JP2007154494A - 圧力チャンバー - Google Patents
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Abstract
【課題】 扉の開閉を円滑に行えるとともに、パッキンによるシール状態を好適に実現できる圧力チャンバーを提供する。
【解決手段】 圧力チャンバー1は、チャンバー壁2に形成された開口3と、チャンバー壁2の内側に沿ってスライドして当該開口3を開閉する扉10と、チャンバー壁2と扉10とに密着して上記開口3をシールし得るパッキン5とを備え、大気圧よりも高い内部圧力で使用されるものである。扉10は、開口3の内側位置へスライドするとき、面(扉の面)と直角方向にも変位してチャンバー壁2に近づくよう案内されるとともに、開口3の内側位置で、面と直角方向に当該チャンバー壁2寄りに移動自在であるよう支持されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 圧力チャンバー1は、チャンバー壁2に形成された開口3と、チャンバー壁2の内側に沿ってスライドして当該開口3を開閉する扉10と、チャンバー壁2と扉10とに密着して上記開口3をシールし得るパッキン5とを備え、大気圧よりも高い内部圧力で使用されるものである。扉10は、開口3の内側位置へスライドするとき、面(扉の面)と直角方向にも変位してチャンバー壁2に近づくよう案内されるとともに、開口3の内側位置で、面と直角方向に当該チャンバー壁2寄りに移動自在であるよう支持されている。
【選択図】 図1
Description
請求項に係る発明は、開口(たとえば利用者の出入口)とそれを開閉する扉とを備え、大気圧よりも高い内部圧力で使用される圧力チャンバー(たとえばその利用者の健康増進等のためのもの)に関するものである。
身体の周囲の空気(または酸素)を大気圧よりも高い圧力に保つと、血液や体液中の酸素量が増えること等により、健康増進や疲労回復、美容等に関して好ましい効果がある。そのような効果を得る手段として、近年、内部の空気等を高気圧(たとえば1.3気圧前後)に保って人を収容できる圧力チャンバーが種々製造されている。そうした圧力チャンバーには、ラバー等でできていて折りたたんで移設等することが容易なソフト型のほか、金属や硬質樹脂等を用いて構成された据え置き型のものがある。
上記のような圧力チャンバーにおいては、人(利用者)が出入りし得るように開口(出入口)を設ける必要があり、開口には、それを開閉するとともにチャンバー内を気密に(またはほぼ気密に)保ち得る扉を取り付ける必要がある。そのような扉としては、下記の特許文献1等に記載されたものが使用できる。すなわち、図4(a)・(b)に示すように、レール20’に沿ってスライドする扉10’をチャンバー(圧力容器)2’の内側に設け、その扉10’と接触し得るようチャンバー2’の開口3’にシール用パッキン5’を設ける。開口3’と重なる内側位置まで扉10’をスライドさせたうえチャンバー2’の内部圧力を高めると、矢印aの向きの力が作用するため扉10’がパッキン5’に密着してシール状態が実現される。
実開昭54−101618号公報(マイクロフィルム)
上記の特許文献1にしたがって図4のように圧力チャンバーに扉を設けても、実際には扉を円滑に使用しがたいことが多い。それは下記のような理由による。
i) 扉が開口付近にまで移動したとき、扉とパッキンとが接近ないし接触することになるが、両者が強めに接触するようだと、扉がスムーズにはスライドしない。すなわち、その場合には扉の開閉にきわめて大きな力が必要になる。
ii) 逆に、扉が開口の内側の位置まで移動した状態で、扉とパッキンとが離れすぎているようだと、扉の開閉はスムーズに行えるものの、パッキンによるシール状態が実現されない。つまり、扉とパッキンとの間に大きめの隙間ができ、チャンバー内に空気等を供給してもその隙間から漏れ出るため内部圧力がなかなか上昇せず、したがって扉をパッキンに密着させることが困難なのである。
