JP2007152176A - 触媒インクの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な方法により、触媒成分の利用率が向上された触媒インクの製造方法を提供する。
【解決手段】触媒成分が導電性粉末に担持されてなる電極触媒と、高分子電解質とを含む触媒インクの製造方法において、
導電性粉末と、触媒原料化合物と、高分子電解質分散液とを混合し、得られた混合分散液において前記触媒原料化合物を還元する触媒インクの製造方法により上記課題を解決する。
【選択図】なし

Description

本発明は、触媒インクの製造方法に関し、より詳細には電極触媒における触媒成分の利用率が向上された触媒インクの製造方法に関する。
近年、エネルギー・環境問題を背景とした社会的要求や動向と呼応して、燃料電池が電気自動車用電源、定置型電源として注目されている。燃料電池は、電解質の種類や電極の種類等により種々のタイプに分類され、代表的なものとしてはアルカリ型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型、固体高分子型がある。この中でも低温(通常100℃以下)で作動可能な固体高分子型燃料電池が注目を集め、近年自動車用低公害動力源としての開発・実用化が進んでいる。
固体高分子型燃料電池の構成は、一般的には、膜−電極接合体(以下、「MEA」とも記載する。)をセパレータで挟持した構造となっている。MEAは、高分子電解質膜がガス拡散電極により挟持されてなるものである。ガス拡散電極は、電極触媒を高分散した電極触媒層と必要に応じてガス拡散層とを有し、前記電極触媒層の少なくとも片面が高分子電解質膜に接するように配置される。
前記MEAでは、以下のような電気化学的反応が進行する。まず、アノード(燃料極)側に供給された燃料ガスに含まれる水素は、触媒成分により酸化され、プロトンおよび電子となる。次に、生成したプロトンは、アノード側電極触媒層に含まれる高分子電解質、さらにアノード側電極触媒層と接触している高分子電解質膜を通り、カソード(酸素極)側電極触媒層に達する。また、アノード側電極触媒層で生成した電子は、アノード側電極触媒層を構成している導電性粉末、さらにアノード側電極触媒層の高分子電解質膜と異なる側に接触しているガス拡散層、ガスセパレータおよび外部回路を通してカソード側電極触媒層に達する。そして、カソード側電極触媒層に達したプロトンおよび電子はカソード側電極触媒層に供給されている酸化剤ガスに含まれる酸素と反応し水を生成する。燃料電池では、上述した電気化学的反応を通して、電気を外部に取り出すことが可能となる。
このような燃料電池に使用できる電極触媒としては、カーボン粒子などの導電性粉末に触媒成分を担持したものがある。一方、このような触媒担持カーボン粒子が燃料電池の電極触媒として更に広く用いられるためには、電極触媒活性を低下させることなく触媒の利用率を高め触媒使用量を極小化すること、および製法を簡便にして製造コストを低減させる必要がある。
一般的な電極触媒の製造方法としては、塩化白金酸水溶液にカーボン担体を加え、これに還元剤を加えて還元析出させた白金微粒子をカーボン担体上に吸着させる方法が用いられている(特許文献1)。
かような電極触媒を用いた電極触媒層の作製には、上述した方法により得られた電極触媒を高分子電解質と混合して調製した触媒スラリーを、スクリーンプリント法などを用いてカーボンペーパなどからなるガス拡散層上に塗布・乾燥することにより、ガス拡散層上に電極触媒層を形成する方法、該触媒スラリーを同様にスクリーンプリント法でテフロンシート上に塗布・乾燥した電極触媒層を、高分子電解質膜の両面に接合し、膜上に電極触媒層を形成する方法などが用いられていた。前記方法により作製された電極触媒層では、高分子電解質がバインダーとなって電極触媒の凝集体を結着させ、この電極触媒間に形成された空孔が燃料や酸化剤ガスの拡散経路となっている。
特公昭61−1869号公報
しかしながら、従来の製造方法により作製された電極触媒層では、電極触媒における触媒成分の利用率が10%程度という報告例もあり、多くの触媒成分は反応に寄与していないことが推測される。触媒成分としては高い触媒活性が得られることから白金などの白金族金属が用いられており、現状では発電性能および耐久性の観点から自動車一台当り100g以上の白金族金属を用いる必要がある。しかしながら、白金族金属は、非常に高価であり、自動車などの低公害動力源としての固体高分子型燃料電池の民生用への普及を困難なものとしていた。従って、白金族金属の利用率を向上させることにより、燃料電池の製造コストの削減が求められているのが現状である。
