しかし、上述した技術においては、通信方式を「アドホックモード」へ切り替えた無線ステーション同士を無線通信が可能な位置関係となるまで移動させたり、PCをケーブルが敷設可能な場所まで移動させたり、といった設定に付随する作業の手間を軽減することはできるが、設定を行うための操作自体は行わなければならない。
無線LANのネットワークを構築するには、一般的なLAN(有線LAN)に関する設定だけでなく、無線LAN特有の設定「接続方法」が必要になる。この設定には種々の専門知識を要するため、有線LANに関する専門知識を有するユーザであっても、無線LAN特有の設定を容易に行えないことが多く、ましてや、LANそのものに馴染みがないユーザにとって無線LANの設定は非常に困難なものといえる。
このように、現在、無線LANの設定に対するユーザへの負荷は重く、このことが無線LANの普及を妨げている要因の一つと考えられており、無線LANの設定に対するユーザへの負荷を軽減するための技術が要望されていた。
本発明は、このような要望に基づいてなされたものであり、その目的は、無線LANの設定に対するユーザへの負荷を軽減することである。
上記課題を解決するため請求項1に記載の無線LANシステムは、無線接続の方法である接続方法を複数の接続方法のうちいずれかに設定可能な無線ステーションを、あらかじめ複数の接続方法のうちいずれかに設定された無線アクセスポイントと同一の接続方法に設定することにより、無線アクセスポイントおよび無線ステーション間のデータ通信が可能となる無線LANシステムである。
具体的な構成として、まず、無線アクセスポイントは、広告送信手段を備えている。この広告送信手段は、アクセスポイント自身の接続方法が複数の接続方法のうちいずれか特定の接続方法に設定されている旨を広告するための広告データを、複数の接続方法それぞれに基づいて送信する。一方、無線ステーションは、方法設定手段を備えている。この方法設定手段は、あらかじめ設定されている接続方法に基づいて送信されてきた広告データを無線アクセスポイントから受信した際に、この無線アクセスポイントへの接続方法を広告データで広告された特定の接続方法に設定する。
このように構成された無線LANシステムおいて、無線アクセスポイントは、複数の接続方法それぞれに基づいて広告データを送信する。この広告データは、同一の接続方法が設定されている無線ステーションに受信され、この無線ステーションが、広告データで広告された接続方法、つまり無線アクセスポイントにおいて設定されている接続方法と同一の接続方法を設定する。こうして、無線ステーションが無線アクセスポイントと同一の接続方法に設定されることにより、両者間で無線接続できる状態となる。
このようにして、無線ステーションにおいては、広告データの受信を経て、無線アクセスポイントへの接続方法が方法設定手段により自動的に設定される。よって、無線LANの設定に対するユーザへの負荷を大幅に軽減することができる。
なお、上述の「接続方法」とは、例えば、無線接続する際に採用される無線LAN規格(例えば、IEEE802.11b,−a,−gなど)、これら無線LAN規格において使用される周波数帯域(いわゆるチャネル)などにより規定される無線接続の方法のことである。
また、請求項2に記載の無線LANシステムにおいて、無線アクセスポイントは、広告送信手段が、広告データとして、特定の接続方法による返信を要求するためのデータを送信する。さらに、広告送信手段により広告データの送信が開始された以降、この広告データに基づいて返信されてきた返信データを無線ステーションから受信した際に、無線アクセスポイント自身への無線接続の許可を要求させるための要求催促データを無線ステーションへ送信し、その後、この無線ステーションから無線接続の許可を要求するためのデータである許可要求データが送信されてきたら、無線アクセスポイント自身への無線接続を許可する旨の接続許可データを返信することにより、無線ステーションとの無線接続を確立する接続許可手段を備えている。一方、無線ステーションは、広告データを無線アクセスポイントから受信した際に、この広告データで要求された返信を示す返信データを、広告データで広告された特定の接続方法にて送信する返信手段と、返信手段により返信データを無線アクセスポイントへ送信した後、この無線アクセスポイントから送信された要求催促データを受信した場合に、許可要求データの送信および接続許可データの受信を経て無線アクセスポイントとの無線接続を確立する接続確立手段と、を備えている。
このように構成すれば、無線ステーション側で接続方法の設定がなされた後、許可要求データ,接続許可データのやりとりを経て、無線アクセスポイントと無線ステーションとの無線接続を実現することができる。
また、上述した無線アクセスポイントにおいて、広告送信手段は、広告データを複数の接続方法それぞれに基づいて送信する手段であって、広告データを送信するための具体的な構成は特に限定されない。
例えば、接続方法を複数の接続方法へそれぞれ一時的に切り替える方法切替手段が備えられている場合であれば、請求項3に記載のように、方法切替手段により接続方法が切り替えられている間に、こうして切り替えられた接続方法に基づいて広告データを送信する、ように構成すればよい。
このように構成すれば、無線アクセスポイントは、接続方法を一時的に切り替えながら各々の接続方法に基づいて広告データを送信することができる。
なお、この構成において、方法切替手段が接続方法を切り替えておく期間は、広告データを送信するのに必要な期間を確保できる範囲内で短くすることが望ましい。通常、無線アクセスポイントは、接続方法があらかじめ設定されている接続方法以外の接続方法に切り替えられている間、あらかじめ設定されている接続方法に基づいて行うべきデータ通信を行うことができなくなってしまう。そのため、上述のように接続方法が切り替えられる期間を短くすることは、あらかじめ設定されている接続方法に基づいて行うべきデータ通信を行うことができなくなってしまうといった不都合を防止するために好適である。
また、この構成において、無線アクセスポイントにおける方法切替手段が接続方法の切り替えを開始するタイミングについては、特に限定されないが、例えば、請求項4に記載のように、外部からの指令を受けた際に接続方法を切り替え始める、ように構成すればよい。
このように構成すれば、無線ステーションに対する接続方法の設定を、外部から明示的に指令することができる。
なお、この構成における「外部からの指令」とは、例えば、無線アクセスポイントの備える操作部に対して行われたユーザによる特定の操作や、無線アクセスポイントとデータ通信可能に接続された通信端末からのデータなどのことである。
また、上述した広告送信手段は、請求項5に記載のように、方法切替手段による接続方法の切り替えが開始されるのに先立って、あらかじめ設定された接続方法に基づいて広告データを送信しておくように構成するとよい。
このように構成すると、無線ステーションにおいて、無線アクセスポイントに対してあらかじめ設定されている接続方法と同一の接続方法が初期設定されている場合には、すぐに無線アクセスポイントと無線ステーションとの無線接続が確立できる状態とすることができる。
なお、この構成においては、あらかじめ設定された接続方法に基づく広告データの送信が最初に行われるため、方法切替手段は、あらかじめ設定された接続方法への切り替えを行わないように構成しておくとよい。
また、上述した無線ステーションにおける方法設定手段は、無線アクセスポイントへの接続方法を設定する手段であって、設定するための具体的な構成については特に限定されない。例えば、あらかじめ設定されている接続方法に基づいて送信されてくる広告データを所定期間にわたり収集する広告収集手段が備えられている場合であれば、請求項6に記載のように、この広告収集手段により広告データが収集された後、収集された広告データのうち、受信レベルが最も大きかった広告データで広告された接続方法を、無線アクセスポイントへの接続方法として設定する、ように構成するとよい。
このように構成すれば、所定期間内に収集(受信)された広告データのうち、最も受信レベルが大きかった広告データで広告された接続方法を、無線ステーションにおける無線アクセスポイントへの接続方法として設定することができる。
なお、この構成における広告収集手段は、広告データを収集する手段であって、ここで収集する広告データは、例えば、広告データの送信元,接続方法および受信レベルの対応関係が特定できるようにメモリ等に記憶させておけばよい。この場合、方法設定手段は、記憶させておいた対応関係で特定される接続方法のうち最も受信レベルの大きな広告データに対応する接続方法へ切り替えるように構成すればよい。
また、このように、受信レベルの最も大きかった広告データと同一の接続方法を無線アクセスポイントへの接続方法として設定できることは、無線ステーションの接続方法が、本来設定すべき無線アクセスポイントの接続方法以外の接続方法に誤って設定されてしまうことを防止するのに好適である。
無線ステーションの無線アクセスポイントへの接続方法を設定する際、この無線アクセスポイント以外に広告送信手段を備える他の無線アクセスポイントが周囲(例えば、隣接する住宅など)に存在していると、この無線アクセスポイントからも広告データが無線ステーションに送信されてくる。そのため、広告データを受信したタイミングによっては、他の無線アクセスポイントにおいて設定されているのと同じ接続方法がユーザの意図とは無関係に設定されてしまう恐れがある。
ところが、上述のように、受信レベルの最も大きかった広告データと同一の接続方法を無線アクセスポイントへの接続方法として設定できるため、無線アクセスポイントと無線ステーションとを、無線通信時の受信レベルが高くなるように近づけておくだけで、他の無線アクセスポイントからの広告データに基づいて誤った接続方法が設定されることを防止できる。
また、上述した無線アクセスポイントにおいて、接続許可手段は、返信データを受信した際、どのような返信データであるかに拘わらず要求催促データを送信するように構成すればよいが、請求項7に記載のように、所定の条件を満たす返信データを送信してきた無線ステーションへ要求催促データを送信する、ように構成すればよい。
このように構成すれば、無線アクセスポイントは、所定の条件を満たす返信データを送信してきた無線ステーションのみと、要求催促データの送信を経て無線接続を確立することができる。
なお、この構成における「所定の条件」は、その具体的な内容は特に限定されないが、例えば、受信レベルが最も大きい返信データを条件とすることも考えられる。
このためには、請求項8に記載のように、広告送信手段による広告データの送信が開始された以降、返信データを所定期間にわたり収集する返信収集手段が備えられ、接続許可手段は、返信収集手段により返信データが収集された後、こうして収集された返信データのうち、受信レベルが最も大きかった返信データの送信元である無線ステーションへ要求催促データを送信する、ように構成すればよい。
このように構成すれば、無線アクセスポイントは、受信レベルが最も大きい返信データを送信してきた無線ステーションのみと、要求催促データの送信を経て無線接続を確立することができる。
そのため、請求項6と同様に、無線アクセスポイントと無線ステーションとを、無線通信時の受信レベルが高くなるように近づけておくだけで、無線接続を確立すべき無線ステーションとは異なる無線ステーションへ要求催促データを間違って送信して無線接続を確立してしまうことを防止できる。
なお、この構成における返信収集手段は、返信データを収集する手段であって、広告データの送信が開始された以降の返信データを収集する。ここで収集する返信データは、例えば、返信データの送信元,接続方法および受信レベルの対応関係が特定できるようにメモリ等に記憶させておけばよい。この場合、接続許可手段は、記憶させておいた対応関係で特定される接続方法のうち最も受信レベルの大きな接続方法に基づいて要求催促データを送信するように構成すればよい。
また、上述した無線アクセスポイントにおける接続許可手段は、請求項9に記載のように、広告送信手段による広告データの送信が開始された以降に返信されてくる返信データのうち、外部からの指令に基づいて決定される返信データの送信元である無線ステーションへ要求催促データを送信する、ように構成してもよい。
このように構成すれば、無線アクセスポイントは、外部からの指令に基づいて決定される返信データの送信元である無線ステーションのみと、要求催促データの送信を経て無線接続を確立することができる。
また、この無線アクセスポイントにおいては、請求項10に記載のように、広告送信手段による広告データの送信が開始された以降、返信データを所定期間にわたり収集する返信収集手段が備えられ、接続許可手段は、返信収集手段による返信データの収集が行われた後、こうして収集された返信データのうち、外部からの指令に基づいて決定される返信データの送信元である無線ステーションへ通知データを送信する、ように構成するとよい。
このように構成すれば、無線アクセスポイントは、所定期間にわたり収集した返信データのうち、外部からの指令に基づいて決定される返信データを送信できる無線ステーションのみと、要求催促データの送信を経て無線接続を確立することができる。
なお、この構成における返信収集手段は、上述したのと同様、広告データの送信が開始された以降の返信データを所定期間にわたり収集する。ここで収集する返信データは、例えば、接続方法および返信データの送信元を特定できる状態でメモリ等に記憶させておけばよい。この場合、要求催促手段は、収集した返信データのうち、外部からの指令に基づいて決定される返信データを送信してきた無線ステーションへ要求催促データを送信するように構成すればよい。
また、この構成における「外部からの指令」としては、例えば、無線ステーションの備える操作部に対して行われたユーザによる所定の操作のこととすればよく、このためには、例えば、請求項11に記載のように構成することが考えられる。
請求項11に記載の無線LANシステムは、無線アクセスポイントにおいて、返信収集手段による返信データの収集が行われた後、こうして収集された返信データそれぞれの送信元である無線ステーションの中から、1以上の無線ステーションをユーザに選択させる第1ユーザ選択手段が備えられ、接続許可手段は、第1ユーザ選択手段によりユーザに選択させた無線ステーションへ要求催促データを送信する。
このように構成すれば、無線アクセスポイントは、無線アクセスポイントは、ユーザにより任意に選択された無線ステーションのみと、要求催促データの送信を経て無線接続を確立することができる。
また、ユーザによる所定の操作を「外部の指令」とするためには、請求項12に記載のように構成することも考えられる。
請求項12に記載の無線LANシステムは、無線ステーションにおいて、返信手段が、無線ステーション自身を識別するための識別データを対応づけた状態で返信データを送信する。また、アクセスポイントにおいて、返信収集手段は、返信データをこの返信データに対応する識別データと共に収集するように構成され、さらに、返信収集手段による返信データの収集が行われた後、こうして収集された返信データそれぞれに対応する識別データの中から、1以上の識別データをユーザに選択させる第2ユーザ選択手段が備えられ、接続許可手段は、第2ユーザ選択手段によりユーザに選択させた識別データで識別される無線ステーションへ要求催促データを送信する。
このように構成すれば、無線アクセスポイントは、ユーザにより任意に選択された識別データで識別される(識別データに対応する)無線ステーションのみと、要求催促データの送信を経て無線接続を確立することができる。
また、上述した請求項10における「外部からの指令」とは、無線ステーションとデータ通信可能に接続された通信端末からのデータのこととしてもよく、このためには、請求項13に記載のように構成することが考えられる。
請求項13に記載の無線LANシステムは、無線アクセスポイントにおいて、接続許可手段が、無線アクセスポイント自身とデータ通信可能に接続された通信端末からの指令を受けて、要求催促データを送信すべき無線ステーションを決定するように構成されている。
このように構成すれば、無線アクセスポイントは、所定期間にわたり収集された返信データのうち、通信端末からの指令に基づいて決定される返信データを送信してきた無線ステーションのみと、要求催促データの送信を経て無線接続を確立することができる。
なお、この構成において、通信端末との間で指令をやりとりするには、例えば、請求項14に記載のような構成が考えられる。
請求項14に記載の無線LANシステムにおいて、無線アクセスポイントは、返信収集手段および一覧送信手段が備えられている。これらのうち、返信収集手段は、広告送信手段による広告データの送信が開始された以降、返信データを所定期間にわたり収集し、こうして収集した返信データ、および、この返信データの送信元である無線ステーションの対応関係を記憶部へ記憶させる。また、一覧送信手段は、返信収集手段により対応関係が記憶された無線ステーションの一覧を要求する旨の一覧要求データを、通信端末から受信した際に、一覧を示す一覧データを通信端末側へ送信する。そして、接続許可手段は、一覧送信手段により一覧データが通信端末へ送信され、その後、この通信端末側において一覧データで示される一覧の中から選択された1以上の無線ステーションを示す選択データを通信端末から受信した以降、この選択データで示される無線ステーションへ通知データを返信する。さらに、通信端末は、一覧要求手段,ユーザ選択手段および選択送信手段が備えられている。これらのうち、一覧要求手段は、無線アクセスポイントに対して、一覧要求データを送信する。また、第3ユーザ選択手段は、一覧要求手段により一覧要求データが無線アクセスポイントへ送信された後、この無線アクセスポイントから一覧データを受信した際に、この一覧データで示される一覧の中から1以上の無線ステーションをユーザに選択させる。また、選択送信手段は、第3ユーザ選択手段によりユーザに選択させた1以上の無線ステーションを示す選択データを無線アクセスポイントへ送信する。
このように構成すれば、無線アクセスポイントは、返信収集手段により収集された対応関係に基づき通信端末側でユーザが任意に選択した無線ステーションのみと、要求催促データの送信を経て無線接続を確立することができる。
なお、この構成における返信収集手段は、上述したのと同様、広告データの送信が開始された以降の返信データを所定期間にわたり収集する。ここで収集する返信データは、例えば、接続方法および返信データの送信元を特定できる状態でメモリ等に記憶させておけばよい。この場合、接続許可手段は、収集した返信データのうち、外部からの指令に基づいて決定される返信データを送信してきた無線ステーションへ要求催促データを送信するように構成すればよい。
また、上述した請求項13において、通信端末との間で指令をやりとりするには、請求項15に記載のような構成を考えることもできる。
請求項15に記載の無線LANシステムにおいて、無線ステーションは、返信手段が、無線ステーション自身を識別するための識別データを対応づけた状態で返信データを送信する。また、無線アクセスポイントは、返信収集手段および一覧送信手段が備えられている。これらのうち、返信収集手段は、広告送信手段による広告データの送信が開始された以降、返信データをこの返信データに対応する識別データと共に所定期間にわたり収集し、こうして収集した返信データの送信元である無線ステーション、および、識別データの対応関係を記憶部へ記憶させる。一覧送信手段は、返信収集手段により対応関係が記憶された識別データの一覧を要求する旨の一覧要求データを、通信端末から受信した際に、一覧を示す一覧データを通信端末側へ送信する。また、接続許可手段は、一覧送信手段により一覧データが通信端末へ送信され、その後、この通信端末側において一覧データで示される一覧の中から選択された1以上の識別データを示す選択データを通信端末から受信した以降、この選択データで示される識別データに対応する無線ステーションへ要求催促データを返信する、ように構成されている。そして、通信端末は、一覧要求手段,第4ユーザ選択手段および選択送信手段を備えている。これらのうち、一覧要求手段は、無線アクセスポイントに対して、一覧要求データを送信する。第4ユーザ選択手段は、一覧要求手段により一覧要求データが前記無線アクセスポイントへ送信された後、この無線アクセスポイントから一覧データを受信した際に、この一覧データで示される一覧の中から1以上の識別データをユーザに選択させる。選択送信手段は、第4ユーザ選択手段によりユーザに選択させた1以上の無線ステーションを示す選択データを無線アクセスポイントへ送信する。
このように構成すれば、無線アクセスポイントは、返信収集手段により収集された対応関係に基づき通信端末側でユーザが任意に選択した識別データに対応する無線ステーションのみと、要求催促データの送信を経て無線接続を確立することができる。
なお、この構成における返信収集手段は、上述したのと同様、広告データの送信が開始された以降の返信データを所定期間にわたり収集する。ここで収集する返信データは、例えば、この返信データに対応する識別データおよび接続方法(または、返信データそのもの)の対応関係を特定できる状態でメモリ等に記憶させておけばよい。この場合、一覧送信手段は、記憶させた対応関係で特定される識別データの一覧を示す一覧データを通信端末側へ送信するように構成すればよい。
また、上述した各ユーザ選択手段は、ユーザに選択を行わせるための手段であって、例えば、表示部,印刷部,スピーカなどにより選択項目(無線ステーション,識別データ)と共に操作部で選択項目を選択すべき旨を通知し、この通知に基づいて操作部により選択させる、といった構成とすればよい。
ところで、以上説明した無線LANシステムにおいては、無線ステーションが無線アクセスポイントと無線接続されたとしても、無線アクセスポイントがデータ通信を暗号化して行うように設定されていると、通常は、無線ステーション側も同様に暗号化してデータ通信を行うように設定しなければ、正常にデータ通信を行うことができない。
そのため、ユーザにより操作を行わせることなく正常にデータ通信を行うことができるようにするためには、請求項16に記載のように、無線アクセスポイントが、接続許可手段により要求催促データを送信した以降、無線アクセスポイント自身におけるデータ通信が第1暗号キーにより暗号化された状態で行われるように設定されている場合に、要求催促データが送信された無線ステーションとの間におけるデータ通信についてのみ、暗号化方法を切り替えて暗号化せずに行うようにする暗号切替手段を備えるとよい。
このように構成すれば、無線アクセスポイントがデータ通信を暗号化して行うように設定されていたとしても、無線ステーションに対し暗号化してデータ通信を行うように設定することなく正常にデータ通信を行うことができるようになる。これにより、無線アクセスポイントが他の無線ステーションまたは外部ネットワークとの間で行うデータ通信についてのセキュリティレベルを維持したまま、無線アクセスポイントと無線ステーションとのデータ通信を実現することができる。
また、ユーザにより操作を行わせることなく正常にデータ通信を行うことができるようにするための別の構成として、請求項17に記載のような構成を考えることもできる。
請求項17に記載の無線LANシステムは、アクセスポイントにおいて、接続許可手段は、要求催促データを、無線アクセスポイント自身におけるデータ通信を暗号化するために使用される第1暗号キーとは異なる第2暗号キーを付加した状態で返信する、ように構成されている。さらに、接続許可手段により要求催促データが送信された以降、この通知データが送信された無線ステーションとの間におけるデータ通信について、第2暗号キーにより暗号化した状態で行うように暗号化方法を切り替える暗号切替手段が備えられている。一方、無線ステーションにおいては、無線アクセスポイントから要求催促データを受信した以降、この無線アクセスポイントとのデータ通信を要求催促データに付加された第2暗号キーにより暗号化して行うように設定する暗号設定手段が備えられている。
このように構成すれば、無線アクセスポイントは、要求催促データを送信した無線ステーションに対して第2暗号キーにより暗号化したデータ通信を行うよう暗号化方法を切り替えるようになり、一方、要求催促データを受信した無線ステーションは、無線アクセスポイントとのデータ通信を第2暗号キーにより暗号化して行うように設定する。こうして、無線アクセスポイントと無線ステーションとの間では、第2暗号キーにより暗号化した状態で正常にデータ通信を行うことができるようになる。これにより、無線アクセスポイントが他の無線ステーションまたは外部ネットワークとの間で行うデータ通信についてのセキュリティレベルを維持したまま、無線アクセスポイントと無線ステーションとのデータ通信についても、一定のセキュリティレベルを確保した状態で実現できる。
また、上述した請求項16,17の構成については、無線アクセスポイントが暗号化してデータ通信を行うように設定されている場合でも、無線アクセスポイントと無線ステーションとのデータ通信を実現することができるが、両者間のデータ通信に対するセキュリティレベルについては充分に高いとは言えない。請求項16の構成においては、暗号化自体がおこなわれないからであり、請求項17の構成においては、第2暗号キーが無線アクセスポイントから無線ステーションへ送信される過程において漏洩する可能性があるからである。
そこで、両者間のデータ通信に対するセキュリティを高くするために、例えば、請求項18に記載のような構成とするとよい。
請求項18に記載の無線LANシステムにおいて、無線ステーションは、公開鍵暗号方式により、無線アクセスポイントにデータ通信可能に接続された通信端末から無線アクセスポイントを介して第1暗号キーを取得する暗号取得手段と、暗号取得手段により第1暗号キーが通信端末から取得された際、無線アクセスポイントとの無線接続を解除し、第1暗号キーにより暗号化した状態で無線接続し直すことにより、無線アクセスポイントとのデータ通信を第1暗号キーにより暗号化した状態で行うように設定変更する暗号変更手段と、が備えられている。また、通信端末は、公開鍵暗号方式により無線ステーションへの第1暗号キーの受け渡しを、無線アクセスポイントを介して行う暗号受渡手段が備えられている。そして、無線アクセスポイントにおいて、暗号切替手段は、無線ステーションとの無線接続が解除された以降、暗号化方法の切り替えを行わない。
このように構成すれば、無線アクセスポイントと無線ステーションとのデータ通信を、通信端末から無線ステーションへ受け渡された第1暗号キーにより暗号化して行うことができるようになる。よって、無線アクセスポイントが他の無線ステーションまたは外部ネットワークとの間で行うデータ通信と同様のセキュリティレベルで、無線アクセスポイントと無線ステーションとのデータ通信を実現することができるようになる。
また、無線ステーションへの第1暗号キーの受け渡しは、公開鍵暗号方式により行われるため、この第1暗号キーが無線ステーションへ送信される過程において漏洩する可能性は当然に低くなる。
また、この構成においては、通信端末から無線ステーションへの第1暗号キーの受け渡しが行われる際、通信端末が第1暗号キーを受け渡すべき正しい無線ステーションであるか否かを確認できることが望ましい。そのためには、例えば、請求項19に記載のように構成することが考えられる。
請求項19に記載の無線LANシステムにおける通信端末は、暗号受渡手段が、第1暗号キーの受け渡しを行う前に、公開鍵暗号方式により無線ステーションへの認証用メッセージの受け渡しを行うように構成され、さらに、暗号受渡手段により認証用メッセージの受け渡しが行われた以降、無線ステーション側で出力される認証用メッセージを確認したユーザによる確認操作を行わせるための確認操作手段が備えられ、暗号受渡手段が、確認操作手段により確認操作が行われた際に、第1暗号キーの受け渡しを行うように構成されている。また、無線ステーションは、暗号取得手段が、第1暗号キーに先立って公開鍵暗号方式により通信端末から受け渡しが行われる認証用メッセージを取得する、ように構成され、さらに、暗号取得手段により取得された認証用メッセージを出力するメッセージ出力手段が備えられ、暗号取得手段は、メッセージ出力手段により認証用メッセージが出力され、メッセージ出力手段により出力される認証用メッセージを確認したユーザによる通信端末への確認操作が行われた後に、通信端末から受け渡しが行われる第1暗号キーを取得する。
このように構成すれば、無線ステーションから認証用メッセージが出力されたか否かによって、この無線ステーションが通信端末から第1暗号キーを受け渡すべき正しい無線ステーションであることを確認できる。そして、無線ステーションから出力される認証用メッセージを確認した後、ユーザが通信端末で確認操作を行うことにより、通信端末から無線ステーションへの第1暗号キーの受け渡しを行うことができる。
なお、上述した「認証用メッセージ」とは、通信端末が第1暗号キーを受け渡すべき正しい無線ステーションであることを確認するためのメッセージであって、その内容を無線ステーション側で出力させてユーザに確認させるためのものである。
また、無線ステーションにおけるメッセージ出力手段は、上述の認証用メッセージを、例えば、表示部,印刷部,スピーカなどにより出力させる手段である。
以上説明したように、無線アクセスポイントは、広告送信手段による広告データの送信を実現して無線ステーションにおける接続方法の設定を行わせる、つまりサポートするように構成されているが、このサポートは、特定の状態の時にのみ行われるように構成するとよい。
具体的には、例えば、請求項20に記載のように、無線アクセスポイント自身の動作モードを、広告送信手段による広告データの送信を実現して無線ステーションにおける接続方法の設定をサポートするサポートモード、および、広告送信手段による広告データの送信を実現せずに接続方法の設定をサポートしないノーマルモードのいずれか一方へ切り替え可能なモード切替手段が備えられている。
このように構成すれば、無線アクセスポイントの動作モードがサポートモードに切り替えられているときのみ、無線ステーションにおける接続方法の設定をサポートするため、無線アクセスポイントが不用意に無線ステーションにおける接続方法を設定させてしまうことを防止できる。このことは、無線アクセスポイントの動作モードをサポートモードへ切り替えた状態で、無線ステーション側での広告データの受信を開始させれば、任意のタイミングで無線ステーションにおける接続方法を設定できることを示している。
また、この構成におけるモード切替手段が動作モードを切り替える際の契機については、特に限定されないが、例えば、請求項21に記載のように、外部からの指令を受けた際に動作モードを切り替える、ように構成すればよい。
このように構成すれば、無線アクセスポイントの動作モードを、外部から明示的に切り替えることができる。
なお、 なお、この構成における「外部からの指令」とは、例えば、無線ステーションの備える操作部に対して行われたユーザによる特定の操作や、無線ステーションとデータ通信可能に接続された通信端末からのデータなどのことである。
また、この構成であれば、外部から明示的に指令する毎に、動作モードがサポートモードおよびノーマルモードに切り替わることになるが、ユーザが、サポートモードに切り替えた状態からノーマルモードへ切り替え直すことを忘れてしまうと、上述したように、無線アクセスポイントが不用意に無線ステーションにおける接続方法を設定させてしまう恐れがある。
そこで、請求項22に記載のように、モード切替手段を、動作モードをサポートモードへ切り替えた以降、所定の期間が経過した際に、動作モードをノーマルモードへ切り替え直す、ように構成するとよい。
このように構成すれば、サポートモードに切り替えた状態からノーマルモードへ切り替え直すことを忘れてしまった場合であっても、所定期間が経過した際、自動的に動作モードをノーマルモードへ切り替え直すことができる。
ただ、このような構成であっても、動作モードをサポートモードへ切り替えてから所定の期間内であれば、無線アクセスポイントが不用意に無線ステーションにおける接続方法を設定させてしまう可能性がないとはいえない。
そこで、請求項23に記載のように、モード切替手段を、動作モードをサポートモードへ切り替えた以降、広告送信手段により広告データが所定回数だけ送信された際に、動作モードを前記ノーマルモードへ切り替え直す、ように構成するとよい。
このように構成すれば、動作モードをサポートモードへ切り替えてから所定の期間内であっても、広告送信手段により広告データが所定回数だけ送信された際に、ノーマルモードへ切り替え直すことができる。
また、請求項24に記載の無線LANシステムにおいて、無線ステーションは、内容判定手段および動作停止手段が備えられている。これらのうち、内容判定手段は、無線アクセスポイントへの接続方法に関する設定内容が、方法設定手段による設定を経て無線アクセスポイントへの接続方法を設定する必要がある設定内容であるか否かを判定する。動作停止手段は、内容判定手段により接続方法を設定する必要がある設定内容でないと判定された場合に、方法設定手段による設定が行われないようにする。
このように構成された無線LANシステムにおいて、無線ステーションは、無線アクセスポイントへの接続方法を設定する必要がある設定内容である場合のみ、無線アクセスポイントとへの接続方法を設定することができる。
なお、この構成における動作停止手段は、方法設定手段による設定が行われないようにする手段であって、この設定が行われないようにするための構成は特に限定されない。例えば、方法設定手段による設定動作を停止させる、といった構成を採用すればよい。
また、請求項25に記載の通信端末は、請求項1から24のいずれかに記載の無線ステーションとして機能する通信端末である。
このように構成された通信端末によれば、請求項1から24のいずれかに記載の無線LANシステムの一部を構成することができる。
また、請求項26に記載の通信端末は、請求項1から24のいずれかに記載の無線アクセスポイントとして機能する通信端末である。
このように構成された通信端末によれば、請求項1から24のいずれかに記載の無線LANシステムの一部を構成することができる。
また、請求項27に記載の通信端末は、請求項13から15,請求項18,請求項19およびこれら請求項のみを引用する請求項のいずれかに記載の通信端末として機能する通信端末である。
このように構成された通信端末によれば、請求項13から15,請求項18,請求項19およびこれら請求項のみを引用する請求項のいずれかに記載の無線LANシステムの一部を構成することができる。
また、請求項28に記載の通信プログラムは、請求項1から24のいずれかに記載の無線ステーションの備える全ての手段として機能させるための各種処理手順を、コンピュータシステムに実行させるためのプログラムである。
このようなプログラムにより制御されるコンピュータシステムは、請求項1から24のいずれかに記載の無線ステーションの一部を構成できる。
また、請求項29に記載の通信プログラムは、請求項1から24のいずれかに記載の無線アクセスポイントの備える全ての手段として機能させるための各種処理手順を、コンピュータシステムに実行させるためのプログラムである。
このようなプログラムにより制御されるコンピュータシステムは、請求項1から24のいずれかに記載の無線アクセスポイントの一部を構成できる。
また、請求項30に記載の通信プログラムは、請求項13から15,請求項18,請求項19およびこれら請求項のみを引用する請求項のいずれかに記載の通信端末として機能させるための各種処理手順を、コンピュータシステムに実行させるためのプログラムである。
このようなプログラムにより制御されるコンピュータシステムは、請求項13から15,請求項18,請求項19およびこれら請求項のみを引用する請求項のいずれかに記載の通信端末の一部を構成できる。
なお、上述した各通信プログラムは、それぞれコンピュータシステムによる処理に適した命令の順番付けられた列からなるものであって、それぞれとしての機能をコンピュータシステムに実行させるためのプログラムである。このプログラムは、例えば、FD、CD−ROM、メモリーカードなどの記録媒体、インターネットなどの通信回線網を介して、無線アクセスポイント,無線ステーションおよび通信端末(以降、「通信端末等」とする)、コンピュータシステム、または、これらを利用するユーザに提供されるものである。また、このプログラムを実行するコンピュータシステムとしては、例えば、通信端末等に内蔵されたコンピュータシステム、通信端末等に無線または有線の通信路を介してデータ通信可能に接続されたコンピュータシステムなどを利用することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態として、複数のネットワークデバイス(以降、単に「デバイス」とする)がLAN接続されてなる無線LANシステムを例示して説明する。
[第1実施形態]
無線LANシステムは、図1に示すように、アクセスポイント10、ネットワークプリンタ(以降、単に「プリンタ」とする)20などにより構成される。
アクセスポイント10は、ケーブル100を介して接続されたデバイス(または外部ネットワーク)、および、無線ステーションの間におけるデータ通信を中継する無線アクセスポイントであって、CPU11,ROM12,RAM13,ネットワークコントローラ14,無線LANコントローラ15,操作パネル16,表示パネル17などを備えている。
このアクセスポイント10の備えるCPU11は、ROM12に記録されている処理手順に従って、処理結果をRAM13に記録させながら、各構成要素に指令を送ることによってアクセスポイント10全体の動作を制御する。
また、ROM12は、アクセスポイント10自身が無線ステーションと通信する際に利用されるSSID(service set identifier、または、ESSID:extended SSID)、無線接続の方法(以降、「接続方法」とする)を示すパラメータなどを記憶するための各記憶領域を有する読み書き可能な不揮発性メモリである。なお、「接続方法」とは、第1〜第iの無線LAN規格(例えば、IEEE802.11a,IEEE802.11b,IEEE802.11gの3種類)のうちいずれかの無線LAN規格、および、この無線LAN規格において使用可能な複数のチャネルのうちいずれかのチャネルで規定されるものであり、無線アクセスポイントとして無線ステーションとの無線接続を実現するための方法を示すものである。
また、ネットワークコントローラ14は、ケーブル100を介して接続されたPC30など他のデバイス(または外部ネットワーク)との間におけるデータ通信を実現するためのインターフェースである。
また、無線LANコントローラ15は、無線LAN規格に従った通信をROM12に記憶された各パラメータに基づいて実現するためのインターフェースであり、「接続方法を示すパラメータ」で示される接続方法に従って無線ステーションとの接続(コネクション)を確立することにより無線アクセスポイントとしての通信機能を実現する。
このように構成されたアクセスポイント10では、ROM12に「SSID」および「接続方法を示すパラメータ」が記憶された以降、このSSIDと同一のSSID、同一の接続方法に基づいてアクセスしてきた無線ステーションに無線による通信を許可するようになる。
なお、このアクセスポイント10では、他のデバイスとの間で設定に関するデータを無線または有線にてやりとりして他のデバイス側から間接的な設定(リモートセットアップ)が行われたときに、「SSID」および「接続方法を示すパラメータ」が生成されROM12に記憶される。本実施形態においては、「接続方法を示すパラメータ」として、第1の無線LAN規格における第2チャネルで規定される接続方法を示すものがリモートセットアップを経てROM22に記憶(初期設定)されているものとする。
次に、プリンタ20は、無線ステーションとしての機能を有するデバイスであって、CPU21,ROM22,RAM23,無線LANコントローラ24,PCインターフェース部(PC I/F)25,操作パネル26,表示パネル27,プリントエンジン28などを備えている。
このプリンタ20の備えるCPU21は、ROM22に記録されている処理手順に従って、処理結果をRAM23に記録させながら、各構成要素に指令を送ることによってプリンタ20全体の動作を制御する。
また、ROM22は、プリンタ20が無線ステーションとして無線アクセスポイントと通信する際に利用されるSSID,接続方法を示すパラメータなどを記憶するための各記憶領域を有する読み書き可能な不揮発性メモリである。
また、無線LANコントローラ24は、無線LAN規格に従った通信をROM22に記憶された各パラメータに基づいて実現するためのインターフェースであり、上述したのと同様に「接続方法を示すパラメータ」で示される接続方法に従って無線アクセスポイントとの確立することにより無線ステーションとしての通信機能を実現する。
また、PCインターフェース部25は、プリンタ20を通信ケーブル経由で他のPCと接続するためのインターフェースであって、これにより、プリンタ20−PC間におけるデータ通信を可能な状態とすることができる。
このように構成されたプリンタ20では、ROM22に「SSID」および「接続方法を示すパラメータ」が記憶された以降、この接続方法に従った無線接続を経て、SSIDを利用したデータ通信が行えるようになる。なお、このプリンタ20では、後述する接続方法設定処理(図4)において、「SSID」および「接続方法を示すパラメータ」が生成されROM22に記憶(設定)される。○アクセスポイント10による接続方法指示処理
以下に、アクセスポイント10の備えるCPU11により実行される接続方法指示処理の処理手順を図2に基づいて説明する。この接続方法指示処理は、操作パネル16により、アクセスポイント10の動作モードを、無線ステーションにおける接続方法の設定をサポートするサポートモードに切り替えるための指示操作(例えば、特定ボタンの押下)が行われた際に開始される。なお、このサポートモードは、本接続方法指示処理が実行されている最中のみの動作モードであり、本接続方法指示処理の終了と共に、アクセスポイント10の動作モードがサポートモードからノーマルモードへ切り替え直されることになる。
まず、変数Mを初期化する(s110)。この処理では、変数Mに「1」をセット(1→M)する。なお、以降に記載の「m」は、変数Mにセットされた値を示すものとする。
次に、変数Nを初期化する(s120)。この処理では、変数Nに「1」をセット(1→N)する。なお、以降に記載の「n」は、変数Nにセットされた値を示すものとする。
次に、無線ステーションとの無線接続の方法(以降、「接続方法」とする)を、第mの無線LAN規格における第nチャネルによる接続方法に切り替える(s130)。この処理では、第mの無線LAN規格における第nチャネルにより規定される接続方法により通信機能を実現する旨のパラメータを、RAM13における「接続方法を示すパラメータ」用の記憶領域に記憶させ、接続方法をRAM23の記憶内容に従って制御(するように)することにより、無線LANコントローラ14による接続方法を切り替える。こうして、以降の処理(s150の処理)においてROM22の記憶内容に従って制御するように切り替えるまでは、RAM23の記憶内容に従って制御されるようになる。なお、「接続方法を示すパラメータ」用の記憶領域にパラメータが既に記憶されている場合には、新たなパラメータに書き替える。
次に、プローブ要求をブロードキャスト(宛先をブロードキャストアドレスとして送信)する(s140)。この「プローブ要求」は、無線アクセスポイントが周辺に位置する無線ステーションの存在を問い合わせるために送信する周知のフレームデータである。本実施形態では、無線ステーションにおける接続方法の設定をサポートする目的で送信するものであって(図3における「要求11〜要求3j」参照)、アクセスポイント10が無線ステーションとのデータ通信に利用するSSID,あらかじめアクセスポイント10に対して設定されている接続方法(第1の無線LAN規格における第2チャネル)を示すパラメータが格納される。このプローブ要求を受信したプリンタ20からは、後述する接続方法設定処理(図4)において、アクセスポイント10と同じ接続方法に基づきプローブ応答が返信されてくる(図3における「応答」参照)。
次に、接続方法を初期設定に戻す(s150)。この処理では、RAM13に記憶されている「接続方法を示すパラメータ」を削除し、ROM12に記憶されている「接続方法を示すパラメータ」に基づいてデータ通信を行うようにする。このROM12に記憶されているパラメータは、アクセスポイント10に対して初期設定されたものであるため、これにより、接続方法が初期設定に戻される。
次に、タイマーをスタートさせる(s160)。この処理でスタートするタイマーは、無線接続の設定をサポートすべき無線ステーション(プリンタ20)から、期限内にプローブ応答が送信されてくるか否かをチェックするためのものである。
次に、無線ステーションからプローブ応答が返信されてきたか否かをチェックする(s170)。
このs170の処理で、プローブ応答が返信されてこなければ(s170:NO)、プローブ要求の送信に対してタイムアウト(つまり、時間切れ)となったか否かをチェックする(s180)。この処理では、s160の処理でカウントをスタートしたタイマーのカウント値が所定の値(本実施形態においては、250ms)に到達していれば、タイムアウトであると判定する。
このs180の処理で、タイムアウトになっていなければ(s180:NO)、s170の処理へ戻る一方、タイムアウトになっていれば(s180:YES)、s160の処理でカウントをスタートしたタイマーをストップおよびリセットした後(s190)、変数Nに「1」を加算(n+1→N)する(s200)。
次に、第mの無線LAN規格における全てのチャネルによるプローブ要求の送信を終えたか否かをチェックする(s210)。各無線LAN規格では、それぞれに使用可能なチャネル数が定められているため、このs210の処理では、変数Nの値nが第mの無線LAN規格において使用可能なチャネル数jより大きな値(n<j)となっていれば、全てのチャネルによるプローブ要求の送信を終えたと判定する。
このs210の処理で、第mの無線LAN規格における全てのチャネルによるプローブ要求の送信を終えていなければ(s210:NO)、s130の処理へ戻る。この後、s130からs210の処理を繰り返すことにより、第mの無線LAN規格における各チャネルによるプローブ要求の送信が順番に行われる(図3における「要求11〜要求1j」参照)。
こうして、s130からs210の処理を繰り返した後、s210の処理で、第mの無線LAN規格における全てのチャネルによるプローブ要求の送信を終えていれば(s210:YES)、変数Mに「1」を加算(m+1→M)する(s220)。
次に、全ての無線LAN規格によるプローブ要求の送信を終えたか否かをチェックする(s230)。この処理では、変数Mの値mが無線LANコントローラ15により通信を実現可能な無線LAN規格の数iより大きくなっていれば(i<m)、全ての無線LAN規格によるプローブ要求の送信を終えたと判定する。
このs230の処理で、全ての無線LAN規格によるプローブ要求の送信を終えていなければ(s230:NO)、s120の処理へ戻る。
この後、s120以降の処理で、次の無線LAN規格によるプローブ要求の送信が行われ、s120からs230の処理を繰り返すことにより、全ての無線LAN規格によるプローブ要求の送信が行われる(図3における「要求11〜要求3j」参照)。
こうして、s120からs230の処理を繰り返した後、s230の処理で全ての無線LAN規格によるプローブ要求の送信を終えていれば(s230:YES)、s110の処理へ戻る。
そして、s120からs230の処理を繰り返し行う間に、s170の処理でプローブ応答が返信されてきたら(s170:NO)、s160の処理でカウントをスタートしたタイマーをストップおよびリセットした後(s240)、プローブ応答の送信元である無線ステーションに対して要求催促データを送信する(s250)。この「要求催促データ」とは、アクセスポイント10に対して無線接続の許可を要求(アソシエーション要求)する旨を催促するためのフレームデータである。この要求催促データを受信したプリンタ20は、後述する接続方法設定処理(図4)において、アソシエーション要求を送信してくる。
次に、タイマーをスタートさせる(s260)。この処理でスタートするタイマーは、無線ステーション(プリンタ20)から、期限内にアソシエーション要求が送信されてくるか否かをチェックするためのものである。
次に、無線ステーションからアソシエーション要求を受信したか否かをチェックする(s270)。
このs270の処理で、アソシエーション要求を受信していなければ(s270:NO)、要求催促データの送信に対してタイムアウト(つまり、時間切れ)となったか否かをチェックする(s280)。この処理では、s260の処理でカウントをスタートしたタイマーのカウント値が所定の値(本実施形態においては、250ms)に到達していれば、タイムアウトであると判定する。
このs280の処理で、タイムアウトになっていなければ(s280:NO)、s270の処理へ戻る一方、タイムアウトになっていれば(s280:YES)、s260の処理でカウントをスタートしたタイマーをストップおよびリセットした後(s290)、s110の処理へ戻る。
また、s270の処理で、アソシエーション要求を受信していれば(s270:YES)、s290の処理と同様にタイマーをストップおよびリセットした後(s300)、アクセスポイント10自身への無線接続を許可する旨のアソシエーション応答を、アソシエーション要求の送信元であるプリンタ20へ返信する(s310)。
このように、アソシエーション要求,応答のやりとりを経て、アクセスポイント10とプリンタ20との無線接続が確立される。
なお、詳細な説明は省略するが、本実施形態において、アソシエーション要求,応答がやりとりされる前には、通常の無線接続を行う手順と同様、アクセスポイント10からの要求催促データがプリンタ20に受信されたら、オーセンティケーション要求,応答をやりとりするように構成されている(図3における「オーセンティケーション要求〜オーセンティケーション応答」参照)。ただ、第1実施形態においては、データ通信を暗号化していない構成となっているため、オープン認証(つまり暗号化しない)によるオーセンティケーション要求,応答のやりとりとなる。○プリンタ20による接続方法設定処理
以下に、プリンタ20の備えるCPU21により実行される接続方法設定処理の処理手順について図4に基づいて説明する。この接続方法設定処理は、プリンタ20が起動した際に開始される。
まず、プリンタ20自身が工場出荷状態であるか否かをチェックする(s410)。この処理では、ROM22内に「接続方法を示すパラメータ」が記憶されていなければ、工場出荷状態であると判定する。
このs410の処理で、工場出荷状態であれば(s410:YES)、初期設定を行う(s420)。この処理では、「接続方法を示すパラメータ」として、あらかじめ定められたパラメータをROM22に記憶させることにより初期設定を行う。本実施形態においては、「接続方法を示すパラメータ」として、第3の無線LAN規格における第2チャネルで規定される接続方法を示すパラメータがROM12に記憶される。
次に、タイマーをスタートさせる(s430)。この処理でスタートするタイマーは、接続方法を設定すべき無線アクセスポイントから、期限内にデータが送信されてくるか否かをチェックするためのものである。本実施形態において、「接続方法を設定すべき無線アクセスポイント」とは、アクセスポイント10のことであり、送信されてくるデータは、上述した接続方法指示処理(図2)においてアクセスポイント10が送信してくるデータのことである。つまり、ユーザは、アクセスポイント10により上述した接続方法指示処理(図2)を開始させてから、プリンタ20を起動して本接続方法設定処理を開始させることで、プリンタ20に対してアクセスポイント10への接続方法を設定することになる(図3におけるアクセスポイント10に対する「指示操作」およびプリンタ20に対する「起動」参照)。
次に、無線アクセスポイントからプローブ要求を受信したか否かをチェックする(s440)。この「プローブ要求」は、無線アクセスポイントが周辺に位置する無線ステーションの存在を問い合わせるために送信する周知のフレームデータ(MACフレーム)であって、図2におけるs140の処理でアクセスポイント10から送信されてくるデータである。なお、このs440の処理においては、プリンタ20自身に対して設定された接続方法(つまり初期設定された接続方法)に基づくプローブ要求が送信されてきたか否かをチェックしていることになる(図3における「要求11」〜「要求3j」参照)。
このs440の処理で、プローブ要求を受信したら(s440:YES)、このプローブ要求に基づいて、無線アクセスポイントへの接続方法を設定する(s450)。この処理では、プローブ要求に格納されている「SSID」と共に「接続方法を示すパラメータ」をそれぞれROM22に記憶させることにより、無線アクセスポイントへの接続方法を設定する。こうして、プリンタ20は、アクセスポイント10との無線接続およびSSIDを利用したデータ通信が可能な状態となる。
次に、s450の処理で設定された接続方法に基づいてプローブ応答を返信する(s460)。このプローブ応答は、図2におけるs170の処理でアクセスポイント10により受信されるデータである(図3における「応答」参照)。
このs460の処理を終えた後、または、s440の処理でプローブ要求を受信していなければ(s440:NO)、無線アクセスポイントから要求催促データを受信したか否かをチェックする(s470)。この要求催促データは、s460の処理で返信したプローブ応答を受信したアクセスポイント10が、図2におけるs250の処理で送信するデータである。
このs470の処理で、要求催促データを受信していなければ(s470:NO)、無線アクセスポイントからのデータの受信に対してタイムアウトとなったか否かをチェックする(s480)。この処理では、s430の処理でカウントをスタートしたタイマーのカウント値が所定の値(本実施形態においては、30s)に到達してれば、タイムアウトであると判定する。
このs480の処理で、タイムアウトとなっていなければ(s480:NO)、s440の処理へ戻る。
こうして、s440からs480の処理を繰り返した後、s480の処理でタイムアウトとなっていれば(s480:YES)、s430の処理でスタートさせたタイマーをストップおよびリセットし(s490)、エラー通知を行った後(s500)、本接続方法設定処理を終了する。このs500の処理では、プリンタ20の周囲に正常に機能する無線アクセスポイントが存在してない等のメッセージを表示パネル27に表示させることによりユーザにエラーを通知する。
また、s440からs480の処理を繰り返している最中、s470の処理で要求催促データを受信したら(s470:YES)、s430の処理でスタートさせたタイマーをストップおよびリセットする(s510)。
このs510の処理を終えた後、または、上述したs410の処理で工場出荷状態でない場合(s410:NO)、アクセスポイント10に対し、無線接続の許可を要求するためのアソシエーション要求を送信する(s520)。この「アソシエーション要求」とは、アクセスポイント10に対して無線接続の許可を要求するためのフレームデータ(マネージメントフレーム)であり、このs520の処理では、s450の処理でROM22に記録されたSSIDを格納して送信する(図3における「アソシエーション要求」参照)。なお、このアソシエーション要求は、ヘッダ情報においてプリンタ20のデバイスID(MACアドレス)がセットされている。このアソシエーション要求を受信したアクセスポイント10からは、アクセスポイント10への無線接続を許可する旨のフレームデータ(マネージメントフレーム)であるアソシエーション応答が送信されてくる(図3における「アソシエーション応答」参照)。
次に、タイマーによるカウントをスタートさせる(s530)。この処理でスタートするタイマーは、上述したアソシエーション応答が期限内に返信されてくるか否かをチェックするためのものである。
次に、アソシエーション要求の送信に対してタイムアウトとなったか否かをチェックする(s540)。この処理では、s530の処理でカウントをスタートしたタイマーのカウント値が所定の値(本実施形態においては、250ms)に到達していれば、タイムアウトであると判定する。
このs540の処理でタイムアウトとなっていなければ(s540:NO)、アクセスポイント10からアソシエーション応答を受信したか否かをチェックし(s550)、受信していなければ(s550:NO)、s540の処理へ戻る。
この後、s540,s550の処理を繰り返し、s540の処理でアソシエーション要求の送信に対してタイムアウトとなったら(s540:YES)、s530の処理でカウントをスタートしたタイマーをストップおよびリセットした後(s570)、s420の処理へ戻る。
一方、s550の処理でアソシエーション応答を受信したら(s550:YES)、s530の処理でカウントをスタートしたタイマーをストップおよびリセットした後(s580)、本接続方法設定処理を終了する。
[第1実施形態の効果]
このように構成された無線LANシステムおいて、アクセスポイント10は、無線ステーション(プリンタ20)に対して、複数の接続方法それぞれに基づいてプローブ要求を送信する(図3における「要求」参照)。このプローブ要求は、同一の接続方法の設定されているプリンタ20に受信され(同図「要求32」参照)、このプリンタ20が、プローブ要求で特定される接続方法、つまりアクセスポイント10において設定されている接続方法と同一の接続方法を設定する。こうして、プリンタ20がアクセスポイント10と同一の接続方法に設定されることにより、両者間で無線接続できる状態となる。
このようにして、プリンタ20においては、プローブ要求の受信を経て、アクセスポイント10への接続方法が自動的に設定される(図4におけるs440〜s460の処理)。よって、無線LANの設定に対するユーザへの負荷を大幅に軽減することができる。
また、プリンタ20側で接続方法の設定がなされた後、アソシエーション要求,応答のやりとりを経て、すぐにアクセスポイント10とプリンタ20との無線接続を確立することができる。
また、アクセスポイント10は、接続方法を複数の接続方法それぞれへ所定時間間隔で順番に切り替えつつ(図2におけるs110〜s230の処理)プローブ要求を送信し、次の接続方法に切り替えられるまでの間にプローブ応答を受信したとき(同図s170の処理)、この受信した時点において切り替えられている接続方法に基づいて要求催促データを送信する(同図s250の処理)。
このように、アクセスポイント10は、接続方法を順番に切り替えながら各々の接続方法に基づいてプローブ要求を送信するだけで、あらかじめアクセスポイント10に対して設定されている接続方法をプリンタ20に対して設定させることができる。
また、アクセスポイント10は、接続方法を一時的に切り替えながら各々の接続方法に基づいてプローブ要求を送信することができる(図2におけるs110〜s230の処理)。ここで、接続方法が切り替えてられている期間は(同図s130〜s150の処理)、プローブ要求を送信する期間だけであり、応答はアクセスポイント10にあらかじめ設定されている接続方法で行っている。通常、アクセスポイント10は、接続方法があらかじめ設定されている接続方法以外の接続方法に切り替えられている間(同図s130の処理)、あらかじめ設定されている接続方法に基づいて行うべきデータ通信を行うことができなくなってしまう。そのため、上述のように接続方法が切り替えられる期間が短くなっていることは、あらかじめ設定されている接続方法に基づいて行うべきデータ通信を行うことができなくなってしまうといった不都合を防止するために好適である。
また、アクセスポイント10は、指示操作により外部から明示的に、接続方法指示処理(図2)の開始を指示することができる。
また、プリンタ20は、起動により外部から明示的に、接続方法設定処理(図4)の開始を指示することができる。
また、プリンタ20は、工場出荷状態である場合のみ、アクセスポイント10への接続方法を設定することができる(図4におけるs410の処理)。
[第1実施形態において変形可能な構成]
本実施形態においては、以下に示すように、一部構成を別の構成に変形した状態で実施することができる。なお、以下に示す構成は、他の実施形態における同様の構成に対しても適用できる。
例えば、本実施形態において、図4におけるs410の処理では、プリンタ20が工場出荷状態である場合に、s420以降の処理が行われるように構成されたものを例示した。しかし、工場出荷状態以外であっても、接続方法を設定する必要がある場合に、s420以降の処理が行われるように構成してもよい。具体的には、ROM22内に記憶されている「接続方法を示すパラメータ」のうち一部が不足している場合などである。また、このs410の処理では、ROM22に「接続方法を示すパラメータ」が記憶されていないことを、工場出荷状態であると判定するように構成されているが、例えば、工場出荷時に所定のフラグをセットしておき、このフラグがセットされていることをもって工場出荷状態であると判定するようにし、上記パラメータが記憶されたときにフラグをリセットするように構成すればよい。
また、本実施形態においては、オーセンティケーション要求,応答をやりとりした後で、アソシエーション要求,応答をやりとりするように構成されたものを例示した。しかし、オーセンティケーション要求,応答のやりとりを行うことなく、アソシエーション要求,応答のやりとりのみを行うように構成することも可能である。
また、本実施形態においては、プリンタ20に対する接続方法の設定が、プリンタ20の起動により指令されるように構成されたものを例示した。しかし、プリンタ20に対する接続方法の設定は、例えば、操作パネル26による特定の操作により指令できるように構成してもよい(図3における「指令」参照)。
また、本実施形態においては、アクセスポイント10の動作モードが指示操作により切り替わるように構成されたものを例示した。しかし、動作モードの切り替えは、例えば、プリンタ20とデータ通信可能に構成された他のデバイスからのデータにより指令できるように構成してもよい。
また、上記実施形態において、プリンタ20は、接続方法設定処理が開始した直後に、工場出荷状態であるか否かのチェックを行ってから(図4におけるs410の処理)、s420以降の処理が行われるように構成されているが、この工場出荷状態であるか否かのチェックは、接続方法設定処理が開始した直後でなくてもよい。例えば、s440の処理の前、s510の処理の前などである。
また、本実施形態において、アクセスポイント10は、無線ステーションにおける接続方法の設定をサポートするためのデータとしてプローブ要求を送信するように構成されたものを例示した。しかし、同様の目的を達成することができればプローブ要求以外のデータを採用することもできる。また、この場合、プリンタ20側から返信するデータとしてプローブ応答以外のデータを採用してもよい。
また、本実施形態においては、アクセスポイント10が接続方法を切り替える順番が、第1の無線LAN規格における第1チャネルから番号順となっているものを例示した。しかし、この順番については特に限定されず、例えば、同一の無線LAN規格における順番として電波の干渉が起こらないような順番としてもよい。
また、本実施形態において、最初にアクセスポイント10に対してあらかじめ設定されている接続方法でs140以降の処理を行った後、第1の無線LAN規格における第1チャネルから番号順で同処理を行うように構成してもよい。このためには、例えば、図2におけるs110の処理の前に、図5に示すように、s140,s160〜s190までの処理と同様の処理(s101〜s105)を設け、あらかじめ設定されている接続方法に基づき送信したプローブ要求に対してプローブ応答を受信したら(s103:YES)、s240の処理へ移行し、また、タイムアウトとなり(s104:YES)、タイマーをストップおよびリセットした後で(s105)、s110の処理へ移行する、ように構成すればよい。さらに、s190の処理とs200の処理との間に、変数Nに「1」を加算した後の接続方法が初期設定と同じでない場合のみs200の処理へ移行し、初期設定と同じ場合にs190の処理へ戻るステップ(s192)を設けるとよい。
このように構成すると、プリンタ20において、アクセスポイント10に対してあらかじめ設定されている接続方法と同一の接続方法が初期設定されている場合には、すぐにアクセスポイント10とプリンタ20との無線接続が確立できる状態とすることができる。
また、上記実施形態において、アクセスポイント10は、図2におけるs230の処理で「YES」と判定した場合、s110の処理へ戻るように構成されている。しかし、このs230の処理で「YES」と判定した場合には、図5に示すように、接続方法指示処理(図2)を終了するように構成してもよい。この場合、接続方法指示処理が開始されてから、プローブ要求が全ての接続方法により一通り送信された後で、接続方法指示処理を終了させることができる。
[第2実施形態]
本実施形態の無線LANシステムにおいては、第1実施形態における無線LANシステムと同様の構成であり、プリンタ20における一部の処理内容が異なっているだけであるため、この相違点についてのみ詳述する。○プリンタ20による接続方法設定処理
以下に、プリンタ20の備えるCPU21により実行される接続方法設定処理の処理手順について図6に基づいて説明する。この接続方法設定処理は、第1実施形態における接続方法設定処理(図4)のうち、s440〜s500の処理が以下に示すような手順で行われるように構成されたものであるため、これら処理についてのみ詳述する。なお、第1実施形態と同一のステップについては同一のステップ番号を付し、詳細な説明を省略するものとする。
まず、s440の処理で、アクセスポイント10からプローブ要求を受信したら(s440:YES)、このプローブ要求が登録済みのものであるか否かをチェックする(s441)。本接続方法設定処理では、以降の処理においてプローブ要求で示されるパラメータの登録が行われるため、このs441の処理では、受信したプローブ要求で示されるのと同じパラメータが登録されていれば、登録済みのものであると判定する。
このs441の処理で、プローブ要求が登録済みのものでなければ(s441:NO)、このプローブ要求で示されるパラメータを、RAM23におけるパラメータ用の記憶領域へ記憶することにより登録する(s442)。本実施形態において、アクセスポイント10は、図2におけるs140の処理で、SSIDおよび接続方法だけでなく、アクセスポイント10のデバイスIDなどのパラメータが格納されたパラメータ要求を送信してくるように構成されている。そして、このs442の処理では、これらパラメータと共に、パラメータ要求を受信したときの受信レベル(電波強度)を対応づけて登録する。なお、プローブ要求で示されるパラメータを登録したデータテーブルの例を図7に示す。
このs442の処理を終えた後、または、s441の処理で登録済みのものである場合(s441:YES)には、無線アクセスポイントからのプローブ要求の受信に対してタイムアウトとなったか否かをチェックする(s443)。この処理では、s430の処理でカウントをスタートしたタイマーのカウント値が所定の値(本実施形態においては、30s)に到達してれば、タイムアウトであると判定する。
このs443の処理でタイムアウトになっていなければ(s443:NO)、s440の処理へ戻る一方、タイムアウトになっていれば(s443:YES)、s430の処理でカウントをスタートしたタイマーをストップおよびリセットする(s444)。
次に、s442の処理を経てパラメータの登録が行われたか否かをチェックする(s445)。この処理では、RAM23におけるパラメータ用の記憶領域にパラメータを示すデータ(データテーブル)が記憶されていれば、s442の処理によるパラメータの登録が行われたと判定する。
このs445の処理でパラメータの登録が行われていなければ(s445:NO)、s500の処理へ移行する一方、パラメータの登録が行われていれば(s445:YES)、s450の処理へ移行する。
このs450の処理では、s442の処理で登録された「接続方法を示すパラメータ」うち、最も受信レベルが大きいものをROM22に記憶させることにより、接続方法として設定する。
こうして、s450,s460の処理を行った後、s430の処理と同様にタイマーをスタートさせた後(s462)、s470の処理へ移行する。
そして、s470の処理で、要求催促データを受信していなければ(s470:NO)、s480の処理へ移行するが、このs480の処理では、タイムアウトでない場合(s480:NO)、s440の処理ではなく、s470の処理へ戻る。
[第2実施形態の効果]
このように構成された無線LANシステムにおいては、第1実施形態と同様の構成により得られる作用・効果の他に、以下に示すような作用・効果を得ることができる。
プリンタ20は、所定時間内に収集(登録)したプローブ要求のうち(図6におけるs442の処理)、最も受信レベルが大きかったプローブ要求と同一の接続方法を、無線アクセスポイントへの接続方法として設定することができる(同図s450の処理)。
また、このように、受信レベルの最も大きかったプローブ要求と同一の接続方法を無線アクセスポイントへの接続方法として設定できることは、プリンタ20における接続方法が、本来設定すべき無線アクセスポイントとは異なる接続方法に誤って設定されてしまうことを防止するのに好適である。
プリンタ20の無線アクセスポイントへの接続方法を設定する際、本発明のアクセスポイント10以外に、このアクセスポイント10と同様の機能を有する他の無線アクセスポイントが周囲(例えば、隣接する住宅など)に存在していると、この無線アクセスポイントからもプローブ要求が送信されてくる。そのため、プローブ要求を受信したタイミングによっては、他の無線アクセスポイントにおいて設定されているのと同じ接続方法がユーザの意図とは無関係に設定されてしまう恐れがある。
ところが、上述のように、受信レベルの最も大きかったプローブ要求と同一の接続方法を無線アクセスポイントへの接続方法として設定できるため、アクセスポイント10とプリンタ20とを、無線通信時の受信レベルが高くなるように近づけておくだけで、他の無線アクセスポイントからのプローブ要求に基づいて誤った接続方法が設定されることを防止できる。
[第3実施形態]
本実施形態の無線LANシステムは、第1実施形態における無線LANシステムと同様の構成であり、アクセスポイント10における一部の処理内容が異なっているだけであるため、この相違点についてのみ詳述する。○アクセスポイント10による接続方法指示処理
以下に、アクセスポイント10の備えるCPU11により実行される接続法指示処理の処理手順を図8に基づいて説明する。この接続方法指示処理は、第1実施形態における接続方法指示処理(図2)のうち、s240の替わりに後述するs172の処理が設けられ、s230の処理の後に後述するs232の処理が設けられているものであるため、これらの処理についてのみ詳述する。なお、第1実施形態と同一のステップについては同一のステップ番号を付し、詳細な説明を省略するものとする。
まず、s170の処理でプローブ応答を受信したら(s170:YES)、このプローブ応答で示されるパラメータを、RAM13におけるパラメータ用の記憶領域に記憶させることにより登録する(s172)。本実施形態において、プリンタ20は、図4におけるs450の処理で、SSIDおよびデバイスIDが格納されたプローブ応答を返信してくる。そして、このs172の処理では、これらSSIDおよびデバイスIDの他、s160の処理でプローブ応答を受信したときの接続方法および受信レベルを示すパラメータが対応づけられた状態で登録される。
このs172の処理を終えた後、s170の処理で「NO」と判定された場合と同様に、s180の処理へ移行する。
このs180からs230の処理を経て、s230の処理で「YES」と判定された場合、s172の処理にてパラメータの登録が行われたか否かをチェックする(s232)。この処理では、RAM13におけるパラメータ用の記憶領域にパラメータを示すデータが記憶されていれば、s172の処理を経て登録が行われたと判定する。
このs232の処理で登録が行われていれば(s222:YES)、s110の処理へ戻るのではなく、s250の処理へ移行する。このs250の処理では、s172の処理を経て登録されたパラメータのうち、最大の受信レベルに対応するSSIDおよび接続方法に基づき、単一の無線ステーションにのみ要求催促データを送信する。
一方、s232の処理で登録が行われていなければ(s232:NO)、本接続方法指示処理を終了する。
[第3実施形態の効果]
このように構成された無線LANシステムにおいては、第1実施形態と同様の構成により得られる作用・効果の他に、以下に示すような作用・効果を得ることができる。
アクセスポイント10は、受信レベルが最も大きいプローブ応答を返信してきた無線ステーションに、要求催促データを送信して接続方法を設定させることができる。
これにより、第2実施形態と同様に、アクセスポイント10とプリンタ20とを、無線通信時の受信レベルが高くなるように近づけておくだけで、接続方法を設定させるべき無線ステーション(プリンタ20)以外の無線ステーションへ要求催促データを間違って送信して接続方法を設定させてしまうことを防止できる。
[第3実施形態において変形可能な構成]
本実施形態においては、以下に示すように、一部構成を別の構成に変形した状態で実施することができる。なお、以下に示す構成は、他の実施形態における同様の構成に対しても適用できる。
アクセスポイント10は、図8におけるs250の処理で、最も受信レベルが大きかったプローブ応答を送信してきた無線ステーションに対して要求催促データを送信するように構成されたものを例示した。しかし、このs250の処理では、例えば、所定のしきい値以上の受信レベルでプローブ応答を送信してきた無線ステーションに対して要求催促データを送信するように構成してもよい。
[第4実施形態]
本実施形態の無線LANシステムは、第1実施形態における無線LANシステムと同様の構成であり、アクセスポイント10における一部の処理内容が異なっているだけであるため、この相違点についてのみ詳述する。○アクセスポイント10による接続方法指示処理
以下に、アクセスポイント10の備えるCPU11により実行される接続方法指示処理の処理手順について図9に基づいて説明する。この接続方法指示処理は、第3実施形態における接続方法指示処理(図8)のうち、s232の処理が行われた後、後述するs234,s236の処理が行われるように構成されたものであるため、これらの処理についてのみ詳述する。なお、第3実施形態と同一のステップについては同一のステップ番号を付し、詳細な説明を省略するものとする。
まず、本実施形態において、プリンタ20は、図4におけるs450の処理で、SSID,デバイス名およびデバイスIDが格納されたプローブ応答を返信してくる。そして、本接続方法指示処理におけるs172の処理では、これらSSID,デバイス名およびデバイスIDの他、s170の処理でプローブ応答を受信したときの接続方法および受信レベルを示すパラメータが対応づけられた状態で登録される。
また、s232の処理で登録が行われていれば(s232:YES)、s172の処理で登録されたパラメータそれぞれで示されるデバイス名の一覧を表示パネル17に表示させることにより通知を行う。この一覧が表示パネル17に表示された後、ユーザは、一覧で示されるデバイス名のうちいずれかのデバイス名を選択するための選択操作を操作パネル16により行うことができる。
次に、選択操作が行われるまで待機する(s236:NO)。
このs236の処理で選択操作が行われたら(s236:YES)、s250の処理へ移行する。なお、このとき選択操作により選択されたデバイス名からなるパラメータに対しては、選択操作により選択された旨を示す選択フラグがセットされる(初期値「0」から「1」をセットした状態とする)。
そして、s250の処理では、s172の処理を経て登録されたパラメータのうち、選択フラグがセットされているパラメータ(SSIDおよび接続方法)に基づき、無線ステーションに要求催促データを送信する。
[第4実施形態の効果]
このように構成された無線LANシステムにおいては、第1実施形態と同様の構成により得られる作用・効果の他に、以下に示すような作用・効果を得ることができる。
アクセスポイント10は、ユーザにより任意に選択されたデバイス名の無線ステーション(例えば、プリンタ20)のみに、要求催促データを送信して無線接続を確立することができる(図9におけるs234,s236,s250の処理)。
[第4実施形態において変形可能な構成]
本実施形態においては、以下に示すように、一部構成を別の構成に変形した状態で実施することができる。なお、以下に示す構成は、他の実施形態における同様の構成に対しても適用できる。
例えば、図9におけるs234,s236の処理では、デバイス名に基づきユーザに選択操作を行わせるように構成されたものを例示した。しかし、これらの処理においては、デバイス名の替わりにデバイスIDに基づいて選択操作を行わせるように構成してもよい。この場合、ユーザにより任意に選択されたデバイスIDの無線ステーションのみに、要求催促データを送信して接続方法を設定させることができる。
[第5実施形態]
本実施形態の無線LANシステムは、第4実施形態における無線LANシステムと同様の構成であり、第4実施形態ではアクセスポイント10側で行われるデバイス名の通知および選択操作を、アクセスポイント10とケーブル100を介してデータ通信可能に接続された周知のコンピュータシステム(以降、「PC」とする)30側で行うことができるように構成したものである(図1参照)。○アクセスポイント10による接続方法指示処理
以下に、アクセスポイント10の備えるCPU11により実行される接続方法指示処理の処理手順について図10に基づいて説明する。この接続方法指示処理は、第4実施形態における接続方法指示処理(図9)のうち、s234,s236の処理の替わりに後述するs238,s239の処理が行われるように構成したものであるため、これらの処理についてのみ詳述する。なお、本接続方法指示処理は、PC30側からの開始指令データを受信した以降に開始される(図11における「開始指令」参照)。
まず、s232の処理でパラメータの登録が行われていれば(s232:YES)、登録されたパラメータそれぞれで示されるデバイス名の一覧を示す一覧データを生成してPC30(上述の開始指令データの送信元であるデバイス)へ送信する(s238)。この一覧データを受信したPC30では(図11における「一覧データ」参照)、一覧データで示される一覧がディスプレイに表示されることにより、各デバイス名の通知が行われ、この後、ユーザが各デバイス名のうちいずれかのデバイス名を選択するための選択操作を行うと、選択したデバイス名を特定可能な選択データが生成されて送信されてくる(図11における「選択データ」参照)。
このs238の処理で一覧データを送信した後、PC30側から選択データを受信するまで待機し(s239:NO)、選択データを受信したら(s239:YES)、s250の処理へ移行する。
そして、s250の処理では、s239の処理で受信した選択データに基づいて、この選択データで特定されるデバイス名に対応するパラメータ(SSIDおよび接続方法)に基づき、無線ステーションに要求催促データを送信する。○PC30による設定指令処理
以下に、PC30により実行される設定指令処理の処理手順について図12に基づいて説明する。この設定指令処理は、PC30に組み込まれているプログラムに従って実行される。
まず、開始指令データをアクセスポイント10へ送信する(s610)。この開始指令データを受信したアクセスポイント10は、上述の接続方法指示処理(図10)を開始し(図11における「開始指令」参照)、所定時間が経過した後、上述した一覧データを送信してくる。
次に、アクセスポイント10から一覧データを受信するまで待機する(s620:NO)。
このs620の処理で一覧データを受信したら(s620:YES)、この一覧データで示される内容をディスプレイに表示させる(s630)。こうして一覧データで示されるデバイス名の一覧が表示された後(図13参照)、ユーザは、キーボードまたはマウスなどにより、いずれかのデバイス名を選択する選択操作を行うことができる。
そして、選択操作が行われるまで待機し(s640:NO)、選択操作が行われたら(s640:YES)、この選択操作により選択されたデバイス名を特定可能な選択データを生成してアクセスポイント10へ送信する(s650)。この選択データを受信したアクセスポイント10は(図11における「選択データ」参照)、この選択データで特定されるデバイス名の無線ステーションに対して要求催促データを送信する(図11における「要求催促」参照)。
[第5実施形態の効果]
このように構成された無線LANシステムにおいては、第4実施形態と同様の構成により得られる作用・効果の他に、以下に示すような作用・効果を得ることができる。
アクセスポイント10は、プローブ応答に基づいて登録したデバイス名のうち、PC30から受信した選択データで示されるデバイス名、つまりPC30側でユーザが任意に選択したデバイス名の無線ステーション(例えば、プリンタ20)のみに、要求データを送信して接続方法を設定させることができる。
[第5実施形態において変形可能な構成]
本実施形態においては、以下に示すように、一部構成を別の構成に変形した状態で実施することができる。なお、以下に示す構成は、他の実施形態における同様の構成に対しても適用できる。
例えば、図10におけるs238の処理では、デバイス名の一覧を示す一覧データを生成するように構成されたものを例示した。しかし、この処理では、デバイスIDの一覧を示す一覧データを生成して送信するようにすることによって、デバイス名の替わりにデバイスIDに基づいて選択操作を行わせ、s250の処理では、デバイスIDに対応するパラメータ(SSIDおよび接続方法)に基づき、無線ステーションに要求催促データを送信するように構成してもよい。この場合、PC30側でユーザにより任意に選択されたデバイスIDの無線ステーションのみに、要求催促データを返信して接続方法を設定させることができる。
また、本実施形態では、アクセスポイント10が、パラメータを一定時間にわたり登録(収集)した後で、このパラメータに基づいて生成した一覧データを送信するように構成されたものを例示した。しかし、一覧データは、PC30側から送信の要求を受けたタイミングで生成して送信するように構成してもよい(図11における「一覧要求」参照)。このためには、例えば、図12におけるs610の処理とs620の処理との間に、一覧データを要求するための操作を待つステップ(s612)と、この操作を受けて一覧データの送信を要求するステップ(s614)を設けると共に(図14参照)、図10におけるs232の処理とs238の処理との間に、PC30側からの要求を待つステップ(s223)を設ける(図15参照)、といった構成とすればよい。さらに、この構成においても、上述したのと同様に、デバイス名の替わりにデバイスIDに基づいて選択操作を行わせるように構成してもよい。
また、本実施形態において、アクセスポイント10が無線ステーション(プリンタ20)へ要求催促データを送信した以降に、無線ステーション側において接続方法が設定された(または設定される)旨をPC30側に通知するように構成してもよい。このためには、例えば、図10におけるs310の処理の後に、設定された旨を通知するための設定通知データをPC30へ送信するステップ(s312)を設けると共に(図15参照)、図12におけるs650の処理の後に、設定通知データが送信されてくるのを待つステップ(s652)と、設定通知データを受信した際に無線ステーション側において接続方法が設定された旨を通知するステップ(s654)を設ける(図14参照)、といった構成とすればよい。
[第6実施形態]
以上説明した各実施形態においては、プリンタ20がアクセスポイント10と無線接続されたとしても、アクセスポイント10がデータ通信を暗号化して行うように設定されていると、通常は、プリンタ20側も同様に暗号化してデータ通信を行うように設定しなければ、正常にデータ通信を行うことはできない。そこで、本実施形態の無線LANシステムは、第5実施形態の無線LANシステムを、ユーザにより操作を行わせることなく正常にデータ通信を行うことができるように構成したものである。
まず、アクセスポイント10は、ROM12に「セキュリティに関するパラメータ」が記憶されていれば、このパラメータに基づくセキュリティ対策を施した状態で通信を行うようになる。ここで「セキュリティに関するパラメータ」としては、例えば、通信を暗号化した状態で行うための暗号キー(本実施形態においては、WEPキー;Wired Equivalent Privacy)がある。アクセスポイント10(CPU11)は、暗号キーが記憶されていれば、無線ステーションとの間における通信を暗号キーにより暗号化した状態で行う。なお、この暗号キーは、上述したのと同様に、リモートセットアップを経て生成されてROM12に記憶されるものである。
また、プリンタ20は、ROM22に「セキュリティに関するパラメータ」が記憶されていれば、このパラメータに基づくセキュリティ対策を施した状態で通信を行うようになる。ここで「セキュリティに関するパラメータ」としては、上述したのと同様に、暗号キーがある。プリンタ20(CPU21)は、暗号キーが記憶されていれば、無線アクセスポイントとの間における通信を暗号キーにより暗号化した状態で行う。○アクセスポイント10による接続方法指示処理
以下に、アクセスポイント10の備えるCPU11により実行される接続方法指示処理の処理手順について図16に基づいて説明する。この接続方法指示処理は、第5実施形態における接続方法指示処理(図10)のうち、s310の処理の後に後述するs314,s316,s318の処理が設けられたものであるため、これらの処理についてのみ詳述する。
まず、本実施形態において、s250の処理では、ROM12に記憶された通常の暗号キーとは異なる暗号キー(以降、「仮暗号キー」とする)をランダムに生成し、この仮暗号キーを付加した状態で暗号キーによる暗号化を行うことなく送信する。
このs250の処理で要求催促データを送信し、s310までの処理を終えた後、s250の処理で要求催促データを送信した無線ステーションのデバイス名およびデバイスIDを、s250の処理で要求催促データに付加した仮暗号キーに対応づけた状態で催促リストへ登録する(s314)。この「催促リスト」は、RAM13に生成された上でデータの登録が行われるデータテーブルである。
そして、s314の処理で催促リストに登録された無線ステーションとの無線接続が解除されるまで待機し(s316:NO)、無線接続が解除されたら(s314:YES)、催促リストを削除した後(s318)、本接続方法指示処理を終了する。○プリンタ20による接続方法確定処理
以下に、プリンタ20の備えるCPU21により実行される接続方法確定処理の処理手順について図17に基づいて説明する。この接続方法確定処理は、第5実施形態における接続方法設定処理(図6)のうち、s470の処理の後に後述するs472の処理が設けられると共に、s580の処理が行われた後に、以下に示すような処理が行われるように構成されたものである。なお、第5実施形態と同一の処理については同一のステップ番号を付し、詳細な説明を省略するものとする。
まず、s470の処理で受信された要求催促データに付加されている仮暗号キーを設定する(s472)。この処理では、仮暗号キーをRAM23における「セキュリティに関するパラメータ」用の記憶領域に記憶させることにより、無線アクセスポイント(アクセスポイント10)とのデータ通信を、仮暗号キーで暗号化した状態で行うようになる。
また、s580の処理を終えた後、アクセスポイント10の暗号キーを取得する(s700)。この処理は、PC30から公開鍵暗号方式によりアクセスポイント10の暗号キーを取得する(図18における「暗号キー(乱数で暗号化)」参照)ための処理であって、詳細な処理手順は後述する暗号キー取得処理(図19)において説明する。
このs700の処理で暗号キーを取得できていれば(s582:YES)、この暗号キーをROM22に記憶させる(s584)。この処理では、ROM22への暗号キーの記憶と共に、RAM23からの仮暗号キーの削除も行う。
次に、アクセスポイント10との無線接続を解除する(s586)。ここでは、アクセスポイント10へオーセンティケーション解除を送信することにより(図18における「オーセンティケーション解除」参照)、アクセスポイント10との無線接続を解除する。
そして、アクセスポイント10との無線接続を再度確立する(s588)。この処理では、上述したのと同様に、オーセンティケーション要求,応答をアクセスポイント10との間でやりとりすることにより無線接続を確立する。なお、ここでは、プリンタ20に受け渡された暗号キーを用いたシェアードキー認証(暗号化に基づく)によるオーセンティケーション要求,応答のやりとりとなる。この処理で無線接続が確立された以降は、s580の処理で書き替えられた暗号キーにより暗号化した状態でデータ通信が行われるようになる。
こうして、s588の処理を終えた後、または、s582の処理で暗号キーを取得できていなければ(s582:NO)、本接続方法確定処理を終了する。○プリンタ20による暗号キー取得処理
以下に、プリンタ20の備えるCPU21により実行される暗号キー取得処理の処理手順を図19に基づいて説明する。この暗号キー取得処理は、図17におけるs700の処理の詳細な処理手順である。
まず、公開鍵暗号方式にて用いられる公開鍵および秘密鍵のペアを生成する(s710)。
次に、s710の処理で生成された公開鍵をPC30へ送信する(s720)。この処理では、あらかじめ設定されたデバイスであるPC30へ向けて公開鍵のデータが送信される。この公開鍵を受信したPC30では、この公開鍵でランダムに生成された乱数を暗号化して返信してきた後、更に、この乱数で暗号化した所定のメッセージ画像を示す印刷データを送信してくる(図18における「乱数(公開鍵で暗号化)」,「印刷データ(乱数で暗号化)」参照)。
次に、PC30から暗号化された乱数を受信する(s730)。
次に、PC30から暗号化された印刷データを受信する(s740)。
次に、s740の処理で受信した印刷データで示されるメッセージ画像を、s710の処理で生成した秘密鍵で復号した後、プリントエンジン28により印刷させる(s750)。この処理で印刷されるメッセージ画像は、s730の処理で受信した乱数が確かにプリンタ20へ送信されたことをユーザに確認させるためのメッセージを含むものであり、この旨を確認したユーザは、PC30により後述する確認操作を行うことになる(後述の設定指令処理(図20)参照)。そして、この確認操作のあと、PC30からs730の処理で暗号化された暗号キーが送信されてくる。
次に、タイマーをスタートさせる(s760)。
次に、PC30から暗号キーを受信した否かをチェックする(s770)。
このs770の処理で暗号キーを受信したら(s770:YES)、s760の処理でスタートさせたタイマーをストップおよびリセットした後(s780)、本暗号キー取得処理を終了する。
一方、s770の処理で暗号キーを受信していなければ(s770:NO)、タイムアウトとなっているか否かをチェックする(s790)。この処理では、s760の処理でスタートさせたタイマーのカウント値が所定の値(本実施形態においては、30s)に到達していれば、タイムアウトになっていると判定する。
このs790の処理でタイムアウトになっていなければ(s790:NO)、s770の処理へ戻る一方、タイムアウトとなっていれば(s790:YES)、s780の処理へ移行することにより、暗号キーを取得することなく本暗号キー取得処理を終了する。○PC30による設定指令処理
以下に、PC30により実行される設定指令処理の処理手順について図20に基づいて説明する。この設定指令処理は、PC30に組み込まれているプログラムに従って実行される処理である。この設定指令処理は、第5実施形態における設定指令処理(図12)のうち、s650の処理が行われた後に、以下に示すような処理が行われるように構成されたものである。なお、第5実施形態と同一の処理については同一のステップ番号を付し、詳細な説明を省略するものとする。
まず、s650の処理が行われた後、プリンタ20から公開鍵を受信するまで待機する(s810:NO)。この公開鍵は、図19におけるs720の処理でプリンタ20が送信してくるデータである。
このs810の処理で公開鍵を受信したら(s810:YES)、この公開鍵でランダムに生成した乱数を暗号化して返信する(s820)。この暗号化した乱数は、図19におけるs730の処理でプリンタ20が受信するデータである。
次に、s810の処理で受信した公開鍵でメッセージ画像を示す印刷データを暗号化して送信する(s830)。この暗号化した印刷データは、図19におけるs740の処理でプリンタ20が受信するデータである。この印刷データを受信したプリンタ20では、上述したようにメッセージ画像が印刷され、このメッセージ画像が印刷された後、ユーザが、PC30に対して確認操作を行うことになる。なお、この確認操作とは、特定のキー,ボタンを押下することや、複数のボタン,キーを特定の手順で押下する、といった操作のことである。
次に、確認操作が行われるまで待機する(s840:NO)。
このs840の処理で確認操作が行われたら(s840:YES)、s820の処理で生成した乱数で暗号キーを暗号化して送信する(s850)。この暗号化した暗号キーは、図19におけるs770の処理でプリンタ20が受信するデータである。なお、この暗号キーは、あらかじめメモリ等に記憶されたものである。
こうして、s850の処理を終えた後、本設定指令処理を終了する。○アクセスポイント10による暗号切替処理
アクセスポイント10は、起動した以降、無線ステーションとの間におけるデータ通信(データの送受信)を行うタイミングになった際に、暗号切替処理を行うように構成されており、以下に、この暗号切替処理の処理手順を図21に基づいて説明する。
まず、データ通信すべき無線ステーションが、RAM12における催促テーブルに登録されたデバイス名またはデバイスIDの無線ステーションであるか否かをチェックする(s910)。
このs910の処理で、催促テーブルに登録されたデバイス名またはデバイスIDの無線ステーションであれば(s910:YES)、このデバイス名またはデバイスIDに対応する仮暗号キーにより暗号化して状態でデータ通信を行う(s920)。
一方、s910の処理で、催促テーブルに登録されたデバイス名またはデバイスIDの無線ステーションでなければ(s910:NO)、暗号キーにより暗号化した通常のデータ通信を行う(s930)。
こうして、s920またはs930の処理を終えた後、本暗号切替処理を終了する。
[第6実施形態の効果]
このように構成された無線LANシステムにおいては、上述した各実施形態と同様の構成により得られる作用・効果の他に、以下に示すような作用・効果を得ることができる。
アクセスポイント10は、要求催促データを返信した無線ステーションに対して仮暗号キーにより暗号化したデータ通信を行うよう暗号化方法を切り替えるようになり(図21におけるs910の処理)、一方、要求催促データを受信したプリンタ20は、アクセスポイント10とのデータ通信を仮暗号キーにより暗号化して行うように設定される(図17におけるs472の処理)。こうして、アクセスポイント10とプリンタ20との間では、仮暗号キーにより暗号化した状態で正常にデータ通信を行うことができるようになる。これにより、アクセスポイント10が外部ネットワークとの間で行うデータ通信についてのセキュリティレベルを維持したまま、アクセスポイント10とプリンタ20とのデータ通信についても、一定のセキュリティレベルを確保した状態で実現できる。
続いて、プリンタ20は、暗号キー取得処理(図19)により暗号キーを取得できた場合、アクセスポイント10への無線接続をやり直すことにより、アクセスポイント10とプリンタ20とのデータ通信を、PC30からプリンタ20へ受け渡された暗号キーにより暗号化して行うようになる(図17におけるs586,s588の処理参照)。このとき、アクセスポイント10では、催促リストから削除されるため(図16におけるs318の処理参照)、以降、プリンタ20とのデータ通信は暗号キーにより暗号化して行うように戻されることになる。よって、アクセスポイント10が他の無線ステーションまたは外部ネットワークとの間で行うデータ通信と同様のセキュリティレベルで、アクセスポイント10とプリンタ20とのデータ通信を実現することができるようになる。
また、PC30からプリンタ20への暗号キーの受け渡しは、公開鍵暗号方式により行われるため、この暗号キーがプリンタ20へ送信される過程において漏洩する可能性は当然に低くなる。
また、プリンタ20は、PC30から暗号キーの前に受け渡された印刷データで示されるメッセージ画像を印刷する(図19におけるs750の処理参照)。そのため、ユーザは、プリンタ20からメッセージ画像が印刷されたか否かによって、このプリンタ20がPC30から暗号キーを受け渡されるべき正しい無線ステーションであることを確認できる。そして、このメッセージ画像を確認した後、ユーザがPC30で確認操作を行うことにより(図20におけるs840の処理参照)、PC30からプリンタ20への暗号キーの受け渡しを行うことができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されず、このほかにも様々な形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態においては、本発明の無線ステーションとしてプリンタ20を適用したものを例示した。しかし、本発明の無線ステーションとしては、無線ステーションとして機能するデバイスであれば、プリンタ20以外のデバイスに適用することもできる。
また、上記実施形態においては、PC30がケーブル100を介してアクセスポイント10と接続されている構成を例示したが、このPC30が無線ステーションとしての機能を有している場合には、無線接続されている構成としてもよい。
また、上述の各実施形態では、プリンタ20側で工場出荷状態と判定された場合には、プローブ応答の返信を含めた全ての処理が行われないように構成されたものを例示した(図4,図6,図17におけるs410の処理参照)。しかし、プリンタ20側では、プローブ応答をプリンタ20自身が工場出荷状態か否か判定可能な状態で返信し、アクセスポイント10側において、プローブ応答に対する登録または要求催促データの送信を行わないようにしてもよい。
このために、プリンタ20側では、例えば、図22に示すように、s410の処理をs450の処理の後に設け、このs410の処理で「YES」と判定された場合は、工場出荷状態である旨を示す「Unconfigure device」フラグをセット(「1」をセット)したプローブ応答を送信する一方(s412)、「NO」と判定された場合には、「Unconfigure device」フラグをセットすることなく(「0」をセット)通常のプローブ応答を送信した後(s414)、s460の処理へ移行するように構成するとよい。
また、アクセスポイント10側では、まず、図2,図5,図8,図9,図10,図15,図16におけるs170の処理の後、または、s230(s232)の処理の後に、以下に示すような処理を設けるとよい。例えば、図23に示すように、s170の処理の後、受信したプローブ応答の「Unconfigure device」フラグをチェックした結果、無線ステーション(プリンタ20)が工場出荷状態であれば(s171:YES)、s240(s172)の処理へ移行する一方、工場出荷状態でなければ(s171:NO)、s180の処理へ移行する。また、s230(s232)の処理で「YES」と判定された場合に、受信したプローブ応答の「Unconfigure device」フラグをチェックした結果、無線ステーションが工場出荷状態であれば(s234:YES)、s250の処理へ移行する一方、工場出荷状態でなければ(s234:NO)、接続方法指示処理を終了する。
このように構成すると、アクセスポイント10は、無線ステーションが工場出荷状態の場合のみ、プローブ応答に対する登録または要求催促データの送信を行い、接続方法を設定させることができる。
また、上述の各実施形態において、プリンタ20は、プローブ要求を受信したら、プローブ応答を返信した以降に、接続方法をプローブ要求にて示される接続方法に設定したままの状態となるように構成されたものを例示した。しかし、プローブ応答を返信した後、一旦、接続方法を初期設定に戻しておき、その後、要求催促データを受信してから接続方法を再度設定し直すように構成してもよい。このように構成すると、プリンタ20が他の無線アクセスポイントから送信されたプローブ要求に基づいて不用意に接続方法を変更してしまうことを防止できるため好適である。このことを実現するための具体的な構成としては、例えば、以下に示すような構成が考えられる。
まず、プリンタ20側では、図24に示すように、接続方法設定処理(図6,図17,図22)におけるs460と次の処理との間に接続方法を初期設定に戻すステップ(s464)を設け、s510と次の処理との後に接続方法を設定するステップ(s512:s450と同様の処理)を設けておき、s460の処理では、プリンタ20自身に対してあらかじめ設定された接続方法を特定可能な状態でプローブ応答を送信するように構成する。この構成において、プリンタ20は、プローブ応答の送信をアクセスポイント10側の接続方法に基づいて行い、要求催促データの受信をプリンタ20自身に対してあらかじめ設定された接続方法に基づいて行うことになる。一方、アクセスポイント10側では、図25に示すように、接続方法指示処理(図5,図8〜図10,図15,図16,図23)におけるs250直前の処理とs250の処理との間にs170の処理で受信したプローブ応答で特定される接続方法への切り替えを行うステップ(s242)を設け、s250と次の処理との間に、接続方法を第m規格の第nチャネルに基づく接続方法に戻すステップ(s252)を設ける。この構成において、アクセスポイント10は、プローブ応答の受信は、アクセスポイント10自身に対してあらかじめ設定されている接続方法に基づいて行い、要求催促データの送信は、プリンタ20側の接続方法に基づいて行うことになる。
[本発明との対応関係]
本発明において、無線アクセスポイントの備える広告送信手段は、図2,図5,図8,図9,図10,図15,図16,図23,図25におけるs140の処理であり、これら処理において送信されるプローブ要求が本発明における広告データである。また、接続許可手段は、上記の図それぞれにおけるs250〜s310の処理であり、これら処理においてやりとりされるアソシエーション要求,アソシエーション応答が本発明における許可要求データ,接続許可データである。また、方法切替手段は、上記の図それぞれにおけるs120〜s230の処理である。また、返信収集手段は、上記の図(図2,図5を除く)それぞれにおけるs150〜s180の処理である。また、第1,第2ユーザ選択手段は、図9におけるs224,s226の処理である。また、一覧送信手段は、図10,図15,図16におけるs228の処理である。また、暗号切替手段は、図21におけるs910〜s930の処理である。また、モード切替手段は、接続方法指示処理を実行するCPU11である。
また、無線ステーションの備える方法設定手段は、図4,図6,図17,図22,図24におけるs450の処理である。また、返信手段は、上記の図それぞれにおけるs460の処理であり、これら処理において送信されるプローブ応答が本発明における返信データである。また、接続確立手段は、上記の図それぞれにおけるs520〜s580の処理である。また、広告収集手段は、図6,図17におけるs430〜s443の処理である。また、内容判定手段は、上記の図それぞれにおけるs410の処理である。また、動作停止手段は、上記の図それぞれにおけるs410の処理である(「YES」と判定された場合)。また、暗号設定手段は、図17におけるs472の処理である。また、暗号取得手段は、図17におけるs700の処理である。また、暗号変更手段は、図17におけるs584の処理である。また、メッセージ出力手段は、図19におけるs750の処理である。
また、通信端末の備える一覧要求手段は、図12,図14,図20におけるs610の処理である。また、第3,第4ユーザ選択手段は、上記の図それぞれにおけるs630,s640の処理である。また、選択送信手段は、上記の図それぞれにおけるs650の処理であるまた、暗号受渡手段は、図20におけるs810〜s850の処理である。また、確認操作は、図20におけるs850の処理である。
10…アクセスポイント、11…CPU、12…ROM、13…RAM、14…ネットワークコントローラ、15…無線LANコントローラ、16…操作パネル、17…表示パネル、20…プリンタ、21…CPU、22…ROM、23…RAM、24…無線LANコントローラ、25…PCインターフェース部、26…操作パネル、27…表示パネル、28…プリントエンジン、30…パーソナルコンピュータ、100…ケーブル。