JP2007154283A - 成形性および形状凍結性に優れる高強度鋼板 - Google Patents

成形性および形状凍結性に優れる高強度鋼板 Download PDF

Info

Publication number
JP2007154283A
JP2007154283A JP2005353698A JP2005353698A JP2007154283A JP 2007154283 A JP2007154283 A JP 2007154283A JP 2005353698 A JP2005353698 A JP 2005353698A JP 2005353698 A JP2005353698 A JP 2005353698A JP 2007154283 A JP2007154283 A JP 2007154283A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
steel sheet
less
strength steel
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005353698A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4692259B2 (ja
Inventor
周作 ▲高▼木
Shusaku Takagi
Hiroshi Matsuda
広志 松田
Tatsuya Nakagaito
達也 中垣内
Yasunobu Nagataki
康伸 長滝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2005353698A priority Critical patent/JP4692259B2/ja
Publication of JP2007154283A publication Critical patent/JP2007154283A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4692259B2 publication Critical patent/JP4692259B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Abstract

【課題】TRIP鋼の高成形性を維持しつつ、成形部品内部の残留応力を小さくし、もってスプリングバックの低減を図ることができる高強度鋼板を提供する。
【解決手段】C体積分率にして20〜97%のフェライト相と3%以上の残留オーステナイト相から主としてなり、フェライト相以外の部分における結晶粒のアスペクト比2.5以下のものの割合が50〜95%であることを特徴とし、好ましくは、C:0.05〜0.30mass%、Si:2.0mass%以下、Mn:0.8〜3.0mass%、P:0.003〜0.1mass%、S:0.01mass%以下、Al:0.01〜2.50mass%、N:0.007mass%以下を含有し、SiとAiがSi+Al≧0.50mass%の関係を満たす成形性および形状凍結性に優れる高強度鋼板。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車や電気機器等の分野で使用される成形性および成形後の形状凍結性に優れる高強度鋼板に関するものである。
近年、地球環境を保護する観点から、自動車の燃費向上が重要な課題となっている。そこで、車体に用いられている鋼板を高強度化して薄肉化し、車体を軽量化することが進められている。また、自動車の安全性向上の観点からも、自動車への高強度鋼板の適用が進められている。
しかし、鋼板の高強度化は、一般に成形性の低下を招くことから、高強度と高加工性とを兼ね備えた材料の開発が望まれている。このような要求を満たす材料として、残留オーステナイトの変態誘起超塑性(TRansformation Induced Plasticity)を利用したTRIP鋼が注目を浴びており、これまで、種々の鋼板が開発されている。
例えば、特許文献1には、化学成分および鋼板中の残留オーステナイト(γ)量を制御したプレス成形性に優れる鋼板が、そして、特許文献2には、その製造方法が開示されている。また、特許文献3には、5%以上の残留γを含む局部延性に優れる鋼板が開示されている。また、特許文献4には、3%以上の残留γを含みかつその平均軸比を3〜20とし、母相の平均硬度を270Hv以下とした伸びフランジ性と張出し性を兼備する鋼板が開示されている。
さらに、特許文献5、特許文献6には、焼戻しマルテンサイトまたは焼戻しベイナイトを50%以上含有し、3%以上の残留γを含有することにより、高延性と高伸びフランジ性を両立した鋼板が開示されている。また、特許文献7には、残留γの体積分率とそのC含有量およびフェライト(α)相のアスペクト比を適性化し、予加工を施した後の成形性を改善した鋼板とその製造方法が開示されている。
また、特許文献8には、3%以上の残留γを含有し、かつその粒の70%以上のアスペクト比が2.5〜5.0であることを特徴とする強度−伸びバランスおよび疲労特性に優れる高張力溶融亜鉛めっき鋼板が開示されている。さらに、特許文献9には、特許文献8の鋼板における低温変態相中のマルテンサイトの比率を20%以下とし、かつ低温変態相中のベイナイトと主相のフェライトの硬度比を2.6以下とすることにより、穴拡げ性にも優れた鋼板を得る技術が開示されている。
特許第2660644号公報 特許第2704350号公報 特許第3317303号公報 特開2000−054072号公報 特開2002−302734号公報 特開2002−309334号公報 特開2001−254138号公報 特開2004−256836号公報 特開2004−292891号公報
しかしながら、従来開発されたTRIP鋼は、成形性は良好であるものの、部品に成形した後のスプリングバックが大きいため、形状凍結性が悪く、部品の寸法精度を所定の範囲内に収めることが困難であるという問題を抱えていた。一般に、スプリングバックは、材料強度の上昇とともに大きくなるが、特にTRIP鋼では、スプリングバックが大きくなる傾向がある。その原因は、TRIP鋼の優れた成形性は、残留オーステナイトがマルテンサイトに変態することで得られるが、その際、成形後の鋼板(部品)内に、マルテンサイト変態を起こした部分と起こさない部分とが混在する組織の不均一が発生し、その結果、成形部品内部に大きな残留応力が発生するためと推測される。
したがって、TRIP鋼の適用範囲をさらに拡大するためには、スプリングバックを小さくする、すなわち、成形後の部品内部に発生する残留応力を低減することが必要であると考えられる。しかしながら、上記特許文献1〜9に代表される従来技術は、成形性の向上に関する技術ばかりであり、スプリングバックを小さくすることに関する検討はなされていない。
