JP2007165334A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料電池を有する燃料電池システムの始動性の向上を図る。
【解決手段】 燃料電池システム10は、生成水貯留タンク62の生成水を再利用する際の管路となる生成水循環管路50,分岐管路52を取り囲む排ガス導入経路部72と、燃料電池40から生成水を外部に放出するための生成水放出管路60を含んだ領域として形成された排ガス導入貯留室部74とからなる排ガス導入経路70を備え、排ガス導入貯留室部74と生成水貯留タンク62とに亘っては、熱交換器78を有する。そして、システムの運転当初は、運転停止期間中に上記生成水の水系統にて生成水の凍結が起きていたり凍結の可能性があれば、排ガス導入経路70に、改質装置20の加熱器24でのメタノールの燃焼で生じる排ガスを導入する。これにより、排ガスの熱エネルギを生成水循環管路50等における凍結生成水に与える。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素リッチガスと酸素含有ガスとを燃料ガスとして供給を受け電極反応を起こす燃料電池を有する燃料電池システムに関する。
水素リッチガスを燃料ガスとする燃料電池は、水素イオンをH+ (xH2O)の水和状態で透過する電解質と電極とを有し、電極での反応を促進させるための触媒層を介在させてこの電解質を電極で挟持して備える。このような燃料電池は、用いる電解質の種類により種々のもの(例えば、固体高分子型燃料電池,りん酸型燃料電池等)があるが、アノード,カソードの両電極において進行する電極反応は、以下の通りである。
アノード:2H2 →4H+ +4e- ...<1>
カソード:4H+ +4e- +O2 →2H2O ...<2>
そして、アノードに水素ガスが供給されると、アノードでは<1>の反応式が進行して水素イオンが生成する。この生成した水素イオンがH+ (xH2O)の水和状態で電解質(固体高分子型燃料電池であれば固体高分子電解質膜)を透過(拡散)してカソードに至り、このカソードに酸素含有ガス、例えば空気が供給されていると、カソードでは<2>の反応式が進行する。この<1>,<2>の電極反応が各極で進行することで、燃料電池は起電力を呈することになる。
上記の<2>の電極反応から明らかなように、燃料電池で電池反応が起きるとカソードでは水が生成されるので、生成水がカソードに留まったままでは<2>の電極反応の進行が阻害される。このため、電極反応の進行の円滑化、延いては発電効率の向上を図る上から、この生成水はカソードから燃料電池の外部に常時放出されている。ところで、この生成水は、水素と酸素との化学反応から生成されるので比較的その純度が高い。よって、この生成水を再利用する技術が種々提案されている(特許文献1参照)。
特開平5−21080号公報
この特許文献では、燃料電池で生成した生成水を改質装置への供給水を貯留する水タンクに回収し、生成水を循環利用する技術が提案されている。
燃料電池は、NOx等の環境に好ましくないガスをエネルギ取得に際して放出しない。よって、環境保護の観点から、燃料電池は、大型プラントとしての発電プラントや、内燃機関に替わる車両等のエネルギ源として急速に普及しつつある。この場合、発電プラントであれば、燃料電池はもとより改質装置にあってもいわゆる終日運転され、その運転停止は、プラントの保守・点検時等にのみ行なわれるに過ぎない。このため、燃料電池での生成水は、その循環経路にて常時流通しており、経路にて留まることはない。これに対して、燃料電池を車両等に搭載してエネルギ源として用いた場合には、燃料電池の運転・停止は頻繁に行なわれる。このため、車両等にあっても生成水を循環利用する際には、燃料電池での生成水は、燃料電池の運転停止時に循環経路に滞留したり、当該経路における水タンクに貯留されたままとなる。
