JP2007166028A - 露出量制御装置および露出量制御方法 - Google Patents

露出量制御装置および露出量制御方法 Download PDF

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Yoichi Muramatsu
洋一 村松
Eisuke Shibata
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Abstract

【課題】逆光条件下での撮影時に主たる被写体の明るさを十分に得ることができ、かつ正確な逆光判定を行うことで誤った逆光判定による弊害を生じない露出量制御装置を提供する。
【解決手段】露出量制御装置は、撮像画像を複数のブロックに分割する画面分割回路6と、各ブロックの輝度平均値を求めるブロック輝度平均値算出回路8と、複数のブロックのうちの所定のブロックを重点ブロックとして設定する重点ブロック設定回路7と、ブロック輝度平均値算出回路8にて求めた輝度平均値に基づいて高輝度ブロックを検出し、隣接する高輝度ブロックどうしが連結して形成される高輝度エリアを検出し、高輝度エリアに重点ブロックが含まれているか否かに基づいて高輝度エリアの輝度平均値に与える重み付けを変更して撮像画像の明度を求め、求めた明度に基づいて撮像素子3に入射する光量または撮像素子3からの出力のゲインを制御するマイコン9とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、主にデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等に代表される撮像装置に用いる測光方法および露出量制御装置に関する。
近年、デジタルカメラに代表される撮像装置は携帯端末にも搭載されるほど広く一般に使用されるようになっている。一般に撮像装置には、被写体の明るさを自動的に調整するAuto Exposureとよばれる自動露出制御機能が搭載されており、この機能は被写体によらず露光を適切に調整することで撮影画像がより美しく見えるようさらなる性能向上が期待されている。
しかしながら、主たる被写体に対してその背景が明るい所謂「逆光」と呼ばれるシーンにおいては、主たる被写体の明るさが不十分な状態で撮影される事がある。その対策として、逆光状態で撮影されたものかを否かを判定することで、主たる被写体の明るさを十分な状態にする逆光判定機能付きの装置が、例えば特許文献1等に開示されている。
特許文献1に記載された装置は、次のように逆光シーンの判定を行う。まず、画面を複数の領域に分割し、分割した領域の中から所定の閾値以上の明度を有する領域を抽出した領域数により逆光判定を行う。次に、最初の逆光判定により逆光の疑いがあると判定された場合には、画面全体での彩度分布を求める。そして、彩度分布が所定の閾値より小さいか否かを判定し、画面全体の彩度分布が所定の閾値より小さい場合に逆光シーンであると判定する。これにより、真の逆光シーンと画面の一部に暗い部分がある場合とを区別することができる。
特開2000−4393号公報
しかしながら、上記した逆光シーンの判定方法においては、逆光シーンとは逆の状況、例えば主たる被写体のみがスポット的に明るく背景が暗いシーンである場合、誤って逆光シーンと判定してしまう。このため、逆光シーンではない場合にも、画面全体の明るさを明るくする方向に露出量制御がされ、主たる被写体が過剰に明るい状態で撮影される問題を生じる。また、逆光判定が彩度分布に依存するので、被写体によっては逆光で彩度が低くなっているのか、逆光ではないが元々彩度の分布が狭い被写体なのかの区別が難しく、逆光判定を誤る可能性がある。逆光判定を誤った場合、不適切な露出量制御がなされ主たる被写体が過剰に明るい、または暗い状態で撮影されてしまう。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであり、逆光条件下での撮影時に主たる被写体の明るさを十分に得ることができ、かつ正確な逆光判定を行うことで誤った逆光判定による弊害を生じない露出量制御装置を提供することを目的とする。
