JP2007163364A - 光線路試験方法及び試験システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、ブリルアン周波数シフト変化が短い領域で発生する場合に、試験光パルス幅によらずに高分解能にブリルアン周波数シフト変化を検出できる光線路試験方法を提供することにある。
【解決手段】本発明は、局内伝送装置1と加入者端末5を接続する光ファイバ線路の光ファイバに生じるブリルアン後方散乱光の周波数スペクトルの最大値を検出することにより、光ファイバ線路の異常を検出する光線路試験方法であって、被測定光ファイバ線路は、第一の光ファイバ3と、第一の光ファイバとは異なるブリルアン周波数シフトを持つ第二の光ファイバ4とから構成され、第二の光ファイバ4に直接加入者端末内の受光部6が接続してあることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光通信設備の信頼性を向上させ、保守運用を効率化する、光通信設備の光線路試験方法及び試験システムに関するものである。
光線路試験システムは、光線路である光ファイバケーブルを試験するシステムである。
図5は従来の光線路試験システムを示す構成説明図である。図5のシステムにおいて、光線路を構成する光ファイバ9は、電気通信設備を設置する通信設備ビル10に設置され、光信号を送受信する伝送装置11と、ユーザ宅12に設置され、伝送装置11と対向して光信号を送受信する伝送装置13の間に接続されている。また、設備情報を管理する設備管理センタ14には光線路設備のデータベース15と後述する光試験装置16を遠隔で操作する操作端末17が設置され、通信網18を介して通信設備ビル10と設備管理センタ14との間が接続されている。
通信設備ビル10内の光ファイバ9に、試験光を構成する光ファイバ9に合分波すると共に、伝送装置11への試験光を遮断する光カプラモジュール19が設置され、ユーザ宅12内の伝送装置13の直前の光ファイバ9に、通信光を通過すると共に伝送装置13への試験光を遮断するターミネーションフィルタ20が接続されている。また、光カプラモジュール19は、試験が実施される光ファイバ心線を選択する心線選択装置21が接続された光成端架22に設置されており、光成端架22と後述の光測定器23とを選択する光測定器・光成端架選択装置24と、光パルス試験器(以下OTDRという)、損失試験光源、心線対照光源、パワーメータの機能を持つ光測定器23と、操作端末17からの試験指示を受け取り、試験結果を設備管理センタ14に送信する試験制御装置25等から構成される。光測定器23と、光測定器・光成端架選択装置24、試験制御装置25をまとめて光試験装置16と呼ぶ。
設備管理センタ14にある操作端末17から、データベース15に基づいて試験命令を光試験装置16に出す。命令に従って、光試験装置16の試験制御装置25は、光測定器・光成端架選択装置24で光測定器23を選択し、更に、光カプラの試験光入出力ポートが収容されている心線選択装置21で、指定された光ファイバ心線が接続された光カプラモジュール19の試験光入力ポートを選択する。
光線路の障害を検知する方法として主にOTDRを用いた光パルス試験がある。図5の光線路試験システムでの試験において、パルス光の試験光を光測定器23から入射する。光測定器・光成端架選択装置24により試験する光ファイバ9に接続され、試験光は光ファイバ9に入射される。被測定光ファイバ9の各点において、入射した試験光に対して、レイリー後方散乱光が発生し、測定器23に向かって戻る。ユーザ宅12内のターミネーションフィルタ20まで達した試験光パルスは、ターミネーションフィルタ20により遮断される。各点でのレイリー後方散乱光は通信設備ビル10内の伝送装置11前の光カプラモジュール19によって、ほぼ全てが光試験装置16側に向かい、伝送装置11には入射されない。入射から検出までの時間により、試験光パルスの光ファイバ9の各点での散乱光強度が測定される。光ファイバ9内での接続損失、反射点を検出できる。光測定器23からの試験光が光通信サービスに影響を与えないように、通信光と試験光は異なる波長を用い、伝送装置11と伝送装置13の前には、試験光のみを遮断する光カプラモジュール内フィルタ26とターミネーションフィルタ20をそれぞれ設置する。