従って、車両等が寒冷地に移動した場合や、或いは寒冷地での車両等の使用に際しては、運転停止時において経路や水タンクの生成水が凍結することがある。このため、経路が閉塞したり水タンクから水を送り出すことができなくなる虞がある。このような事態に到ると、生成水をカソードから燃料電池の外部に放出できなくなる。よって、改質装置にて生成した水素ガスと空気との供給を開始して電極反応を起こさせようとしても、凍結による経路の閉塞等が解消するまではカソードから燃料電池の外部に生成水を放出できないので、カソードでの電極反応の進行が阻害される。よって、燃料電池、延いては燃料電池システムとしての始動性が低下する。
もっとも、この始動性の低下は、燃料電池で生成した生成水を循環利用する際に特有のものではなく、当該生成水をただ単に燃料電池の外部に放出するだけの場合にも生じる。つまり、この放出のためだけの経路(管路)で生成水の凍結が生じても、上記した理由により始動性は低下する。
本発明は、上記問題点を解決するためになされ、燃料電池を有する燃料電池システムの始動性の向上を図ることを目的とする。
かかる目的を達成するための請求項1記載の燃料電池システムで採用した手段は、
水素リッチガスと酸素含有ガスとを燃料ガスとして供給を受け電極反応を起こす燃料電池を有する燃料電池システムであって、
前記燃料電池の少なくとも始動時には、熱エネルギを放出する熱源と、
前記電極反応に伴う生成水を前記燃料電池外に導く水系統とを有し、
前記熱源を、前記水系統との間で熱交換可能に備えてなること
をその要旨とする。
また、請求項2記載の燃料電池システムで採用した手段は、
炭化水素化合物と水との供給を受け、該供給を受けた炭化水素化合物を改質反応に供して水素リッチガスを生成する改質装置と、該生成した水素リッチガスと酸素含有ガスとを燃料ガスとして供給を受け電極反応を起こす燃料電池とを有する燃料電池システムであって、
前記改質反応に伴う前記改質装置の排ガスを該改質装置外に導く排出系統と、
前記電極反応に伴う生成水を前記燃料電池外に導く水系統とを備え、
前記排出系統は、前記水系統との間で熱交換を行なう熱交換部を有すること
をその要旨とする。
請求項3記載の燃料電池システムでは、
前記水系統を、前記生成水を貯留する生成水貯留部と、前記燃料電池から該生成水貯留部までの第1水系統部と、前記生成水貯留部から前記改質装置までの第2水系統部とを有する水循環系とした。
請求項4記載の燃料電池システムでは、更に、
前記排出系統に設けられ、前記改質装置からの前記排ガスの排出先を、前記排ガスをシステム外部に導く外部解放系と前記熱交換部のいずれかに切り換える切換手段と、
前記水系統における水の凍結の可能性を判定する凍結判定手段と、
該判定結果に応じて、前記切換手段を切換制御する制御手段とを備える。
以上した構成を有する請求項1記載の燃料電池システムでは、熱源を水系統との間で熱交換可能に備えたので、燃料電池の少なくとも始動時には、熱源の放出する熱エネルギを水系統に与える。よって、運転停止時に水系統にて生成水の凍結が起きていても、速やかにその水系統における凍結状態を解消する。
請求項2記載の燃料電池システムでは、改質装置の排ガスを装置外に導く排出系統の有する熱交換部により水系統との間で熱交換を行なうので、改質装置が始動して起きる改質反応に伴う排ガスの熱エネルギを水系統に与える。よって、運転停止時に水系統にて生成水の凍結が起きていても、排ガスの熱エネルギにより速やかに水系統における凍結状態を解消する。
請求項3記載の燃料電池システムでは、水系統の有する生成水貯留部と第1水系統部と第2水系統部とを有する水循環系に排ガスの熱エネルギを与える。よって、運転停止時にこの水循環系のいずれかの箇所で生成水の凍結が起きていても、排ガスの熱エネルギによる速やかな凍結状態の解消を通して、早期に水循環を図る。
請求項4記載の燃料電池システムでは、凍結判定手段により水系統における水の凍結の可能性を判定し、その結果に応じて制御手段により切換手段を切換制御する。これにより、排ガスの排出先を外部解放系と熱交換部のいずれかに切り換えるので、生成水の凍結の可能性があれば排ガスを熱交換部に導いて排ガスの熱エネルギを凍結状態の解消に用い、凍結の可能性がない或いは低いのであれば排ガスを外部解放系に導き排ガスの熱エネルギを他の用途に供することができる。