本発明の露出量制御装置は、入射した光を電気信号に変換する撮像素子と、前記撮像素子から出力された画像信号を処理する画像処理部と、前記画像処理部にて得られた撮像画像を複数のブロックに分割し、それぞれのブロックの輝度平均値を求めるブロック輝度平均値算出部と、前記複数のブロックのうちの所定のブロックを重点ブロックとして設定する重点ブロック設定部と、前記ブロック輝度平均値算出部にて求めた輝度平均値が所定の閾値より高いブロックを高輝度ブロックとして検出し、隣接する前記高輝度ブロックどうしが連結して形成される高輝度エリアを検出する高輝度エリア検出部と、前記高輝度エリア検出部にて検出された高輝度エリアに前記重点ブロックが含まれているか否かに基づいて前記高輝度エリアを構成するブロックの輝度平均値に与える重み付けを変更して、撮像画像の明度を求める明度算出部と、前記撮像画像の明度に基づいて前記撮像素子に入射する光量または前記撮像素子からの出力のゲインを制御する露光制御部とを備えた構成を有する。
この構成により、逆光部分か否かを判断する上で重要度の高いブロックを重点ブロックとして設定し、重点ブロックを含む高輝度エリアを逆光部分と判定するので、真の逆光部分について重み付けを変えることができる。これにより、誤った逆光判定による弊害を生じることなく、露光量の制御において逆光部分の影響を低減し、主たる被写体の明るさを適切に調整できる。
本発明の露出量制御装置において、前記明度算出部は、前記高輝度エリア検出部にて検出された高輝度エリアが単一のブロックからなる場合に、そのブロックが前記重点ブロックであるか否かに基づいてその高輝度エリアを構成するブロックの輝度平均値に与える重み付けを変更して、撮像画像の明度を求める構成を有する。
この構成により、重点ブロックではない単一のブロックからなる高輝度エリアは、光の反射などで局所的に高輝度な物体が存在する局所高輝度エリアと判定することができる。これにより、局所高輝度エリアを逆光部分と区別することができ、局所高輝度エリアの重み付けを別途変えることができるので、局所的に高輝度なエリアに影響されずに主たる被写体の明るさを適切に調整できる。
本発明の露出量制御装置において、前記重点ブロック設定部は、撮像画像の周辺部を重点ブロックとして設定する構成を有する。
一般に逆光部分は画面の周囲に存在することが多く、画面の中央付近に孤立して逆光要因が存在することは極めて稀であるので、本発明の構成により、画面周囲に存在する高輝度エリアおよび画面周囲から連続して存在する高輝度エリアを逆光部分と判定できる。これにより、逆光部分の判定の精度が向上する。
本発明の露出量制御装置において、前記明度算出部は、前記高輝度エリアに前記重点ブロックが含まれている場合に、前記高輝度エリアの重み付けを小さくする、または明度の計算から除外する構成を有する。
この構成により、重点ブロックを含む高輝度エリアを逆光部分と見なし、露光制御において、その高輝度エリアの影響を小さくするか、または影響をなくすことができる。
本発明の撮像装置は、上記の露出量制御装置を備えた構成を有する。
この構成により、本発明の露光量制御装置と同様に、重点ブロックを含む高輝度エリアを逆光部分と判定でき、誤った逆光判定による弊害を生じることなく、露光量の制御において逆光部分の影響を低減し、主たる被写体の明るさを適切に調整できる。
