の脱落を防止するための規制板18が設けられており、ガイドローラ4は、該規制板18により支持軸17からの脱落が規制されるとともに、規制板18と前記基台2の背面部2bとに対し、幅方向(図2の左右方向)に所要の遊び(ギャップ)を有した状態で該幅方向の移動が規制されている。ガイドローラ4は、前記支持機構の一例であり、加圧機構10は、付勢機構の一例である。
ロータ5は、ガイドローラ4と前記圧電アクチュエータ3のチップ部材8とに挟持された状態で、図略の部材に固定された回転軸19により回転自在に支持された円盤状の部材である。ロータ5は、チップ部材8により摩擦駆動されるため、耐磨耗性の材料で構成するのが好ましく、鉄を材料として焼きいれ処理及び窒化処理などを施したものを利用したり、アルミナやジルコニアなどのファインセラミックを材料として構成したりするとよい。ロータ5は、前記可動板の一例である。
非接触状態におけるチップ部材8における表面形状は円筒面である一方、ロータ5の表面形状は平面であるから、チップ部材8とロータ5とが線状の接触状態となる。
次に、本実施形態の特徴部分について説明する。
本実施形態の駆動装置1におけるロータ5の表裏両面には、それぞれ径方向の所定位置に断面直方形状を有する凸レール5a,5bが径方向に同一の位置に環状形成されており、この凸レール5aがチップ部材8に、凸レール5bがガイドローラ4にそれぞれ接触するようになっている。ロータ5の裏面に形成された凸レール5bの幅L1(図2参照)は、チップ部材8の幅L3より小さい幅とされている一方、ロータ5の表面に形成された凸レール5aの幅L2(図2参照)は、ガイドローラ4の幅L4より小さい幅とされている。凸レール5bの幅L1は、チップ部材8の幅L3の1/2以下が好ましく、凸レール5aの幅L2は、ガイドローラ4の幅L4の1/2以下が好ましい。なお、本実施形態では、凸レール5bの幅L1と凸レール5aの幅L2とは同一とする。凸レール5a,5bは、前記接触領域制限部の一例である。
チップ部材8が楕円軌道を描くように駆動されている間、一定の区間でチップ部材8がロータ5の凸レール5bに接触し、チップ部材8と凸レール5bとの間に作用する摩擦力により、ロータ5が所定の方向に駆動される。なお、第1、第2圧電素子6,7に印加する駆動信号の位相差を所定値に設定することで、ロータ5の正転・逆転が可能となる。
以上のような構成を有する凸レール5a,5bを形成した意義について説明する。
図6(a)に示すように、理想状態(圧電アクチュエータ3の駆動力が最も効率的にロータ5に伝達する状態)では、凸レール5a,5bが、チップ部材8又はガイドローラ4の幅方向における略中央位置に接触する位置に位置し、チップ部材8からロータ5への付勢力が作用する作用点Xと、ガイドローラ4からロータ5への反力が作用する作用点Yとが幅方向において同一位置にある。
ここで、圧電アクチュエータ3は、従来技術でも述べたように、加圧機構10により前記スペース内の範囲で浮遊した状態とされている一方、ロータ5は、回転軸19により軸支されていて位置や姿勢が拘束されているため、図6(b)に示すように、圧電アクチュエータ3が傾き、チップ部材8の端部のみでロータ5と接触する状態が発生し得る。また、このとき、ガイドローラ4も傾き、ガイドローラ4の端部側の部位でロータ5と接触することがある。
このとき、チップ部材8からロータ5への付勢力が作用する作用点は、前記点Xから点X’に遷移し、ガイドローラ4からロータ5への反力が作用する作用点は、前記点Yから点Y’に遷移する。そして、従来のように作用点X’と作用点Y’との離間距離が大きくなると、図6(d)に示すように、チップ部材8からロータ5への押圧力(付勢力)F1が、ガイドローラ4からロータ5への反力F2より大きくなり、これらの力に差が発生することで、ロータ5を水平方向(左右方向)に移動させようとする力が発生し、該ロータ5はこの力により前記水平方向に移動する。この場合、圧電アクチュエータ3の駆動力が効率的にロータ5に伝達されなくなる。
しかし、本実施形態では、このような状態が発生しても、凸レール5a,5bの幅L1,L2が、チップ部材8の幅L3及びガイドローラ4の幅L4より小さく形成されているため、前記作用点X’と作用点Y’との位置ずれ量は、凸レール5a,5bの幅L1,L2以下となり、この幅L1,L2を超えることはない。
