JP2007153662A - 金属窒化物ナノ粒子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的低温でかつ簡便な液相合成法により金属窒化物ナノ粒子を製造することができ、粒径が制御しやすく、粒径分布の狭い金属窒化物ナノ粒子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】周期律表1〜15族の金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属の窒化物より構成されてなり、粒径分布の変動係数が25%以下であることを特徴とする金属窒化物ナノ粒子、及び周期律表1〜15族の金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む金属塩の溶液に還元剤溶液を反応させて金属ナノ粒子分散液を得る工程と、該金属ナノ粒子分散液に窒素源を供給して金属ナノ粒子を窒化する工程と、を有することを特徴とする金属窒化物ナノ粒子の製造方法である。
【選択図】なし
【解決手段】周期律表1〜15族の金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属の窒化物より構成されてなり、粒径分布の変動係数が25%以下であることを特徴とする金属窒化物ナノ粒子、及び周期律表1〜15族の金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む金属塩の溶液に還元剤溶液を反応させて金属ナノ粒子分散液を得る工程と、該金属ナノ粒子分散液に窒素源を供給して金属ナノ粒子を窒化する工程と、を有することを特徴とする金属窒化物ナノ粒子の製造方法である。
【選択図】なし
Description
本発明は、液相合成可能な金属窒化物ナノ粒子およびその製造方法に関し、特に、粒径分布が狭く、結晶性が高く、簡便な方法で液相窒化処理ができる金属窒化物ナノ粒子及びその製造方法に関する。
近年世界的に、ナノ粒子の利用に関して注目されるようになり、多くの企業、公的機関および大学などで合成法、機能化などの取り組みがなされている。
ナノ粒子は表面エネルギーが非常に大きいため非常に反応性に富む一方、酸化や凝集などを起こしやすい欠点を有する。そのため、一次粒子状態または表面をそのまま維持することは難しい課題である。
ナノ粒子は表面エネルギーが非常に大きいため非常に反応性に富む一方、酸化や凝集などを起こしやすい欠点を有する。そのため、一次粒子状態または表面をそのまま維持することは難しい課題である。
金属酸化物ナノ粒子は、酸化状態であるため、空気中で比較的安定に存在し得るが、金属ナノ粒子、特に貴金属以外の金属ナノ粒子では速やかに酸化され、目的とする機能を出すことが難しい場合が多い。このため、金属ナノ粒子表面を有機物でキャッピングしたり、極表面のみ酸化して不働体化したりするなどの方法で安定化することが知られている。
一方、窒化状態も空気中で安定であることは知られているが、金属窒化物ナノ粒子の合成の多くは気相法で行われており、上記の金属酸化物ナノ粒子や金属ナノ粒子のように簡便な方法での合成法は少ない。このことから、金属窒化物ナノ粒子を液相法でかつ比較的低温で合成することが待望されている。
金属窒化物ナノ粒子を合成する方法の内、気相法の例として、特許文献1にはPVD(物理気相成長)法、非特許文献1および2にはPECVD(プラズマ化学気相成長)法による方法が開示されている。これらは基板に、直接薄膜を形成させる方法であるが、高温が必要であり粒径制御が困難である。固相法の例として、非特許文献3、4および5にはボールミリング法による方法が開示されているが、粒径分布が広く、かつ安定な分散液が得られにくい。
液相法は金属窒化物ナノ粒子の分散液が得られやすい点で有利である。この例として、非特許文献6には前駆体分子の熱分解法、また、非特許文献7にはオートクレーブ法が開示されている。両者とも600℃以上の高温での反応であり、さらにオートクレーブ法は高圧も必要であることから、粒径制御が困難であり、凝集も起きやすい欠点を有する。非特許文献8および特許文献2には、アジド化合物を用いた窒化物の合成法が開示されているが、この方法は、物質が非常に不安定であることおよび衝撃による爆発の危険性を有しており、さらに、高温高圧が必要となっているため簡便な方法とは言えない。
金属窒化物ナノ粒子を液相合成する比較的簡便な方法として、特許文献3には、テンプレートを使用して、その中で電気メッキによって金属窒化物ナノ粒子およびその他を合成する方法が開示されているが、これはサイズの揃ったテンプレートを作製することがキー技術であり、困難度が高い。また、特許文献4には、共重合体を有機溶媒中に溶解して構造体を形成させ、その中で金属ナノ粒子を合成する方法が開示されているが、共重合体と金属前駆体とが親和性を有することが必要であり、粒径分布の狭い金属ナノ粒子を生成させることが困難である。
WO2000068453号明細書
