JP2007160470A - カーボンナノチューブの配向方法および電界電子放出素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】カーボンナノチューブを陰極基板に対して垂直方向に高精度に配向させる。
【解決手段】カーボンナノチューブ1を陰極基板2に対して垂直方向に配向させるようにしたカーボンナノチューブの配向方法において、密閉容器5内に配置された陰極基板2の下側に磁石4を配置し、密閉容器5内のうち、陰極基板2の上側の空間に、磁性を有する金属1bが残されたカーボンナノチューブ1を噴霧する。また、カーボンナノチューブ1を噴霧する前に、陰極基板2上に導電性ペースト7を塗布する。
【選択図】図1

Description

本発明は、カーボンナノチューブを陰極基板に対して垂直方向に配向させるようにしたカーボンナノチューブの配向方法およびそのカーボンナノチューブを用いた電界電子放出素子に関し、特には、カーボンナノチューブを陰極基板に対して垂直方向に高精度に配向させることができるカーボンナノチューブの配向方法およびそのカーボンナノチューブを用いた電界電子放出素子に関する。
近年、強電界を印加することにより、電界放出電子を放出する電子源の研究・開発が盛んに行われ、そのような電子源をフィールドエミッションディスプレイ(FED)、フィールドエミッションランプ(FEL)、X線源などへ応用することが期待されている。一方、カーボンナノチューブ(CNT)は先端が鋭利な構造であって、かつ、導電性を有することから、カーボンナノチューブを電子源として活用しようとする試みが幾つかなされている。
カーボンナノチューブが活用されている従来の電子源においては、例えばCVD(化学気相成長)法、アーク放電法、レーザーアブレーション法等によって作製されたカーボンナノチューブが、例えばITO、カーボン等の導電性ペーストに混合せしめられて混合材料が調製され、その混合材料が、例えばスクリーン印刷法などによって陰極基板に塗布され、その塗布された混合材料の表面が、例えばテープ、レーザーなどを用いることによって粗され、それにより、カーボンナノチューブの先端が、陰極基板に対して垂直方向に配向せしめられている。
あるいは、他の従来の方法においては、例えばCVD法などによって陰極基板上にカーボンナノチューブが直接成長せしめられている。
詳細には、カーボンナノチューブを有する導電性ペーストが、例えば特開2000−63726号公報に記載されている。また、磁界をかけながらカーボンナノチューブを基板に直接成長させる技術が、例えば特許第3497740号公報に記載されている。更に、カーボンナノチューブが基板上で配向せしめられる技術であって、例えば粘着テープなどが用いられている技術が、例えば特開2004−220895号公報に記載されている。また、カーボンナノチューブが基板上で配向せしめられる技術であって、レーザー処理が施される技術が、2005年カーボンナノチューブ−FEDプロジェクト公開シンポジウムにおいて紹介されている。
更に、カーボンナノチューブ作製法およびカーボンナノチューブの優れた電界電子放出特性が、小林和夫監修,「カーボンナノテクノロジーの基礎と応用」,サイベック社,2002年において説明されている。また、ナノワイヤーを備えた物品の作製プロセスが、例えば特開2001−167692号公報に記載されている。更に、電子放出膜に関する技術が、例えば特開2003−45315号公報に記載されている。また、磁性金属付き炭素繊維の使用例が、例えば特開2000−264601号公報に記載されている。更に、針状磁性金属の使用例が、例えば特開2004−281308号公報に記載されている。
ところが、カーボンナノチューブが導電性ペーストに混合せしめられて、混合材料が調製され、その混合材料が、例えばスクリーン印刷法などによって陰極基板に塗布される場合には、上述したように例えばテープ、レーザーなどを用いることによって混合材料の表面を処理する工程が必要になってしまう。また、このような方法では、カーボンナノチューブを陰極基板に対して垂直方向に高精度に配向させることができなかった。つまり、カーボンナノチューブの配向が十分ではなかった。その結果、このように不十分に配向せしめられたカーボンナノチューブを例えば蛍光表示管などに適用すると、発光面内で輝度のバラツキが生じるおそれがあった。
更に、例えばCVD法などによって陰極基板上にカーボンナノチューブが直接成長せしめられる場合には、700℃以上の高温にしなければならず、そのため、例えばガラス、プラスチックなどのような高温に耐えることができない材料を陰極基板として用いることができず、陰極基板の材質が制約されてしまう。また、例えばCVD法などによって陰極基板上にカーボンナノチューブが直接成長せしめられる場合には、カーボンナノチューブと陰極基板との密着力が弱くなり、そのため、高電界をかけると陰極基板からカーボンナノチューブが剥離してしまうおそれがあった。
