JP2007163503A - エネルギー/物質変換方法及び構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】遷移を刺激するために放出された水素エネルギーと共鳴するエネルギーを除去するためのエネルギーホールを設けることにより、「基底状態」よりも低い量子化エネルギーレベルと小半径(小半長径及び半短径軸)に緩和するように電子を刺激することにより水素原子(分子)からエネルギーを放出するための方法と装置を提供する。
【解決手段】エネルギーホールは、原子、イオン、分子、イオン及び分子複合物を含む参与種の間の少なくとも一つの電子の伝達によって設けられる。エネルギーホールは、一つ以上の供与種から一つ以上の受容種へのt個の電子の伝達を具備し、これにより、電子供与種のイオン化エネルギー及び/又は電子親和力の合計から電子受容種のイオン化エネルギー及び/又は電子親和力の合計を控除した値は、「基底状態」遷移よりも低い原子(分子)水素に対して、約m×27.21eV(m×48.6)に等しい(ここでmとtは整数)。
【選択図】図5

Description

(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、新原子モデルにより遷移を刺激するために放出された電子エネルギーと共鳴したエネルギーを除去するためのエネルギーシンク又は手段を設けることにより、電子が、「基底状態」よりも低いエネルギーレベルと小半径(小半長径及び半短径軸)に緩和するように刺激される時、水素原子(分子)からエネルギーを放出するための方法及び装置に関する。そのような各反応は、以後、収縮反応と呼ばれる。各遷移は、以後、収縮遷移と呼ばれる。各遷移を行うために放出された水素電子エネルギーと共鳴したエネルギーを除去するための各エネルギーシンク又は手段は、以後、エネルギーホールと呼ばれ、そして収縮遷移を行う又は刺激するためにエネルギーホールによって除去された電子エネルギーは、以後、共鳴収縮エネルギーと呼ばれる。本発明は、さらに、高熱的安定性の如く新規の特性を新材料に設けるために、収縮した原子(分子)を生成する収縮反応を繰り返すための方法と構造を具備する。
(関連技術の説明)
誤った仮定と不完全又は誤ったモデル及び理論の結果として、原子構造とエネルギー移動の正確な理解を必要とする有益又は機能的システム及び構造の展開は、抑止された。例えば、シュレーディンガー方程式は、本発明の一部である低エネルギー水素原子及び分子の生成により、炭酸カリウム電解液を有するある電解セルにおける水素からの異常放熱の現象を説明しない。こうして、原料及びエネルギー/物質変換における進歩は、商業的応用が限定又は最適下限にされた実験室の発見に大きく限定された。
(発明の要約)
新規の原子理論が、The Unification of Spacetime, the Forces,Matter, and Energy, Mills, R., Technomics Publishing Company, Lancaster, PA, U.S.A. (1992)と、The Grand Unified Theory, Mills, R. and Farrell, J., Science Press, Ephrata, PA, (1990)、Mills, R., Kneizys, S., Fusion Technology., 210, (1991), pp. 65-82と、その内容が1992年6月25日にWO 90/10838と1990年11月1日にWO 90/13126において公告された、"Energy/Matter Conversion Methods and Structures"と題する前述のU.S.特許出願において開示される。
本発明は、遷移を刺激するために水素原子(分子)からエネルギーを除去する電気化学反応物(電気触媒対)を含む反応物の電子伝達反応を介して、「基底状態」よりも低い量子化ポテンシャルエネルギーレベルに緩和するように電子を刺激することにより、水素原子(分子)からの熱エネルギーを放出するための方法と装置を具備する。さらに、この出願は、反応率−低エネルギー水素の形成率を高めることにより、パワー出力を高める方法と装置を含む。本発明は、さらに、エネルギー放出を生じ、高熱安定性と低反応率の如く新規な特性を収縮した原子と分子に設けるために、本発明による収縮反応を繰り返すための方法と装置を具備する。低エネルギー状態原子及び分子は、熱伝達、極低温応用のため、また、浮遊ガス、スターリングエンジン又はタービンの如くエンジンにおける媒体、ヘリウムのための一般置換、電子が高エネルギーレベルに再励起される時、熱エネルギーを含むエネルギーを吸収することにより冷媒として使用される。
(水素原子の「基底状態」内遷移)
第1原理(Unification of Spacetime, the Forces, Matter,and Energy, Milles, R., Technomics Publishing Company, Lancaster, PA, (1992))から導出された電子の新規なモデルにより、束縛電子が、ラジアルデルタ関数(f(r)=δ(r−r))、2つの角関数(球調和関数)、及び時間調和関数の積である電荷密度(質量密度)関数によって記述される。こうして、電子は、核から特定距離のみにある束縛状態において存在する、電子軌道球体と呼ばれる、スピニング2次元球面にあり、この場合、殻における各点は、中心核の回りの大きな円軌道に従う。「基底状態」に対して、電界は、外側ではゼロの球形殻の内側の放射状中心場であり、この場合、殻の半径は、ボーア半径aである。この半径において、電子は無放射性であり、そして力平衡が、陽子の中心場と電子の間に存在する。
(一電子原子の陽子誘導状態)
水素の励起状態は、離散共鳴周波数の光子の捕獲から生ずる。束縛電子は、この球形殻の内側の球形共鳴器空洞の離散周波数の光子をトラップする。励起モードに対して、電界は、「基底状態」場と球座標におけるラプラシアンの時間調和解の合計である。電界は、膨張した共鳴器空洞の内側で非ゼロであり、この場合、無放射と力平衡が達せられる半径は、ボーア半径の整数倍である。これらのモードを励起する光子は、
である。球形共鳴器空洞に対して、許容半径rと光子定在波長λの間の関係は、
2πr=nλ (2)
であり、この場合、nは整数である。許容半径と電子波長の間の関係は、
2π(nr)=2πr=nλ=λ (3)
ここで、n=1
n=2、3、4、..
n=1/2、1/3、1/4、..
λはn=1に対する許容波長であり、rはn=1に対する許容半径である。高位及び低位エネルギー状態は、同様に妥当である。両方の場合における光子定在波は、球座標におけるラプラシアンの解として与えられる。
(励起状態光子)
n=2、3、4、..
1=1、2、..、n−1
m=−1、−1+1、..、0、..、+1
(「基底状態」内光子)
n=2、3、4、..
1=1、2、..、n−1
m=−1、−1+1、..、0、..、+1
方程式(5)により、「基底状態」内遷移に対応する中心場の大きさは、整数であり、そして「基底状態」内遷移のエネルギーは、
によって与えられる。エネルギー保存から、ラジアル次元a/m+1の共鳴器モードを励起する水素原子の共鳴エネルギーホールは、
m×27.2eV (7)
であり、ここで、m=1、2、3、4、...である。ホールの共鳴吸収の後、軌道球体の半径aは、a/m+1に収縮し、そして共鳴収縮のpサイクルの後、半径はa/mp+1である。
言い換えれば、ラジアル「基底状態」場は、フーリエ成分の重ね合わせとして考えられる。エネルギーm×27.2eV(mは整数)の負フーリエ成分の除去は、陽子の電荷のm倍だけ、球形殻の内側の正電界を増大させる。合成電界は、球座標におけるラプラシアンの時間調和解である。この場合、力平衡と無放射が達せられる半径は、a/m+1であり、ここで、mは、整数である。「基底状態」からこの半径まで崩壊する際に、[(m+1)−1]×13.6eVの全エネルギーが放出される。水素原子の全エネルギーウェルは、第1図に示される。一つのポテンシャルエネルギーレベルから低位レベルへの遷移に係わる発熱反応は、以後、HECTER(Hydrogen Emission by Catalytic Thermal Electronic Relaxation)と呼ばれる。
分数量子数に対応する「基底状態」よりも低いエネルギーレベルにおいてその電子を有する水素原子は、以後、ヒドリノ原子と呼ばれる。半径a/p(pは整数)のヒドリノ原子の名称は、H[a/p]である。
ポテンシャルエネルギーの関数としての電子軌道球体のサイズは、第2図に与えられる。
(エネルギーホール(原子水素))
好ましい実施態様において、約27.21eVのエネルギーホールが、電子が「基底状態」よりも低い量子化ポテンシャルエネルギーレベルに緩和するように刺激される時、熱を水素原子から放出させる電気化学反応物(電気触媒対)を含む反応物の電子伝達反応によって設けられる。電子伝達反応によって除去されたエネルギー、エネルギーホールは、この遷移を刺激するために放出された水素エネルギーと共鳴する。水素原子源は、電解エネルギー反応器の場合に、水の電解中陰極の表面における生産物であり、そして加圧ガスエネルギー反応器又は気体放電エネルギー反応器の場合に、水素ガス又は水素化物である。
(水素形分子と分子イオンの「基底状態」内遷移)
2つの水素原子は、二原子分子、水素分子を形成するために反応する。
ここで、2c’は、核間距離である。また、2つのヒドリノ原子は、二原子分子、ジヒドリノ分子を形成するために反応する。
ここで、pは整数である。水素形分子に対する中心力方程式は、円形、楕円、放物線、又は双曲線である軌道解を有する。前者の2つの形式の解は、原子及び分子軌道に関連される。これらの解は、The Unification of Spacetime, the Forces, Matter, and Energy, Mills, R., Technomics Publishing Company, Lancaster, PA, (1992)のOne Electron Atom Sectionにおいて与えられた無放射のための境界条件が満たされるならば、無放射性である。ゼロ放射のための数学的公式化は、電子の運動を記述する関数が、光速度において移動する波と同期する空間時間フーリエ成分を所有してはならないことである。軌道球体のための境界条件は、角周波数が
である時、満たされる。The Unification of Spacetime, the Forces, Matter, and Energy, Mills, R., Technomics Publishing Company, Lancaster, PA, (1992)のOne Electron Atom Sectionにおいて示された如く、この条件は、ラジアルディラックデルタ関数と時間調和関数の積関数に対して満たされ、ここで、角周波数ωは定数であり、方程式(10)によって与えられる。
ここで、Lは、角運動量であり、そしてAは、閉測地軌道の面積である。2次元楕円面と時間調和関数の積を具備する中心力方程式の解を考える。積関数の空間部分は、楕円面の方程式とラジアルディラックデルタ関数の畳み込みである。2つの関数の畳み込みのフーリエ変換は、関数の個々のフーリエ変換の積である。こうして、境界条件は、
である時、楕円面時間調和関数に対して満たされる。ここで、楕円の面積は、
A=πab (13)
である。ここで、2bは、半短径軸の長さであり、そして2aは、半長径軸の長さである。分子水素の幾何形状は、主軸として核間軸を有する楕円である。こうして、電子軌道は、2次元楕円面時間調和関数である。質量は、焦点における陽子の中心場によって決定された如く、測地時間に調和的に従う。核間軸の回りの回転対称性は、さらに、軌道が、長球であることを決定する。一般に、以後、楕円面分子軌道(M.O.'s)と呼ばれる分子結合の楕円体軌道は、
を有する。楕円体の半主軸は、a、b、cである。
楕円体座標において、ラプラシアンは、
である。楕円体M.O.は、その表面が方程式(14)によって与えられる帯電導体に等価である。それは、全電荷qを保持し、そしてそのポテンシャルは、方程式(15)の楕円体座標におけるラプラシアンの解である。
軌道球体の励起状態は、The Unification of Spacetime, the Forces, Matter, and Energy, Mills, R., Technomics Publishing Company, Lancaster, PA, (1992)のOne Electron Atom (Quantization) SectionのExcited Statesにおいて議論される。楕円体M.O.'sの場合に、励起電子状態は、離散周波数の光子がM.O.の楕円体共鳴体空洞においてトラップされる時、生成される。光子は、中心場が楕円体であるM.O.表面において有効な電荷を変化させる。力平衡は、基底状態楕円体と共焦の一連の楕円体等ポテンシャルの2次元表面において達成される。トラップされた光子は、方程式(15)の楕円体座標におけるラプラシアンの解である。
軌道球体の場合の如く、高位及び低位エネルギー状態は、同様に妥当である。両方の場合における光子定在波は、楕円体座標におけるラプラシアンの解である。楕円体共鳴器空洞に対して、許容円周4aEと光子定在波長1の間の関係は、
4aE=nλ (16)
である。ここで、nは整数であり、そして
が、方程式(16)の楕円積分Eにおいて使用される。方程式(16)と(17)を適用すると、方程式(12)によって与えられた許容角周波数と光子定在波角周波数ωは、
であり、ここで、n=1、2、3、4、...
n=1/2、1/3、1/4、...
ωは、n=1に対する許容角周波数であり、
とbは、n=1に対する許容半長及び半短軸である。
方程式(18)から、水素分子の「基底状態」内遷移に対応する楕円場の大きさは、整数である。水素形分子のポテンシャルエネルギー方程式は、
であり、ここで、
であり、そしてpは整数である。エネルギー保存から、遷移
を生じさせる水素形分子の共鳴エネルギーホールは、
mp×48.6eV (25)
であり、ここで、mとpは整数である。遷移中、楕円場が、大きさpから大きさp+mまで増大される。対応するポテンシャルエネルギー変化は、エネルギーホールによって吸収されたエネルギーに等しい。
エネルギーホール=−Ve−Vp=mp×48.6eV (26)
いっそうのエネルギーが、核間距離が「収縮」する時、水素形分子によって放出される。遷移中に放出された全エネルギーEは、
である。
水素形分子と分子イオンの全エネルギーウェルの概略図が、第3図において与えられる。一つのポテンシャルエネルギーレベルから「基底状態」内の低位レベルへの遷移に係わる発熱反応はまた、HECTER(Hydrogen Emission by Catalytic Thermal Electronic Relaxation)と呼ばれる。
分子量子数に対応する「基底状態」よりも低いエネルギーレベルにおいて電子を有する水素形分子は、以後、ジヒドリノ分子と呼ばれる。核間距離、2c'=√2a/p(ここでpは整数)のジヒドリノ分子の名称は、H*2[2c'=√2a/p]である。全エネルギーの関数として水素形分子のサイズの概略図が、第4図において与えられる。最初の「基底状態」内水素形分子に対応する楕円場の大きさは、2である。エネルギー保存から、核間距離2c'=1/√2aを有する第1の「基底状態」内への核間距離2c'=√2aを有する水素分子の遷移を励起する水素分子の共鳴エネルギーホールは、方程式(19)と(20)によって与えられ、ここで、楕円場は、大きさ1から大きさ2へ増大される。
エネルギーホール=−V−V=48.6eV (30)
言い換えれば、水素分子の楕円体「基底状態」場は、フーリエ成分の畳み込みと考えられる。エネルギー
m×48.6eV (31)
(ここでmは整数)の負フーリエ成分の除去は、各焦点における陽子の電荷のm倍だけ楕円体殻の内側の正電界を増大させる。合成電界は、楕円体座標におけるラプラシアンの時間調和解である。核間距離2c'=√2aを有する水素分子は、「基底状態」内レベルへ遷移させられ、そして力平衡と無放射が達せられる核間距離は、2c'=√2a/1+mである。「基底状態」からこの核間距離に崩壊する際に、全エネルギー
が放出される。
(エネルギーホール(分子水素))
好ましい実施態様において、約m×48.6eVのエネルギーホールが、電子が「基底状態」よりも低い量子化ポテンシャルエネルギーレベルに緩和するために刺激される時、水素分子から熱を放出させる電気化学反応物(電気触媒対)を含む反応物の電子伝達反応によって設けられる。電子伝達反応によって除去されたエネルギー、エネルギーホールは、この遷移を刺激するために放出された水素エネルギーと共鳴する。水素分子源は、電解エネルギー反応器の場合に、水の電解中陰極の表面における生産物であり、そして加圧ガスエネルギー反応器又は気体放電エネルギー反応器の場合に、水素ガス又は水素化物である。
(エネルギー反応器)
電界セルエネルギー反応器、加圧ガスエネルギー反応器と気体放電エネルギー反応器の本発明は、水素源を含有するための手段と、エネルギーホールの固体、溶融、液体又はガス溶液の一つと水素原子(分子)を接触させるための手段と、発熱収縮反応が平衡になるのを防止するために、低位エネルギー水素原子(分子)を除去するための手段とを具備する。収縮反応率と正味パワー出力は、共鳴収縮エネルギーに一致するようにエネルギーホールを順応させることにより増大される。一般に、パワー出力は、温度、水素ガスの圧力、エネルギーホールを設ける電気触媒対を含むエネルギーホール源、電気触媒対の対イオン、収縮反応が発生する表面の面積を制御することにより最適化される。電界セルの場合に、パワー出力は、時間の関数としての電解セルの電界、溶液のpH、陰極の表面積、陰極の電流密度、原料組成と陰極の構造を制御することにより最適化される。原子水素収縮の場合に、電解セルのいっそうの強化は、反応水素原子が生成される陰極の表面と、電気触媒対を含む溶液との間の水素ガス境界層の発生を防止することにより達成される。これは、振動又は超音波を陰極及び/又は電解溶液に印加し、電流が断続する電解回路の使用により達成される。
本発明の他の目的、特徴及び特性、動作方法及び関連要素の機能は、この明細書の一部を形成する添付の図面を参照し、次の説明と添付のクレイムの考察により明らかになるであろう。この場合、同様の参照番号は、いろいろな図面において対応する部分を指定する。
(表の説明)
ここに挙げた各表は明細書の最後に添付されている。
表1は、実験#1〜#3のパワー入力及び出力パラメータである。
表2は、熱生成KCOセルとNaCO制御セルによるガス生成のファラデー効率である。
表3は、方程式(314)による星間空間の観察極紫外背景発光データである[Labov, S., Bowyer, S.,"Spectral observations of the extreme ultraviolet background", The Astrophysical Journal, 371, (1992), pp. 810-819]である。
表4は、方程式(312)による主量子数の関数としてヒドリノ原子の結合エネルギーである。
表5は、標準水素の変化するイオン化ポテンシャルによる質量スペクトル分析データである。
表6は、低温ろ過された標準水素の変化するイオン化ポテンシャルによる質量スペクトル分析データである。
表7は、低温ろ過器のみからのガスの変化するイオン化ポテンシャルによる質量スペクトル分析データである。
表8は、ナトリウム電解セルから放出された低温ろ過された電解ガスの変化するイオン化ポテンシャルによる質量スペクトル分析データである。
表9は、カリウム電解セルから放出された低温ろ過された電解ガスの変化するイオン化ポテンシャルによる質量スペクトル分析データである。
(現在好ましい実施態様の詳細な説明)
(理論)
(水素原子の「基底状態」内遷移)
水素原子に対して、「基底状態」軌道球体の半径は、aである。この軌道球体は、光波を含まず、そして求心力と電気力は平衡し、ここで、vは、「基底状態」における電子の速度であり、そしてmは、電子質量である。電子軌道球体は、離散周波数の電磁放射線をトラップする共鳴器空洞であることが、Unification of Spacetime,the Forces, Matter, and Energy, Mills, R., Technomics Publishing Company, Lancaster, PA, (1992)のOne Electron Atom (Quantization) SectionのExcited Statesにおいて示された。光子電界関数は、球座標におけるラプラシアンの解である。光子は、核荷電を1/nに減少させ、軌道球体の半径をnaに増大させる。新構成はまた、力平衡である。
ここで、vは、半径r=naに対応する第n番目の励起状態における速度である。
球体共鳴器空洞に対して、無放射性境界条件と、許容半径と光子定在波波長の間の関係、方程式(2)は、パラメータnの関数として許容半径と許容電子波長に対する境界条件の方程式(3)を生じる。nの各値は、軌道球体共鳴器空洞において遷移を励起する共鳴光子によって行われる許容遷移に対応する。伝統的な整数値(1、2、3、..)のほかに、核荷電における増大と軌道球体の半径における減少を有する遷移に対応する分数のn値が、方程式(3)によって許容される。これは、例えば、軌道球体が、エネルギーを吸収する別の共鳴器空洞と結合する時、生ずる。これは、エネルギーホールの吸収である。エネルギーホールの吸収は、求心力と増大した中心電気力の間の平衡を破壊する。結果として、電子は、低位エネルギー無放射状態への遷移を受ける。
Heイオン(Z=2、1電子原子)に対して、許容状態は、0.5aにおいて存在する。「基底状態」水素原子が、約27.21eVの光子を発するならば、軌道球体における光波は、電子が+2eの有効電荷を経験し、r1/2=0.5aにおいて新求心/電気平衡を確立する如く、軌道球体において有効電荷を生成することが、示される。即ち、軌道球体は、r=aからr1/2=a/2に収縮する。
収縮した軌道球体の運動エネルギーは、−1/2V、即ち、T=54.35eVである。「基底状態」水素原子は、−13.59eVの正味エネルギーを有し、そして最終水素原子は、−54.42eV(Heと同じ)を有し、反応
H(Znff=1;r=a) →
H(Znff=2;r1/2=0.5a) (36)
に対してDE=−40.83eVである。即ち、約27.21eVは、エネルギーホールの吸収により失われ、そして約14eVは、エネルギーホールの吸収後、放出される。
エネルギー保存から、ラジアル次元a/m+1の共鳴器モードを励起する水素原子の共鳴エネルギーホールは、
m×27.2eV (37)
であり、ここで、m=1、2、3、4、..