これにより、チップ部材8からロータ5への押圧力F1と、ガイドローラ4からロータ5への反力F2とを略同等とすることができるため、ロータ5を水平方向(左右方向)に移動させようとする力がほとんど発生しなくなり、前記理想状態に近い状態でチップ部材8による前記ロータ5の駆動を行うことができる。
図6(b)に示す状態の他に、図6(c)に示すように、圧電アクチュエータ3及びガイドローラ4が水平方向に移動した状態になることも想定される。このとき、チップ部材8からロータ5への付勢力が作用する作用点は、チップ部材8において前記点Xから点X”に遷移し、ガイドローラ4上においてガイドローラ4からロータ5への反力が作用する作用点は、前記点Yから点Y”に遷移する。
しかし、本実施形態では、このような状態が発生しても、凸レール5a,5bにおける前記作用点X”と作用点Y”との左右方向における位置ずれは発生しない。これにより、図6(b)に示す状態と同様、チップ部材8からロータ5への押圧力F1と、ガイドローラ4からロータ5への反力F2とを略同等とすることができるため、ロータ5を水平方向(左右方向)に移動させようとする力がほとんど発生しなくなり、前記理想状態に近い状態でチップ部材8による前記ロータ5の駆動を行うことができる。
このように、圧電アクチュエータ3やガイドローラ4が幅方向に位置ずれしても、前記理想状態に近い状態で、すなわちチップ部材8からロータ5への付勢力が作用する作用点の位置と、ガイドローラ4からロータ5への反力が作用する作用点の位置とが幅方向において近い位置にある状態でロータ5を駆動することができるため、圧電アクチュエータ3の駆動力を効率よく伝達する状態が確保され、また、チップ部材8とロータ5との接触状態及びガイドローラ4とロータ5との接触状態が偏磨耗することなく良好な状態を保持することができる。
本件は、前記実施形態に加えて、あるいは前記実施形態に代えて次の形態[1]〜[10]に説明する変形形態も含むものである。
[1]前記第1の実施形態では、凸レール5bの幅L1と凸レール5aの幅L2とを同一幅としたが、これに限らず、異ならせてもよい。例えば図7(a)は、凸レール5aの幅L2を凸レール5bの幅L1より小さく形成したものを示している。このように、凸レール5aの幅L2を小さくした場合には、ロータ5とガイドローラ4との接触位置を狭い範囲に制限することができる。これとは逆に、凸レール5bの幅L1を凸レール5aの幅L2より小さくした場合には、ロータ5とチップ部材8との接触位置を狭い範囲に制限することができる。
また、前記第1の実施形態では、ロータ5の表裏両面に凸レール5a,5bを形成したが、図7(b),(c)に示すように片面(表面又は裏面)にのみ凸レール5a又は5bを形成してもよい。この場合、両面に凸レール5a,5bが形成される場合に比して、図6(b),(c)に示すような圧電アクチュエータ3やガイドローラ4の傾斜や位置ずれが発生した場合における、チップ部材8からロータ5への付勢力が作用する作用点Xと、ガイドローラ4からロータ5への反力が作用する作用点Yとの位置ずれ量は若干大きくなるものの、いずれの面にも凸レールが形成されていない場合に比して、前記位置ずれ量を大幅に小さくすることができるという一定の効果は得られる。
また、前記第1の実施形態では、凸レール5a,5bの形状を直方形状としたが、これに限らず、図7(d),(e)に示すように、台形形状や三角形状としてもよい。
さらに、凸レール5a,5bの形状は、前述の各形状の他に、図7(f)に示すように、曲面形状としてもよい。この場合、チップ部材8やガイドローラ4との接触位置は頂上付近に限定される。チップ部材8とロータ5の接触は、ヘルツ接触となり、実際には頂点1点のみとならず、所定の面積をもった接触状態となる。接触面積は、凸レールの曲率半径が大きいほど広くなり、面圧も小さくなる。図7(f)に示す形態においては、より圧電アクチュエータ3のチップ部材8とロータ5との接触位置と、ロータ5とガイドローラ4との接触位置とを幅方向に一致させる機能が第1の実施形態に比してより強く作用する。
また、ロータ5の表面に形成される凸レールの形状と裏面に形成される凸レールの形状とが異なっていてもよい。例えば図7(g)は、チップ部材8と接触する側の凸レールの形状を曲面形状とし、ガイドローラ4と接触する側の凸レールの形状を直方形状とした形態をその一例として示している。
