JP2007153777A - 尿路症状改善効果のある組成物 - Google Patents

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田 舜 規 石
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Abstract


【課題】尿路症状改善効果のある組成物を提供する。
【解決手段】本組成物は烏霊参を主成分とする。烏霊参に桑椹子を加えて烏霊参と桑椹子を主成分とする、ことも可能である。更に覆盆子を加えて烏霊参と桑椹子及び覆盆子を主成分とする、ことも可能である。上記に加えて更に山薬、地黄葉エキス末、車前子、サンシュユ、ベニバナの中の1又は1以上を加えることが可能である。また必要に応じて乳糖などの賦形剤を加えても良い。

Description

この発明は、尿路症状改善効果のある組成物に関する。
社会の高齢化に伴い、前立腺肥大症患者が増加しており、これに起因する種々の症状に悩まされる患者が増加している。前立腺肥大に伴う症状の典型には、頻尿や尿失禁、排尿困難、残尿感、尿切迫などの尿路症状がある。
従来は、このような尿路症状(前立腺肥大症)については、外科手術を行うか薬物療法が行われている。薬物療法は、例えば前立腺平滑筋または尿道平滑筋の交感神経α1アドレナリン受容体を介する収縮による尿道閉塞にはα1アドレナリン受容体遮断剤が使用され、その他抗コリン剤が使用されている。
上記いずれの治療法にも一長一短があるが、高齢者や合併症のある人には、薬物治療が相応しく、しかも身体に優しく副作用のない薬物が望まれている。
本発明は上記要望に応えることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の尿路症状改善効果のある組成物は、烏霊参を主成分とすることを特徴とする。
烏霊参に桑椹子を加えて烏霊参と桑椹子を主成分とする、ことも可能である。更に覆盆子を加えて烏霊参と桑椹子及び覆盆子を主成分とする、ことも可能である。
本発明の尿路症状改善効果のある組成物によれば、尿路症状改善の効果がある。
本発明の組成物は烏霊参を主成分とする。烏霊参に桑椹子を加えて烏霊参と桑椹子を主成分とする、ことも可能である。更に覆盆子を加えて烏霊参と桑椹子及び覆盆子を主成分とする、ことも可能である。上記に加えて更に山薬、地黄葉エキス末、車前子、サンシュユ、ベニバナの中の1又は1以上を加えることが可能である。また必要に応じて乳糖などの賦形剤を加えても良い。
各成分について説明する。
<烏霊参>
烏霊参は、熱帯と亜熱帯地区に分布し、学名はXylaria sanchezii L1odyで、子嚢菌網(Ascomycetes)、炭角菌科(Xylariaceae)、炭角菌属(Xylaria)に属する真菌である。中国では主に、四川、雲南、福建、浙江、江西、台湾などの省で産する。温暖な林の丘、土手、川の堤などの白蟻のいる場所で成長する。野生烏霊参は子実体と菌糸体が薬用となる。純化分離により得られたXs87-3の優良菌株を工場で発酵し、大量の菌糸体をつくり再び乾燥し、粉砕し、精製しパウダーとしたものである。
烏霊参は、IgA含量を高め、免疫向上機能がある。また赤血球蛋白を高め、造血機能増強効果がある。
<桑椹子>
クワ科(Moraceae)のカラグワ Morus alba L. の成熟した集合果を乾燥したものを正品とするが、日本に自生するヤマグワ M. bombycis KOIDZUMI もまた使用される。
果実には carotene O.O0001%、vitamin B2 O.OOO06%、vitamin C O.019%、vitamin B1 O.OO003%、nicotinic acid 0.0009%が含まれている。その他有機酸、糖類が含まれる。