ホールの共鳴吸収の後、軌道球体の半径aは、a/m+1に収縮し、そしてpサイクルの共鳴収縮の後、半径はa/mp+1である。
言い換えれば、ラジアル「基底状態」場は、フーリエ成分の重ね合わせであると考えられる。エネルギーm×27.2eV(ここでmは整数)の負フーリエ成分の除去は、光子の電荷のm倍だけ、球体殻の内側の正電界を増大させる。合成電界は、球座標においてラプラス方程式の時間調和解である。この場合、力平衡と無放射が達成される半径は、a/m+1であり、ここで、mは整数である。「基底状態」からこの半径に崩壊する際に、[(m+1)−1]×13.6eVの全エネルギーが放出される。プロセスは、以後、HECTER(Hydrogen Emission by Catalytic Thermal Electronic Relaxation)と呼ばれる。
(エネルギーホール)
同一エネルギーホールは、収縮サイクルを継続する。一般に、エネルギーホールの吸収は、軌道球体に一つの安定無放射半径から別の安定無放射半径への遷移を経させる。電気力は、引力であり、こうして、軌道球体は、有効核電荷が増大する時収縮する。軌道球体は、無放射条件
によって与えられた、初期半径r、初期有効核電荷Zeff、及び初期速度vを有する。力平衡において、
収縮は、方程式(38−40)が、電気化学対又は他の電子伝達反応を具備する電子軌道球体共鳴器空洞の如く、結合した共鳴器のエネルギーシンクの導入によって満足される時、有効核荷電が整数mだけ増大するために生ずる。結合した共鳴器は、エネルギーホールを設け、初期半径a/(mp+1)と(mp+1)の核荷電から第2半径[a/m(p+1)+1]とm(p+1)+1の核荷電への収縮遷移に影響を及ぼす。エネルギー保存と、トラップされた光子が球座標においてラプラシアンへの解でなければならない境界条件は、収縮を生じさせるエネルギーホールが方程式(37)によって与えられることを決定する。カプリングの結果として、水素原子は、m×27.21eVの光子を発し、そしてこの光子は、結合した共鳴器によって吸収される。別の方法では、水素原子が、m×27.21eVのエネルギーホールを吸収する。エネルギーホール吸収は、第2光子を水素原子電子軌道球体においてトラップさせる。Mills, R., Unification of Spacetime, the Forces, Matter, and Energy, Technomics Publishing Company, Lancaster, PA, (1992)のOne Electron Atom (Quantization) Section of Excited Statesから、離散エネルギーの電磁放射線が、共鳴器空洞においてトラップされることを想起せよ。前に示された如く、光子方程式は、球座標におけるラプラシアンの解でなければならない。光子場は、力平衡と無放射軌道球体を設ける電界を具備する。ラジアル光子電界のこの境界値問題への解は、
によって与えられる。
n=2、3、4、...
1=1、2、..、n−1
m=−1、−1+1、..、0、..、+1
である。そして、電子の量子数は、n、1、m(m)、及びmである。
この方程式から、初期半径[a/(mp+1)]と最終半径[a/m(p+1)+1]を与えられると、核荷電は、m×27.2eVのエネルギーホールの吸収によりmだけ増大されることは明らかである。ポテンシャルエネルギーは、このエネルギーにより減少する。こうして、エネルギーは保存される。しかし、力平衡方程式は、有効核荷電がmだけ増大する時、初期的に満足されない。いっそうのエネルギーは、力平衡が最終半径において達成される時、発せられる。初期半径を最終半径で置き換え、方程式(40)において電荷をmだけ増大させる
ことにより、力平衡が達成され、そして軌道球体は無放射である。m=1に対するエネルギー平衡は、次の如くである。27.21eVの初期エネルギーが、エネルギーホール吸収事象として発せられる。これは、有効核荷電を1だけ増大させ、ポテンシャルを27.21eVだけ減少させる。さらに多くのエネルギーは、放出された全エネルギーが[(p+1)−p]×13.6eV(ここでpは整数)になるまで、発せられる。
収縮を行う種々のエネルギーホールと対応する有効核荷電、全放出エネルギー、及び無限大から最終半径a/(m+1)になる軌道球体の最終半径の幾つかの例は、次の表において与えられる。
半径、エネルギー、エネルギーホール、及び幾つかの水素状態に対して放出されたエネルギー
遷移に対して放出されたエネルギーは、△Efinal(∞からR)−△Einitial(∞からR)
(原子の触媒エネルギーホール構造)
(単一電子伝達)
エネルギーホールは、原子、イオン、分子、イオン及び分子複合物を含む参与種の間の電子の伝達によって設けられる。一つの実施態様において、エネルギーホールは、一つの種から別の種への電子の伝達を具備し、これにより、電子供与種のイオン化エネルギーの合計から電子受容種のイオン化エネルギー又は電子親和力を差し引いた差は、約m×27.21eV(ここでmは整数)に等しい。
(単一電子伝達(二つの種))
3つの共鳴器空洞のカプリングによる効率的な触媒システムは、カリウムを含む。例えば、カリウムの第2イオン化エネルギーは、31.63eVである。このエネルギーホールは、明らかに、共鳴吸収に対して高すぎる。しかし、Kは、それがKに還元される時、4.34eVを放出する。KからK2+とKからKの組み合わせは、27.28eVの正味エネルギー変化を有する。方程式(37)
そして全反応は、
である。原子が収縮する時放散されたエネルギーは、エネルギーホールに失われたエネルギーよりもずっと大きい。そして、放出されたエネルギーは、従来の化学反応に比較して大きい。ナトリウム又はナトリウムイオンに対して、約27.21eVの電気触媒反応が可能である。例えば、42.15eVのエネルギーが、方程式(44)において与えられた反応の逆反応によって吸収され、この場合、NaはKに置き換わる。
Na+Na+42.15eV → Na+Na2+ (46)
3つの共鳴器空洞のカプリングによる他の非効率的な触媒システムも存在する。例えば、パラジウムの第3イオン化エネルギーは、32.93eVである。このエネルギーホールは、明らかに、共鳴吸収に対して高すぎる。しかし、Liは、それがLiに還元される時、5.392eVを放出する。この時、Pd2+からPd3+とLiからLiの組み合わせは、27.54eVの正味変化を有する。
そして、全反応は、
である。
(単一電子伝達(1つの種))
エネルギーホールは、真空エネルギーレベルへの原子、イオン、分子、イオン及び分子複合物を含む参与種からの電子のイオン化によって設けられる。一つの実施態様において、エネルギーホールは、一つの種から真空エネルギーレベルへの電子のイオン化を具備し、これにより、電子供与種のイオン化エネルギーは、約m×27.21eV(ここでmは整数)に等しい。
チタンは、第3イオン化エネルギーが27.49eV、方程式(37)においてm=1であるために、共鳴収縮を生じさせる。こうして、第p番目のサイクルに対する収縮カスケードは、
によって表現される。そして、全反応は、
である。
ルビジウム(I)はまた、触媒である。第2イオン化エネルギーは、27.28eVである。
そして、全反応は、
である。
約m×27.21eV(mは整数)のエネルギーホールを設ける他の単一電子伝達反応は、ここに参照として採り入れられた、1990年12月12日と1989年4月28日に提出された"Energy Matter Conversion Methods and Structures"と題する前米国特許出願において記載される。
(多重電子伝達)
エネルギーホールは、原子、イオン、分子、イオン及び分子複合物を含む参与種の間の多重電子の伝達によって設けられる。一つの実施態様において、エネルギーホールは、一つ以上の種から別の一つ以上の種へのt個の電子の伝達を具備し、これにより、電子供与種のイオン化エネルギー及び/又は電子親和力の合計から電子アクセプタ種のイオン化エネルギー及び/又は電子親和力の合計を差し引いた差は、約m×27.21eV(ここでmとtは整数)に等しい。
エネルギーホールは、原子、イオン、分子、イオン及び分子複合物を含む参与種の間の多重電子の伝達によって設けられる。一つの実施態様において、エネルギーホールは、一つの種から別の種へのt個の電子の伝達を具備し、これにより、電子供与種のt個の連続電子親和力及び/又はイオン化エネルギーから電子アクセプタのt個の連続イオン化エネルギー及び/又は電子親和力を差し引いた差は、約m×27.21eV(ここでmとtは整数)に等しい。
好ましい実施態様において、電子アクセプタ種は、MnO、AIO、SiOの如く酸化物である。好ましい分子電子アクセプタは、酸素Oである。
(2電子伝達(1つの種))
実施態様において、2つのイオン化エネルギーの合計が約27.21eVである如く、原子、イオン又は分子から真空エネルギーレベルへの2つの電子のイオン化によるエネルギーホールを設ける。亜鉛は、第1及び第2イオン化エネルギーが27.358eV、方程式(37)においてm=1であるために、共鳴収縮を生ずる触媒の一つである。こうして、第p番目のサイクルに対する収縮カスケードは、
によって表現される。そして全反応は、
である。
収縮する水素原子のためのエネルギーホールを生成することができる真空エネルギーレベルへの原子からの2つの電子の伝達による触媒システムは、次の表において与えられる。第1イオン化エネルギーIEと第2イオン化エネルギーIEの合計は、約27.21eVに等しい。例として、Zn+27.358eV=Zn2++2eであり、ここで、IE+IEは27.358eVである。
(2電子伝達(2つの種))
別の実施態様において、エネルギーホールを設ける触媒システムは、参与原子、イオン、及び/又は分子の2つのイオン化エネルギーの合計から2つの電子親和力の合計を差し引いた差は、約27.21eVである如く、原子、イオン又は分子から別の原子又は分子への2つの電子の伝達による。原子から分子への2つの電子の伝達による触媒システムは、パラジウムと酸素を含む。例えば、パラジウムの第1及び第2イオン化エネルギーは、それぞれ、8.34eVと19.43eVである。そして、酸素分子の第1及び第2電子親和力は、それぞれ、0.45eVと0.11eVである。2電子伝達から生ずるエネルギーホールは、共鳴吸収のために適切である。PdからPd+とOからO 2−の組み合わせは、27.21eVの正味エネルギー変化を有する。
そして、全反応は、
である。Oの代わりに使用されるほかの原子、分子又は複合物は、O を形成するためのO又はO 2−を形成するためのOを含有する混合酸化物(MnO、AlO、SiO)の如く、それぞれ、約0.45eVと0.11eVの第1及び第2電子親和力を有するものである。収縮する水素原子のためのエネルギーホールを生成することができるそれぞれ約0.45eVと0.11eVの第1及び第2電子親和力を有する、原子から酸素若しくは原子、イオン又は分子への2つの電子の伝達による方程式(59−61)においてPdの代わりに使用される触媒系は、次の表において与えられる。
(2電子伝達(2つの種))
別の実施態様において、エネルギーホールを設ける触媒システムは、参与原子、イオン、及び/又は分子の2つのイオン化エネルギーの合計から1つのイオン化エネルギーと1つの電子親和力の合計を差し引いた差は、約27.21eVである如く、原子、イオン又は分子から別の原子、イオン又は分子への2つの電子の伝達による。原子からイオンへの2つの電子の伝達による触媒系は、キセノンとリチウムである。例えば、キセノンの第1及び第2イオン化エネルギーは、それぞれ、12.13eVと21.21eVである。そして、リチウムの第1イオン化エネルギーと第1電子親和力は、それぞれ、5.39eVと0.62eVである。2電子伝達から生ずるエネルギーホールは、共鳴吸収のために適切である。この時、XeからXe2+とLiからLiの組み合わせは、27.33eVの正味エネルギー変化を有する。
そして、全反応は、
である。収縮する水素原子のためのエネルギーホールを生成することができる原子又はイオンからイオンへの2つの電子の伝達による触媒系は、次の表において与えられる。電子供与原子又はイオンのイオン化エネルギーIEと次の連続イオン化エネルギーIEn+1の合計から電子受容イオンの第1イオン化エネルギーIEと電子親和力EAの合計を差し引いた差は、約27.21eVに等しい。
(2電子伝達(2つの種))
別の実施態様において、エネルギーホールを設ける触媒システムは、参与原子及び/又は分子の2つのイオン化エネルギーの合計から2つのイオン化エネルギーの合計を差し引いた差は、約27.21eVである如く、原子、イオン又は分子から別の原子、イオン又は分子への2つの電子の伝達による。第1イオンから第2イオンへの2つの電子の伝達による触媒系は、銀(Ag)と銀(Ag2+)を含む。例えば、銀の第2及び第3イオン化エネルギーは、それぞれ、21.49eVと34.83eVである。そして、銀の第2及び第1イオン化エネルギーは、それぞれ、21.49eVと7.58eVである。2電子伝達から生ずるエネルギーホールは、共鳴吸収のために適切である。この時、AgからAg3+とAg2+からAgの組み合わせは、27.25eVの正味エネルギー変化を有する。
そして、全反応は、
である。収縮する水素原子のためのエネルギーホールを生成することができる原子又はイオンからイオンへの2つの電子の伝達による触媒系は、次の表において与えられる。電子供与原子又はイオンのイオン化エネルギーIEと次の連続イオン化エネルギーIEn+1の合計から電子受容イオンのイオン化エネルギーIEm+1と次の連続低位イオンエネルギーIEの合計を控除した差は、約27.21eVに等しい。
(3電子伝達(2つの種))
別の実施態様において、エネルギーホールを設ける触媒システムは、第1イオンの電子親和力と2つのイオン化エネルギーの合計から第2イオンの3つのイオン化エネルギーの合計を控除した値は、約27.21eVである如く、イオンから別のイオンへの3つの電子の伝達による。イオンから第2イオンへの3つの電子の伝達による触媒システムは、LiとCr3+である。例えば、リチウムの電子親和力、第1イオン化エネルギー、及び第2イオン化エネルギーホールは、それぞれ、0.62eV、5.392eVと75.638eVである。そして、Cr3+の第3、第2及び第1イオン化エネルギーは、それぞれ、30.96eV、16.50eVと6.766eVである。3電子伝達から生ずるエネルギーホールは、共鳴吸収のために適切である。LiからLi2+とCr3+からCrの組み合わせは、27.42eVの正味エネルギー変化を有する。
そして、全反応は、
である。
(3電子伝達(2つの種))
別の実施態様において、エネルギーホールを設ける触媒システムは、電子供与種の3つに連続イオン化エネルギーの合計から電子受容種の3つの連続イオン化エネルギーの合計を控除した値が、約27.21eVである如く、原子、イオン又は分子から別の原子、イオン又は分子への3つの電子の伝達による。原子からイオンへの3つの電子の伝達による触媒系は、AgとCe3+を含む。例えば、銀の第1、第2及び第3イオン化エネルギーは、それぞれ、7.58eV、21.49eVと34.83eVである。そして、Ce3+の第3、第2及び第1イオン化エネルギーは、それぞれ、20.20eV、10.85eVと5.47eVである。3電子伝達から生ずるエネルギーホールは、共鳴吸収のために適切である。この時、AgからAg3+とCe3+からCeの組み合わせは、27.38eVの正味エネルギー変化を有する。
Ag3++Ce → Ag+Ce3++27.38eV (72)
そして、全反応は、
である。収縮する水素原子のためのエネルギーホールを生成することができる原子又はイオンからイオンへの3つの電子の伝達による触媒系は、次の表において与えられる。電子供与種DSの3つの連続するイオン化エネルギーの合計IE+IEn+1+IEn+2から電子受容種ASの3つの連続するイオン化エネルギーの合計IEm+2+IEm+1+IEの合計を控除した値は、約27.21eVに等しい。
(付加的触媒エネルギーホール構造)
(単一電子伝達)
一層の実施態様において、水素原子の「基底状態」内電子遷移に対して放出された全エネルギーに等しいエネルギーのエネルギーホールは、原子、イオン、分子、イオン及び分子複合物を含む参与種の間の電子の伝達によって設けられる。一つの実施態様において、エネルギーホールは、一つの種から別の種への電子の伝達を具備し、これにより、電子供与種のイオン化エネルギーの合計から電子受容種のイオン化エネルギー又は電子親和力を控除した値は、約m/2×27.21eV(ここでmは整数)に等しい。
n=1からn=1/2への遷移に対応するm=3に対して、3つに共鳴器空洞のカプリングによる効率的な触媒系は、ヒ素とカルシウムを含む。例えば、カルシウムの第3イオン化エネルギーは、50.908eVである。このエネルギーホールは、明らかに、共鳴吸収に対して高すぎる。しかし、As(I)は、それがAsに還元される時、9.81eVを放出する。この時、Ca2+からCa3+とAsからAsの組み合わせは、41.1eVの正味エネルギー変化を有する。
そして全反応は、
である。水素のn=1からn=1/2の電子遷移にエネルギーが対応する約40.8eVのエネルギーホールを生成することができる、原子又はイオンから別の原子又はイオンへの電子の遷移による触媒系は、次の表において与えられる。電子ドナーのイオン化エネルギーIEから電子アクセプタのイオン化エネルギーIEを控除した値は、約40.8eVに等しい。
(多重電子伝達)
エネルギーホールは、原子、イオン、分子、イオン及び分子複合物を含む参与種の間の多重電子の伝達によって設けられる。一つの実施態様において、エネルギーホールは、一つ以上の種から別の一つ以上の種へのt個の電子の伝達を具備し、これにより、電子供与種のイオン化エネルギー及び/又は電子親和力の合計から電子アクセプタ種のイオン化エネルギー及び/又は電子親和力の合計を控除した値は、約m/2×27.21eV(ここでmとtは整数)に等しい。
(水素形分子及び分子イオンの化学結合の性質)
2つの水素原子は、二原子分子、水素分子を形成するために反応する。
ここで2c’は、核間距離である。また、2つのヒドリノ原子は、二原子分子、ジヒドリノ分子を形成するために反応する。
ここで、pは整数である。
水素分子は、それらが単独にイオン化される時、水素分子イオンを形成する。
また、ジヒドリノ分子は、それらが単独にイオン化される時、ジヒドリノ分子イオンを形成する。
(水素形分子イオン)
各水素形分子イオンは、2つの光子と電子を具備し、この場合、電子の運動方程式は、各焦点における光子のそれのp倍である中心場によって決定される(pは、水素分子イオンに対して1であり、そしてpは、各ジヒドリノ分子イオンに対して1よりも大きな整数である)。中心場の場合における微分運動方程式は、
である。第2又は横方程式、方程式(82)は、角運動量が一定である結果を与える。
ここで、Lは角運動量(電子の場合にh)である。中心力方程式は、代入u=1/rによって軌道方程式に変換される。中心力の下で移動する粒子の軌道の微分方程式は、
である。角運動量は一定であるために、唯一の平面における運動が、考慮される必要がある。こうして、軌道方程式は、極座標において与えられる。逆二乗力
に対する方程式(84)の解は、
であり、ここで、eは楕円の偏心率であり、そしてAは定数である。中心力による運動方程式はまた、軌道のエネルギーの項において表される。極座標における速度の平方は、
である。中心力は保存性であるために、全エネルギーEは、運動TとポテンシャルVの合計であり、一定である。全エネルギーは、
である。変数u=1/rと方程式(83)を方程式(90)に代入すると、軌道エネルギー方程式を与える。
逆二乗力場に対するポテンシャルエネルギー関数V(r)は、
であるために、軌道のエネルギー方程式、方程式(91)は、
であり、解
を与え、ここで、偏心率eは、
である。方程式(95)は、次の如く、全エネルギーEによる軌道の分類を許容する。
E<0、e<1 閉軌道(楕円又は円)
E=0、e=1 放物線軌道
E>0、e>1 双曲線軌道
E=T+Vで一定であるために、閉軌道は、T<|V|となるものであり、そして開軌道は、T≧|V|となるものである。逆二乗場における楕円運動に対する運動エネルギー<T>の時間平均は、ポテンシャルエネルギー<V>の時間平均の1/2であり、<T>=1/2<V>である。
The Unification of Spacetime, the Forces, Matter, and Energy, Mills, R., Technomics Publishing Company, Lancaster, PA, (1992)のOne Electron Atom Sectionにおいて示された如く、電気逆二乗力は保存される。こうして、電子の角運動量hと原子軌道球体のエネルギーは、一定である。さらに、軌道球体は、境界条件が満たされる時、無放射性である。
中心力方程式、方程式(90)は、円形、楕円、放物線又は双曲線である軌道解を有する。前者の2つの形式の解は、原子及び分子軌道と関連する。これらの解は、無放射性である。The Unification of spacetime, the Forces, Matter, and Energy, Mills, R., Technomics Publishing Company, Lancaster, PA, (1992)のOne Electron Atom Sectionにおいて与えられた無放射の境界条件は、光の速度において移動する波と同期する電荷密度関数の空間時間フーリエ変換の成分の不在である。境界条件は、軌道球体における点毎の速度が、
である時、満たされる。許容速度と角周波数は、
によってrに関連される。The Unification of Spacetime, the Forces, Matter, and Energy, Mills, R., Technomics Publishing Company, Lancaster, PA, (1992)のOne Electron Atom Sectionにおいて方程式(8.17)により示された如く、この条件は、ラジアルディラックデルタ関数と時間調和関数の積関数に対して満たされ、この場合、角周波数wは、一定であり、方程式(98)によって与えられる。
ここで、Lは角運動量であり、そしてAは、閉測地軌道の面積である。2次元楕円体と時間調和関数の積を具備する中心力方程式の解を考える。積関数の空間部分は、楕円体の方程式とラジアルディラックデルタ関数の畳み込みである。2つの関数の畳み込みのフーリエ変換は、関数の個別フーリエ変換の積である。こうして、境界条件は、
である時、楕円体時間調和関数に対して満たされ、ここで、楕円の面積は、
A=πab (101)
であり、そして2bは、半短径軸の長さであり、2aは、半長径軸の長さである。分子水素の幾何形状は、半長径軸の長さである。分子水素の幾何形状は、主軸として核間軸を有する楕円である。こうして、電子軌道は、2次元楕円体時間調和関数である。質量は、焦点において光子の中心場によって決定される如く、測地時間に調和的に従う。核間軸の回りの回転対称性は、さらに、軌道が長球面であることを決定する。一般に、以後楕円体分子軌道(M.O.'s)と呼ばれる、分子結合の楕円体軌道は、一般方程式
を有する。楕円体の半主軸は、a、b、cである。
楕円体座標において、ラプラシアンは、
である。楕円体M.O.は、その表面が方程式(102)によって与えられる帯電導体に等価である。それは、全電荷qを保持し、そしてそのポテンシャルは、方程式(103)の楕円体座標におけるラプラシアンの解である。
軌道球体の励起状態は、The Unification of Spacetime, the Forces, Matter, and Energy, Mills, R., Technomics Publishing Company, Lancaster, PA, (1992)のOne Electron Atom (Quantization) SectionのExcited Statesにおいて議論される。楕円体M.O.'sの場合に、励起電子状態は、離散周波数の光子がM.O.の楕円体共鳴器空洞においてトラップされる時、生成される。光子は、M.O.表面における有効電荷を変化させ、この場合、中心場は、楕円体であり、光子とM.O.の焦点においてトラップされた光子の有効電荷から生ずる。力平衡は、基底状態楕円体と共焦の一連の楕円体等ポテンシャルの2次元表面において達成される。トラップされた光子は、方程式(103)において、楕円体座標におけるラプラシアンの解である。
軌道球体の場合の如く、高位及び低位エネルギー状態は、等しく妥当である。両方の場合における光子定在波は、楕円体座標におけるラプラシアンの解である。楕円体共鳴器空洞に対して、許容円周4aEと光子定在波長λの間の関係は、
4aE=nλ (104)
であり、ここで、nは整数であり、そして
が、方程式(104)の楕円積分Eにおいて使用される。方程式(104)と(105)を適用すると、方程式(100)によって与えられた許容角周波数と光子定在波角周波数wの間の関係は、
であり、ここで、n=1、2、3、4、..