US2005066878号明細書
特表2003−511556号公報
特開2005−161238号公報
Journal of Vacuum Science & Technology, A: Vacuum, Surfaces, and Films,14(1),46-51(1996)
Proceedings-Electrochemical Society,96-5(Chemical Vapor Deposition),619-628(1996)
Funtai oyobi Funmatsu Yakin,44(12),1131-1142(1997)
Materials Science Forum,235-238(Pt.2,Synthesis and Properties of Mechanically Alloyed and Nanocrystalline Materials,Pt.2),517-522(1997)
Journal de Physique IV:Proceedings,3(C7,3RD EUROPEAN CONFERENCE ON ADVANCED MATERIALS AND PROCESSES, 1993,VOL.2),1425-1428(1993)
Journal of Materials Chemistry,14(21),3167-3176(2004)
Materials Research Bulletin,39(7-8),957-962(2004)
Abstracts of Papers,230th ACS National Meeting,Aug.28-Sep.1, 2005(2005)
本発明は、比較的低温でかつ簡便な液相合成法により製造することができ、粒径が制御しやすく、粒径分布の狭い金属窒化物ナノ粒子及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題に対し、鋭意検討の結果、以下に示す本発明により解決できることを見出した。すなわち、
<1> 周期律表1〜15族の金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属の窒化物より構成されてなり、粒径分布の変動係数が25%以下であることを特徴とする金属窒化物ナノ粒子である。
<1> 周期律表1〜15族の金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属の窒化物より構成されてなり、粒径分布の変動係数が25%以下であることを特徴とする金属窒化物ナノ粒子である。
<2> 周期律表1〜15族の金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む金属塩の溶液に還元剤溶液を反応させて金属ナノ粒子分散液を得る工程と、該金属ナノ粒子分散液に窒素源を供給して金属ナノ粒子を窒化する工程と、を有することを特徴とする金属窒化物ナノ粒子の製造方法である。
<3> 前記窒素源がアンモニアガスまたはアンモニウム塩溶液であることを特徴とする前記<2>に記載の金属窒化物ナノ粒子の製造方法である。
<4> 前記金属ナノ粒子を窒化する工程を80〜300℃下で行うことを特徴とする前記<2>または<3>に記載の金属窒化物ナノ粒子の製造方法である。
<5> 前記金属窒化物ナノ粒子分散液を得る工程が逆ミセル溶液中における反応工程を含むことを特徴とする前記<2>〜<4>のいずれか1項に記載の金属窒化物ナノ粒子の製造方法である。
<6> 前記金属窒化物ナノ粒子分散液を得る工程を不活性ガス中で行うことを特徴とする前記<2>〜<5>のいずれか1項に記載の金属窒化物ナノ粒子の製造方法である。
本発明によれば、比較的低温でかつ簡便な液相合成法により金属窒化物ナノ粒子を製造することができ、粒径が制御しやすく、粒径分布の狭い金属窒化物ナノ粒子及びその製造方法を提供することができる。
本発明の金属窒化物ナノ粒子は、周期律表1〜15族の金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属の窒化物より構成されてなり、粒径分布の変動係数が25%以下であることを特徴としている。
また、本発明の金属窒化物ナノ粒子の製造方法は、周期律表1〜15族の金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む金属塩の溶液に還元剤溶液を反応させて金属ナノ粒子分散液を得る工程と、該金属微粒子分散液に窒素源を供給して金属微粒子を窒化する工程とを有することを特徴としている。
また、本発明の金属窒化物ナノ粒子の製造方法は、周期律表1〜15族の金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む金属塩の溶液に還元剤溶液を反応させて金属ナノ粒子分散液を得る工程と、該金属微粒子分散液に窒素源を供給して金属微粒子を窒化する工程とを有することを特徴としている。