桑椹子は、強壮・胃健・利尿・緩下剤効果がある。
<覆盆子>
中国浙江、湖北、福建などに主産する、バラ科(Rosaceae)のゴショイチゴ Rubus chingii Hu の未成熟集果を乾燥したものである。「名医別録」の上品に収載されており、「子が覆盆の形に似ていることからかく名付けた」とし、また「腎臓を益し、小便を縮める。これを服すれば、尿器を用いる必要がなく、ひっくり返してもよいくらいだ、から由来した」とも述べている。
成分として有機酸、糖類、ビタミンA様物質を含有する。
覆盆子は強壮、強精薬として、また遺精、遺尿、インポテンツ、小便頻数などに効果がある。
<山薬>
中国産はヤマノイモ科(Dioscoreaceae)のナガイモ Dioscorea batatas DECAISNE の根茎(茎と根の中間型担根体 rhizophor といわれている)の外皮を除去して乾燥したもの。河南省に主産し、その集荷地が河南省沁陽県(旧懐慶府)であるので懐山薬または淮山薬と称される。本植物は中国の山西省原産のもので、わが国にも食用として多く栽培され、イチョウイモ、ツクネイモ、イセイモ、ヤマトイモなど多種の栽培品種がある。
中国東北産には D. polystachya TURCZ. forma elongata NAKAI を基源とするものがある。
日本産はヤマノイモ D. japonica THUNB. の根茎の外皮を除去して乾燥したもの。長野県に主産する。 D. batatas と D. japonica は非常に近縁な植物で茎、葉柄の色に差があるのみである。
中国台湾産の山薬は D. alata L. や D. doryophora HANCE を基源とする。
山薬は、IgA含量を高め、免疫機能向上がある。また赤血球蛋白を高め造血機能増強があり、更に細胞免疫と液性免疫機能促進、抗酸化作用がある。
<地黄葉エキス末>
中国産はゴマノハグサ科(Scrophu1ariaceae)の Rehmannia glutinosa (GAERTN.) LIB0SCH. var. hueichingensis CHA0 et SCHIH (=R. glutinosa LIB. forma hueichingensis HSIAO)の肥大根をそのまま(乾地黄)、または蒸して(熟地黄)乾燥したもの。このものは華北地区に自生する R. glutinosa LIB. の栽培種であり、河南省懐慶に主産するので「懐慶地黄」と称される。北朝鮮、韓国、日本産はアカヤジオウ R. glutinosa LIB. var. purpurea MAKIN0 の根である。
補血、強壮、解熱薬として、貧血、吐血および虚弱症などに応用される。
<車前子>
オオバコ科(P1antaginaceae)のオオバコ Plantago asiatica L 〔=P. major L. var. asiatica (L.) DECNE.〕の成熟種子を乾燥したものである。
車前子は、抗炎症作用がある。また 皮膚や腹腔の毛細血管透過性を抑制し、赤血球の透過性を低減する。また抗酸化作用がある。
<サンシュユ>
ミズキ科(Cornaceae)のサンシュユ(ハルコガネバナ) Cornus officinalis SIEB. et Zucc. (=Macrocarpium officinale NAKAI)の果実を乾燥したものである。
ga11ic acid (没食子酸)、ma1ic acid (リンゴ酸)、tartaric acid (酒石酸)、その他結晶性の有機酸を含む。またサポニン(cornin)13%を含有するとも報告もある。
サンシュユは、抗炎症作用がある。酸によるマウス腹腔毛細血管透過性の亢進、ラットにおける綿球肉芽組織(グラニュローマポーチ)の増生、キシレン惹起マウス耳介腫脹、および卵白惹起のラット足腫脹の抑制、などの効果が確認されている。
