JP2007154081A - 官能基導入用反応カラム、官能基導入装置及び官能基導入方法 - Google Patents

官能基導入用反応カラム、官能基導入装置及び官能基導入方法 Download PDF

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Abstract

【課題】重合工程で得られた有機多孔質体に官能基を短時間で均一に導入することができ、工業的生産に好適な官能基導入用反応カラム、官能基導入装置及び官能基導入方法を提供すること。
【解決手段】カラムに装填されたモノリス状有機多孔質体の下方から、反応液分配手段で分配された反応液を上向流で供給し、官能基が均一に分布したモノリス状有機多孔質イオン交換体を該カラム内に得る官能基導入工程を有する官能基導入方法及びこれを実施する官能基導入用反応カラム。
【選択図】図1

Description

本発明は、液中の不純物イオンを除去する電気式脱イオン水製造装置や液中のイオン性物質の定量分析に使用されるイオンクロマトグラフィー装置用カラムなどに使用されるモノリス状有機多孔質イオン交換体を製造する官能基導入用反応カラム、官能基導入装置及び官能基導入方法に関するものである。
特開2002−306976号公報には、互いにつながっているマクロポアとマクロポアの壁内に半径が1〜1000μmのメソポアを有する連続気泡構造を有し、全細孔容積が1〜50ml/gであり、イオン交換基が均一に分布され、イオン交換容量が0.5mg当量/g乾燥有機多孔質イオン交換体以上である3次元網目構造を有する有機多孔質イオン交換体及びこれを用いた電気式脱イオン水製造装置が開示されている。
この有機多孔質イオン交換体は、細孔容積や比表面積が格段に大きいため、電気式脱イオン水製造装置の脱塩室のイオン交換体として好適である。また、モノリス状であり、従来の粒状のイオン交換樹脂と比べて、電気式脱イオン水製造装置の組み付けが遥かに容易である。
この有機多孔質イオン交換体は、重合工程で得られた有機多孔質体にイオン交換基を導入することで得られるものである。従来、重合工程で得られた有機多孔質体にイオン交換基を導入する方法としては、例えば、スルホン酸基を導入する場合、反応容器内において、有機多孔質体をクロロ硫酸などに浸漬してイオン交換基を導入するバッチ式の方法が採られていた。
特開2002−306976号公報(請求項1)
しかしながら、反応容器中、有機多孔質体を反応溶液に浸漬してイオン交換基を導入するバッチ式の方法においては、有機多孔質体の中心部にはイオン交換基が入り難いという問題がある。また、有機多孔質体の中心部にまで均一にイオン交換基を導入しようとすると、反応時間が長くなるという問題がある。また、バッチ式であるため、工業的生産には適さないという問題がある。
従って、本発明の目的は、重合工程で得られた有機多孔質体に官能基を短時間で均一に導入することができ、工業的生産に好適な官能基導入用反応カラム、官能基導入装置及び官能基導入方法を提供することにある。
かかる実情において、本発明者らは鋭意検討を行った結果、カラムに装填されたモノリス状有機多孔質体に、反応液分配手段で分配された反応液を供給し、官能基が均一に分布したモノリス状有機多孔質体を該カラム内に得る官能基導入工程を有する方法であれば、重合工程で得られた有機多孔質体に官能基を短時間で均一に導入できること、また、カラムに複数個のモノリスを直列に装填すれば、生産性が一挙に向上し、工業的生産に好適であることなどを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明(1)は、反応液導入経路及び反応液排出経路を配したカラム内にモノリス状有機多孔質体を装填し、該モノリス状有機多孔質体の反応液導入経路側のカラム内に反応液分配手段を配したことを特徴とする官能基導入用反応カラムを提供するものである。
また、本発明(2)は、前記官能基導入用反応カラムを備えることを特徴とする官能基導入装置を提供するものである。
また、本発明(3)は、カラムに装填されたモノリス状有機多孔質体に、反応液分配手段で分配された反応液を供給し、官能基が均一に導入されたモノリス状有機多孔質体を該カラム内に得る官能基導入工程を有することを特徴とする官能基導入方法を提供するものである。