そこで、本発明の目的は、TRIP鋼の高成形性を維持しつつ、成形に伴い発生する部品内部の残留応力を小さくし、スプリングバックの低減を図ることができる高強度鋼板とその製造方法を提案することにある。なお、本発明における高強度鋼板とは、熱延鋼板、冷延鋼板および表面処理鋼板のいずれをも含むものである。
発明者らは、TRIP鋼の高成形性を維持しつつ、成形後の部品内部の残留応力を低減することについて検討を重ねた。その結果、高強度鋼板の組織を、体積分率にして20〜97%のフェライト相と3%以上のオーステナイト相から主としてなるものとすると共に、フェライト相以外の部分における結晶粒のアスペクト比2.5以下のものの割合を50〜95%とすることにより、TRIP鋼の特徴である高成形性を有したまま、従来よりも成形後の残留応力を低減し、ひいてはスプリングバックの小さい高強度鋼板を得ることができることを知見し、本発明を完成するに至った。ここで、「フェライト相以外の部分における結晶粒」とは、ミクロ組織をナイタールでエッチングし、SEMで観察したときに、フェライト粒以外の1つの粒として見える領域を言う。
すなわち、本発明は、体積分率にして20〜97%のフェライト相と3%以上の残留オーステナイト相から主としてなり、フェライト相以外の部分における結晶粒のアスペクト比2.5以下のものの割合が50〜95%であることを特徴とする成形性および形状凍結性に優れる高強度鋼板である。
本発明の上記高強度鋼板は、C:0.05〜0.30mass%、Si:2.0mass%以下、Mn:0.8〜3.0mass%、P:0.003〜0.1mass%、S:0.01mass%以下、Al:0.01〜2.50mass%、N:0.007mass%以下を含有し、SiとAiがSi+Al≧0.50mass%の関係を満たし、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有することを特徴とする。
また、本発明の高強度鋼板は、上記成分組成に加えてさらに、下記A〜D群のうちの少なくとも1群の成分を含有することを特徴とする。
A群;V:0.005〜2.0mass%、Mo:0.005〜2.0mass%、Ni:0.005〜2.0mass%、Cu:0.005〜2.0mass%およびCr:0.005〜2.0mass%のうちから選ばれる1種または2種以上
B群;Ti:0.01〜0.2mass%、Nb:0.01〜0.1mass%のうちから選ばれる1種または2種
C群;B:0.0002〜0.005mass%
D群;Ca:0.001〜0.005mass%、REM:0.001〜0.005mass%うちから選ばれる1種または2種
また、本発明は、上記いずれかの成分組成を有する鋼スラブを、仕上圧延における1000℃以下の温度での累積圧下率を20%以下として熱間圧延し、コイルに巻き取った後、圧下率が65%以下で冷間圧延し、その後、700〜900℃の温度で15〜600秒保持後、550℃以下まで10℃/秒以上の速度で冷却してから再度700〜900℃の温度で15〜600秒保持し、冷却し、350〜550℃温度で30秒以上保持する焼鈍を行うことを特徴とする成形性および形状凍結性に優れる高強度鋼板の製造方法を提案する。
本発明によれば、成形性に優れ、かつ成形後のスプリングバックの小さい高強度鋼板を提供することができる。したがって、本発明の高強度鋼板は、自動車車体や電機機器の素材として用いた場合には、製品の軽量化や生産効率の向上に大いに寄与する。
発明者らは、種々のTRIP鋼を用いて、成形後の部品内に残留する内部応力とスプリングバックの大きさとの関係について調査を行った。その結果、鋼板をカップ形状にプレス加工した後のスプリングバックの大きさと、下記の(1)式および(2)式で定義される残留応力評価指数δとの間に極めてよい相関関係が認められることを見出した。そしてさらに、スプリングバックが小さく、優れた形状凍結性を得るためには、加工後の部品内部の残留応力評価指数δを0.35以下に制御することが必要であることを見出した。
δ=(σ/ρ)/TS ・・・(1)
σ={E/(1−ν)}×t×(1/D−1/D) ・・・(2)
ここで、Eは、鋼のヤング率(MPa)、νは、鋼のポアソン比、tは、鋼板の板厚(mm)、TSは、鋼板の引張強度(MPa)を表す。また、Dは、絞り比ρ(=ブランク径/ポンチ径)で鋼板をカップ成形した時のカップ外径(mm)、Dは、カップの側面部からリング試料を切り出し、鋼板の圧延方向に切れ目を入れてリング試料を開口した時の、圧延方向に対して直角方向のリング外径(mm)を表す。
ここで、σは、従来から知られている残留応力の指標となる数値である(例えば、「残留応力−発生・影響・測定・対策」,共立出版,1963年,P.64、(3・44)式)。残留応力は、加工歪量、材料強度の影響を受けることから、発明者らは、このσを加工量(絞り比ρ)および材料強度(TS)で規格化したδで部品内部の残留応力を評価することとした。
さらに、発明者らは、TRIP鋼の特徴である高加工性を維持しつつ、上記残留応力評価指数δを0.35以下に制御するためには、鋼板自体がどのような要件を具備すべきか検討した。その結果、高強度鋼板の組織を、体積分率にして20〜97%のフェライト相と3%以上のオーステナイト相から主としてなるものとした上で、フェライト相以外の部分における結晶粒のアスペクト比2.5以下のものの割合を50〜95%の範囲に制御することが必要であることを新規に見出した。本発明は上記知見に基くものである。
次に、本発明が対象とする高強度鋼板の組織の特徴について説明する。
フェライト相分率:体積分率で20〜97%
フェライトは、強度と伸び特性に大きく影響する相である。フェライト相の分率が、体積分率で20%未満では、熱処理後の残留γとフェライト相以外の相分率が多くなり過ぎるため良好な成形性が得られない。一方、97%を超えると、残留γ粒の相分率が不十分となるため、良好な成形性が得られない。したがって、フェライト相分率は、体積分率で20〜97%の範囲に制御する必要がある。好ましくは40〜80%の範囲である。
残留オーステナイト相分率:体積分率で3%以上
残留オーステナイトの量(相分率)は、特に、伸び特性に関係する。その相分率が、体積分率で3%未満では、残留γによりTRIP効果が不十分となるため良好な成形性が得られないので、3%以上確保する必要がある。好ましくは5%以上である。
なお、本発明の高強度鋼板は、フェライト相および残留オーステナイト相以外の残部は、マルテンサイト相、ベイナイト相などからなる。
フェライト相以外の部分における結晶粒のアスペクト比2.5以下のものの個数割合:50〜95%