以上説明したように請求項1ないし請求項4のいずれか記載の燃料電池システムでは、電極反応に伴う生成水を燃料電池外に導く水系統において生成水の凍結が起きても、水系統に熱エネルギを与えることで速やかにその凍結状態を解消する。この結果、請求項1ないし請求項4のいずれか記載の燃料電池システムによれば、凍結による水系統の管路の閉塞等の速やかな解消を通して燃料電池の外部に生成水を即座に放出できるので、始動時からのカソードでの電極反応の円滑な進行を通して燃料電池システムの始動性を向上させることができる。
請求項2ないし請求項4のいずれか記載の燃料電池システムでは、水系統に与える熱エネルギを改質装置での改質反応に伴う排ガスで賄う。よって、請求項2ないし請求項4のいずれか記載の燃料電池システムによれば、別個の熱源の省略を通した構成の簡略化と、システムの熱効率の向上とを図ることができる。
請求項3記載の燃料電池システムによれば、凍結による生成水の水循環系の速やかな凍結状態の解消を通して早期に水循環を確保でき、早期のうちに生成水の再利用を図ることができる。
請求項4記載の燃料電池システムでは、水系統の凍結の可能性の有無に応じて排ガスの排出先を切り換えて、排ガスの有する熱エネルギの供給先を、生成水の水系統と排ガスをシステム外部に導く外部解放系のいずれかとする。よって、請求項4記載の燃料電池システムによれば、凍結状態の速やかな解消を通して燃燃料電池システムの始動性を向上できるばかりか、外部解放系での熱エネルギの有効利用を図ることができる。
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。図1は、実施例の燃料電池システム10の構成の概略を例示するブロック図である。図示するように、燃料電池システム10は、改質材料であるメタノールと水とを所定のモル比で混合して貯留する改質材料タンク12と、メタノールを水蒸気改質して水素リッチガス(以下、単に水素ガスという)を生成する改質装置20と、水素と酸素との反応を経て起電力を呈する固体高分子型燃料電池(以下、単に燃料電池と略称する)40とを備える。
燃料電池40は、固体高分子電解質膜40aをアノード40bとカソード40cの陽陰の電極で挟持して備え、カソード40cへは酸素ガス供給管路42から空気を、アノード40bへは水素ガス供給管路44から水素ガスの供給を受ける。そして、燃料電池40は、上記の<1>,<2>の電極反応を陽陰の電極で進行させて起電力を呈し、図示しない配線を介して外部の駆動機器、例えば電気自動車におけるモータを駆動する。
改質装置20は、メタノール改質用の触媒(例えば、Cu−Zn触媒等)を担持した担体が充填された改質器22と、この改質器22をメタノールの改質反応に適した温度(約250〜300℃)に加熱する加熱器24とを備える。改質器22は、圧送ポンプ14により改質材料タンク12から改質材料供給経路15を経てメタノールと水との供給を受ける。そして、この改質器22は、改質触媒を介してメタノールの改質反応を進行させてメタノールを水蒸気改質し、水素ガスを生成する。この生成された水素ガスは、水素ガス供給管路44に送り出される。加熱器24は、アノード40bで電極反応に消費されなかった余剰水素ガス中の水素とメタノールとを燃焼させ、改質器22を加熱する。この余剰水素ガスは、燃料電池40からの余剰ガス還流管路26から、メタノールは、燃焼用のメタノールタンク28から圧送ポンプ30により、それぞれ加熱器24に供給される。
燃料電池40と改質装置20との間の水素ガス供給管路44の管路には、管路の水素ガス中の一酸化炭素を低減するためのCOシフト器46とCO変成器48とが設けられている。COシフト器46は、一酸化炭素を水と反応させて水素と二酸化炭素とを生成して、通過するガス中の、この場合には水素ガス中の一酸化炭素を低減する。そして、このCOシフト器46への水の供給は、後述の生成水循環管路50から分岐した分岐管路52のポンプ54を介して行なわれる。また、CO変成器48は、微量の一酸化炭素であっても酸素の存在下で二酸化炭素に酸化する触媒(例えば、Ru触媒やPt触媒等)を担持した担体を備え、通過する水素ガス中の一酸化炭素を更に低減する。なお、CO変成器48へは、空気導入管56から空気が導入され、空気中の酸素が一酸化炭素の酸化に用いられる。また、COシフト器46やCO変成器48は、一酸化炭素の低減に必要な反応に適した温度に維持される。