光ファイバの接続損失や反射点に加えて、歪みや温度の異常を検出する試験法としてBOTDR(Brillouin Optical Fiber Time Domain Reflectometry)の方法があり、特許文献1に示されている。試験光パルスを、光カプラでプローブ光とローカル光に分岐して、プローブ光を光ファイバに入射し、発生した後方ブリルアン散乱光と、先の分岐したローカル光と合波し、受光素子でビート信号を受信する。ビート信号は、10GHzほどのローカル光と散乱光の周波数の差の値の周波数を有しており、ブリルアン周波数シフトを示す。このブリルアン周波数シフトは、歪み、温度分布により変化するため、ブリルアン周波数シフトを測定することで、光ファイバ中の歪み、損失も測定できる。従来の光線路試験システムの光測定器23にブリルアン散乱光測定器を用いれば、温度、歪みを測定可能なシステムとなる。
ここで、前述のブリルアン周波数シフトは数十MHz程度のスペクトル幅を持つため、従来の上記光試験方法では、光ファイバ固有のブリルアン周波数シフトを検出する際に、ブリルアン周波数スペクトルの最大値を検出している。ブリルアン周波数シフトのピークはローレンツ関数の形をしている(例えば、非特許文献1参照。)。このため、ブリルアン周波数スペクトルの最大値を検出する方法では、複数のブリルアン周波数シフトを励起する場合でも1つしか検出できないという問題があった。
図6は従来の光線路試験システムを示す構成説明図であり、図7は従来のブリルアン周波数シフトスペクトルを示す特性図である。図6において、1は局内伝送装置、2はブリルアン散乱光測定器、3は第一の光ファイバ、4は第一の光ファイバとは異なるブリルアン周波数シフトを持つ第二の光ファイバ、5は加入者端末、6は加入者端末内の受光部である。また、図7において、入射する試験光パルスの周波数をν、第一の光ファイバ3からのブリルアン周波数シフトをν、第二の光ファイバ4からのブリルアン周波数シフトをνとする。第一の光ファイバ3からのブリルアン周波数シフトのスペクトルと、第二の光ファイバ4からのブリルアン周波数シフトのスペクトルは、ピークをとる周波数がνとνと異なるだけで、全く同じスペクトル形状とパワー、半値幅Δをとるものとする。第一の光ファイバ3のブリルアン周波数シフトのスペクトルS(ν)と、第二の光ファイバ4のブリルアン周波数シフトのスペクトルS(ν)はローレンツ関数を用いてそれぞれ
Figure 2007163364
で表すことができる。g=gである。
実際に測定されるブリルアン周波数シフトのスペクトルS(ν)は、2つのスペクトルの線型結合になる。
S(ν)=aS(ν)+bS(ν)
となる。試験光パルスが第一または第二の光ファイバのみに存在するときの散乱では、それぞれ係数は
Figure 2007163364
である。
また、第二の光ファイバ4の長さをL、試験光パルス幅をw、光ファイバ内の光速をvとすれば、試験光パルスが光ファイバ中に存在する長さはwvとなる。試験光パルスが第一と第二の光ファイバの接続点を通過するとき、試験光パルスが存在する光ファイバの割合に応じて散乱光のパワーが決まる。
一般的に、ターミネーションケーブルを接続する加入者端末の受光ポートから受光器までは第一の光ファイバ3と同等のシングルモード光ファイバで接続されており、第一の光ファイバ3とブリルアン周波数シフトがほぼ等しいため、aとbは被測定線路中の異なるシフトを生じる領域L、つまり第二の光ファイバ4の長さがパルスが光ファイバ中に存在する長さwvより短い場合、つまり、L≦wvのときは、光ファイバ4の長さに比例して周波数νのピークのパワーが小さくなり、全ての時刻において第二の光ファイバ4の周波数νのピークが単独で観測されることは無い。さらに、第二の光ファイバ4の長さが光ファイバ中に存在するパルスの長さの半分より短い場合、つまり、L≦wv/2のときは全ての時刻において第二の光ファイバ4の周波数νのピークパワーより第一の光ファイバ3の周波数νのピークパワーの方が大きくなる。
このため、光ファイバ中に存在するパルス幅の半分よりも第二の光ファイバ4の長さが短いと第二の光ファイバ4は検知できないという問題がある。
例えば、試験光パルス幅が100nsの場合、光ファイバの屈折率が1.48だとすると、実際にこの試験光パルスが光ファイバ中に存在する長さは100×10^(−9)×3×10^8(光速)/1.48≒約10mである。この100nsの試験光パルスが、光ファイバに存在する長さ10mの半分(OTDRの測定法により)が従来の100nsの試験光パルスでの測定の分解能になり、第二の光ファイバが5m以下では検知できない。