本発明によれば、反応容器であるカラム1本で、該カラム内に複数のモノリス状の有機多孔質体を直列に装填でき、反応液の連続供給により一度に多くの官能基が導入されたモノリス状有機多孔質体を得ることができる。また、該カラム内に装填するモノリス状の有機多孔質体が1個であっても、該カラムを並列に配置することで、反応液の連続並列供給により一度に多くの官能基が導入されたモノリス状有機多孔質体を得ることができる。このため、従来のバッチ式の浸漬方法に比べて、反応時間を短くでき、且つ工業的な量産が可能となる。また、反応液を上向流で流す場合、泡の発生を抑制し有機多孔質体に官能基を均一に導入することができる。また、官能基導入工程において、モノリス状有機多孔質体を膨潤させて該モノリス状有機多孔質体と該カラムを密着させる第1反応工程と、第1反応工程の通液速度より大の通液速度で供給する第2反応工程を行う場合、第1反応工程でカラムとモノリス状有機多孔質体をより確実にカラムに密着させることができ、その後の第2工程では、カラムとモノリス状有機多孔質体が密着した状態で、反応液の通液速度を速くすることができ、反応をより確実に行うことができる。
本発明の実施の形態における官能基導入用反応カラム(以下、単に反応カラムとも言う)は、反応カラムに装填されたモノリス状有機多孔質体(以下、単にモノリスとも言う)に反応液を上向流又は下向流で流し、該モノリスに官能基を導入するために使用されるものである。反応カラムの形状としては、特に制限されず、円筒カラム、矩形状断面の筒状カラム及び不定形断面の筒状カラム等が挙げられる。円筒カラムを用いて製造される有機多孔質イオン交換体は、切断加工などをすることなくそのまま、例えばイオンクロマトグラフィー装置用のカラムなどに用いることができる。反応カラムの長さとしては、特に制限されず、装填される有機多孔質体の厚み(高さ)及び有機多孔質体の積層枚数などを考慮して適宜決定される。
反応カラムの断面の室内形状としては、装填されるモノリスの断面の輪郭形状と同じか、又はモノリスの輪郭形状よりやや大きい形状のものである。反応カラムの断面の室内形状が、モノリスの断面の輪郭形状よりやや大きい形状のものである場合、カラムとモノリス間には当初隙間が存在するものの、官能基導入反応の初期に生じるモノリスの膨潤により、反応カラムとモノリスが密着し、その後の反応は、反応液をショートパスすることなく、モノリス中を流すことができる。このカラムとモノリス間の隙間としては、特に制限されないが、モノリスの膨潤代とすることが、カラムとモノリスの過度の密着による弊害を避けることができる点で好適である。この弊害としては、反応カラム及び装着部材の耐圧の問題、反応液送液ポンプの圧力負荷の問題、あるいは過度の圧縮によるモノリスの破壊の問題などである。モノリスの膨潤代としては、ポリマー材料により異なり、一概に決定できないものの、スチレン-ジビニルベンゼン共重合体の場合、径方向において概ね5〜40%の膨潤である。スチレン-ジビニルベンゼン共重合体において、ジビニルベンゼンの配合量が少ないと、膨潤は大きく、逆にジビニルベンゼンの配合量が多いと、膨潤は小さくなる。
反応カラム内にはモノリスが装填される。反応カラムに装填されるモノリスの基本構造は、特開2002−306976号公報に記載される、互いにつながっているマクロポアとマクロポアの壁内にメソポアを有する連続気泡構造である。即ち、連続気泡は、マクロポアとマクロポアが重なり合い、この重なる部分が共通の開口となるメソポアを有するもので、その部分がオープンポア構造のものである。オープンポア構造は、液体を流せば該マクロポアと該メソポアで形成される気泡構造内が流路となる。マクロポアとマクロポアの重なりは、1個のマクロポアで1〜12個、多くのものは3〜10個であるので、3次元網目構造を有している。連続気泡構造を形成する骨格部分の材料は、架橋構造を有する有機ポリマー材料である。該ポリマー材料はポリマー材料を構成する全構成単位に対して、1モル%以上の架橋構造単位を含むことが好ましい。架橋構造単位が1モル%未満であると、機械的強度が不足してしまう。
反応カラムに装填されるモノリスとしては、前記連続気泡構造において、メソポア半径が0.01〜100μm、好ましくは0.1〜70μm、更に好ましくは0.5〜50μmである。また、全細孔容積は1〜50ml/g、好ましくは2〜30ml/g、更に好ましくは5〜20ml/gである。また、反応カラムに装填されるモノリスは、例えばモノリスをクロロメチル化後、更にアミノ化される2段階反応の場合もあるため、上記モノリスには、クロロメチル化されたモノリスのような中間体も含まれる。上記特性を有するモノリスは、官能基が導入された後、液中の不純物イオンを除去する電気式脱イオン水製造装置の脱イオン交換体や液中のイオン性物質の定量分析に使用されるイオンクロマトグラフィー装置用カラム充填材として、好適に使用される。