n=1/2、1/3、1/4、
は、n=1に対する許容角周波数であり、aとbは、n=1に対する許容半長径及び半短径軸である。
その表面が方程式(102)によって与えられる帯電導体に等価な楕円体M.O.のポテンシャルを計算する。それは、全電荷qを保持し、そして我々は、初期的に外部場はないと仮定する。我々は、ポテンシャルφと、導電表面上における電荷分布σを知りたい。この問題を解決するために、無限大において正則であり、所与の楕円体で定数の、方程式(103)を満足するポテンシャル関数が、見いだされなければならない。今、ξが、その軸が指定値a、b、cを有する標準表面ξ=0とすべて共焦である楕円体の族のパラメータである。変数ζとηは、共焦双曲面のパラメータであり、それ自体、任意の楕円体ξ=定数における位置を測定するために役立つ。表面上において、ξ=0。このため、φは、ζとηに独立でなければならない。我々が、方程式(103)を満足し、無限大において適正に挙動するξのみに従属する関数を見付けるならば、それは、楕円体ξ=0の外側の任意の点において正しくポテンシャルを表現するために調整される。
φ=φ(ξ)と仮定する。ラプラシアンは、
に還元され、これは、積分により、
につながり、ここで、Cは任意の定数である。上限の選定は、無限大において適正な挙動を保証する如くである。ξが非常に大きくなる時、Rξが、ξ3/2に接近し、そして
である。一方、楕円体の方程式は、形式
において書かれる。r=x+y+zが原点から楕円体ξにおける任意の点への距離であるならば、xが非常に大きくなる時、ξ→rであり、このため、原点から大きな距離において、
である。このため、方程式(108)の解は、無限大において正則である。さらに、方程式(111)は、Cの値を直ちに決定することを可能にする。というのは、どのような分布であれ、遠隔点における展開の支配項は、分布の全電荷に等しい原点における点電荷のポテンシャルであり、この場合、qである。このため、C=q/8πεであり、そして任意の点におけるポテンシャルは、
である。等ポテンシャル表面は、楕円体x=定数である。方程式(112)は、楕円積分であり、その値は、作表された(例えば、Jahnke-Emde, Tables of Functions, 2nd ed., Teubner, (1993))。
正規微分を獲得するために、我々は、曲線座標uに沿った距離が、duではなく、hduにより測定されることを想起しなければならない。楕円体座標において、
である。表面ξ=0上の電荷密度σは、
である。x、h、zの項においてx、y、zを規定して、x=0と置くと、
が、容易に検証される。結果的に、直角座標における電荷密度は、
である。(M.O.の質量密度関数は、その電荷密度関数に等価であり、この場合、mは、方程式(117)のqに置き換わる。)点x、y、zにおける楕円体に接する平面の方程式は、
であり、ここで、X、Y、Zは、平面における走行座標である。X、YとZの座標の平方の合計の平方根により割算した後、右辺は、原点から接面への距離Dである。即ち、
であり、その結果、
である。言い換えれば、帯電楕円体導体の任意の点における表面密度は、楕円体の中心から点における楕円体に接する平面への垂直距離に比例する。電荷は、こうして、原点から離れたより鋭い丸端部においてより大きくなる。
水素形分子及び分子イオンの場合に、核間軸の回りの回転対称性は、軸の2つが等しいことを必要とする。こうして、M.O.は、偏球であり、そして方程式(112)は、基本関数の項において積分される。a>b=cならば、偏球は、長球であり、そして我々は、ポテンシャル
を見いだす。
(偏球力方程式)
(電気力)
偏球M.O.は、ξ=0に対して方程式(121)によって与えられた一定ポテンシャルの2次元表面である。孤立電子M.O.に対して、内側の電界は、ガウスの法則
によって与えられる如くゼロであり、ここで、M.O.の内側の電荷密度rは、ゼロである。2次元表面におけるガウスの法則は、
である。εは、ゼロである内側電界である。楕円体M.O.の電界は、方程式(114)と方程式(115)によって与えられたsを方程式(123)に代入することにより与えられる。
偏球座標における電界は、
である。
方程式(106)から、「基底状態」内水素形分子イオンに対応する楕円場の大きさは、整数である。整数は、水素分子イオンの場合に1であり、そして各ジヒドリノ分子イオンの場合に1よりも大きな整数である。2つの陽子からの中心電気力Feは、
である。ここで、pは、水素分子イオンに対して1であり、そしてpは、各ジヒドリノ分子及び分子イオンに対して1よりも大きな整数である。
(求心力)
電子M.O.の各微小点質量は、その偏心角θが、一定率において変化するようにして、偏球M.O.の測地軌道に沿って移動する。それは、時間tにおいてθ=ωtであり、ここで、ωは定数である。そして
は、測地線の楕円のパラメータ方程式である。a(t)が加速度ベクトルを表記するならば、
である。言い換えれば、加速度は、一定角速度wを有する円形運動の場合における如く求心性である。求心力Fは、
=ma=−mωr(t) (129)
である。無放射は、方程式(106)によって与えられた、ω=定数である時、生ずる。方程式(106)によって与えられたωの方程式(129)への代入は、
を与え、ここで、Dは、原点から方程式(119)によって与えられた接平面への距離である。Xが次の如く定義されるならば、
方程式(114)、(120)、(124)と(126)から、
D=2abX (132)
となる。電気力と求心力の間の力平衡は、
であり、これは、
である時、方程式(127)によって与えられるパラメータ解を有する。
(水素形分子イオンのエネルギー)
方程式(106)から、「基底状態」内水素形分子に対応する楕円場の大きさは、整数である。焦点(ξ=0)における陽子のp倍の大きさの場における電子M.O.のポテンシャルエネルギーVは、
であり、この場合、
である。2c’は、核間距離である焦点の間の距離である。電子M.O.の運動エネルギーTは、方程式(133)の左側の積分により与えられる。
極座標における軌道方程式(86−88)から、次の関係が導出される。
任意の楕円に対して、
である。こうして、
である。方程式(130)と(137)、及び(92)と(137)をそれぞれ使用して、極座標のbは、楕円座標のc’=√a−bに対応し、そして一つの引力焦点を極座標のkは、2つの引力焦点を有する楕円座標の2kによって置き換えられることが認められる。楕円座標において、kは、方程式(124)と(126)によって与えられる。
そして電子に対するLは、hに等しい。こうして、楕円座標において、
である。方程式(134)によって与えられたaの方程式(142)への代入は、
である。方程式(143)から核間距離は、2c’=2a/pである。長球M.O.、b=c、の半短径軸の長さの半分は、
である。方程式(144)へのa=2a/pとc’=a/pの代入は、
である。偏心率eは、
である。方程式(146)へのa=2a/pとc’=a/pの代入は、
である。焦点(x=0)における陽子のp倍の大きさの場における陽子−陽子斥力によるポテンシャルエネルギーVは、
である。方程式(135)、(137)と(148)へ方程式(134)と(145)によって与えられたaとbをそれぞれ代入すると、
となる。結合解離エネルギーEは、対応する水素原子又はヒドリノ原子の結合エネルギーとEの間の差である。
(振動)
逆二乗力によって決定された軌道の摂動は、軌道の単純調和振動運動を生ずる。半径aの円形軌道の場合に対して、この振動の角周波数の近似は、
である。振動する電荷は放射する。しかし、水素分子、水素分子イオン、ジヒドリノ分子、及びジヒドリノ分子イオンを含む分子と分子イオンは、主軸に沿った陽子の位置の時間調和振動である無放射零次振動を示す。陽子は、焦点に位置し、そして無放射は、楕円の幾何形状により、ここで、電子M.O.は楕円体である。楕円の基本特性は、任意の方向において焦点から発せられた光線は、楕円から他方の焦点へ反射され、そして光線パスの長さの合計は、定数2aである。
振動する電荷r(t)=d sinwtは、フーリエスペクトル
を有し、ここで、Jは、次元mのベッセル関数である。これらのフーリエ成分は、光速度に等しい位相速度を取得する。楕円体M.O.の楕円体共鳴器空洞の焦点における2つの振動する電荷を考える。方程式(156)において与えられた如く基本周波数のほかに、高調波を有する無放射定在電磁波が、励起される。この無放射定在波は、分子の零次振動を生ずる。零次モードは、基本周波数ωのすべての調波の破壊的干渉のある定在波である。光線は、反射により180°の位相シフトを受け、そして陽子は、反対の相対方向において振動する。こうして、相互破壊的干渉は、反射光線に対して一方の焦点から他方の焦点への距離xが、波長λに等しい時生じ、ここで、λは、
である。
となる。時間調和運動に対して、
である。運動エネルギーTは、
によって与えられる。陽子の振動エネルギーEPvibは、陽子の最大振動運動エネルギーに等しい。方程式(160)への方程式(158)と(159)の代入と2つの陽子に対応する2の掛算は、
である。振動エネルギーは、電子M.O.の振動エネルギーと等しい陽子の振動エネルギーの合計である。
ここで、mは、陽子の質量の合計であり、各質量はmである。
m=m (163)
そして、Xは2aである。こうして、振動エネルギーは、
である。aの単位のaに対して、
である。時間平均核間距離は、全エネルギー対核間距離関数が、全エネルギーが最小である核間距離よりも大きな核間距離に対する低位傾斜に関して非対称であるために、零次振動によって増大される。伸長は、主軸に沿って発生し、そして全エネルギー対核間距離関数を、振動による寄与を含む新関数にシフトする。半長径軸aにおいて小増大と、半短径軸bにおいて相互減少を有する、方程式(152)によって与えられた摂動E、M.O.の全エネルギーは、反復により算出される。方程式(100)によって与えられたM.O.の角周波数は、aとbが相反小部分だけ変化される時、不変である。補正されたaとbは、Eにおける変化が、振動エネルギーに等しい時、獲得される。振動エネルギーは、2つの等しい成分、陽子の振動エネルギーと電子M.O.の振動エネルギー、の合計である。振動は、分子内のエネルギーの再分布を生ずる。方程式(135)、(137)と(148)によって与えられたM.O.ポテンシャルと運動エネルギー項は、ポテンシャルと振動の運動エネルギーとπラジアンを位相外れで付加する。こうして、分子のエネルギーは、振動エネルギーの半分に等しい量だけ減少する。半長径軸におけるx%の増大と半短径軸における相反減少は、振動エネルギーだけEを減少させ、半分の振動エネルギーに等しいエネルギーを放出する。振動エネルギーの半分だけの全エネルギーの縮小により、方程式(149)、(150)、(151)、(152)と(154)へのa=(1+x/100)2a/pとb=1/(1+x/100)×(√3/p)aの代入は、
である。方程式(166)は、結合解離エネルギーであり、ここで、Evibは、方程式(167)によって与えられる。方程式(165)へのa=(1+x/100)2a/pの代入は、
である。零次振動は、状態が無放射性であり、エネルギー最小であるために生ずる。さらに、方程式(165)によって与えられた離散エネルギーの電磁放射線は、共鳴器空洞においてトラップされ、ここで、構成的干渉が焦点において生ずる。これらの定在波は、The Unification of Spacetime, the Forces, Matter, and Energy, Mills, R., Technomics Publishing Company, Lancaster, PA, (1992)のExcited States Sectionにおいて記載された如く、楕円面において電界を変化させる。こうして、長及び短軸は増大し、そして方程式(149)、(150)、(151)と(152)によって与えられた分子の全エネルギーは増大する。これらの定在波の光子は、零次周波数よりも高い周波数において分子の振動を駆動するが、再放射される。振動遷移のエネルギーは、遷移の前後に励起されたモードのエネルギーの合計の差によって与えられる。モードは、量子化され、そして方程式(165)から、モードのエネルギー間隔は、全振動エネルギーが増大する時、接近する。
(楕円体M.O.の励起電子状態)
軌道球体の励起状態は、The Unification of Spacetime, the Forces, Matter, and Energy, Mills, R., Technomics Publishing Company, Lancaster, PA, (1992)のOne Electron Atom (Quantization) SectionのExcited Statesにおいて議論される。楕円体M.O.の場合に、励起電子状態は、離散周波数の光子がM.O.の楕円体共鳴器空洞においてトラップされる時、生成される。光子は、M.O.表面において有効電荷を変化させ、この場合、中心場は、楕円体であり、陽子と、M.O.の焦点においてトラップされた光子の有効電荷から生ずる。力平衡は、基底状態楕円体と共焦の一連の楕円体の等ポテンシャルの2次元表面において達成される。トラップされた光子は、方程式(103)の楕円体座標におけるラプラシアンの解である。
(楕円体M.O.の磁気モーメント)
現ループの磁気双極子モーメントμは、
μ=iA (168)
である。楕円の面積は、方程式(101)によって与えられる。中心場による任意の楕円軌道に対して、周波数fは、
である。ここで、Lは角運動量である。電流iは、
である。ここで、eは電荷である。方程式(168)へ方程式(170)と(101)の代入(ここて、Lは電子の角運動量hである)は、
であり、これは、ボーア磁子である。
(楕円体M.O.の磁界)
磁界は、一様に磁化された楕円体に等価な静磁気境界値問題として解決される(Stratton, J. A., Electromagnetic Theory McGraw-Hill Book Company, (1941), P.257を参照せよ。)。楕円体M.O.の内側の磁気スカラーポテンシャルΦは、
である。M.O.の外側の磁気スカラーポテンシャルΦは、
である。楕円体M.O.の内側の磁界H は、
である。楕円体M.O.の内側の磁界は、一様であり、短軸に平行である。
(水素形分子)
(力平衡)
水素形分子は、楕円場によって結合された2つの識別可能な電子を具備する。各電子は、遠心力を受け、そして平衡する求心力(各電子における)は、電子と楕円電界の間の電気力と、2つの電子の間の磁気力によって発生され、電子を対にする。水素形分子の本場合において、偏心率が1/√2に等しいならば、電子の間の磁気力のベクトル投影、The Unification of Spacetime, the Forces, Matter, and Energy, Mills, R., Technomics Publishing Company, Lancaster, PA, (1992)のTwo Electron Atom Sectionの方程式(3.15)の√3/4は、1である。分子は、自己一貫性により解かれる。e=1/√2を仮定せよ。その時、The Unification of Spacetime, the Forces, Matter, and Energy, Mills, R., Technomics Publishing Company, Lancaster, PA, (1992)のTwo Electron Atom Sectionの方程式(3.18)と方程式(133)によって与えられた力平衡方程式は、
である。方程式(177)の(142)への代入は、
である。方程式(144)への方程式(177)と(178)の代入は、
である。方程式(146)への方程式(177)と(178)の代入は、
である。偏心率は、1/√2である。こうして、境界値問題として獲得された自己完結性の解は、正しい。
方程式(178)に2を掛算することにより与えられた核間距離は、a√2/pである。
(水素形分子のエネルギー)
方程式(149−153)で分子イオンに対して前に規定されたエネルギー成分は、対応する分子の場合にあてはまる。そして、各分子エネルギー成分は、方程式(175)において対応する力の積分により与えられ、ここで、各エネルギー成分は、2つの等価電子に対する総和である。パラメータaとbは、それぞれ、方程式(177)と(179)によって与えられる。
方程式(175)の磁気力に対応するエネルギーVは、
である。
=V+T+V+V (185)
結合解離エネルギーEは、対応する水素原子又はヒドリノ原子の結合エネルギーとEの間の差である。
水素形分子イオンの場合における如く、時間平均核間距離は、零次分子振動によって増大される。半長径軸におけるy%の増大と半短径軸における相反減少は、振動エネルギーの半分に等しいエネルギーを放出する。振動エネルギーの半分だけの全エネルギーの縮小により、方程式(181−188)へのa=(1+y/100)a/pとb=1/(1+y/100)p(1/√2)aの代入は、
である。方程式(189)は、結合解離エネルギーであり、この場合、Evibは、方程式(190)によって与えられる。方程式(165)へのa=(1+y/100)a/pの代入は、
である。
(水素分子イオンH[2c’=√2a
電気力と求心力の間の力平衡は、方程式(133)によって与えられ、ここで、p=1である。
これは、
a=2a (192)
である時、方程式(127)によって与えられるパラメータ解を有する。半長径軸aはまた、方程式(134)によって与えられ、ここで、p=1である。焦点の間の距離である核間距離2c’は、方程式(143)によって与えられ、ここで、p=1である。
2c’=2a (193)
実験的核間距離は、2aである。半短径軸は、方程式(145)によって与えられ、ここで、p=1である。
偏心率eは、方程式(147)によって与えられる。
(分子水素イオンのエネルギー)
焦点(x=0)における陽子の場における電子M.O.のポテンシャルエネルギーVは、方程式(135)によって与えられ、ここで、p=1である。
陽子−陽子斥力によるポテンシャルエネルギーVは、方程式(148)によって与えられ、ここで、p=1である。
電子M.O.の運動エネルギーTは、方程式(137)によって与えられ、ここで、p=1である。
方程式(196)、(197)と(198)へそれぞれ方程式(192)と(194)によって与えられたaとbを代入すると、
結合解離エネルギーEは、対応する水素原子の結合エネルギーとEの間の差である。
方程式(199−206)は、方程式(149−154)に等価であり、ここで、p=1である。
(振動)
逆二乗力によって決定された軌道の摂動は、軌道の単純調和振動運動を生ずることが示される。零次振動は、状態が無放射性であり、エネルギー最小であるために生ずる。時間平均核間距離は、零次振動によって増大される。半長径軸における0.1%増大と半短径軸における相反減少は、振動エネルギーだけETを減少させ、振動エネルギーの半分に等しいエネルギーを放出する。振動エネルギーの半分だけの全エネルギーの縮小により、方程式(196)、(197)、(198)、(204)と(206)へのa=2.002aとb=1.7303aの代入は、
である。方程式(207)は、結合解離エネルギーであり、ここで、Evibは、方程式(208)によって与えられる。実験値は、2.78eVである。方程式(165)へのa=2.002aの代入は、
vib=0.147eV (208)
である。
(水素分子H[2c’=√2a])
(力平衡)
水素分子に対する力平衡方程式は、方程式(175)によって与えられ、ここで、p=1である。
これは、
a=a (210)
である時、方程式(127)によって与えられるパラメータ解を有する。半長径軸aはまた、方程式(177)によって与えられ、ここで、p=1である。焦点の間の距離である核間距離2c’は、方程式(178)によって与えられ、ここで、p=1である。
2c’=√2a (211)
実験的核間距離は、√2aである。半短径軸は、方程式(179)によって与えられ、ここで、p=1である。
偏心率eは、方程式(180)によって与えられる。
e=1/√2 (213)
(分子水素のエネルギー)
水素分子のエネルギーは、方程式(181−187)によって与えられ、ここで、p=1である。
磁気力のエネルギーVは、
結合解離エネルギーEは、対応する水素原子の結合エネルギーとEの間の差である。
=E(2H[a]・E=4.43eV (221)
水素分子イオンの場合における如く、時間平均核間距離は、零次分子振動によって増大される。半長径軸における0.7%増大と半短径軸における相反減少は、振動エネルギーの半分に等しいエネルギーを放出させる。振動エネルギーの半分だけの全エネルギーの縮小により、方程式(214−221)へのa=1.007aとb=0.702aの代入は、
である。方程式(222)は、結合解離エネルギーであり、ここで、Evibは、方程式(223)によって与えられる。実験値は、4.75eVである。方程式(165)へのa=1.005aの代入は、
vib=0.582eV (223)
である。第1振動遷移の実験値による量子調和振動子近似を使用して算出される実験値は、0.55eVである。
(ジヒドリノ分子イオンH*[2c’=a
電気力と求心力の間の力平衡は、方程式(133)によって与えられ、ここで、p=2である。
これは、
a=a (225)
である時、方程式(127)によって与えられるパラメータ解を有する。半長径軸aはまた、方程式(134)によって与えられ、ここで、p=2である。焦点の間の距離である核間距離2c’は、方程式(143)によって与えられ、ここで、p=2である。
2c’=a (226)
半短径軸は、方程式(145)によって与えられ、ここで、p=2である。
偏心率eは、方程式(147)によって与えられる。
