JP2007152674A - 記録ヘッド、ヘッドカートリッジ、記録装置および記録制御方法 - Google Patents

記録ヘッド、ヘッドカートリッジ、記録装置および記録制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 記録画像の劣化や記録速度の低下を生じることなく、インクジェット記録方式による記録ヘッドの吐出口から吐出されるインク滴の吐出軌跡の偏倚を低減し、高品質な画像形成を実現する
【解決手段】 インクジェット記録ヘッドにおいて、第1の方向に配列されたインク吐出口と、インク吐出口の配列両端部にありインク吐出口各々の内部に設けられインクを吐出するためのエネルギーを発生する第1駆動素子および第2駆動素子と、インク吐出口の配列中央部にありインク吐出口各々の内部に設けられインクを吐出するためのエネルギーを発生する第3駆動素子とを有し、第1、第2及び第3駆動素子とは第1の方向に配列しており、第1及び第2駆動素子とは、夫々が設けられたインク吐出口の中心よりずれた位置に配置されることを特徴とする。
【選択図】図14

Description

本発明は記録ヘッドおよび記録ヘッドの制御技術に関するものである。特に、液体を吐出するための吐出口を有する記録ヘッド、その記録ヘッドを用いたヘッドカートリッジ、その記録ヘッドあるいはヘッドカートリッジを用いた記録装置、及び、記録制御方法に関する。
近年、インターネットやデジタルカメラの普及などにより、高階調のカラー印刷に対する需要も高まってきており、これに伴ってインクジェットプリンタの高性能化も進められつつある。高精細かつ高階調の高品位画像を記録する方法として以下の方法が知られている。
(1)インクを吐出するための吐出口の配列間隔を狭め、解像度の向上を図る。
(2)特定の色インクに対し、これに含まれる色剤の割合、つまり色剤の濃度が異なる複数の色インクをそれぞれ吐出する複数の記録ヘッドを用意し、必要に応じて濃インクと淡インクとを選択的に吐出することにより階調性の向上を図る。
(3)吐出口から吐出されるインク滴の大きさ、すなわちインク量を可変にすることにより階調性の向上を図る。
インクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッドという)の吐出口からインクを吐出させるための吐出エネルギーとして熱エネルギーを用い、インク中に気泡を発生させてその際の発泡圧力を利用する方法がある。この、サーマルタイプのインクジェット方式のプリンタにおいては、上述した(3)の方法が比較的困難であるので、(1)や(2)の方法が特に有効であると考えられる。
しかしながら、(2)の方法を実現しようとすると、特定の色インクに対して2つ以上の記録ヘッドが必要となり、コスト高になってしまう。従って、(1)のように吐出口の配列間隔を狭め、各吐出口から吐出される個々のインク滴の大きさを小さくして解像度の向上を図る方法が、製造コストの上昇をほとんど伴わないことから最も望ましい簡便な方法と考えられている。この時のインク滴の容量は、例えば10ピコリットル以下である。
このような小さなインク滴を吐出口から吐出させる場合、インクの加熱に伴って膜沸騰により成長する気泡を吐出口を介して大気に連通させる方式のものが開示されている。この方法は、膜沸騰により成長する気泡を大気に連通させずにインク滴を吐出する旧来のインクジェット方式のものと区別するため、バブルスルー方式と呼称される場合がある(特許文献1、2、3)。
気泡が大気に連通するバブルスルー方式の記録ヘッドは、インク滴の大きさを吐出口の幾何学的形状のみで決定できる。そのため、小インク滴を吐出するのに適しており、温度などの影響を受けにくく、インク滴の吐出量が旧来のインクジェット方式の記録ヘッドと比較して非常に安定しているという利点がある。したがって、高精細かつ高階調の高品位画像を比較的容易に記録することが可能である。
高精細かつ高階調の高品位画像を記録するには、1つの吐出口から極めて少量のインク滴を吐出させてプリントを行うことが好ましい。この場合、プリント速度の高速化のためには吐出口からインク滴を短周期で吐出させる必要がある。しかも、記録ヘッドを搭載するキャリッジを記録媒体に対して記録ヘッドの駆動周波数に同期して高速で走査移動させなければならない。このような観点から、インクジェットプリンタにおいては特にバブルスルー方式のものが適していると言える。
特開平4−10940号公報 特開平4−10941号公報 特開平4−10742号公報
このような記録ヘッドをキャリッジと共に記録媒体に沿って高速で走査移動させつつ、すべての吐出口からインク滴を連続的に吐出させ記録媒体(紙など)に対して記録する場合のインク滴の吐出状態を図1に示す。記録デューティ100%の場合、いわゆるベタ画像に対応している。なお、記録ヘッド101の走査方向は、この図1の図面に対して垂直な方向であり、図示しない複数の吐出口は図の左右方向に配列した状態となっている。
ベタプリントの際には、各吐出口に対応するすべてのヒータ(図示せず)が高い駆動周波数で駆動される。このため、吐出口から記録媒体102に向けて吐出するインク滴103の運動に伴い、その周囲に介在する粘性を持った空気もインク滴103の運動に引きずられて移動する。この結果、記録ヘッド101の吐出口が開口する吐出口面104近傍が記録ヘッド101の周囲よりも減圧傾向となる。そのため、特に吐出口の配列方向両端側に位置する吐出口から吐出されるインク滴103はその配列方向中央側に引き寄せられ、記録媒体102に対して所望の位置に記録出来なくなる。