当該モノリスの製造方法としては、特に制限されず、特開2002−306976号公報に記載の方法が適用できる。すなわち、例えば官能基を含まない油溶性モノマー、界面活性剤、水および必要に応じて重合開始剤とを混合し、油中水滴型エマルジョンを調製し、これを重合させてモノリスを製造する。この際、油溶性モノマー、界面活性剤、重合開始剤の種類や添加量、水の添加量、油中水滴型エマルジョン調製における攪拌温度や攪拌速度等の攪拌条件、重合温度や重合時間等の重合条件を種々選択することにより、用途に適したモノリスとすることができる。
反応カラムに装填されるモノリスは、1個のモノリス又は複数個のモノリスである。反応カラムに装填されるモノリスの形状としては、特に制限されないが、通常、所定の均一な厚み(高さ)を有する板状物である。これにより、多くの用途にそのままの形状で提供することができる。また、反応カラムへの装填や切断加工が容易となる。複数個のモノリスは直列に配置される。同じ形状のモノリスを複数個直列配置し、反応液を流すことで、官能基がそれぞれ同様の均一分布状態で導入されたモノリスを同時に得ることができる。複数個のモノリスを直列に配置する場合、隣接するモノリス間には何も存在させず、モノリスの端面同士が当接したものであってもよく、また、後述する薄板状の目皿等の反応液分配手段を配置してもよい。モノリスの端面間に反応液分配手段を配置することで、それぞれのモノリスへの反応液の送液状態が均一状態となる。
次に、本発明の反応カラムの一例を図1を参照して説明する。図1は反応カラムの概略斜視図である。反応カラム10は、2個の円盤状のモノリス2、2が装填されたカラム1と、カラム1の両端の開口を塞ぐエンドキャップ5a、5bと、下方エンドキャップ5aに付設される反応液導入経路6と、上方エンドキャップ5bに付設される反応液排出経路7と不活性ガス流通経路9と、モノリス2、2の両端に位置する下方の薄板状目皿3a(反応液分配手段)及び上方の薄板状目皿3bと、上方の薄板状目皿3bの上に載置される錘部材12とを備える。反応液導入経路6は、下方エンドキャップ5aに付設される導入配管61と導入配管61に接続されるバルブ8aを備える導入チューブ62とからなる。また、反応液排出経路7は、上方エンドキャップ5bに付設される排出配管71と排出配管71に接続されるバルブ8bを備える排出チューブ72とからなる。図1中、下方エンドキャップ5aと錘部材12間に介在する各部材間は、隙間が存在しているような描写であるが、これは各部材を見易くしたためであり、実際は各部材はそれぞれ実質上、隙間なく接している。また、反応液導入経路6と反応液排出経路7は通常、不図示の反応液貯留槽とポンプを介在させた循環系を形成している。なお、反応液導入経路6及び反応液排出経路7は図1の形態に限定されず、配管による連続経路又はチューブによる連続経路であってもよい。
モノリス2の下方に配される目皿3a(反応液分配手段)は、反応液導入経路6をとおして流入する反応液をモノリス2の下端面全体に概ね均一に入るようにするものである。反応液分配手段としては、薄板状の目皿の他、連続気泡構造の無機焼結体などが使用できる。また、目皿3aは、下方のモノリス2の装填位置を支持する部材としても機能する。目皿3aの材質はフッ素樹脂製とすることが、不活性であり不純物を溶出させない点で好ましい。
上方のモノリス2の上方に配される任意の構成部材である錘部材12(規制手段)は、モノリス2の上方移動を規制するものである。装填されるモノリス2とカラム1間に隙間が存在する場合、あるいはモノリス2とカラム1間の密着が緩い場合、反応液11が目皿3aに載置されたモノリス2を上方に押し流し、安定した官能基導入反応を実現できない恐れがあるが、錘部材12を設けることで、モノリス2の上方移動現象を解消することができる。規制手段としては、錘部材12の他、カラム1に一端が固定され他端が径方向の内側に突出した係止部材等も使用できる。また、カラム1とモノリス2の密着が強い場合であっても、規制手段を設けることが、安定した官能基導入反応を実現できる点で好ましい。
本発明の官能基導入反応において、カラム1に装填されたモノリス2に対して、反応液を流す方向は、上記実施の形態例の上向流に限定されず、下向流であってもよく、また、上向流で流した後、下向流で流す方法であってもよい。カラム1に装填されたモノリス2に対して、反応液を下向流で流す場合、図1のカラム1の反応液導入経路6を反応液排出経路とし、反応液排出経路7を反応液導入経路として利用してもよく、下方エンドキャップ5aに別途、反応液排出経路を配し、上方エンドキャップ5bに別途、反応液導入経路を配してもよい。図1のカラム1の反応液導入経路6を反応液排出経路とし、反応液排出経路7を反応液導入経路として利用する場合、導入チューブ62と排出チューブ72を接続する切替弁を操作して、反応液の流れ方向を変えるようにしてもよい。また、下向流で流す場合、上方の薄板状目皿3bが反応液分配手段となり、この場合、更に、錘部材12の設置を省略することができる。