また、カーボンナノチューブを陰極基板に対して垂直方向に配向させるようにしたカーボンナノチューブの配向方法の他の例として、例えば特開2000−294119号公報に記載されたものがある。
特開2000−294119号公報に記載されたカーボンナノチューブの配向方法では、ペースト状の陰極、ペースト状の抵抗体、あるいはペースト状の接着剤にカーボンナノチューブが被着せしめられ、次いで、ペーストから突出しているカーボンナノチューブに電界が印加され、それにより、ペーストから突出しているカーボンナノチューブの多くが陰極基板の表面に対して垂直方向に配向せしめられている。
ところが、特開2000−294119号公報に記載されたカーボンナノチューブの配向方法では、陰極基板の表面に対して垂直方向に配向させるためにカーボンナノチューブに電界が印加される時に、カーボンナノチューブの少なくとも一部が、粘性の大きいペーストによって拘束されてしまっている。そのため、特開2000−294119号公報に記載されたカーボンナノチューブの配向方法では、電界を印加してカーボンナノチューブを配向させる時にペーストの拘束力が抵抗になってしまい、その結果、カーボンナノチューブを陰極基板の表面に対して垂直方向に高精度に配向させることができない。
詳細には、特開2000−294119号公報に記載されたカーボンナノチューブの配向方法では、陰極基板の表面に対して垂直方向に配向せしめられるカーボンナノチューブの割合を多くし、カーボンナノチューブの配向性を高精度にしようとすると、例えば電界の印加時間を長くしたり、印加される電界を大きくしたりしなければならない。その結果、特開2000−294119号公報に記載されたカーボンナノチューブの配向方法では、カーボンナノチューブを配向させるのに要するコストが嵩んでしまう。
特開2000−63726号公報 特許第3497740号公報 特開2004−220895号公報 特開2001−167692号公報 特開2003−45315号公報 特開2000−264601号公報 特開2004−281308号公報 特開2000−294119号公報 小林和夫監修,「カーボンナノテクノロジーの基礎と応用」,サイベック社,2002年
前記問題点に鑑み、本発明は、カーボンナノチューブを陰極基板に対して垂直方向に高精度に配向させることができるカーボンナノチューブの配向方法を提供することを目的とする。
詳細には、本発明は、粘性の大きいペーストによって拘束された状態でカーボンナノチューブが配向せしめられる場合よりも、カーボンナノチューブを陰極基板に対して垂直方向に高精度に配向させることができるカーボンナノチューブの配向方法を提供することを目的とする。
更に詳細には、カーボンナノチューブを配向させるのに要するコストを抑制しつつ、カーボンナノチューブを陰極基板に対して垂直方向に高精度に配向させることができるカーボンナノチューブの配向方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明によれば、カーボンナノチューブを陰極基板に対して垂直方向に配向させるようにしたカーボンナノチューブの配向方法において、密閉容器内に配置された陰極基板の一方の側に磁石を配置し、密閉容器内のうち、陰極基板を隔てて磁石の反対側の空間に、磁性を有する金属が残されたカーボンナノチューブを噴霧することを特徴とするカーボンナノチューブの配向方法が提供される。
請求項2に記載の発明によれば、密閉容器の下部に陰極基板をほぼ水平に配置し、陰極基板の下側に磁石を配置し、密閉容器の上部の側面からカーボンナノチューブをほぼ水平方向に噴霧することを特徴とする請求項1に記載のカーボンナノチューブの配向方法が提供される。
請求項3に記載の発明によれば、磁石として永久磁石を用いたことを特徴とする請求項2に記載のカーボンナノチューブの配向方法が提供される。
請求項4に記載の発明によれば、カーボンナノチューブを噴霧する前に、陰極基板上に導電性ペーストを塗布することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブの配向方法が提供される。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれか一項に記載されたカーボンナノチューブの配向方法により配向せしめられたカーボンナノチューブを用いた電界電子放出素子が提供される。
請求項1に記載のカーボンナノチューブの配向方法では、密閉容器内に配置された陰極基板の一方の側に磁石が配置される。更に、密閉容器内のうち、陰極基板を隔てて磁石の反対側の空間に、磁性を有する金属が残されたカーボンナノチューブが噴霧される。