<ベニバナ>
キク科(Compositae)のベニバナ Carthamus tinctorius L.の管状花を乾燥したものである。花を採集して圧縮して乾かしたものを「錢花」といい、これを大量にまとめて板状に圧縮したものを「板紅花」と称し、専ら臙脂(ベニ)の製造に用いている。しかし、薬用には圧縮せずそのまま乾燥した散花の方を良品とする。インドでは花のみでなくその種子を Kusumbha (サンスクリット)、 Kusum (ヒンディー、ベンガル語)といい、瀉下、利尿、強壮薬とし、またその油をリウマチに用いている。
ベニバナは、抗血液凝固作用がある。NADまたはコラーゲン惹起家兎血小板凝集を抑制、NAD惹起の凝集血小板に対して、明瞭なデポリメラーゼ作用、ラットフィブリン蛋白血栓形成時間を延長し、血栓の長さを短くし、重量を軽減するなどの効果がある。
<乳糖>
牛乳由来で、増粘効果を有し、賦形剤としての増量効果も有する。
これら各成分の含有率は下記の範囲とするのが望ましい。
烏霊参:30wt%以上45wt%以下
桑椹子:6wt%以上9wt%以下
覆盆子:6wt%以上9wt%以下
山薬:6wt%以上9wt%以下
地黄葉エキス末:6wt%以上9wt%以下
車前子:6wt%以上9wt%以下
サンシュユ:6wt%以上9wt%以下
ベニバナ:6wt%以上9wt%以下
乳糖(賦形剤):8wt%以上12wt%以下
次に実施例を示す。下記組成の450mgのカプセル剤を作成し、各実施例のように患者に投与し、その効果を確認した。
烏霊参:150mg
桑椹子:30mg
覆盆子:30mg
山薬:30mg
地黄葉エキス末:30mg
車前子:30mg
サンシュユ:30mg
ベニバナ:30mg
乳糖(賦形剤):40mg
〈治験方法〉
前立腺肥大症の患者を12名無作為に選び、患者の同意を得て、本剤を投与した。
投与方法は、1回3カプセルを、1日3回食前に内服させ、1ヶ月後の治療効果を観察した。
年令は、58才から81才までの男性(平均68才)である。その1ヶ月の投与期間中は、他の薬剤は全て使用を禁止した。
〈治験成績〉
結果を表1−1に示す。尿路症状に対する治療効果は、表1−2の如くで、各症状のスコアは投与前より、投与後は全て減少し、治療効果がはっきりと認められた。各症状に対する各々の治癒率は、頻尿は12例中3例(25.0%)、残尿感は12例中7例(58.3%)排尿困難は12例中6例(50.O%)、尿切迫は12例中9例(41.7%)、排尿痛は6例中6例(100%)、尿失禁は12例中5例(41.7%)等であった。
また、前立腺肥大症に対する治癒率は、表1−3に示す如く18例中、著効2例(16.7%)、有効7例(58.3%)、無効3例(25.O%)で、総有効率は12例中9例で、75.O%であった。
副作用は全例、認められなかった。
表1−4と表1−5にグレード、効果基準を示す。
〈考察〉
本剤は総合的に抗炎症作用・血液循環改善採用・生体免疫調節作用、抗酸化作用等を有し、前立腺肥大による尿症状を和らげるだけでなく、尿道を圧迫している前立腺内腺の肥大にも萎縮効果をもたらすものと考えられる。
1ヶ月の投与効果では、残尿感、排尿困難、排尿痛に有効率が高かった。また、毒性や副作用は認めなかった。
〈むすび〉
1.前立腺肥大症による病的尿症状に対して全て抑制的に働き、それぞれの治癒率は、頻尿は12例中3例(25.O%)、残尿感は12例中7例(58.3%)、排尿困難は12例中6例(50.O%)、尿切迫は12例中5例(41.7%)、排尿痛は6例中6例(100%)、尿失禁は12例中5例(41.7%)であった。
2.前立腺肥大症に対する本剤の治癒効果をみると、著効は18例中2例(16.7%)、有効は7例(58.3%)で、総有効率は12例中9例(75.O%)で、無効は3例(25.0%)であった。
