JP2007155911A - 画像読取装置、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 弾性部材としてのPETフィルム122をハーフレートキャリッジである第2キャリッジ120が備えるガイド部材としてのガイド121に設け、フルレートキャリッジである第1キャリッジ110と装置本体とを接続するフレキブル回路基板140に対してPETフィルム122の弾性力が常に働く状態とする。
【選択図】 図3
Description
光源ランプは最大サイズの原稿に対してもその全域に光を照射しなければならないため、前記キャリッジは原稿台ガラスの一端部を臨む位置から他端部を臨む位置にわたって移動する。すなわち、光源ランプが搭載されたキャリッジはフルレートキャリッジとなっている。
上述のフルレートキャリッジとハーフレートキャリッジとについて図8及び図9を用いて具体的に説明する。
なお、第1ミラー13から第2ミラー14までの光路を第1光路L1、第3ミラー15から結像レンズ16までの光路を第2光路L2とする。そして、第2キャリッジ120が第1キャリッジ110の半分の速さで移動することにより、第1光路L1の長さと第2光路L2の長さとを足した長さを一定に保つことができ、原稿から受光部であるCCD17へ至る光路長を一定に保つことができる。
なお、フレキシブル回路基板140を、画像読取領域において2つのキャリッジの移動方向に対して垂直な幅方向の外側に配置することにより、フレキシブル回路基板140のたわみに起因する画像不良を防止することができる。しかし、このような構成だと、画像読取領域の幅方向の外側にフレキシブル回路基板140を配置するスペースが必要となり装置の大型化に繋がる。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像読取装置において、上記フレキシブル回路基板の折り返しの湾曲部をガイドする位置に上記弾性部材を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2または3の画像読取装置において、上記弾性部材は上記湾曲部の折り返し点に対して上記フルレートキャリッジ側の上記フレキシブル回路基板と接触し、該フルレートキャリッジとは反対方向に力を加えることで該フレキシブル回路基板に張力を付勢することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項2または3の画像読取装置において、上記弾性部材は一端側を上記ガイド部材に固定し、他端を上記フレキシブル回路基板の上記湾曲部の内側に接触する薄い板状の部材であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像読取装置において、上記弾性部材は、上記フレキシブル回路基板の湾曲方向と逆向きのソリがあることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項4または5の画像読取装置において、上記フレキシブル回路基板の湾曲半径をRとし、上記弾性部材の板厚tとすると、150t≦R≦160tの関係が成り立つことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項4、5または6の画像読取装置において、上記弾性部材の上記フレキシブル回路基板と接触する端部に曲げ加工を施していることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7の画像読取装置において、上記弾性部材がPETフィルムであることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7または8の画像読取装置において、上記弾性部材は上記フレキシブル回路基板の幅方向全体を押圧することを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、画像読取部と、該画像読取部が読み取った画像情報に基づいて記録材上に画像を形成する画像形成部とを有する画像形成装置において、上記画像読取部として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の画像読取装置を用いることを特徴とするものである。
図1は、本実施形態の複写機1全体を示す概略構成図である。また、図2は、図1の画像読取部Aである画像読取装置100の主要部における概略構成を示す説明図である。なお、図2は、図1における画像読取部Aを背面側から見たときのものである。