そこで、本発明が目的とするところは、簡便な方法により、触媒成分の利用率が向上された触媒インクの製造方法を提供することにある。
本発明者が上記課題に鑑み鋭意検討した結果、触媒インクを調製する際に導電性粉末へ触媒成分の担持を行うことにより、一工程で簡単に触媒インクを作製でき、かつ、このような方法によると導電性粉末の細孔内部を除く表面に選択的に触媒成分を担持でき、触媒成分の利用率を向上させることが可能となり、上記課題が解決されることを見出した。
すなわち、本発明は、触媒成分が導電性粉末に担持されてなる電極触媒と、高分子電解質とを含む触媒インクの製造方法において、
導電性粉末と、触媒原料化合物と、高分子電解質分散液とを混合し、得られた混合分散液において前記触媒原料化合物を還元する触媒インクの製造方法により上記課題を解決する。
本発明の方法によれば、導電性粉末が有する細孔のうち、高分子電解質が侵入できない細孔内に触媒成分が担持されるのを抑制することができる。これにより、導電性粉末上に担持された触媒成分と高分子電解質との接触率を高めることができ、触媒成分の利用率を向上することができる。従って、電極触媒の製造時に触媒成分の使用量を低減させても、高い触媒活性を有する電極触媒が得られ、製造コストの低減などが図れる。
また、本発明によれば、導電性粉末への触媒成分の担持工程と触媒インクの調製工程とを同時に行うことから、製造工程が簡略化、短時間化された触媒インクの製造方法を提供することが可能となる。
本発明は、上述した通り、触媒成分が導電性粉末に担持されてなる電極触媒と、高分子電解質とを含む触媒インクの製造方法において、
導電性粉末と、触媒原料化合物と、高分子電解質分散液とを混合し、得られた混合分散液において前記触媒原料化合物を還元する触媒インクの製造方法である。
従来法で作製された燃料電池における電極触媒層では、電極触媒中の触媒成分の利用率が低かった。この理由については、以下のことが考えられる。
一般的に電極触媒において用いられるカーボン粒子などの導電性粉末には、細孔径がマクロ細孔(IUPAC分類による、細孔直径>50nm)からウルトラミクロ細孔(IUPAC分類による、0.7nm>細孔直径)まで広範囲にわたって分布しているものが用いられている。これらの細孔が存在することにより、導電性粉末の比表面積を大きく保つことができる。しかし、従来の電極触媒の製造方法では、還元剤により還元析出した直径2〜4nm程度の触媒成分が導電性粉末上に無作為に担持するため、導電性粉末の微細孔内にも多く担持される。
従来では、このような電極触媒を高分子電解質で包括した触媒インクを用いて電極触媒層が製造される。図2に、従来法によって作製された電極触媒と高分子電解質とを含む前記電極触媒層における電極触媒と高分子電解質の接触状態を示す。図2において、導電性粉末1上に担持され高分子電解質2と接触している触媒成分3は電気化学反応に寄与できるが、細孔内部5に担持された触媒成分4は電気化学反応に寄与できない。電極触媒層で触媒成分を電気化学反応に利用するためには、以下の条件を満たすことが必要である。その条件とは、酸素や水素などの気体が触媒成分に十分に供給される経路が存在すること、プロトンが移動できるパスが存在すること、導電性粉末内を電子が容易に移動できるパスが存在することである。上記の条件を満たす反応サイトは触媒成分、高分子電解質、外部から供給される燃料または酸化剤、の3種が共存する領域であり、三相界面と呼ばれる。図2において、高分子電解質2が細孔内部5まで侵入できないため、高分子電解質2と接触していない触媒成分4は電気化学反応に有効な界面である三相界面を形成できないのである。つまり、触媒成分4のように三相界面を形成できず、電気化学反応に寄与しない触媒成分が存在することにより、触媒成分の利用率は低くなり、多量の電極触媒を必要とする。従って、触媒成分の利用率を向上させて触媒コストの低減を図るためには、高分子電解質が侵入できない導電性粉末の細孔内部に触媒成分が担持するのを抑制するのが効果的である。
本発明では、触媒成分の利用率の向上につき上記知見に着目して検討した結果、高分子電解質分散液中で触媒成分を導電性粉末上に担持することにより、高分子電解質が導電性粉末を被覆するのと同時に導電性粉末上へ触媒成分を担持することができ、高分子電解質によって導電性粉末の細孔内部に触媒成分が担持されるのを抑制することが可能となる。これにより、高分子電解質と接触し得る細孔内部を除く導電性粉末の表面のみに選択的に触媒成分を担持させることができ、触媒成分の利用率を大幅に向上させることが可能なことを見出した。
さらに、従来から一般的に用いられている高分子電解質は、フッ素原子の他にスルホン酸基などのプロトン交換基を含有し、疎水性部と親水性部とを有する。導電性粉末と触媒原料化合物と高分子電解質との混合分散液においては、混合分散液に用いられる溶媒の親水性により触媒原料化合物は高分子電解質の親水性部付近に多く存在し、触媒原料化合物の還元はこの高分子電解質の親水性部付近で優先的に生じる。これによって、導電性粉末上に担持される触媒成分は高分子電解質の親水性部、すなわち、プロトン交換基が多く存在する部分で被覆され、高い三相界面の形成量が得られる。
従って、本発明によれば、高分子電解質分散液中で触媒成分を導電性粉末上に担持することで、触媒成分を導電性粉末上に担持すると同時に触媒インクの調製を行うことができ、製造工程のプロセスの短縮化により簡便な方法によって触媒成分の利用率の向上が図れるだけでなく、三相界面の形成量の向上なども図れる。以下、本発明の方法を順を追って説明する。
まず、本発明の方法では、導電性粉末と、触媒原料化合物と、高分子電解質分散液とを混合する。
前記導電性粉末としては、従来の燃料電池用電極触媒における担体などとして用いられているものであれば特に制限なく用いられる。
前記導電性粉末は、主成分がカーボンであるのが好ましい。具体的には、カーボンブラック、活性炭、コークス、天然黒鉛、人造黒鉛などからなるカーボン粉末が挙げられる。前記カーボン粉末は、触媒成分を所望の分散状態で担持させるための比表面積を有し、集電体として十分な電子導電性を有していることから好ましく用いられる。なお、本発明において「主成分がカーボンである」とは、主成分として炭素原子を含むことをいい、炭素原子のみからなる、実質的に炭素原子からなる、の双方を含む概念である。場合によっては、燃料電池の特性を向上させるために、炭素原子以外の元素が含まれていてもよい。なお、実質的に炭素原子からなるとは、2〜3質量%程度以下の不純物の混入が許容されることを意味する。
前記導電性粉末は、触媒原料化合物が入り込めるが高分子電解質が入り込めない細孔が存在しないストラクチャー構造を有していないものが好ましく用いられる。具体的には、DBP吸油量が、好ましくは100〜260ml/100g、より好ましくは120〜220ml/100g、特に好ましくは150〜200ml/100gのものを用いるのがよい。DBP吸油量が前記範囲内であれば、導電性粉末の細孔内部に担持される触媒成分を低減させることができ、触媒成分の利用率を大幅に向上させることが可能となる。
前記DBP吸油量とは、カーボンブラックなどの一定質量の導電性粉末中の空隙容積を液体で置換し、その容量をストラクチャー指標とするものである。具体的には、導電性粉末100gあたりに包含される油の量(ml)をいい、油としてフタル酸ジブチル(dibutyl phtalate)を用いたアブソープトメーターによる値(JIS K 6211に記載の吸油量A法(機械法))である。
DBP吸油量が100〜260ml/100gである導電性粉末としては、アセチレンブラック、バルカンXC−72、黒鉛化カーボンブラックなどが好ましく挙げられる。
導電性粉末は、触媒成分を所望の分散状態で担持させるための比表面積を有し、集電体として十分な電子導電性を有しているものであればよい。前記導電性粉末の比表面積は、好ましくは20〜1000m/g、より好ましくは80〜800m/gとするのがよい。前記比表面積が、20m/g以上の方が前記導電性粉末における触媒成分の十分な分散性が得られ、1000m/g以下であると触媒成分および高分子電解質の有効利用率が却って低下することが避けられる。
また、前記導電性粉末の大きさは、特に限定されないが、担持の容易さ、触媒利用率、電極触媒層の厚みを適切な範囲で制御するなどの観点からは、平均粒子径が5〜200nm、好ましくは10〜100nm程度とするのがよい。
次に、前記触媒原料化合物としては、還元されることにより触媒成分となることが可能な化合物が用いられ、触媒成分を少なくとも含有する化合物が用いられる。
ここで、前記触媒成分は、カソード触媒層においては酸素の還元反応に触媒作用を有するものであればよく、アノード触媒層においては水素の酸化反応に触媒作用を有するものであればよい。前記触媒成分として、具体的には、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、および白金よりなる群から選択される少なくとも一種の白金族金属が挙げられる。
従って、前記触媒原料化合物としては、前記白金族金属を少なくとも含む白金族金属化合物が好ましく用いられる。また、前記白金族金属化合物は、錯体からなるのがより好ましい。白金族金属化合物が錯体を形成していると、白金族金属化合物が混合分散液中で陽イオンと陰イオンとに解離し、白金族金属を含む錯イオンが高分子電解質のプロトン伝導部及び導電性粉末上にイオン交換して付着し易いことから、高分子電解質が侵入できない導電性粉末の細孔内部での触媒成分の還元析出を抑制することができ、触媒成分の利用率を向上させることが可能となる。
前記白金族金属化合物としては、白金の場合、例えばテトラクロロ白金(II)酸アンモニウム、テトラクロロ白金(II)酸ナトリウム、テトラクロロ白金(II)酸カリウム、ヘキサクロロ白金(IV)酸カリウム、テトラアンミン白金(II)ジクロライド、テトラアンミン白金塩化物、ジニトロジアンミン白金(II)硝酸、ジクロロビス(トリフェニルフォスフィン)白金(II)、テトラキストリフェニルフォスフィン白金(0)、ヘキサアンミン白金(IV)塩化物等が使用できる。
パラジウムの場合、例えばテトラクロロパラジウム(II)酸アンモニウム、テトラクロロパラジウム(II)酸ナトリウム、テトラクロロパラジウム(II)酸カリウム、ヘキサクロロパラジウム(IV)酸ナトリウム、テトラブロモパラジウム(II)酸ナトリウム、テトラアンミンパラジウム(II)ジクロライド、ビス(アセトニトリル)パラジウム(II)ジクロライド、ビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)ジクロライド、ジクロロ(シクロオクタジエン)パラジウム(II)、ジクロロビス(トリフェニルフォスフィン)パラジウム(II)等が使用できる。
ルテニウムの場合、例えばヘキサクロロルテニウム(IV)酸カリウム、ルテニウム(VI)酸ナトリウム、ヘキサアンミンルテニウム(III)ブロミド、トリス(オキサラート)ルテニウム(III)酸カリウム、ドデカカルボニルトリルテニウム(0)、ジクロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ルテニウム(II)等を、使用することができる。
ロジウムの場合、ヘキサクロロロジウム(III)酸アンモニウム、ヘキサアンミンロジウム(III)トリクロライド、クロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ロジウム(I)、ジクロロテトラカルボニルニロジウム(I)、ドデカカルボニル四ロジウム(0)等を使用することができる。
イリジウムの場合、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸ナトリウム、ヘキサクロロイリジウム(III)酸カリウム、クロロカルボニルビス(トリフェニルフォスフィン)イリジウム(I)等が、それぞれ使用できる。
前記触媒原料化合物は、導電性担体などと混合される際に、そのままの状態で混合されてもよいが、前記触媒原料化合物を含む溶液の状態で混合されるのが好ましい。前記触媒原料化合物を含む溶液における前記触媒原料化合物の濃度は、好ましくは0.05〜0.5質量%、より好ましくは0.08〜0.4質量%、特に好ましくは0.1〜0.2質量%とするのがよい。前記触媒原料化合物の濃度を前記範囲内とすることにより、析出した触媒成分を凝集するのを抑制して導電性粉末上に高分散担持させることが可能となる。
次に、高分子電解質分散液に用いられる高分子電解質としては、特に限定されず公知のものを用いることができるが、少なくともプロトン伝導性を有するのが好ましい。これにより高い発電性能を有する電極触媒層が得られる。この際使用できる高分子電解質は、ポリマー骨格の全部又は一部がフッ素化されたフッ素系ポリマーであってイオン交換基を備えた高分子電解質、または、ポリマー骨格にフッ素を含まない炭化水素系ポリマーであってイオン交換基を備えた高分子電解質、などが挙げられる。
前記イオン交換基としては、特に制限されないが、−SOH、−COOH、−PO(OH)、−POH(OH)、−SONHSO−、−Ph(OH)(Phはフェニル基を表す)等の陽イオン交換基、−NH、−NHR、−NRR’、−NRR’R’’、−NH 等(R、R’、R’’は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基等を表す)等の陰イオン交換基などが挙げられる。
前記フッ素系ポリマーであってイオン交換基を備えた高分子電解質として、具体的には、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成株式会社製)、フレミオン(登録商標、旭硝子株式会社製)等のパーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマー、ポリトリフルオロスチレンスルフォン酸系ポリマー、パーフルオロカーボンホスホン酸系ポリマー、トリフルオロスチレンスルホン酸系ポリマー、エチレンテトラフルオロエチレン−g−スチレンスルホン酸系ポリマー、エチレン‐テトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン−g−ポリスチレンスルホン酸系ポリマー、ポリフッ化ビニリデン−g−ポリスチレンスルホン酸系ポリマーなどが好適な一例として挙げられる。
前記炭化水素系ポリマーであってイオン交換基を備えた高分子電解質として、具体的には、ポリサルホンスルホン酸系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトンスルホン酸系ポリマー、ポリベンズイミダゾールアルキルスルホン酸系ポリマー、ポリベンズイミダゾールアルキルホスホン酸系ポリマー、架橋ポリスチレンスルホン酸系ポリマー、ポリエーテルサルホンスルホン酸系ポリマー等が好適な一例として挙げられる。
高分子電解質は、高いイオン交換能を有し、化学的耐久性・力学的耐久性、などに優れることから、前記フッ素系ポリマーであってイオン交換基を備えた高分子電解質を用いるのが好ましく、なかでも、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成株式会社製)、フレミオン(登録商標、旭硝子株式会社製)などのフッ素系電解質が好ましく挙げられる。
前記高分子電解質分散液に用いられる溶媒としては、高分子電解質を良好に分散できるものであれば特に制限されないが、水、および/または、メタノール、エタノール、1−プロパノール(NPA)、2−プロパノール、iso−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール系溶媒などが好ましく挙げられる。
なかでも、前記溶媒としては、前記触媒原料化合物に還元作用を示すものが好ましく用いられる。これにより、上述した導電性粉末と、触媒原料化合物と、高分子電解質分散液とを混合する際に、新たに還元剤を添加しなくとも触媒成分を還元析出させることができ、製造プロセスの短縮化、低コスト化が可能となる。
前記触媒原料化合物に還元作用を示す溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール(NPA)、iso−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコールが好ましく用いられる。
前記高分子電解質分散液は、上記した溶媒中に高分子電解質が分散された溶液である。かような分散液は、自ら調製してもよい。また、デュポン社製Nafion(登録商標)分散液DE−520、1020、2020など市販されているものを用いてもよく、これらの市販されている高分子電解質分散液であればアルコール溶媒を含むため好ましく用いられる。
また、触媒原料化合物を溶液の形態で用いる場合には、触媒原料化合物を含む溶液と、高分子電解質分散液と、における溶媒は、同じであっても異なっていてもよいが、化学的性質が似たものまたは同じものを用いるのが好ましい。
前記高分子電解質分散液におけるアルコール系溶媒の含有量は、特に制限されないが、触媒原料化合物を十分に還元して触媒成分を析出させるには、好ましくは30〜55質量%、より好ましくは40〜50質量%とするのがよい。
前記高分子電解質分散液の粘度は、好ましくは1〜20cP、より好ましくは2〜15cPとするのがよい。前記高分子電解質分散液の粘度が、20cP以下であれば高分子電解質が導電性粉末表面を均一に被覆することができる他、導電性粉末の細孔内部にある程度侵入することができるため高い触媒成分の利用率の向上が図れる。なお、前記高分子電解質分散液の粘度は、前記高分子電解質分散液の温度が25℃における粘度とする。
前記高分子電解質分散液の粘度は、精密回転粘度計を用いて測定でき、ローターの回転速度を一定または可変に制御し、トルクを検出する方法を用いることにより測定できる。
また、前記高分子電解質分散液における高分子電解質の含有量は、特に制限されないが、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは5〜10質量%とするのがよい。
本発明の方法では、上述した導電性粉末と、触媒原料化合物と、高分子電解質分散液とを混合し、得られた混合分散液中で触媒原料化合物を還元する。混合分散液中で触媒原料化合物を還元するには、上述した通り、高分子電解質分散液に溶媒として触媒原料化合物に還元作用を示すものを用い、前記溶媒により触媒原料化合物を還元するのが好ましい。また、触媒原料化合物を十分に還元するために、前記混合分散液に触媒原料化合物を還元して触媒成分を析出させる機能を有する還元剤をさらに添加してもよい。
この他にも、混合分散液中で触媒原料化合物を還元するには、高分子電解質分散液に溶媒として触媒原料化合物に還元作用を示すものを用いずに、導電性粉末、触媒原料化合物、および高分子電解質分散液の混合分散液に、触媒原料化合物を還元して触媒成分を析出させる機能を有する還元剤を別途添加する方法を用いてもよい。
触媒原料化合物を還元して触媒成分を析出させる機能を有する還元剤としては、水素、ヒドラジン、ホウ素化水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸、水素化ホウ素ナトリウム、ホルムアルデヒド、エチレン、一酸化炭素、1−プロパノール(NPA)、2−プロパノール、iso−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類等が挙げられる。なかでも、還元処理時に触媒成分が粒子状に担持され、その粒子の凝集を抑制する効果が得られることから、1−プロパノール(NPA)、2−プロパノール、iso−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコールが好ましく用いられる。
触媒原料化合物を還元するには、導電性粉末、触媒原料化合物、および高分子電解質分散液を混合し、必要に応じてさらに還元剤を添加し、得られた混合分散液を、好ましくは30〜98℃で2〜10時間、より好ましくは60〜95℃で4〜8時間、反応させるのがよい。これにより、触媒原料化合物の還元反応を促進させて十分に触媒成分を析出させることが可能となり、触媒原料化合物の利用率を十分に向上させることが可能となる。
上述した方法により、導電性粉末に触媒成分が担持されてなる電極触媒と、高分子電解質とを含む触媒インクが得られる。本発明では、上記の通りにして得られた触媒インクを蒸発乾固させることにより、高分子電解質で被覆された電極触媒からなる触媒インク原料を得てもよい。
すなわち、本発明によれば、触媒成分が導電性粉末に担持されてなる電極触媒と、高分子電解質とを含む触媒インク原料の製造方法であって、
導電性粉末と、触媒原料化合物と、高分子電解質分散液とを混合し、得られた混合分散液中で前記触媒原料化合物を還元した後、前記混合分散液を蒸発乾固させる触媒インク原料の製造方法を提供することも可能である。
触媒インク原料を、水、アルコール系溶媒などの溶媒中に再度、分散させることで、高分子電解質が侵入できない導電性粉末の細孔内部に触媒成分が担持するのを抑制され、触媒成分の利用率の高い、触媒コストが低減された触媒インクが得られる。また、触媒インクを蒸発乾固させて触媒インク原料とし、これを使用時に希釈して再度、調製することで、触媒インクの輸送コストなどを削減することも可能となる。
前記蒸発乾固は、混合分散液をロータリーエバポレータ等で適当に攪拌等しながら好ましくは30〜98℃、より好ましくは60〜95℃で、溶媒が完全に蒸発するまで加熱を続ければよい。
前記触媒原料化合物を希釈して再度、触媒インクとする際に用いられる溶媒としては、特に制限されないが、水、および/または、メタノール、エタノール、1−プロパノール(NPA)、2−プロパノール、iso−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール系溶媒などが挙げられる。
上述した本発明の方法により得られた触媒インクの用途は、固体高分子型燃料電池における電極触媒層の製造に用いられるのが好ましい。これにより、高い発電性能を有し、コストが大幅に削減された電極触媒層を作製できる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されることはない。
(実施例1)
・触媒インクA
カーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC600)をArガス雰囲気下、2800℃、10時間熱処理することにより黒鉛化カーボンブラック(DBP吸油量120ml/100g)を得た。この黒鉛化カーボンブラック1g、および、ジニトロジアミン白金硝酸溶液(Pt0.5質量%)200gを混合し、超音波装置を用いて20分、攪拌した後、さらに、1−プロパノール35g、水35g、高分子電解質溶液(NafionTMDE2029;NafionTM5質量%、水47.5質量%、1ープロパノール(NPA)47.5質量%、粘度10cP)16.8gを混合し、ホモジナイザを用いて20分、攪拌した。得られた混合分散液を、90℃、6時間、加熱しながら攪拌することにより、カーボンブラックに白金粒子が担持された電極触媒(Pt担持量47質量%、Pt平均粒子径3.5nm)を含む触媒インクAを得た。
