JP2007155082A - 真空断熱材 - Google Patents

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Abstract

【課題】固体成分の熱伝導を抑制し、熱伝導率が小さい真空断熱材を提供する。
【解決手段】ガラス繊維1a,1b集合体の積層体を熱成形してボード状にした芯材3を外被材で覆って内部を減圧してなる真空断熱材であって、芯材3の内部において、ガラス繊維1a,1b同士の接点の大部分が真空包装した際に大気圧を支えるために必要な接点であり、真空断熱材を解体して取り出した芯材3の表層部における伝熱方向の通気抵抗が、芯材3の内部における伝熱方向の通気抵抗の1倍以上1.1倍以下であるため、伝熱にのみ寄与する繊維が少なく、芯材3において余分な熱伝導が抑えられる。従って、固体成分の熱伝導を低く抑えた真空断熱材を得ることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、優れた断熱性能を有する真空断熱材に関するものである。
真空断熱材に使用する芯材は、熱伝導率が小さく、ガス発生の少ない無機化合物が適している。特に、ガラス繊維の積層体を芯材とした真空断熱材は、優れた断熱性能を有していることが知られており、その真空断熱材を構成する芯材の一例として、図4に示すものがある。
図4は、無機質細径繊維1a,1bがその長さ方向を伝熱方向と垂直になるように、且つ、この垂直な細径繊維1a,1bの長さ方向が相互に交差するように、ランダムに積層されて相互に点接触とされ、積層された細径繊維1a,1bに伝熱方向と平行に打込まれて、高密度の無機質細径繊維マットを構成するペネトレーション繊維1cを備え、無機質細径繊維マットを複数枚重ね合わすことで、芯材3を形成することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
以上のように構成された従来の真空断熱材は、無機質細径繊維1a,1bが、伝熱方向に対して垂直に、かつランダムに配置されているため、その繊維1a,1b相互が点接触となることから、接触点での接触熱抵抗が大きく、芯材3厚み方向の伝熱量は小さくなる。
しかし、伝熱方向と垂直に配置された繊維1a,1bのみでは、伝熱方向に作用する大気圧に対する耐圧縮性が低下し、真空包装後に作用する大気圧により、芯材3が圧縮され厚みの確保が困難になるため、部分的に、伝熱方向と平行に、ペネトレーション繊維1cを配置している。
しかしながら、ペネトレーション繊維1cにより、断熱性能が低下するため、無機質細径繊維マットを複数枚重ね合わすことで芯材3を形成し、ペネトレーション繊維1cによる伝熱量を低減するものである。
特公平7−103955号公報
しかしながら、上記従来の構成では、伝熱方向に平行な繊維1cによる熱伝導の寄与度が大きいため、無機質細径繊維マットを複数枚重ね合わした場合でも熱伝導を十分に低減することが困難なので、固体成分の熱伝導が大きくなるという課題を有していた。
ところで、ガラス繊維には外被材を介して圧縮力が加えられる。ガラス繊維から構成されている芯材内部ではガラス繊維どうしが絡み合っており、大気圧により圧縮力が加わるとガラス繊維には引張り応力や曲げ応力が加えられ歪みが生じる。
また、芯材に圧力を加えると接触していなかった繊維が接触するようになる。ガラス繊維の弾性力のため、この接点を介して力が伝わり芯材には加えられた圧力と反対の方向、つまり芯材が厚くなろうとする力が生じ、これらの力が釣り合うところで芯材厚さが決まる。芯材を真空包装した際は大気圧が加わり、芯材が厚くなろうとする力が生じ、これらの力が釣り合うところで厚さが決まる。
しかし、圧力が加わらない状態でも接触している繊維が多い場合は、この接点が熱を伝えるため断熱性能が劣化するという課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、固体成分の熱伝導を抑制し、熱伝導率が小さい真空断熱材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の真空断熱材は、ガラス繊維集合体の積層体を成形してボード状にした芯材を外被材で覆って内部を減圧してなる真空断熱材であって、前記芯材の内部において、前記ガラス繊維同士の接点の大部分が真空包装した際に大気圧を支えるために必要な接点となるようにしたものである。
