JP2007148101A - 現像ロール - Google Patents
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Abstract
【課題】反撥弾性能力が高く、セット特性に優れ、良好な画像を得ることができる現像ロールを提供する。
【解決手段】芯金1と、その外周に形成されたベースゴム層2と、上記ベースゴム層2の外周に直接もしくは他の層を介して形成された表層3とを備えた現像ロールであって、上記ベースゴム層2が、非導電性で非多孔質のゴム弾性体からなり、上記表層3が導電性の樹脂塗膜からなり、上記ロールの左右両端面に、導電層4が、上記表層3と芯金1とを導通した状態で形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】芯金1と、その外周に形成されたベースゴム層2と、上記ベースゴム層2の外周に直接もしくは他の層を介して形成された表層3とを備えた現像ロールであって、上記ベースゴム層2が、非導電性で非多孔質のゴム弾性体からなり、上記表層3が導電性の樹脂塗膜からなり、上記ロールの左右両端面に、導電層4が、上記表層3と芯金1とを導通した状態で形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子写真複写機、プリンター等の電子写真装置に用いられる現像ロールに関するものである。
従来より、電子写真複写機、プリンター等の電子写真装置に用いられる現像ロールとしては、軸体となる芯金の外周面にベースゴム層が形成され、その外周面に抵抗調整層等の中間層が形成され、さらにその外周面に表層が形成された構造のものが用いられている。上記現像ロールは、その芯金から受け取った電気を表層へ供給したり、また、その逆で、表層に残留しようとする電荷を芯金側へ受け流すといった性能を要する。そのため、通常、上記現像ロールのベースゴム層中には、カーボンブラック等の導電剤を多く含ませている。また、上記ベースゴム層は、弾性付与等の観点から、必要に応じ、発泡剤を使用した多孔質層としている(特許文献1および2参照)。
特開平10−268626号公報
特開平11−167272号公報
ところで、この種の現像ロールは、電子写真装置のカートリッジ内において、静止状態で、ブレードや感光ドラムに押圧された状態にある。しかしながら、上記のようにベースゴム層中にカーボンブラックを多く含ませていると、その補強効果により、現像ロール表面の抑圧痕がすぐには回復せず(セット特性に劣り)、画像不具合の原因となりうる。また、ベースゴム層中へのカーボンブラックの高含有は、材料コストの点でも問題がある。さらに、高画質の画像を得るには、上記現像ロールの電気的均一性を確保することが重要であるが、上記のようにベースゴム層中へカーボンブラックを高含有させる場合、ナノレベルでのカーボンブラックの高分散が求められる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、反撥弾性能力が高く、セット特性に優れ、良好な画像を得ることができる現像ロールの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の現像ロールは、芯金と、その外周に形成されたベースゴム層と、上記ベースゴム層の外周に直接もしくは他の層を介して形成された表層とを備えた現像ロールであって、上記ベースゴム層が、非導電性で非多孔質のゴム弾性体からなり、上記表層が導電性の樹脂塗膜からなり、上記ロールの左右両端面に、導電層が、上記表層と芯金とを導通した状態で形成されているという構成をとる。
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、現像ロールのベースゴム層中においてカーボンブラック等の導電剤を不含(もしくは極少含有)とし、ベースゴム層を非導電性とすることにより、ゴム本来の弾性を発揮させることを想起した。他方、上記ベースゴム層が、発泡剤を使用の多孔質層であると、そのセル径の制御が難しく、さらにセル径自体も大きくなりやすいために、ゴム物性が低下し、それにより、ブレード・ドラムのセットに対して変形が戻りきらず、画像不具合を生じやすくなる問題があった。このことから、本発明者らは、上記ベースゴム層を、導電剤の使用を制御して非導電性化するとともに、非多孔質のゴム弾性体からなるものとし、さらに、芯金と表層との間が導通可能となるよう鋭意研究を重ね、ロールの左右両端面に導電層を形成し、その導電層を、上記表層の左右両端部と芯金とに接触した状態(表層と芯金とを導通した状態)とすることを着想した。そして、このような構成により、所期の目的が達成できることを見いだし、本発明に到達した。