フェライト相以外の部分、すなわち、残留オーステナイト相、マルテンサイト相、ベイナイト相などの部分における結晶粒のアスペクト比2.5以下の粒の個数割合が50%未満では、フェライト相以外の部分に不均一な変形が起こるため、加工後の残留応力が大きくなり、δの値を0.35以下とすることができない。一方、アスペクト比2.5以下のものの割合が95%を超えると、鋼板の引張強度TSに対する降伏応力YSの比である降伏比YR(=YS/TS)が急激に低下する。特に、TRIP鋼においては、YRが0.50未満となると、自動車の衝突時の鋼板強度が不足し、耐衝突特性が劣化する。したがって、TRIP鋼の耐衝突特性を確保するためには、フェライト相以外の部分における結晶粒のアスペクト比2.5以下の粒の個数割合を95%以下とする必要がある。好ましくは66〜80%の範囲である。
なお、上述した本発明の高強度鋼板が有する高成形性とは、引張試験で得られた引張強度TSと全伸びElとの積(TS×El)が18000(MPa・%)以上であることを意味する。
本発明の鋼板は、上記組織が得られれば、所期した特性をえることができる。そのためには、下記の成分組成とすることが好ましい。
C:0.05〜0.30mass%
Cは、オーステナイト相を安定化させる元素であり、残留オーステナイト相やその他のフェライト相以外の相を生成させるために必要な元素である。C量が0.05mass%未満では、製造条件を最適化しても、鋼板強度を確保すると同時に、残留オーステナイト相の量を確保し、もって高成形性を得ることが難しくなる。一方、C量が0.30mass%を超えると、溶接した時の溶接部および熱影響部の硬化が大きく、溶接性が劣化する。よって、Cの含有量は、0.05〜0.30mass%の範囲とするのが好ましい。より好ましくは、0.08〜0.20mass%である。
Si:2.0mass%以下
Siは、鋼の高強度化に有効な元素である。また、フェライト生成元素である。オーステナイト相中へのCの濃化促進および炭化物の生成を抑制し、残留オーステナイト相の生成を促進する働きがあるので、複合組織鋼およびTRIP鋼に添加されることが多い。このような効果は、Si+Al≧0.50mass%以上で得られる。一方、Siの過剰な添加は、フェライト相中への固溶量の増加による成形性の低下や靭性の劣化、赤スケール等の発生による表面性状の低下、さらに溶融めっきを施す場合には、めっき付着性や密着性の低下を引き起こす。よって、Siの添加量は、2.0mass%以下とするのが好ましい。より好ましくは、0.02〜1.5mass%の範囲である。
Mn:0.8〜3.0mass%
Mnは、鋼の高強度化に有効な元素である。また、オーステナイト相を安定化させる元素であり、マルテンサイト相や残留オーステナイト相の体積分率の確保に必要な元素である。この効果は、Mnが0.8mass%以上で得られる。一方、Mnを3.0mass%を超えて過剰に添加すると、フェライト以外の相分率の過大や固溶強化による強度上昇が大きくなり、残留オーステナイト相の生成が難しくなるため成形性が低下する。従って、Mnの含有量は、0.8〜3.0mass%の範囲とするのが好ましい。より好ましくは、1.0〜2.3mass%の範囲である。
P:0.003〜0.1mass%
Pは、鋼の強化に有効な元素であり、この効果は0.003mass%以上の添加で得られる。しかし、0.1mass%を超えて過剰に添加すると、粒界偏析による脆化を引き起こし、耐衝撃性を劣化させる。よって、Pの含有量は0.003〜0.1mass%とするのが好ましい。
S:0.01mass%以下
Sは、MnSなどの介在物となって鋼中に存在し、耐衝撃性の劣化や溶接部のメタルフローに沿った割れの原因となるので、極力低い方が好ましい。しかし、Sの過度の低減は製造コストの上昇を招くので、上限は0.01mass%以下とするのが好ましい。
Al:0.01〜2.5mass%
Alは、フェライト生成元素であり、オーステナイト相中へのCの濃化促進および炭化物の生成を抑制することから、残留オーステナイト相の生成を促進する働きがあり、この効果は、Si+Al≧0.50mass%以上で得られる。また、Alは、Siによるめっき性、鋼板の表面性状およびめっき表面性状の低下を抑制する働きがあり、この効果はAl≧0.01mass%で得られる。このような理由から、Alは、複合組織鋼およびTRIP鋼に多量に添加される場合があるが、過剰な添加は、フェライト相の脆化を招き、材料の強度−延性バランスを低下させることになる。また、2.5mass%を超える含有は、鋼板中の介在物が多くなり延性をも劣化させる。よって、Alの含有量は0.01〜2.5mass%の範囲とするのが好ましい。より好ましくは、0.02〜1.2mass%の範囲である。
N:0.007mass%以下
Nは、鋼の耐時効性を最も大きく劣化させる元素であり、その含有量は少ないほどよい。特に、0.007mass%を超えると、耐時効性の劣化が顕著となるので、0.007mass%以下とするのが好ましい。
本発明の高強度鋼板は、上記成分の他に、V,Mo,Ni,CuおよびCrの中から選ばれる1種または2種以上を必要に応じて以下の範囲で含有することができる。
V:0.005〜2.0mass%、Mo:0.005〜2.0mass%、Ni:0.005〜2.0mass%、Cu:0.005〜2.0mass%およびCr:0.005〜2.0mass%
V,Mo,Ni,CuおよびCrは、いずれも、焼鈍温度からの冷却時にパーライト相が生成するのを抑制し、残留オーステナイト相を生成し易くする効果を有する。この効果は、それぞれ0.005mass%以上の添加で得られる。しかし、2.0mass%を超えると、フェライト相の量が過少となり、成形性の低下を招く。よって、上記成分は、0.005〜2.0mass%の範囲で添加することが好ましい。
さらに、本発明の高強度鋼板は、Ti、Nbのうちから選ばれる1種または2種を以下の範囲で含有することができる。
Ti:0.01〜0.2mass%、Nb:0.01〜0.1mass%
Tiは、鋼の強化に有効な元素であり、この効果は0.01mass%以上の添加で得られる。しかし、0.2mass%を超えると、成形性および形状凍結性が低下する。よって、0.01〜0.2mass%の範囲で添加するのが好ましい。また、Nbも、鋼の強化に有効な元素であり、この効果は0.01mass%以上の添加で得られる。しかし、0.1mass%を超えると、成形性および形状凍結性が低下する。よって、0.01〜0.1mass%の範囲で添加するのが好ましい。
さらに、本発明の高強度鋼板は、Bを以下の範囲で含有することができる。
B:0.0002〜0.005mass%
Bは、オーステナイト粒界からのフェライト相の生成を抑制する作用を有する。その効果は0.0002mass%以上の添加で得られる。しかし、0.005mass%を超えると、フェライト量が過少となり、成形性が低下する。よって、0.0002〜0.005mass%の範囲で添加するのが好ましい。
さらに、本発明の高強度鋼板は、CaおよびREMの中から選ばれる1種または2種を以下の範囲で添加することができる。
Ca:0.001〜0.005mass%、REM:0.001〜0.005mass%