同一の性質を有するガラス繊維集合体であっても、成形の仕方によって、芯材内部での繊維の接触の仕方が異なる。従って、芯材内部に、大気圧を支えるために不要な接点が少ない成形の仕方により成形することにより伝熱性能を改善することができる。
ガラス繊維集合体を成形する場合は、熱を加えた状態で圧力をかけることにより変形させた後冷却することにより、この変形した状態が保たれることにより成形することができる。
この成形の際の条件を適性化することにより、大気圧を支えるために不要な接点を減少させて断熱性能を改善することができる。
本発明の真空断熱材は、同一の性質を有するガラス繊維集合体を成形した芯材を用いた真空断熱材に比較して、より優れた断熱性能を有する。
請求項1に記載の真空断熱材の発明は、ガラス繊維集合体の積層体を成形してボード状にした芯材を外被材で覆って内部を減圧してなる真空断熱材であって、前記芯材の内部において、前記ガラス繊維同士の接点の大部分が真空包装した際に大気圧を支えるために必要な接点であるものである。
芯材に大気圧が加わると、芯材中の接点を介して力が伝わりガラス繊維が変形する。ガラス繊維が変形すると、その弾性力により復元する力が生じ、芯材が大気圧を支える力が生じる。芯材中の接点数は繊維の引張弾性率、曲げ弾性率、引張破断強度等、繊維の強度と繊維の配列及び形状によって決まる。従って、繊維の強度が同一の場合は繊維の配列及び形状により接点数が少ない場合に断熱性能が改善する。
真空包装された芯材中の接点は、大気圧を支えるために必要な接点、つまり大気圧が加えられ圧縮されることにより生じた接点と、大気圧を支えるために必要でない接点、つまり大気圧が加わっていない状態でも存在する接点がある。大気圧を支えるために必要でない接点が少ない場合は断熱性能が改善する。
請求項2に記載の真空断熱材の発明は、請求項1に記載の発明における芯材が、熱成形によりボード状に成形されているものである。
ガラス繊維集合体を真空包装した際は、大気圧によりガラス繊維が変形し接点が生じ、変形したガラス繊維には弾性力により復元する力が生じる。この力は、接点を介して大気圧を支える力となり、これらの力が釣り合う条件で厚さが決まる。
従って、ガラス繊維集合体を成形せずに真空包装した場合は、ガラス繊維どうしの接点の大部分は、大気圧を支えるために必要な接点である。
結着剤を用いた場合は、ガラス繊維集合体が圧縮されていない場合でも結着剤による接点が多く存在し、断熱性能が劣化する。
芯材が熱成形によりボード状に成形されている場合は、芯材内部の接点の大部分は大気圧を支えるために必要な接点である。従って熱成形によりボード状に成形されている芯材を用いると断熱性能を改善することができる。
請求項3に記載の真空断熱材の発明は、請求項1または2に記載の発明において、真空断熱材を解体して取り出した芯材の表層部における伝熱方向の通気抵抗が、前記芯材の内部における伝熱方向の通気抵抗の1倍以上1.1倍以下であるものである。
ガラス繊維集合体を熱成形して芯材を作製する場合、熱源に近い芯材の表層部は、熱源から遠い芯材内部に比較してより大きな影響を受ける。
芯材の表面部は、より強い条件で熱を加えられている状態で圧縮されるため、繊維が大きく変形し、繊維どうしに接点が多く生じる。
この結果、芯材の表面には大気圧を支えるために必要ではない接点が多く生じ、断熱性能が劣化する。一方、芯材内部では熱の影響が小さいため繊維どうしに生じる接点が少ない。
芯材の表面は単位体積あたりの繊維どうしの接点が多くなっているため、空隙が小さくなっており、接点が少ない芯材の内部に比較して通気抵抗が大きくなっている。
芯材を熱成形する場合の温度を適性化すると、繊維の変形を小さくして、接点を少なくすることができる。このような芯材は、内部の通気抵抗と表層部の通気抵抗の大きさがほぼ等しくなる。従って、表層部の通気抵抗が、内部の通気抵抗に近い芯材を用いることにより優れた断熱性能を有する真空断熱材を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における真空断熱材の断面図である。図2は同実施の形態における真空断熱材の芯材の断面を示す模式図である。