このような現象の下で、複数回のキャリッジ走査によってベタ画像の形成を行った場合に、記録媒体に形成される画像を図2に模式的に示す。キャリッジは記録ヘッドと共に図面左右方向に走査しながら記録動作を行う。そのため、前回の走査移動によって形成されたべた画像201−1と次の走査によって形成されたべた画像201−2との間に白筋202が形成されてしまうことが理解されよう。この現象は、特に、吐出口の配列間隔を狭く設定し、1回の駆動操作によって10ピコリットル以下の少量のインク滴を高周期で吐出可能なバブルスルー方式の記録ヘッドを用いた場合において顕著に現れる。
吐出口から吐出されるインク滴の大きさ(体積)を大きくし、インク滴の慣性質量を増大させることによって、複数の吐出口の配列方向両端側に位置する吐出口から吐出されるインク滴の吐出軌跡の偏倚を低減することは可能である。しかしながら、インク滴を大きくすることは、高精細かつ高階調の画像を形成する上での障害になる。さらに、記録媒体に対するインク滴の浸透が遅れる上、記録媒体の膨潤に伴って記録画像の劣化を招来する可能性が高くなるという問題を生じる。
また、ヒータに対する駆動周波数を低く抑えることにより、上述したインク滴の吐出軌跡の偏倚を低減することも可能である。しかしながら、ヒータに対する駆動周波数を低くする結果、画像形成速度自体も遅くなってしまい、高速でプリントアウトするというユーザのニーズに応えることが困難になってしまうという問題を生じる。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、記録画像の劣化や記録速度の低下を生じることなく、吐出口から吐出されるインク滴の吐出軌跡の偏倚を低減する。そのようにして、高品質な画像形成を実現することが可能な記録ヘッドおよび記録ヘッドの制御技術に関するものである。特に、液体を吐出するための吐出口を有する記録ヘッド、その記録ヘッドを用いたヘッドカートリッジ、その記録ヘッドあるいはヘッドカートリッジを用いた記録装置、及び、記録方法を提供することを目的としている。
インクジェット記録ヘッドにおいて、第1の方向に配列されたn個のインク吐出口と、n個のインク吐出口の配列両端部にありn個より少ないm個のインク吐出口各々の内部に設けられインクを吐出するためのエネルギーを発生する第1駆動素子と、第1駆動素子が設けられたm個のインク吐出口各々の内部に設けられインクを吐出するためのエネルギーを発生する第2駆動素子と、n個のインク吐出口の配列中央部にあり(n−m)個のインク吐出口各々の内部に設けられインクを吐出するためのエネルギーを発生する第3駆動素子とを有し、m個の第1及び第2駆動素子と(n−m)個の第3駆動素子とは第1の方向に配列しており、第1及び第2駆動素子とは、夫々が設けられたインク吐出口の中心よりずれた位置に配置されることを特徴とする。
また、第1の方向に配列されたn個のインク吐出口を第1列のインク吐出口列とし、第1のインク吐出口列に平行にn個のインク吐出口からなる第2列のインク吐出口列をさらに有し、第2列のインク吐出口列の両端部にあるm個のインク吐出口各々の内部にはインクを吐出するためのエネルギーを発生する第1及び第2の駆動素子を設け、第2列のインク吐出口列の中央部にある前記(n−m)個のインク吐出口各々の内部にはインクを吐出するためのエネルギーを発生する第3駆動素子を設け、第2列のインク吐出口列に属するインク吐出口に設けられたm個の第1及び第2駆動素子と(n−m)個の第3駆動素子とも第1の方向に配列しており、第2列のインク吐出口列に属するインク吐出口に設けられた第1及び第2駆動素子とも夫々が設けられたインク吐出口の中心よりずれた位置に配置されることを特徴とする。。
さらに、第1列のインク吐出口列に属するn個のインク吐出口は等間隔で第1の方向に配列しており、第2列のインク吐出口列に属するn個のインク吐出口は第1列のインク吐出列に属するインク吐出口が配列されたのと同じ等間隔で第1の方向に配列しており、第1列のインク吐出口列に属するn個のインク吐出口の配置位置は第2列のインク吐出口列に属するn個のインク吐出口の配置位置から等間隔の1/2だけ第1の方向にずれていることを特徴とする。
なお、第1及び第2駆動素子はヒータであることを特徴とする。
さらに、第1及び第2駆動素子のヒータの発熱量は異なることを特徴とする。
また、第1及び第2のインク吐出口列に平行に夫々がn個のインク吐出口からなる第3及び第4列のインク吐出口列をさらに有し、第3及び4列のインク吐出口列の両端部にあるm個のインク吐出口各々の内部にはインクを吐出するためのエネルギーを発生する第4及び第5の駆動素子を設け、第3及び4列のインク吐出口列の中央部にある(n−m)個のインク吐出口各々の内部にはインクを吐出するためのエネルギーを発生する第6駆動素子を設け、第3及び4列のインク吐出口列に属するインク吐出口に設けられたm個の第4及び第5駆動素子と(n−m)個の第6駆動素子とも第1の方向に配列しており、第3及び4列のインク吐出口列に属するインク吐出口に設けられた第4及び第5駆動素子とも夫々が設けられたインク吐出口の中心よりずれた位置に配置されることを特徴とする。
さらに、第1及び2列のインク吐出口列に属するインク吐出口からのインク吐出量は第3及び4列のインク吐出口列に属するインク吐出口からのインク吐出量とは異なることを特徴とする。
あるいは、少なくとも第1列のインク吐出口列のn個のインク吐出口は交互に径の異なるインク吐出口から構成されることを特徴とする。
上記に記載のインクジェット記録ヘッドを用いたヘッドカートリッジ。
上記に記載のインクジェット記録ヘッドを走査して記録媒体に記録を行う記録装置において、記録媒体を搬送する搬送手段と、第1の方向が記録媒体の搬送方向となるようにインクジェット記録ヘッドを搭載するキャリッジと、キャリッジを前記搬送方向とは異なる方向に走査する走査手段と、第1駆動素子と第2駆動素子とを駆動するタイミングを制御する制御手段とを有し、制御手段により第1駆動素子と第2駆動素子とを駆動するタイミングをずらすことにより、インク吐出口列の両端部にあるインク吐出口から吐出されるインク液滴の吐出方向を制御することを特徴とする。
さらに、記録に用いる記録データから得られる記録デューティに従い、第1駆動素子と第2駆動素子とを駆動するタイミングを決定する決定手段を有することを特徴とする。
上記に記載のインクジェット記録ヘッドを走査して記録媒体に記録を行う際の記録制御方法であって、記録媒体を搬送する搬送工程と、第1の方向が記録媒体の搬送方向となるようにインクジェット記録ヘッドをキャリッジに搭載してキャリッジを搬送方向とは異なる方向に走査する走査工程と、走査工程におけるインクジェット記録ヘッドの走査記録中に第1駆動素子と第2駆動素子とを駆動するタイミングを制御する制御工程とを有し、制御工程において第1駆動素子と第2駆動素子とを駆動するタイミングをずらすことによりインク吐出口列の両端部にあるインク吐出口から吐出されるインク液滴の吐出方向を制御することを特徴とする。
本発明によれば、記録画像の劣化や記録速度の低下を生じることなく、吐出口から吐出されるインク滴の吐出軌跡の偏倚を低減し、高品質な画像形成を実現することができるいう効果がある。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施例について詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施例では、インクジェット方式に従う記録ヘッドを用いた記録装置を例に挙げて説明する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合に限らない。有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきものである。つまり、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
<インクジェット記録装置の構造>
図3は、本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置(以下、記録装置という)の機構部分の外観斜視図である。
記録装置のシャシー10は、所定の剛性を有する複数の板状金属部材により構成され、この記録装置の骨格をなす。シャシー10には、図示しないシート状の記録媒体を記録装置の内部へと自動的に給送する媒体給送部11がある。また、媒体給送部11から1枚ずつ給送される記録媒体を所望のプリント位置へ導くと共にこのプリント位置から媒体排出部12へと記録媒体を導く媒体搬送部13がある。さらに、プリント位置に搬送された記録媒体に所定のプリント動作を行うプリント部と、このプリント部に対する回復処理を行うヘッド回復部14とが組み付けられている。
なお、プリント部は、キャリッジ軸15に沿って移動可能に支持されたキャリッジ16と、キャリッジ16にヘッドセットレバー17を介して着脱可能に搭載されるヘッドカートリッジ18とからなる。
図4は、図3に示す記録装置に用いられるヘッドカートリッジを分解した状態の外観斜視図である。また、図5は、図4に示すヘッドカートリッジにおけるインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッドという)周辺の外観斜視図である。
ヘッドカートリッジ18が搭載されるキャリッジ16には、ヘッドカートリッジ18の記録ヘッド19をキャリッジ16上の所定の装着位置に位置決めするためのキャリッジカバー20がある。また、記録ヘッド19のタンクホルダ21と係合して記録ヘッド19を所定の装着位置に位置決めするように押圧する前述のヘッドセットレバー17が設けられている。この実施例の着脱手段としてのヘッドセットレバー17は、キャリッジ16の上部に図示しないヘッドセットレバー軸に対して回動可能に設けられる。また記録ヘッド19との係合部には、ばね付勢される図示しないヘッドセットプレートが設けられ、このヘッドセットプレートのばね力によって記録ヘッド19を押圧しながらキャリッジ16に装着するようになっている。
記録ヘッド19に対するキャリッジ16の別の係合部には、図示しないコンタクトフレキシブルプリントケーブル(以下、コンタクトFPCと称す)22の一端部が連結されている。さらに、コンタクトFPC22の一端部に形成された図示しないコンタクト部と、記録ヘッド19に設けられた外部信号入力端子であるコンタクト部23とが電気的に接触している。そのようにして、プリントのための各種情報の授受や記録ヘッド19への電力の供給などを行い得るようになっている。
コンタクトFPC22のコンタクト部とキャリッジ16との間には、図示しないゴムなどの弾性部材が設けられる。この弾性部材の弾性力とヘッドセットプレートによる押圧力とによって、コンタクトFPC22のコンタクト部と記録ヘッド19のコンタクト部23との確実な接触を可能とするようになっている。コンタクトFPC22の他端部は、キャリッジ16の背面に搭載された図示しないキャリッジ基板に接続されている。
本実施例におけるヘッドカートリッジ18は、インクを貯留するインクタンク24と、インクタンク24から供給されるインクをプリント情報に応じて記録ヘッド19の吐出口25(後述の図7参照)から吐出させる前述の記録ヘッド19とを有する。本実施例の記録ヘッド19は、キャリッジ16に対して着脱可能に搭載される、いわゆるカートリッジ方式を採用している。
また、本実施例では写真調の高画質なカラープリントを可能とするため、独立した6個のインクタンク24を使用可能としている。なお、6個のインクタンク24には、例えば黒色(K),淡シアン色(LC),淡マゼンタ色(LM),シアン色(C),マゼンタ色(M)および黄色(Y)の各色インクが充填されている。各インクタンク24には、ヘッドカードリッジ18に対して係止し得る弾性変形可能な取り外し用レバー26が設けられ、取り外し用レバー25を操作することにより、記録ヘッド19に対してそれぞれ取り外し可能となっている。
さらに、以上では、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。
<インクジェット記録装置の制御構成>
図6は、インクジェット記録装置の内部機能を示すブロック図である。
図に示すように、コントローラ600は、MPU601、後述する制御シーケンスに対応したプログラム、所要のテーブル、その他の固定データを格納したROM602がある。また、キャリッジモータM1の制御、搬送モータM2の制御、及び、記録ヘッド19の制御のための制御信号を生成する特殊用途集積回路(ASIC)603がある。さらに、画像データの展開領域やプログラム実行のための作業用領域等を設けたRAM604がある。そして、MPU601、ASIC603、RAM604を相互に接続してデータの授受を行うシステムバス605がある。そして、以下に説明するセンサ群からのアナログ信号を入力してA/D変換し、デジタル信号をMPU601に供給するA/D変換器606などで構成される。
また、610は画像データの供給源となるコンピュータ(或いは、画像読取り用のリーダやデジタルカメラなど)でありホスト装置と総称される。ホスト装置610とインクジェット記録装置との間ではインタフェース(I/F)611を介して画像データ、コマンド、ステータス信号等を送受信する。
さらに、620はスイッチ群であり、操作者による指令入力を受けるためのスイッチから構成される。たとえば、電源スイッチ621、プリント開始を指令するためのプリントスイッチ622、及び記録ヘッド19のインク吐出性能を良好な状態に維持するための処理(回復処理)の起動を指示するための回復スイッチ623などがある。630はホームポジションhを検出するためのフォトカプラなどの位置センサ631、環境温度を検出するために記録装置の適宜の箇所に設けられた温度センサ632等から構成される装置状態を検出するためのセンサ群である。
さらに、640はキャリッジ2を矢印A方向に往復走査させるためのキャリッジモータM1を駆動させるキャリッジモータドライバ、642は記録媒体Pを搬送するための搬送モータM2を駆動させる搬送モータドライバである。
ASIC603は、記録ヘッド3による記録走査の際に、RAM602の記憶領域に直接アクセスしながら記録ヘッドに対して記録素子(吐出ヒータ)の駆動データ(DATA)を転送する。
<記録ヘッドの構造>
図7は、図4に示すヘッドカートリッジにおけるヘッド基板の外観斜視図である。また、図8は、図7に示すヘッド基板の断面構造を示す図である。さらに、図9は、本実施例に係る記録ヘッドの吐出口およびヒータの配列状態を示す図である。
記録ヘッド19は、後述するプリント素子基板27,前述のタンクホルダ21などから構成されている。なお、本実施例におけるプリント素子基板27は、厚さが0.5mm〜1mmのシリコン基板の上に成膜技術を用いて電気熱変換体(以下、ヒータと呼ぶ),共通インク室31,インク路33,吐出口25などを形成したものである。なお、ここでは、インク吐出の駆動素子としてヒータを用いるよう説明するが、ピエゾ素子など他の駆動素子を用いてもよい。
プリント素子基板27には、これを貫通する長孔状のインク供給口28が形成されている。インク供給口28の両側には、記録媒体の搬送方向、つまりインク供給口28の長手方向に沿って所定間隔で2列に並ぶ複数(ここでは1列あたり256個)のヒータ29が相互に半ピッチずらした状態で形成されている。そして、それぞれの列の中心間距離は233μmであり、それぞれヒータを構成している。プリント素子基板27には、ヒータ29の他、ヒータ29と記録装置本体側との電気的接続を行うための電極端子30およびアルミニウムなどで形成される図示しない電気配線などが成膜技術によって形成されている。
プリント素子基板27に形成された電極端子30に対して連結される電気配線基板(不図示)は、プリント素子基板27にインクを吐出するための電気信号を印加するためのものである。また、電気配線基板は、プリント素子基板27に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し、記録装置本体からの電気信号を受け取るための前述のコンタクト部23とを有している。なお、コンタクト部23はタンクホルダ21の背面側に位置決め固定されている。電気配線基板を介して図示しない駆動ICからヒータ29に対する駆動信号が与えられ、同時に駆動電力がヒータ29に供給される。
なお、インクタンク24を着脱可能に保持するタンクホルダ21には、インクタンク24からプリント素子基板27のインク供給口28に亙るインク流路が形成されている。
プリント素子基板27上には、インク供給口28に連通する共通インク室31を介してヒータ29とそれぞれ正対する複数の吐出口25を有する上板部材32が形成される。すなわち、上板部材32とプリント素子基板27との間には、個々の吐出口25と共通インク室31とに連通するインク路33が形成され、隣接するインク路33の間には仕切り壁34が形成される。共通インク室31,インク路33および仕切り壁34などは、吐出口25と同様にフォトリソグラフィ技術により上板部材32と共に形成される。
インク供給口28から各インク路33内に供給される液体は、対応するインク路33に臨むヒータ29に駆動信号が与えられることにより、ヒータ29の発熱に伴って沸騰し、これにより発生する気泡の圧力によって吐出口25から吐出される。この場合、共通インク室31内で発生する気泡は、その成長に伴って吐出口25から大気連通状態となる。
図10は、従来の記録ヘッドの吐出口の配列形態の例を示す。従来(図10)の、記録ヘッド19をキャリッジ16と共に記録媒体に沿って高速で走査移動させつつすべての吐出口25からインク滴を連続的に吐出させ、いわゆるベタ画像を記録媒体に記録した場合、図2を用いて前述したように白筋202が生じる。たとえば、図10の記録ヘッドのヒータ29と吐出口25の間隔を600dpi間隔ですべて等しく設定した場合においては、白筋202の幅が70μm程度にも達することが判明した。
図11は、従来の記録ヘッドを用いてマルチパス記録で形成したベタ画像の模式図を示す。写真調の記録を行う際には、複数回のパスで画像を形成するが、図11に示されるように、パスのつなぎ部分1102がうっすら薄くなりムラとなって見える。なお、図11において1110は記録ヘッド19の記録幅である。
図12は、記録デューティとずれの量との関係の実測値を示す図である。本実測値は、記録媒体としてCANON製PR−101紙を用い、4パスで記録を行った場合のものである。なお、ここで記録デューティとは、ある記録タイミング(瞬間)における、吐出口列の吐出口全体の数に対する、インク吐出が行われている吐出口の数の割合を示している。例えば、100%が記録幅1110のベタ記録に相当し、4パス記録の際の最大デューティは25%に相当する。図に示すとおり、減圧空気により中央に引き寄せられる量は記録デューティに応じて変化する。
本実施例に係る記録ヘッド(図9)は、従来の記録ヘッド(図10)と、吐出口配列の両端部分に吐出口配列方向に配置された複数のヒータを有する点が異なる。なお、ここでは図9に示す配列状態において、吐出口37の間隔は600dpi(42.3μm)間隔に設定されているとする。また、一方の列の吐出口37の配列方向両端から数えて20個目までは、第1駆動素子であるヒータ29aと第2駆動素子であるヒータ29bの2つが吐出口の配列方向に配置されているとする。また、他方の列は、一方の列に対してこれらの吐出口の間隔の1/2だけずらして配置されており、2列合わせた吐出口の配列密度はほぼ1200dpiとなる。
本実施例では、ヒータ29は一辺が24μmの正方形で、ヒータ29a、29bは、それぞれ12.5μm×28μmで、吐出口37は直径が14μmの円形であり、約4ピコリットル(pl)のインク滴が吐出される。また、インク滴が吐出口37から吐出され、吐出速度は10〜15m/sである。なお、吐出口37の形状として本実施例のような円形以外に、長方形や星形のような形状に設定してもよい。
以下の説明では、図9に示す配列状態の吐出口から約4pl吐出させた場合を想定し、それらの配列方向両端部にそれぞれ位置する合計40個の吐出口にヒータ29a、29bの2つのヒータを配置する場合を例に説明を行う。
図13は、本実施例に係る記録ヘッドにおけるヒータの駆動タイミングを例示的に示す図である。また、図14は、図13に示す駆動タイミングにおける記録ヘッドからのインク滴吐出方向を例示的に示す図である。
図13(a)は、ヒータ29a、29bをほぼ同時に駆動し図14(a)のようにインクをまっすぐ吐出させるために用いる駆動パルスを示している。このような駆動パルスを用いることで、2つのヒータ29a、29bは、従来の単一のヒータの場合と同じように振舞う。このような駆動パルスは、記録デューティの低い時に用いられる。
一方、図13(b)は、ヒータ29a、29bをずらし量(Δt)だけ時間をずらして駆動し、図14(b)のようにインクの吐出方向を正面からずれた方向に吐出させるために用いる駆動パルスを示している。このような駆動パルスは、記録デューティの高い時に用いられる。なお、図14(b)のように、吐出口の正面方向からずらして吐出されたインク滴は吐出口配列の中央で発生する減圧空気により引き寄せられ、記録媒体に到達したインク滴は最終的に吐出口のほぼ正面方向に修正される。
図15は、本実施例に係る記録ヘッドを用いベタ画像を記録する場合のインク滴の吐出状態を例示的に示す図である。図15の左右方向で示される吐出口配列の両端部に位置する吐出口から、吐出口配列中央に向かう方向とは逆の方向に吐出させたインク滴は、吐出口配列中央の減圧空気に引き寄せられる。その結果、記録媒体に対しては所望の位置に記録されることとなることが理解されよう。なお、ここでは説明を簡単にするために、図9に対応して吐出口配列の中央部分1503および左右の両端部1502,1504の3つの領域に分けているが、より細かく領域を分割し、吐出方向の制御を行ってもよい。
<記録動作時のフロー>
図16は、本実施例に係る記録ヘッドを用いた記録動作のフローチャートである。
処理フローはホスト装置などからの画像データの入力をトリガに実行される。なお、前述したように、画像データの処理はMPU601がROM602に記憶されたプログラムを実行することにより実現され、処理されたデータをもとにASIC603は制御信号を生成し記録ヘッド19の制御を行う。ここでは、記録ヘッド19の吐出口列の両端部1502,1504にある吐出口からのインク吐出制御について述べる。なお、ここでは、ROM602には記録デューティに対応したずらし量Δtを示すテーブル(以下、吐出タイミングテーブルと呼ぶ)が記憶されているものとする。
ステップS1601では、MPU601は、入力された画像データの処理を行う。例えば、ホスト装置などから、黒色(K),淡シアン色(LC),淡マゼンタ色(LM),シアン色(C),マゼンタ色(M)および黄色(Y)の各色に対応する画像データを入力し、RAM604に一時記憶する。なお、以降では説明を簡単にするため黒色(K)1色についてのみ説明するが、他の色についても同様に処理がなされる。また、図9では吐出口列Aおよび吐出口列Bの2列から構成されているが、吐出口列Aのみについて着目し説明する。
ステップS1602では、MPU601は、記録タイミング(t)における画像形成(つまりインク滴の吐出)における、黒色(K)インクを吐出する記録ヘッドでの記録デューティを導出する。導出は、RAM604に記憶された黒色(K)の画像データを記録ヘッドの記録動作サイクルごとに読み出すことによりなされる。
ステップS1603では、MPU601は、ステップS1602で導出された、記録デューティに対応したずらし量(Δt)をROM602に記憶された吐出タイミングテーブルから読み出し、ASIC603に通知する。
ステップS1604では、ASIC603は、記録タイミング(t)における黒色(K)のラスタデータをRAM604から読み出し、ステップS1603でMPU601から通知されたずらし量(Δt)だけずらしてヒータ29a、29bを駆動する。なお、駆動され記録された記録タイミング(t)における黒色(K)のラスタデータはRAM604から消去される。
ステップS1605では、MPU601は、黒色(K)のラスタデータがRAM604に存在しているか否かを判断する。存在していない場合は記録すべき画像データは終了したと判断しフローを終了する。存在している場合は、ステップS1602に戻り、記録タイミング(t+ΔT)での画像データを用いて引き続き処理を行う。
以上詳細に説明したように、吐出口配列の両端部分に吐出口配列方向に配置された複数のヒータを有する構成の記録ヘッドを用いる。そして、記録デューティに従って、駆動パルスの投入タイミングを変化させ、インク吐出方向をずらして、画像形成を行うことにより、従来記録ヘッドの記録走査毎に発生していた白筋などを大幅に低減可能となる。つまり、吐出口配列の両端部分の吐出口から吐出口配列の中央に向かう方向とは逆の方向にずらして吐出される。しかしインク滴は、吐出口配列の中央で発生する減圧空気により引き寄せられ、記録媒体に到達したインク滴は結果的に所望の位置(吐出口正面方向)に修正されることとなる。
なお、本実施例では説明を簡単にするため、吐出口配列の両端部分にある吐出口各々に設けられた2つの駆動素子に投入する駆動パルスの投入タイミングのずれが等しいとして説明を行った。しかし、吐出口配列中央からの距離に応じてそのずれを変化させるように構成してもよい。つまり、両端に近いほど吐出方向の修正量が大きくなるように、両端部に近いほどそのずれが大きくなるよう構成してもよい。
ここでは、実施例1とは、記録ヘッドの吐出口およびヒータの配列状態が異なる記録ヘッドを用いた例について説明する。他の部分については実施例1とほぼ同様であるため詳細な説明は省略する。
<記録ヘッドの構造>
図17は、実施例2に係る記録ヘッドの吐出口およびヒータの配列状態を示す図である。吐出口配列の両端部分に吐出口配列方向に配置された、第1駆動素子であるヒータ29cと第2駆動素子であるヒータ29dの2つを有する点では実施例1と同様であるが、ヒータ29cとヒータ29dの2つの大きさが異なっている。なお、大きさの異なるヒータとして表現しているが、必ずしも物理的に大きさの異なるヒータである必要は無く、発熱量の異なるヒータであれば物理的には同じ大きさであってもよい。
また、実施例1と同様ピエゾ素子などを駆動素子として用いることも可能である。なお、ヘッド基板の外観斜視図(図7)及びヘッド基板の断面構造(図8)については実施例1と同様である。
以上、図17に示すようにヒータを配置することにより、実施例1におけるずらし量(Δt)と同様のずらし量を与えた場合に吐出方向の制御範囲がより広くすることが出来る。なお、図17に示すように、吐出口配列の中央部分に近いヒータ29cを29dに比較し大きなヒータとすることにより、実施例1に比較し、より小さなずらし量(Δt)を与えても実施例1における吐出方向の制御範囲と同程度の制御範囲を実現することが出来る。
ここでは、実施例1、2とは、記録ヘッドの吐出口およびヒータの配列状態が異なる記録ヘッドを用いた例について説明する。他の部分については実施例1とほぼ同様であるため詳細な説明は省略する。
<記録ヘッドの構造>
図18は、実施例3に係る記録ヘッドの吐出口およびヒータの配列状態を示す図である。吐出口配列の両端部分に吐出口配列方向に配置された、第1駆動素子であるヒータ29aと第2駆動素子であるヒータ29bの2つを有する点では実施例1と同様であるが、より小さな吐出口を有する吐出口列C、Dを有する点が異なっている。
ここでは、例として吐出口列A〜Dのそれぞれの吐出口37、38は600dpi(42.3μm)間隔に配置している。また、吐出口列B、Dは、対応する他方の吐出口列A、Cに対して配列間隔の1/2だけずらして吐出口37、38を配置している。従って吐出口列AおよびB(または、CおよびD)を組み合わせた吐出口37(38)の配列密度はほぼ1200dpiとなる。
ヒータ29は一辺が24μmの正方形で、ヒータ29a、29bは12μm×28μmで、吐出口37は直径が14μmの円形であり、約4ピコリットル(pl)のインク滴が吐出されるよう構成した。一方、ヒータ129は一辺が22μmの正方形で、ヒータ129a、129bは、11μm×27μmで、吐出口38は直径が12μmの円形であり、約2ピコリットル(pl)のインク滴が吐出されよう構成した。なお、吐出速度は双方とも10〜15m/sである。
以上、図18に示すように吐出口およびヒータを配置することにより、大きさ(体積)が異なるインク滴を吐出することが可能となり、実施例1に比較し、より高い階調での記録が可能となる。さらに、実施例1と同様、従来は記録ヘッドの記録操作毎に発生していた白筋などを大幅に低減可能となる。
ここでは、実施例1〜3とは、記録ヘッドの吐出口およびヒータの配列状態が異なる記録ヘッドを用いた例について説明する。他の部分については実施例1とほぼ同様であるため詳細な説明は省略する。
<記録ヘッドの構造>
図19は、実施例4に係る記録ヘッドの吐出口およびヒータの配列状態を示す図である。吐出口配列の両端部分に吐出口配列方向に配置された、第1駆動素子であるヒータ29aと第2駆動素子であるヒータ29bの2つを有する。この点では実施例1と同様であるが、交互に千鳥配置され、吐出される液滴の体積が異なる吐出口を少なくとも2つ以上有する点が異なっている。
ここでは、例として大きさの異なる2種の吐出口(吐出口37、吐出口38)を交互に600dpi(42.3μm)間隔に配置している。なお吐出口列Aと吐出口列Bは、図面左右方向でお互いの吐出口のサイズが反転するよう吐出口38と吐出口37を配置している。
ヒータ29は一辺が24μmの正方形で、ヒータ29a、29bは12μm×28μmで、吐出口37は直径が14μmの円形であり、約4ピコリットル(pl)のインク滴が吐出されるよう構成した。一方、ヒータ129は一辺が22μmの正方形で、ヒータ129a、129bは11μm×27μmで、吐出口38は直径が12μmの円形で、約2ピコリットル(pl)のインク滴が吐出されるよう構成した。
以上、図19に示すように吐出口およびヒータを配置することにより、大きさ(体積)が異なるインク滴を吐出することが可能となる。例えば、大きなインク液滴を使って画素を形成し、記録密度を抑えて高速に画像を記録することもできるし、小さなインク液滴を使って画素を形成し、記録密度を上げて高精細かつ高階調の高品位な画像を記録することもできる。さらに、実施例1と同様、従来は記録ヘッドの記録操作毎に発生していた白筋などを大幅に低減可能となる。
また、ここではインクを吐出するための駆動素子としてヒータを使用し説明を行ったが、例えばピエゾ素子などを他の駆動素子を適用してもよい。さらに、記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたヘッドカートリッジに用いてもよい。
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものがある。その他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
従来の記録ヘッドを用いベタ画像の記録を行う場合のインク滴の吐出状態を示す図である。 キャリッジ走査移動を伴い1パス記録で形成されたベタ画像の模式図である。 本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置の機構部分の外観斜視図である。 図3に示すインクジェット記録装置に用いられるヘッドカートリッジを分解した状態の外観斜視図である。 図4に示すヘッドカートリッジにおける記録ヘッドの外観斜視図である。 図3に示すインクジェット記録装置の内部機能を示すブロック図である。 図4に示すヘッドカートリッジにおけるヘッド基板の外観斜視図である。 図7に示すヘッド基板の断面構造を示す図である。 実施例1に係る記録ヘッドの吐出口およびヒータの配列状態を示す図である。 従来の記録ヘッドの吐出口の配列状態を示す図である。 従来の記録ヘッドを用いてマルチパス記録で形成されたベタ画像の模式図である。 記録デューティとずれの量との関係の実測値を示す図である。 吐出口におけるヒータの駆動タイミングを例示的に示す図である。 吐出口からのインク滴吐出方向を例示的に示す図である。 実施例1に係る記録ヘッドを用いベタ画像を記録する場合のインク滴の吐出状態を示す図である。 実施例1に係る記録ヘッドを用いた記録動作のフローチャートである。 実施例2に係る記録ヘッドの吐出口およびヒータの配列状態を示す図である。 実施例3に係る記録ヘッドの吐出口およびヒータの配列状態を示す図である。 実施例4に係る記録ヘッドの吐出口およびヒータの配列状態を示す図である。

Claims (12)

  1. 第1の方向に配列されたn個のインク吐出口と、
    前記n個のインク吐出口の配列両端部にあり、前記n個より少ないm個のインク吐出口各々の内部に設けられ、インクを吐出するためのエネルギーを発生する第1駆動素子と、
    前記第1駆動素子が設けられたm個のインク吐出口各々の内部に設けられ、インクを吐出するためのエネルギーを発生する第2駆動素子と、
    前記n個のインク吐出口の配列中央部にあり、(n−m)個のインク吐出口各々の内部に設けられ、インクを吐出するためのエネルギーを発生する第3駆動素子とを有し、
    前記m個の第1及び第2駆動素子と前記(n−m)個の第3駆動素子とは前記第1の方向に配列しており、
    前記第1及び第2駆動素子とは、夫々が設けられたインク吐出口の中心よりずれた位置に配置されることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 前記第1の方向に配列されたn個のインク吐出口を第1列のインク吐出口列とし、
    前記第1のインク吐出口列に平行に、n個のインク吐出口からなる第2列のインク吐出口列をさらに有し、