また、一般に、測定器のダイナミックレンジを拡大するためには、光パルスの幅を広げるという手段をとる。ブリルアン後方散乱光強度はパルス幅に応じて大きくなるが、異なるブリルアン周波数シフトを生じる領域が、光ファイバ内の試験光パルスの長さに対して短い場合には、その領域からのブリルアン散乱光のパワーはパルス幅によらず一定であるため、νを生じる領域を検知するブリルアン散乱光測定器の距離分解能はパルス幅を広げると劣化する。
特開平3-120437号公報 P.J.Thomas,N.L.Rowell,H.M.van Driel,and G.I.Stegeman,"Normal acoustic modes and Brillouin scattering in single-mode optical fibers,"Phys.Rev.B,vol.19,pp.4986-4998,May 1979
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、ブリルアン周波数シフト変化が短い領域で発生する場合に、試験光パルス幅によらずに高分解能にブリルアン周波数シフト変化を検出できる光線路試験方法及び試験システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、局内伝送装置と加入者端末を接続する光ファイバ線路の光ファイバに生じるブリルアン後方散乱光の周波数スペクトルの最大値を検出することにより、光ファイバ線路の異常を検出する光線路試験方法であって、被測定光ファイバ線路は、第一の光ファイバと、第一の光ファイバとは異なるブリルアン周波数シフトを持つ第二の光ファイバとから構成され、第二の光ファイバに直接加入者端末内の受光部が接続してあることを特徴とする。
また本発明は、前記光線路試験方法において、ブリルアン後方散乱光の周波数スペクトルにおける複数の極大値を検出することにより光ファイバ線路のブリルアン周波数シフトの変化による異常を検出することを特徴とする。
また本発明は、局内伝送装置と加入者端末を接続する光ファイバ線路の光ファイバに生じるブリルアン後方散乱光の周波数スペクトルの最大値を検出するブリルアン散乱光測定器を有する光線路試験システムであって、被測定光ファイバ線路は、第一の光ファイバと、第一の光ファイバとは異なるブリルアン周波数シフトを持つ第二の光ファイバとから構成され、第二の光ファイバに直接加入者端末内の受光部が接続してあることを特徴とするものである。
また本発明は、前記光線路試験システムにおいて、第二の光ファイバと加入者端末の間には試験光パルスを遮断する光フィルタがあることを特徴とするものである。
また本発明は、前記光線路試験システムにおいて、第二の光ファイバには、ブリルアン散乱光測定器の受光部の受光する周波数の範囲外の周波数のブリルアン周波数シフト、もしくは第二の光ファイバのブリルアン周波数シフトのピークのパワーより小さいパワーのピークのブリルアン周波数シフトを有する第三の光ファイバを接続することを特徴とするものである。
また本発明は、前記光線路試験システムにおいて、第二の光ファイバの長さは、パルス幅をw、光ファイバ中の光の速さをvとすると、wv/2以下であることを特徴とするものである。
また本発明は、前記光線路試験システムにおいて、被測定光ファイバ線路は光スプリッタと、該光スプリッタの下部にそれぞれ異なるブリルアン散乱周波数シフトが設定された光ファイバが接続されていることを特徴とするものである。
また本発明は、前記光線路試験システムにおいて、ブリルアン後方散乱光の周波数スペクトルにおける複数の極大値を検出することにより光ファイバ線路のブリルアン周波数シフトの変化による異常を検出することを特徴とするものである。
本発明の光線路試験方法及び試験システムは、ブリルアン周波数シフトのピークを、試験光パルス幅に依存せずに、試験光パルス幅に対して短い光ファイバでも測定でき、高分解能な、ブリルアン散乱を利用するシステムを構築することができる。また、スペクトル中に複数のブリルアン周波数シフトのピークが存在したときも、容易に検出が可能である。また、ブリルアン周波数シフトを設計した光ファイバを非常に短くできるので、各ユーザ側での識別機能部を小さくすることができ、ONU等のユーザ側端末内に収納が容易になる。また、光ファイバの歪み、温度を測定する際の高分解能化にも有効である。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
[実施形態1]
図1は本発明の実施形態に係る光線路試験システムを示す構成説明図である。図1中、図6と同一部分は同一符号を付してその説明を省略する。ただし、第二の光ファイバ4を接続する加入者端末5の受光ポートには受光部6を直接接続する。第二の光ファイバ4は、光ファイバ中の試験光パルス幅の長さwvの半分より短い、つまりL≦wv/2とする。