図1において、真空断熱材2は、芯材3と外被材4と吸着剤5からなり、ガラス繊維集合体の積層体を成形してボード状にした芯材3と吸着剤5とを外被材4で覆って外被材4の内部を減圧して密封したものである。
図2において、芯材3は、芯材断面に略平行に配置したガラス繊維1aと、芯材断面に略垂直に配置したガラス繊維1bとからなるガラス繊維集合体を成形し板状にしたものであり、外被材4は、シーラント層として直鎖型低密度ポリエチレン、金属箔にアルミニウム、最外層にナイロンを用いて構成されているラミネートフィルムである。吸着剤5は酸化カルシウムである。芯材3を構成しているガラス繊維集合体は、作製工程により、引張り破断強度が大きい繊維の割合を大きくしたものである。
ガラス繊維は、高速で回転する繊維化装置から吐出することにより繊維化した。
引張り破断強度が大きい繊維の割合を大きくするため、ガラス繊維を引き伸ばす空気の温度を−30℃とした。このようにすることにより表面のグリフィスクラックが減少し、引張り強度が大きいガラス繊維の割合が多いガラス繊維集合体を得ることができる。
このガラス繊維を集綿したものを加熱成形して芯材3を作製した。加熱成形する際は予め500℃に加熱した熱板間にガラス繊維集合体を挟み加圧することにより所定の厚さにして10分間保持した。
所定の厚さまで圧縮された芯材3中のガラス繊維は接点を介して隣接しているガラス繊維に力を伝える。このようにして力が加わっているガラス繊維が加熱されるとガラス繊維が塑性変形し、冷却後でもこの形状が維持されることによりボード状に成形される。この力を伝える点が、真空包装して大気圧が加わった際に芯材の中で大気による力を伝える点になる。
このようにして作製した芯材3を予め3方シールにより製袋した外被材4に挿入後、13Paまで減圧後封止し、真空断熱材2を作製した。図2に示されているように、断面に略水平を向いたガラス繊維1aは、断面に略垂直を向いたガラス繊維1bのみを通して接触している。
芯材3に大気圧が加わると、内部で絡み合った繊維に引張り力が作用するが、繊維の引張り破断強度が大きくなっていることにより、大気圧による圧縮で繊維に引張り力が作用しても繊維が破断せず周囲の空間が保持され、周囲の繊維同士が接触していない状態で保持される。
繊維が破断すると、この繊維が接点を介して付近の繊維を遠ざける力が作用しなくなり、周囲にあった繊維が接触することにより空間がなくなる。つまり、この接点は大気圧を支えるために最低限必要なものである。芯材内部では、これらの接点のみにより熱が伝導するため芯材の熱伝導が小さくなる。
このようにして作製した真空断熱材の熱伝導率は0.0014W/mKであった。
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2における芯材の断面を示す模式図である。
ガラス繊維1は高速で回転するガラス繊維作製装置から吐出されたガラス繊維を−30℃の空気を吹き付けることにより急冷することにより作製したものである。−30℃の空気を吹き付けることにより強化されているため、このガラス繊維を集綿すると、引張り破断強度が大きいガラス繊維の割合が大きいガラス繊維集合体を得ることができる。
このようにして作製したガラス繊維集合体を加熱成形して芯材3を作製した。加熱成形する際は、予め520℃に加熱した熱板間にガラス繊維集合体を挟み加圧することにより所定の厚さにして10分間保持した。
この芯材3を用いて真空断熱材2を作製した。この真空断熱材2の熱伝導率を測定したところ熱伝導率は、0.0015W/mKであった。
この真空断熱材を解体して芯材3を取り出し、表層部および内部それぞれの場合において伝熱方向の通気抵抗を測定した。通気抵抗は、芯材の一方の面から反対の面に一定の量の空気を単位時間、単位面積あたりに通過させるために必要な圧力差とする。具体的には1秒問に1cm2当り20.0mm3通過させるために必要な圧力差とする。