本発明の露出量制御方法は、入射した光を撮像素子によって電気信号に変換する光電変換ステップと、前記光電変換ステップにて変換された前記撮像素子から出力された画像信号を処理する画像処理ステップと、前記画像処理ステップにて得られた撮像画像を複数のブロックに分割し、それぞれのブロックの輝度平均値を求めるブロック輝度平均値算出ステップと、前記複数のブロックのうちの所定のブロックを重点ブロックとして設定する重点ブロック設定ステップと、前記ブロック輝度平均値算出部にて求めた輝度平均値が所定の閾値より高いブロックを高輝度ブロックとして検出し、隣接する前記高輝度ブロックどうしが連結して形成される高輝度エリアを検出する高輝度エリア検出ステップと、前記高輝度エリア検出ステップにて検出された高輝度エリアに前記重点ブロックが含まれているか否かに基づいて前記高輝度エリアを構成するブロックの輝度平均値に与える重み付けを変更して、撮像画像の明度を求める明度算出ステップと、前記撮像画像の明度に基づいて前記撮像素子に入射する光量または前記撮像素子からの出力のゲインを制御する露光制御ステップとを備えた構成を有する。
この構成により、本発明の露出量制御装置と同様に、重点ブロックを含む高輝度エリアを逆光部分と判定でき、誤った逆光判定による弊害を生じることなく、露光量の制御において逆光部分の影響を低減し、主たる被写体の明るさを適切に調整できる。また、本発明の露出量制御装置の各種の構成を、本発明の露出量制御方法に適用することも可能である。
本発明によれば、逆光部分か否かを判断する上で重要度の高いブロックを重点ブロックとして設定し、重点ブロックを含む高輝度エリアを逆光部分と判定するので、誤った逆光判定による弊害を生じることなく主たる被写体の明るさを適切に調整できるというすぐれた効果を有する。
以下に、本発明の実施の形態の露出量制御装置について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態の露出量制御装置の構成を示す図である。図1に示すように、第1の実施の形態の露出量制御装置は、被写体を結像するレンズ1と、結像した画像を光電変換する撮像素子3と、撮像素子3に入射する光量をマイコン9により制御する絞り部2と、撮像素子3からの出力の利得を制御するAGC回路4と、AGC回路4から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換器5と、AD変換器5にて得られた映像信号に基づいて、輝度信号と色信号を生成する画像信号処理回路10とを備えている。
また、露光量制御装置は、AD変換器5からの出力に基づいて撮影画像を複数ブロックに分割する画面分割回路6と、画面分割回路6による分割によって生成されたブロックに対して重点ブロックを設定する重点ブロック設定部7と、画面分割回路6で分割した複数のブロック毎に輝度平均値を算出するブロック輝度平均値算出回路8と、ブロック輝度平均値算出回路8で得られた各ブロックの輝度平均値に基づいて逆光判定の演算や絞り部2やAGC回路3の制御を行うマイコン9とを備えている。
マイコン9は、撮像画像を分割したそれぞれのブロックの輝度平均値から、所定の閾値より高い輝度を有する高輝度エリアを求め、高輝度エリアを「逆光エリア」「局所高輝度エリア」「通常エリア」の3つに分類する。「逆光エリア」は、主たる被写体に対して、過度に明るい背景部分である。「局所高輝度エリア」は、局所的に輝度の高い背景以外の部分であり、例えば光の反射などで局所的に高輝度な物体が存在すると判断されるエリアである。「通常エリア」は「逆光エリア」「局所高輝度エリア」に該当しない部分である。マイコン9は、分類された3つのそれぞれに異なる重み係数を乗じて撮像画像の明度を求め、撮像画像の明度に基づいて、絞り部2やAGC回路3の制御を行う。
以上のように構成された自動露出制御装置の動作を、図2を用いて説明する。図2は、図1に示したブロック輝度平均値算出回路8とマイコン9を測光部100とし、その動作を説明するフローチャートである。フローチャートの動作を行う前提として、画面が複数のブロックに分割された状態と各ブロックに対して重点ブロック設定を行った状態について説明する。
図3は、画面分割回路6によって分割されたブロックの一例を示す図である。図3では、画面を水平方向に8分割、垂直方向に6分割し全48エリアに分割した例を示している。図4は、重点ブロック設定回路7が図3に示すよう画面の最周辺に存在するブロックを重点ブロックとして設定した例を示す図である。図4では、重点ブロックを網掛けして示している。ここで設定された重点ブロックは、後の動作において参照される。