すなわち、局内伝送装置1と加入者端末5を接続する光ファイバ線路の第一の光ファイバ3及び第二の光ファイバ4に生じるブリルアン後方散乱光の周波数スペクトルの最大値をブリルアン散乱光測定器2で検出することにより、光ファイバ線路の異常を検出する。被測定光ファイバ線路は、第一の光ファイバ3と、第一の光ファイバ3とは異なるブリルアン周波数シフトを持つ第二の光ファイバ4とから構成され、第二の光ファイバ4に直接加入者端末5内の受光部6が接続してある。また、前記ブリルアン後方散乱光の周波数スペクトルにおける複数の極大値を検出することにより光ファイバ線路のブリルアン周波数シフトの変化による異常を検出することができる。
線路にパルス幅wを持った試験光パルスを入射すると、試験光パルスが第一の光ファイバ3と第二の光ファイバ4の接続点に差し掛かったときに、発生するブリルアン散乱光は第一の光ファイバ3のブリルアン周波数シフトのνと、第二の光ファイバ4のブリルアン周波数シフトのνの2つのピークを有する。
ブリルアン後方散乱光のスペクトルの、時間変化を説明する。
試験光パルスが完全に第一の光ファイバ3に入射し終わる時刻をt=0とする。
図2は本発明の実施形態に係る各時刻ごとのブリルアン周波数シフトのスペクトルを示す特性図である。図2において、横軸は周波数シフトを表し、縦軸はスペクトルのパワーを表す。
図3は本発明の実施形態に係る各時刻でのパルスの様子とパルス幅の2つの光ファイバ中に存在する長さの存在比を示す説明図である。
(1) 0≦t≦(L−wv)/vのときは、試験光パルスは完全に第一の光ファイバ3にしか存在しないので、ブリルアン周波数シフトスペクトルのピークはνにしか存在しない。測定されるブリルアン周波数シフトのスペクトルは、S(ν)=S(ν)となる。
(2) (L−wv)/v≦t≦−w+(L+L)/vのときは、試験光パルスは、第一の光ファイバ3、第二の光ファイバ4両方からブリルアン散乱されるが、後方散乱光の中で、第一の光ファイバ3から散乱される割合の方が大きいので、ブリルアン周波数シフトのスペクトルは、νとνの二つのピークを持つが、νのピークの方が大きくなる。測定されるブリルアン周波数シフトのスペクトルは、図3の二つの光ファイバ中のパルス幅の長さの比より、
Figure 2007163364
となる。
(3) −w+(L+L)/v≦t≦L/v−L/vのときは、(2)と同じように、両方の光ファイバに試験光パルスがまたがっているので、ブリルアン周波数シフトのピークはν、νの二つ現れる。ただし、試験光パルスの一部(長さで言うとwv−L−L+vt)が第二の光ファイバ4を通過し、放射されている。第二の光ファイバ4から試験光ファイバが放射される時に、フレネル反射が起こっている。しかしフレネル反射の光は、周波数が試験光と同じであるが、ブリルアン周波数シフトを測定するために受光部6の周波数帯が10GHzほどずれているので、測定されることはない。光ファイバに残っている試験光パルスの長さはL+L−vtであり、長さL−vtの分が第一の光ファイバ3にあり、長さLの分が第二の光ファイバ4にある。測定されるブリルアン周波数シフトのスペクトルは、図3の二つの光ファイバ中のパルス幅の長さの比より、
Figure 2007163364
となる。
ここで、−w+(L+L)/v≦t≦L/v−L/vなので、L≦L−vt≦wv−Lとなり、Sの係数の方がSの係数より大きくなり、(2)と同じく第一の光ファイバ3のブリルアン周波数シフトのνのピークのほうが大きくなる。しかし、試験光パルスの一部が第二の光ファイバ4を通過し、放射されているため、νのピークの大きさは(2)のときより小さくなる。νのピークは、第二の光ファイバ4にある試験光パルスの大きさはLで固定のためにt=−w+(L+L)/vのときと変わらない。
(4) L/v−L/v≦t≦L/vのときは、(3)のときと同じく、ブリルアン周波数シフトのスペクトルはνとνにピークを持ち、また、試験光パルスの一部(長さwv−L−L+vt)が第二の光ファイバ4を通過し放射されている。しかし、今度は第一の光ファイバ3に残っている試験光パルスL−vtと第二の光ファイバ4に残っている試験光パルスLではL−vt≦Lとなり、第二の光ファイバ4に残っている試験光パルスのほうが大きくなるので、νのピークの方が大きくなる。しかし、第二の光ファイバ4を通過し、放射された試験光パルスの大きさが(3)のときより大きいので、νのピークの大きさはさらに小さくなっている。νのピークの大きさは、(3)と同じ理由でやはり(3)と変わらない。測定されるスペクトルは、図3の二つの光ファイバ中のパルス幅の長さの比より、