また、通気抵抗は、単位面積あたりに含まれるガラス繊維の量により異なるため、単位面積に含まれるガラス繊維の量が250g/m2となるように調整して測定を行った。この条件で測定した芯材表層部の通気抵抗は120mmH2Oであった。芯材内部の通気抵抗は110mmH2Oであった。
このように通気抵抗が異なる要因は、芯材3の表層部と内部で繊維の配列の仕方が異なるためである。芯材3の内部は圧力が加わっていない状態では繊維同士の接点が少ない、つまり大気圧を支えるために必要ではない接点が少ないため空隙が連続しており通気抵抗が小さいが、芯材3の表層部では焼成時に加わる熱の影響で繊維が変形しているため、大気圧を支えるために必要ではない接点が多く、空隙が独立しており通気抵抗が大きくなるためである。
外被材4の製袋方法等、真空断熱材2の作製方法は実施の形態1と同等である。
ガラス繊維集合体において、引張り破断強度が大きい繊維の割合を大きくする手法としてガラス繊維を引き伸ばす冷却空気の温度を低下させる手法を用いたが、引張り破断強度が大きい繊維の割合を大きくする手法は、これに限るものではなく、ガラス繊維の表面を薬品で処理することによりグリフィスクラックを取り除いてもよい。
実施の形態において、繊維化の際の急冷条件と芯材成形の際の焼成条件を変えて真空断熱材2を作製した。各条件において得られた芯材3を用いて真空断熱材2を作製した。それぞれの作製条件における芯材3の熱伝導率と通気抵抗を実施例1〜14に示す。
芯材3焼成温度を高くした場合を比較例1〜2に示す。真空断熱材2の作製方法は各場合において同等である。
(実施例1)
ガラス繊維を50℃で急冷し、芯材の焼成温度を500℃とした場合、真空断熱材の熱伝導率は、0.0017W/mKであった。芯材表層部の通気抵抗は130mmH2Oであった。芯材内部の通気抵抗は120mmH2Oであった。
(実施例2)
ガラス繊維を30℃で急冷し、芯材の焼成温度を500℃とした場合、真空断熱材の熱伝導率は、0.0016W/mKであった。芯材表層部の通気抵抗は120mmH2Oであった。芯材内部の通気抵抗は110mmH2Oであった。
(実施例3)
ガラス繊維を10℃で急冷し、芯材の焼成温度を500℃とした場合、真空断熱材の熱伝導率は、0.0015W/mKであった。芯材表層部の通気抵抗は110mmH2Oであった。芯材内部の通気抵抗は100mmH2Oであった。
(実施例4)
ガラス繊維を−10℃で急冷し、芯材の焼成温度を500℃とした場合、真空断熱材の熱伝導率は、0.0014W/mKであった。芯材表層部の通気抵抗は110mmH2Oであった。芯材内部の通気抵抗は100mmH2Oであった。
(実施例5)
ガラス繊維を−30℃で急冷し、芯材の焼成温度を500℃とした場合、真空断熱材の熱伝導率は、0.0014W/mKであった。芯材表層部の通気抵抗は110mmH2Oであった。芯材内部の通気抵抗は100mmH2Oであった。
(実施例6)
ガラス繊維をイオン交換により強化し、芯材の焼成温度を500℃とした場合、真空断熱材の熱伝導率は、0.0014W/mKであった。芯材表層部の通気抵抗は110mmH2Oであった。芯材内部の通気抵抗は100mmH2Oであった。
(実施例7)
ガラス繊維をフッ化水素酸により強化し、芯材の焼成温度を500℃とした場合、真空断熱材の熱伝導率は、0.0014W/mKであった。芯材表層部の通気抵抗は110mmH2Oであった。芯材内部の通気抵抗は100mmH2Oであった。
(実施例8)
ガラス繊維を50℃で急冷し、芯材の焼成温度を520℃とした場合、真空断熱材の熱伝導率は、0.0018W/mKであった。芯材表層部の通気抵抗は140mmH2Oであった。芯材内部の通気抵抗は130mmH2Oであった。
(実施例9)
ガラス繊維を30℃で急冷し、芯材の焼成温度を520℃とした場合、真空断熱材の熱伝導率は、0.0017W/mKであった。芯材表層部の通気抵抗は140mmH2Oであった。芯材内部の通気抵抗は130mmH2Oであった。
(実施例10)
ガラス繊維を10℃で急冷し、芯材の焼成温度を520℃とした場合、真空断熱材の熱伝導率は、0.0016W/mKであった。芯材表層部の通気抵抗は130mmH2Oであった。芯材内部の通気抵抗は120mmH2Oであった。