[2]前記第1の実施形態では、圧電アクチュエータ3とガイドローラ4とでロータ5を挟み込むように支持したが、これに限らず、図8に示すように、前記ガイドローラ4に代えて、前記第1の圧電アクチュエータ3と同様の構成を有する圧電アクチュエータ3’を備え、各圧電アクチュエータ3,3’のチップ部材8,8’がロータ5の表裏両面でそれぞれ接触して、ロータ5の回転駆動を行うように構成してもよい。
この場合、圧電アクチュエータと圧電アクチュエータ3’とをロータ5を介して対向するように設置するとともに、前記第1の実施形態と同様、凸レール5a,5bを形成して、各チップ部材8,8’を凸レール5a,5bに接触させて回転駆動を行うようにすると、圧電アクチュエータ3,3’が傾いたり位置ずれが生じたりしても、チップ部材8からロータ5への付勢力が作用する作用点Xと、チップ部材8’からロータ5への付勢力が作用する作用点X’とが幅方向に略一致させることができ、前記第1の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、両チップ部材8,8’の楕円軌道における頂点で同時にロータ5を送り出す(回転させる)ように、両圧電アクチュエータ3,3’の振動の位相を設定することで、同一の駆動電圧で大きな駆動力が得られ、効率的な駆動を行うことができる。
そして、このような構成において、ロータ5に形成する凸レールの形状を、前記変形形態[1]で述べた各形状に形成してもよい。
[3]前記第1の実施形態や変形形態[1]では、ロータ5の表面及び裏面から突出する凸レールを形成したが、これに限らず、前記凸レールに代えて、次のように構成してもよい。図9は、本実施形態における駆動装置100の構成を示す図である。
図9に示すように、本実施形態の駆動装置100は、前記第1の実施形態とロータの構成が主として異なるものであり、他の部材等の機能については略同様であるため、相違点についてのみ説明する。
本実施形態の駆動装置100におけるロータ101の表裏両面には、それぞれ径方向の所定位置に断面曲面形状を有する凹レール101a,101bが環状形成されており、この凹レール101aがチップ部材104に、凹レール101bがガイドローラ103にそれぞれ接触するようになっている。すなわち、圧電アクチュエータ102のチップ部材104は、ロータ101の裏面に形成された凹レール101bに接触し、ガイドローラ103は、ロータ101の裏面に形成された凹レール101aに接触する。
チップ部材104は、該凹レール101bに接触する先端部分が円弧形状に形成されているとともに、ガイドローラ103の断面は、該凹レール101bに接触する先端部分が円弧形状に形成されている。
なお、チップ部材104は、回転対称形状でなくてもよく、ロータ101及び紙面の両方に直交する平面によるチップ部材104の断面を見たときのその先端部分における円弧の径と、紙面に平行な平面によるチップ部材104の断面を見たときのその先端部分における円弧の径とが異なっていてもよい。この場合には、チップ部材104とロータ101との接触面は楕円形状となり、また、チップ部材104が回転対称形状である場合には、チップ部材104とロータ101との接触面は円形状となる。
一方、ガイドローラ103は、凹レール101aに接触する先端部分が円弧形状に形成されている。なお、ガイドローラ103の前記先端部分は、円弧形状に限らず、放物線形状であってもよい。
凹レール101bの曲率半径は、紙面に平行な平面によるチップ部材104の断面を見たときのその先端部分における円弧の径より大きな径とされており、凹レール101aの曲率半径は、紙面に平行な平面によるガイドローラ103の断面を見たときのその先端部分における円弧の径より大きな径とされている。
このような構成を有する駆動装置100においては、圧電アクチュエータ102やガイドローラ103が前述のように傾いたり、位置ずれが発生したりした場合に、チップ部材104とロータ101との接触点を凹レール101bの最も高い位置Tに復帰させたり、ガイドローラ103とロータ101との接触点を凹レール101aの最も低い位置Bに復帰させたりする調芯作用が働く。
すなわち、図10に示すように、凹レール101a内でガイドローラ103が図9に示す位置から例えば左側に位置ずれした場合、ガイドローラ103は、ロータ101の凹レール101aを構成する壁面から押圧力F1を受ける。この押圧力F1は、前記壁面のうち前記ガイドローラ103が接触する位置における前記壁面の法線方向に作用し、この押圧力F1の図9、図10の左右方向における分力F1xにより、ガイドローラ103は、凹レール101aの最も低い位置Bに戻される。