カラム1に導入される反応液11としては、特に制限されず、カチオン交換基導入用の薬液、クロロメチル基導入用の薬液、アニオン交換基導入用の薬液、キレート官能基導入用の薬液および両性イオン交換基導入用の薬液が挙げられる。カチオン交換基導入用の薬液としては、特に制限されず、モノリスがスチレン・ジビニルベンゼン共重合体等のポリスチレン系の場合、硫酸、無水硫酸、クロロ硫酸等のスルホン化剤とモノリスを膨潤させスルホン化剤に対して不活性な溶媒との混合液、モノリスが(メタ)アクリル酸エステル・ジビニルベンゼン共重合体等のポリ(メタ)アクリル酸エステル系の場合、塩酸等の無機酸や水酸化ナトリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の塩基に代表されるエステル加水分解触媒とモノリスを膨潤させ前記加水分解触媒に対して不活性な溶媒との混合液などが挙げられる。
クロロメチル基導入用の薬液としては、特に制限されず、クロロメチルメチルエーテル、クロロメチルエチルエーテル、クロロメチルヘキシルエーテル等のクロロメチル化剤が挙げられ、これらは予め調製された薬液を用いてもよく、反応系内で調製された薬液を用いてもよい。また、前記クロロメチル化剤は、モノリスを膨潤させる溶媒としても作用するため、別途溶媒を用いる必要はない。
アニオン交換基導入用の薬液としては、特に制限されず、トリメチルアミン、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミン等のアミノ化剤とモノリスを膨潤させアミノ化剤に対して不活性な溶媒との混合液が挙げられる。キレート官能基導入用の薬液としては、イミノ二酢酸、N-メチルグルカミン等のキレート化剤とモノリスを膨潤させ前記キレート化剤に対しては不活性な溶媒との混合液が挙げられる。両性イオン交換基導入用の薬液としては、N,N-ジメチルグリシンやそのエステル等の両性イオン交換基導入剤とモノリスを膨潤させ前記導入剤に対しては不活性な溶媒との混合液が挙げられる。
好ましいカチオン交換基導入用の薬液としては、ジクロロメタンとクロロ硫酸の混合液が挙げられ、好ましいクロロメチル基導入用の薬液としては、ジメトキシメタン、クロロ硫酸及び四塩化スズの混合液が挙げられ、クロロメチル基導入後に実施されるアミノ化反応に用いられる、好ましいアニオン交換基導入用の薬液としては、テトラヒドロフランとトリメチルアミンの混合液、水とトリメチルアミンの混合液が挙げられる。
本発明の官能基導入装置は、上記の反応カラム10の他、該反応カラム10に反応液を上向流又は下向流で流す反応液供給手段と、官能基導入反応後のモノリスをカラム内洗浄する洗浄液供給手段とを備えるものである。反応液供給手段は、反応液貯留槽、反応液貯留槽の反応液を反応液導入経路に導くポンプ及び配管群よりなる。この反応液供給系統は、循環系を形成することが、効率的な反応を行うことができる点で好適である。
また、本発明の官能基導入装置は、反応カラム10の複数個を並列に配し、それぞれの反応液導入経路を接続し、当該複数の反応カラム内に同じ反応液を同時に導入する接続経路を設ける装置とすることができる。これにより、反応カラム10内に装填するモノリスが1個であっても、反応液の連続並列供給により一度に多くの官能基が導入されたモノリスを得ることができる。また、ひとつの反応カラム10内に装填するモノリスが複数個の場合、一度に更に多くの官能基が導入されたモノリスを得ることができる。
また、洗浄液供給手段は、洗浄液貯留槽と洗浄液供給ポンプとを備え、且つ反応液供給手段とは別途にエンドキャップにそれぞれ形成される洗浄液導入経路と、洗浄液排出経路を配したものであってもよく、また三方切替コックの操作により反応液導入経路及び反応液排出経路を利用するものであってもよい。洗浄液としては、メタノール、アセトン、テトラヒドロフラン又はこれらの溶媒と水の混合溶液、塩酸水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液及び水等が挙げられる。また、本発明の官能基導入装置は、通常使用される反応液温度制御装置、圧力計及び流量計など公知の装置が配置されている。