e=1/2 (228)
(ジヒドリノ分子イオンH*[2c’=a]+のエネルギー)
焦点(x=0)における陽子の2倍の大きさの場における電子M.O.のポテンシャルエネルギーVeは、方程式(135)によって与えられ、ここでp=2である。
焦点(ξ=0)における陽子の2倍の大きさの場における陽子−陽子斥力によるポテンシャルエネルギーVは、方程式(148)によって与えられ、ここで、p=2である。
電子M.O.の運動エネルギーTは、方程式(137)によって与えられ、ここで、p=2である。
方程式(229)、(230)と(231)へ方程式(225)と(227)によって与えられたaとbをそれぞれ代入すると、
結合解離エネルギーEは、対応するヒドリノ原子の結合エネルギーとEの間の差である。
=E(H[a/2])−E=10.69eV (238)
方程式(232−238)は、方程式(149−154)と等価であり、ここで、p=2である。
(振動)
逆二乗力によって決定された軌道の摂動は、軌道の単純調和振動運動を生ずることが示される。零次振動は、状態が無放射性であり、エネルギー最小であるために生ずる。時間平均核間距離は、零次振動によって増大される。半長径軸における0.15%増大と半短径軸における相反減少は、振動エネルギーだけEを減少させ、振動エネルキーの半分に等しいエネルギーを放出する。振動エネルギーの半分だけの全エネルギーの縮小により、方程式(229)、(230)、(231)、(236)と(238)へのa=1.0015aとb=0.8647aの代入は、
である。方程式(239)は、結合解離エネルギーであり、ここで、Evibは、方程式(240)によって与えられる。方程式(165)へのa=1.0015aの代入は、
vib=0.588eV (240)
である。
(ジヒドリノ分子H*[2c’=a/√2])
(力平衡)
ジヒドリノ分子H*[2c’=a/√2]に対する力平衡方程式は、方程式(175)によって与えられ、ここで、p=2である。
これは、
a=a/2 (242)
である時、方程式(127)によって与えられるパラメータ解を有する。半長径軸aはまた、方程式(177)によって与えられ、ここで、p=2である。焦点の間の距離である核間距離2c’は、方程式(178)によって与えられ、ここで、p=2である。
半短径軸は、方程式(179)によって与えられ、ここで、p=2である。
偏心率eは、方程式(180)によって与えられる。
e=1/√2 (245)
(ジヒドリノ分子H*[2c’=a/√2]のエネルギー)
ジヒドリノ分子H*[2c’=a/√2]のエネルギーは、方程式(181−187)によって与えられ、ここで、p=2である。
磁気力のエネルギーVは、
結合解離エネルギーEは、対応するヒドリノ原子の結合エネルギーとEの間の差である。
ジヒドリノ分子イオンの場合における如く、時間平均核間距離は、零次分子振動によって増大される。半長径軸における0.7%増大と半短径軸における相反減少は、振動エネルギーの半分に等しいエネルギーを放出する。振動エネルギーの半分だけの全エネルギーの縮小により、方程式(246−253)へのa=0.5035aとb=0.351aの代入は、
である。方程式(254)は、結合解離エネルギーであり、ここで、Evibは、方程式(255)によって与えられる。方程式(165)へのa=0.5035aの代入は、
vib=2.33eV (255)
である。
(イオン化エネルギー)
(ジヒドリノ分子の第1イオン化エネルギーIP
は、それぞれ、方程式(239)と(254)の零次振動により、方程式(236)と(250)によって与えられる。
第2イオン化エネルギーIPは、方程式(239)の零次振動により、方程式(236)によって与えられる。
IP=65.39eV (259)
ヒドリノ原子は、ジヒドリノ分子を形成するために電子とさらに反応するヒドリノ分子イオンを形成するために、水素、重水素、又は三重水素核と反応する。
放出エネルギーは、
E=E(H[a/p])−E (261)
である。ここで、Eは、方程式(254)で零次振動により、方程式(250)によって与えられる。
ヒドリノ原子は、ジヒドリノ分子を形成するために、水素、重水素、又は三重水素原子と反応する。
放出エネルギーは、
E=E(H[a/p])+E(H[a])−E (263)
である。ここで、Eは、方程式(254)で零次振動により、方程式(250)によって与えられる。
(水素形分子及び分子イオンの「基底状態」内遷移)
軌道球体の励起状態は、The Unification of Spacetime, the Forces, Matter, and Energy, Mills, R., Technomics Publishing Company, Lancaster, PA, (1992)のOne Electron Atom (Quantization) SectionのExcited Statesにおいて議論される。楕円体M.O.の場合に、励起電子状態は、離散周波数の光子がM.O.の楕円体共鳴器空洞においてトラップされる時、生成される。光子は、M.O.表面において有効電荷を変化させ、ここで、中心力は、楕円体であり、陽子と、M.O.の焦点におけるトラップされた光子の有効電荷とから生ずる。力平衡は、基底状態楕円体と共焦の一連の楕円体等ポテンシャルの2次元表面において達成される。トラップされた光子は、方程式(103)の楕円体座標におけるラプラシアンの解である。
軌道球体の場合における如く、高位及び低位エネルギー状態は、等しく妥当である。両方の場合におけり光子定在波は、楕円体座標におけるラプラシアンの解である。楕円体共鳴器空洞に対して、許容円周4aEと光子定在波長λの間の関係は、
4aE=nλ (264)
であり、ここで、nは整数であり、そして
が、方程式(264)の楕円積分Eにおいて使用される。方程式(264)と(265)を適用すると、方程式(100)によって与えられた許容角周波数と光子の定在波角周波数ωの間の関係は、
であり、ここで、n=1、2、3、4、..
n=1/2、1/3、1/4、..
ωは、n=1に対する許容角周波数であり、
とbは、n=1に対する許容半長径及び半短径軸である。
(エネルギー損失)
方程式(266)から、水素分子の「基底状態」内遷移に対応する楕円場の大きさは、整数である。水素形分子のポテンシャルエネルギー方程式は、
であり、ここで、
そしてpは整数である。(これらのエネルギーは、零次振動に対応するエネルギー成分を含まないことにおいて接近する。正確なエネルギーは、方程式(267−268)によって与えられ、ここで、パラメータaとbは、Vibration Sectionにおいて与えられた如く、零次振動の補正により、方程式(269−270)によって与えられたものである。)エネルギー保存に対して、遷移
を生じさせる水素形分子の共鳴エネルギーホールは、
mp×48.6eV (273)
であり、ここで、mとpは整数である。遷移中、楕円場は、大きさpから大きさp+mに増大される。対応するポテンシャルエネルギー変化は、エネルギーホールによって吸収されたエネルギーに等しい。
エネルギーホール=−V−V=mp×48.6eV (274)
一層のエネルギーは、核間距離が「収縮」する時、水素形分子によって放出される。遷移中に放出された全エネルギーEは、
である。(このエネルギーは、零次振動に対応するエネルギー成分を含まないことにおいて近似する。正確なエネルギーは、Vibration Sectionにおいて与えられた如く、零次振動を補正して、方程式(275)によって与えられる。)
水素形分子及び分子イオンの全エネルギーウェルの概略図が、第3図において与えられる。一つのポテンシャルエネルギーレベルから下位レベルへの遷移に係わる発熱反応はまた、以後、HECTER(Hydrogen Emission by Catalytic Thermal Electronic Relaxation)と呼ばれる。
分数量子数に対応する「基底状態」内エネルギーレベルにおいてその電子を有する水素形分子は、以後、ジヒドリノ分子と呼ばれる。核間距離2c’=√2a/p(ここでpは整数)のジヒドリノ分子の指定は、H*[2c’=√2a/p]である。全エネルギーの関数としての水素形分子のサイズの概略図は、第4図において与えられる。
水素分子の第1の「基底状態」内遷移に対応する楕円場の大きさは、2である。エネルギー保存から、核間距離2c’=√2aを有する水素分子から核間距離2c’=1/√2aを有する第1の「基底状態」内への遷移を励起する水素分子の共鳴エネルギーホールは、方程式(267−271)によって与えられ、ここで、楕円場は、大きさ1から大きさ2に増大される。
エネルギーホール=−V−V=48.6eV (278)
言い換えれば、水素分子の楕円「基底状態」場は、フーリエ成分の重ね合わせと考えられる。エネルギー
m×48.6eV (279)
(ここでmは整数)の負フーリエ成分の除去は、各焦点における陽子のm倍だけ楕円体殻の内側の正楕円場を増大させる。合成楕円場は、楕円体座標においてラプラシアンの時間調和解である。対応するポテンシャルエネルギー変化は、エネルギーホールによって吸収されたエネルギーに等しい。
エネルキーホール=−V−V=m×48.6eV (280)
一層のエネルギーは、核間距離が「収縮」する時、水素分子によって放出される。核間距離2c’=√2aを有する水素分子は、「基底状態」内レベルへの遷移を経させられ、そして力平衡と無放射が達成される核間距離は、2c’=√2a/1+mである。「基底状態」からこの核間距離へ崩壊する際に、
の全エネルギーが放出される。
好ましい実施態様において、約m×48.6eVのエネルギーホールが、電子が「基底状態」よりも低い量子化ポテンシャルエネルギーレベルに緩和するように刺激される時、水素分子から熱を放出させる電気化学反応物(電気触媒対)を含む反応物の電子伝達反応によって設けられる。電子伝達反応、エネルギーホールによって除去されたエネルギーは、この遷移を刺激するために放出された水素エネルギーと共鳴する。水素分子源は、電解エネルギー反応器の場合に、水の電解中陰極の表面における生産物であり、そして加圧ガスエネルギー反応器又はガス放電エネルギー反応器の場合に水素化物である。
(分子のための触媒エネルギーホール構造)
(単一電子伝達)
エネルギーホールは、原子、イオン、分子、イオン及び分子複合物を含む参与種の間の電子の伝達によって設けられる。一つの実施態様において、エネルギーホールは、一つの種から別の種への電子の伝達を具備し、これにより、電子供与種のイオン化エネルギーの合計から電子受容種のイオン化エネルギー又は電子親和力を差し引いた差は、約mp×48.6eVに等しい(ここでmとpは整数である)。
(単一電子伝達(2つの種))
3つの共鳴器空洞のカプリングによる効率的な触媒系は、鉄とリチウムを含む。例えば、鉄の第4イオン化エネルギーは、54.8eVである。このエネルギーホールは、明らかに、共鳴吸収に対して高すぎる。しかし、Liは、Liに還元される時、5.392eVを放出する。この時、Fe3+からFe4+とLiからLiの組み合わせは、49.4eVの正味エネルギー変化を有する。
そして、全反応は、
である。分子が収縮する時放散されたエネルギーは、エネルギーホールに失われたエネルギーよりもずっと大きいことに注意せよ。そして、放出エネルギーは、従来の化学反応に比較して大きい。
3つの共鳴器空洞のカプリングによる効率的な触媒系は、スカンジウムを含む。例えば、スカンジウムの第4イオン化エネルギーは、73.47eVである。このエネルギーホールは、明らかに、共鳴吸収のためには高すぎる。しかし、Sc3+は、Sc2+に還元される時、24.76eVを放出する。この時、Sc3+からSc4+とSc3+からSc2+の組み合わせは、48.7eVの正味エネルギー変化を有する。
そして、全反応は、
である。
3つの共鳴器空洞のカプリングによる効率的な触媒系は、イットリウムを含む。例えば、イットリウムの第4イオン化エネルギーは、64.00eVである。このエネルギーホールは、明らかに、共鳴吸収のためには高すぎる。しかし、Pb2+は、Pbに還元される時、15.03eVを放出する。この時、Ga3+からGa4+とPb2+からPbの組み合わせは、48.97eVの正味エネルギー変化を有する。
そして、全反応は、
である。
収縮する水素分子のエネルギーホールを生成することができる、原子又はイオンから原子又はイオンへの一つの電子の伝達による触媒系が、次の表において与えられる。イオン(n)を続く列における番号は、原子の第nイオン化エネルギーである。それは、例えば、Ga3++64.00eV=Ga4++eとH+e=H+13.60eVである。
(1電子移動(1つの種))
原子、イオン、分子、およびイオンまたは分子化合物を含む関与種から電子が真空エネルギーレベルにイオン化することによってエネルギーホールが与えられる。1つの態様において、このエネルギーホールは、1つの種から電子が真空エネルギーレベルにイオン化することを含み、それによるその電子供与種のイオン化エネルギーは約mp×48.6eVに等しく、ここで、mおよびpは整数である。原子またはイオンから1つの電子が水素分子を収縮させるエネルギーホールを作り出し得る真空エネルギーレベルに移動することで働く触媒系を以下に表に挙げる。原子記号の後の数字(n)はこの原子が有するn番目のイオン化エネルギーである。即ち、例えばNa+47.29eV=Na2++e
(多電子移動)
原子、イオン、分子、およびイオンおよび分子化合物を含む関与種間で多数の電子が移動することによってエネルギーホールが与えられる。1つの態様において、このエネルギーホールは、1つ以上の種から1つ以上の種にt個の電子が移動することを含み、それによるその電子供与種のイオン化エネルギーおよび/または電子親和力の合計からその電子受容種のイオン化エネルギーおよび/または電子親和力の合計を引いた値は約mp×48.6eVに等しく、ここで、m、pおよびtは整数である。
原子、イオン、分子、およびイオンおよび分子化合物を含む関与種間で多数の電子が移動することによってエネルギーホールが与えられる。1つの態様において、このエネルギーホールは、1つの種から別の種にt個の電子が移動することを含み、それによるその電子供与種のt連(t consecutive)電子親和力および/またはイオン化エネルギーからその電子受容体のt連イオン化エネルギーおよび/または電子親和力を引いた値は約mp×48.6eVに等しく、ここで、m、pおよびtは整数である。
好適な態様において、電子受容種はMnO、AlO、SiOなどの如き酸化物である。好適な電子受容体分子は酸素Oである。
(2電子移動(1つの種))
1つの態様において、エネルギーホールを与える触媒系は、2つのイオン化エネルギーの合計が約mp×48.6eV[ここで、mおよびpは整数である]になるように原子、イオンまたは分子から2個の電子が真空エネルギーレベルにイオン化することで働く。
(2電子移動(2つの種))
別の態様において、エネルギーホールを与える触媒系は、関与する原子、イオンおよび/または分子が有する2つのイオン化エネルギーの合計から2つの電子親和力の合計を引いた値が約mp×48.6eV[ここで、mおよびpは整数である]になるように2個の電子が原子、イオンまたは分子から別の原子または分子に移動することで働く。
(2電子移動(2つの種))
別の態様において、エネルギーホールを与える触媒系は、関与する原子、イオンおよび/または分子が有する2つのイオン化エネルギーの合計から1つのイオン化エネルギーと1つの電子親和力の合計を引いた値が約mp×48.6eV[ここで、mおよびpは整数である]になるように2個の電子が原子、イオンまたは分子から別の原子、イオンまたは分子に移動することで働く。
(他のエネルギーホール)
別の態様では、反応体[電気化学反応体(類)(電気触媒カップル(類))を含む]の電子移動反応によって、各々が方程式(276)
で与えられる約m×67.8eVのエネルギーホールを与え、それにより、水素分子の電子を刺激して「基底状態」のレベルより低い量子化ポテンシャルエネルギーレベルに下げることでその水素分子から熱を放出させる。この電子移動反応、即ちエネルギーホールで取り出すエネルギーは、この遷移を刺激して放出させる水素エネルギーと共鳴する。この水素分子の源は、電解エネルギー反応槽の場合、水の電解中に陰極の表面に生じるものであり、そして加圧ガスエネルギー反応槽またはガス放電エネルギー反応槽の場合、水素ガスまたは水素化物である。
原子、イオン、分子、およびイオンおよび分子化合物を含む関与種間で1個以上の電子が移動することによってエネルギーホールが与えられる。1つの態様において、このエネルギーホールは、1つ以上の種から1つ以上の種にt個の電子が移動することを含み、それによるその電子供与種のイオン化エネルギーおよび/または電子親和力の合計からその電子受容種のイオン化エネルギーおよび/または電子親和力の合計を引いた値は約m×67.8eVに等しく、ここで、mおよびtは整数である。
3つの共鳴体空洞(resonator cavities)のカップリングで働く有効な触媒系はマグネシウムを伴う。例えば、マグネシウムが有する3番目のイオン化エネルギーは80.143eVである。このエネルギーホールは明らかに共鳴吸収にとってあまりにも高すぎる。しかしながら、Sr2+がSrに還元されるとこれは11.03eV放出する。従って、Mg2+がMg3+になるのとSr2+がSrになるのを組み合わせた正味のエネルギー変化は69.1eVである。
そして、この反応全体は、
である。
3つの共鳴体空洞のカップリングで働く有効な触媒系はマグネシウムを伴う。例えば、マグネシウムが有する3番目のイオン化エネルギーは80.143eVである。このエネルギーホールは明らかに共鳴吸収にとってあまりにも高すぎる。しかしながら、Ca2+がCaに還元されるとこれは11.871eV放出する。従って、Mg2+がMg3+になるのとCa2+がCaになるのを組み合わせた正味のエネルギー変化は68.2eVである。
そして、この反応全体は、
である。
他の4つの態様では、反応体[電気化学反応体(類)(電気触媒カップル(類))を含む]の電子移動反応によって、各々がゼロ次振動を用いた方程式(275)で与えられる約n×EeVおよび/またはゼロ次振動を用いた方程式(281)で与えられる約n×EeVおよび/または方程式(222)で与えられる約m×31.94eVおよび/または約95.7eV(これはゼロ次振動を用いた方程式(281)におけるm=1に相当し、方程式(254)と(222)のEzero orderの差で与えられる)のエネルギーホールを与え、それにより、水素分子の電子を刺激して「基底状態」のレベルより低い量子化ポテンシャルエネルギーレベルに下げることでその水素分子から熱を放出させる。この電子移動反応、即ちエネルギーホールで取り出すエネルギーは、この遷移を刺激して放出させる水素エネルギーと共鳴する。この水素分子の源は、電解エネルギー反応槽の場合、水の電解中に陰極の表面に生じるものであり、そして加圧ガスエネルギー反応槽またはガス放電エネルギー反応槽の場合、水素ガスまたは水素化物である。
原子、イオン、分子、およびイオンおよび分子化合物を含む関与種間で1個以上の電子が移動することによってエネルギーホールが与えられる。1つの態様において、このエネルギーホールは、1つ以上の種から1つ以上の種にt個の電子が移動することを含み、それによるその電子供与種のイオン化エネルギーおよび/または電子親和力の合計からその電子受容種のイオン化エネルギーおよび/または電子親和力の合計を引いた値は約m×31.94eV(方程式(222))に等しく、ここで、mおよびtは整数である。
原子、イオン、分子、およびイオンおよび分子化合物を含む関与種間で1個以上の電子が移動することによってエネルギーホールが与えられる。1つの態様において、このエネルギーホールは、1つ以上の種から1つ以上の種にt個の電子が移動することを含み、それによるその電子供与種のイオン化エネルギーおよび/または電子親和力の合計からその電子受容種のイオン化エネルギーおよび/または電子親和力の合計を引いた値は約m×95.7eVに等しく、ここで、mおよびtは整数である。
(エネルギー反応槽)
図5に本発明に従うエネルギー反応槽50を示し、これは、エネルギー反応混合物54を入れる容器52、熱交換器60および蒸気発生器62を含む。この熱交換器60は、収縮し得る材料で構成させた反応混合物が収縮する時の収縮反応で放出される熱を吸収する。これらの熱交換器は、交換器60から熱を吸収する蒸気発生器62と熱を交換して蒸気を作り出す。このエネルギー反応槽50は更に、蒸気発生器62から蒸気を受け取って機械力を発電機80に供給するタービン70を含み、この発電機80は、蒸気エネルギーを電気エネルギーに変換し、このエネルギーは負荷90によって受け取られて仕事を生み出すか或は散逸する。
エネルギー反応混合物54は、エネルギーを放出する材料56(これには水素同位原子源または分子状の水素同位体源が含まれる)と、エネルギーホール源58(これは原子状水素の「収縮」を引き起こす約m×27.21eVおよび分子状水素の「収縮」を引き起こす約m×48.6eV[ここで、mは整数である]を共鳴で取り出す)を含む。この収縮反応は熱と収縮した原子および/または分子を放出する。