続いて、露出量制御装置の動作について説明する。まず、ブロック輝度平均値算出回路8は、画面分割回路6で分割されたブロック毎の信号が入力されると、各ブロックの全画素の輝度値を平均してブロック輝度平均値を算出する(S200)。続いて、マイコン9は、ブロック輝度平均値算出回路8にて求められたブロック輝度平均値と所定の閾値との比較を行い、所定の閾値を超えるブロック輝度平均値を有するブロックを高輝度ブロックとして抽出する(S210)。次に、マイコン9は、抽出された高輝度ブロックどうしを連結する。すなわち、隣接する高輝度ブロックどうしを一つの高輝度エリアとして形成する。
図5(a)〜図5(c)は、高輝度ブロックの連結例を示す図である。図5(a)は、高輝度ブロックが検出された例を示す図である。図5(a)では、ブロック2,3,11,16,19,20,22,30,31,35が高輝度ブロックとして抽出されている。図4に示すように周辺のブロックは重点ブロックであるので、ブロック2,3,16は高輝度ブロックであると共に、重点ブロック設定回路7で設定された重点ブロックである。
図5(b)は、図5(a)において、隣接するそれぞれの高輝度ブロックを連結して高輝度エリアを形成した例を示す図である。図5(b)に示されるように、ブロック2,3,11,19,20が連結されて一括りとなり、ブロック22,30,31が連結されて一括りとなり、ブロック16およびブロック35はどことも連結しない。
次に、マイコン9は、検出された高輝度エリアを、逆光エリア、局所高輝度エリア、通常エリアに分類する(S230)。
図5(c)は、エリアの分類について説明するための図である。高輝度エリアに重点ブロックが含まれている場合、高輝度エリアを逆光エリアと判定する。ここではブロック2,3,11,20が連結された高輝度エリアには、重点ブロック2,3が含まれているので、逆光エリアと判定される。また、ブロック16からなる高輝度エリアは、ブロック16自身が重点ブロックであるので、逆光エリアと判定される。
高輝度エリアが単一のブロックからなり、かつそのブロックが重点ブロックではない場合、その高輝度エリアを局所高輝度エリアと判定する。ここではブロック35からなる高輝度エリアは、重点ブロックでないので、局所高輝度エリアと判定される。
残りの高輝度エリアは通常エリアと判定される。通常エリアと判定される条件としては高輝度エリアが重点ブロックを含まず、かつ他の高輝度エリアとの連結している場合である。ここではブロック22,30,31からなる高輝度エリアは、重点ブロックを含んでいないので、通常エリアと判定される。
続いて、マイコン9は、逆光エリアと判定されたエリアの重み付けが低下するように、逆光エリアに対して重み付け係数K1を乗算する(S240)。ここで重み付け係数K1は、例えば、逆光エリアでないブロックにあらかじめ与えている重み付け係数が1とした場合、0≦K1≦1で取り得る値である。同様に、局所高輝度エリアと判定されたエリアの重み付けが低下するように、局所高輝度エリアに対して重み付け係数K2を乗算する(S250)。ここで重み付け係数K2は、例えば、逆光要因でないエリアにあらかじめ与えている重み付け係数が1とした場合、0≦K2≦1で取り得る値である。
マイコン9は、逆光エリアおよび局所高輝度エリアの重み付けを低下させた上で、撮像画像の重み付き輝度平均値Yaveを求める(S260)。重み付き輝度平均値Yaveを求める際に、主たる被写体の重み付けを相対的に強くすることができる。この重み付き輝度平均値Yaveと露光する際の基準となる輝度値である目標輝度値Yave_targetとの比に応じて、絞り部2およびAGC回路4を設定する(S270)。
以上のようなステップの結果、重み付き輝度平均値Yaveが目標輝度値Yave_targetに対し所定の収束条件を満たしている場合は、露出制御装置の動作は終了となり、所定の収束条件を満たしていない場合はステップS200〜S270までを繰り返す(S280)。