本発明の官能基導入方法は、カラム1に装填されたモノリス2、2の下方から、目皿3a(反応液分配手段)で分配された反応液11を上向流で供給するか、あるいはモノリス2、2の上方から、目皿3b(反応液分配手段)で分配された反応液11を下向流で供給するか、あるいは、モノリス2、2の下方から、目皿3aで分配された反応液11を上向流で供給した後、モノリス2、2の上方から、目皿3bで分配された反応液11を下向流で供給し、官能基が均一に分布したモノリスをカラム1内に得る官能基導入工程を有する。官能基導入工程前、すなわち、反応液を流す前、カラムとモノリスは密着していてもよく、また、膨潤代分の隙間を形成していてもよい。カラムとモノリスが密着している状態で反応液を流すと、反応の初期段階でモノリスは膨潤し、最大で30%縮小するような圧縮力を受ける。このため、反応液を高い供給圧力で送液することにもなる。なお、ポリマー材料によっても異なるが、モノリスの圧縮破壊は、例えば径方向において概ね60%以上の縮小で起こるため、本発明の方法では、実質、モノリスの破壊は起こらない。一方、カラムとモノリス間に隙間がある状態で反応液を流すと、反応液はショートパスして反応効率が悪くなるものの、初期段階でモノリスは膨潤し、カラムとモノリスがほどよく密着し、反応液は供給し易くなると共に、反応が円滑に進行する。また、反応液はモノリスに対して、分配手段で分配された状態で流すため、モノリス全体に均一に流れるようになる。
官能基導入工程において、反応液の通液速度(LV)、空間速度(SV)、反応温度、反応時間及び反応の雰囲気は、モノリスの種類、反応液の種類などにより適宜決定されるが、概ね反応液のLV(m/h)は0.01〜100、好ましくは0.05〜50、反応液のSV(h−1)は1〜100、好ましくは2〜80、反応温度(℃)は5〜100、好ましくは20〜80、反応時間(h)は0.1〜20、好ましくは0.5〜5及び反応の雰囲気は通常の大気下でも問題はないが、好ましくは窒素雰囲気等の不活性雰囲気である。なお、反応は通常大気圧下で実施されるが、加圧系や減圧系で反応を実施してもよい。官能基導入工程における反応条件が上記範囲であれば、官能基導入反応が十分に、且つ効率的に進行する。
カチオン交換基導入を目的としたスルホン化反応の場合、概ね膨潤代は5〜60%、好ましくは10〜50%、反応液のLV(m/h)は0.5〜100、好ましくは1〜50、反応液のSV(h−1)は1〜100、好ましくは2〜50、反応温度(℃)は10〜80、好ましくは20〜70、反応時間(h)は0.1〜20、好ましくは1〜10及び反応の雰囲気は大気下又は窒素雰囲気等の不活性雰囲気である。スルホン化反応の反応条件が上記範囲であれば、スルホン酸基導入反応が効率的に進行し、スルホン酸基が均一に導入されたモノリス状有機多孔質カチオン交換体を得ることができる。
クロロメチル基導入を目的としたクロロメチル化反応の場合、概ね膨潤代は5〜60%、好ましくは10〜50%、反応液のLV(m/h)は0.01〜100、好ましくは0.05〜50、反応液のSV(h−1)は1〜100、好ましくは1〜50、反応温度(℃)は5〜80、好ましくは10〜70、反応時間(h)は0.1〜20、好ましくは0.5〜10及び反応の雰囲気は大気下又は窒素雰囲気等の不活性雰囲気である。クロロメチル化反応の反応条件が上記範囲であれば、クロロメチル基導入反応が効率的に進行し、クロロメチル基が均一に導入されたモノリス状有機多孔質体を得ることができる。
クロロメチル化されたモノリスを更にアミノ化する反応の場合、概ね膨潤代は5〜80%、好ましくは10〜50%、反応液のLV(m/h)は0.5〜50、好ましくは1〜30、反応液のSV(h−1)は1〜100、好ましくは3〜80、反応温度(℃)は10〜80、好ましくは20〜70、反応時間(h)は0.1〜20、好ましくは1〜10及び反応の雰囲気は大気下である。アミノ化反応の反応条件が上記範囲であれば、アミノ基導入反応が効率的に進行し、アミノ基が均一に導入されたモノリス状有機多孔質アニオン交換体を得ることができる。
また、官能基導入工程は、カラムに対し径方向に隙間を有して装填されたモノリスの下方から、反応液分配手段で分配された反応液を上向流で供給し、モノリスを膨潤させてモノリスとカラムを密着させる第1反応工程と、カラムに密着したモノリスに対し、反応液を第1反応工程の通液速度より大の通液速度で供給し、モノリスを該カラム内に得る第2反応工程からなるものであってもよい。
第1反応工程は、モノリスとカラム間に隙間が存在する場合に適用されるものであり、モノリスとカラムを密着させる予備反応工程である。また、第1反応工程における通液速度は、第2反応工程の通液速度より小である。第1反応工程において、反応液の通液速度を遅くする方が、より確実な膨潤を行うことができ、またモノリス中に内包されている気体やモノリス間に存在する気体を効率よく除去できる。また、モノリスとカラム間の隙間に反応液が流れる(ショートパス)状況では、反応液の通液速度が遅い方が、反応液とモノリスの接触効率が向上し、反応が進行し易くなる。モノリスの膨潤はモノリス全体に反応液が満たされた状態で起こるため、短時間で終了する。第1反応工程における他の反応条件は、前記官能基導入工程と同様の条件である。第1反応工程は、モノリスとカラムの密着がされれば完了するが、第1反応工程から第2反応工程への移行は、密着直後から密着後、暫くの時間経過後までの期間内で適宜決定される。第1反応工程から第2反応工程への移行を密着直後とすれば、官能基導入工程全体の反応時間が短縮される。