3.副作用は全例共、認められなかった。
以上の治験成績から見ると、前立腺肥大症による代償性高圧排尿が改善に向かい、多くの尿路症状に有効な成績が認められたので、本剤が前立腺肥大症の患者に有用性があると考えられる。
〈治験方法〉
尿失禁患者8例(表2−1)に、本剤を1回3錠宛、1日3回食前に服用させ、1ヶ月後の治療効果を観察した。
性別では、男性3例、女性5例で年令は48才から68才で、平均59.4才であった。
〈治験成績〉
治験を行った8例については表2−2と2−3の如く、尿失禁に対する効果は、著効2例(25%)、有効4例(50%)、無効2例(25%)であった。
無効の2例は、子宮下垂という器質的疾患を合併していた為と思われる。
また、尿失禁に対する本剤の改善効果は、表2−3の如く治療前の尿失禁グレードは、グレード2が6例(75%)、グレード3が2例(25%)であったのが、治療1ヶ月後には、グレード0が1例(12.5%)、グレード1が5例(62.5%)、グレード2が2例(25%)と、全体にグレードが下がり、烏霊参内服の有効性が認められた。
なお、副作用は全例共、認められなかった。
グレード、効果の基準は表1−4と同じである。
〈考察〉
尿失禁は、頻尿と共に高齢者や経産婦によくみられる症状で、尿失禁を起こす疾患として、神経性頻尿、神経因性膀胱、膣脱、子宮下垂、慢性膀胱炎、慢性前立腺炎、不安定膀胱等に多く見られる。
本剤は抗炎症作用、血液循環改善作用、生体免疫調節作用及び、抗酸化作用等を有し、その総合作用により、尿失禁が改善されるものと思われる。
無効を示した2例は、子宮下垂という器質的疾患を有していた為と思われ、手術療法をすすめた。
本剤の安全性試験は、急性毒性試験、慢性毒性試験共に安全性は確かめられており、今回の治験でも副作用は認められなかった。
〈むすび〉
尿失禁患者8名に、烏霊参を1ヶ月間投与し、下記の結果を得た。
1.尿失禁に対して、著効2例(25%)、有効4例(50%)、無効2例(25%)
*無効の2例は、子宮下垂を合併していた。
2.尿失禁に対する烏霊参の改善効果は、治療前の尿失禁グレードは、グレード2が6例(75%)、グレード3が2例(25%)、であったのに対し、治療1ヶ月後には、グレード0が1例(12.5%)、グレード1が5例(62.5%)、グレード2が2例(25%)と、全体にグレードが下がり、烏霊参の内服の有効性が認められた。
3.副作用は、全例共認められなかった。
2002年5月から、前立腺病患者30例を対象に本剤を内服せしめて治療を実施した。その結果、前立腺炎、前立腺肥大などさまざまの前立腺疾患症候群に対して、極めて良好な治療効果が得られた。
〈臨床資料〉
前立腺病患者は30例で、いずれも通院患者であった。臨床的症状は、腹部膨満感、残尿感または排尿困難、頻尿、尿切迫、排尿痛など尿路症状が主症状であった。また一部の患者は腰腿さん軟(腰と下肢がだるく、力がない)、さむけ、めまい、疲労感、浮腫などの全身症状を訴えていた。
一般尿検査、B型超音波検査で前立腺、膀胱充満度、膀胱残尿などについて客観的検査を行ない、前立腺腫瘍、尿路結石、尿路感染などの疾病は除き、西洋医学でいうところの前立腺炎および前立腺肥大と診断されたものを採用した。前立腺炎;16例、36〜60歳、罹患期間2ヶ月〜15年、前立腺肥大;14例、50〜68歳、罹患期間1年〜17年であった。
〈治療方法〉
本剤を3錠ずつ1日3回服用せしめ、1ヶ月後その治療効果をまとめた。
〈治療結果〉
治療効果の判定基準:一般尿検査およびB型超音波により、前立腺・膀胱充満度、膀胱残尿量などの観察指標を設定し、排尿困難、残尿感、頻尿、尿切迫、排尿痛、腹部膨満感などの局部症状、および腰腿さん軟、さむけ、めまい、疲労感、浮腫などの全身症状のスコアによって治療効果を評価した。