次に、具体的な3種類のシーンを例に、図2に示す露出量制御装置の動作の流れについて詳しく説明する。
図6(a)は撮影したい主たる被写体が画面中央に位置し、画面周囲に非常に明るい背景となる被写体が散在している典型的な逆光シーンの例を示す図である。このようなシーンに対して単純に全画面輝度平均値を求めて露出量制御を行うと、非常に明るい背景の輝度が全画面の輝度平均値に大きく影響して輝度平均値が大きくなる。これにより、露出量制御が露出量を減らすよう働き、結果として主たる被写体が暗く撮影される。
図6(b)は、図6(a)に示すシーンに対して高輝度ブロックの抽出を行った結果を示す図である。背景部分のブロック輝度平均値が大きくなるため、周辺部に多くの高輝度ブロックが抽出される。
図6(c)は、抽出された高輝度ブロックを連結した高輝度エリアを示す図である。ここで、図4に示すように周辺部のブロックを重点ブロックとすると、図6(c)に示す高輝度エリアは、いずれも重点ブロックを含んでいるので、逆光エリアと判定される。
マイコン9は、背景部分の高輝度なエリアに重み付け係数K1を乗じて重み付けを低下させることで、全エリアの重み付き輝度平均値Yaveに対する背景部分のエリアの影響を小さくすることができる。これにより、全画面の輝度平均値が小さくなり、主たる被写体が明るくなるように露光量制御が行われ、主たる被写体を適切な明るさで撮影できる。
図7(a)は、屋内で撮影した画像の例を示す図である。図7(a)では、画像の中央付近に反射物体が存在しており、局所的に高輝度なエリアが存在する。このようなシーンに対して単純に全画面の輝度平均値を求めて露出制御を行っても、高輝度なエリアが局所的なためそれほど影響がない。しかし、中央に重点を置いて全画面の輝度平均値を求めるいわゆる中央重点測光を行う場合には、局所的に高輝度なエリアが画面中央に存在していることで画面の輝度平均値が大きくなり露出制御が露光量を減らすように働き、結果として主たる被写体が暗く撮影されることになる。
図7(b)は、図7(a)に示すシーンに対して高輝度ブロックの抽出を行った例を示す図である。図7(b)に示すように、反射物体が存在するブロックのブロック輝度平均値が高くなるため、画面の中央付近に高輝度ブロックが抽出される。
次に、抽出された高輝度ブロックを連結するが、この場合には、高輝度ブロックが一つしか存在しないので、高輝度ブロックは他と連結されず、高輝度エリアを構成する。図7(b)に示す高輝度エリアは、単一のブロックからなり、かつ重点ブロックではないので、局所高輝度エリアと判定される。
マイコン9は、局所的に高輝度になっているエリアに重み付け係数K2を乗じて重み付けを低下させることで、全エリアの重み付き輝度平均値Yaveに対する局所高輝度エリアの影響を小さくすることができる。これにより、反射物体などの局所的な高輝度物体に影響されることなく主たる被写体を適切な明るさで撮影できる。
図8(a)は、逆光シーンとは逆に、主たる被写体が高輝度で周辺が暗いシーンの例を示す図である。このようなシーンに対して単純に高輝度エリアの重み付けを小さくするような逆光判定を行った場合、主たる被写体の重み付けが小さくなり背景の低輝度なエリアが全画面の輝度平均値に与える影響が大きくなる。従って、輝度平均値が小さくなり露出制御が露光量を増やすように働き、その結果として主たる被写体が明るくなりすぎる弊害を生じる。
図8(b)は、図8(a)に示す画像に対して、高輝度ブロックの抽出を行った例を示す図である。図8(b)に示すように、画面中央の主たる被写体が存在するブロックのブロック輝度平均値が高くなるため、画像の中央に高輝度ブロックが抽出される。
図8(c)は、抽出された高輝度ブロックを連結して高輝度エリアを形成した結果を示す図である。抽出された高輝度エリアは、重点ブロックを含まないので、通常エリアと判定される。この結果、主たる被写体は高輝度であるにもかかわらず、その重み付けは小さくならず、主たる被写体が明るくなりすぎる弊害を生じないため、主たる被写体を適切な明るさで撮影できる。
