JP2007153885A5 - - Google Patents

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ところで、マトリックスシステムに用いられる溶出制御基剤には、親水性の溶出制御基
剤、親油性の溶出制御基剤、不活性の溶出制御基剤(熱可塑性ポリマー類に属する)等
がある。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
(1)コア層と、前記コア層を被覆する外層とを有する有核固形製剤であって、前記コア層は、1種以上の活性成分を含有し、前記外層は、保水量が400%以上で、ゲル押込み荷重が200g以上で、水溶性成分量が40〜95%で、目開き75μmの篩いを通過する粒子が90重量%以上で、目開き32μmの篩いを通過する粒子が20重量%以上で、かつ平均粒径が20μm以上50μm未満の加工澱粉を含有するものであり、さらに前記活性成分の溶出制御性を有することを特徴とする有核固形製剤。(2)前記の溶出制御性は、0次溶出であることを特徴とする(1)に記載の有核固形製剤。(3)前記の溶出制御性は、多段溶出であることを特徴とする(1)に記載の有核固形製剤、(4)前記の溶出制御性は、時限溶出であることを特徴とする(1)に記載の有核固形製剤。(5)前記加工澱粉が、目開き75μmの篩いを通過する粒子が98重量%以上、目開き32μmの篩いを通過する粒子が40重量%以上である、(1)〜(4)のいずれかに記載の有核固形製剤。(6)前記加工澱粉の膨潤度が6cm/g以上10cm/g以下である、(1)〜(5)に有核固形製剤。(7)前記加工澱粉が、安息角45°以下であり、かつ見かけ比容積が1.4cm/g以上3.6cm/g以下である、(1)〜(6)のいずれかに記載の有核固形製剤。(8)前記コア層が、前記加工澱粉を含有することを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の有核固形製剤。(9)圧縮方向の膨潤度が1.0〜2.0で、膨潤度比が0.5〜1.5で、イオン強度による溶出率の差が7%以下で、圧縮成形圧による溶出率の差が7%以下であることを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載の多層固形製剤。(10)前記1種以上の活性成分が医薬品薬効成分であることを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載の有核固形製剤。(11)前記外層における前記加工澱粉の含有量が、5.0〜100重量%であることを特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載の有核固形製剤。(12)前記コア層における前記加工澱粉の含有量が、5.0〜99.9重量%であることを特徴とする(8)〜(12)のいずれかに記載の有核固形製剤。(13)前記コア層は、さらに、水への溶解度が20℃において0.1g/cm以上5.0g/cm以下であり、融点が50℃以上であり、かつ平均分子量5000以上の合成または天然のポリマー類である親水性高分子助剤を含有することを特徴とする(12)に記載の有核固形製剤。(14)さらに、コーティング顆粒を含有することを特徴とする(1)〜(13)のいずれかに記載の有核固形製剤。(15)さらに、ショ糖脂肪酸エステル、タルク及び軽質無水ケイ酸から選択される1種以上と、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムとの組み合わせを滑沢剤として含有する(1)〜(14)のいずれかに記載の固形製剤。(16)重量が0.20gよりも大きいこと特徴とする(1)〜(15)のいずれかに記載の有核固形製剤。
また、特定の加工澱粉は、安息角が45°以下であることが好ましい。好ましくは安息角が43°以下である。また、特定の加工澱粉は見かけ比容積が1.4cm/g以上3.6cm/g以下であることが好ましい。安息角が45°以下で、かつ見かけ比容積が1.4〜3.6cm/gの範囲にある加工澱粉は、活性成分との混合性・分散性に優れるため、均一なゲルマトリクスを形成することができ、安定な徐放性としやすいので好ましい。
目開き75μmの篩いを通過する粒子が90重量%以上、目開き32μmの篩いを通過する粒子が20重量%以上、且つ平均粒径が20μm以上50μm未満となるように粒度調整された、保水量が400%以上、ゲル押込み荷重が200g以上、水溶性成分量が40〜95重量%の加工澱粉は、粒度未調整のものに比べて膨潤度が小さく、ゲル押込み荷重値が高いのが特徴である。また、加工澱粉は、見かけ比容積が1.4〜3.6cm/gの範囲にあることが好ましいが、該加工澱粉の見かけ比容積は、乾燥工程における液濃度の大小にも影響され、また、スプレードライ乾燥工程においてアトマイザーの回転数にも影響される。そのため、見かけ比容積を上記の好ましい範囲とするには、これらを適宜調整すればよい。
有核固形製剤は、1製剤あたりの重量が0.20g以上であることが好ましい。これにより、溶出後期の溶出速度を減少させることなく溶出時間を簡単に延長することが可能となる。これは、固形製剤の圧縮方向の膨潤度、及び、膨潤度比が一定範囲にあるために、固形製剤の形状を大きくしても活性成分の溶出性には影響を及ぼさないことによる。ちなみに、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース等の溶出制御基剤を用いて、圧縮方向の膨潤度又は膨潤度比が本発明の範囲にない例では、固形製剤の重量が大きくなると溶出後期の溶出速度が減少してしまうので好ましくない。固形製剤の圧縮方向の膨潤度、及び、膨潤度比が一定範囲にある場合には、活性成分の溶出性を維持したまま、単純に固形製剤の重量を大きくすることで活性成分の溶出時間を延長することが可能となる。
結合剤としては、白糖、ブドウ糖、乳糖、果糖、トレハロース等の糖類、マンニトール、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、ソルビトール等の糖アルコール類、ゼラチン、プルラン、カラギーナン、ローカストビーンガム、寒天、グルコマンナン、キサンタンガム、タマリンドガム、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、アラビアガム等の水溶性多糖類、結晶セルロース(例えば、旭化成ケミカルズ株式会社製、「セオラス(登録商標、以下同じ)」PH−101、PH−101D、PH−101L、PH−102、PH−301、PH−301Z、PH−302、PH−F20、PH−M06、M15、M25、KG−801、KG−802等)、粉末セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース等のセルロース類、アルファー化デンプン、デンプン糊等のデンプン類、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール等の合成高分子類、リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム、合成ヒドロタルサイト、ケイ酸アルミン酸マグネシウム等の無機化合物類等が挙げられことができ、上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用することも自由である。
着色剤としては、食用赤色3号、食用黄色5号、食用青色1号等の食用色素、銅クロロフィリンナトリウム、酸化チタン、リボフラビンなどを挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
杉原式安息角測定器(薬剤学27、p.260、1965年)を使用して求める。
(11)見かけ比容積(cm /g)
スコットボリュームメーター(筒井理化学機器株式会社)を用いて測定する。粉体試料を定量フィーダーを用いて2−3分かけて測定容器内に粉体があふれるまで流下させる。次いで容器の上部に堆積した過剰量の粉体をすり落とし、また、容器の側面に付着した試料を除去する。その後、容器に疎充填された粉体重量を量る。測定容器の容積を容器に疎充填された粉体重量で除した値を見かけ比容積とする。
(12)保水量

Claims (1)

  1. 前記加工澱粉が、安息角が45°以下であり、かつ見かけ比容積が1.4cm/g以上3.6cm/g以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の有核固形製剤。
JP2006307193A 2005-11-11 2006-11-13 活性成分の溶出を徐放性に制御する有核固形製剤 Active JP5159094B2 (ja)

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