以上のように、本発明の現像ロールは、そのベースゴム層が、非導電性で非多孔質のゴム弾性体からなるため、反撥弾性能力が高く、セット特性に優れ、良好な画像を得ることができる。そして、上記ベースゴム層の外周に形成される表層が、導電性の樹脂塗膜からなり、その層の端部と、現像ロールの芯金とが、ロールの左右両端面に形成された導電層と接触しており、これによって表層と芯金とが導通可能となっているため、ベースゴム層が非導電性であっても、ロール全体を均一に導電化させることができる。さらに、上記導電層の電気抵抗を適宜設定することにより、ロール全体の抵抗値を任意に調整することもできる。
特に、上記ベースゴム層が、シリコーンゴムによって形成されていると、反撥弾性能力がより高く、セット特性に特に優れる。
また、上記表層の体積抵抗率が、特定の範囲内に設定されていると、より良好な画像を得ることができる。
そして、上記ロールの左右両端面に形成される導電層が、上記表層と同一の樹脂塗膜からなると、ロールの構成が簡素化されるとともに、上記導電層と表層との導通阻害が生じにくく、耐久性の点でより優れる。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の現像ロールは、例えば、図1に示すように、芯金1の外周面に沿ってベースゴム層2が形成され、その外周面に表層3が形成されて、構成されている。そして、上記ベースゴム層2が、非導電性で非多孔質のゴム弾性体からなり、上記表層3が導電性の樹脂塗膜からなり、上記ロールの左右両端面に、導電層4が、上記表層3と芯金1とを導通した状態で形成されていることが、本発明の最大の特徴である。ここで、本発明で言う「ベースゴム層の非導電性」とは、ベースゴム層が、導電特性を殆どあるいは全く有しないものであることを指し、好ましくは、上記芯金1と、その外周のベースゴム層2とからなるベースロールの体積抵抗が、1×106 Ω以上に設定されることを指す。なお、上記ベースロールの体積抵抗の測定は、直径30mmの金属ロール上にベースロールを設置し、ベースロールの両端を荷重500g(4.9N)で金属ロールに押圧しながら、上記金属ロールを回転数60rpmで回転させて、上記ベースロールをその連れ回りにより回転させつつ、上記ベースロールの芯金1より電圧を印加し、ベースロールを通過して金属ロール経由で流れてきた電流をもとに測定することができる。
上記芯金1としては、特に限定されるものではなく、例えば、図示のような中実体以外にも、中空円筒体からなる芯金であってもよい。そして、その形成材料についても、特に限定されず、例えば、アルミニウム、ステンレス等の金属材料等があげられる。なお、必要に応じ、芯金1上に接着剤、プライマー等を塗布してもよい。
上記芯金1の外周面に形成されるベースゴム層2は、例えばシリコーンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、ブタジエンゴム(BR)、ヒドリンゴム、ポリウレタン系エラストマー等からなる非多孔質のゴム弾性体によって形成される。なかでもシリコーンゴムが、低硬度で、へたりが少ないため、本発明の現像ロールの反撥弾性能力がより高くなり、セット特性に特に優れるようになるため、好ましい。また、上記シリコーンゴムは、液状材料、ミラブル材料のいずれであっても使用可能であり、その架橋系としては、パーオキサイド架橋(PO)、ヒドロシリル架橋(SiH)のいずれであってもよい。また、このような非導電性シリコーンゴムの具体例として、例えば、液状ヒドロシリル架橋系シリコーンでは、東レダウコーニングシリコーン社製のSE6744A/B=100/100が好適に用いることができ、ミラブルパーオキサイド架橋系シリコーンでは、GE東芝シリコーン社製のTSE270−4U/TC−8=100/0.5が好適に用いることができ、ミラブルヒドロキシ架橋系シリコーンでは、信越化学工業社製のKE541−U/C−25A/C−25B=100/0.5/2.0が好適に用いることができる。なお、上記ベースゴム層2の材料中には、発泡剤の類を添加しないようにすることを要し、また、上記ベースゴム層2形成時には、気泡が混入しないようにすることを要する。さらに、本発明において、上記ベースゴム層2は、非導電性であること(好ましくは、ベースロールの体積抵抗が1×106 Ω以上であること)を要するため、上記ベースゴム層2の材料中には、カーボンブラック等の導電剤を不含(もしくは極少含有)とすることを要する。