以下において、まず本発明における金属窒化物ナノ粒子について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることであるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を、それぞれ下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明の金属窒化物ナノ粒子の平均粒径は、1〜100nmであることが好ましく、1〜50nmであることがより好ましく、3〜30nmであることがさらに好ましい。
本発明の金属窒化物ナノ粒子の粒径分布の変動係数は25%以下であることを特徴とする。より好ましくは20%以下であり、さらに好ましくは15%以下であり、最も好ましくは10%以下である。変動係数を25%以下にすることで、表面特性を始めとするナノ粒子の物性が粒子間で均一となり、塗膜形成をした場合の膜物性の均一化に繋がる点で優位である。
金属窒化物ナノ粒子の平均粒径および粒径分布の変動係数の評価には透過型電子顕微鏡(TEM)を用いることができる。該粒子の結晶系を決めるにはTEMによる電子回折でもよいが、X線回折法が解析の精度が高いため好ましい。粒子の内部の組成分析には、電子線を細く絞ることができ、粒子を自動追尾する装置を付加したFE−TEMにEDAXを付け評価することが好ましい。また、粒子の磁気的性質の評価はVSMを用いて行うことができる。
本発明の金属窒化物ナノ粒子は、周期律表1〜15族の金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属の窒化物より構成されてなることを特徴とする。本発明の金属窒化物ナノ粒子は、周期律表3〜15族の金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属の窒化物より構成されてなることがより好ましい。
次に本発明における金属窒化物ナノ粒子の製造方法について説明する。
本発明においては、金属塩の溶液に還元剤溶液を反応させて還元反応を行う、換言すると、液相中で還元反応を行うが、そのような液相還元としては、沈殿法で分類すると、(1)1級アルコールを用いるアルコール還元法、(2)2級、3級、2価または3価のアルコールを用いるポリオール還元法、(3)熱分解法、(4)超音波分解法、(5)強力還元剤還元法、などを利用することができる。
また、反応系で分類すると、(6)高分子存在法、(7)高沸点溶媒法、(8)正常ミセル法、(9)逆ミセル法、などを利用することができる。この内、(5)と(9)の組み合わせが好ましく利用することができる。
前記還元反応は不活性ガス中で行うことが好ましい。不活性ガスとしては、例えば、N2、Ar、He、N2+H2(4%)等のガス等が挙げられる。
以下に逆ミセル法について詳述する。
本発明においては、金属塩の溶液に還元剤溶液を反応させて還元反応を行う、換言すると、液相中で還元反応を行うが、そのような液相還元としては、沈殿法で分類すると、(1)1級アルコールを用いるアルコール還元法、(2)2級、3級、2価または3価のアルコールを用いるポリオール還元法、(3)熱分解法、(4)超音波分解法、(5)強力還元剤還元法、などを利用することができる。
また、反応系で分類すると、(6)高分子存在法、(7)高沸点溶媒法、(8)正常ミセル法、(9)逆ミセル法、などを利用することができる。この内、(5)と(9)の組み合わせが好ましく利用することができる。
前記還元反応は不活性ガス中で行うことが好ましい。不活性ガスとしては、例えば、N2、Ar、He、N2+H2(4%)等のガス等が挙げられる。
以下に逆ミセル法について詳述する。
(逆ミセル法)
逆ミセル法は、少なくとも、(1)2種以上の逆ミセル溶液を混合して還元反応を行う還元工程と、(2)還元反応後に所定温度で熟成する熟成工程と、を有することが好ましい。本発明においては、還元工程の後に窒化処理を施す工程を設ける。熟成工程を設ける場合、該窒化工程とは別工程として設けてもよいし、窒化工程と一部または全部が同時に行われてもよい。以下、各工程について説明する。
逆ミセル法は、少なくとも、(1)2種以上の逆ミセル溶液を混合して還元反応を行う還元工程と、(2)還元反応後に所定温度で熟成する熟成工程と、を有することが好ましい。本発明においては、還元工程の後に窒化処理を施す工程を設ける。熟成工程を設ける場合、該窒化工程とは別工程として設けてもよいし、窒化工程と一部または全部が同時に行われてもよい。以下、各工程について説明する。
(1)還元工程:
まず、界面活性剤を含有する非水溶性有機溶媒と還元剤水溶液とを混合した逆ミセル溶液(I)を調製する。
まず、界面活性剤を含有する非水溶性有機溶媒と還元剤水溶液とを混合した逆ミセル溶液(I)を調製する。
前記界面活性剤としては、油溶性界面活性剤が用いられる。具体的には、スルホン酸塩型(例えば、エーロゾルOT(和光純薬製))、4級アンモニウム塩型(例えば、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド)、エーテル型(例えば、ペンタエチレングリコールドデシルエーテル)などが挙げられる。非水溶性有機溶媒中の界面活性剤量は、20〜200g/リットルであることが好ましい。