複写機1は、大きく分けて、画像読取部(画像読取装置)A、画像処理部B、画像記憶部C、画像書込部D、画像記録部E、給紙部F等から構成されている。なお、複写機1では、画像書込部D及び画像記録部Eにより画像形成部が構成されている。画像読取部Aにおいて、原稿台ガラス11(プラテンガラス)上に載置された画像読取対象物である原稿dは、ガイドレール18上を移動するフルレートキャリッジとしての第1キャリッジ110に設けられた光源である第1ランプ12a及び第2ランプ12bにより光が照射される。複写機1では、原稿dへの照射光量を高めるために2つのランプを組み合わせた光源を用いているが、単一の光源を用いてもよいし、3つ以上の光源を組み合わせたものでもよい。なお、第1ランプ12a及び第2ランプ12bの近傍には、その長尺方向にわたって、集光部材としての第1リフレクタ29a及び第2リフレクタ29bがそれぞれ設けられている。この第1リフレクタ29a及び第2リフレクタ29bは、第1ランプ12a及び第2ランプ12bから原稿dとは反対側へ照射される光を反射して原稿d側へ照射するためのものである。
原稿dからの反射光は、第1ミラー13、第2ミラー14、第3ミラー15で反射され、結像レンズ16を通り、受光手段としてのCCD17に受光される。そして、このCCD17は、受光したライン状の光学像を順次光電変換し、電気信号であるアナログ信号を出力する。一例として、CCD17は、約5000画素構成で、1画素の大きさは7[μm]で、原稿上での1画素の読み込み単位は63.5[μm]である。
給紙部Fは、記録材としての転写紙Pを収容する給紙カセット41、給紙カセット41内の転写紙pを分離して給送する給紙機構42等から構成されている。
画像露光時には第1ランプ12a及び第2ランプ12bから光を放射し原稿dの読取位置を照明する。原稿dの反射光は第1ミラー13、第2ミラー14、及び第3ミラー15を反射して結像レンズ16を通して読取手段であるCCD17等の読取センサーで読み取る。その後、操作部でのモード設定に従い画像形成動作を開始する。なお、図1では、現像手段である現像器33を一つだけ備えた単色の複写機1を示しているが、現像手段を複数備えたカラーの複写機の用いてもよい。
図3に示す第1キャリッジ110及び第2キャリッジ120は、図8及び図9を用いて説明したものとは、第2キャリッジ120が備えるガイド121に弾性部材としてのPETフィルム122を設けた点で異なる。
第1キャリッジ110には2本のランプとして第1ランプ12a及び第2ランプ12bを搭載している。それぞれのランプからは給電用の電線が出ており、第1キャリッジ110におけるフレキシブル回路基板140の取り付け部まで、第1キャリッジ110上を配線している。電線及びフレキシブル回路基板140は各々コネクタで結合される。
第2キャリッジ120には、フレキシブル回路基板140のガイド部材であるガイド121が取り付けられており、所定の屈曲半径で、フレキシブル回路基板140がガイド121に沿って這いまわされる。下方に這いまわされたフレキシブル回路基板140の他端は、スキャナユニットベースに取り付けられている図8及び図9で示した基板固定部141によって固定される。
また、ガイド121には詳細は後述する弾性部材としてのPETフィルム122を設けている。
そして、この弾性部材はフレキシブル回路基板140の湾曲部の折り返し点となるガイド頂点121tに対して第1キャリッジ110側、すなわち図4中ガイド頂点121tよりも上方のフレキシブル回路基板140の内周面に接触する。そして、その弾性力により、図中矢印αで示す第1キャリッジ110とは反対方向に力を加えることでフレキシブル回路基板140に張力を付勢している。
ガイド頂点121tよりも下方のフレキシブル回路基板140に力を加えると、張力を与えたい第2キャリッジ120と第1キャリッジ110との間のフレキシブル回路基板140に直接、直接張力を与える状態ではない。よって、弾性力に対する張力の大きさの効率が悪くなる。フレキシブル回路基板140に加える弾性力は大きいほど、フレキシブル回路基板140の張力は大きくなり、より確実にたわみを防止することができる。しかし、弾性力が大きいほど、弾性部材とフレキシブル回路基板140との摺擦による削れが生じやすい。よって、弾性力の大きさに対して効率よく張力が発生することが望ましい。さらに、ガイド頂点121tよりも下方のフレキシブル回路基板140に力を加えると、上側に対するたわみはフリーになってしまうので、その力の掛け具合によってはガイド121よりも上方のフレキシブル回路基板140が、上方にたわむ可能性がある。フレキシブル回路基板140が上方にたわむと、フレキシブル回路基板140の上面が原稿台ガラス11の下面に接触することで、原稿台ガラス11に傷が付き、画像不良となるおそれがある。
図4中、矢印α方向に力を加えるようにすることで、弾性力の大きさに対する張力の大きさの効率がよくなり、フレキシブル回路基板140が上方にたわむこともない。