同様に、凹レール101b内でチップ部材104が図9に示す位置から例えば右側に位置ずれした場合、チップ部材104は、ロータ101の凹レール101bを構成する壁面から押圧力F2を受ける。この押圧力F2は、前記壁面のうち前記チップ部材104が接触する位置における前記壁面の法線方向に作用し、この押圧力F2の図9、図10の左右方向における分力F2xにより、チップ部材104は、凹レール101bの最も高い位置Tに戻される。
このように、本実施形態では、前記調芯作用が作用するため、前記第1の実施形態等に比して、チップ部材104からロータ101への付勢力が作用する作用点と、ガイドローラ103からロータ101への反力が作用する作用点との幅方向における一致度が高く(前記両作用点の位置が幅方向に一致している期間が長い)、より良好な接触状態を実現することができる。
[4]前記変形形態[3]では、ロータ101の表裏両面に凹レール101a,101bを形成したが、これに限らず、図11(a)に示すように、一方の面にのみ形成してもよい。また、図11(b)に示すように、特にロータ101の肉厚Gが比較的小さく、前記変形形態[3]のように単に凹部を環状形成することで凹レールを形成すると、ロータ101の剛性が不足すると考えられる場合には、凹レールを形成する対象の部位を他の部位に比して所定量だけ肉厚化した上で、前記肉厚Gより薄くならないように凹レールを形成するようにするとよい。
また、図11(c),(d)に示すように、ロータ101の表裏面のうち、一方の面には凸レールを、他方の面には凹レールを形成してもよい。図11(c)は、ロータ101の表面に、直方形状の断面を有する凸レールを形成し、裏面には、断面曲面形状を有する凹レールを形成した形態を示している。また、図11(d)は、ロータ101の表面に、断面曲面形状を有する凸レールを形成し、裏面には、断面曲面形状を有する凹レールを形成した形態を示している。
また、ロータ101の表裏面のうち、一方の面にのみ断面直方形状の凹レールを形成してもよい。図11(e)は、ロータ101の裏面に断面直方形状の凹レールを形成した形態を示す図である。なお、この場合、チップ部材等と幅方向に微小な遊びd(ギャップd)を持たせるのが好ましい。
[5]前記変形形態[3]では、圧電アクチュエータ102とガイドローラ103とでロータ101を挟み込むように支持したが、これに限らず、図12に示すように、前記ガイドローラ103に代えて、前記第1の圧電アクチュエータ102と同様の構成を有する圧電アクチュエータ102’を備え、各圧電アクチュエータ102,102’のチップ部材104,104’がロータ101の表裏両面でそれぞれ接触して、ロータ101の回転駆動を行うように構成してもよい。
この場合、圧電アクチュエータ102と圧電アクチュエータ102’とをロータ101を介して対向するように設置するとともに、前記変形形態[3]と同様、凹レール101a,101bを形成して、各チップ部材104,104’を凹レール101a,101bに接触させて回転駆動を行うようにすると、圧電アクチュエータ102,102’が傾いたり位置ずれが生じたりしても、チップ部材104からロータ101への付勢力が作用する作用点Xと、チップ部材104’からロータ101への付勢力が作用する作用点X’とを幅方向に略一致させることができる。
なお、両チップ部材104,104’の楕円軌道における頂点で同時にロータ101を送り出す(回転させる)ように、両圧電アクチュエータ102,102’の振動の位相を設定することで、同一の駆動電圧で大きな駆動力が得られ、効率的な駆動を行うことができる。
そして、このような構成において、ロータ101に形成する凹レールの形状を、前記変形形態[4]で述べた各形状に形成してもよい。
[6]第1の実施形態等では、ロータ5等が均一な平面形状を有するものであったが、図13に示すように、一定の平面でなくてもよく、図13の矢印Eに示すように、ロータ5が所定位置で屈曲する形状であってもよい。