前記界面活性剤を溶解する非水溶性有機溶媒として好ましいものは、アルカン、エーテルおよびアルコール等が挙げられる。アルカンとしては、炭素数7〜12のアルカン類であることが好ましい。具体的には、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン等が好ましい。エーテルとしては、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル等が好ましい。アルコールとしては、エトキシエタノール、エトキシプロパノール等が好ましい。
本発明における還元剤としては、如何なる還元剤でも用いることができるが、還元性の強い、すなわち還元電位の高い還元剤が好ましい。好ましい還元剤としては、アルコール類;2価または3価のポリアルコール類;H2;HCHO、S2O6 2-、H2PO2 -、BH4 -、N2H5 +、H2PO3 -などを含む化合物;を単独で使用、または2種以上を併用することが好ましい。水溶液中の還元剤量は、金属塩1モルに対して、3〜50モルであることが好ましい。
ここで、逆ミセル溶液(I)溶液中の水と界面活性剤との質量比(水/界面活性剤)は、20以下となるようにすることが好ましい。質量比が20を超えると、沈殿が起きやすく、粒子も不揃いとなりやすいといった問題が生じることがある。質量比は、15以下とすることが好ましく、0.5〜10とすることがより好ましい。
上記とは別に、界面活性剤を含有する非水溶性有機溶媒と金属塩水溶液とを混合した逆ミセル溶液(II)を調製する。界面活性剤および非水溶性有機溶媒の条件(使用する物質、濃度等)については、逆ミセル溶液(I)の場合と同様である。
なお、逆ミセル溶液(I)と同種のものまたは異種のものを使用することができる。また、逆ミセル溶液(II)溶液中の水と界面活性剤との質量比も逆ミセル溶液(I)の場合と同様であり、逆ミセル溶液(I)の質量比と同一としてもよく、異なっていてもよい。
なお、逆ミセル溶液(I)と同種のものまたは異種のものを使用することができる。また、逆ミセル溶液(II)溶液中の水と界面活性剤との質量比も逆ミセル溶液(I)の場合と同様であり、逆ミセル溶液(I)の質量比と同一としてもよく、異なっていてもよい。
金属塩水溶液に含有される金属塩に含まれる金属元素は、周期律表の1〜15族の少なくとも1種の金属元素から選ばれる。元素種は任意に選択可能であるが、周期律表の3〜15族の少なくとも1種の金属元素から選ばれることが好ましい。金属窒化物ナノ粒子の種類としては、1種の金属の窒化物ナノ粒子、2種以上の合金の窒化物ナノ粒子など任意に選択ができる。また、内部と表面が異なる組成を有するコア/シェル型金属窒化物ナノ粒子や表面の一部に別組成を成長させるエピ型金属窒化物ナノ粒子も本発明により合成できる。
周期律表の1〜15族には貴金属が含まれる。貴金属(Au、Ag、Ru、Rh、Pd、Os、Pt)は窒化物にならないことは一般に知られており、本発明で示される金属窒化物ナノ粒子としては、コア/シェル型の内部や表面、あるいはエピ部における金属として含まれるものを意味する。
周期律表の1〜15族には貴金属が含まれる。貴金属(Au、Ag、Ru、Rh、Pd、Os、Pt)は窒化物にならないことは一般に知られており、本発明で示される金属窒化物ナノ粒子としては、コア/シェル型の内部や表面、あるいはエピ部における金属として含まれるものを意味する。
本発明における金属塩は通常の化合物または錯塩が用いられる。金属をMと表示すると、MxCly、Mx(NO3)y、Mx(SO4)y、Mx(CH3COO)y、HxMyClz、KxMyClz、NaxMyClz、(NH4)xMyClzおよび(NH4)xMy(C2O4)zなどが好ましく用いられる。ここで、x、yおよびzは全体の価数の合計が0となるように与えられる数である。
金属塩水溶液中の濃度(金属塩濃度として)は、0.1〜1000μmol/mlであることが好ましく、1〜100μmol/mlであることがより好ましい。
以上のようにして調製した逆ミセル溶液(I)と(II)とを混合する。混合方法としては、特に限定されるものではないが、還元の均一性を考慮して、逆ミセル溶液(II)を撹拌しながら、逆ミセル溶液(I)を添加して混合することが好ましい。混合終了後、還元反応を進行させることになるが、その際の温度は、−5〜30℃の範囲で、一定の温度とすることが好ましい。
還元温度が−5℃未満では、水相が凝結して還元反応が不均一になるといった問題が生じ、30℃を超えると、凝集または沈殿が起こりやすく系が不安定となることがある。好ましい還元温度は0〜25℃であり、より好ましくは5〜25℃である。
ここで、前記「一定温度」とは、設定温度をT(℃)とした場合、当該TがT±3℃の範囲にあることをいう。なお、このようにした場合であっても、当該Tの上限および下限は、上記還元温度(−5〜30℃)の範囲にあるものとする。