この水素源は、水素ガス、水の電解、水素化物由来の水素、または金属−水素溶体由来の水素であってもよい。全ての態様において、エネルギーホール源は、電気化学、化学、光化学、熱、フリーラジカル、音波、或は核反応(類)、または非弾性光子もしくは粒子散乱反応(類)の1つ以上である。後者の2つの場合、本発明のエネルギー反応槽は、上記エネルギーホールを供給する粒子源75bおよび/または光子源75aを含む。このような場合のエネルギーホールは、光子または粒子によって刺激された放出に相当する。それぞれ図7および8に示す加圧ガスエネルギー反応槽およびガス放電反応槽の好適な態様では、光子源75aが水素分子を水素原子に解離させる。約n×27.21eV、n/2×27.21eVまたは40.8eVの少なくとも1つのエネルギーを有する光子を作り出す光子源は、水素原子に収縮反応を受けさせることで刺激エネルギー放出を引き起こす。別の好適な態様において、約n×48.6eV、95.7eVまたはn×31.94eVの少なくとも1つのエネルギーを有する光子を作り出す光子源75aは、水素分子に収縮反応を受けさせることで刺激エネルギー放出を引き起こす。全ての反応混合物において、エネルギーホールの共鳴吸収の活性化エネルギーを低くする静電ポテンシャルまたは電流を供給するように選択した外部エネルギーデバイス75、例えば電極などを用いることができる。別の態様において、この混合物54は更に、エネルギーを放出する材料56の原子および/または分子を吸収する表面または材料を含む。水素、重水素または三重水素を吸収する上記表面または材料は、遷移元素と内部遷移元素を含み、これには、鉄、白金、パラジウム、ジルコニウム、バナジウム、ニッケル、チタン、Sc、Cr、Mn、Co、Cu、Zn、Y、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Ag、Cd、La、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Au、Hg、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Oy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Th、PaおよびUが含まれる。好適な態様において、水素原子を収縮させるエネルギーホール源は、典型的には電気化学カップルを含む触媒エネルギーホール材料58を含み、これには、私が以前に1989年4月28日付けで提出した表題が「Energy/Matter Conversion Methods and Structures」(引用することによって本明細書に組み入れられる)の米国特許出願で記述した触媒カップルが含まれる。好適な態様において、水素分子を収縮させるエネルギーホール源は、典型的には電気化学カップルを含む触媒エネルギーホール材料58を含み、これには、約m×48.6±5eVのエネルギーホールを与える触媒カップルが含まれる。
さらなる態様は、触媒カップル(類)と水素源(これには水素化物および気体状水素が含まれる)の溶融溶体、液状溶体または固溶体を入れる容器52である。水素原子を収縮させる反応槽の場合、この態様は更に、分子状の水素を原子状の水素に解離させる手段を含み、この手段には、遷移金属もしくは内部遷移金属または電磁放射線(光子源75が与えるUV光が含まれる)が含まれる。
本発明の電解セルエネルギー反応槽、加圧ガスエネルギー反応槽およびガス放電エネルギー反応槽は、水素源を入れるための手段、エネルギーホールの固溶体、溶融溶体、液状溶体または気体状溶体の1つに水素原子(分子)を接触させるための手段、および発熱収縮反応が平衡にならないように低エネルギーの水素原子(分子)を除去するための手段を含む。このエネルギーに関する発明は、私が以前に1989年4月28日、1990年12月12日および1993年6月11日付けで提出した表題が「Energy/Matter Conversion Methods and Structures」の米国特許出願および私の出版物であるMills, R., Kneizys, S., Fusion Technology., 210, (1991) 65-81頁(これらは引用することによって本明細書に組み入れられる)の中に更に記述されている。
(電解エネルギー反応槽)
電解エネルギー反応槽は、私が以前に1989年4月28日、1990年12月12日および1993年6月11日付けで提出した表題が「Energy/Matter Conversion Methods and Structures」の米国特許出願(これらは引用することによって本明細書に組み入れられる)の中に記述されている。本発明のエネルギー反応槽の好適な態様は、図5の反応容器52を形成する電解セルを含み、これには、溶融電解セルが含まれる。この電解セル100を一般的に図6に示す。電源110で電力を供給する電源制御装置108を通して陽極104および陰極106に電圧をかけることによって、共鳴収縮エネルギーに等しいエネルギーホールを与える電気触媒カップル(これには、私が以前に1989年4月28日付けで提出した表題が「Energy/Matter Conversion Methods and Structures」の米国特許出願(これは引用することによって本明細書に組み入れられる)に記述した触媒カップルが含まれる)が入っている電解溶液102に電流を通す。また、振動手段112を用いて超音波または機械エネルギーを陰極106および電解溶液102に与えてもよい。ヒーター114を用いて熱を電解溶液102にかける。このセルを密封する場合、圧力調節手段116を用いて電解セル100の圧力を調節する。この反応槽は更に、発熱収縮反応が平衡にならないように低エネルギーの水素を除去する手段101、例えば選択的排気用バルブを含む。
好適な態様において、圧力調節手段122および116を用いて過圧になるのを制御する場合、水素源121を用いて過圧量で水素を供給することによって、この電解セルをゼロ電圧ギャップ(zero voltage gap)で運転する。陰極106の所で水が水素と水酸化物に還元され、そして陽極104の所で水素がプロトンに酸化される。この電解セルエネルギー反応槽の態様は、真空下で低エネルギー水素を取り出す逆燃料セル形態を含む。この態様の好適な陰極106は改質ガス拡散層を有し、これは、第一テフロン膜フィルターと第二カーボン紙/テフロン膜フィルターの複合層を含むガスルート手段を含む。さらなる態様は、容器100の上部に在るコンデンサ140への連結部以外は密封されている反応容器を含む。沸騰する電解液102から発生する蒸気がコンデンサ140内で凝縮しそしてその凝縮した水が容器100に戻るように、上記セルを沸騰状態で運転する。コンデンサ140の上部を通して低エネルギー状態の水素を排気させる。1つの態様では、このコンデンサに、その発生する電解ガスに接触させる水素/酸素再結合器145を含める。この水素と酸素は再結合し、そしてその結果として生じる水は容器100に戻る。この発熱反応で放出される熱[これにより、電解で生じた水素原子(分子)の電子が誘発されて「基底状態」より低いエネルギーレベルへの遷移を受ける]および電解で発生する通常の水素および酸素が再結合することによって放出される熱は、コンデンサ140に連結している図5の熱交換器60で取り出される。
真空下、外場を存在させない場合、水素原子(分子)に収縮遷移を受けさせるように刺激するエネルギーホールは、n×27.21eV(n×48.6)[ここで、nは整数である]である。この共鳴収縮エネルギーは、その原子(分子)を真空とは異なる媒体内に存在させると変化する。その例は、印加電場と固有の磁場か或は外磁場発生器75で与えた印加磁場を有する電解水溶液102の中に存在させる陰極106に吸収される水素原子(分子)である。このような条件下で必要とされるエネルギーホールはn×27.21eV(n×48.6)とは若干異なる。従って、このような条件下で運転する場合、共鳴収縮エネルギーと共鳴する酸化還元エネルギーを有するエネルギーホール源(電気触媒カップル反応体を含む)を選択する。1.4から5ボルトの電圧範囲内でセルを運転する水溶液102の電解でニッケル陰極106を用いる場合、K/KおよびRb(Fe3+/LiおよびSc3+/Sc3+)カップルが水素原子(分子)を収縮させるに好適な態様である。
この陰極は水素原子(分子)を与え、そして水素原子(分子)とその電気触媒カップルが接触する陰極の表面で収縮反応が起こる。従って、この収縮反応はその陰極の表面積に依存する。電流密度が一定の場合、単一面積当たりの水素原子(分子)濃度を一定にすると、表面積が高くなるにつれて収縮反応を受けることで利用され得る反応体の量が多くなる。また、陰極表面積が高くなると電解セルの抵抗が低くなり、それによって、電解効率が改良される。電解セルの好適な陰極(ニッケル陰極を含む)には、表面積が高く、高度に圧縮されて硬化した表面、例えば冷延伸または冷加工表面を有し、そして粒子境界を多数有すると言った特性を持たせる。
この電解セルエネルギー反応槽の好適な態様ではエネルギーホール源を陰極の中に組み込むが、この組み込みを、冷加工で該陰極表面の中にエネルギーホール源を入れることを含む機械的方法、該エネルギーホール源を溶融させて該陰極表面の中に入れそしてエネルギーホール源の溶液に入っている溶媒を該陰極表面に接触させて蒸発させることを含む熱的方法、および電着、イオン衝撃および真空蒸着を含む静電方法で行う。
この収縮反応率は陰極106の組成に依存する。水素原子(分子)が収縮反応でエネルギーを作り出す反応体である。従って、この陰極は、水素原子(分子)を高濃度で効率よく与える必要がある。遷移元素および化合物、アクチニドおよびランタニド元素および化合物、並びにIIIBおよびIVB族の元素および化合物を含む導体または半導体いずれかで陰極106を構成させる。遷移金属は、この金属に応じて高い度合かまたは低い度合で、水素ガスを原子に解離させる。ニッケルおよびチタンは容易に水素分子を解離させることで、水素原子を収縮させるに好適な態様である。この陰極は、吸収される水素原子(分子)のエネルギーを変化させて収縮反応のエネルギーに影響を与え得る。エネルギーホールと共鳴収縮エネルギーとの間に共鳴を与える陰極材料を選択する。水素原子の収縮を触媒する対イオンとして炭酸塩と一緒にK/Kカップルを用いる場合、陰極材料が反応率に対して示す関係は下記の通りである:
Pt<Pd<<Ti,Fe<Ni
この順は、上記材料が水素原子を吸収する時に放出するエネルギーの順と反対である。従って、このようなカップルの場合、水素原子を吸収する度合が低い陰極を用いると反応率が高くなり、それらの電子エネルギー摂動はほとんど起こらない。
また、この媒体を非線形媒体、例えば磁化強磁性媒体などにすると、共鳴体空洞のカップリングおよびそれらの間のエネルギー移動増強が高まる。従って、常磁性または強磁性陰極を用いる場合、非線形磁化媒体を与えるとその陰極における反応率(水素と電気触媒カップル、エネルギーホール、共鳴体空洞のカップリング)が高くなる。別法として、磁場発生器75を用いて磁場をかける。陰極の所に磁場をかけると、吸収される水素のエネルギーが変化し、付随的に、収縮に影響を与えるエネルギーが変化する。磁場はまた、電気触媒反応に伴う電子のエネルギーレベルを変化させることで、電気触媒反応エネルギーの摂動をもたらす。この陰極の磁気特性を選択することに加えて、磁場発生器75でかける磁場の強度を選択して、収縮反応率−パワーアウトプットを最適にする。好適な強磁性陰極はニッケルである。
電解セルの陰極(ニッケル陰極を含む)を奇麗にする好適な方法は、約0.57MのXCO(Xは、電解液のアルカリカチオンであり、これにはKが含まれる)を含む塩基性電解液の中で該陰極を陽極酸化処理しそしてこの陰極をHの希釈溶液に浸漬する方法である。この奇麗にする方法のさらなる態様では、1番目の陰極と同じ材料で出来ている2番目の電極を用いたサイクリックボルタメトリー(cyclic voltametry)を実施する。次に、この陰極を蒸留水で完全に濯ぐ。この陰極表面上の有機材料は触媒反応(これによって、電解で生じる水素原子(分子)の電子が誘発されて「基底状態」より低いエネルギーレベルへの遷移を受ける)を阻害する。このような方法を用いて奇麗にすることにより、その陰極表面から有機材料が除去されてこの陰極表面に酸素原子が付加する。該陰極を陽極酸化処理しそしてこの陰極をH中で奇麗にすることでニッケル表面を含む金属表面を酸素原子でドープ処理すると、この金属と水素原子(分子)との間の結合エネルギーが低くなることでパワーアウトプットが大きく高まり、これによって、その吸収された水素の共鳴収縮エネルギーが、K/K(Sc3+/Sc3+)カップルを含む電気触媒カップルが与えるエネルギーホールに一致する。
水を酸化させる場合、異なる陽極材料は異なる過電圧を有し、これによって抵抗損が影響を受け得る。低い過電圧を有する陽極を用いると効率が高くなる。寸法安定性を示す陽極が好適な陽極であり、これにはニッケル、白金、および白金被覆チタンが含まれる。炭酸塩を対イオンとして用いるK/K電気触媒カップルの場合、ニッケルが好適な陽極である。塩基性溶液中でニッケル陰極と一緒に用いる場合もまたニッケルが好適な陽極である。ニッケルは白金に比較して安価であり、そして新鮮なニッケルは、電解中の陰極に電気メッキされる。
寸法安定性を示す陽極(白金被覆チタン陽極を含む)を奇麗にする好適な方法は、この陽極を約3MのHCl中に約5分間入れた後、これを蒸留水で濯ぐ方法である。
水素収縮の場合、陰極106表面の所で水素原子が水素ガスを形成し、これによって、その陰極表面上に泡が生じ得る。この泡はその水素原子と電気触媒カップルとの間の境界層として作用する。この陰極および/または電解液102を振動させるか或は振動手段112を用いて超音波をかけることによってこの境界を改善することができ、そしてこの電解液102に湿潤剤を添加してその水の表面張力を下げることで泡が発生しないようにすることにより、この境界を改善することができる。滑らかな表面を有する陰極またはワイヤー状の陰極を用いると気体の粘着が防止される。並びに、電源制御装置108のオンオフ回路を用いて間欠電流を与えると、水素ガス発生に続いて溶液内に拡散することで逸散する水素原子が周期的に補給される一方、境界層を生じ得る過剰な水素ガス生成が防止される。
この収縮反応は温度に依存する。たいていの化学反応において、温度が10℃上昇する毎に反応率が2倍になる。温度を高くすると、水素原子(分子)と電気触媒カップルとの間の衝突率が高くなり、それによって、収縮反応率が高まる。温度が室温から大きくそれている場合、エネルギーホールと共鳴収縮エネルギーを多少一致させるに充分なほどその反応体の運動エネルギー分布を変化させてもよい。この率は、上記エネルギーの一致度合または共鳴度合に比例する。収縮反応率−エネルギー生産率が最適になるように温度を調整する。K/K電気触媒カップルの場合に好適な態様は、ヒーター114を用いて熱をかけることで温度を室温より高くしてこの反応を起こさせる態様である。
この収縮反応は電流密度に依存する。電流密度を高くすることは、ある面において、温度を高くすることに相当する。電流密度に伴って衝突率が高くなると共に反応体のエネルギーが高くなる。従って、この率は、反応体の衝突率を高めることで高くなり得るが、しかしながら、この率は、エネルギーホールと共鳴収縮エネルギーを一致させることに関してこの高くした反応体エネルギーが示す影響に応じて高くなるか或は低くなり得る。また、水素原子を収縮させる場合、電流を高くすると抵抗加熱でエネルギー消費が高くなると共に水素の泡が生成し得る。しかしながら、ガス流量が高くなると泡が追い出される可能性があり、それによって、水素ガスの境界層が全くなくなる可能性がある。電源制御装置108を用いて電流密度を調節することにより、余分なエネルギーの生産量を最適にする。好適な態様では、その電流密度を1平方センチメートル当たり1から1000ミリアンペアの範囲にする。
電解水溶液102のpHは収縮反応率に影響を与え得る。この電気触媒カップルが正に帯電している場合、そのpHを高くすると、その負の陰極の所のヒドロニウム濃度が低くなり、従って、この電気触媒カップルカチオンの濃度が高くなる。反応体の濃度を高くすると反応率が高くなる。K/KまたはRb(Sc3+/Sc3+)カップルの場合に好適なpHは塩基性pHである。
電解液102に入れる電気触媒カップルの対イオンは、その遷移状態のエネルギーを変化させると、収縮反応率に影響を与え得る。例えば、水素原子とK/K電気触媒カップルとの遷移状態錯体は、プラス2の電荷を有し、これは、望ましくない3体衝突を伴う。マイナス2に帯電したオキシアニオンは2個のカリウムと結合し得る、従って、これにより、より低いエネルギーを有する中性の遷移状態錯体が生成し、この生成は、非常に有利である2成分衝突に依存する。この率は、このオキシアニオン錯体の一部としてのカリウムイオン同士が離れている距離に依存する。この離れている距離が大きくなればなるほど、それらの間の電子移動が有利でなくなる。これらのカリウムイオンが近くに並列していると上記率が高くなる。K/Kカップルを用いる場合の反応率が対イオンに対して示す関係は下記の通りである:
OH<PO 3−,HPO 2−<SO 2−<<CO 2−
従って、このK/K電気触媒カップルの対イオンとしては、Kイオンを近くに並列させるところの、Kのための結合部位を少なくとも2つ有するマイナス2に帯電した平面オキシアニオンが好適であり、これには炭酸塩が含まれる。この炭酸塩対イオンはまたRbカップルにとっても好適な対イオンである。
間欠電流、即ちオンオフ電解回路を含む電源制御装置108を用い、時間の関数として電場を最適にすると、余分な熱の量が多くなり、これにより、反応体エネルギーの一致が最大になり、水素原子(分子)の濃度が最適になる一方、抵抗損および電解力損が最小になり、そして水素原子を収縮させる場合、水素ガス境界層の生成が最小限になる。最適な収縮反応率および収縮反応力を達成しながら抵抗損および電解力損を最小限にするように、周波数、衝撃周波、ピーク電圧、ステップ波形、ピーク電流およびオフセット電圧を調整する。炭酸塩を対イオンとして用い、ニッケルを陰極として用いそして白金を陽極として用いてK/K電気触媒カップルを使用する場合に好適な態様は、約1.4ボルトから2.2ボルトのオフセット電圧、約1.5ボルトから3.75ボルトのピーク電圧、陰極表面積1平方センチメートル当たり約1mAから100mAのピーク電流、約5%から90%の衝撃周波、および1Hzから1500Hzの範囲の周波数を有する間欠方形波を用いる態様である。
この収縮反応を繰り返すことで更にエネルギーを放出させることができる。収縮した原子(分子)は拡散して陰極格子の中に入り込む。水素原子(分子)が多数回収縮反応を起こすのを助長する陰極106を用いる。1つの態様は、拡散して格子(金属格子を含む)の中に入り込む収縮した原子(分子)と電気触媒カップルとが接触し得るように、この電気触媒カップルに対して開いていて多孔性を示す陰極を用いる態様である。さらなる態様は、電解中に水素原子(分子)を与える材料(遷移金属が含まれる)と、収縮した水素原子(分子)が周期的または繰り返して拡散して電気触媒カップルに接触するような電気触媒カップルと、から成る交互層で出来ている陰極を用いる態様である。
この収縮反応は該媒体の誘電率に依存する。この媒体の誘電率で陰極の所の電場が変化し、付随して、反応体のエネルギーが変化する。異なる誘電率を有する溶媒は異なる溶媒和エネルギーを有し、そしてまた電解では、この溶媒の誘電率を用いて、過電圧を低くして電解効率を改良することができる。電解液102では、エネルギーホールと共鳴収縮エネルギーの一致を最適にして電解効率を最大限にする溶媒を選択し、これには水が含まれる。
この反応溶液に対して水素が示す溶解度は、その溶液の上に存在する水素の圧力に正比例する。この圧力を高くすると、陰極106の所に存在する反応体である水素原子(分子)の濃度が高くなり、それによってこの率が高くなる。しかしながら、水素原子を収縮させる場合、それによりまた、水素ガス境界層が生じ易くなる。圧力調節手段116を用いて水素圧を調節して収縮反応率を最適にする。
少なくとも図6の容器100およびコンデンサ140および図5の熱交換器60の中に熱電対を存在させて熱アウトプットを監視する。サーミスターを監視しそしてパワーアウトプットを変化させる手段を監視するコンピューターを用いた監視制御システムを用いてアウトプットパワーを調節する。
(加圧ガスエネルギー反応槽)
加圧ガスエネルギー反応槽は水素源が入る図7の第一容器200を含み、この水素源には、金属−水素溶体由来の水素、水素化物由来の水素、水の電解由来の水素または水素ガスが含まれる。水素原子を収縮させる反応槽の場合、この反応槽に更に、分子状の水素を原子状の水素に解離させる手段、例えば遷移元素および内部遷移元素を含む解離用材料[これらには、鉄、白金、パラジウム、ジルコニウム、バナジウム、ニッケル、チタン、Sc、Cr、Mn、Co、Cu、Zn、Y、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Ag、Cd、La、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Au、Hg、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Oy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Th、PaおよびUが含まれる]または電磁放射線[これには、光子源205で与えるUV光が含まれる]を含め、その結果として解離した水素原子(分子)をエネルギーホールの溶融溶体、液状溶体または固溶体に接触させる(これには、私が以前に1989年4月28日付けで提出した表題が「Energy/Matter Conversion Methods and Structures」(引用することによって本明細書に組み入れられる)の米国特許出願の中に記述した触媒カップルが含まれる)。この加圧ガスエネルギー反応槽に更に、発熱収縮反応が平衡にならないように低エネルギーの水素を除去する手段201、例えば選択的排気用バルブなどを含める。1つの態様では、冷えている地点に低エネルギー水素排気用バルブを有する図5の熱交換器60としてヒートパイプを含める。