つまり、請求項1に記載のカーボンナノチューブの配向方法では、磁性を有する金属が残されたカーボンナノチューブが、陰極基板を隔てて磁石の反対側の空間に噴霧される。次いで、その噴霧されたカーボンナノチューブが、磁石によって磁石の側に引き付けられながら、浮遊中の抵抗の小さい状態で陰極基板に対して垂直方向に配向せしめられる。次いで、その配向せしめられたカーボンナノチューブが、磁石によって磁石の側、つまり、陰極基板の側に更に引き付けられ、陰極基板上に配置される。
そのため、請求項1に記載のカーボンナノチューブの配向方法では、例えば特開2005−294119号公報に記載されたカーボンナノチューブの配向方法のように、カーボンナノチューブの少なくとも一部が粘性の大きいペーストによって拘束された状態でカーボンナノチューブが配向せしめられる場合よりも、カーボンナノチューブを陰極基板に対して垂直方向に高精度に配向させることができる。
詳細には、請求項1に記載のカーボンナノチューブの配向方法では、カーボンナノチューブが浮遊中の抵抗の小さい状態で陰極基板に対して垂直方向に配向せしめられる。つまり、カーボンナノチューブの向きが、浮遊中の抵抗の小さい状態で変えられる。そのため、粘性の大きいペーストによって拘束された抵抗の大きい状態でカーボンナノチューブが配向せしめられる場合のように、カーボンナノチューブを配向させるための磁界の印加時間を長くしたり、磁界を強くしたりする必要性を回避することができる。その結果、例えば電磁石の磁界の印加時間を長くしたり、電磁石または永久磁石の磁界を強くしたりするのに伴うコストの増大を回避することができる。
つまり、請求項1に記載のカーボンナノチューブの配向方法によれば、粘性の大きいペーストによって拘束された状態でカーボンナノチューブが配向せしめられる場合よりも、カーボンナノチューブを陰極基板に対して垂直方向に高精度に配向させることができる。
換言すれば、請求項1に記載のカーボンナノチューブの配向方法によれば、カーボンナノチューブを配向させるのに要するコストを抑制しつつ、カーボンナノチューブを陰極基板に対して垂直方向に高精度に配向させることができる。
請求項2及び3に記載のカーボンナノチューブの配向方法では、密閉容器の下部に陰極基板がほぼ水平に配置され、陰極基板の下側に磁石が配置され、密閉容器の上部の側面からカーボンナノチューブがほぼ水平方向に噴霧される。
つまり、請求項2及び3に記載のカーボンナノチューブの配向方法では、磁力のみならず、重力も利用して、カーボンナノチューブが陰極基板に対して垂直方向に配向せしめられる。そのため、重力が利用されない場合よりも磁力を抑えつつ、カーボンナノチューブを陰極基板に対して垂直方向に高精度に配向させることができる。
また、請求項2及び3に記載のカーボンナノチューブの配向方法では、陰極基板および磁石が密閉容器の下部に配置され、カーボンナノチューブが密閉容器の上部の側面から水平方向に噴霧される。換言すれば、陰極基板とカーボンナノチューブの噴霧口とが密閉容器内で最も離され、噴霧されたカーボンナノチューブが陰極基板に到達するまでの時間が十分に確保されている。そのため、陰極基板とカーボンナノチューブの噴霧口とが密閉容器内で比較的近接して配置されている場合や、カーボンナノチューブが陰極基板に向けて噴霧される場合よりも、噴霧されたカーボンナノチューブが陰極基板に到達するまでの時間を長くすることができる。つまり、磁力および重力によってカーボンナノチューブが陰極基板に対して垂直方向に配向せしめられる時間として、比較的長い時間を確保することができる。それにより、カーボンナノチューブを陰極基板に対して垂直方向に高精度に配向させることができる。
請求項2及び3に記載のカーボンナノチューブの配向方法では、好ましくは、磁石として永久磁石が用いられる。
請求項4に記載のカーボンナノチューブの配向方法では、カーボンナノチューブが噴霧される前に、導電性ペーストが陰極基板上に塗布される。つまり、請求項4に記載のカーボンナノチューブの配向方法では、カーボンナノチューブが、磁石によって、陰極基板に対して垂直方向に配向せしめられた後に、陰極基板上に配置され、次いで、陰極基板上に予め配置された導電性ペーストが乾燥し固化することにより、陰極基板上のカーボンナノチューブが、陰極基板に対して垂直方向に配向せしめられた状態で固定される。
そのため、請求項4に記載のカーボンナノチューブの配向方法によれば、簡単な方法により、陰極基板に対して垂直方向に配向せしめられた状態を維持したまま、カーボンナノチューブを固定することができる。
詳細には、請求項4に記載のカーボンナノチューブの配向方法によれば、例えばテープ、レーザーなどを用いることによって導電性ペーストの表面を処理する工程が必要ないため、導電性ペーストの表面を処理する工程が設けられている従来の方法よりも工程数を低減することができる。