i) 扉が開口付近にまで移動したとき、扉とパッキンとが接近ないし接触することになるが、両者が強めに接触するようだと、扉がスムーズにはスライドしない。すなわち、その場合には扉の開閉にきわめて大きな力が必要になる。
ii) 逆に、扉が開口の内側の位置まで移動した状態で、扉とパッキンとが離れすぎているようだと、扉の開閉はスムーズに行えるものの、パッキンによるシール状態が実現されない。つまり、扉とパッキンとの間に大きめの隙間ができ、チャンバー内に空気等を供給してもその隙間から漏れ出るため内部圧力がなかなか上昇せず、したがって扉をパッキンに密着させることが困難なのである。
請求項に係る発明は、以上の点を考慮してなしたもので、扉の開閉を円滑に行えるとともに、パッキンによるシール状態を好適に実現できる圧力チャンバーを提供するものである。
請求項に係る発明である圧力チャンバーは、チャンバー壁に形成された開口と、チャンバー壁の内側に沿ってスライドして当該開口を開閉する扉と、チャンバー壁と扉とに密着して上記開口をシール(完璧なシールでなくてもよい)し得るパッキンとを備え、大気圧よりも高い内部圧力で使用される圧力チャンバーであって、上記の扉が、
・ 上記開口の内側位置(開口の内側に重なる位置(開口に密着しなくともよい)をいう。以下も同様)へスライドするとき、面(扉の面)と直角方向にも変位してチャンバー壁に近づく(つまりチャンバー壁との間でパッキンをはさみ付ける向きに変位する)よう案内されるとともに、
・ 開口の内側位置で、面と直角方向に当該チャンバー壁寄りに移動自在であるよう支持されている
ことを特徴とする。
・ 上記開口の内側位置(開口の内側に重なる位置(開口に密着しなくともよい)をいう。以下も同様)へスライドするとき、面(扉の面)と直角方向にも変位してチャンバー壁に近づく(つまりチャンバー壁との間でパッキンをはさみ付ける向きに変位する)よう案内されるとともに、
・ 開口の内側位置で、面と直角方向に当該チャンバー壁寄りに移動自在であるよう支持されている
ことを特徴とする。
このような圧力チャンバーであれば、扉の開閉とパッキンによるシールとを円滑に実現できる。それはつぎのような理由による。
扉は、つねにチャンバー壁と平行にスライドするのではなく、開口の内側位置へスライドするとき上記のとおり案内されて、面と直角方向にもチャンバー壁に近づくよう変位する。したがって、扉が開口付近に移動したときも、チャンバー壁上のパッキンと扉との接触または扉上のパッキンとチャンバー壁との接触に起因して扉の開閉に大きめの力が必要となるのは、開口の内側位置を含む限られた狭い範囲に扉があるときに限られる。
扉は、スライドするとき、上記のとおり面と直角方向にもチャンバー壁に近づくよう変位するので、上記した狭い範囲においては扉とチャンバー壁とにパッキンを接触させる(またはそれらの間の隙間を小さくする)ことができる。したがって、空気等を供給して内部圧力を高めることが容易であるとともに、内部圧力を高めたとき当該圧力によってパッキンによるシール状態を円滑に実現できる。
開口の内側位置にあるとき、扉は面と直角方向にチャンバー壁寄りに移動自在であるため、上記のように内部圧力が高まったとき扉は十分にチャンバー壁寄りに移動して、チャンバー壁との間でパッキンを強くはさみ付け密着させる。そうすると、好ましいシール状態が実現してチャンバー内の空気等がきわめて漏出しにくくなる。
扉は、つねにチャンバー壁と平行にスライドするのではなく、開口の内側位置へスライドするとき上記のとおり案内されて、面と直角方向にもチャンバー壁に近づくよう変位する。したがって、扉が開口付近に移動したときも、チャンバー壁上のパッキンと扉との接触または扉上のパッキンとチャンバー壁との接触に起因して扉の開閉に大きめの力が必要となるのは、開口の内側位置を含む限られた狭い範囲に扉があるときに限られる。