上記ベースゴム層2の外周面に形成される表層3の形成材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、ブチラール樹脂(PVB)、フッ素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等があげられ、これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。なかでも、低硬度、低へたり性能の点で、ウレタン樹脂が好適に用いられる。また、上記表層3は導電性を要するため、上記表層3材料中には、必要に応じ、カーボンブラック、グラファイト、チタン酸カリウム、酸化鉄、c−TiO2 、c−ZnO、c−SnO2 、イオン導電剤(四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤等)等の従来公知の導電剤が、適宜添加される。さらに、上記表層3材料中には、必要により、触媒、帯電制御剤、安定剤、紫外線吸収剤、補強剤、滑剤、離型剤、染料、顔料、難燃剤、オイル等の、他の添加剤を適宜に配合することができる。
そして、本発明の現像ロールの左右両端面に、上記表層3の左右両端部と芯金1とに接触した状態で形成されている導電層4の形成材料としては、上記芯金1と表層3との間を導通させることができるものであれば、特に限定されるものではない。具体的には、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、ブチラール樹脂(PVB)、フッ素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂に、カーボンブラック、グラファイト、チタン酸カリウム、酸化鉄、c−TiO2 、c−ZnO、c−SnO2 、イオン導電剤(四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤等)等の従来公知の導電剤を適宜添加したものがあげられる。そして、上記導電剤の加減等によって導電層4の電気抵抗を適宜設定することにより、ロール全体の抵抗値を任意に調整することが可能となる。さらに、上記導電層4が、上記表層3と同一の樹脂塗膜からなるときには、ロールの構成が簡素化されるとともに、上記導電層4と表層3との導通阻害が生じにくく、耐久性の点でより優れるため、好ましい。
本発明の現像ロールは、例えば、つぎのようにして作製することができる。
すなわち、まず、前記ベースゴム層2用の各成分をニーダー等の混練機で混練し、ベースゴム層2形成材料を作製する。また、前記表層3用の各成分を有機溶剤(MEK等)に溶解し、サンドミル等で分散することにより、表層3形成材料(コーティング液)を作製する。さらに、前記導電層4の形成材料も、上記表層3形成材料と同様の手法で作製する。
ついで、円筒状金型の中空部に、金属製の芯金1をセットし、上記円筒状金型と芯金1との空隙部に、上記ベースゴム層2形成材料を注型した後、金型に蓋をし、加熱して、ベースゴム層2形成材料を架橋させる。その後、上記円筒状金型から脱型することにより、芯金1の外周面にベースゴム層2が形成されてなるベースロールを取り出す。そして、上記ベースロールにおけるベースゴム層2の外周面に、上記表層3形成用のコーティング液を塗工する。この塗工法は、特に制限するものではなく、ディッピング法、スプレー法、ロールコート法等の従来の方法が適用できる。そして、塗工後、乾燥および加熱処理(加硫処理、条件:120〜200℃×20〜90分)を行うことにより、上記表層3形成用コーティング液中の溶剤の除去を行い、表層3を形成する。さらに、このようにして得られたロールの左右両端面に、上記導電層4形成用のコーティング液を塗工する。そして、塗工後、乾燥および加熱処理(加硫処理、条件:120〜200℃×20〜90分)を行うことにより、上記導電層4形成用コーティング液中の溶剤の除去を行い、導電層4を形成する。なお、上記表層3と導電層4との形成作業は同時に行うことも可能である。このようにして、図1に示すような構造の現像ロールを作製することができる。