図5は、薄い板状の弾性部材としてのPETフィルム122とガイド121との説明図であり、図5(a)PETフィルム122の斜視説明図、図5(b)は、ガイド121の斜視説明図である。また、図6は、PETフィルム122をガイド121に貼り付けた状態の断面説明図である。PETフィルム122はガイド121の湾曲部であるフィルム接着面121bに両面テープで固定する。
すなわち、フレキシブル回路基板140の幅方向両端とそれぞれ接触するガイド121の幅ガイド部材121aとフィルム接着面121bを備えるガイド121の梁部材との境目であるエッジ部をPETフィルム122が覆うように配置する。ガイド121の梁部材の両端を覆うようにPETフィルム122を設けることにより、PETフィルム122がフレキシブル回路基板140の幅方向全体を押圧することができるようになる。これにより、フレキシブル回路基板140にかかる押圧力を分散することができ、摺擦による磨耗を抑制することができる。
さらに図5(a)の矢印βで示すように、PETフィルム122にフレキシブル回路基板140の湾曲方向とは逆向きのソリクセをつけている。ソリクセをつけることにより確実にフレキシブル回路基板140に弾性力を与えることが可能となる。
よって、PETフィルム122の両端部のうち、フレキシブル回路基板140と接する個所には図5で示すように曲げ122cを施している。PETフィルム122の端面のエッジが直接フレキシブル回路基板140に当たってしまうと、2つのキャリッジの走行時に、フレキシブル回路基板140とPETフィルム122とが擦れることで、フレキシブル回路基板140がダメージを受け、繰返しにより断線の可能性がある。そのため、接触し得るPETフィルム122の端面では、フレキシブル回路基板140を曲げ122cで受けるようにする。
このように、弾性部材としてのPETフィルム122をガイド121に設けることにより、フレキシブル回路基板140に対してPETフィルム122の弾性力が常に働く状態となり、フレキシブル回路基板140は張力を常に付勢された状態となる。これにより、フレキシブル回路基板140のたわみの発生を確実に防止し、常に良好な画像読取を行うことができる。
そこで、PETフィルム122の板厚であるフィルム厚tとフレキシブル回路基板140の湾曲半径Rとについて検討する。
実験1として、画像読取装置100が備える弾性部材としてのPETフィルム122のフィルム厚を変化させて、そのときのフレキシブル回路基板140に働くPETフィルムによる押圧力を測定した。
実験1の測定値を表1及び図7に示す。
なお、表2より、フレキシブル回路基板140の湾曲半径とPETフィルム122としてはフィルム厚tとの関係は、R/t≧150が望ましい。表2は、R/tが130〜160での間で、実使用環境における、摺動部でのフレキシブル回路基板140の表面削れ、及びフレキシブル回路基板140の屈曲耐久性を評価した結果である。
また、Rを大きくしてR/tが160を越えるようにしようとすると、ガイド121の湾曲部を大きくする必要があり、その結果、画像読取装置100の高さが必要になり、装置の大型化に繋がるため、好ましくない。また、tを小さくすることでR/tが160を越えるようにすると、所望の張力を得ることができず、フレキシブル回路基板140のたわみ防止が十分でなくなるおそれがある。よって、R/t≦160とすることが実用的な範囲である。
そして、画像読取装置100では、R=28.5[mm](R/t=151.6)でレイアウトされており耐久性、表面の削れにおいて、問題なく使用することができた。
また、フレキシブル回路基板140の湾曲部をガイドする位置にPETフィルム122を設けることで、PETフィルム122の端部が確実に接触し、フレキシブル回路基板140に対して常に弾性力の負荷を与えることができる。
また、PETフィルム122は、フレキシブル回路基板140の湾曲部の折り返し点となるガイド頂点121tに対して第1キャリッジ110側、すなわちガイド頂点121tよりも上方のフレキシブル回路基板140の内周面に接触し、その弾性力により、図中矢印αで示す第1キャリッジ110とは反対方向に力を加えることでフレキシブル回路基板140に張力を付勢している。これにより、弾性力の大きさに対して効率よく張力を付勢することができ、且つ、キャリッジ走行中にフレキシブル回路基板が上方などにたわみ、原稿台ガラス11、及びスキャナのフレーム等に当たることが無く、安定した姿勢を保持することが可能となる。
また、弾性部材として薄い板状のPETフィルム122を用いることにより、簡易な構成で、フレキシブル回路基板140に張力を付勢することができる。また実施形態のように、両面テープで固定することで、廃棄の際のとりはずし作業が非常に容易に行うことが可能である。