このほか、燃料電池システム10は、カソード40cでの電極反応で生成した生成水を燃料電池40外部に放出するための生成水放出管路60を、燃料電池40とその外部の生成水貯留タンク62との間に備える。従って、燃料電池40の電極反応に伴いカソードで生成した生成水は、生成水放出管路60の管路途中の気液分離装置61にてガス(カソードでの余剰空気)と分離されて生成水貯留タンク62に到り、当該タンクに貯留される。また、燃料電池システム10は、この生成水貯留タンク62と改質材料タンク12との間に生成水循環管路50を備え、当該管路のポンプ64により、生成水貯留タンク62内の生成水を改質材料タンク12に循環させる。よって、この生成水は、改質装置20に再度送られてメタノールの改質に利用される。なお、気液分離装置61で生成水と分離されたガス(空気)は、解放管63から大気中に放出される。
更に、燃料電池システム10は、加熱器24でのメタノールおよび余剰水素ガス中の水素の燃焼によって生じる排ガスを、改質装置20から当該装置外に導く排ガス導入経路70を備える。この排ガス導入経路70は、生成水循環管路50と分岐管路52の各管路に亘って形成され、図1の2−2線断面図である図2に示すように、これら各管路を取り囲む排ガス導入経路部72と、生成水放出管路60を含んだ領域として形成された排ガス導入貯留室部74とを備える。従って、排ガス導入経路70と生成水循環管路50,分岐管路52および生成水放出管路60とは、直接熱交換される。
排ガス導入貯留室部74と生成水貯留タンク62とに亘っては、熱交換器78が設けられている。この熱交換器78は、排ガス導入貯留室部74と生成水貯留タンク62とに熱交換部を備え、両熱交換部の間に熱交換媒体(オイル・フルード系又はアルコール系のクーラント液)の導管79を有する。従って、この熱交換器78により、排ガス導入経路70の排ガス導入貯留室部74と生成水貯留タンク62とは、熱交換される。なお、排ガス導入経路70は、改質装置20から離間した適宜箇所、本実施例では気液分離装置61の近傍に、排ガス放出口76を備える。
改質装置20近傍の排ガス導入経路70には、当該経路から分岐した排ガス分岐導入経路80が設けられており、その分岐箇所には、両経路のいずれかに排ガスの排出先を切り換える切換バルブ82が設けられている。
排ガス分岐導入経路80は、燃料電池システム10の通常運転時には改質装置20の排ガスをシステム外部に導くためのものであり、経路の末端は排ガス放出口84とされている。また、排ガス分岐導入経路80の一部は、圧送ポンプ14の下流にて改質材料供給経路15を取り囲む排ガス導入経路部86とされており、この排ガス導入経路部86で、排ガス分岐導入経路80と改質材料供給経路15とは直接熱交換される。
また、燃料電池システム10は、マイクロコンピュータを中心とする論理演算回路として構成された制御装置90を備える。制御装置90は、生成水貯留タンク62内に設置されてタンク内の水の温度を検出する水温センサ92やそのほかの図示しないセンサやスイッチからの信号を入力し、これら入力信号と予め設定された制御プログラムに従って圧送ポンプ14,切換バルブ82等を駆動制御する。
次に、燃料電池システム10が行なう改質装置20の排ガス排出処理について、図3のフローチャートに基づいて説明する。図3のフローチャートは、燃料電池システム10の運転開始スイッチ、例えば車両のイグニッションスイッチがONされると、電源投入時のみに実行されるCPUの内部レジスタのリセット等の初期処理に続いて実行される。まず、処理が開始されると、水温センサ92からの検出水温αtを読み込み、その値と所定の比較水温αとの比較を行なう(ステップS100)。この比較水温αは、生成水貯留タンク62内の生成水が凍結する温度(ゼロ℃)に予め設定されているので、ステップS100での比較により、生成水貯留タンク62を始めとする生成水循環管路50,分岐管路52および生成水放出管路60の生成水の水系統における凍結有無若しくは凍結の可能性の有無が判別される。