以上、本発明の露出量制御装置について実施の形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではない。
上記した実施の形態では、画面分割回路6は、画面を全48ブロックに分割しているが、本発明は、この分割数および分割形状に限定されない。例えば、単純に縦方向および横方向の分割数を増やして48ブロック以上に分割にしてもよい。また、全画面で一律の大きさのエリアに分割しなくてもよく、例えば、画面の中央部分を細かいエリアに分割し周辺エリアは大きく分割してもよい。さらに、分割形状についても、方形に限らず例えば三角形、六角形、八角形などでもよい。一般的にエリアを細分化するほど逆光エリアと主たる被写体のエリアが混在しにくくなり、逆光エリアの判定の精度が向上する。また、分割形状を多角形にするほど連結判定の精度が向上する。
上記した実施の形態では、ブロック輝度値算出回路8においてブロック輝度平均値をブロック内に存在する全画素の輝度の平均値としたが平均値以外の値をブロック輝度値としてもよい。例えば、平均値の代わりに全画素の輝度の最頻値を使うのも有効である。
上記した実施の形態では、重点ブロック設定回路7において画面最周辺の24個を重点ブロックとして設定した例について説明したが、重点ブロックの指定位置も上記のパターンに限定されるものではない。例えば、屋外での逆光のみを想定して画面上部だけに重点ブロックを設定することも有効である。
上記した実施の形態では高輝度ブロックを抽出するためにあらかじめ定められた所定の閾値を用いたが、エリア輝度平均値の最大値を基準に所定の閾値を変動させてもよい。
上記した実施の形態では、縦横の4方向に隣接するブロックを連結して高輝度エリアを形成したが、これ以外の方向に連結してもよい。エリア分割が単純な方形の場合、4近傍以外にも8近傍連結などが有効であり、エリア分割が異なる形状であるならばそれに合う近傍連結が求められる。
上記した実施の形態では、逆光エリアの重み付けを低下させるために係数K1を乗算しているが、この係数K1はどのような値を与えても構わない。例えば、係数K1としてより小さい値を与えれば、逆光エリアの影響を限りなく小さくすることができる。また、係数K1に0を与えれば逆光エリアを除外する設定にもなる。
上記した実施の形態では、局所高輝度エリアの重み付けを低下させるために係数K2を乗算しているが、この係数K2はどのような値を与えても構わない。例えば、係数K2としてより小さい値を与えれば、局所的高輝度エリアの影響を限りなく小さくすることができる。また、係数K2に0を与えれば局所的高輝度を除外する設定にもなる。
上記した実施の形態では、係数K1または係数K2を乗算する際に通常エリアの重み付け係数が1である場合を例に説明を行ってきたが、あらかじめ与える重み付け係数はどのような値を与えていても構わない。例えば、あらかじめ画面の中央部分の重み付け係数を大きくしてもよい。このようにすれば、逆光エリアの重み付けを低下させつつも、画面中央部分の明るさに優先順位をつけることが可能であり、中央重点測光と呼ばれる測光をしつつ、中央重点測光で主たる被写体が暗くなる場合にも逆光要因の影響を軽減し、主たる被写体を明るく撮影することが出来る。
以上説明したように、本発明は、誤った逆光判定による弊害を生じることなく主たる被写体の明るさを適切に調整できるというすぐれた効果を有し、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等に代表される撮像装置に用いる測光方法および露出量制御装置などに有用である。
本発明の実施の形態における自動露出制御装置の概略構成図 本発明の実施の形態における自動露出制御装置の測光部の動作を説明するフローチャート 本発明の実施の形態におけるエリア分割を説明する図 本発明の実施の形態における重点ブロック設定を説明する図 (a)画像から高輝度ブロックが検出された例を示す図(b)隣接するそれぞれの高輝度ブロックを連結して高輝度エリアを形成した例を示す図(c)エリアの分類について説明するための図 (a)逆光シーンの撮像画像の例を示す図(b)高輝度ブロックを抽出した例を示す図(c)高輝度エリアを抽出した例を示す図 (a)局所高輝度エリアを含む撮像画像の例を示す図(b)高輝度ブロックを抽出した例を示す図 (a)主たる被写体が高輝度の撮像画像の例を示す図(b)高輝度ブロックを抽出した例を示す図(c)高輝度エリアを抽出した例を示す図