(比較例1)
・触媒インクB
カーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC600)をArガス雰囲気下、2800℃、10時間熱処理することにより黒鉛化カーボンブラック(DBP吸油量120ml/100g)を得た。この黒鉛化カーボンブラック1.0gに、ジニトロジアンミン白金水溶液(Pt濃度0.5%)200gを加えて20分撹拌し、還元剤として1−プロパノールを混合し20分攪拌した。60分で90℃まで加温し、さらに、90℃で6時間撹拌・混合した後、60分で室温まで降温した。沈殿物を濾過した後、得られた固形物を80℃において6時間乾燥した後に、乳鉢で粉砕し、カーボンブラックに白金粒子が担持された電極触媒(Pt担持量47質量%、Pt平均粒子径3.7nm)を得た。上記で得られた電極触媒10mgに、高分子電解質溶液(NafionTMDE2029;NafionTM5質量%、水47.5質量%、1ープロパノール(NPA)47.5質量%)424mg、および水500mgを加え、超音波処理してよく分散させ触媒インクBを作製した。
(実施例2)
・触媒インクC
カーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC600)に代わってカーボンブラック(Cabot社製 VulcanXC−72:DBP吸油量170ml/100g)を用いた以外は実施例1の触媒インクAと同様にし、触媒インクCを得た。
(比較例2)
・触媒インクD
カーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC600)に代わってカーボンブラック(Cabot社製 VulcanXC−72:DBP吸油量170ml/100g)を用いた以外は比較例1の触媒インク(B)と同様にし、触媒インクDを得た。
(評価)
上記実施例1および2、ならびに、比較例1および2で得た各触媒インクの評価を下記手順に従って行った。
各触媒インクを評価用作用極として、下記に示す手順で電気化学測定を行うことにより、電極触媒のPt利用率を算出した。結果を図1に示す。
(1)3電極式のガラスセルを用いて、0.5M硫酸水溶液を電解液とし、窒素ガスをバブリングさせながら攪拌する。
(2)金板に塗布した触媒インクを作用極とし、サイクリックボルタンメトリーを行い、電気化学的有効表面積SECAを算出した。
(3)別途触媒担持カーボン粉末を用いて、CO吸着法によりPtの比表面積SCOを算出した。
(4)SECA/SCOを電極触媒のPt利用率とする
本発明の実施例で作製した触媒インクの評価結果である。 従来の電極触媒の表面と固体高分子電解質の接触状態を示す模式図である。
符号の説明
1…導電性粉末、2…固体高分子電解質、3…固体高分子電解質と接触している触媒成分、4…固体高分子電解質と接触しない触媒成分、5…導電性粉末の細孔内部。

Claims (7)

  1. 触媒成分が導電性粉末に担持されてなる電極触媒と、高分子電解質とを含む触媒インクの製造方法において、
    導電性粉末と、触媒原料化合物と、高分子電解質分散液とを混合し、得られた混合分散液中で前記触媒原料化合物を還元する触媒インクの製造方法。
  2. 前記導電性粉末のDBP吸油量が、100〜260ml/100gである請求項1記載の触媒インクの製造方法。
  3. 前記触媒原料化合物が、白金族金属化合物である請求項1または2記載の触媒インクの製造方法。
  4. 前記触媒原料化合物は、前記触媒原料化合物の濃度が0.05〜0.5質量%の溶液として用いられる請求項1〜3のいずれかに記載の触媒インクの製造方法。
  5. 前記高分子電解質分散液が前記触媒原料化合物に還元作用を示す溶媒を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の触媒インクの製造方法。
  6. 前記溶媒が、アルコールである請求項5記載の触媒インクの製造方法。
  7. 前記高分子電解質分散液の粘度が、1〜20cPである請求項1〜6のいずれかに記載の触媒インクの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007136140A1 (ja) * 2006-05-24 2007-11-29 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 電池用電極触媒の性能評価方法、探索方法、電池用電極触媒及びその電極触媒を用いた燃料電池

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