扉は、スライドするとき、上記のとおり面と直角方向にもチャンバー壁に近づくよう変位するので、上記した狭い範囲においては扉とチャンバー壁とにパッキンを接触させる(またはそれらの間の隙間を小さくする)ことができる。したがって、空気等を供給して内部圧力を高めることが容易であるとともに、内部圧力を高めたとき当該圧力によってパッキンによるシール状態を円滑に実現できる。
開口の内側位置にあるとき、扉は面と直角方向にチャンバー壁寄りに移動自在であるため、上記のように内部圧力が高まったとき扉は十分にチャンバー壁寄りに移動して、チャンバー壁との間でパッキンを強くはさみ付け密着させる。そうすると、好ましいシール状態が実現してチャンバー内の空気等がきわめて漏出しにくくなる。
発明の圧力チャンバーには、
・ 上記扉が上記のとおり案内される(つまり、開口の内側位置へスライドするとき面と直角方向にも変位してチャンバー壁に近づくよう案内される)よう、扉に設けられた車輪が、上記開口を閉じる位置に近いほどチャンバー壁に近くなる傾斜案内面を有する(少なくとも一部に有する)案内レールに添っていて、
・ 上記扉が上記のとおり支持される(つまり、開口の内側位置で、面と直角方向に当該チャンバー壁寄りに移動自在であるよう支持される)よう、その扉が、上記車輪が案内レールと離れて再び添う方向への移動を許容する他の案内手段に拘束されている
という構成を採用することができる。
・ 上記扉が上記のとおり案内される(つまり、開口の内側位置へスライドするとき面と直角方向にも変位してチャンバー壁に近づくよう案内される)よう、扉に設けられた車輪が、上記開口を閉じる位置に近いほどチャンバー壁に近くなる傾斜案内面を有する(少なくとも一部に有する)案内レールに添っていて、
・ 上記扉が上記のとおり支持される(つまり、開口の内側位置で、面と直角方向に当該チャンバー壁寄りに移動自在であるよう支持される)よう、その扉が、上記車輪が案内レールと離れて再び添う方向への移動を許容する他の案内手段に拘束されている
という構成を採用することができる。
そうすれば、上述の作用をなす圧力チャンバーが具体的に構成される。つまり、扉は、その車輪を上記案内レールに添わせているために、開口の内側位置へスライドするとき面と直角方向にも変位してチャンバー壁に近づく(開口の内側位置から離れるときは逆にチャンバー壁から離れる)ことになる。また、上記した他の案内手段に拘束されていることから、扉は、内部圧力を受けるとき開口の内側位置で外面と直角方向に当該チャンバー壁寄りに移動自在となる(その一方、内部圧力が下がったとき当該チャンバー壁から離れる向きに移動自在となる)ことができる。
発明の圧力チャンバーにおいては、上記パッキンが、ゴム等の弾性体を材料とし、扉またはチャンバー壁と摺動(擦り動くこと)しながら接触する先端の部分に、長さ方向に延びたスリットを有するものであればさらに好ましい。
先端の部分にそうしたスリットがあれば、その先端部分が軟らかくて変形容易であるため、扉の開閉にともなって扉またはチャンバー壁の表面にパッキンの先端部分が接触するとき、扉の動きの抵抗となる力がいくぶん弱くなる。そうすると、扉が開口の内側位置付近(上記した狭い範囲)にあるときにも、扉の開閉が小さな力で楽に行えることになる。なお、スリットは上記パッキンの長さ方向に延びたものであるため、このスリットを通しては内部の空気等は漏出しがたい。
上記扉は、上記開口を閉じる向きにスライドして当該開口の内側位置に達するとき、扉のうちいずれか一部の側が先にチャンバー壁に近づき、遅れて残りの側がチャンバー壁に近づくよう案内されるものであれば、とくに好ましい。