還元温度が−5℃未満では、水相が凝結して還元反応が不均一になるといった問題が生じ、30℃を超えると、凝集または沈殿が起こりやすく系が不安定となることがある。好ましい還元温度は0〜25℃であり、より好ましくは5〜25℃である。
ここで、前記「一定温度」とは、設定温度をT(℃)とした場合、当該TがT±3℃の範囲にあることをいう。なお、このようにした場合であっても、当該Tの上限および下限は、上記還元温度(−5〜30℃)の範囲にあるものとする。
還元反応の時間は、逆ミセル溶液の量等により適宜設定する必要があるが、1〜30分とすることが好ましく、5〜20分とすることがより好ましい。
還元反応は、粒径分布の単分散性に大きな影響を与えるため、できるだけ高速攪拌しながら行うことが好ましい。好ましい攪拌装置は高剪断力を有する攪拌装置であり、詳しくは、攪拌羽根が基本的にタービン型あるいはパドル型の構造を有し、さらに、その羽根の端もしくは、羽根と接する位置に鋭い刃を付けた構造であり、羽根をモーターで回転させる攪拌装置である。具体的には、ディゾルバー(特殊機化工業製)、オムニミキサー(ヤマト科学製)、ホモジナイザー(SMT製)などの装置が有用である。これらの装置を用いることにより、単分散なナノ粒子を安定な分散液として合成することができる。
前記逆ミセル溶液(I)および(II)の少なくともいずれかに、アミノ基またはカルボキシ基を1〜3個有する少なくとも1種の分散剤を、作製しようとする金属窒化物ナノ粒子1モル当たり、0.001〜10モル添加することが好ましい。
かかる分散剤を添加することで、より単分散で、凝集の無い粒子を得ることが可能となる。添加量が、0.001モル未満では、粒子の単分散性をより向上させされない場合があり、10モルを超えると凝集が起こる場合がある。
前記分散剤としては、金属窒化物ナノ粒子表面に吸着する基を有する有機化合物が好ましい。具体的には、アミノ基、カルボキシ基、スルホン酸基またはスルフィン酸基を1〜3個有するものであり、これらを単独または併用して用いることができる。
構造式としては、R−NH2、NH2−R−NH2、NH2−R(NH2)−NH2、R−COOH、COOH−R−COOH、COOH−R(COOH)−COOH、R−SO3H、SO3H−R−SO3H、SO3H−R(SO3H)−SO3H、R−SO2H、SO2H−R−SO2H、SO2H−R(SO2H)−SO2Hで表される化合物であり、式中のRは直鎖、分岐または環状の飽和、不飽和の炭化水素である。
構造式としては、R−NH2、NH2−R−NH2、NH2−R(NH2)−NH2、R−COOH、COOH−R−COOH、COOH−R(COOH)−COOH、R−SO3H、SO3H−R−SO3H、SO3H−R(SO3H)−SO3H、R−SO2H、SO2H−R−SO2H、SO2H−R(SO2H)−SO2Hで表される化合物であり、式中のRは直鎖、分岐または環状の飽和、不飽和の炭化水素である。
分散剤として特に好ましい化合物はオレイン酸である。オレイン酸はコロイドの安定化において周知の界面活性剤であり、粒子表面の塩基性点に吸着するので、鉄等の金属粒子を保護するのに用いられてきた。オレイン酸の比較的長い鎖(〜2nm)と構造内の二重結合は立体障害の原因となり、粒子間の強い磁気相互作用を打ち消す重要な働きはある。
エルカ酸やリノール酸など類似の長鎖カルボン酸もオレイン酸同様に(たとえば、8〜22の間の炭素原子を有する長鎖有機酸を単独でまたは組み合わせて用いることができる)用いられる。オレイン酸は(オリーブ油など)容易に入手できる安価な天然資源であるので好ましい。また、オレイン酸から誘導されるオレイルアミンもオレイン酸同様有用な分散剤で、粒子表面の酸性点に吸着する。オレイン酸とオレイルアミンを併用することで、酸性点、塩基性点に吸着させ、粒子の分散安定性を高めることができる。
エルカ酸やリノール酸など類似の長鎖カルボン酸もオレイン酸同様に(たとえば、8〜22の間の炭素原子を有する長鎖有機酸を単独でまたは組み合わせて用いることができる)用いられる。オレイン酸は(オリーブ油など)容易に入手できる安価な天然資源であるので好ましい。また、オレイン酸から誘導されるオレイルアミンもオレイン酸同様有用な分散剤で、粒子表面の酸性点に吸着する。オレイン酸とオレイルアミンを併用することで、酸性点、塩基性点に吸着させ、粒子の分散安定性を高めることができる。
次いで、以上のような還元工程により得られる金属ナノ粒子分散液に窒化処理を施す。本発明における窒化処理は、窒素源としてアンモニアガスまたはアンモニウム塩溶液が好ましく用いられる。アンモニアガスの場合は反応液中にバブリングすることが好ましく、流量としては0.5〜10L/分が好ましい。一方、アンモニウム塩溶液の場合、濃度10〜80%のものを使用することができる。添加量は、当量数で5〜20倍が好ましい。アンモニウム塩としては、水酸化アンモニウム、酢酸アンモニウムなどを用いることが好ましい。