Ca,REMは、いずれも局部延性を向上させることにより、伸びを向上する元素である。その効果は0.001mass%以上で得られ、0.005mass%で飽和する。よって、0.001〜0.005mass%の範囲で添加するのが好ましい。なお、上記REMとは、Sc,Yおよび原子番号が57〜71までのランタノイドの17元素の総称のことである。
本発明の高強度鋼板は、上記成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物からなる。ただし、本発明の作用効果を損なわない範囲であれば、上記成分以外の成分を不可避的不純物のレベルを超えて含有することを妨げるものではない。
次に、本発明の高強度鋼板の製造方法について説明する。
本発明の高強度鋼板は、上記好適な成分組成に調整された鋼スラブを、熱間圧延し、酸洗し、冷間圧延し、その後、仕上焼鈍することにより製造される。以下、各工程の製造条件について説明する。
熱間圧延
熱間圧延では、仕上圧延における1000℃以下の温度域での累積圧下率を20%以下とする必要がある。累積圧下率が20%を超えると、仕上焼鈍後の鋼板組織におけるフェライト相以外の部分における結晶粒のアスペクト比2.5以下のものの割合が50%未満となり、製品加工後の残留応力が大きくなるからである。好ましくは10%以下である。
冷間圧延
冷間圧延における圧下率は、65%以下とする必要がある。冷延圧下率が65%を超えると、仕上焼鈍後の鋼板組織におけるフェライト相以外の部分における結晶粒のアスペクト比2.5以下のものの割合が50%未満となり、製品加工後の残留応力が大きくなるからである。好ましくは50%以下である。
仕上焼鈍:一次焼鈍
仕上焼鈍は、一次焼鈍と二次焼鈍の2段階からなる。一次焼鈍は、700〜900℃の温度に加熱後、15〜600秒保持し、その後、550℃以下まで10℃/秒以上の速度で冷却する必要がある。焼鈍温度が700℃未満、もしくは保持時間が15秒未満では、次に行われる二次焼鈍後の鋼板の、フェライト相以外の部分における結晶粒のアスペクト比2.5以下のものの割合が50%未満となり、成形後の鋼板内部の残留応力が増大し、形状凍結性が低下するからである。一方、焼鈍温度が900℃を超えると、二次焼鈍後の鋼板の、フェライト相以外の部分における結晶粒のアスペクト比が2.5以下のものの割合が95%を超えるため、耐衝突特性が低下する。また、保持時間を600秒超えとしても、フェライト相分率等の変化が小さく、材質もほとんど変化しなくなるため、600秒以下とする。均熱後の冷却は、パーライト相が生成し、成形性が低下するのを防止するため、550℃以下まで10℃/秒以上の速度で冷却する必要がある。なお、好ましい一次焼鈍の温度は780〜880℃の範囲である。
仕上焼鈍:二次焼鈍
一次焼鈍に続く二次焼鈍は、700〜900℃の温度に再加熱し、15〜600秒保持し、その後、350〜550℃の温度まで冷却し、その温度域で30秒以上保持することが必要である。再加熱温度が700℃未満もしくは保持時間が15秒未満では、残留オーステナイト相の分率が、体積分率で3%未満となるため、成形性が低下する。一方、再加熱温度が900℃を超えると、フェライト相分率が20%未満となるため、成形性が低下する。また、保持時間を600秒超えとしても、フェライト相分率の変化が小さく材質はほとんど変化しない。二次焼鈍後は、残留オーステナイトを3%以上確保するため、350〜550℃の温度域で30秒以上保持することが必要である。より成形性を向上させるためには、60秒以上の保持が好ましい。なお、二次焼鈍の好ましい焼鈍温度は720〜860℃の範囲である。
表1に示した化学成分を有する記号A〜AAの鋼を溶製し、連続鋳造して得た鋼スラブを、表2に示した各種条件で熱間圧延し、冷間圧延して、板厚が1.2mmの冷延板とし、この冷延板を同じく表2に示した条件で仕上焼鈍し、次いで、圧下率0.3%の調質圧延を施してNo.1〜40の各種高強度鋼板を得た。これらの高強度鋼板から、供試材を採取し、以下の試験に供した。
<鋼板組織調査>
鋼板の圧延(L)方向断面を研摩し、3%ナイタール溶液で組織を現出させて、板厚の1/4位置を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて3000倍で3視野の組織写真を撮影し、フェライト相以外の部分における結晶粒のアスペクト比(長辺/短辺)を測定した。また、それらの組織写真を画像処理して、フェライト相の分率を測定した。また、残留オーステナイト相の分率は、鋼板を板厚の1/4位置まで平面研削後、化学研磨によりさらに0.1mm研磨した面について、CoのKα線を用いたX線回折装置で、bcc鉄の(200)、(211)、(220)各面の回折強度に対するfcc鉄の(200)、(220)、(311)各面の回折強度の比を求め、それらの平均値を残留オーステナイト相の体積率とした。
<引張試験>
上記供試材から、引張方向が圧延直角(C)方向となるようにJIS5号試験片を採取し、これをJIS Z 2241に準拠して引張試験を行い、降伏応力YS、引張強度TSおよび全伸びElを測定し、降伏比YR(=YS/TS)および強度−延性バランス(=TS×El)を求めた。なお、特性の評価は、YR≧0.50、TS×El≧18000(MPa・%)を良好と判定した。
<残留応力評価指数δの測定>
図1に示したように、板厚が1.2mmの上記供試材からブランク径が68mmの鋼板を打ち抜き、径が33mmのポンチを用いて、ダイ肩Rが2.5mm、しわ押さえ力が10kN、絞り速度が10mm/min、絞り比(ブランク径/ポンチ径)が2.06の条件で、ダイ側を潤滑油およびテフロン(登録商標)で潤滑してカップ成形し、得られたカップ底部から高さ8mmの位置の上部より、幅10mmのリング試料を放電加工により切り出し、鋼板の圧延方向に切れ目を入れて開口した。この開口前後における圧延方向に対して直角方向のリングの外径DおよびDを測定し、前述した(1)式および(2)式から残留応力評価指数δを求めた。この際、ヤング率Eは210GPa(=210×10MPa)、ポアソン比νは0.3を用いた。
上記測定の結果を表3に示した。また、図2に、フェライト相以外の部分における結晶粒のアスペクト比が2.5以下のものの割合と残留応力評価指標δとの関係を示した。これらの結果から、本発明の要件を満たす鋼板は、フェライト相以外の部分における結晶粒のアスペクト比が2.5以下のものの割合が50%以上で、残留応力評価指標δが0.35以下となり、成形性に優れると同時に成形後の残留応力も小さいことがわかる。
Figure 2007154283
Figure 2007154283
Figure 2007154283
Figure 2007154283
Figure 2007154283
本発明の効果は、上述した本発明の鋼板組織を有するものであればいずれの鋼板においても得ることができる。
残留応力評価指数δの測定方法を説明する模式図である。 フェライト相以外の部分における結晶粒のアスペクト比が2.5以下のものの割合と残留応力評価指標δとの関係を示すグラフである。