また、図14(a),(b)の矢印F,Gに示すように、他の部品等の配置の関係から、ロータ5の板面(平面)と、各圧電アクチュエータのチップ部材が軌道面とを直交させるように、圧電アクチュエータ等を配置できない場合であっても、チップ部材8等の端面と凸レール等の端面(チップ部材8等との接触面)とが平行となるように、凸レールの端面を形成すると、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、図14(a)は、圧電アクチュエータが複数設けられ、各圧電アクチュエータのチップ部材が同一平面M上において楕円運動を行うように、各圧電アクチュエータがロータ5等の上下に配設された形態を示した図である。また、図14(b)は、同じく圧電アクチュエータが複数設けられ、一方の圧電アクチュエータのチップ部材が楕円運動を行う平面M1と、他方の圧電アクチュエータのチップ部材が楕円運動を行う平面M2とが交差するように、各圧電アクチュエータがロータ5等の上下に配設された形態を示した図である。
[7]前記各実施形態において、ロータ5やロータ101を挟んで上下に配置された前記圧電アクチュエータ3,3’,102,102’の組を、ロータ5やロータ101の円周方向に複数設置してもよい。この場合、円周方向に一定の間隔で各組を設置するのが好ましいが、他の部材の設置位置との関係でそれが実現できない場合は、間隔は一定でなくてもよい。
[8]前記第1の実施形態では、圧電アクチュエータ3側に加圧機構10を取り付けるようにしたが、これに限らず、図15に示すように、ガイドローラ4側に加圧機構10を取り付けるようにしてもよい。
図15に示すように、本実施形態の駆動装置1’は、圧電アクチュエータ3を支持する基台2−1と、ガイドローラ4を支持する基台2−2とを有して構成されている。圧電アクチュエータ3は、ベース部材9が基台2−1に密着して取り付けられている。
一方、基台2−2は、断面コ字型の形状を有し、開口側を下向きにした状態で所定の部材Wに固定されている。また、規制部材18’は、断面コ字型の形状を有し、開口側を下向きにした状態で基台2−2の内部に嵌め込まれ、加圧機構10’を介して基台2−2に支持されている。加圧機構10’は、規制部材18’を下側に付勢する。規制部材18’の対向する内壁面には、支持軸17が架け渡されており、ガイドローラ4は、この支持軸17により回転自在に軸支されている。
このように、本件は、圧電アクチュエータ3側に加圧機構10を取り付ける形態だけでなく、ガイドローラ4側に加圧機構10’を取り付ける形態も含むものであり、要は、圧電アクチュエータ3のチップ部材8とロータ5とが付勢状態で接触していればよい。
[9]本件は、駆動対象が前述のロータに限られるものではなく、板状の部位が存在する駆動対象全般を適用範囲とするものであり、その板状の部位に前述の凸レール等を形成するとよい。
[10]本件は、前記各実施形態のように、ロータを回転駆動するタイプの駆動装置に限られるものではなく、所定の部材を直線状に駆動するタイプの駆動装置においても採用可能である。
図1は、本発明に係る駆動装置の第1の実施形態の構成を示す図であり、図2のA−A線矢視図である。 図1のB−B線矢視図である。 第1、第2圧電素子の構成を示す図である。 (a)は、第1圧電素子に印加する駆動信号の一例であり、(b)は、第2圧電素子に印加する駆動信号の一例である。 チップ部材の運動軌跡を示す図である。 第1の実施形態の作用を説明するための図である。 接触領域制限部の変形例を示す図である。 本発明に係る駆動装置の変形例を示す図である。 本発明に係る駆動装置の他の変形例を示す図である。 調芯作用を説明するための図である。 接触領域制限部の変形例を示す図である。 本発明に係る駆動装置の他の変形例を示す図である。 本発明に係る駆動装置の他の変形例を示す図である。 本発明に係る駆動装置の他の変形例を示す図である。 本発明に係る駆動装置の他の変形例を示す図である。 従来技術の説明図である。 従来技術の説明図である。 従来技術の説明図である。
符号の説明
1,1’,100,200 駆動装置
2,2−1,2−2,201 基台
2a 底面部
2b,201b 背面部
2e,201a 前面部
3,102,202 圧電アクチュエータ
4,103,203 ガイドローラ
5,101,204 ロータ
5a,5b 凸レール
6,7,205 圧電素子
8,104,207 チップ部材
10,10’,208 加圧機構
18,210 規制板
18’ 規制部材
101a,101b 凹レール

Claims (10)

  1. 被駆動対象に動力を伝達するための可動板と、
    電力の供給を受けて伸縮する圧電素子を備えてなり、所定の付勢機構により前記可動板に付勢されつつ、該圧電素子の伸縮動作を用いて、前記可動板の一方の面の所定位置で該可動板を駆動する圧電アクチュエータと、