Figure 2007163364
となる。
(5) L/v≦t≦(L+L)/vになると、試験光パルスは完全に第二の光ファイバ4にしか存在しないため、ブリルアン周波数シフトのピークはνにしか存在せず、測定されるスペクトルのピークは、
Figure 2007163364
となる。
このように、従来の例とは異なり、第二の光ファイバ4の後方に第一の光ファイバ3と同等の仕様の第三の光ファイバが設置されていないため、(5)のときのように、たとえ、試験光パルスが光ファイバ内に存在する長さよりも第二の光ファイバ4が短い、つまり、測定分解能よりも短い光ファイバでも、線路の終端に接続することで、そのピークを検出することができる。本実施形態の構成とすれば、例えば、ブリルアン散乱光測定器2の受光帯域が1GHzであれば10cm程度でも検出可能である。また、試験光パルス幅に依存しない分解能を得ることができるため、試験光パルス幅に依存するピークの広がりを、分解能を考慮する必要なしに試験光パルス幅で最適化することができる。また、光ファイバの歪みや温度の測定にも同様に高分解能測定が可能である。
また、第二の光ファイバ4の加入者端末5側の端に、試験光パルスを遮断する光フィルタを設置しても上記と同様の効果が得られる。従来の試験方法で用いられていたフィルタは位置を切り分けるため、反射を大きく設計していたが、本実施形態では、ブリルアン周波数シフトの有無で位置の切り分けができるため、反射が無くてもよく、反射の無いフィルタとしては、誘電体多層膜フィルタや長周期グレーティングフィルタで実現できる
また、実施形態1での第二の光ファイバ4の後にブリルアン散乱光測定器2の受光部の受光する周波数の範囲外の周波数のブリルアン周波数シフト、もしくは第二の光ファイバ4のブリルアン周波数シフトのピークのパワーより小さいパワーのピークのブリルアン周波数シフトνを有する第三の光ファイバを接続し、その光ファイバが加入者端末の受光部に接続されているとすると、前述の実施形態と同様の効果が得られ、上記第二の光ファイバ4を単独で検出することができる。第二の光ファイバ4を3つの光ファイバを接続した線路の中間のモニター用光ファイバとして使う場合に短く安価に作ることが可能になり、また設置しやすいという利点がある。
[実施形態2]
背景技術で説明した図6で、測定されるブリルアン散乱光スペクトルの極大値を測定するとする。このとき、背景技術のところでも説明した通り、試験光パルスが光ファイバ中に存在する長さはwvだが、試験光パルスが第一と第二の光ファイバの接続点を通過する時、パルスの存在する光ファイバの割合によって散乱光のパワーが決まる。このため、L≦wvのときは第二の光ファイバが単独で測定されず、L≦wv/2のときは、第二の光ファイバのブリルアン散乱光スペクトルのピークは常に第一、第三の光ファイバのブリルアン散乱光スペクトルのピークよりも小さくなる。ブリルアン散乱光スペクトルの極大値を検出すれば、このようなときでも第二の光ファイバを検出できる。つまり、従来の光試験システム構成であっても、第二の光ファイバを高分解能に検出可能である。このため、第二の光ファイバを検出する位置の精度がよくなり、分解能が上がる。
このようにブリルアン散乱光スペクトルの極大値を検出する方法を用いれば、どんなに短い区間、短い光ファイバでもパルス幅によらず検出することができる。
[実施形態3]
分岐する光線路での分岐の先の各光ファイバを識別する試験方法として、ブリルアン周波数シフトが異なるように設計された光ファイバを、加入者端末前にターミネーションケーブルとして設置し、該ターミネーションケーブルのブリルアン周波数シフトが発生する位置を測定するという、ユーザ装置までの光線路試験が考えられる。
図4は本発明の実施形態に係る光線路試験方法を示す構成説明図である。図4中、図1及び図6と同一部分は同一符号を付してその説明を省略する。図4において、7は光スプリッタより手前の光ファイバであり、光スプリッタ8を備えた分岐型光線路である。局内伝送装置1と加入者端末5−1〜5−4の間に光を等分岐する光スプリッタ8を配し、複数の加入者端末5−1〜5−4が1台の局内伝送装置1で伝送できる。加入者端末直前の短い第二の光ファイバ4−1〜4−4には300MHzずつシフト量が異なるブリルアン散乱周波数シフトが割り当てられていて、設計した周波数毎にそれぞれの光ファイバを識別する。この線路でブリルアン散乱光スペクトルを測定する。通常のパルス幅に依存した分解能であれば、加入者端末直前の短い第二の光ファイバ4−1〜4−4は検出されないが、本実施形態の極大値を取る方法であれば、一度に広帯域のブリルアン周波数シフトを測定すれば、それぞれのブリルアン周波数シフトを確認することができるので、より簡便に識別可能である。
このように、ブリルアン散乱光スペクトルを測定する分岐線路の試験方法において、極大値を取る方法を用いれば、各線路の識別機能部を小さくでき、簡便に識別できるだけでなく、第二の光ファイバを短くできるので、ユーザ側の収納が容易になり、既存の線路システムに対し適応、導入しやすくなり、という利点がある。
なお、本発明は、上記実施形態例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態例に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
本発明の実施形態に係る光線路試験システムを示す構成説明図である。 本発明の実施形態に係る各時刻ごとのブリルアン周波数シフトのスペクトルを示す特性図である。 本発明の実施形態に係る各時刻でのパルスの様子とパルス幅の2つの光ファイバ中に存在する長さの存在比を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る光線路試験方法を示す構成説明図である。 従来の光線路試験システムを示す構成説明図である。 従来の光線路試験システムを示す構成説明図である。 従来のブリルアン周波数シフトスペクトルを示す特性図である。
符号の説明
1…局内伝送装置、2…ブリルアン散乱光測定器、3…第一の光ファイバ、4…第一の光ファイバとは異なるブリルアン周波数シフトを持つ第二の光ファイバ、5…加入者端末、6…加入者端末内の受光部。

Claims (8)

  1. 局内伝送装置と加入者端末を接続する光ファイバ線路の光ファイバに生じるブリルアン後方散乱光の周波数スペクトルの最大値を検出することにより、光ファイバ線路の異常を検出する光線路試験方法であって、被測定光ファイバ線路は、第一の光ファイバと、第一の光ファイバとは異なるブリルアン周波数シフトを持つ第二の光ファイバとから構成され、第二の光ファイバに直接加入者端末内の受光部が接続してあることを特徴とする光線路試験方法。
  2. 請求項1に記載の光線路試験方法において、ブリルアン後方散乱光の周波数スペクトルにおける複数の極大値を検出することにより光ファイバ線路のブリルアン周波数シフトの変化による異常を検出することを特徴とする光線路試験方法。
  3. 局内伝送装置と加入者端末を接続する光ファイバ線路の光ファイバに生じるブリルアン後方散乱光の周波数スペクトルの最大値を検出するブリルアン散乱光測定器を有する光線路試験システムであって、被測定光ファイバ線路は、第一の光ファイバと、第一の光ファイバとは異なるブリルアン周波数シフトを持つ第二の光ファイバとから構成され、第二の光ファイバに直接加入者端末内の受光部が接続してあることを特徴とする光線路試験システム。
  4. 請求項3に記載の光線路試験システムにおいて、第二の光ファイバと加入者端末の間には試験光パルスを遮断する光フィルタがあることを特徴とする光線路試験システム。
  5. 請求項3又は4に記載の光線路試験システムにおいて、第二の光ファイバには、ブリルアン散乱光測定器の受光部の受光する周波数の範囲外の周波数のブリルアン周波数シフト、もしくは第二の光ファイバのブリルアン周波数シフトのピークのパワーより小さいパワーのピークのブリルアン周波数シフトを有する第三の光ファイバを接続することを特徴とする光線路試験システム。
  6. 請求項3、4又は5に記載の光線路試験システムにおいて、第二の光ファイバの長さは、パルス幅をw、光ファイバ中の光の速さをvとすると、wv/2以下であることを特徴とする光線路試験システム。
  7. 請求項3乃至6のいずれかに記載の光線路試験システムにおいて、被測定光ファイバ線路は光スプリッタと、該光スプリッタの下部にそれぞれ異なるブリルアン散乱周波数シフトが設定された光ファイバが接続されていることを特徴とする光線路試験システム。
  8. 請求項3乃至7のいずれかに記載の光線路試験システムにおいて、ブリルアン後方散乱光の周波数スペクトルにおける複数の極大値を検出することにより光ファイバ線路のブリルアン周波数シフトの変化による異常を検出することを特徴とする光線路試験システム。
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