この現像ロールにおいて、ベースゴム層2の厚みは、0.5〜10mmの範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは厚み1〜6mmの範囲内である。また、表層3の厚みは、1〜100μmの範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは厚み5〜50μmの範囲内である。
また、上記表層3の体積抵抗率を、1×104 〜1×108 Ω・cmの範囲に設定することが、より良好な画像を得ることができるため好ましい。
なお、本発明の現像ロールの例として、図1に示すような二層構造のものをあげたが、本発明はこれに限定されるものでなく、そのベースゴム層2と表層3との間に、軟化剤移行防止層等を適宜介在させることにより、二層以上の数の層が形成されるようにしてもよい。
上記軟化剤移行防止層の形成材料としては、例えば、N−メトキシメチル化ナイロン等のポリアミド樹脂やポリエステル等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。
そして、上記軟化剤移行防止層等の形成材料も、有機溶剤に溶解等することにより、コーティング液として使用に供され、そのコーティング液を、従来公知の方法で塗工することにより上記層の形成が行われる。
このようにして得られる本発明の現像ロールは、一般的な電子写真装置にも適用することが可能であるが、特に、フルカラーLBPやフルカラーMFP等の低融点トナーを使用した電子写真装置用の現像ロールとして好適に用いることができる。そして、本発明の現像ロールをフルカラーLBPやフルカラーMFP等の電子写真装置に組み込むことにより、長期にわたり良好な複写画像を得ることができるようになる。
つぎに、実施例について、比較例および従来例と併せて説明する。
〔表層用材料の調製〕
ウレタン樹脂(日本ポリウレタン社製、ニッポラン5199)100重量部(以下、「部」と略す)と、カーボンブラック(電気化学工業社製、HS−100)30部と、イソシアネート(日本ポリウレタン社製、コロネートHX)25部と、ウレタン粒子(根上工業社製、アートパールU600T)10部と、MEK400部とを混合し、表層用材料を調製した。
ウレタン樹脂(日本ポリウレタン社製、ニッポラン5199)100重量部(以下、「部」と略す)と、カーボンブラック(電気化学工業社製、HS−100)30部と、イソシアネート(日本ポリウレタン社製、コロネートHX)25部と、ウレタン粒子(根上工業社製、アートパールU600T)10部と、MEK400部とを混合し、表層用材料を調製した。
〔導電層用材料の調製〕
ウレタン樹脂(日本ポリウレタン社製、ニッポラン5199)100部と、カーボンブラック(電気化学工業社製、HS−100)30部と、イソシアネート(日本ポリウレタン社製、コロネートHX)25部と、ウレタン粒子(根上工業社製、アートパールU600T)10部と、MEK400部とを混合し、導電層用材料を調製した。
ウレタン樹脂(日本ポリウレタン社製、ニッポラン5199)100部と、カーボンブラック(電気化学工業社製、HS−100)30部と、イソシアネート(日本ポリウレタン社製、コロネートHX)25部と、ウレタン粒子(根上工業社製、アートパールU600T)10部と、MEK400部とを混合し、導電層用材料を調製した。
〔現像ロールの作製〕
軸体となる芯金(直径10mm、SUS304製)をセットした金型内に、上記ベースゴム層用材料として非導電性のシリコーンゴム(ミラブルヒドロキシ架橋系シリコーン、信越化学工業社製、KE541−U/C−25A/C−25B=100/0.5/2.0)を充填した後、所定の条件で加熱架橋を行った。その後、脱型して、芯金の外周面に沿って非多孔質のベースゴム層が形成されたベースロールを作製した。上記ベースロールの体積抵抗を、先述の測定系により測定したところ、測定不能、すなわち、絶縁性を示した。つぎに、上記ベースロールの外周面に、上記調製した表層用材料を塗布し、その後、185℃×60分の条件で加熱架橋を行い、表層を形成した。このようにして、軸体の外周面にベースゴム層が形成され、その外周面に表層が形成された二層構造のロールを作製した。そして、このロールの左右両端面に、上記調製した導電層用材料を塗布し、その後、185℃×60分の条件で加熱架橋を行い、導電層を形成することにより、図1に示すような現像ロールを作製した。なお、ベースゴム層の厚みは3mm、表層の厚みは10μmであった。また、表層の体積抵抗率を、東陽テクニカ社製のKEITHLEY6517により測定したところ、1×106 Ω・cmであった。