本発明の加圧ガスエネルギー反応槽の好適な態様では、分子状水素を原子状水素に解離させる材料(遷移金属または内部遷移金属が含まれる)で構成させた内側表面240を有する第一反応容器200を含める。この第一反応容器200は第二反応容器220内に閉じ込められており、そしてこれは、圧力調節手段222で調節する圧力下で水素を給源221から受け取る。この第一容器200の壁250は水素を通過させ得る。外側壁245および/または外側容器220は、共鳴収縮エネルギーに等しいエネルギーホール源を有する。1つの態様において、このエネルギーホール源は、溶融、液体または固体状態におけるエネルギーホール含有溶体である。別の態様では、エネルギーホール源を有する材料の中に電流を流す。この反応槽に更に、反応率を調節する手段、例えば電流源225など、そして第一反応容器200および第二反応容器220を加熱する加熱手段230を含める。好適な態様では、この外側反応容器220に酸素を入れ、そして内側容器240にニッケル、白金またはパラジウム被膜の1つ以上を含める。この外側表面245を銅、テルル、ひ素、セシウム、白金またはパラジウムおよび酸化物、例えばCuO、PtO、PdO、MnO、AlO、SiOなどの1つ以上で被覆する。この電気触媒カップルは自然発生的に再生するか、或は加熱手段230および電流源225を含む再生手段を用いてこの電気触媒カップルを再生させる。
別の態様では、この加圧ガスエネルギー反応槽に、水素を透過しない壁250を有する反応容器200を1基のみ含める。水素原子を収縮させる反応槽の場合、銅、テルル、ひ素、セシウム、白金またはパラジウムおよび酸化物、例えばCuO、PtO、PdO、MnO、AlO、SiOなどの1つ以上を含むエネルギーホール源と一緒に水素解離用材料(遷移元素および内部遷移元素が含まれる)の1つ以上で内側表面240を被覆する。別の態様において、このエネルギーホール源は非弾性光子または粒子散乱反応(類)の1つである。好適な態様において、光子源205がエネルギーホールを与え、ここでのエネルギーホールは、光子による刺激放出に相当する。水素原子を収縮させる反応槽の場合、この光子源205が水素分子を水素原子に解離させる。約n×27.21eV、n/2×27.21eVまたは40.8eVの少なくとも1つのエネルギーを有する光子を作り出す光子源は、水素原子に収縮反応を受けさせることで刺激エネルギー放出を引き起こす。別の好適な態様において、約n×48.6eV、95.7eVまたはn×31.94eVの少なくとも1つのエネルギーを有する光子を作り出す光子源205は、水素分子は収縮反応を受けさせることで刺激エネルギー放出を引き起こす。
この加圧ガスエネルギー反応槽の好適な内側表面240および外側表面245(ニッケル表面が含まれる)は、表面積が高く、高度に圧縮されて硬化した表面、例えば冷延伸表面または冷加工表面などを有し、そして粒子境界を多数有すると言った特性を示す。
この加圧ガスエネルギー反応槽の好適な態様では、エネルギーホール源を内側表面240および外側表面245の中に組み込むが、この組み込みを、冷加工でその表面材料の中にエネルギーホール源を入れることを含む機械的方法、該エネルギーホール源を溶融させて該表面材料の中に入れそしてエネルギーホール源の溶液を該表面材料に接触させて蒸発させることを含む熱的方法、および電着、イオン衝撃および真空蒸着を含む静電方法で行う。この内側表面240および外側表面245(ニッケル表面が含まれる)を奇麗にする好適な方法は、約0.57MのXCO(Xは、電解液のアルカリカチオンであり、これにはKが含まれる)を含む塩基性電解液でその内側容器および外側容器を満たしそしてHの希釈溶液でその内側容器および外側容器を満たす方法である。次に、その内側容器および外側容器の各々を蒸留水で完全に濯ぐ。1つの態様では、その後、容器200または容器220の少なくとも1つをエネルギーホールの溶体(約0.57MのKCO溶液が含まれる)で満たす。
この加圧ガスエネルギー反応槽の運転方法の1つの態様では、圧力調節手段222で調節した圧力下、水素を給源221から第一容器の内側に導入する。水素原子を収縮させる反応槽の場合、解離用材料または光子源205で与えるUV光を含む電磁放射線を用いて分子状水素を原子状水素に解離させ、その結果として解離した水素原子をエネルギーホールの溶融溶体、液状溶体または固溶体に接触させる。この原子状(分子状)水素は、これの電子が該エネルギーホールで刺激されてより低いエネルギーレベルへの遷移を受けることでエネルギーを放出する。また、この水素は、水素原子または再結合した水素分子と同様に、内側表面240上で解離し、第一容器200の壁250を通って拡散し、そして外側表面245上のエネルギーホール源と接触するか、或は溶融状態、液体状態または固体状態におけるエネルギーホールの溶体に接触する。この原子状(分子状)水素は、これの電子が該エネルギーホールで刺激されてより低いエネルギーレベルへの遷移を受けることでエネルギーを放出する。この電気触媒カップルは自然発生的に再生するか、或は加熱手段230および電流源225を含む再生手段を用いてこの電気触媒カップルを再生させる。低エネルギーの水素を除去する手段、例えば選択的排気用バルブ手段201などを用いてこの低エネルギー水素を容器200および/または容器220から除去し、それによって、この発熱収縮反応が平衡になるのを防止する。反応率(パワーアウトプット)の調節では、電流源225を用いて、共鳴収縮エネルギーに等しいエネルギーホール源を有する材料の中に電流を流し、そして/または、第一反応容器200および第二反応容器220を加熱手段230で加熱する。少なくとも第一容器200、第二容器220および図5の熱交換器60の中に存在させた熱電対を用いて熱アウトプットを監視する。サーミスターを監視しそしてパワーアウトプットを変化させる手段を監視するコンピューターを用いた監視制御システムを用いてアウトプットパワーを調節する。この発熱収縮反応が平衡になるのを防止する手段201を用いて、そのより低いエネルギーを有する水素を除去する。
(ガス放電エネルギー反応槽)
ガス放電エネルギー反応槽には、水素同位体ガスで満たされている図8のグロー放電真空チャンバ300、コントロールバルブ325を通してチャンバ300に水素を供給する水素給源322、および陰極305と陽極320の間に電流を流すための電流源330を含める。この陰極に更に、原子状水素の「収縮」を引き起こす約m×27.21eVのエネルギーホール源(これには、私が以前に1989年4月28日付けで提出した表題が「Energy/Matter Conversion Methods and Structures」(引用することによって本明細書に組み入れられる)の米国特許出願の中に記述した触媒カップルが含まれる)および/または分子状水素の「収縮」を引き起こす約m×48.6eV[ここで、mは整数である]のエネルギーホール源を含める。水素原子を収縮させるに好適な陰極305はパラジウム陰極であり、これを用いて、パラジウムから電子を放電電流にイオン化させることによって共鳴エネルギーホールを与える。水素原子を収縮させる好適な第二陰極305は、放電電流への電子移動によるエネルギーホール源を含み、これらには、ベリリウム、銅、白金、亜鉛およびテルルの少なくとも1つ、並びに水素解離用手段、例えば電磁放射線源(これには光子源350で与えるUV光が含まれる)または遷移元素および内部遷移元素を含む水素解離用材料[これらには、鉄、白金、パラジウム、ジルコニウム、バナジウム、ニッケル、チタン、Sc、Cr、Mn、Co、Cu、Zn、Y、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Ag、Cd、La、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Au、Hg、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Oy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Th、PaおよびUが含まれる]が含まれる。この反応槽に更に、電子供与種から電子を移動させて水素原子(分子)のためのエネルギーホールを与える時に放電電流内に逸散するエネルギーを調節する手段を含めるが、これには圧力調節手段325および電流(電圧)源330が含まれる。このガス放電エネルギー反応槽に更に、発熱収縮反応が平衡にならないように低エネルギーの水素を除去するための手段301、例えば選択的排気用バルブなどを含める。
このガス放電エネルギー反応槽の別の態様におけるエネルギーホール源は、非弾性光子または粒子散乱反応(類)の1つである。好適な態様では、この光子源350がエネルギーホールを与え、ここでのエネルギーホールは、光子による刺激放出に相当する。水素原子を収縮させる反応槽の場合、この光子源350が水素分子を水素原子に解離させる。約n×27.21eV、n/2×27.21eVまたは40.8eVの少なくとも1つのエネルギーを有する光子を作り出す光子源は、水素原子に収縮反応を受けさせることで刺激エネルギー放出を引き起こす。別の好適な態様において、約n×48.6eV、95.7eVまたはn×31.94eVの少なくとも1つのエネルギーを有する光子を作り出す光子源350は、水素分子に収縮反応を受けさせることで刺激エネルギー放出を引き起こす。
別の態様では、図5の磁場発生器75を用いて磁場をかけることで非線形媒体である気体状イオンの磁化プラズマを生じさせる。この媒体が非線形であると、共鳴体空洞のカップリングおよびそれらの間のエネルギー移動増強が高まる。従って、印加磁場を与えてその強度を調整することにより、この反応率(水素とエネルギーホール共鳴体空洞のカップリング)を高めると共にそれの調節を行う。
このガス放電エネルギー反応槽を運転する方法の1つの態様では、水素を給源322からコントロールバルブ325を通してチャンバ300の内側に導入する。電流源330により、陰極305と陽極320の間に電流を流す。水素は、原子状水素の「収縮」を引き起こす約m×27.21eVおよび分子状水素の「収縮」を引き起こす約m×48.6eV[ここで、mは整数である]のエネルギーホール源を含む陰極に接触する。好適な態様において、電子は、陰極305上に存在する電子供与種から放電電流に移動することで水素原子(分子)のためのエネルギーホールを与える。水素原子を収縮させる反応槽の場合、陰極305上の解離用材料または光子源350で与えるUV光を含む電磁放射線源を用いて分子状水素を原子状水素に解離させ、その結果として解離した水素原子をエネルギーホールの溶融溶体、液状溶体または固溶体に接触させる。この原子状(分子状)水素は、これの電子が該エネルギーホールで刺激されてより低いエネルギーレベルへの遷移を受けることでエネルギーを放出する。圧力調節手段325を用いて給源322からのガス圧を調節しそして電流(電圧)源330を用いて電圧を調節することによって、水素原子(分子)のための共鳴収縮エネルギーに等しいエネルギーホールを与えるように、電子が電子供与種から移動する時に放電電流内に逸散するエネルギーを調節する。少なくとも陰極305、陽極320および図5の熱交換器60の中に存在させた熱電対を用いて熱アウトプットを監視する。サーミスターを監視しそしてパワーアウトプットを変化させる手段を調節するコンピューターを用いた監視制御システムにより、アウトプットパワーを調節する。発熱収縮反応が平衡になるのを防止する手段301を用いて低エネルギーの水素を除去する。
(冷蔵手段)
本発明のさらなる態様は冷蔵手段を包含し、これには、本発明の図6の電解セル、図7の加圧水素ガスセル、および図8の水素ガス放電セルを含め、ここでは、通常の水素源ではなく低エネルギーの原子状(分子状)水素源を供給する。低エネルギーの水素原子は、方程式(43−45);(47−49);(50−52);(53−55);(56−58);(59−61);(62−64);(65−67);(68−70);(71−73)および(74−76)で与える如き触媒収縮反応の逆に従って熱エネルギーを吸収しながら反応して、より高いエネルギー状態になる。低エネルギーの水素分子は、方程式(282−284);(285−287);(288−290);(292−294)および(295−297)で与える如き触媒収縮反応の逆に従って熱エネルギーを吸収しながら反応して、より高いエネルギー状態になる。この態様において、図6、7および8それぞれの手段101、201および301は、通常の水素を取り出す働きをし、例えばこの吸熱反応が平衡になるのを防止する選択的排気用バルブの如く働く。
(本理論の実験的立証)
(軽水熱量測定実験)
我々は、炭酸カリウム水溶液の電解中には余分な熱が観察されるが(K/K電気触媒カップル)、炭酸ナトリウム水溶液の電解中には余分な熱が観察されないことを報告する。この実験結果は、水素原子の電子が「基底状態」より低い量子化エネルギーレベルに下がるのを、カリウムイオン対(K/K電気触媒カップル)が、このような遷移を刺激する27.28eVを各々が有するエネルギーホールを与えることで誘発すると、水素原子から熱エネルギーが放出されることと一致する。この収支反応を方程式(43−45)で与える。KCOをNaCOに置き換えると余分の熱は全く観察されなかった。ナトリウムまたはナトリウムイオンの場合、約27.21eVの電気触媒反応、即ち方程式(46)は全く起こり得ない。
(方法)
ジャケット付き単一セル銀メッキジュワーびんを用いて、炭酸カリウム(K/K電気触媒カップル)水溶液の電解中に余分な熱が生じることに関する研究を実施した。上記セルの較正を簡潔化する目的で、熱損失を主に伝導性にするようにこれらを作成した。このようにして、線形較正曲線を得た。2つの示差熱量測定方法を用いてセル定数を測定し、この定数を用いて、過剰エンタルピーを計算した。最初に、内部抵抗ヒーターをオフおよびオンに切り替えてヒーター有り無しにおける損失間の差からセル定数を推測することによって、実験中のセル定数を計算した(オン・ザ・フライ式較正(on-the-fly-calibration))。次に、撹拌が充分に行われているジュワーセルに関して内部抵抗ヒーターをオフおよびオンに切り替えてヒーター有り無しにおける損失間の差からセル定数を推測することによって、電解過程が生じていない時のセル定数を決定した。この方法では、気体流(これは熱損失を増す)が存在していないことから、セル定数の過剰な見積もりがもたらされる。
定常状態におけるセルに関するエネルギーバランス方程式の一般的形態は、
0=Pappl+Qhtr+Qxs−Pgas−Qloss (298)
であり、ここで、Papplは電解パワーであり、Qhtrはヒーターへのパワーインプットであり、Qxsは水素収縮過程で発生する余分な熱パワーであり、PgasはHおよびOガスが発生する結果として取り出されるパワーであり、そしてQlossはこのセルからの熱パワー損失である。水溶液の電解を行って水素と酸素ガスを遊離させる場合、電解パワーPappl(=EapplI)は下記の如く2つの項に分割可能である:
appl=EapplI=Pcell+Pgas (299)
gas(=EgasI)に関する式は、下記のように、水がそれの元素から生成する公知エンタルピーから容易に得られ:
(Fはファラデー定数である)、これにより、反応
では、Egas=1.48Vが得られる。ガス発生の正味ファラデー効率は不変であると仮定し(これは実験で確認された)、従って方程式(299)は、
cell=(Eappl−1.48V)I (302)
になる。定常電解を維持しながら内部抵抗ヒーターをオフおよびオンに切り替えてヒーター有り無しにおける損失間の差からセル伝導定数を推測することによって、熱損失が主にジュワーびんの上部による伝導損失である場合の熱損失に関してセルの較正を行った。このヒーターをオフにした時の損失は、
c(T−T)=Pappl+0+Qxs−Pgas (303)
で与えられ、ここで、cは伝導熱損失係数であり、Tは周囲温度であり、そしてTはセル温度である。このヒーターをオンにして新しい定常状態を確立すると、この損失は、
c(T’−T)=P’appl+Qhtr+Q’xs−P’gas (304)
に変化し、ここで、主肩文字は、ヒーターをオンにした時に変化した値を示す。下記の仮定を適用すると、
xs=Q’xs;Pappl=P’appl;Pgas=P’gas (305)
結果として、セル定数または加熱係数a、即ち伝導損失係数(c)の逆数が得られる:
a=(T’−T)/Qhtr (306)
全てのヒーターパワー計算で下記の方程式を用いた:
htr=Ehtrhtr (307)
サイクルの高電圧インターバルの間にのみ電流を流す間欠方形波電解の場合、ピーク電圧とピーク電流と衝撃周波D(これは周期で割ったパルス長である)の積として方程式(299)のPapplを計算する。
appl=(EapplI)D=(Pcell+Pgas)D (308)
サイクルの高電圧インターバルの間にのみ電流を流す間欠方形波電解の場合、ガス発生の正味ファラデー効率が不変であると仮定すると、方程式(302)のPcell
cell=((Eappl−1.48V)I)D (309)
になる。
(実験番号1、番号2および番号3)
真空ジャケット付き350mLの銀被覆ジュワーびんの同じものを2つ用い、この2つの間の温度差ΔT=T(電解のみ)−T(ブランク)およびΔT=T(抵抗器加熱のみ)−T(ブランク)(単位インプットパワーを指す)を観察して比較することによって、本実験を実施した。同じ量の電解液、同じ電極(ニッケル陰極およびPt陽極)、抵抗器−ヒーターおよびサーミスターが入っていて同じ速度で撹拌している、同じ構造を有する熱量測定用ジュワーびんの1つを、ブランクとして用いた。このジュワーびんでは、電解も抵抗器による加熱も行わなかった。また、前の実験で作動ジュワーびんとして用いたものをブランク用ジュワーびんとして用いて実験を実施し、そしてその逆も行った。この使用した2つの特定ジュワーびんが示す熱特性に何らかの差があることが原因で影響が生じることがないことを保証する目的で、このような交換を行った。真空ジャケット付き350mLの銀メッキジュワーびん(Cole Palmer Model #8600)を用い、その7cmの開口部を、パラフィルム(Parafilm)を内張りした0.75インチ厚のスチロフォーム(Styrofoam)ストッパーで覆うことで、各セルを組み立てた。
この試験で用いる示差熱量測定用実験装置を図9に示す。加熱係数を、
から計算した。
このセルの外側を周囲空気の温度に維持し、この温度を監視した。周囲温度の変動は典型的に24時間当たり0.5℃未満であった。
24メートルの直径が0.127mmのニッケルワイヤー(99%Alfa#10249、冷延伸した奇麗なNiワイヤー)で陰極を構成させ、これを中心のPt陽極の回りにコイル状に巻いた。この陰極を0.57MのKCO/3%のHが入っているビーカーの中に30分間入れた後これを蒸留水で濯ぐことで、この陰極の洗浄を行った。発生して来るガスの再結合が起こらないようにする目的で、テフロン管の中にリード線を挿入した。
この陽極は、0.127mmのPtリード線ワイヤーを螺旋状に巻いた10cm×1mm(直径)の白金ワイヤー(Johnson Matthey)であった。ガス発生が生じたとしてもそれの再結合を防止する目的で、テフロン管の中にリード線を挿入した。
陰極と陽極が離れている距離は1cmであった。
電気化学で通常なように、このシステムの中に不純物、特に有機物質が入り込まないようにする方策を取った。我々は、不純物のレベルをできるだけ最小限にすることによってのみ水素過電圧の再現性に関する公知問題を克服することができることをここに特記する。過剰熱効果を再現する目的で以下の手順を適用した。実験を始める前に、Alconoxおよび0.1Mの硝酸を用いて電解用ジュワーびんを洗浄した後、蒸留水で完全に濯ぐことで、全ての有機汚染物を除去した。Pt陽極を鋼ウールで機械的にすり磨き、濃HNOの中に一晩浸漬した後、蒸留水で濯いだ。有機物質がニッケル表面に移行しないように、ゴム手袋を用いてニッケル陰極をそれの容器から取り出し、切断して折り畳んだ。このニッケル陰極を電解電流下で使用液の中に浸漬し、電解電流を流さないでその使用液の中に入れたままにすることはしなかった。
実験番号1および番号2では電解液を0.57MのKCO水溶液(200mL)(Aldrich KCO*3/2 HO 99+%)にし、実験番号3では電解液を0.57MのNaCO水溶液(200mL)(Aldrich NaCO A.C.S.一次標準99.95+%)にした。
較正および運転中に用いた抵抗ヒーターは、外径が2mmのテフロン管に入っている10オームの1%精度金属酸化物抵抗器である。可変DC電圧電源(±0.5%)を用いてヒーターに電力供給した。方程式(307)を用いて加熱パワーを計算した。
7mm×2cmの長球磁気撹拌棒を用い、これを、上記ジュワーびんの下で750RPMで回転するオープンシャフトに取り付けた長さが6cmのオープン磁石で回転させることで、この電解液の撹拌を行った。このシャフトはオープン混合モーター(Flexa-Mix Model 76、Fisher)のシャフトであった。
温度の小さな空間的変動を経時的に試験することによって、温度勾配に対する影響の誤りのある帰属をなくした。この電解液の下部、中間部および上部に、互いに約2.5cm離して3個のサーミスターを位置させた。全く差が観察されなかった(検出限界±0.01℃以内)。
NUバスアダプタおよび以下のGW Instruments,Inc.製ハードウエア:GWI-625 Data Acquisition Board、GWI-J2E Multiplexer、GWI-ABO Analog Breakout System、GWI-34W RibbonケーブルをApple Mac II SI 5/80に取り付けたデータ取得システムを用いて、電圧(±0.5%)、電流(±1%)および温度(±0.1℃)データを取得した。方程式(299)により電圧と定電流の積としてPapplが得られ、そして方程式(302)によりPcellが得られた。