(実施例11)
ガラス繊維を−10℃で急冷し、芯材の焼成温度を520℃とした場合、真空断熱材の熱伝導率は、0.0015W/mKであった。芯材表層部の通気抵抗は120mmH2Oであった。芯材内部の通気抵抗は110mmH2Oであった。
(実施例12)
ガラス繊維を−30℃で急冷し、芯材の焼成温度を520℃とした場合、真空断熱材の熱伝導率は、0.0015W/mKであった。芯材表層部の通気抵抗は120mmH2Oであった。芯材内部の通気抵抗は110mmH2Oであった。
(実施例13)
ガラス繊維をイオン交換により強化し、芯材の焼成温度を520℃とした場合、真空断熱材の熱伝導率は、0.0015W/mKであった。芯材表層部の通気抵抗は120mmH2Oであった。芯材内部の通気抵抗は110mmH2Oであった。
(実施例14)
ガラス繊維をフッ化水素酸により強化し、芯材の焼成温度を520℃とした場合、真空断熱材の熱伝導率は、0.0015W/mKであった。芯材表層部の通気抵抗は120mmH2Oであった。芯材内部の通気抵抗は110mmH2Oであった。
各実施例における真空断熱材の熱伝導率と通気抵抗を(表1)と(表2)に示す。
Figure 2007155082
Figure 2007155082
ガラス繊維の冷却温度を200℃として、焼成温度を変えた場合の真空断熱材の熱伝導率と芯材の引張り破断強度を比較例1〜2に示す。
(比較例1)
ガラス繊維を200℃で急冷し、芯材の焼成温度を540℃とした場合、真空断熱材の熱伝導率は、0.0021W/mKであった。芯材表層部の通気抵抗は150mmH2Oであった。芯材内部の通気抵抗は130mmH2Oであった。
(比較例2)
ガラス繊維を200℃で急冷し、芯材の焼成温度を550℃とした場合、真空断熱材の熱伝導率は、0.0024W/mKであった。芯材表層部の通気抵抗は170mmH2Oであった。芯材内部の通気抵抗は140mmH2Oであった。
各比較例における真空断熱材の熱伝導率と通気抵抗を(表3)に示す。
Figure 2007155082
(表1)〜(表3)からわかるように、芯材3内部の通気抵抗に比較して芯材3表層部の通気抵抗が大きい場合は熱伝導率が大きくなる。これは、焼成温度が高くなると表層部の繊維が変形して、大気圧を支えるために必要ではない接点が増え、この接点が伝熱経路とたるためである。
また、(表1)〜(表3)から、真空断熱材2を解体して取り出した芯材3の表層部における伝熱方向の通気抵抗が、芯材3の内部における伝熱方向の通気抵抗の1倍以上1.1倍以下であれば、優れた断熱性能を有することが分かる。
以上のように、本発明にかかる真空断熱材は優れた断熱性能を有しているので、より薄い厚さで高い断熱性能が得られる。従って、冷蔵庫、クーラーボックスなどの用途に加えて、液晶プロジェクター、コピー機、ノートパソコン等のようにより狭い空間で高い断熱性能が必要とされる用途に適用可能である。
本発明の実施の形態1における真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の芯材の断面を示す模式図 本発明の実施の形態2における真空断熱材の芯材の断面を示す模式図 従来の真空断熱材の芯材の断面を示す模式図
符号の説明
1a,1b ガラス繊維
2 真空断熱材
3 芯材
4 外被材

Claims (3)

  1. ガラス繊維集合体の積層体を成形してボード状にした芯材を外被材で覆って内部を減圧してなる真空断熱材であって、前記芯材の内部において、前記ガラス繊維同士の接点の大部分が真空包装した際に大気圧を支えるために必要な接点である真空断熱材。
  2. 芯材が熱成形によりボード状に成形されている請求項1に記載の真空断熱材。
  3. 真空断熱材を解体して取り出した芯材の表層部における伝熱方向の通気抵抗が、前記芯材の内部における伝熱方向の通気抵抗の1倍以上1.1倍以下である請求項1または2に記載の真空断熱材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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