また、請求項4に記載のカーボンナノチューブの配向方法によれば、カーボンナノチューブを陰極基板に対して垂直方向に高精度に配向させることができるため、カーボンナノチューブが適用される蛍光表示管などの発光面内で輝度のバラツキが生じてしまうおそれを低減することができる。
更に、請求項4に記載のカーボンナノチューブの配向方法によれば、カーボンナノチューブが陰極基板上に直接成長せしめられるのではないため、陰極基板の温度は、高くても450℃という比較的低い温度までしか上昇しない。そのため、陰極基板として、例えばガラス、プラスチックなどのような比較的安価な材料を使用することができ、陰極基板の材質の制約を従来の場合よりも緩和することができる。
請求項4に記載のカーボンナノチューブの配向方法では、好ましくは、例えば450℃で焼成し、固着させることができるITOペーストが、導電性ペーストとして用いられる。あるいは、例えば200℃で焼成し、固着させることができるカーボンペーストが、導電性ペーストとして用いられる。また、例えば230℃で焼成し、固着させることができる銀ペーストが、導電性ペーストとして用いられる。あるいは、例えば室温で固着させることができる室温固着タイプのペーストが、導電性ペーストとして用いられる。
請求項5に記載の電界電子放出素子によれば、カーボンナノチューブを陰極基板に対して垂直方向に高精度に配向させることができる。
以下、本発明のカーボンナノチューブの配向方法の第1の実施形態について説明する。図1は第1の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法を実施するために用いられるカーボンナノチューブ配向装置の概略構成図であり、図2は図1に示すカーボンナノチューブ配向装置によって陰極基板に対して垂直方向に配向せしめられたカーボンナノチューブなどを示した図である。詳細には、図2(A)はカーボンナノチューブ、陰極基板などを示した平面図、図2(B)はカーボンナノチューブ、陰極基板などを示した前側面図である。
図1および図2において、1は1個のカーボンナノチューブを示しており、1’は配向せしめられた多数のカーボンナノチューブ1からなるカーボンナノチューブ集合体を示しており、1aはカーボンナノチューブ本体を示しており、1bは例えばFe,Ni,Coなどのような磁性を有する金属材料を示している。2は陰極基板を示しており、3は例えばスパッタ法、蒸着法などを用いることにより、例えばAlなどの金属膜または例えばITOなどの導電性膜によって形成された電極を示している。4は例えば永久磁石のような磁石を示しており、5は密閉容器を示しており、6はカーボンナノチューブ1を噴霧するための噴霧口を示している。7は例えばスクリーン印刷法などによって塗布された例えばITOペースト、カーボンペーストなどのような導電性ペーストを示している。
図1に示すカーボンナノチューブ配向装置によって陰極基板2に対して垂直方向に配向せしめられるカーボンナノチューブ1は、図示しない前工程において、例えばFe,Ni,Coなどのような磁性を有する金属材料を触媒に用いて、例えばCVD法などによって作製される。この作製方法によって作製されたカーボンナノチューブ1では、図1に示すように、触媒として用いられた磁性を有する金属材料1bが一端に残されている。従来においては、この残された磁性を有する金属材料1bが、例えば酸処理などによって溶融せしめられて除去されていたが、第1の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、図1に示すように、磁性を有する金属材料1bが残された状態で、カーボンナノチューブ1が配向せしめられる。
第1の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、まず最初に、例えばAlなどの金属膜または例えばITOなどの導電性膜が、例えばスパッタ法、蒸着法などによって電極3として陰極基板2上に形成される。次いで、例えばITO、カーボンなどのような導電性ペースト7が、例えばスクリーン印刷法などによって電極3上に塗布される。第1の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、導電性ペースト7としてITOまたはカーボンが用いられるが、第2の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、代わりに、導電性ペースト7として例えば銀ペースト、室温固着タイプのペーストなどを用いることも可能である。