Claims (7)

  1. 体積分率にして20〜97%のフェライト相と3%以上の残留オーステナイト相から主としてなり、フェライト相以外の部分における結晶粒のアスペクト比2.5以下のものの割合が50〜95%であることを特徴とする成形性および形状凍結性に優れる高強度鋼板。
  2. C:0.05〜0.30mass%、Si:2.0mass%以下、Mn:0.8〜3.0mass%、P:0.003〜0.1mass%、S:0.01mass%以下、Al:0.01〜2.50mass%、N:0.007mass%以下を含有し、SiとAiがSi+Al≧0.50mass%の関係を満たし、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有することを特徴とする請求項1に記載の高強度鋼板。
  3. 上記成分組成に加えてさらに、V:0.005〜2.0mass%、Mo:0.005〜2.0mass%、Ni:0.005〜2.0mass%、Cu:0.005〜2.0mass%およびCr:0.005〜2.0mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項2に記載の高強度鋼板。
  4. 上記成分組成に加えてさらに、Ti:0.01〜0.2mass%、Nb:0.01〜0.1mass%のうちから選ばれる1種または2種を含有することを特徴とする請求項2または3に記載の高強度鋼板。
  5. 上記成分組成に加えてさらに、B:0.0002〜0.005mass%を含有することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の高強度鋼板。
  6. 上記成分組成に加えてさらに、Ca:0.001〜0.005mass%、REM:0.001〜0.005mass%うちから選ばれる1種または2種を含有することを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の高強度鋼板。
  7. 請求項2〜6のいずれか1項に記載の成分組成を有する鋼スラブを、仕上圧延における1000℃以下の温度での累積圧下率を20%以下として熱間圧延し、コイルに巻き取った後、圧下率が65%以下で冷間圧延し、その後、700〜900℃の温度で15〜600秒保持後、550℃以下まで10℃/秒以上の速度で冷却してから再度700〜900℃の温度で15〜600秒保持し、冷却し、350〜550℃温度で30秒以上保持する焼鈍を行うことを特徴とする成形性および形状凍結性に優れる高強度鋼板の製造方法。
JP2005353698A 2005-12-07 2005-12-07 成形性および形状凍結性に優れる高強度鋼板 Expired - Fee Related JP4692259B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005353698A JP4692259B2 (ja) 2005-12-07 2005-12-07 成形性および形状凍結性に優れる高強度鋼板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005353698A JP4692259B2 (ja) 2005-12-07 2005-12-07 成形性および形状凍結性に優れる高強度鋼板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007154283A true JP2007154283A (ja) 2007-06-21
JP4692259B2 JP4692259B2 (ja) 2011-06-01