    前記可動板に対して前記圧電アクチュエータと反対側の位置において、前記圧電アクチュエータと前記可動板との付勢状態が維持されるように前記可動板を支持する支持機構とを備え、
    前記圧電アクチュエータ及び支持機構を総称して接触体というとき、前記可動板のうち少なくとも一方の面において、前記接触体と接触する領域が、前記圧電アクチュエータによる前記可動板の駆動方向と交差する交差方向において所定の領域に制限されるような形状を有する接触領域制限部が形成されていることを特徴とする駆動装置。
  2. 前記所定の付勢機構は、前記圧電アクチュエータに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記接触領域制限部は、前記圧電アクチュエータから前記可動板への付勢力が作用する作用点と、前記支持機構から前記可動板への反力が作用する作用点とが前記交差方向において一致する位置に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装置。
  4. 前記接触領域制限部は、突出形状を有し、前記交差方向に着目したとき、前記突出部分の幅が、当該接触領域制限部が形成されている面に接触する接触体のうちその面と対向する端部の幅より小さく形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の駆動装置。
  5. 前記接触領域制限部は、前記駆動方向と交差し且つ前記交差方向と平行な平面による断面が凸面形状を有することを特徴とする請求項4に記載の駆動装置。
  6. 前記接触領域制限部は、前記駆動方向と交差し且つ前記交差方向と平行な平面による断面が凹面形状を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の駆動装置。
  7. 前記可動板は、円板であり、
    前記接触領域制限部は、前記円板の表裏面における径方向の所定位置に形成された円周形状を有するレールにより構成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の駆動装置。
  8. 前記支持機構は、電力の供給を受けて伸縮する圧電素子を備えてなり、該圧電素子の伸縮動作を用いて、前記反対側の位置で該可動板を駆動する圧電アクチュエータで構成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の駆動装置。
  9. 板状部位を有する被駆動対象と、前記被駆動対象を前記板状部位で駆動する駆動機構とを備えてなる駆動システムであって、
    前記駆動機構は、
    電力の供給を受けて伸縮する圧電素子を備えてなり、所定の付勢機構により前記被駆動対象に付勢されつつ、該圧電素子の伸縮動作を用いて、前記被駆動対象の一方の板面の所定位置で該被駆動対象を駆動する圧電アクチュエータと、
    前記被駆動対象に対して前記圧電アクチュエータと反対側の位置において、前記圧電アクチュエータと前記被駆動対象との付勢状態が維持されるように前記被駆動対象を支持する支持機構とを備えており、
    前記圧電アクチュエータ及び支持機構を総称して接触体というとき、前記被駆動対象における前記板状部位のうち少なくとも一方の面において、前記接触体と接触する領域が、前記圧電アクチュエータによる前記被駆動対象の駆動方向と交差する交差方向において所定の領域に制限されるような形状を有する接触領域制限部が形成されていることを特徴とする駆動システム。
  10. 板状部位を有する被駆動対象の前記板状部位を、その両面の略対向する位置で、所定の付勢機構により前記板状部位に付勢された圧電アクチュエータと、前記圧電アクチュエータと前記被駆動対象との付勢状態が維持されるように前記被駆動対象を支持する支持機構とにより挟持しながら、前記圧電アクチュエータにより被駆動対象を駆動する駆動方法であって、
    前記圧電アクチュエータ及び支持機構を総称して接触体というとき、前記被駆動対象における前記板状部位のうち少なくとも一方の面において、前記接触体と接触する領域が、前記圧電アクチュエータによる前記被駆動対象の駆動方向と交差する交差方向において所定の領域に制限されるような形状を有して形成された接触領域制限部において、前記圧電アクチュエータによる駆動及び/又は前記支持機構による支持を行うことを特徴とする駆動方法。
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