扉の全部が同時にチャンバー壁に近づくのではなく、このように一部が先にチャンバー壁に近づくようにすれば、その範囲(一部がチャンバー壁に近づいている範囲)では、扉またはチャンバー壁とパッキンとの接触面積が小さいため、当該接触により生じる摩擦抵抗が小さくなる。つまり、これにより、扉が開口の内側位置付近(上記した狭い範囲)にあるときも、そのうちの所定範囲(一部のみがチャンバー壁に近づいている範囲)では扉の開閉が小さな力で楽に行えることになる。
さらに上記扉は、上記開口を閉じる向きにスライドして当該開口の内側位置に達するとき、扉のうちスライド先に近い前方側よりもそれと反対の後方側が先にチャンバー壁に近づくよう案内されるものであるのがよい。
扉が開口を閉じる位置に達したとき、いずれか一部の側が先にチャンバー壁に近づくようにすると上述のとおり扉の開閉が容易になる。しかし、さらに上記パッキンの保護をも考慮すると、このように扉のうち後方側が前方側よりも先にチャンバー壁に近づくようにするのがよい。もしスライド先に近い前方側が先にチャンバー壁に近づくなら、扉の前方側の端部(またはその側のチャンバー壁の開口縁部)がチャンバー壁の内面にある(または扉の外面にある)パッキンを傷つける恐れがあるからである。その点、後方側が先にチャンバー壁に近づくならそのような恐れはない。
発明の圧力チャンバーでは、上記扉が上記のとおり案内されるよう、
・ 扉の前方側と後方側とに設けられた車輪が、上記開口を閉じる位置に近いほどチャンバー壁に近くなる傾斜案内面を上記前方側と後方側との対応箇所に有する案内レールにそれぞれ添っていて、
・ 前方側・後方側間の車輪の間隔が、前方側・後方側間の上記傾斜案内面の間隔よりもせまい
ようにするとよい。
・ 扉の前方側と後方側とに設けられた車輪が、上記開口を閉じる位置に近いほどチャンバー壁に近くなる傾斜案内面を上記前方側と後方側との対応箇所に有する案内レールにそれぞれ添っていて、
・ 前方側・後方側間の車輪の間隔が、前方側・後方側間の上記傾斜案内面の間隔よりもせまい
ようにするとよい。
傾斜案内面を前方側と後方側とに有する案内レールに前方側・後方側の各車輪が添っていると、扉は、上記開口の内側位置へスライドするとき面と直角方向にも全体的に変位してチャンバー壁に近づくよう案内される。そしてその前方側・後方側間の車輪の間隔が、前方側・後方側間の上記傾斜案内面の間隔よりもせまいなら、扉が開口の内側位置に達するとき、扉のうちスライド先に近い前方側よりもそれと反対の後方側が先にチャンバー壁に近づくよう案内されることになる。もちろん、開口の内側位置から扉を開く向きにスライドさせるときは、扉のうちスライド先に近い前方側が、それと反対の後方側よりも先にチャンバー壁から離れるよう案内される。
したがって、上のようにすると、扉の開閉が容易になるとともに、当該開閉にともなってパッキンの傷つく恐れが少なくなる。
したがって、上のようにすると、扉の開閉が容易になるとともに、当該開閉にともなってパッキンの傷つく恐れが少なくなる。
請求項に係る圧力チャンバーによれば、扉の開閉を小さな力で容易に行うことができるとともに、パッキンによる好ましいシール状態を実現して内部圧力を速やかに上昇させることが可能である。
パッキンを特定形状のものにしたり、開閉の際に扉が特定の側からチャンバー壁に近づくよう扉を案内したりすると、扉の開閉はさらにスムーズに行えるようになる。とくに、扉のうちスライド先に近い前方側よりもそれと反対の後方側が先にチャンバー壁に近づくよう案内するなら、パッキンを保護してその耐用期間を長くする意味でも好ましい。
パッキンを特定形状のものにしたり、開閉の際に扉が特定の側からチャンバー壁に近づくよう扉を案内したりすると、扉の開閉はさらにスムーズに行えるようになる。とくに、扉のうちスライド先に近い前方側よりもそれと反対の後方側が先にチャンバー壁に近づくよう案内するなら、パッキンを保護してその耐用期間を長くする意味でも好ましい。