第2反応工程において、反応液は第1反応工程の通液速度より大の通液速度で供給される。第2反応工程の通液速度は、前述の官能基導入工程と同様の条件である。第2反応工程において、通液方向としては、特に制限されず、上向流又は下向流のいずれであってもよい。第1反応工程において、反応液はモノリス全体に充満しており、その後反応液を下向流で流しても反応液はモノリス全体を均一に流れることになる。反応液のショートパスが生じる第1反応工程では、反応液の通液速度を遅くしてカラム内でのモノリスの不規則充填を抑制するが、反応液のショートパスが起こらない第2反応工程では、反応液の通液速度を速めて反応効率を高めるため、官能基導入工程全体を通して反応効率が向上する。
本発明の官能基導入方法において、官能基導入工程の後、官能基が導入されたモノリスをカラム内に残置したまま、洗浄液で洗浄する洗浄工程を行う。洗浄工程は、必要に応じて、反応液を分解等により失活させ、カラム内から排除する工程である。洗浄液としては、反応液の種類により異なり適宜決定されるが、具体的には、メタノール、アセトン、テトラヒドロフラン又はこれら溶媒と水の混合溶液、塩酸水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液及び水等が挙げられる。また、各種薬液により洗浄を行った後は、多量の水を使用した水洗浄が行われる。水洗浄は、カラム内で行ってもよいが、カラムからモノリスを取出し、カラム外で洗浄を行ってもよい。
上記方法で得られた官能基が導入されたモノリスは、必要に応じて、切断加工などを行い、液中の不純物イオンを除去する電気式脱イオン水製造装置のイオン交換体や液中のイオン性物質の定量分析に使用されるイオンクロマトグラフィー装置用の分離カラムなどに使用される。
次に、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示で
あって、本発明を制限するものではない。
参考例1
(陽イオン交換体用モノリスの製造)
スチレン19.24g、ジビニルベンゼン1.09g、ソルビタンモノオレエート1.07g及びアゾビスイソブチロニトリル0.26gを混合し、均一に溶解させた。次に、当該スチレン/ジビニルベンゼン/ソルビタンモノオレエート/アゾビスイソブチロニトリル混合物を180gの純水に添加し、遊星式攪拌装置である真空攪拌脱泡ミキサー(株式会社EME製)を用いて13.3kPaの減圧下、公転回転数1,000回転/分、自転回転数330回転/分で2分間攪拌し、油中水滴型エマルジョンを得た。乳化終了後、系を窒素で十分置換した後密封し、静置下60℃で24時間重合させた。重合終了後、内容物を取り出し、アセトンで18時間ソックスレー抽出し、未反応モノマー、水およびソルビタンモノオレエートを除去した後、85℃で一昼夜減圧乾燥することで、スチレン/ジビニルベンゼン共重合体よりなる架橋成分を3.3モル%含有した有機多孔質体を得た。この多孔質体の内部構造は、連続気泡構造を有しており、平均径60μm のマクロポアの大部分が重なり合い、マクロポアとマクロポアの重なりで形成されるメソポアの直径の平均値は20μm 、全細孔容積は、8ml/gであった。得られた多孔質体は、重量16.5g、直径69.6mm、高さ41.4mmの円柱状モノリスであった。更に、上記と同様の操作を2回行い、2個の円柱状モノリスを得た。それらの重量は16.5g、16.6gであり、その形状はそれぞれ直径70.2mm、69.0mm、高さ41.6mm、41.7mmの円柱状モノリスであった。
参考例2
(陰イオン交換体用モノリスの製造)
スチレン19.24g及びジビニルベンゼン1.09gに代えて、スチレン19.64g及びジビニルベンゼン0.61gとした以外は、参考例1と同様の方法で行い、スチレン/ジビニルベンゼン共重合体よりなる架橋成分を1.9モル%含有した有機多孔質体を得た。この多孔質体の内部構造は、連続気泡構造を有しており、平均径60μm のマクロポアの大部分が重なり合い、マクロポアとマクロポアの重なりで形成されるメソポアの直径の平均値は25μm 、全細孔容積は、9ml/gであった。得られた多孔質体は、重量16.0g、直径73.7mm、高さ44.0mmの円柱状モノリスであった。
(スルホン化モノリスの製造)