本発明において、窒化処理は80〜300℃下で施すことが好ましく、より好ましくは、80〜250℃であり、さらに好ましくは、80〜200℃である。窒化処理時の温度が80℃未満では窒化反応が不十分となる場合があり、300℃を超えると有機溶媒の分解が起こり、分散能力が失われることがあるため、好ましくない。
窒化処理を施す時間としては、温度やその他の条件によって適宜設定するが、例えば、 30〜300分が好ましく、60〜300分がより好ましい。
(2)熟成工程:
還元反応終了後、反応後の溶液を熟成温度まで昇温する。前記熟成温度は、30〜90℃で一定の温度とすることが好ましく、その温度は、前記還元反応の温度より高くする。また、熟成時間は、5〜180分とすることが好ましい。熟成温度および時間が上記範囲より高温長時間側にずれると、凝集または沈殿が起きやすく、逆に低温短時間側にずれると、反応が完結しなくなり組成が変化することがある。好ましい熟成温度および時間は40〜80℃および10〜150分であり、より好ましい熟成温度および時間は40〜70℃および20〜120分である。
還元反応終了後、反応後の溶液を熟成温度まで昇温する。前記熟成温度は、30〜90℃で一定の温度とすることが好ましく、その温度は、前記還元反応の温度より高くする。また、熟成時間は、5〜180分とすることが好ましい。熟成温度および時間が上記範囲より高温長時間側にずれると、凝集または沈殿が起きやすく、逆に低温短時間側にずれると、反応が完結しなくなり組成が変化することがある。好ましい熟成温度および時間は40〜80℃および10〜150分であり、より好ましい熟成温度および時間は40〜70℃および20〜120分である。
ここで、前記「一定温度」とは、還元反応の温度の場合と同義(但し、この場合、「還元温度」は「熟成温度」となる)であるが、特に、上記熟成温度の範囲(30〜90℃)内で、前記還元反応の温度より5℃以上高いことが好ましく、10℃以上高いことがより好ましい。5℃未満では、処方通りの組成が得られないことがある。
前記熟成を行った後は、水と1級アルコールとの混合溶液で前記熟成後の溶液を洗浄し、その後、1級アルコールで沈殿化処理を施して沈殿物を生成させ、該沈殿物を有機溶媒で分散させる洗浄・分散工程を設けることが好ましい。かかる洗浄・分散工程を設けることで、不純物が除去され、磁気記録媒体の磁性層を塗布により形成する際の塗布性をより向上させることができる。また磁気記録媒体としたあとで経時による特性変化の防止、微小な塗膜欠陥生成を防止する効果がある。上記洗浄および分散は、少なくともそれぞれ1回、好ましくは、それぞれ2回以上行うことが好ましい。
洗浄で用いる前記1級アルコールとしては、特に限定されるものではないが、メタノール、エタノール等が好ましい。体積混合比(水/1級アルコール)は、10/1〜2/1の範囲にあることが好ましく、5/1〜3/1の範囲にあることがより好ましい。水の比率が高いと、界面活性剤が除去されにくくなることがあり、逆に1級アルコールの比率が高いと、凝集を起こしてしまうことがある。
以上のようにして、溶液中に分散した粒径分布の狭い金属窒化物ナノ粒子を得ることができる。
以下に実施例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、組成比、合成法、媒体作製法などは、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1]
高純度N2ガス中で下記の操作を行った。
三シュウ酸三アンモニウム鉄(Fe(NH4)3(C2O4)3・3H2O)(和光純薬製)0.86gをH2O(脱酸素処理済み)24mlに溶解した金属塩水溶液に、エーロゾルOT(東京化成製)24.8gをデカン120mlに溶解したアルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(I)を調製した。
高純度N2ガス中で下記の操作を行った。
三シュウ酸三アンモニウム鉄(Fe(NH4)3(C2O4)3・3H2O)(和光純薬製)0.86gをH2O(脱酸素処理済み)24mlに溶解した金属塩水溶液に、エーロゾルOT(東京化成製)24.8gをデカン120mlに溶解したアルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(I)を調製した。
NaBH4(和光純薬製)0.57gをH2O(脱酸素処理済み)24mlに溶解した還元剤水溶液に、エーロゾルOT(東京化成製)24.8gをデカン(和光純薬製)120mlに溶解したアルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(II)を調製した。
逆ミセル溶液(II)を22℃でオムニミキサー(ヤマト科学製)で高速攪拌しながら、逆ミセル溶液(I)を瞬時に添加した。スタートから8分後にオレイルアミン3mlを添加し、さらに10分後にマグネチックスターラー攪拌に変更した。その後、100℃に昇温して還流およびアンモニアガスを1L/分でバブリングしながら120分間熟成した。