発明の実施形態である圧力チャンバー1を、図1〜図3に示す。図1は圧力チャンバー1の全体図であって、図1(a)は平面図、同(b)は側方からみた縦断面図、同(c)は同(b)におけるc−c断面図である。図2は、扉10の車輪11や案内レール20、案内手段30についての詳細図であり、図2(a)は図1(c)におけるII部詳細図、同(b)は同(a)に示す部分を側方からみた図である。また図3は、案内レール20および案内手段30とともに扉10の動きを示す側面図である。
図1に示すとおり、圧力チャンバー1は、鉄などの金属板または樹脂板によって内部を密閉可能に形成した概ね円筒形の容器であって、利用者Aを収容したうえ、その内部の空気圧を大気圧よりも0.03MPa(約0.3kg/cm2)程度だけ高く保つことができるよう構成したものである。そのような高気圧下で40〜50分間ずつ利用者Aを横たわらせることにより、健康増進や疲労回復、美容に関する効果をもたらす。
圧力チャンバー1の容器本体であるチャンバー壁2の上部には、利用者Aが出入りできるよう、全長の半分に近い長さと全周の3分の1前後の幅をもつ開口3を設けており、その開口3を扉10によって開閉可能としている。扉10は、開閉の際に内側または外側に大きな動作スペースをとることがないようスライド式のものとし、チャンバー壁2の内側に沿ってチャンバー1の長手方向に往復移動し得るように取り付けている。
扉10で開口3を閉じたときチャンバー1の内部圧力を大気圧以上にすることができるよう、開口3の周りのチャンバー壁2の内側にはパッキン5を取り付けている。パッキン5はネオプレンゴムを材料とし、開口3の全周を連続的に囲むよう形成したものである。図2(a)に示すように、パッキン5の先端部(扉10と接触する部分)には長さ方向に延びたスリットを形成してその先端付近を弾性変形しやすくし、基部は、保持具5aを用いてチャンバー壁2の内側に固定した。扉10が図1のように開口3の内側位置に達したとき外側上部のチャンバー壁2寄りに押し付けられるなら、パッキン5が両者にはさまれることとなって適切なシールが実現するため、チャンバー1内に空気を供給することにより内部圧力を円滑に上昇させることができる。ただし、パッキン5によるシールは、一切の空気を漏出させない完璧なものである必要はない。わずかの空気を漏らすとしても、チャンバー1内への空気の供給量がその漏出量を上回るなら、内部圧力を上昇させて保持することが可能だからである。
なお、図1において符号2aはチャンバー壁2の補強部材、同8は据付用の脚部、同9は寝台としてのマット、同10a・10bは扉10に取り付けた開閉用の取っ手である。
なお、図1において符号2aはチャンバー壁2の補強部材、同8は据付用の脚部、同9は寝台としてのマット、同10a・10bは扉10に取り付けた開閉用の取っ手である。
この圧力チャンバー1では、扉10の開閉を小さな力でスムーズに行えるとともにパッキン5によって好ましいシール状態が実現するよう、以下の構成を採用している。
まず、図1のように扉10の四隅付近にそれぞれ車輪11を取り付け、各車輪11を、チャンバー壁2の内側に設けた案内レール20の上面に添わせて移動させることとした。その案内レール20のうち、図示左側(つまり開口3のある側。前方側)の一部には、図2または図3のように傾斜案内面21を設けている。これにより、車輪11をレール20に添わせて扉10をスライドさせると、開口3の内側位置付近で扉10は車輪11とともに上部のチャンバー壁2へ近づくよう移動する。つまり、開口3を閉じる向きにスライドさせるとき、扉10は傾斜案内面21に案内され、自身の面と直角方向にも変位してチャンバー壁2に近づく。そうすると、開口3の内側位置付近に達するまでは扉10をパッキン5に接触させずに楽に移動させられるとともに、当該内側位置では扉10がパッキン5に接近して空気の漏出を抑制できる(内部圧力を上昇させやすい)ことになる。また、開口3の内側位置にある扉10を、逆に開口3を開く向きにスライドさせる際には、当該位置を離れてレール20の傾斜案内面21を過ぎたのちは、扉10を楽に移動させられるようになる。