Family

ID=38239019

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005353698A Expired - Fee Related JP4692259B2 (ja) 2005-12-07 2005-12-07 成形性および形状凍結性に優れる高強度鋼板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4692259B2 (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101928875A (zh) * 2009-06-22 2010-12-29 鞍钢股份有限公司 具有良好成形性能的高强度冷轧钢板及其制备方法
WO2011093490A1 (ja) 2010-01-29 2011-08-04 新日本製鐵株式会社 鋼板及び鋼板製造方法
US8349471B2 (en) 2009-03-31 2013-01-08 Kobe Steel, Ltd. High-strength cold-rolled steel sheet excellent in workability and shape freezing property
WO2013018741A1 (ja) 2011-07-29 2013-02-07 新日鐵住金株式会社 形状凍結性に優れた高強度鋼板、高強度亜鉛めっき鋼板およびそれらの製造方法
WO2013018722A1 (ja) * 2011-07-29 2013-02-07 新日鐵住金株式会社 成形性に優れた高強度鋼板、高強度亜鉛めっき鋼板及びそれらの製造方法
CN102952998A (zh) * 2011-08-19 2013-03-06 鞍钢股份有限公司 一种800MPa级热轧相变诱导塑性钢板及其制造方法
US20130118650A1 (en) * 2007-08-02 2013-05-16 Nippon Steel Corporation Ferritic-austenitic stainless steel excellent in corrosion resistance and workability and method of production of same
CN103498096A (zh) * 2013-09-16 2014-01-08 武汉钢铁(集团)公司 Rm≥600MPa的优良磁性能无取向电工钢及其生产方法
CN104762599A (zh) * 2015-04-15 2015-07-08 京东方科技集团股份有限公司 蒸镀方法和蒸镀装置
CN105506476A (zh) * 2014-09-26 2016-04-20 鞍钢股份有限公司 汽车底盘用600MPa级高扩孔钢板及其制造方法
WO2016132680A1 (ja) * 2015-02-17 2016-08-25 Jfeスチール株式会社 高強度冷延薄鋼板およびその製造方法
WO2016136810A1 (ja) * 2015-02-24 2016-09-01 新日鐵住金株式会社 冷延鋼板及びその製造方法
KR20170072322A (ko) * 2014-10-30 2017-06-26 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 고강도 강판 및 그 제조 방법
WO2017141587A1 (ja) * 2016-02-18 2017-08-24 Jfeスチール株式会社 高強度冷延鋼板およびその製造方法
WO2017141588A1 (ja) * 2016-02-18 2017-08-24 Jfeスチール株式会社 高強度冷延鋼板およびその製造方法
WO2019189067A1 (ja) 2018-03-28 2019-10-03 Jfeスチール株式会社 高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000290748A (ja) * 1999-04-08 2000-10-17 Kawasaki Steel Corp 耐切欠き疲労特性に優れる加工用熱延鋼板およびその製造方法
JP2002129241A (ja) * 2000-10-20 2002-05-09 Kawasaki Steel Corp 延性に優れる高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JP2004238679A (ja) * 2003-02-06 2004-08-26 Kobe Steel Ltd 伸び、及び伸びフランジ性に優れた高強度複合組織鋼板
JP2004292891A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Jfe Steel Kk 疲労特性および穴拡げ性に優れる高張力溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000290748A (ja) * 1999-04-08 2000-10-17 Kawasaki Steel Corp 耐切欠き疲労特性に優れる加工用熱延鋼板およびその製造方法
JP2002129241A (ja) * 2000-10-20 2002-05-09 Kawasaki Steel Corp 延性に優れる高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JP2004238679A (ja) * 2003-02-06 2004-08-26 Kobe Steel Ltd 伸び、及び伸びフランジ性に優れた高強度複合組織鋼板
JP2004292891A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Jfe Steel Kk 疲労特性および穴拡げ性に優れる高張力溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法