室温に冷却後、オレイン酸3mlを添加して大気中に取出した。逆ミセルを破壊するために、H2O450mlとメタノール450mlとの混合液を添加して水相と油相とに分離した。油相側に金属ナノ粒子が分散した状態が得られた。油相側をH2O900ml+メタノール300mlで1回洗浄した。その後、エタノールを300ml添加して、3000rpm、10分間遠心分離してナノ粒子を沈降させた。上澄み液を除去して、ヘプタン(和光純薬製)40mlを添加して再分散した。さらに、エタノール40ml添加して、前記と同様の遠心分離操作を行ってナノ粒子を沈降させた。この操作をさらに2回行い最終的にヘプタン15ml、オレイルアミン50μlおよびオレイン酸50μlを添加してFe3Nナノ粒子分散液を得た。
上記Fe3Nナノ粒子をガラス基板に載せて乾燥し、X線回折測定(理学電機(株)製RINT2500を使用)した結果、Fe3N結晶を示すピークが得られた。さらに、Fe3Nナノ粒子をTEM撮影(日本電子(株)製JEM−2000FXを使用)し、得られたナノ粒子像を粒径測定器(カールツアイス Co.Ltd.製KS−300)で平均粒径と変動係数(標準偏差を平均粒径で除した値)を求めた結果、平均粒径15nm、変動係数14%の単分散度の高いFe3Nナノ粒子分散液であった。
[実施例2]
実施例1に対し、逆ミセル溶液(I)の金属塩を塩化クロム(CrCl3・6H2O)(和光純薬製)0.53gに置き換え、さらに、逆ミセル液(II)の還元剤をヒドラジン(N2H4・H2O)(和光純薬製)0.75gに置き換えたこと以外は実施例1と同様にしてCrNのナノ粒子分散液を得た。
実施例1と同様にX線回折測定を行い、CrNの結晶を示すピークが得られた。さらに、CrNナノ粒子の平均粒径と変動係数(標準偏差を平均粒径で除した値)を求めた結果、平均粒径8nm、変動係数11%の単分散度の高いCrNナノ粒子分散液であった。
実施例1に対し、逆ミセル溶液(I)の金属塩を塩化クロム(CrCl3・6H2O)(和光純薬製)0.53gに置き換え、さらに、逆ミセル液(II)の還元剤をヒドラジン(N2H4・H2O)(和光純薬製)0.75gに置き換えたこと以外は実施例1と同様にしてCrNのナノ粒子分散液を得た。
実施例1と同様にX線回折測定を行い、CrNの結晶を示すピークが得られた。さらに、CrNナノ粒子の平均粒径と変動係数(標準偏差を平均粒径で除した値)を求めた結果、平均粒径8nm、変動係数11%の単分散度の高いCrNナノ粒子分散液であった。
[実施例3]
高純度N2ガス中で下記の操作を行った。
塩化インジウム(InCl3・4H2O)(和光純薬製)0.29gをH2O(脱酸素処理済み)18mlに溶解した金属塩水溶液に、エーロゾルOT(東京化成製)24.8gをデカン120mlに溶解したアルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(I)を調製した。
高純度N2ガス中で下記の操作を行った。
塩化インジウム(InCl3・4H2O)(和光純薬製)0.29gをH2O(脱酸素処理済み)18mlに溶解した金属塩水溶液に、エーロゾルOT(東京化成製)24.8gをデカン120mlに溶解したアルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(I)を調製した。
NaBH4(和光純薬製)0.57gをH2O(脱酸素処理済み)18mlに溶解した還元剤水溶液に、エーロゾルOT(東京化成製)24.8gをデカン(和光純薬製)120mlに溶解したアルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(II)を調製した。
塩化ガリウム(GaCl3)0.18gをH2O(脱酸素処理済み)18mlに溶解した金属塩水溶液に、エーロゾルOT(東京化成製)24.8gをデカン(和光純薬製)120mlに溶解したアルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(III)を調製した。
NaBH4(和光純薬製)0.14gをH2O(脱酸素処理済み)4.5mlに溶解した還元剤水溶液に、エーロゾルOT(東京化成製)24.8gをデカン(和光純薬製)120mlに溶解したアルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(IV)を調製した。
逆ミセル溶液(II)を22℃でオムニミキサー(ヤマト科学製)で高速攪拌しながら、逆ミセル溶液(I)を瞬時に添加した。続いて、反応開始2分後に逆ミセル液(III)を瞬時に添加した。その後さらに2分後、逆ミセル液(IV)を瞬時に添加した。反応開始から10分後にマグネチックスターラー攪拌に変更して、100℃に昇温して還流しながら、酢酸アンモニウム溶液(50%)を5ml添加して120分間熟成した。
室温に冷却後、実施例1と同様の精製操作を行い、InGaNナノ粒子分散液を得た。