なお、図2において符号10cは、扉10に車輪11等を取り付けるための取付金具、符号2bは、チャンバー壁2の内側に案内レール20等を固定するための取付金具、また符号2cは、車輪11や案内レール20、案内手段30等を覆うためのカバーである。
なお、図2において符号10cは、扉10に車輪11等を取り付けるための取付金具、符号2bは、チャンバー壁2の内側に案内レール20等を固定するための取付金具、また符号2cは、車輪11や案内レール20、案内手段30等を覆うためのカバーである。
扉10は、万一にもチャンバー1の半径方向(図2(a)の左右方向)に移動すると車輪11が案内レール20を外れてしまうため、当該方向への移動を防止する別の案内手段30により拘束している。すなわち、図2のとおり、1)チャンバー壁2の内側に、C型チャンネル形の断面をもつ直線状のガイド枠31を固定する。2)ガイド枠31の枠内に、その長手方向にのみ移動可能なように樹脂製スライダー32をはめ入れる。3)スライダー32に、円板33とそれより大きい矩形板34とをボルトで一体化する。4)スライダー32に取り付けた円板33は、扉10と一体にした取付金具10cに設けた縦長の長円10d内に入れたうえ、上記の矩形板34を円板33上に取り付けることとする。
この1)〜4)のようにすると、扉10は、ガイド枠31と樹脂製スライダー32との作用によりガイド枠31の長手方向に移動するとともに、取付金具10cの長円10dと円板33とのはめ合い関係から、上下方向(つまり上部のチャンバー壁2寄りの方向)にも移動し得ることとなる。したがって扉10は、案内レール20の傾斜案内面21により上部のチャンバー壁2に近づくよう案内されるとき、および内部圧力によって同じ方向へ押されるとき、車輪11を案内レール20から浮かせながら円滑かつ十分に当該方向へ移動でき、さらに元へ戻る移動もできる。そのために扉10は、パッキン5による高いシール性を実現し、かつスムーズな開閉を可能にする。しかも、チャンバー1の半径方向には移動することがないので、車輪11を案内レール20から外してしまうことがない。
開口3の内側位置付近にスライドさせるとき扉10を上部のチャンバー壁2に近づけるためには、上述のとおり、扉10に設けた車輪11を、傾斜案内面21を有する案内レール20に添わせている。車輪11は、扉10のうちスライド先に近い前方側(図示左側)の2箇所(幅方向両側)と反対の後方側(図示右側)の2箇所(やはり幅方向両側)との合計4箇所に設け、案内レール20は、扉10が開口3の内側位置付近にあるときの上記前方側と後方側との各車輪11に対応する合計4箇所に傾斜案内面21を設けて幅方向両側に配置している。
ただしこの例では、図3のように、前方側・後方側間の車輪11(各中央部)の間隔dを、前方側・後方側間の傾斜案内面21(各傾斜開始点)の間隔Dよりもわずかに(5〜20mm程度)せまくした。そうすることにより、扉10は、上記開口3の内側位置へ(つまり図3の白抜き矢印の向きに)スライドするとき、図中に仮想線で示すとおり、前方側よりも後方側が先に上部のチャンバー壁2に近づくよう傾斜案内面21で案内されて移動する。逆に、開口3の内側位置から扉10を開く向きにスライドさせるときは、前方側が後方側よりも先にチャンバー壁2から離れるよう移動する。
そのようにすると、扉10が開口5の内側位置付近にあるときも扉10とパッキン5との接触面積が小さいために扉10の開閉が小さな力で楽に行える。また、扉10の前方側の端部がチャンバー壁2の内面にあるパッキン2を傷つけることが避けられるという利点もある。