ここで、肯定判別、即ち生成水の水系統にて凍結がある若しくはその可能性があると判別した場合には、切換バルブ82に制御信号を出力して改質装置20の排ガスの排出先を排ガス導入経路70に切り換える(ステップS110)。これにより、改質装置20から排出される排ガスは、排ガス導入経路70内の隅々に導入され、排ガス導入貯留室部74を経て排ガス放出口76から外部に排出される。従って、排ガス導入経路70の排ガス導入経路部72で取り囲まれた生成水循環管路50や分岐管路52と排ガス導入貯留室部74における生成水放出管路60では、この導入された排ガスと直接熱交換される。また、生成水貯留タンク62では、熱交換器78により排ガスと熱交換される。そして、ステップS100で否定判別されるまで、切換バルブ82の上記切り換えが継続され、排ガスは排ガス導入経路70に導入され続ける。
一方、ステップS100で否定判別、即ち生成水の水系統にて凍結がない若しくはその可能性がない或いは凍結が解消したと判別した場合には、切換バルブ82に制御信号を出力して排ガスの排出先を排ガス分岐導入経路80に切り換える(ステップS120)。これにより、排ガスは、排ガス分岐導入経路80,排ガス導入経路部86に導入され、排ガス放出口84から外部に排出される。従って、排ガス導入経路部86で取り囲まれた改質材料供給経路15では、この導入された排ガスと直接熱交換される。そして、ステップS100での否定判別が継続される間に亘って切換バルブ82での切り換え状態は上記したように維持されるので、排ガスは排ガス分岐導入経路80に導入され続ける。
ところで、燃料電池システム10の運転開始スイッチ(イグニッションスイッチ等)のON操作と共に、図示しない制御プログラムに従って圧送ポンプ14,30はその直後から駆動され、改質装置20の改質器22へはメタノールと水とが改質材料タンク12から供給され、加熱器24へはメタノールタンク28からメタノールが供給される。このため、改質装置20からは、運転当初から高温の排ガスが排出され、その排出先は、上記したように切り換えられる。
以上説明した実施例の燃料電池システム10では、システムの運転開始当初に水温センサ92の検出水温から水の凍結がある或いは凍結の可能性がある場合には、排ガス導入経路70に改質装置20からの排ガスを導入し、生成水が通過する生成水放出管路60,生成水循環管路50および分岐管路52と生成水が貯留される生成水貯留タンク62の水系統を、排ガスとの間で熱交換可能とする。従って、実施例の燃料電池システム10では、システムの停止期間中に生成水の水系統にて凍結が起きても、排ガスの熱エネルギを水系統に与えて凍結を速やかに解消する。この結果、本実施例の燃料電池システム10によれば、凍結による水系統の管路の閉塞等の速やかな解消を通して燃料電池40の外部に生成水を即座に放出できるので、始動時からのカソード40cでの電極反応の円滑な進行を通して燃料電池システム10の始動性を向上させることができる。
また、生成水が通過する管路である生成水循環管路50,分岐管路52および生成水放出管路60については、排ガス導入経路部72を通して直接排ガスと熱交換する。よって、これら管路では、より速やかに凍結を解消できる。
しかも、燃料電池システム10では、生成水循環管路50,分岐管路52等の水系統に与える熱エネルギを改質装置20からの排ガスで賄う。よって、この燃料電池システム10によれば、別個の熱源の省略を通した構成の簡略化と、システムの熱効率の向上とを図ることができる。更には、排ガスによる解凍の間における駆動機器は圧送ポンプ14,30と切換バルブ82に過ぎない。よって、燃料電池システム10によれば、運転停止期間中にバッテリの放電が進んでその残存電気量が少ない場合でも、これら機器の駆動と排ガスによる解凍により、確実に且つ早期の内に燃料電池40、延いては燃料電池システム10を始動することができる。
また、燃料電池システム10によれば、生成水放出管路60等の上記管路や生成水貯留タンク62での凍結の速やかな解消により、生成水貯留タンク62内の生成水を早期のうちに改質材料タンク12に送り出して再利用することができる。