また、第1の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、導電性ペースト7が塗布される陰極基板2として、例えばスパッタ法、蒸着法などによって例えばAlなどの金属膜やITOなどの導電性膜の電極3が着けられたガラス基板が用いられるが、第3の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、代わりに、陰極基板2として金属基板、プラスチック基板などを用いることも可能である。
次いで、第1の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、陰極基板2に塗布された導電性ペースト7が乾燥・固化する前に、図1に示すように、陰極基板2が密閉容器5内に配置される。詳細には、密閉容器5の下部に、まず最初に磁石4が配置され、次いで、その磁石4の上側に電極3および導電性ペースト7付きの陰極基板2が配置される。
第1の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、図1に示すように、陰極基板2の表面がほぼ水平になるように磁石4、陰極基板2、電極3および導電性ペースト7が積層されるが、第4の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、陰極基板2の表面が水平面に対して鋭角をなすように陰極基板2を配置したり、陰極基板2の表面が水平面に対して直角をなすように陰極基板2を配置したりすることも可能である。
また、第1の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、図1に示すように、磁石4として例えばネオジ鉄ボロン系、サマリュウムコバルト系などのような磁力の強い永久磁石が用いられるが、第5の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、代わりに、例えばフェライト系などのような磁力がそれほど強くない永久磁石を用いることも可能である。あるいは、第6の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、代わりに、磁石4として電磁石を用いることも可能である。
次いで、第1の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、図1に示すように、磁性を有する金属材料1bが残されたカーボンナノチューブ1が、密閉容器5の上部の側面に配置された噴霧口6からほぼ水平方向に噴霧される。
第1の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、カーボンナノチューブ1が噴霧口6から噴霧される時に密閉容器5内に大気が充填されているが、第7の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、代わりに、カーボンナノチューブ1が噴霧口6から噴霧される時に密閉容器5内に例えばアルゴンガスなどのような不活性ガス、窒素ガスなどを充填しておくことも可能である。
第1の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、図1に示すように、カーボンナノチューブ1が密閉容器5の上部の側面からほぼ水平方向に噴霧されるが、第8の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、代わりに、カーボンナノチューブ1を密閉容器5の上部の側面から斜め下向きまたは斜め上向きに噴霧したり、カーボンナノチューブ1を密閉容器5の上面から下向きに噴霧したりすることも可能である。
第1の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、図1に示すように、磁性を有する金属材料1bが残されたカーボンナノチューブ1が噴霧口6から噴霧されると、その噴霧されたカーボンナノチューブ1の磁性を有する金属材料1bが、磁石4によって下側に引き付けられ、それにより、浮遊中の抵抗の小さい状態でカーボンナノチューブ1が陰極基板2に対して垂直方向に配向せしめられる。つまり、カーボンナノチューブ1が、陰極基板2の表面に垂直な方向に対して平行になるように姿勢を変える。次いで、その配向せしめられたカーボンナノチューブ1の磁性を有する金属材料1bが、磁石4によって下側に更に引き付けられ、それにより、カーボンナノチューブ1が、導電性ペースト7に突き刺さり、陰極基板2上に垂直に立った状態で配置される。
次いで、第1の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、導電性ペースト7が乾燥・焼成せしめられ、それにより、カーボンナノチューブ1が陰極基板2に対して垂直方向に配向せしめられた状態で固定される。