以上、発明の実施形態を図1〜図3を用いて説明したが、これ以外の形態によっても発明を実施できることは言うまでもない。たとえば、図示のように扉が水平方向(または概ね水平方向)にスライドするのではなく、鉛直または斜めの方向に扉がスライドする(そして開口の内側1ではチャンバー壁2寄りにも移動する)という形式の圧力チャンバーとしても、発明を実施することができる。
1 圧力チャンバー
2 チャンバー壁
3 開口
5 パッキン
10 扉
11 車輪
20 案内レール
21 傾斜案内面
30 (他の)案内手段
2 チャンバー壁
3 開口
5 パッキン
10 扉
11 車輪
20 案内レール
21 傾斜案内面
30 (他の)案内手段
Claims (6)
- チャンバー壁に形成された開口と、チャンバー壁の内側に沿ってスライドして当該開口を開閉する扉と、チャンバー壁と扉とに密着して上記開口をシールし得るパッキンとを備え、大気圧よりも高い内部圧力で使用される圧力チャンバーであって、
上記の扉が、上記開口の内側位置へスライドするとき面と直角方向にも変位してチャンバー壁に近づくよう案内されるとともに、開口の内側位置で、面と直角方向に当該チャンバー壁寄りに移動自在であるよう支持されていること
を特徴とする圧力チャンバー。 - 上記扉が上記のとおり案内されるよう、扉に設けられた車輪が、上記開口を閉じる位置に近いほど上記チャンバー壁に近くなる傾斜案内面を有する案内レールに添っていて、
上記扉が上記のとおり支持されるよう、扉が、上記車輪が案内レールと離れて再び添う方向への移動を許容する他の案内手段に拘束されている
ことを特徴とする請求項1に記載の圧力チャンバー。 - 上記パッキンが、ゴム等の弾性体を材料とし、扉またはチャンバー壁と摺動しながら接触する先端の部分に、長さ方向に延びたスリットを有するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の圧力チャンバー。
- 上記扉が、上記開口を閉じる向きにスライドして当該開口の内側位置に達するとき、扉のうちいずれか一部の側が先にチャンバー壁に近づき、遅れて残りの側がチャンバー壁に近づくように案内されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の圧力チャンバー。
- 上記扉が、上記開口を閉じる向きにスライドして当該開口の内側位置に達するとき、扉のうちスライド先に近い前方側よりもそれと反対の後方側が先にチャンバー壁に近づくよう案内されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の圧力チャンバー。
- 上記扉が上記のとおり案内されるよう、扉の前方側と後方側とに設けられた車輪が、上記開口を閉じる位置に近いほどチャンバー壁に近くなる傾斜案内面を上記前方側と後方側との対応箇所に有する案内レールにそれぞれ添っていて、前方側・後方側間の車輪の間隔が前方側・後方側間の上記傾斜案内面の間隔よりもせまいことを特徴とする請求項5に記載の圧力チャンバー。
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010230136A (ja) * | 2009-03-28 | 2010-10-14 | Kawasaki Engineering Co Ltd | 開口の開閉構造および高気圧空気チャンバー |
JP2018003281A (ja) * | 2016-06-27 | 2018-01-11 | 株式会社M2プランニング | 圧力調整ルーム |
-
2005
- 2005-12-02 JP JP2005349946A patent/JP2007154494A/ja active Pending
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