前立腺症の治療効果:30例の患者中、著効5例、有効17例、無効8例で、総有効率73.3%であった。その内訳は表3−1に示した。
尿路症状の治療効果:症状に対する治癒率は30.O%(残尿感)〜100.O%(排
尿痛)で効率を示した(表3−2)。
〈討論〉
中医理論では、腎は水液と蔵精を司り、大小便を司る「水火の臓器」であって、膀胱気化のため「水を運行し、尿の貯蔵、排泄に作用する」とされている。前立腺病の臨床症状は、「腎と膀胱の機能が失調し、腎気が弱り、腎精が消耗することが原因となり、膀胱の気化の動きが衰えることから、排尿障害となっている」と解釈する。
腎精が消耗し、腎気が不足すると排尿に力がなくなることから、排尿が困難となり、尿が出渋るのである。膀胱虚寒は、腎気が薄れることによって引き起こされる。このことから膀胱が弱り、冷えたり、締めつける力が失われて頻尿、尿切迫、残尿、尿漏れをきたす。さらに、湿濁が溜まり熱を化生すると尿濁、尿痛を認める。
治療効果からみると、本剤は前立腺炎および前立腺肥大による尿路症状に有効であり、特に頻尿、尿切迫、排尿痛に対して著しく有効であった。両種の疾病の治療効果を比較観察したところ、前立腺炎に対しては前立腺肥大に対するより、その効果は顕著であった。このことは、おそらく前立腺肥大の器質的損傷よりも、前立腺炎による損傷の方がひどく、しかも罹病期間が長いということに関係があるものと思われる。
1ヶ月の治療観察により、本剤は患者の胃腸消化系統、心臓、血圧、精神状態などに毒性や不良反応は認められなかった。
〈試験観察方法〉
(1)被験者
36例の頻尿患者を観察した。症例はすべて通院患者で、中医学での辨証で主に脾腎両虚であった。年齢は26〜72歳、平均53.14歳であった。男性34例、女性2例;前立腺肥大・慢性前立腺炎32例、総合腎症2例、単純性頻尿2例。罹患期間;最長30年、最短1日、平均5.21年。
(2)治療方法
患者に本剤を3錠ずつ、1日3回服用させた。1月を1クールとし、3クール後その治療効果をまとめた。
(3)頻尿のクラス分けおよび指数基準
『証の基礎応用研究・四診情報分級基準』に準じて、頻尿ランクを下記のように0〜III度の4つに分けた。
0度;頻尿が消失、すなわち正常飲食時、昼間の尿回数が5回以内、および夜間尿が1回以下…スコア0(指数基準)
I度;軽度頻尿、すなわち昼間の尿回数が6〜7回、および夜間尿が2回…スコア1
II度;中度頻尿、すなわち昼間の尿回数が8〜9回、および夜間尿が3回…スコア2
III度;重度頻尿、すなわち昼間の尿回数が10回以上、および夜間尿が4回以上…スコア3
(4)治療効果の判断基準
治療後頻尿が消失あるいは、III度からI度に変るのを著効とし、治療後頻尿が軽減される、あるいはII度からI度に、III度からII度に変るのを有効とし、治療後頻尿が明らかに軽減されない、あるいは悪化するのを無効とした。
〈結果〉
(1)本剤の頻尿程度に対する改善効果
36例の頻尿患者のうち、治療前I度頻尿は1例、II度頻尿は22例、III度頻尿は13例であった。これに対して治療後、頻尿が消失したのは9例、I度頻尿は19例、II度頻尿は8例であり、III度頻尿はなくなった。治療前後の頻尿指数平均値を統計学的に処理した(t検定)ところ、表4−1に示すとおり、顕著な差異が認められた。
(2)本剤の頻尿に対する治療効果
3クール服用した後、著効は13例(36.11%);有効は21例(58.33%);無効は2例(5.56%);総有効率は94.44%であった。
〈典型症例〉
(1)症例一。男性、38歳、事務職。初診;2002年3月4日。
主訴;尿の回数が増えて3年経過。排尿に力がなく、疲労しやすい。舌の赤色が薄く白い。脈が弱い。超音波検査;前立腺増生(5.1×4.7×2.9cm3)。尿検査;白血球0−1。中医診断;淋証、脾腎両虚証。西洋医診断;前立腺肥大、慢性前立腺炎。