    前記第2列のインク吐出口列の両端部にある前記m個のインク吐出口各々の内部には、インクを吐出するためのエネルギーを発生する前記第1及び第2の駆動素子を設け、
    前記第2列のインク吐出口列の中央部にある前記(n−m)個のインク吐出口各々の内部には、インクを吐出するためのエネルギーを発生する第3駆動素子を設け、
    前記第2列のインク吐出口列に属するインク吐出口に設けられた前記m個の第1及び第2駆動素子と前記(n−m)個の第3駆動素子とも前記第1の方向に配列しており、
    前記第2列のインク吐出口列に属するインク吐出口に設けられた第1及び第2駆動素子とも、夫々が設けられたインク吐出口の中心よりずれた位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 前記第1列のインク吐出口列に属するn個のインク吐出口は等間隔で前記第1の方向に配列しており、
    前記第2列のインク吐出口列に属するn個のインク吐出口は、前記第1列のインク吐出列に属するインク吐出口が配列されたのと同じ等間隔で前記第1の方向に配列しており、
    前記第1列のインク吐出口列に属するn個のインク吐出口の配置位置は、前記第2列のインク吐出口列に属するn個のインク吐出口の配置位置から前記等間隔の1/2だけ前記第1の方向にずれていることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 前記第1及び第2駆動素子はヒータであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 前記第1及び第2駆動素子のヒータの発熱量は異なることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録ヘッド。
  6. 前記第1及び第2のインク吐出口列に平行に、夫々がn個のインク吐出口からなる第3及び第4列のインク吐出口列をさらに有し、
    前記第3及び4列のインク吐出口列の両端部にある前記m個のインク吐出口各々の内部には、インクを吐出するためのエネルギーを発生する第4及び第5の駆動素子を設け、
    前記第3及び4列のインク吐出口列の中央部にある前記(n−m)個のインク吐出口各々の内部には、インクを吐出するためのエネルギーを発生する第6駆動素子を設け、
    前記第3及び4列のインク吐出口列に属するインク吐出口に設けられた前記m個の第4及び第5駆動素子と前記(n−m)個の第6駆動素子とも前記第1の方向に配列しており、
    前記第3及び4列のインク吐出口列に属するインク吐出口に設けられた第4及び第5駆動素子とも、夫々が設けられたインク吐出口の中心よりずれた位置に配置されることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
  7. 前記第1及び2列のインク吐出口列に属するインク吐出口からのインク吐出量は、前記第3及び4列のインク吐出口列に属するインク吐出口からのインク吐出量とは異なることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録ヘッド。
  8. 少なくとも前記第1列のインク吐出口列のn個のインク吐出口は、交互に径の異なるインク吐出口から構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  9. 請求項1乃至8何れか1項に記載のインクジェット記録ヘッドを用いたヘッドカートリッジ。
  10. 請求項1乃至8何れか1項に記載のインクジェット記録ヘッドを走査して記録媒体に記録を行う記録装置であって、
    前記記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記第1の方向が前記記録媒体の搬送方向となるように前記インクジェット記録ヘッドを搭載するキャリッジと、
    前記キャリッジを前記搬送方向とは異なる方向に走査する走査手段と、
    前記第1駆動素子と前記第2駆動素子とを駆動するタイミングを制御する制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段により前記第1駆動素子と前記第2駆動素子とを駆動するタイミングをずらすことにより、前記インク吐出口列の両端部にあるインク吐出口から吐出されるインク液滴の吐出方向を制御することを特徴とする記録装置。
  11. 記録に用いる記録データから得られる記録デューティに従い、前記第1駆動素子と前記第2駆動素子とを駆動するタイミングを決定する決定手段をさらに有することを特徴とする請求項10に記載の記録装置。
  12. 請求項1乃至8何れか1項に記載のインクジェット記録ヘッドを走査して記録媒体に記録を行う際の記録制御方法であって、
    前記記録媒体を搬送する搬送工程と、
    前記第1の方向が前記記録媒体の搬送方向となるように前記インクジェット記録ヘッドをキャリッジに搭載して、該キャリッジを前記搬送方向とは異なる方向に走査する走査工程と、
    前記走査工程における前記インクジェット記録ヘッドの走査記録中に、前記第1駆動素子と前記第2駆動素子とを駆動するタイミングを制御する制御工程と、
    を有し、
    前記制御工程において前記第1駆動素子と前記第2駆動素子とを駆動するタイミングをずらすことにより、前記インク吐出口列の両端部にあるインク吐出口から吐出されるインク液滴の吐出方向を制御することを特徴とする記録制御方法。
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