また、PETフィルム122は、フレキシブル回路基板140の湾曲方向と逆向きのソリクセが付けられていることにより、フレキシブル回路基板140の湾曲部で確実に接触することができる。
また、フレキシブル回路基板140の湾曲半径をRとし、PETフィルム122のフィルム厚をtとすると、150t≦R≦160tの関係が成り立つことにより、耐久性、表面の削れにおいて、問題なく使用することができ、且つ、実用的な画像読取装置100とすることができる。
また、PETフィルム122の端面のうち、フレキシブル回路基板140と接する部分は、曲げ加工を施し、曲げ122cでフレキシブル回路基板140を受けるにより、PETフィルム122とフレキシブル回路基板140とが摺動する際のコスレにより、フレキシブル回路基板140にキズがつくことを防止することができる。
また、PETフィルム122がフレキシブル回路基板140の幅方向全体を押圧することにより、フレキシブル回路基板140にかかる押圧力を分散することができ、摺擦による磨耗を抑制することができる。
また、画像形成装置としての複写機1の画像読取部として、画像読取装置100を用いることで、光路ケラレに起因する画像読み込み不良を防止することができ、良好な画像形成を行うことができる。
12a 第1ランプ
12b 第2ランプ
13 第1ミラー
14 第2ミラー
15 第3ミラー
16 結像レンズ
17 CCD
31 感光体ドラム
100 画像読取装置
110 第1キャリッジ
120 第2キャリッジ
121 ガイド
121a 幅ガイド部材
121b フィルム接着面
121t ガイド頂点
122 PETフィルム
122a 両面テープ領域
122b 弾性領域
122c 曲げ
140 フレキシブル回路基板
141 基板固定部
Claims (10)
- 光源と第1ミラーとを搭載し、画像読取領域の一端から他端まで移動するフルレートキャリッジと、
第2ミラーと第3ミラーとを搭載し、該画像読取領域の該一端から該フルレートキャリッジの半分の距離を移動するハーフレートキャリッジと、
該ハーフレートキャリッジに備えられたガイド部材で折り返すように掛け渡され、該フルレートキャリッジと装置本体とをつなぐフレキシブル回路基板とを備え、
該フルレートキャリッジを移動させながら該光源を原稿に照射し、その反射光を該第1ミラー、該第2ミラー、該第3ミラーとの順に反射して、該原稿上の画像を画像情報として読取る画像読取装置において、
該フレキシブル回路基板に張力を付勢する弾性部材を該ガイド部材に設けたことを特徴とする画像読取装置。 - 請求項1の画像読取装置において、
上記フレキシブル回路基板の折り返しの湾曲部をガイドする位置に上記弾性部材を設けたことを特徴とする画像読取装置。 - 請求項2または3の画像読取装置において、
上記弾性部材は上記湾曲部の折り返し点に対して上記フルレートキャリッジ側の上記フレキシブル回路基板と接触し、該フルレートキャリッジとは反対方向に力を加えることで該フレキシブル回路基板に張力を付勢することを特徴とする画像読取装置。 - 請求項2または3の画像読取装置において、
上記弾性部材は一端側を上記ガイド部材に固定し、他端を上記フレキシブル回路基板の上記湾曲部の内側に接触する薄い板状の部材であることを特徴とする画像読取装置。 - 請求項4の画像読取装置において、
上記弾性部材は、上記フレキシブル回路基板の湾曲方向と逆向きのソリがあることを特徴とする画像読取装置。 - 請求項4または5の画像読取装置において、
上記フレキシブル回路基板の湾曲半径をRとし、上記弾性部材の板厚tとすると、
150t≦R≦160t
の関係が成り立つことを特徴とする画像読取装置。 - 請求項4、5または6の画像読取装置において、
上記弾性部材の上記フレキシブル回路基板と接触する端部に曲げ加工を施していることを特徴とする画像読取装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6または7の画像読取装置において、
上記弾性部材がPETフィルムであることを特徴とする画像読取装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7または8の画像読取装置において、
上記弾性部材は上記フレキシブル回路基板の幅方向全体を押圧することを特徴とする画像読取装置。 - 画像読取部と、
該画像読取部が読み取った画像情報に基づいて記録材上に画像を形成する画像形成部とを有する画像形成装置において、
上記画像読取部として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の画像読取装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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