更に、燃料電池システム10では、生成水循環管路50等の水系統における凍結が解消されたり凍結が起きていないような場合には、換言すれば燃料電池40を始めとする燃料電池システム10の定常運転時には、排ガス分岐導入経路80の排ガス導入経路部86を介した排ガスとの熱交換により、改質材料供給経路15内のメタノールおよび水を改質器22に到る前に予め昇温する。従って、燃料電池システム10によれば、改質器22におけるメタノールの改質反応の円滑な進行を通して改質器22での反応効率、延いてはシステムの運転効率を向上することができる。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、改質材料タンク12に替えてメタノールタンクと水タンクとを用い、これら各タンクから改質装置20にメタノールと水とを供給する構成を採ることもできる。この場合であっても、それぞれのタンクから改質装置20に到る管路を排ガスにて暖めれば、改質反応に関与するメタノールと水とを予め昇温でき改質反応の効率を高めることができる。
また、排ガス導入経路70を、生成水貯留タンク62を螺旋状に取り囲み当該タンクと直接熱交換する排ガス導入螺旋経路を有するものとすることもできる。このようにすれば、熱交換器78が不要となり、部品点数の低減とそれに伴うコスト低減、延いては軽量化が可能である。
また、切換バルブ82を水温センサ92の検出した生成水貯留タンク62内の水温で切り換え制御するよう構成したが、これに限るわけではない。例えば、燃料電池システム10周辺の環境温度(大気温度)を検出し、その温度に応じて切換バルブ82を切り換え制御する構成を採ることもできる。更には、運転者等が操作するマニュアルスイッチ(例えば、生成水の凍結が予想される際に運転者等によりONとされるスイッチ)の操作状況に応じて切換バルブ82を切り換え制御する構成を採ることもできる。
また、生成水の凍結の有無等を判別する際の比較水温αは、ゼロ℃に固定する必要はなく、燃料電池システム10の使用環境の大気圧等に応じて可変とするよう構成することもできる。更には、燃料電池システム10では、比較水温αとの比較結果に応じて切換バルブ82を切り換え制御し排ガスの排出先を切り換えるよう構成したが、排ガスを始動当初から引き続き排ガス導入経路70にのみ導入するようにして、排ガスとの熱交換を生成水循環管路50,分岐管路52,生成水貯留タンク62等の生成水の水系統のみについて常時おこなう構成を採ることもできる。
実施例の燃料電池システム10の構成の概略を例示するブロック図。 図1の2−2線断面図。 燃料電池システム10が行なう改質装置20の排ガス排出処理を表わすフローチャート。
符号の説明
10...燃料電池システム
12...改質材料タンク
14,30...圧送ポンプ
15...改質材料供給経路
20...改質装置
22...改質器
24...加熱器
26...余剰ガス還流管路
28...メタノールタンク
40...燃料電池
40a...固体高分子電解質膜
40b...アノード
40c...カソード
42...酸素ガス供給管路
44...水素ガス供給管路
46...COシフト器
48...CO変成器
50...生成水循環管路
52...分岐管路
54...ポンプ
56...空気導入管
60...生成水放出管路
61...気液分離装置
62...生成水貯留タンク
63...解放管
64...ポンプ
70...排ガス導入経路
72...排ガス導入経路部
74...排ガス導入貯留室部
76...排ガス放出口
78...熱交換器
79...導管
80...排ガス分岐導入経路
82...切換バルブ
84...排ガス放出口
86...排ガス導入経路部
90...制御装置
92...水温センサ

Claims (1)

  1. 水素リッチガスと酸素含有ガスとを燃料ガスとして供給を受け電極反応を起こす燃料電池を有する燃料電池システムであって、
    前記燃料電池の少なくとも始動時には、熱エネルギを放出する熱源と、
    前記電極反応に伴う生成水を前記燃料電池外に導く水系統とを有し、
    前記熱源を、前記水系統との間で熱交換可能に備えてなること
    を特徴とする燃料電池システム。
JP2007017536A 2007-01-29 2007-01-29 燃料電池システム Pending JP2007165334A (ja)

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