Cited By (45)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3434802A1 (en) * 2007-08-02 2019-01-30 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation Ferritic-austenitic stainless steel excellent in corrosion resistance and workability and method of production of same
EP2172574A4 (en) * 2007-08-02 2017-06-07 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation Ferritic-austenitic stainless steel excellent in corrosion resistance and workability and process for manufacturing the same
US20130118650A1 (en) * 2007-08-02 2013-05-16 Nippon Steel Corporation Ferritic-austenitic stainless steel excellent in corrosion resistance and workability and method of production of same
US8349471B2 (en) 2009-03-31 2013-01-08 Kobe Steel, Ltd. High-strength cold-rolled steel sheet excellent in workability and shape freezing property
CN101928875A (zh) * 2009-06-22 2010-12-29 鞍钢股份有限公司 具有良好成形性能的高强度冷轧钢板及其制备方法
WO2011093490A1 (ja) 2010-01-29 2011-08-04 新日本製鐵株式会社 鋼板及び鋼板製造方法
US9410231B2 (en) 2010-01-29 2016-08-09 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Steel sheet and method of manufacturing steel sheet
WO2013018722A1 (ja) * 2011-07-29 2013-02-07 新日鐵住金株式会社 成形性に優れた高強度鋼板、高強度亜鉛めっき鋼板及びそれらの製造方法
KR20140043156A (ko) 2011-07-29 2014-04-08 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 형상 동결성이 우수한 고강도 강판, 고강도 아연 도금 강판 및 그들의 제조 방법
JP5252142B1 (ja) * 2011-07-29 2013-07-31 新日鐵住金株式会社 成形性に優れた高強度鋼板、高強度亜鉛めっき鋼板及びそれらの製造方法
WO2013018741A1 (ja) 2011-07-29 2013-02-07 新日鐵住金株式会社 形状凍結性に優れた高強度鋼板、高強度亜鉛めっき鋼板およびそれらの製造方法
US9988700B2 (en) 2011-07-29 2018-06-05 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation High-strength steel sheet and high-strength galvanized steel sheet excellent in shape fixability, and manufacturing method thereof
US9896751B2 (en) 2011-07-29 2018-02-20 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation High strength steel sheet and high strength galvanized steel sheet excellent in shapeability and methods of production of same
CN102952998A (zh) * 2011-08-19 2013-03-06 鞍钢股份有限公司 一种800MPa级热轧相变诱导塑性钢板及其制造方法
CN103498096A (zh) * 2013-09-16 2014-01-08 武汉钢铁(集团)公司 Rm≥600MPa的优良磁性能无取向电工钢及其生产方法
CN105506476A (zh) * 2014-09-26 2016-04-20 鞍钢股份有限公司 汽车底盘用600MPa级高扩孔钢板及其制造方法
KR101949627B1 (ko) 2014-10-30 2019-02-18 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 고강도 강판 및 그 제조 방법
KR20170072322A (ko) * 2014-10-30 2017-06-26 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 고강도 강판 및 그 제조 방법
JPWO2016132680A1 (ja) * 2015-02-17 2017-04-27 Jfeスチール株式会社 高強度冷延薄鋼板およびその製造方法
WO2016132680A1 (ja) * 2015-02-17 2016-08-25 Jfeスチール株式会社 高強度冷延薄鋼板およびその製造方法
US10626485B2 (en) 2015-02-17 2020-04-21 Jfe Steel Corporation Thin high-strength cold-rolled steel sheet and method of producing the same
CN107429369A (zh) * 2015-02-24 2017-12-01 新日铁住金株式会社 冷轧钢板及其制造方法
JPWO2016136810A1 (ja) * 2015-02-24 2017-10-19 新日鐵住金株式会社 冷延鋼板及びその製造方法
KR20170106414A (ko) * 2015-02-24 2017-09-20 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 냉연 강판 및 그 제조 방법
KR101988148B1 (ko) 2015-02-24 2019-06-12 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 냉연 강판 및 그 제조 방법
WO2016136810A1 (ja) * 2015-02-24 2016-09-01 新日鐵住金株式会社 冷延鋼板及びその製造方法
CN107429369B (zh) * 2015-02-24 2019-04-05 新日铁住金株式会社 冷轧钢板及其制造方法
US10876181B2 (en) 2015-02-24 2020-12-29 Nippon Steel Corporation Cold-rolled steel sheet and method of manufacturing same
US10190207B2 (en) 2015-04-15 2019-01-29 Boe Technology Group Co., Ltd. Evaporation method
WO2016165553A1 (zh) * 2015-04-15 2016-10-20 京东方科技集团股份有限公司 蒸镀方法和蒸镀装置
CN104762599A (zh) * 2015-04-15 2015-07-08 京东方科技集团股份有限公司 蒸镀方法和蒸镀装置
JP6260744B1 (ja) * 2016-02-18 2018-01-17 Jfeスチール株式会社 高強度冷延鋼板およびその製造方法
KR102093057B1 (ko) 2016-02-18 2020-03-24 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 고강도 냉연 강판 및 그 제조 방법
KR20180098669A (ko) * 2016-02-18 2018-09-04 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 고강도 냉연 강판 및 그 제조 방법
KR20180098365A (ko) * 2016-02-18 2018-09-03 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 고강도 냉연 강판 및 그 제조 방법
JP6260745B1 (ja) * 2016-02-18 2018-01-17 Jfeスチール株式会社 高強度冷延鋼板およびその製造方法
WO2017141587A1 (ja) * 2016-02-18 2017-08-24 Jfeスチール株式会社 高強度冷延鋼板およびその製造方法
KR102093056B1 (ko) 2016-02-18 2020-03-24 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 고강도 냉연 강판 및 그 제조 방법
CN108699646A (zh) * 2016-02-18 2018-10-23 杰富意钢铁株式会社 高强度冷轧钢板及其制造方法
WO2017141588A1 (ja) * 2016-02-18 2017-08-24 Jfeスチール株式会社 高強度冷延鋼板およびその製造方法
CN108699646B (zh) * 2016-02-18 2020-06-16 杰富意钢铁株式会社 高强度冷轧钢板及其制造方法
KR20200127216A (ko) 2018-03-28 2020-11-10 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 고강도 합금화 용융 아연 도금 강판 및 그 제조 방법
WO2019189067A1 (ja) 2018-03-28 2019-10-03 Jfeスチール株式会社 高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法
US11597983B2 (en) 2018-03-28 2023-03-07 Jfe Steel Corporation High-strength hot-dip galvannealed steel sheet and method for producing same
US11643702B2 (en) 2018-03-28 2023-05-09 Jfe Steel Corporation High-strength hot-dip galvannealed steel sheet and method for producing same