次いで、第1の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、密閉容器4内から磁石4が退避せしめられ、次いで、窒素ガスまたはエアーによるブローが行われ、それにより、噴霧口6から噴霧されたカーボンナノチューブ1のうち、導電性ペースト7に突き刺さらなかったカーボンナノチューブ1が密閉容器4内から取り除かれる。
第1の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、陰極基板2に塗布される導電性ペースト7に磁性を有する金属材料1bが残されたカーボンナノチューブ1が含められていないが、第9の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、代わりに、陰極基板2に塗布される導電性ペースト7に磁性を有する金属材料1bが残されたカーボンナノチューブ1を含めておくことも可能である。第9の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法では、陰極基板2に塗布された導電性ペースト7が固化するまでの間に、その導電性ペースト7に含まれている磁性を有する金属材料1bが残されたカーボンナノチューブ1が、磁石4の磁力によって、陰極基板2上に垂直に立った状態に近づけられる。
第1の実施形態では、本発明のカーボンナノチューブの配向方法によって高精度に配向せしめられたカーボンナノチューブ集合体1’(図2参照)が、例えば電界電子放出素子に用いられるが、第10の実施形態では、本発明のカーボンナノチューブの配向方法によって高精度に配向せしめられたカーボンナノチューブ集合体1’(図2参照)を、例えば冷陰極ランプ、液晶用バックライト、フィールドエミッションディスプレイ、蛍光表示管などのような従来からカーボンナノチューブが用いられている任意の物に対して用いることも可能である。
第11の実施形態では、上述した第1から第10の実施形態を適宜組合わせることも可能である。
第1の実施形態のカーボンナノチューブの配向方法を実施するために用いられるカーボンナノチューブ配向装置の概略構成図である。 図1に示すカーボンナノチューブ配向装置によって陰極基板に対して垂直方向に配向せしめられたカーボンナノチューブなどを示した図である。
符号の説明
1 カーボンナノチューブ
1’ カーボンナノチューブ集合体
1a カーボンナノチューブ本体
1b 磁性を有する金属材料
2 陰極基板
3 電極
4 磁石
5 密閉容器
6 噴霧口
7 導電性ペースト

Claims (5)

  1. カーボンナノチューブを陰極基板に対して垂直方向に配向させるようにしたカーボンナノチューブの配向方法において、密閉容器内に配置された陰極基板の一方の側に磁石を配置し、密閉容器内のうち、陰極基板を隔てて磁石の反対側の空間に、磁性を有する金属が残されたカーボンナノチューブを噴霧することを特徴とするカーボンナノチューブの配向方法。
  2. 密閉容器の下部に陰極基板をほぼ水平に配置し、陰極基板の下側に磁石を配置し、密閉容器の上部の側面からカーボンナノチューブをほぼ水平方向に噴霧することを特徴とする請求項1に記載のカーボンナノチューブの配向方法。
  3. 磁石として永久磁石を用いたことを特徴とする請求項2に記載のカーボンナノチューブの配向方法。
  4. カーボンナノチューブを噴霧する前に、陰極基板上に導電性ペーストを塗布することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブの配向方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載されたカーボンナノチューブの配向方法により配向せしめられたカーボンナノチューブを用いた電界電子放出素子。
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JP (1) JP2007160470A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8848372B2 (en) * 2004-11-04 2014-09-30 Nxp B.V. Nanotube-based fluid interface material and approach
JP2015093797A (ja) * 2013-11-11 2015-05-18 川研ファインケミカル株式会社 カーボンナノファイバーの集合体、カーボンナノファイバーの集合体の製造方法、及び磁性体

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