符号の説明
1 レンズ
2 絞り部
3 撮像素子
4 AGC回路
5 AD変換器
6 画面分割回路
7 重点ブロック設定回路
8 エリア別輝度平均値算出回路
9 マイコン
10 画像信号処理回路
100 測光部

Claims (6)

  1. 入射した光を電気信号に変換する撮像素子と、
    前記撮像素子から出力された画像信号を処理する画像処理部と、
    前記画像処理部にて得られた撮像画像を複数のブロックに分割し、それぞれのブロックの輝度平均値を求めるブロック輝度平均値算出部と、
    前記複数のブロックのうちの所定のブロックを重点ブロックとして設定する重点ブロック設定部と、
    前記ブロック輝度平均値算出部にて求めた輝度平均値が所定の閾値より高いブロックを高輝度ブロックとして検出し、隣接する前記高輝度ブロックどうしが連結して形成される高輝度エリアを検出する高輝度エリア検出部と、
    前記高輝度エリア検出部にて検出された高輝度エリアに前記重点ブロックが含まれているか否かに基づいて前記高輝度エリアを構成するブロックの輝度平均値に与える重み付けを変更して、撮像画像の明度を求める明度算出部と、
    前記撮像画像の明度に基づいて前記撮像素子に入射する光量または前記撮像素子からの出力のゲインを制御する露光制御部と、
    を備えたことを特徴とする露出量制御装置。
  2. 前記明度算出部は、前記高輝度エリア検出部にて検出された高輝度エリアが単一のブロックからなる場合に、そのブロックが前記重点ブロックであるか否かに基づいてその高輝度エリアを構成するブロックの輝度平均値に与える重み付けを変更して、撮像画像の明度を求めることを特徴とする請求項1に記載の露出量制御装置。
  3. 前記重点ブロック設定部は、撮像画像の周辺部を重点ブロックとして設定することを特徴とする請求項1に記載の露出量制御装置。
  4. 前記明度算出部は、前記高輝度エリアに前記重点ブロックが含まれている場合に、前記高輝度エリアの重み付けを小さくする、または明度の計算から除外することを特徴とする請求項1に記載の露出量制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の露出量制御装置を備えた撮像装置。
  6. 入射した光を撮像素子によって電気信号に変換する光電変換ステップと、
    前記光電変換ステップにて変換された前記撮像素子から出力された画像信号を処理する画像処理ステップと、
    前記画像処理ステップにて得られた撮像画像を複数のブロックに分割し、それぞれのブロックの輝度平均値を求めるブロック輝度平均値算出ステップと、
    前記複数のブロックのうちの所定のブロックを重点ブロックとして設定する重点ブロック設定ステップと、
    前記ブロック輝度平均値算出部にて求めた輝度平均値が所定の閾値より高いブロックを高輝度ブロックとして検出し、隣接する前記高輝度ブロックどうしが連結して形成される高輝度エリアを検出する高輝度エリア検出ステップと、
    前記高輝度エリア検出ステップにて検出された高輝度エリアに前記重点ブロックが含まれているか否かに基づいて前記高輝度エリアを構成するブロックの輝度平均値に与える重み付けを変更して、撮像画像の明度を求める明度算出ステップと、
    前記撮像画像の明度に基づいて前記撮像素子に入射する光量または前記撮像素子からの出力のゲインを制御する露光制御ステップと、
    を備えたことを特徴とする露出量制御方法。

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