参考例1で製造された3個の円柱状モノリスを、図1に示すような構造で内径90mm(膨潤代約20mm)、高さ300mmの反応カラムに直列に装填した。なお、薄板状のPTFE製の目皿は、上流側のモノリスの下端及び下流側のモノリスの上端に配する他、上下の円柱状モノリス間にも配した。次に、反応カラムに対して、ジクロロメタン7000ml及びクロロ硫酸350gの混合溶液(反応液)をポンプにより上向流で通液循環させ、35℃において4時間反応させた。この時の反応液の流量は250ml/分であり、LVは2.1m/時間、SVは10.4h−1であった。カラムとモノリスとの間は反応前には隙間が存在していたが、上記の反応液を通液していくとモノリスが膨潤し、カラムとモノリスが密着状態となった。反応終了後、反応液にメタノール300mlを徐々に加え未反応のクロロ硫酸を失活させた後、メタノール7000mlを通液することで、反応物中の残存クロロ硫酸を除去した。その後、カラムから生成物を取り出し、多量の水中に投入し、水洗してスルホン化有機多孔質体を得た。このスルホン化有機多孔質体のイオン交換容量は、乾燥多孔質体換算で4.5mg当量/ g、4.6mg当量/ g及び4.5mg当量/ gであり、イオン交換基の導入が定量的であることが確認された。また、EPMAを用いた硫黄原子のマッピングにより、スルホン酸基が多孔質体に均一に導入されていることも確認した。
実施例1によれば、1つのカラムに反応液を通液することにより、カチオン交換基がそれぞれ導入された3個のモノリスを同時に得ることができ、バッチ式の反応で得られる方法に比べて遥かに生産性が向上する。
(クロロメチル化モノリスの製造)
参考例2で製造された円柱状モノリスを切断して、重量5.3g及び6.1gの2つの円柱状モノリスを得た。この2つの円柱状モノリスを、図1に示すような構造で内径76.6mm(膨潤代約3.3mm)、高さ300mmの反応カラムに直列に装填した。なお、薄板状のPTFE製の目皿は、上流側のモノリスの下端及び下流側のモノリスの上端に配する他、上下の円柱状モノリス間にも配した。次に、反応カラムに対して、ジメトキシメタン452.7ml、クロロ硫酸189.3g及び四塩化スズ110.0gの混合溶液をポンプにより上向流で通液循環させ、25℃において2時間反応させた。この時の反応液の流量は8.8ml/分であり、LVは0.1m/時間、SVは4h−1であった。カラムとモノリスとの間は反応前には隙間が存在していたが、上記の反応液を通液していくとモノリスが膨潤し、カラムとモノリスが密着状態となり、反応液は全量がモノリス内部を通液していた。反応終了後、反応液をジメトキシメタン308mlに置換し、テトラヒドロフラン/水=1/1混合溶液にて洗浄することで、残存する四塩化スズ及びクロロ硫酸を分解、除去した。その後、1%塩酸水溶液513ml、テトラヒドロフラン/水=1/1混合溶液200ml、水7040mlの順に通液し、洗浄してクロロメチル化有機多孔質体を得た。このクロロメチル化有機多孔質体のクロロメチル基導入量を反応前後の重量増加から見積もったところ、それぞれ3.4mmol/g、4.3mmol/gであった。
(アミノ化モノリスの製造)
実施例2で製造されたクロロメチル化された円柱状モノリス6.3g及び7.7gの2つの円柱状モノリスを、図1に示すような構造で内径90mm、高さ300mmの反応カラムに直列に装填した。なお、薄板状のPTFE製の目皿は、上流側のモノリスの下端及び下流側のモノリスの上端に配する他、上下の円柱状モノリス間にも配した。次に、反応カラムに対して、テトラヒドロフラン7000ml、トリメチルアミン30%水溶液350gの混合溶液をポンプにより上向流で通液循環させ、40℃において4時間反応させた。この時の反応液の流量は230ml/分であり、LVは2.2m/時間、SVは54.3h−1であった。カラムとモノリスとの間は反応前には隙間が存在していたが、上記の反応液を通液していくとモノリスが膨潤し、カラムとモノリスが密着状態となった。反応終了後、0.4N塩酸水溶液4440ml、水7000mlを通液し、洗浄することでアミノ化有機多孔質体を得た。このアミノ化有機多孔質体のイオン交換容量は、乾燥多孔質体換算で4.0mg当量/ g及び3.8mg当量/ gであった。
実施例2及び実施例3から、反応カラムを用いて、クロロメチル化反応ならびにアミノ化反応を行うと、サンプル間のばらつきが制御され、アニオン交換基の導入が均一に行えることが確認された。
本発明の官能基導入用反応カラムの一例を示す概略斜視図である。
符号の説明
1 カラム
2 円柱状モノリス
3a、3b 薄板状の目皿
5a、5b エンドキャップ
6 反応液導入経路
7 反応液排出経路
8a、8b バルブ
9 不活性ガス流通経路
10 官能基導入用反応カラム
11 反応液
12 錘部材

Claims (16)

  1. 反応液導入経路及び反応液排出経路を配したカラム内にモノリス状有機多孔質体を装填し、該モノリス状有機多孔質体の反応液導入経路側のカラム内に反応液分配手段を配したことを特徴とする官能基導入用反応カラム。
  2. カラムの下部には反応液導入経路を、カラムの上部には反応液排出経路をそれぞれ配し、該モノリス状有機多孔質体の下方のカラム内に反応液分配手段を配したことを特徴とする請求項1記載の官能基導入用反応カラム。
  3. 該モノリス状有機多孔質体の上方のカラム内に、該モノリス状有機多孔質体の上方移動を規制する規制手段を更に配したことを特徴とする請求項1又は2記載の官能基導入用反応カラム。
  4. 該カラム内には、複数個のモノリス状有機多孔質体が直列に装填されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の官能基導入用反応カラム。
  5. 該カラムと該モノリス状有機多孔質体との間は、反応開始前、径方向における隙間を有し、反応の進行と共に、該カラムと該モノリス状有機多孔質体は密着状態となることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の官能基導入用反応カラム。
  6. 前記モノリス状有機多孔質体は、互いにつながっているマクロポアとマクロポアの壁内に半径が0.01〜100μmのメソポアを有する連続気泡構造を有し、全細孔容積が1〜50ml/gであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の官能基導入用反応カラム。
  7. 前記反応液は、カチオン交換基導入用の薬液、クロロメチル基導入用の薬液、アニオン交換基導入用の薬液、キレート官能基導入用の薬液及び両性イオン交換基導入用の薬液のいずれかであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の官能基導入用反応カラム。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項記載の官能基導入用反応カラムを備えることを特徴とする官能基導入装置。
  9. 前記官能基導入用反応カラムの複数個を並列に配し、それぞれの反応液導入経路を接続し、当該複数の官能基導入用反応カラム内に同じ反応液を導入する接続経路を設けたことを特徴とする請求項8記載の官能基導入装置。
  10. カラムに装填されたモノリス状有機多孔質体に、反応液分配手段で分配された反応液を供給し、官能基が均一に導入されたモノリス状有機多孔質体を該カラム内に得る官能基導入工程を有することを特徴とする官能基導入方法。
  11. 前記官能基導入工程は、カラムに装填されたモノリス状有機多孔質体の下方から、反応液分配手段で分配された反応液を上向流で供給し、その後、反応液供給方向を切り替え、該モノリス状有機多孔質体の上方から反応液を下向流で供給し、官能基が均一に導入されたモノリス状有機多孔質体を該カラム内に得ることを特徴とする請求項10記載の官能基導入方法。
  12. 前記官能基導入工程は、カラムに対し径方向に隙間を有して装填されたモノリス状有機多孔質体の下方から、反応液分配手段で分配された反応液を上向流で供給し、モノリス状有機多孔質体を膨潤させて該モノリス状有機多孔質体と該カラムを密着させる第1反応工程と、カラムに密着したモノリス状有機多孔質体に対し、反応液を第1反応工程の通液速度より大の通液速度で供給し、官能基が均一に導入されたモノリス状有機多孔質体を該カラム内に得る第2反応工程からなることを特徴とする請求項10記載の官能基導入方法。
  13. 官能基導入工程後、官能基が均一に導入されたモノリス状有機多孔質体を洗浄液で洗浄する洗浄工程を行うことを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項記載の官能基導入方法。
  14. 該カラム内には、複数個のモノリス状有機多孔質体が直列に充填されてなることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項記載の官能基導入方法。
  15. 前記モノリス状有機多孔質体は、互いにつながっているマクロポアとマクロポアの壁内に半径が0.01〜100μmのメソポアを有する連続気泡構造を有し、全細孔容積が1〜50ml/gであることを特徴とする請求項10〜14のいずれか1項記載の官能基導入用反応カラム。
  16. 前記反応液は、カチオン交換基導入用の薬液、クロロメチル基導入用の薬液、アニオン交換基導入用の薬液、キレート官能基導入用の薬液及び両性イオン交換基導入用の薬液のいずれかであることを特徴とする請求項10〜15のいずれか1項記載の官能基導入方法。
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