実験番号2に関する電流電圧パラメーターは、1.60ボルトのオフセット電圧、1.90ボルトのピーク電圧、47.3mAのピーク定電流、36.0%の衝撃周波および600Hzの周波数を有する周期方形波であった。オシロスコープ(BKモデル#2120)を用いてピーク電圧測定を行い、そしてリード線を用いて陰極に直列でつないだ較正抵抗器(1オーム)を横切るマルチメーター(multimeter)電圧測定(±0.5%)で時間平均電流を測定した。この波動セルの波形は方形波であった。このサイクルのピーク電圧インターバル中にのみ電流を流したことから、Papplを方程式(308)で得そしてPcellを方程式(309)で得た。
作動カリウムセルによるガス発生のファラデー効率を試験した。この結果をナトリウム系と比較することにより、この分析の正確さが分かる。150mLの丸底フラスコ、2cm×2mmの長球撹拌棒、ガラス製の「Y」字アダプタ、方形波の1サイクルの形状になるように曲げたガラス配管、150mLのビーカーおよび0.01mLの目盛り付きビューレットを用いて、密封セルを作成した。熱量測定試験をできるだけ模擬するようにこのセルを組み立てた。電解用電力供給では定電流(±0.1%)供給を用いた。Healthyマルチメーター(±0.1%)を用いて電流測定を行った。上記ビューレットの中にガスを集めて測定した。このセルが気密密封されていることを確かめる目的で数回実験を実施した。
(軽水熱力測定結果)
水素原子の電子が低量子状態(fractional quantum states)に相当する低いエネルギーレベルに下がる遷移を刺激するエネルギーホールを与えることでこのような遷移を刺激する発熱触媒反応は、KCO軽水溶液の電解中に生じるが、NaCO軽水溶液の電解中には生じないことを、Millsの理論[Mills, R. 「Unification of Spacetime, The Forces, Matter, and Energy」、Technomics Publishing Company, Lancaster, PA (1992)]は予測している。KCOに関する、83mAの定電流でニッケルワイヤー陰極を用いた電解運転およびヒーター運転の結果を図10および表1に示す。ヒーター運転(較正)の加熱係数は41℃/Wである一方、電解運転の加熱係数は87℃/Wであった。エンタルピーが過剰に作り出されることを観察した。加熱係数を高くすればするほど、この過程で放出される熱量が多くなった。
ニッケル陰極を用い、そして1.60ボルトのオフセット電圧、1.90ボルトのピーク電圧、47.3mAのピーク定電流、36.0%の衝撃周波および600Hzの周波数を有する周期方形波を用いてKCO電解液の電解を行った結果を図11および表1に示す。アウトプットパワーは、オームインプットパワーの16倍であった。
NaCOに関する、81mAの定電流における電解運転およびヒーター運転の結果を図12および表1に示す。ヒーター運転(較正)の加熱係数は46℃/Wである一方、電解運転の加熱係数は47℃/Wであった。余分な熱が作り出されることは観察されなかった。
作動カリウムセルおよび対照のナトリウムセルによるガス発生のファラデー効率に関するデータを表2に示す。KCOおよびNaCOの両方とも、電解ガスの発生は100%ファラデー効率であった。
(考察)
電解実験はほとんど全部、約27.21eVのエネルギーホールを与えないNaCO(方程式(46))の場合に類似している。余分な熱が生じるのは、数組の電解液/電極組み合わせ、例えば約27.21eVのエネルギーホールを与えるKCO(方程式(43−45))の場合などのみである。
(新しい水素原子)
(ヒドリノ原子(hydrino atoms)の極紫外スペクトル)
分数量子数(Fractional Quantum Munbers)(式(6))に対応する「基底状態」より下の電子エネルギー準位への水素遷移は、星間空間の極紫外バックグラウンドのスペクトル線に正確に一致する。
n=1状態より下の電子エネルギー準位への水素遷移が、星間空間の極紫外バックグラウンドのスペクトル線において見いだされた。この指定(assignment)は、暗物質(dark matter)の同定のパラドックスを解明する。それは:拡散Hα放射が銀河系を通じて遍在し、この放射を説明するために912のフラックスショートウォード(flux shortward)の広範囲の源が必要である[Mills, R., Good, W., Unifica tion of Spacetime, the Forces, Matter, and Energy,Technomics Publishing Company, Lancaster, PA, (1992), pp. 169-172; Farrell, J., Good, W., Mills, R., J of Astrophysics, (1993)進行中]などの天体の他の観察も説明する。
宇宙は主に水素、及び割合的に少量のヘリウムを含む。これらの元素は空間の低温における星間領域に存在すると予想され、星間物質の大部分を構成する。しかし重力的観察と一致するために、宇宙は非発光性の弱く相互作用する物質、暗物質を含み、それは宇宙の質量(mass)の大部分を説明することができる。暗物質は銀河系の冷い周縁及び冷い星間空間に存在する。その質量の重力的影響は、発光性の銀河中心からの距離が増すに従って観察される多くの銀河系の一定の角速度を説明している。
暗物質の同定は、宇宙論的神秘である。仮定された指定はτニュートリノを含む[Davidsen, A., et al., "Test of the decaying dark matter hypothesis using the Hopkins ultraviolet telescope", Nature, 351, (1991), pp.128-130];が、信号放射(signature emission)に関する詳細な探索は何も与えなかった[Davidsen, A., et al., "Test of the decaying dark matter hypothesis using the Hopkins ultraviolet telescope", Nature, 351, (1991), pp. 128-130]。星間物質の極紫外バックグラウンドの発光スペクトルは、暗物質のスペクトル信号を有していることが予想される。Labov及びBowyerは、暗物質に伴う強い635放射を観察した[Labov, S., Bowyer, S., "Spectral observation of the extreme ultraviolet background", the Astrophysical Journal, 371, (1991), pp. 810-819]。「起源にかかわらず、観察される635放射はイオン化の主要な源であり得た。Reynolds(1983, 1984, 1985)は、拡散Ha放射が銀河系を通じて遍在しており、912のフラックスショートウォードの広範囲の源が必要であることを示した。パルス分散測定(pulsar dispersion measures)(Reynolds 1989)は、付随するイオン化材料に関する高いスケールハイト(scale height)を示す。912の放射線ショートウォードの場合のパス長(path length)は低いので、これはイオン化源が大きなスケールハイトも有し、広範囲でなければならないことを意味する。遷移加熱はありそうでなく、定常状態イオン化速度は、宇宙線、軟X線(soft X-ray)バックグラウンド、B星(B stars)、又は高温の白色矯星により与えられるより大きい(Reynolds 1986; Brushweiler & Cheng 1988)。Sciama(1990)及びSalucci & Sciama(1990)は、912より下の放射線の放射と共に減衰する暗物質の銀河系における存在により多様な観察が説明され得ると議論した。
水素のイオン化を与えるのに必要な635Å放射線のフラックスは、F=ζ/σλ=4.3×10ζ−13フォトンcm−2−1により与えられ、ここでζ−13はH原子当たり10−13−1の単位におけるイオン化速度である。Reynolds(1986)は、太陽の直近隣において0.4〜3.0のζ−13の定常状態イオン化速度が必要であると計算している。この範囲のイオン化を与えるために、我々が観察する635の強度は空の7%〜54%にわたって分布しなければならない。
Labov及びBowyerはさらに[labov, S., Bowyer, S., "Spectral observation of the extreme ultraviolet backbround", The Astrophysical Journal, 371, (1991), pp. 810-819]彼らの生データにおいて、80〜650にわたる、暗い星間空間から放射される極紫外バックグラウンドの高分解生スペクトルデータを報告している。ピークは85、101、117、130、140、163、182、200、234、261、303、460、584、608及び633に存在する。表3において、我々はこれらのピークを、分数量子数に対応する「基底状態」より下のエネルギー準位への水素の電子遷移に指定する。
HeIIの256(48.3eV)線ははっきり不在であり、それが303及び234線のHeII遷移への指定を除外する。
水素の304Å(40.8eV)遷移は星間中性ヘリウムにより散乱され、584Å(21.21eV)に中心を有する広がったHeI放射及び約634(19.6eV)における広がった散乱水素放射を生ずる。同様に、水素の114(108.8eV)遷移は、星間中性ヘリウムにより散乱され、584(21.21eV)に中心を有する広がったHeI放射及び約141(87.6eV)における広がった散乱水素放射を生ずる。又、水素の182.3(68eV)遷移は星間中性ヘリウムにより散乱され、584(21.21eV)に中心を有する広がったHeI放射及び約265(46.8eV)における広がった散乱水素放射を生ずる。
20年前からの別の宇宙論的神秘は、Homestake検出器を用いて観察される太陽のニュートリノフラックス、2.1±0.03SNUと、標準的太陽モデル(Standard Solar Model)に基づいて予測される太陽のニュートリノフラックス、7.9±2.6SNUの間の不一致である。標準的太陽モデルに従うと、pp鎖(pp chain)が主−連鎖星(main-sequence stars)の主なエネルギー源であり、それは次式に従うプロトンプロトン融合で始まる[Bahcall,J.,et al.,"Solar neutrinos:a field in transition", Nature, 334, 11, (1988), pp. 487-493];
H+H → H+e+ν (312)
そしてこのモデルに従うと、明るさとニュートリノフラックスは両方共、核反応に基づいているので、それらの間には強いカップリング(coupling)が存在する。この問題の解明において我々は、太陽により放射されるエネルギーの大部分が、核エネルギーに匹敵するエネルギーを原子当たりに生ずることができる「基底状態」より下のエネルギー準位への水素の電子遷移に由来することを提案する。この仮定(tenant)を強力に支持するデータは、304線のHeII遷移への指定が除外されるHeIIの256(48.3eV)線の不在下における、水素の1→1/2遷移に対応する強い304(40.8eV)の太陽放射線の、Labov及びBowyerによる観察である。
(ESCAによるヒドリノ原子の同定)
我々は、電気化学反応物(K/K電気化学触媒カップル(electrocatalytic couple)によりそれぞれ約27.21eVのエネルギーホールが与えられ、それが、水素原子の電子が刺激され、「基底状態」のエルギー準位より下の量子化されたポテンシャルエネルギー準位に緩和する時に、水素原子から熱を放出させる、発熱反応の生成物原子を報告する。エネルギーホールにより除去されるエネルギーは、放出される水素エネルギーと共鳴しており、この遷移を刺激する。炭酸カリウム水溶液((K/K電気化学触媒カップル)の電気分解の間に過剰の熱が観察されたが、炭酸ナトリウム水溶液の電気分解の間には過剰の熱が観察されなかった。炭酸カリウム槽及び炭酸ナトリウム電気分解槽の陰極の試料をESCA(化学分析のための電子分光法(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis))により分析した。炭酸カリウム槽の場合のみに、広がった54.4eVのピークが存在した。1/2の量子状態にその電子を有する予測低−エネルギー水素原子であるH*(1/2)の結合エネルギーは54.4eVである。データは、これらの遷移を刺激するエネルギーホールを与える電気化学的反応物K及びKを介し、水素原子の電子が刺激されて「基底状態」のエネルギー準位より下の量子化されたポテンシャルエネルギー準位に緩和する発熱反応の生成物としてのH*(1/2)への、広がった54.4eVピークの指定と一致した。
(方法)
ESCA((化学分析のための電子分光法(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis))によりヒドリノ原子が同定された。我々は、ニッケル陰極及び軽水KCO電解質を含む電気分解槽の陰極のESCAにより同定されるH*(1/2)生成を報告する。
ESCA((化学分析のための電子分光法(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis))は、原子のE、各電子の結合エネルギーの0.1eVの分解能が可能である。一般にESCAは、エネルギーEhnを有するフォトン源を必要とする。これらのフォトンは分析されている試料からの電子をイオン化する。これらのイオン化された電子はエネルギーEkineticを有して放射され:
kinetic=Ehn−E−E (313)
ここでEは電子の結合エネルギーであり、Eは無視し得る反跳エネルギー(recoil energy)である。放射される電子の運動エネルギーは、それらに検出器をヒットさせるのに必要な磁場強度の測定により測定される。Ekinetic及びEhnは実験的に既知であるので、Eを算出することができる。すべての原子及び実験の材料の結合エネルギーは既知であるか、又は参照標準を用いて測定することができ;かくしてESCA分析は原子の争う余地のない同定を与えることができる。種々のヒドリノ状態の結合エネルギーは既知であり、予想されるESCAヒドリノスペクトルを予測することができる。結合エネルギーは
である。種々のヒドリノ量子状態の結合エネルギーを表4に示す。
(実験)
炭酸カリウム水溶液(K/K電気化学触媒カップル)の電気分解の直後のニッケル陰極における、水素の低−エネルギー原子形態であるヒドリノ原子の探索を、炭酸ナトリウム電気分解槽の陰極を参照標準としてESCAを用いて行った。
それぞれの場合に陰極は、幅7.5cm、長さ5cm、厚さ0.125mmのニッケル箔(Aldrich 99.9+%、冷間圧延、クリーンNi(clean Ni))の、ニッケル導線片(nickel lead strip)を有する直径が9mmでピッチが2mmの螺旋であった。ニッケル陰極は、ニッケル箔を9mmの棒の回りに堅く巻くことにより製造した。棒は除去した。螺旋は、箔を部分的にほどくことにより形成した。陰極は3%H/0.57M XCO(槽の電解質がKCOの場合はX=K;槽の電解質がNaCOの場合はX=Na)溶液に30分間浸けた。陰極は蒸留水で十分に濯いだ。導線はテフロン管中に挿入し、発生気体の再結合が起こらないことを保証した。 それぞれの場合に陽極は、0.127mmのPt導線を有する10cmの、直径が1mmの螺旋形の白金線(Johnson Matthey)であった。導線はテフロン管中に挿入し、発生気体があるとしたらその再結合を予防した。
陰極−陽極分離距離は1cmであった。
電気化学における通常通り、系における不純物、特に有機物質を避けるための手段をとった。ここで我々は、可能な限り低量の不純物を保証することによってのみ克服することができる、水素過電圧(overpotential)の再現性に伴う既知の問題に注意する。過剰熱効果(excess heat effect)の再現のために以下の方法を適用した。実験を開始する前に、電気分解ジュワーびんを最初にAlconoxで清浄化し、蒸留水で濯ぎ、次いで0.1Mの硝酸で清浄化し、蒸留水で十分に濯いですべての有機汚染物を除去した。Pt陽極はスチールウールを用いて機械的に磨き、濃HNOに終夜浸け、蒸留水で濯いだ。ニッケル陰極はゴム手袋を用いてその容器から取り出し、有機物質がニッケル表面に移らないような方法で切断し、折り曲げた。ニッケル陰極は、電気分解電流下で作用溶液(working solution)中に浸し、電気分解電流なしで作用溶液に残すことはしなかった。
カリウム槽の電気分解溶液は、200mlの0.57M KCO(Alpha KCO*3/2HO 99+%)水溶液であった。 ナトリウム槽の電気分解溶液は、200mlの0.57M NaCO(Aldrich Primary Standard NaCO 99.9+%)水溶液であった。
約80ミリアンペアの一定の電流を30時間適用し、その時点で各陰極を取り出した。それぞれの場合に、陽極に最も近い外表面で陰極試料を切断し、蒸留水で濯ぎ、ESCAにより調べた。
[炭酸カリウム及び炭酸ナトリウム電気分解溶液の電気分解の間の、軽水熱量測定の方法、実験及び結果を、軽水熱量測定の節において示す。]
(ESCAによるヒドリノ原子の同定の結果)
参照標準ニッケルシートのESCA分析の結果を図13に示す。
炭酸カリウム水溶液電気分解槽及び参照標準炭酸ナトリウム水溶液電気分解槽のそれぞれからのニッケル陰極の試料のESCA分析の結果を図14A〜14Dに並べて示す。
(議論)
図14AのESCA分析は、炭酸カリウム槽からの陰極の場合に54.4eVの結合エネルギーにおける広がったピーク、及び炭酸ナトリウム槽からの陰極の場合のこのピークの不在を示す。この領域に結合エネルギーを有する電子を持つ、電気分解槽に存在した既知の原子はない。表4に示す通り、1/2量子状態にその電子を有するヒドリノ原子であるH*(1/2)の結合エネルギーは、54.4eVである。データは、式(43〜45)に従い水素原子の電子の遷移を刺激するエネルギーホールを与える電気化学反応物K及びKを介し、水素原子の電子が刺激されて「基底状態」のエネルギー準位より下の量子化されたポテンシャルエネルギー準位に緩和する発熱反応の生成物としてのH*(1/2)への、広がった54.4eVピークの指定と一致する。
(新しい水素分子)
(ジヒドリノ分子の質量スペクトル分析による同定
我々は、電気化学反応物(K/K電気化学触媒カップル)によりそれぞれ約27.21eVのエネルギーホールが与えられ、それが、水素原子の電子が刺激され、「基底状態」のエルギー準位より下の量子化されたポテンシャルエネルギー準位に緩和する時に、水素原子から熱を放出させる、発熱反応の生成物分子を報告する。エネルギーホールにより除去されるエネルギーは、放出される水素エネルギーと共鳴しており、この遷移を刺激する。ニッケル陰極を有する炭酸カリウム水溶液(K/K電気化学触媒カップル)のパルス状及び連続電流電気分解、ならびに同一の参照標準炭酸ナトリウム電気分解槽の電気分解から電気分解気体を集めた。パルス状カリウム電気分解槽の場合、以前に報告されている[Mills, R., Good, W., Shaubach, R., "Dihydrino Molecule Identification", Fusion Technology, 進行中]41ワットという過剰電力が、電気分解電圧及び電流の積により与えられる合計投入電力を8倍以上で越えた。炭酸ナトリウム電気分解槽により過剰電力は与えられなかった。発熱反応の生成物は、「基底状態」より下のエネルギーの電子を有する水素原子であり、それは分子を生成すると予測される。予測される分子を極低温濾過(cryofiltration)により電気分解気体から精製した。質量スペクトル分析は、水素分子のイオン化ポテンシャルより高いイオン化ポテンシャルを有する、質量対電荷の比率が2の化学種を示した。
(方法)
分数量子数に対応する「基底状態」エネルギー準位より下にその電子を有する水素原子であるヒドリノ原子は、不対電子を有し、ニッケル陰極に結合するであろう。結合水素原子はEELS(電子エネルギー損失スペクトル分析(Electron Energy Loss Spectroscopy))により示される通り、高度の移動度(mobility)を示す[Nieminen, R., Nature, Vol.365, March, (1992), pp.289-290]。ヒドリノ原子は、続く収縮反応(shrinkage reaction)及びジヒドリノ分子生成反応の可能性を許す高度の移動度を有すると予測される。ジヒドリノ分子生成反応は、匹敵し得る量子状態にあるヒドリノの間、ならびにヒドリノ、及びプロトンと電子の間、ならびにヒドリノと水素原子の間で起こり得る。
ジヒドリノ分子の同定のための好ましい方法は、極低温濾過及びその後の質量スペクトル分析の異常例(anomalies)の探索を介する方法である。
(実験)
ジヒドリノ分子を質量スペクトル分析により同定した。我々は、ニッケル陰極及び軽水KCO電解質を含む電気分解槽から発生され、極低温濾過された気体の質量スペクトル分析により同定される、H*[2c'=a/√2]生成を報告する。ジヒドリノ分子はスピン対合しており(spin paired)、水素原子より小さく、Hより高いイオン化エネルギーを有し、Hより低い液化温度を有すると予測される。電気化学触媒カップル、K/Kの電解質を有する電気分解槽から発生される気体に存在するジヒドリノ分子を極低温濾過により正常な水素から分離した。極低温濾過に続き、ジヒドリノ分子を質量スペクトル分析を用いて正常な分子状水素と区別した。質量スペクトル分析は、2つの試料に関する、イオン化ポテンシャルの関数として異なるイオン生成効率、及び与えられたイオン化ポテンシャルにおける異なるイオン生成効率を示すことにより、H2を含む試料に対してジヒドリノ分子を含む試料を区別した。
実験14[Mills, R., Good, W., Shaubach, R., "Dihydrino Molecule Identification", Fusion Technology, 進行中]からのデータは、240日間にわたり、1Hz、10アンペア及び20%デューティーサイクル(duty cycle)の開始条件において記録された。[Mills, R., Good, W., Shaubach, R., "Dihydrino Molecule Identification", Fusion Technology, 進行中]の表1において120日に関するデータが記録され、100%のファラデー効率を仮定して約22の出力対入力比を伴う41ワットの出力を示している。炭酸ナトリウム電解質を用いた同じ電気分解槽は、過剰の熱を示さなかった。
我々は、式(43〜45)により示される発熱反応に従って39.1ワットの過剰電力を与えた実験#14[Mills, R., Good, W., Shaubach, R., "Dihydrino Molecule Identification", Fusion Technology, 進行中]からの1000mlの電気分解気体、ならびに過剰の熱を示さなかった炭酸ナトリウム電解質を用いた同じ電気分解槽からの電気分解気体を高真空気体収集バルブに集めた。電気分解気体及び標準水素試料を極低温濾過し、2つの口を有する250mlの高真空試料バルブに集めた。極低温濾過装置の略図を図15に示す。試料バルブを標準水素でも満たし、気体は極低温濾過器から集めた。
炭酸ナトリウム及び炭酸カリウム電気分解槽からの極低温濾過電気分解気体試料、ならびに標準水素、極低温濾過された標準水素、及び極低温濾過器のみからの気体の質量スペクトル分析を行い、それにより質量スペクトル分析計のイオン化ポテンシャル(IP)を変化させながらm/e=1及びm/e=2のピークの強度を記録した。m/e=1及びm/e=2における測定の後に、m/e=50までの質量の全範囲を測定した。すべての極低温濾過試料において、この質量範囲において検出されるのみのピークは、微量の空気汚染(アルゴン、窒素、酸素、水蒸気)及び微量のCOと一致するピークであった。Schrader Analytical and Consulting Laboratories, Inc. により、700の感度に設定されたVG 7070源を有するAEI MS 30を用いて質量スペクトル分析を行った。イオン化エネルギーは±1eV以内でキャリブレーションされた。それぞれのイオン化ポテンシャル設定において質量スペクトル分析計に注入される試料気体の体積は、試料とスペクトル分析計のストップコックの間の連結部を排気し、次いで排気された体積を試料容器に解放することにより同じにした。
(ジヒドリノ分子の質量スペクトル分析による同定の結果)
イオン化ポテンシャルを変化させた、標準水素の質量スペクトル分析の結果を表5に示す。独立した実験において、イオン化ポテンシャルを変化させた標準水素の質量スペクトル分析の結果は、質量スペクトル分析計の感度及び試料圧に依存しなかったことが決定された。
イオン化ポテンシャルを変化させた、極低温濾過標準水素の質量スペクトル分析の結果を表6に示す。
イオン化ポテンシャルを変化させた、極低温濾過器のみからの気体の質量スペクトル分析の結果を表7に示す。
イオン化ポテンシャルを変化させた、ナトリウム電気分解槽から発生した極低温濾過電気分解気体の質量スペクトル分析の結果を表8に示す。
イオン化ポテンシャルを変化させた、カリウム電気分解槽から発生した極低温濾過電気分解気体の質量スペクトル分析の結果を表9及び図16に示す。
(議論)
ジヒドリノ分子、H*[2c'=a/√2]は、Hより高いイオン化エネルギーを有する。これは質量スペクトル分析計のイオン化ポテンシャル(IP)を変化させながらm/e=1及びm/e=2の強度を測定することにより観察された。Hのイオン化反応は、
(g) → H(g)+e IE=15.46e (315)
である。水のイオン化エネルギーは12.61、14.8、18.8及び32eVである。表9及び図16のデータは、表5に示される分子状水素のイオン化に関する閾値より上のイオン化ポテンシャルにおいてm/e=2が存在しないが、63eVという有意に高いイオン化ポテンシャルにおいてm/e=2ピークが存在することを示している。表6のデータにより示される通り、極低温濾過器は、本質的にすべての標準水素を除去する。表7のデータにより示される通り、極低温濾過器は質量対電荷比が2の異常な化学種を放出しない。表8のデータにより示される通り、炭酸ナトリウム槽からの極低温濾過電気分解気体は、質量対電荷比が2の異常な化学種を含んでいない。
データは、炭酸カリウム槽からの極低温濾過電気分解気体のm/e=2を、水素原子の電子の遷移を刺激するエネルギーホールを与える電気化学反応物K及びKを介して水素原子の電子が刺激され、「基底状態」のエネルギー準位より下の量子化されたポテンシャルエネルギー準位に緩和する発熱反応の生成物としての、H*[2c'=a/2]、ジヒドリノ分子に指定することと一致する。観察され、実験的に測定された63±1eVというイオン化エネルギーは、式(258)により与えられる62.27eVという理論的イオン化エネルギーと一致する。
第1図は、水素原子の全エネルギーウェルの略図である。 第2図は、ポテンシャルエネルギーの関数として電子軌道球体のサイズの略図である。 第3図は、水素分子H[2c'=√2a]、水素分子イオンH[2c'=2a]+、ジヒドリノ分子H*[2c'=a/√2]、及びジヒドリノ分子イオンH*[2c'=a]+の全エネルギーウェルの略図である。 第4図は、全エネルギーの関数としての水素形分子H*[2c'=√2a/p]のサイズの略図である。 第5図は、発明によるエネルギー反応器の略図である。
第6図は、本発明による電解セルエネルギー反応器の略図である。 第7図は、本発明による加圧ガスエネルギー反応器の略図である。 第8図は、発明による気体放電エネルギー反応器の略図である。 第9図は、実験熱量計設定である。1−真空ジャケット付きデュワー、2−サーミスター、3−Pt陽極、4−Ni陰極、5−磁気拡はんバー、6−抵抗加熱器、7−ゴムストッパ、8−テフロン管状物、9−磁気拡はん器、10−アルミニウムシリンダー。 第10図は、加熱係数対時間の実験#1プロットである。1−KCOにおいて0.083Aにおけるニッケルワイヤ陰極を有する電解、2−KCOにおける作用する抵抗器。
第11図は、加熱係数対時間の実験#2プロットである。1−KCOにおいて1.60ボルトのオフセット電圧、1.90ボルトのピーク電圧、47.3mAのピーク一定電流、36.0%デューティサイクル、及び600Hzの周波数を有するニッケル陰極と周期方形波を有する電解、2−KCOにおいて作用する抵抗器。 第12図は、加熱係数対時間の実験#3プロットである。1−NaCOにおいて0.081Aにおける電解、2−NaCOにおいて作用する抵抗器。 第13図は、制御ニッケルシートのESCA分析である。 第14a〜14d図は、水性炭酸カリウム電解セルと制御水性炭酸ナトリウム電解セルの各々からのニッケル陰極のサンプルのESCA分析である。 第14a〜14d図は、水性炭酸カリウム電解セルと制御水性炭酸ナトリウム電解セルの各々からのニッケル陰極のサンプルのESCA分析である。
第14a〜14d図は、水性炭酸カリウム電解セルと制御水性炭酸ナトリウム電解セルの各々からのニッケル陰極のサンプルのESCA分析である。 第14a〜14d図は、水性炭酸カリウム電解セルと制御水性炭酸ナトリウム電解セルの各々からのニッケル陰極のサンプルのESCA分析である。 第15図は、低温ろ過装置の略図である。 第16図は、カリウム電解セルから放出された低温ろ過された電解ガスの質量スペクトル分析の強度対イオン化ポテンシャルのプロットである。

Claims (42)

  1. その電子が分数量子数に対応する「基底状態」エネルギー準位より低い状態であるという性質を有する水素原子。
  2. 極低温濾過を介して水素原子を単離し;
    質量スペクトル分析の異常例を探索することにより水素原子を同定する段階を含む、請求の範囲第1項に記載の水素原子を単離する方法。
  3. 核及び第1電子軌道に配置された少なくとも1つの電子を有する物質元素(element of matter)を選択し;
    電子軌道の共鳴収縮エネルギー(resonance shrink age energy)、及び少なくとも1つの電子を刺激して共鳴収縮遷移させ、該物質元素の「基底状態」のエネルギー準位より低い量子化されたポテンシャルエネルギー準位に緩和させるエネルギーホールを決定し、かくして該第1電子軌道より小さい寸法の第2電子軌道を限定し;
    物質元素の共鳴収縮エネルギーと実質的に同等の該エネルギーホールを与え;
    該物質元素と該エネルギーホールを並ばせ;
    それにより物質元素の少なくとも1つの電子を該エネルギーホールにより刺激し、少なくとも1つの収縮を行わせ、かくしてエネルギーを放出する段階を含むエネルギーを放出する方法。
  4. エネルギーホールを与える段階が、少なくとも1つの電子が第1原子、イオン及び分子の1つから第2原子、イオン及び分子の1つに転移される触媒系を与えることを含む、請求の範囲第3項に記載の方法。
  5. 該第2原子、イオン又は分子の2つのイオン化エネルギーの合計を引いた、該第1原子、イオン又は分子の2つのイオン化エネルギーの合計が約27.21eVである、請求の範囲第4項に記載の方法。
  6. エネルギーホールを与える段階が、全反応が
    であり、ここでaが軌道球(orbitsphere)半径であり、pがサィクルの数を示す、触媒系を含む、請求の範囲第3項に記載の方法。
  7. 水素源を入れるための手段;
    水素を原子状水素に解離させるための手段;
    解離した水素原子をエネルギーホールの溶融、液体又は固体溶液の1つと接触させるための手段;及び
    発熱収縮反応が平衡に達するのを防ぐために低−エネルギー水素を除去する手段を含む加圧気体エネルギー反応器。
  8. その電子が分数量子数に対応する「基底状態」エネルギー準位より低い状態であるという性質を有する水素分子。
  9. 極低温濾過を介して水素原子を単離し;
    質量スペクトル分析の異常例を探索することにより水素分子を同定する段階を含む、請求の範囲第8項に記載の水素分子を単離する方法。
  10. 少なくとも2つの核及び第1電子軌道に配置された少なくとも2つの電子を有する物質元素を選択し;
    電子軌道の共鳴収縮エネルギー、及び少なくとも2つの電子を刺激して共鳴収縮遷移させ、該物質元素の「基底状態」のエネルギー準位より低い量子化されたポテンシャルエネルギー準位に緩和させるエネルギーホールを決定し、かくして該第1電子軌道より小さい寸法の第2電子軌道を限定し;
    物質元素の共鳴収縮エネルギーと実質的に同等の該エネルギーホールを与え;
    該物質元素と該エネルギーホールを並ばせ;
    それにより物質元素の少なくとも2つの電子を該エネルギーホールにより刺激し、少なくとも1つの収縮を行わせ、かくしてエネルギーを放出する段階を含むエネルギーを放出する方法。
  11. エネルギーホールを与える段階が、少なくとも1つの電子が第1原子、イオン及び分子の1つから第2原子、イオン及び分子の1つに転移される触媒系を与えることを含む、請求の範囲第10項に記載の方法。
  12. 該第2原子、イオン又は分子のイオン化エネルギーを引いた、該第1原子、イオン又は分子のイオン化エネルギーが約m×48.6eVである、請求の範囲第11項に記載の方法。
  13. エネルギーホールを与える段階が、全反応が
    であり、ここで2c’は水素−型分子の核間距離であり;
    エネルギーホールはmp×48.6eVであり、ここでm及びpは整数であり;
    遷移の間に楕円場(elliptic field)がpの大きさからp+mの大きさに増加し;
    遷移の間に放出される合計エネルギー、E
    である、請求の範囲第10項に記載の方法。
  14. 水素源を入れるための手段;
    水素分子をエネルギーホールの固体、溶融、液体又は気体溶液の1つと接触させるための手段;及び
    発熱収縮反応が平衡に達するのを防ぐために低−エネルギー水素を除去する手段を含む電気分解槽エネルギー反応器、加圧気体エネルギー反応器及び気体放電エネルギー反応器。
  15. 核及び第1電子軌道に配置された少なくとも1つの電子を有する物質元素を選択し;
    電子軌道の共鳴収縮エネルギー、及び電子を刺激して共鳴収縮遷移させ、該物質元素の「基底状態」のエネルギー準位より低い量子化されたポテンシャルエネルギー準位に緩和させるエネルギーホールを決定し、物質元素の収縮軌道を形成する該第1電子軌道より小さい寸法の第2電子軌道を限定し;
    物質元素の共鳴収縮エネルギーと実質的に同等の該エネルギーホールを与え;
    該物質元素と該エネルギーホールを並ばせ、それにより物質元素の電子を該エネルギーホールにより刺激し、少なくとも1つの収縮遷移を行わせ、それによりエネルギーを放出する段階を含むエネルギーを放出する方法。
  16. エネルギーホールを与える段階が、少なくとも1つのカチオン及びアニオンを含む電気化学反応物を含む触媒系を与えることを含む、請求の範囲第15項に記載の方法。
  17. 該エネルギーホールを与える段階が、該第1物質元素の共鳴収縮エネルギーと実質的に同等のイオン化エネルギーを有する第2の物質元素を選択することを含む、請求の範囲第15項に記載の方法。
  18. 核及び、共鳴収縮エネルギーを有する第1電子軌道に配置された少なくとも1つの電子を有する物質元素を選択された体積で与える手段;ならびに
    該物質元素と並んだ、該共鳴収縮エネルギーと実質的に同等の大きさを有するエネルギーホールを与えるための、該選択された体積中に導入された手段を含み、ここで:
    物質元素の電子がエネルギーホールにより触媒されて少なくとも1つの収縮遷移を行い、それによりエネルギーを放出するエネルギーの放出を与える装置。
  19. エネルギーホールを与える該手段が、該第1物質元素の共鳴収縮エネルギーと実質的に同等のイオン化エネルギーを有する少なくとも1つの第2物質元素を含む物質である、請求の範囲第18項に記載の装置。
  20. エネルギーホールを与える該手段が、少なくとも1つのカチオン及びアニオンを含む電気化学反応物を含む触媒系を含む、請求の範囲第18項に記載の装置。
  21. 該第1物質元素がH;H及びHを含み、該第2物質元素がK及びKを含む、請求の範囲第19項に記載の装置。
  22. 少なくとも1つの陰極;陽極;電解質溶液;容器;電流を与える電力供給;該電流を制御する手段;外部エネルギー源:コンピューター化監視及び制御系;及び容器の圧力を制御する手段を含む電気分解槽をさらに含む、請求の範囲第19項に記載の装置。
  23. 陰極がニッケルである、請求の範囲第22項に記載の装置。
  24. 陽極が白金又はニッケルである、請求の範囲第22項に記載の装置。
  25. 電解質溶液が炭酸カリウム水溶液である、請求の範囲第22項に記載の装置。
  26. 電解質水溶液が塩基性である、請求の範囲第22項に記載の装置。
  27. 電流制御手段が、約2.5ボルト〜2.2ボルトの補償電圧;約3ボルト〜2.75ボルトのピーク電圧;約40%のデューティーサイクルにおいて約175mAのピーク電流;及び約300Hz〜1500Hzの周波数を有する断続矩形波の断続電流を与える、請求の範囲第22項に記載の装置。
  28. 電気分解槽が室温より高い温度で運転される、請求の範囲第22項に記載の装置。
  29. エネルギーホールの源が1つのカチオン、中性原子又はアニオン、あるいはカチオン、中性分子又はアニオンである1つの分子であるか、あるいは該化学種の組み合わせであり、ここで該エネルギーホールが実質的にn/2 27.21eVと同等であり、ここでnは整数である、請求の範囲第19項に記載の装置。
  30. エネルギーホールを与える該手段が、該第2元素のイオン化エネルギーと組み合わされて該第1物質元素の共鳴収縮エネルギーと実質的に同等の該エネルギーホールを与えるイオン化エネルギーを有する少なくとも1つの追加の物質元素を含む、請求の範囲第18項に記載の装置。
  31. 該第1物質元素が水素の同位体を含み、該第2元素が:
    [ここで原子記号の後の数(n)は原子のn番目のイオン化エネルギーであり、例えばTi2++27.49eV=Ti3++eである]から成る群より選ばれる水素原子収縮のためのエネルギーホールを与えることができる1つのイオンを含む、請求の範囲第19項に記載の装置。
  32. 該第1物質元素が水素の同位体を含み、該第2及び該追加の物質元素が
    (1)
    [ここでイオン(n)に続く欄の数は原子のn番目のイオン化エネルギーであり、例えばPd2++32.93eV=Pd3++eであり、Li+e=Li+5.39eVである]から成る群より選ばれる水素原子収縮のためのエネルギーホールを与えることができる2−イオンカップル;
    (2)
    [ここでイオン(n)に続く欄の数は原子のn番目のイオン化エネルギーであり、例えばGa2++30.71eV=Ga3++eであり、H+e=H+3.08eVである]から成る群より選ばれるカチオン及びアニオンを含む水素原子収縮のためのエネルギーホールを与えることができる2−イオンカップル;ならびに
    (3)
    [ここでイオン又は分子(n)に続く欄の数は、原子又は分子のn番目のイオン化エネルギーであり、例えばGa2++30.71eV=Ga3++eであり、BF+e=BF+2.65eVである]から成る群より選ばれる水素原子収縮のためのエネルギーホールを与えることができるカチオン及び還元された分子の1つを含む、請求の範囲第30項に記載の装置。
  33. エネルギーホールを与える該手段が、それぞれイオン化エネルギーを有する複数の物質元素を含む物質であり、ここで該複数の物質元素のそれぞれが、該第1物質元素の共鳴収縮エネルギーと実質的に同等の、イオン化エネルギーにおける差を与えるように選択される、請求の範囲第18項に記載の装置。
  34. 該エネルギーホールが以下の3−イオンカップル:
    の1つにより与えられる、請求の範囲第33項に記載の装置。
  35. 水素源を含む少なくとも1つの第1容器;容器の圧力を制御するための手段;分子状水素を原子状水素に解離させるための手段;エネルギーホールの溶融、液体又は固体溶液;フォトン源;第2容器;電流を与える電力供給;該電流を制御するための手段;外部エネルギー源;加熱手段;コンピューター化監視及び制御系;ならびに発熱収縮反応が平衡に達するのを防ぐための選択的排気バルブなどの低−エネルギー水素を除去するための手段を含む加圧気体エネルギー反応器をさらに含む、請求の範囲第18項に記載の装置。
  36. 第1容器の内部表面がニッケル、白金又はパラジウムの1つ又はそれ以上のコーティングを含み;第1容器の外部表面が銅、テルル、ひ素、セシウム、白金又はパラジウム及びCuO、PtO、PdO、MnO、AlO、SiOなどの酸化物の1つ又はそれ以上でコーティングされている、請求の範囲第35項に記載の装置。
  37. 第1容器の内部表面が銅、テルル、ひ素、セシウム、白金又はパラジウム及びCuO、PtO、PdO、MnO、AlO、SiOなどの酸化物の1つ又はそれ以上でコーティングされている、請求の範囲第35項に記載の装置。
  38. エネルギーホールの源が炭酸カリウムである、請求の範囲第35項に記載の装置。
  39. 少なくとも1つの水素気体充填グロー放電真空室;水素源;水素源から気体放電室への水素流を制御する制御弁;エネルギーホールの溶融、液体又は固体溶液;フォトン源;陰極;陽極;電流を与える電力供給;該電流を制御するための手段;外部エネルギー源;加熱手段;コンピューター化監視及び制御系;ならびに発熱収縮反応が平衡に達するのを防ぐための選択的排気バルブなどの低−エネルギー水素を除去する手段を含む気体放電エネルギー反応器をさらに含む、請求の範囲第18項に記載の装置。
  40. 陰極がパラジウムであり、エネルギーホールがパラジウムから放電電流への2つの電子の転移により与えられる、請求の範囲第39項に記載の装置。
  41. 核及び、共鳴収縮エネルギーを有する、「基底状態」より低いエネルギー準位の軌道を構成する少なくとも1つの電子を有する物質元素を選択された体積で与える手段;ならびに
    該物質元素を並ばされ、該共鳴収縮エネルギーと実質的に同等の大きさを有するエネルギーホールを与えるための、該選択された体積中に挿入された手段を含み、ここで
    該エネルギーホールによる軌道エネルギーの吸収により該物質元素の軌道が増す時に該物質元素にエネルギーが放出され、物質元素の電子が刺激されて少なくとも1つの収縮遷移の逆を行うことを可能にし、エネルギーの吸収を与えるエネルギーの吸収を与えるための装置。
  42. 低−エネルギー水素の源;エネルギーホールの源;熱源;及び発熱反応が平衡に達するのを防ぐための選択的排気バルブなどの正常な水素を除去する手段を含む電気分解エネルギー反応器;加圧気体エネルギー反応器;ならびに気体放電エネルギー反応器をさらに含む、請求の範囲第41項に記載の装置。
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