JP2007153884A5 - - Google Patents
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マトリックスシステムに用いられる溶出制御基剤には、親水性の溶出制御基剤、親油性の溶出制御基剤、不活性の溶出制御基剤(熱可塑性ポリマー類に属する)等がある。
(6)前記加工澱粉が、安息角45°以下であり、かつ見かけ比容積が1.4cm3/g以上3.6cm3/g以下である、(1)〜(5)のいずれかに記載の固形製剤。(7)圧縮方向の膨潤度が1.0〜2.0で、膨潤度比が0.5〜1.5で、イオン強度による溶出率の差が7%以下で、圧縮成形圧による溶出率の差が7%以下であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の多層固形製剤。(8)1種以上の活性成分が医薬品薬効成分である請求項1〜7のいずれかに記載の多層固形製剤、(9)前記1つ以上の層における前記加工澱粉の含有量が、5.0〜99.9重量%であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の多層固形製剤。(10)前記加工澱粉と前記1種以上の活性成分とを含有する層の少なくともいずれか1層が、水への溶解度が20℃において0.1g/cm3以上5.0g/cm3以下であり、融点が50℃以上であり、かつ平均分子量5000以上の合成または天然のポリマー類である親水性高分子助剤を含有することを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載の多層固形製剤。(11)さらに、コーティング顆粒を含有することを特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載の多層固形製剤。(12)さらに、ショ糖脂肪酸エステル、タルク及び軽質無水ケイ酸から選択される1種以上と、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムとの組み合わせを滑沢剤として含有する、(1)〜(11)のいずれかに記載の固形製剤。(13)重量が、0.20gよりも大きいことを特徴とする(1)〜(12)のいずれかに記載の多層固形製剤。
また、特定の加工澱粉は、安息角が45°以下であることが好ましい。好ましくは安息角が43°以下である。また、特定の加工澱粉は見かけ比容積が1.4cm3/g以上3.6cm3/g以下であることが好ましい。安息角が45°以下で、かつ見かけ比容積が1.4〜3.6cm3/gの範囲にある加工澱粉は、活性成分との混合性・分散性に優れるため、均一なゲルマトリクスを形成することができ、安定な徐放性としやすいので好ましい。
目開き75μmの篩いを通過する粒子が90重量%以上、目開き32μmの篩いを通過する粒子が20重量%以上、且つ平均粒径が20μm以上50μm未満となるように粒度調整された、保水量が400%以上、ゲル押込み荷重が200g以上、水溶性成分量が40〜95重量%の加工澱粉は、粒度未調整のものに比べて膨潤度が小さく、ゲル押込み荷重値が高いのが特徴である。また、加工澱粉は、見かけ比容積が1.4〜3.6cm3/gの範囲にあることが好ましいが、該加工澱粉の見かけ比容積は、乾燥工程における液濃度の大小にも影響され、また、スプレードライ乾燥工程においてアトマイザーの回転数にも影響される。そのため、見かけ比容積を上記の好ましい範囲とするには、これらを適宜調整すればよい。
また、多層固形製剤は、圧縮成形時の圧縮力に依存しない活性成分の溶出性を有し、圧縮成形圧による溶出率の差が7%以下となるのが好ましい。圧縮成形圧による溶出率の差は、圧縮成形圧120MPaで成形された固形製剤の溶出試験で得られた溶出率と、300MPaで成形された固形製剤の溶出試験から得られた溶出率との差から求める。圧縮成形圧による溶出率の差が7%以下で、多層固形製剤の製造時における条件変動やバラツキに起因する溶出特性の変動が許容できる範囲に留まる。好ましくは5%以下である。
本発明の固形製剤は、1製剤あたりの重量が0.20g以上であることが好ましい。これにより、溶出後期の溶出速度を減少させることなく溶出時間を簡単に延長することが可能となる。これは、固形製剤の圧縮方向の膨潤度、及び、膨潤度比が一定範囲にある場合には、固形製剤の形状を大きくしても活性成分の溶出性には影響を及ぼさないことによる。ちなみに、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース等の溶出制御基剤を用いて、圧縮方向の膨潤度又は膨潤度比が上記の好ましい範囲にない例では、固形製剤の重量が大きくなると溶出後期の溶出速度が減少してしまうので好ましくない。固形製剤の圧縮方向の膨潤度、及び、膨潤度比が一定範囲にある場合には、活性成分の溶出性を維持したまま、単純に固形製剤の重量を大きくすることで活性成分の溶出時間を延長することが可能となる。
結合剤としては、白糖、ブドウ糖、乳糖、果糖、トレハロース等の糖類、マンニトール、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、ソルビトール等の糖アルコール類、ゼラチン、プルラン、カラギーナン、ローカストビーンガム、寒天、グルコマンナン、キサンタンガム、タマリンドガム、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、アラビアガム等の水溶性多糖類、結晶セルロース(例えば、旭化成ケミカルズ株式会社製、「セオラス(登録商標、以下同じ)」PH−101、PH−101D、PH−101L、PH−102、PH−301、PH−301Z、PH−302、PH−F20、PH−M06、M15、M25、KG−801、KG−802等)、粉末セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース等のセルロース類、アルファー化デンプン、デンプン糊等のデンプン類、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール等の合成高分子類、リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム、合成ヒドロタルサイト、ケイ酸アルミン酸マグネシウム等の無機化合物類等が挙げられことができ、上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用することも自由である。
着色剤としては、食用赤色3号、食用黄色5号、食用青色1号等の食用色素、銅クロロフィリンナトリウム、酸化チタン、リボフラビンなどを挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
加工澱粉Aを溶出制御剤に用い、外層を速放性、中間層のバリア層を徐放性とすることにより、溶出初期に多量の活性成分を溶出し、一定のラグタイムの後、長時間かけて緩やかな溶出性を示した。
Claims (1)
- 前記加工澱粉が、安息角45°以下であり、かつ見かけ比容積が1.4cm3/g以上3.6cm3/g以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の固形製剤。
Priority Applications (1)
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JP2006307192A JP5159093B2 (ja) | 2005-11-11 | 2006-11-13 | 活性成分の溶出を徐放性に制御する多層固形製剤 |
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