室温に冷却後、実施例1と同様の精製操作を行い、InGaNナノ粒子分散液を得た。
実施例1と同様にX線回折測定を行い、InGaNの結晶を示すピークが得られた。さらに、InGaNナノ粒子の平均粒径と変動係数(標準偏差を平均粒径で除した値)を求めた結果、平均粒径10nm、変動係数15%の単分散度の高いInGaNナノ粒子分散液であった。
[実施例4]
高純度N2ガス中で下記の操作を行った。
塩化金酸(HAuCl4・4H2O)(和光純薬製)0.82gをH2O(脱酸素処理済み)18mlに溶解した金属塩水溶液に、エーロゾルOT(東京化成製)24.8gをデカン120mlに溶解したアルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(I)を調製した。
高純度N2ガス中で下記の操作を行った。
塩化金酸(HAuCl4・4H2O)(和光純薬製)0.82gをH2O(脱酸素処理済み)18mlに溶解した金属塩水溶液に、エーロゾルOT(東京化成製)24.8gをデカン120mlに溶解したアルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(I)を調製した。
NaBH4(和光純薬製)0.57gをH2O(脱酸素処理済み)18mlに溶解した還元剤水溶液に、エーロゾルOT(東京化成製)24.8gをデカン(和光純薬製)120mlに溶解したアルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(II)を調製した。
チタンテトライソプロポキシド(Ti〔OCH(CH3)2〕4)0.28gをエタノール(和光純薬製、脱酸素処理済み)18mlに溶解したチタンカップリング剤に、エーロゾルOT(東京化成製)24.8gをデカン(和光純薬製)120mlに溶解したアルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(III)を調製した。
NaBH4(和光純薬製)0.14gをH2O(脱酸素処理済み)4.5mlに溶解した還元剤水溶液に、エーロゾルOT(東京化成製)24.8gをデカン(和光純薬製)120mlに溶解したアルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(IV)を調製した。
逆ミセル溶液(II)を22℃でオムニミキサー(ヤマト科学製)で高速攪拌しながら、逆ミセル溶液(I)を瞬時に添加した。反応開始3分後に逆ミセル液(III)を瞬時に添加した。その後さらに2分後、逆ミセル液(IV)を瞬時に添加した。反応開始から8分後にオレイルアミン3mlを添加し、その2分後にマグネチックスターラー攪拌に変更した。150℃に昇温して還流およびアンモニアガスを1L/分でバブリングしながら120分間熟成した。
室温に冷却後、実施例1と同様の精製操作を行い、Au/TiNのコア/シェル型ナノ粒子分散液を得た。
実施例1と同様にX線回折測定を行い、Au結晶を示すピークおよびTiN結晶を示すピークが得られた。さらに、Au/TiNナノ粒子の平均粒径と変動係数(標準偏差を平均粒径で除した値)を求めた結果、平均粒径8nm、変動係数12%の単分散度の高いAu/TiNナノ粒子分散液であった。
以上の実施例1〜4に示した通り、本発明によって、比較的低温でかつ簡便な液相合成法により、粒径分布の狭い金属窒化物ナノ粒子が得られた。
Claims (6)
- 周期律表1〜15族の金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属の窒化物より構成されてなり、粒径分布の変動係数が25%以下であることを特徴とする金属窒化物ナノ粒子。
- 周期律表1〜15族の金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む金属塩の溶液に還元剤溶液を反応させて金属ナノ粒子分散液を得る工程と、該金属ナノ粒子分散液に窒素源を供給して金属ナノ粒子を窒化する工程と、を有することを特徴とする金属窒化物ナノ粒子の製造方法。
- 前記窒素源がアンモニアガスまたはアンモニウム塩溶液であることを特徴とする請求項2に記載の金属窒化物ナノ粒子の製造方法。
- 前記金属ナノ粒子を窒化する工程を80〜300℃下で行うことを特徴とする請求項2または3に記載の金属窒化物ナノ粒子の製造方法。
- 前記金属窒化物ナノ粒子分散液を得る工程が逆ミセル溶液中における反応工程を含むことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の金属窒化物ナノ粒子の製造方法。
- 前記金属窒化物ナノ粒子分散液を得る工程を不活性ガス中で行うことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の金属窒化物ナノ粒子の製造方法。
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