本剤を3クール連続服用することにより症状が消失し、尿検査が正常になり、超音波検査で前立腺増生(−)を示した。
(2)症例二。男性、65歳、事務職。初診日;20002年4月17日。
主訴;尿の回数が多く、病歴17年以上。排尿に力がなく、腰や膝が弱り、疲労感がある。舌が暗くて薄く白い。脈は沈んでいるが、やや張りがある。超音波検査;前立腺増生(6.5×5.7×3.8cm3)。尿検査;白血球1−2。中医診断;淋証、脾腎両虚証と温熱。西洋医診断;前立腺肥大、慢性前立腺炎。
烏霊参を3クール連続服用することにより症状が消失し、尿検査が正常になり、超音波検査で前立腺増生(−)を示した。烏霊参を3クール連続服用することにより症状が重度から軽度に明らかに変化した。尿検査は正常になり、超音波検査で前立腺は5.6×4.3×3.2cm3を示した。
〈討論〉
頻尿は臨床上よくみられる症状の一つで、その発生は中医学では実からも生ずるし、虚からも生じるとしている。実とは湿気が下に注ぎ、膀胱の気がはたらかなくなり、刺すような痛みを感じるのをいう。虚とは脾腎両虚で、膀胱をコントロールする力がなくなることをいう。『諸病源候論』には、「腎虚は尿の回数なり」と述べてあり、頻尿かつ尿が出尽くさない現われで、ただし痛みは伴わないことをいう。ときには虚と実の両方の原因で発現し、このときの頻尿は長引き、反復して発生することがある。頻尿の治療には、実には温熱を正常化し、虚には脾腎を補い、邪をとり、気を固めることが大事で、こうすることにより頻尿は自然に癒される。
今回の36例の症例観察で、本剤は各種の排尿障害の治療に対して、良い治療効果があったと同時に、臨床症状観察で排尿困難、排尿無力、排尿不浄(キレが悪い)、膝・腰の弱り、疲労感などの症状に対して明らかな改善作用があった。したがって病気の治療という観点からみると、本剤は単に男性の慢性前立腺肥大、前立腺炎から起きた頻尿に対して著しい効果があるだけでなく、腎病および女性のストレス、膀胱過敏から起きた頻尿(尿失禁を含む)にも良い治療効果があった。
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Claims (6)

  1. 烏霊参を主成分とする、
    ことを特徴とする尿路症状改善効果のある組成物。
  2. 烏霊参と桑椹子を主成分とする、
    ことを特徴とする尿路症状改善効果のある組成物。
  3. 烏霊参と桑椹子及び覆盆子を主成分とする、
    ことを特徴とする尿路症状改善効果のある組成物。
  4. 烏霊参と桑椹子及び覆盆子を主成分とし、更に下記成分の中1以上を含有することを特徴とする尿路症状改善効果のある組成物。
    山薬、地黄葉エキス末、車前子、サンシュユ、ベニバナ
  5. 下記成分を下記範囲で含有することを特徴とする尿路症状改善効果のある組成物。
    烏霊参:30wt%以上45wt%以下
    桑椹子:6wt%以上9wt%以下
    覆盆子:6wt%以上9wt%以下
    山薬:6wt%以上9wt%以下
    地黄葉エキス末:6wt%以上9wt%以下
    車前子:6wt%以上9wt%以下
    サンシュユ:6wt%以上9wt%以下
    ベニバナ:6wt%以上9wt%以下
    乳糖(賦形剤):8wt%以上12wt%以下
  6. 下記成分を下記比率含有することを特徴とする尿路症状改善効果のある組成物。
    烏霊参:150mg
    桑椹子:30mg
    覆盆子:30mg
    山薬:30mg
    地黄葉エキス末:30mg
    車前子:30mg
    サンシュユ:30mg
    ベニバナ:30mg
    乳糖(賦形剤):40mg
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