Also Published As

Publication number Publication date
JP4692259B2 (ja) 2011-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4692259B2 (ja) 成形性および形状凍結性に優れる高強度鋼板
KR101540507B1 (ko) 연성 및 내지연 파괴 특성이 우수한 초고강도 냉연 강판 및 그 제조 방법
JP5348268B2 (ja) 成形性に優れる高強度冷延鋼板およびその製造方法
CN109154044B (zh) 热浸镀锌钢板
JP5858174B2 (ja) 低降伏比高強度冷延鋼板およびその製造方法
KR101621639B1 (ko) 강판, 도금 강판 및 그들의 제조 방법
JP6103165B1 (ja) 熱間プレス成形部材
KR101532492B1 (ko) 성형성이 우수한 고강도 강판, 온간 가공 방법 및 온간 가공된 자동차 부품
KR101569977B1 (ko) 가공성이 우수한 고항복비를 갖는 고강도 냉연 강판 및 그 제조 방법
JP4062118B2 (ja) 伸び特性および伸びフランジ特性に優れた高張力熱延鋼板とその製造方法
JP5446885B2 (ja) 冷延鋼板の製造方法
KR101626233B1 (ko) 고항복비 고강도 냉연 강판과 그 제조 방법
JP5521444B2 (ja) 加工性に優れた高強度冷延鋼板およびその製造方法
CN114438418A (zh) 热成形构件及其制造方法
JP5126844B2 (ja) 熱間プレス用鋼板およびその製造方法ならびに熱間プレス鋼板部材の製造方法
JP2007023339A (ja) 高張力熱延鋼板及びその製造方法
JP5664797B2 (ja) 疲労強度に優れる窒化用熱延鋼板、窒化用冷延鋼板及びそれらの製造方法、並びにそれらを用いた疲労強度に優れた自動車部品
CN112088225A (zh) 热轧钢板及其制造方法
JP5632759B2 (ja) 高強度鋼部材の成形方法
JP6098537B2 (ja) 高強度冷延鋼板およびその製造方法
KR101618489B1 (ko) 열연 강판 및 그 제조 방법
JP2012197516A (ja) 熱延鋼板の製造方法
JP5532791B2 (ja) 高強度熱延鋼板およびその製造方法
JP4160839B2 (ja) 形状凍結性に優れた異方性の小さな高加工性高強度熱延鋼板とその製造方法
CN116897215A (zh) 钢板、构件和它们的制造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080925

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101102

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110125

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110207

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4692259

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees