JP2007162625A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、内燃機関の制御装置に関し、減速時に燃料カットを実行する内燃機関において、バッテリ電圧の状態に関わらず、燃料カットからの復帰時に吸入空気量の応答遅れを低減することを目的とする。
【解決手段】触媒から出る排気臭を抑制する触媒排気臭抑制制御の実行要求がある場合には(ステップ100)、バッテリ電圧を取り込み(ステップ102)、当該減速F/C時に触媒に流通させる空気流量をバッテリ電圧に応じて決定する(ステップ104)。現在のバッテリ電圧>判定値αが成立する場合には、減速F/Cの実行中に、スロットル開度TAをアイドル開度よりも大きく制御する触媒排気臭抑制制御を実行する(ステップ112)。一方、現在のバッテリ電圧>判定値αが成立しない場合には、減速F/Cの実行条件が成立した場合であっても、スロットルバルブの開度制御による触媒排気臭抑制制御を禁止する(ステップ116)。
【選択図】図3

Description

この発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、減速時の燃料カット実行中にスロットルバルブの開度制御を行う内燃機関を制御する装置として好適な内燃機関の制御装置に関する。
従来、例えば特許文献1には、内燃機関のスロットルバルブを、デューティ駆動されるモータで開度制御するスロットルバルブ制御装置が開示されている。この従来の装置では、バッテリ電圧低下時のスロットルバルブの応答性を確保すべく、バッテリ電圧の値に応じた変換係数を用いて、デューティ比を補正するようにしている。より具体的には、上記変換係数は、スロットルバルブの制御量をデューティ比に変換するための係数であり、バッテリ電圧が低めの値であってモータへの駆動電圧が低くなる状況下では大きな値とされる。その結果、バッテリ電圧の低下時には、デューティ駆動のオンタイムが長くされることとなる。上記従来の装置は、以上のような制御によって、バッテリ電圧の変動に関わらず、良好なスロットルバルブの応答性を確保するというものである。
特開平10−176549号公報 特開2002−54485号公報 特開2001−90585号公報 特開平4−90933号公報
ところで、減速時の燃料カットの実行中に、例えば排気通路に配置される触媒への配慮を目的に、スロットルバルブの開度制御を行う内燃機関が知られている。スロットルバルブは、基本的にあらゆる運転領域で良好な応答性が必要とされるものであるが、特に、上記のような燃料カットの実行中において極めて高い応答性が要求される。上記従来技術によれば、デューティ比がバッテリ電圧に依らずに一定とされたものに対しては、バッテリ電圧の低下時のスロットルバルブの応答性を改善することができる。
しかしながら、上記のように、特にスロットルバルブに対して高応答が要求される減速燃料カット時では、バッテリ電圧の低下時にデューティ比を変更するだけで、スロットルバルブの応答性を高く維持するのには限界がある。それなのに、デューティ比の補正に頼ることとすると、バッテリ電圧の状態によっては、却ってスロットルバルブの応答性が悪化し、吸入空気量の応答遅れを助長してしまうおそれがある。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、減速時に燃料カットを実行する内燃機関において、バッテリ電圧の状態に関わらず、燃料カットからの復帰時に吸入空気量の応答遅れを低減することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の減速時に燃料カットを実行する燃料カット手段と、
減速時の燃料カットの実行中に、スロットルバルブの開度制御を行うスロットル制御手段と、
前記スロットル制御手段に電力を供給するバッテリの電圧を検出するバッテリ電圧検出手段とを備え、
前記スロットル制御手段は、前記バッテリ電圧が所定の判定値より低い場合に、前記スロットルバルブの前記開度制御を禁止する開度制御禁止手段を含むことを特徴とする。
第2の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の減速時に燃料カットを実行する燃料カット手段と、
排気通路に配置される触媒の雰囲気ガスの状態と当該触媒の温度情報とに基づいて、減速時の燃料カット時にスロットルバルブの開度をアイドル開度より大きな開度となるようにスロットル開制御を行う要求があるか否かを判断する制御要求判断手段と、
前記スロットル開制御の要求がある場合に、前記の開度となるように前記スロットルバルブの開度を制御するスロットル制御手段と、
前記スロットル制御手段に電力を供給するバッテリの電圧を検出するバッテリ電圧検出手段とを備え、
前記スロットル制御手段は、前記バッテリ電圧が所定の判定値より低い場合に、前記スロットルバルブ開制御を禁止する開度制御禁止手段を含むことを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、前記スロットル制御手段は、前記バッテリ電圧が前記判定値以上である場合に、前記バッテリ電圧に応じて、前記スロットルバルブの開度を制御する開度制御手段を含むことを特徴とする。
第1の発明によれば、バッテリ電圧が所定の判定値より低下した場合には、減速燃料カットの実行中のスロットルバルブの開度制御を禁止することができるので、当該燃料カットからの復帰時の吸入空気量の応答遅れを低減することができる。これにより、当該燃料カットからの復帰時に、バッテリ電圧の状態に関係なく、不具合を生じさせることのないように内燃機関のトルクを確実に制御することができる。
第2の発明によれば、バッテリ電圧が所定の判定値より低下した場合には、減速燃料カットの実行中に、スロットル開度をアイドル開度より開くスロットル開制御を禁止することができる。減速燃料カットの実行中に、上記のようなスロットル開制御を行うこととすれば、触媒に十分に酸素を供給することができるため、触媒から排気臭が出るのを効果的に抑制することができる。しかしながら、当該燃料カットの復帰時に、スロットルバルブに応答遅れがあり、その結果として、吸入空気量を減量させる際に応答遅れが生ずることとなると、内燃機関のトルクを十分に抑制することができなくなる。これに対し、本発明によれば、電圧値の補正等の手法によってスロットルバルブの良好な応答性を維持できない程度にまでバッテリ電圧が低い場合には、スロットル開制御を禁止することができるようになる。このため、減速燃料カットからの復帰時に、バッテリ電圧の状態に関係なく、吸入空気量の応答遅れを低減することができ、これにより、内燃機関のトルク抑制を常に確実に行えるようにすることができる。
第3の発明によれば、バッテリ電圧が比較的高い場合には、減速燃料カットの実行中に、バッテリ電圧に応じて適切なスロットルバルブの開度制御をすることができるので、スロットル開度の制御性を向上させることができる。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1の構成を説明するための図を示す。図1に示すように、本実施形態のシステムは、内燃機関10を備えている。内燃機関10の筒内には、燃焼室12が形成されている。燃焼室12には、吸気通路14および排気通路16が連通している。
吸気通路14には、スロットルバルブ18が配置されている。スロットルバルブ18は、アクセル開度に基づいてスロットルモータ20により駆動される電子制御式のバルブである。スロットルモータ20には、後述するECU50に制御された状態で、バッテリ22から電力が供給される。スロットルバルブ18の近傍には、スロットル開度TAを検出するためのスロットルポジションセンサ24が配置されている。
内燃機関10は、複数の気筒を有する多気筒式の機関であり、図1は、そのうちの一気筒の断面を示している。内燃機関10が備える個々の気筒には、吸気通路14に通じる吸気ポート、および排気通路16に通じる排気ポートが設けられている。吸気ポートには、その内部に燃料を噴射するための燃料噴射弁26が配置されている。また、内燃機関が備えるシリンダヘッドには、気筒毎に、燃焼室12の頂部から燃焼室12内に突出するように点火プラグ28がそれぞれ取り付けられている。また、吸気ポートおよび排気ポートには、それぞれ、燃焼室12と吸気通路14、或いは燃焼室12と排気通路16を導通状態または遮断状態とするための吸気弁30および排気弁32が設けられている。
内燃機関10は、クランク軸の近傍にクランク角センサ34を備えている。クランク角センサ34は、クランク軸が所定回転角だけ回転する毎に、Hi出力とLo出力を反転させるセンサである。クランク角センサ34の出力によれば、クランク軸の回転位置や回転速度、更には、エンジン回転数NEなどを検知することができる。
内燃機関10の排気通路16には、排気ガスを浄化するための上流触媒(SC)36および下流触媒(UF)38が直列に配置されている。ここでは、これらの触媒36、38は、三元触媒が用いられているものとする。また、上流触媒36の上流には、その位置で排気空燃比を検出するための空燃比センサ40が配置されている。更に、上流触媒36と下流触媒38との間には、その位置の空燃比がリッチであるかリーンであるかに応じた信号を発生する酸素センサ42が配置されている。
図1に示すシステムは、ECU(Electronic Control Unit)50を備えている。ECU50には、上述した各種センサに加え、アクセル開度を検出するためのアクセルポジションセンサ52や、上述した各種アクチュエータが接続されている。ECU50は、それらのセンサ出力に基づいて各アクチュエータを駆動することにより、内燃機関10の運転状態を制御することができる。
[触媒排気臭抑制制御の概要]
上記触媒36等のように、内燃機関10の排気通路16に設けられた触媒は、触媒を流通する排気ガスの空燃比がリーンである場合には、一般に、燃料中の硫黄成分が燃焼して生じた硫黄酸化物(SOX)を当該触媒中に保持する作用を有している。また、このような触媒は、当該触媒に十分な酸素が保持されている場合(すなわち、触媒が「酸化状態」にある場合)には、流通する排気ガスの空燃比が理論空燃比である場合においても、排気ガス中の硫黄酸化物を当該触媒中に保持することができる。そして、このような作用により、排気ガスの空燃比が理論空燃比となるように内燃機関10が運転される通常運転時には、排気ガス中の硫黄酸化物は、排気通路16に設けられた触媒に保持されることになる。
一方、上記触媒は、当該触媒に十分な酸素が保持されていない場合(すなわち、触媒が「還元状態」にある場合)において、流通する排気ガスの空燃比がリッチもしくは理論空燃比になると、それまで触媒中に保持されていた硫黄酸化物を放出するという性質を有している。そして、このように排気ガス中に放出された硫黄酸化物は、燃料の燃焼過程で生じた水素と反応して硫化水素(H2S)となるため、それが外部へ放出された場合に排気臭(硫化水素臭)が生ずることになる。また、そのような硫化水素臭は、車両の走行中は排気ガスが拡散し易いので問題となることは少ないが、車両が停止状態にある場合には、排気ガスの拡散が生じにくくなるので、排気臭が周辺に漂って車両の乗員に不快感を与え易くなる。
ところで、上記のように構成された本実施形態のシステムは、内燃機関10の運転中にスロットル開度TAがアイドル開度とされた場合に、燃料の噴射を停止する処理、つまり、燃料カット(F/C)を実行する。ここでは、そのような場合に実行されるF/Cを、「減速燃料カット(減速F/C)」と称することとする。F/Cの実行中は、燃料噴射が行われないことから、触媒に流れ込むガスは極端にリーンに偏ったものとなる。そして、高温の触媒にリーンなガスが流入すると、触媒の劣化が進行し易い。そこで、酸素過多の状態とされることで触媒が劣化してしまうのを抑制すべく、F/Cの実行中に、触媒に空気を流入しないようにする制御が知られている。
しかしながら、減速F/Cの実行中に触媒への空気の流入を禁止するようにした場合には、減速中に触媒に酸素が十分供給されないこととなる。その結果、減速後は、それまで触媒に保持されていた硫黄酸化物が硫化水素となって外部へ放出され易い状態となってしまう。
そこで、本実施形態のシステムでは、触媒から出る上記の排気臭を抑制するための触媒排気臭抑制制御を、そのような制御の実行要求があると判断される場合に実行するようにしている。より具体的には、触媒排気臭抑制制御は、その実行条件が成立している減速F/Cの実行中に、スロットル開度TAをアイドル開度に比して大きな開度とする(スロットル開制御を実行する)ことにより実現されるものである。このような制御によれば、吸入空気量を増大させることにより、触媒に十分な量の酸素を供給することができ、減速後に、それまで触媒に保持されていた硫黄酸化物が硫化水素となって外部へ放出され易い状態となることが抑制され、その結果として、減速後における排気臭の発生を抑制することができる。
[実施の形態1の特徴部分]
図2は、減速F/Cからの復帰時に、スロットルバルブ18の開度制御の応答遅れがあった場合の弊害について説明するための図である。より具体的には、図2(A)はF/Cフラグの成否を表す波形を、図2(B)はスロットル開度TAの変化を表す波形を、図2(C)は内燃機関10の負荷率の変化を表す波形を、図2(D)はインマニ(吸気マニホールド)負圧の変化を表す波形を、図2(E)は点火時期の変化を表す波形を、それぞれ示している。尚、図2において、実線で表す波形はバッテリ電圧が正常な場合の各種波形を示しており、一方の破線で表す波形はバッテリ電圧が正常値から低下した場合の各種波形を示している。
図2に示す例では、F/CフラグがONとされている間、すなわち、減速F/Cの実行中には、スロットル開度TAがアイドル開度よりも所定量開かれることで、上記触媒排気臭抑制制御が実行されているものとする。このような状況下で、F/CフラグがONからOFFとされる際、すなわち、F/Cから復帰がなされる際には、図2(B)に示すように、F/C復帰後に要求される運転状態に応じた開度となるまで、スロットルバルブ18が閉じられることになる。
スロットルバルブ18は、既述したように、バッテリ22から電力の供給を受けるスロットルモータ20によって駆動される。従って、バッテリ電圧が低下した場合には、図2(B)に示すように、スロットルバルブ18の開度制御に応答遅れが生じてしまうことがある。そして、そのようなスロットルバルブ18の応答遅れが生ずると、図2(C)に示すように、負荷率の変化、すなわち、筒内の空気充填率の変化も遅れることとなり、また同様に、図2(D)に示すように、インマニ負圧の変化も遅れることとなる。
また、本実施形態のシステムでは、減速F/Cからの復帰時には、急激なトルクの発生(トルクショック)を緩和するために、点火時期を遅角させるようにしている。しかし、上記のようなスロットルバルブ18の応答遅れが生ずると、図2(E)に示すように、点火時期の要求遅角量を増大させる必要が生ずる。ところが、点火時期の遅角量を増加させていくと、排気温度の上昇により触媒の負荷が増すことになる。更に、バッテリ電圧の低下によりスロットルバルブ18の応答性が悪化し、それにより、F/C復帰時の空気流量のばらつきが大きくなった場合には、点火時期の遅角制御を行っても内燃機関10のトルクを十分に抑制することが困難となる。
スロットルバルブ18の高い応答性は、基本的にはF/C復帰時以外の状況下でも要求されるものであるが、減速F/C時において、例えば、アクセルペダルがOFFとされ、かつ、ブレーキペダルが踏み込まれている状況下でスロットルバルブ18に応答遅れが生ずると、吸入空気量の減量が要求通りに行われないこととなる。このため、予定外の大きなトルクが生ずることで車両を進めさせようとしてしまう(オーバーラン)可能性や、逆に、失火を生じさせてしまう可能性がある。従って、減速F/Cからの復帰時には、特に、スロットルバルブ18の良好な応答性が必須となる。
そこで、本実施形態のシステムでは、上記の触媒排気臭抑制制御を実行している減速F/Cからの復帰時に触媒36等に流通させる空気流量を、バッテリ電圧に応じて可変とし、更に、F/C復帰時に最低限必要となるスロットルバルブ18の応答性を見込めない場合には、触媒排気臭抑制制御の実行条件が成立している場合であっても、当該制御の実行を禁止することとした。
[実施の形態1における具体的処理]
図3は、上記の機能を実現するために、ECU50が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定時間毎に周期的に実行されるものとする。図3に示すルーチンでは、先ず、触媒排気臭抑制制御の実行要求があるか否かが判別される(ステップ100)。本ステップ100では、内燃機関10が備える触媒36等の触媒雰囲気ガスの状態(濃度)と当該触媒36等の温度情報とに基づいて、その後に減速F/C実行条件が成立した場合に、触媒排気臭抑制制御を実行する必要があるか否かを判断することとしている。
より具体的には、触媒雰囲気ガス濃度がどのような状態であるか否か、すなわち、触媒36等を流通する排気ガスの空燃比がリッチであるか或いはリーンであるかは、上述した空燃比センサ40や酸素センサ42の出力に基づいて判断することができる。また、触媒36等の温度情報は、所定の演算式によって触媒温度推定値として取得することができ、或いは、車両の速度の検出値に基づいて、例えば高速走行時には触媒温度が高いと判断するというようにして取得することもできる。
排気ガスの空燃比がリッチもしくは理論空燃比にある場合には、既述したように、触媒36等の雰囲気の酸素量が十分でなく、それまで保持されていた硫黄酸化物が触媒36等から放出され易い状態となる。従って、この場合には、触媒雰囲気ガスの状態という観点からは、触媒排気臭抑制制御を実行する要求があると判断することができる。また、触媒温度がかなり高いと判断できるような場合に、触媒排気臭抑制制御を実行することとして、触媒36等に多量のリーンガスを供給すると、既述したように、触媒36等の劣化が懸念される。従って、この場合には、触媒温度の観点からは、触媒排気臭抑制制御を実行するべきでないと判断することができる。以上のように、本ステップ100の処理によれば、触媒雰囲気ガスの状態と触媒温度情報とに基づいて、触媒排気臭抑制制御の実行要求があるか否かを判断することができる。
上記ステップ100において、触媒排気臭抑制制御の実行要求があると判定された場合には、スロットル異常フラグがOFFとされているか否かが判別される(ステップ102)。その結果、スロットル異常フラグがONとされている場合、つまり、スロットルバルブ18が例えば異物を噛み込んでいる場合などのように、バッテリ電圧の値以前に、スロットルバルブ18が正常に機能していないと認められる場合には、以後の本ルーチンの処理が実行されない。
一方、上記ステップ102において、スロットル異常フラグがOFFとされている場合には、現在の供給電圧値(バッテリ電圧値)が取り込まれる(ステップ104)。次いで、図4に示すF/C時要求流量マップを参照して、F/C時に触媒排気臭抑制制御を実行する際に触媒36等に流通させる空気流量のマップ値が取り込まれる(ステップ106)。
図4は、F/C時要求流量を、バッテリ電圧との関係で定めたマップである。図4において、破線で示す直線は、触媒排気臭抑制制御の要求がない場合における通常時の空気流量を示している。これに対し、実線で示す波形は、触媒排気臭抑制制御の要求がある場合における空気流量(F/C時要求流量)を示している。図4に示すマップによれば、バッテリ電圧が所定の判定値αより高い領域では、バッテリ電圧が高くなるに従って、F/C時要求流量が大きくなるように設定されている。これは、バッテリ電圧が高い場合には、スロットルバルブ18の高い応答性を見込めるためであり、このような制御によれば、バッテリ電圧に応じて適切なスロットルバルブ18の開度制御をすることができるので、スロットル開度TAの制御性を向上させることができる。一方、バッテリ電圧が判定値αより低い領域には、マップ値が設定されていない。これは、後述する本ルーチンの処理において、バッテリ電圧が判定値αより低い領域では、触媒排気臭抑制制御を実行しないようにしているためである。
図4に示す流量マップにおける判定値αは、触媒排気臭抑制制御を行ううえで最低限要求されるスロットルバルブ18の応答性を必ず満たし得るバッテリ電圧として設定された値である。具体的には、判定値αは、以下の考えに基づいて決定されるものである。先ず、触媒排気臭抑制制御の実行時に、上記通常時の空気流量に対して増やすことのできるF/C時要求流量は、触媒が排気ガスから受ける熱の影響度合いと、点火時期の遅角可能量とに基づいて決定されるものである。この熱の影響度合いは、内燃機関10の排気系部品のレイアウト、すなわち、排気ポートに対する触媒の位置によって異なるものであり、触媒が排気ポートの近くに配置されるほど、より排気ガス温度の影響を受け易くなる。そして、触媒の熱の受け方の違いに伴って、点火時期の遅角可能量も決定されることになる。つまり、触媒が排気ポートの近くに配置されるほど、遅角可能量が小さくなる。それに伴って、触媒排気臭抑制制御の実行時に、スロットルバルブ18を開くことが可能な量、つまり、増やすことのできるF/C時要求流量も、遅角可能量との関係で決定されることになる。そして、触媒排気臭抑制制御の実行時に最低限確保する必要があるF/C時要求流量βを、スロットルバルブ18の応答性という観点から必ず満たし得るバッテリ電圧として判定値αが決定される。
次に、現在のバッテリ電圧が判定値αより大きいか否かが判別される(ステップ108)。その結果、現在のバッテリ電圧が判定値αより大きく確保されていると認められる場合には、次いで、減速F/Cの実行条件が成立しているか否かが判別され(ステップ110)、減速F/Cの実行条件が成立していると判定された場合には、スロットルバルブ18の開度制御による触媒排気臭抑制制御が実行される(ステップ112)。より具体的には、その後に減速F/Cの復帰条件が成立するまで、上記図4に示すマップのF/C時要求流量を満足するスロットル開度TAとなるように、スロットルバルブ18がアイドル開度よりも大きな開度に制御される。
一方、上記ステップ108において、現在のバッテリ電圧が判定値α以下であると判定された場合には、次いで、減速F/Cの実行条件の成立が判別される(ステップ114)。その結果、この場合には、減速F/Cの実行条件が成立していると判定された場合であっても、触媒排気臭抑制制御が禁止、言い換えれば、減速F/C実行中のスロットル開制御が禁止される(ステップ116)。尚、この場合には、減速F/Cの実行中のスロットル開度TAはアイドル開度とされ、上記図4に示すマップにおける通常時の空気流量が確保される。
以上説明した図3に示すルーチンによれば、バッテリ電圧がスロットルバルブ18に要求される応答性を必ず満たし得る判定値αを下回った場合には、減速F/Cの実行中にスロットルバルブ18を開くことによる触媒排気臭抑制制御が当該制御の実行要求がある場合でも禁止される。このため、バッテリ電圧の状態に関係なく、減速F/Cからの復帰時の吸入空気量の応答遅れを低減することができる。これにより、減速F/C復帰時のトルク抑制を常に確実に行えるようにすることができ、上述したオーバーラン当の不具合を確実に回避することができる。
ところで、上述した実施の形態1においては、減速F/Cからの復帰時に高い応答性でスロットルバルブ18を所定開度まで閉じる要求のある触媒排気臭抑制制御の実行時において、バッテリ電圧が判定値αより低い場合に、当該触媒排気臭抑制制御を禁止、すなわち、減速F/Cの実行中にスロットル開制御を行うことを禁止させるようにしている。しかしながら、本発明において、減速F/Cの実行中に行われるスロットルバルブ18の開度制御は、上記スロットル開制御に限定されるものではなく、例えば、減速F/Cの実行中にアイドル開度よりもスロットル開度TAを小さく制御している状況下で、F/C復帰時に、スロットル開度TAを、高い応答性で運転状態に応じた開度にまで変化させるような制御であってもよい。
尚、上述した実施の形態1においては、ECU50が、所定の実行条件が成立した場合にF/Cを実行することにより前記第1または第2の発明における「燃料カット手段」が、上記ステップ112の処理を実行することにより前記第1または第2の発明における「スロットル制御手段」が、ECU50がバッテリ22の電圧を検出することにより前記第1または第2の発明における「バッテリ電圧検出手段」が、上記ステップ108、114、および116の処理を実行することにより前記第1または第2の発明における「開度制御禁止手段」が、それぞれ実現されている。また、ECU50が上記ステップ100の処理を実行することにより前記第1の発明における「制御要求判断手段」が実現されている。また、ECU50が上記ステップ106の処理により取り込んだ流量マップ値となるように上記ステップ112においてスロットル開度TAを制御することにより前記第3の発明における「開度制御手段」が実現されている。
本発明の実施の形態1の構成を説明するための図である。 減速F/Cからの復帰時に、スロットルバルブの開度制御の応答遅れがあった場合の弊害について説明するための図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 図3に示すルーチンにおいて参照されるF/C時要求流量マップである。
符号の説明
10 内燃機関
16 排気通路
18 スロットルバルブ
20 スロットルモータ
22 バッテリ
24 スロットルポジションセンサ
26 燃料噴射弁
36、38 触媒
50 ECU(Electronic Control Unit)
52 アクセルポジションセンサ

Claims (3)

  1. 内燃機関の減速時に燃料カットを実行する燃料カット手段と、
    減速時の燃料カットの実行中に、スロットルバルブの開度制御を行うスロットル制御手段と、
    前記スロットル制御手段に電力を供給するバッテリの電圧を検出するバッテリ電圧検出手段とを備え、
    前記スロットル制御手段は、前記バッテリ電圧が所定の判定値より低い場合に、前記スロットルバルブの前記開度制御を禁止する開度制御禁止手段を含むことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 内燃機関の減速時に燃料カットを実行する燃料カット手段と、
    排気通路に配置される触媒の雰囲気ガスの状態と当該触媒の温度情報とに基づいて、減速時の燃料カット時にスロットルバルブの開度をアイドル開度より大きな開度となるようにスロットル開制御を行う要求があるか否かを判断する制御要求判断手段と、
    前記スロットル開制御の要求がある場合に、前記の開度となるように前記スロットルバルブの開度を制御するスロットル制御手段と、
    前記スロットル制御手段に電力を供給するバッテリの電圧を検出するバッテリ電圧検出手段とを備え、
    前記スロットル制御手段は、前記バッテリ電圧が所定の判定値より低い場合に、前記スロットルバルブ開制御を禁止する開度制御禁止手段を含むことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 前記スロットル制御手段は、前記バッテリ電圧が前記判定値以上である場合に、前記バッテリ電圧に応じて、前記スロットルバルブの開度を制御する開度制御手段を含むことを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5257509B2 (ja) * 2009-04-02 2013-08-07 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置および制御方法

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