軸体となる芯金(直径10mm、SUS304製)をセットした金型内に、上記ベースゴム層用材料として非導電性のシリコーンゴム(ミラブルヒドロキシ架橋系シリコーン、信越化学工業社製、KE541−U/C−25A/C−25B=100/0.5/2.0)を充填した後、所定の条件で加熱架橋を行った。その後、脱型して、芯金の外周面に沿って非多孔質のベースゴム層が形成されたベースロールを作製した。上記ベースロールの体積抵抗を、先述の測定系により測定したところ、測定不能、すなわち、絶縁性を示した。つぎに、上記ベースロールの外周面に、上記調製した表層用材料を塗布し、その後、185℃×60分の条件で加熱架橋を行い、表層を形成した。このようにして、軸体の外周面にベースゴム層が形成され、その外周面に表層が形成された二層構造のロールを作製した。そして、このロールの左右両端面に、上記調製した導電層用材料を塗布し、その後、185℃×60分の条件で加熱架橋を行い、導電層を形成することにより、図1に示すような現像ロールを作製した。なお、ベースゴム層の厚みは3mm、表層の厚みは10μmであった。また、表層の体積抵抗率を、東陽テクニカ社製のKEITHLEY6517により測定したところ、1×106 Ω・cmであった。
〔比較例〕
非導電性のシリコーンゴム(信越化学工業社製、KE541−U)100部に対し、発泡剤(信越化学工業社製、KE−P−13)2部を混合し、これをベースゴム層用材料として用いた。これによりベースゴム層を多孔質とした。それ以外は、実施例と同様にして、実施例と同様の構造の現像ロールを作製した。
非導電性のシリコーンゴム(信越化学工業社製、KE541−U)100部に対し、発泡剤(信越化学工業社製、KE−P−13)2部を混合し、これをベースゴム層用材料として用いた。これによりベースゴム層を多孔質とした。それ以外は、実施例と同様にして、実施例と同様の構造の現像ロールを作製した。
〔従来例〕
非導電性のシリコーンゴム(信越化学工業社製、KE541−U)100部に対し、カーボンブラック(電気化学工業社製、デンカブラック)30部を混合し、これをベースゴム層用材料として用いた。これによりベースゴム層に導電性を付与した。そして、ロールの左右両端面の導電層は形成しなかった。それ以外は、実施例と同様にして、二層構造の現像ロールを作製した。
非導電性のシリコーンゴム(信越化学工業社製、KE541−U)100部に対し、カーボンブラック(電気化学工業社製、デンカブラック)30部を混合し、これをベースゴム層用材料として用いた。これによりベースゴム層に導電性を付与した。そして、ロールの左右両端面の導電層は形成しなかった。それ以外は、実施例と同様にして、二層構造の現像ロールを作製した。
このようにして得られた現像ロールについて、下記の基準に従い、各特性の測定および評価を行った。これらの結果を後記の表1に示した。
〔セット変形量〕
プリントカートリッジ(Hewlett−Packard社製、Q2681A)へ現像ロールを組み込み、45℃×95%RH環境下で30日間放置した。その後、現像ロールを、上記カートリッジから取り出し、14時間以上養生した後、上記カートリッジ内でドラムやブレードに押し付けられて形成された押し当て部(ニップ部)の変形量を測定した。なお、本発明に要求されるセット変形量の基準は、対ドラムにおいては4.0μm未満、対ブレードにおいては3.0μm未満である。
プリントカートリッジ(Hewlett−Packard社製、Q2681A)へ現像ロールを組み込み、45℃×95%RH環境下で30日間放置した。その後、現像ロールを、上記カートリッジから取り出し、14時間以上養生した後、上記カートリッジ内でドラムやブレードに押し付けられて形成された押し当て部(ニップ部)の変形量を測定した。なお、本発明に要求されるセット変形量の基準は、対ドラムにおいては4.0μm未満、対ブレードにおいては3.0μm未満である。
〔セット画像評価〕
プリントカートリッジ(Hewlett−Packard社製、Q2681A)へ現像ロールを組み込み、45℃×95%RH環境下で30日間放置した。その後、現像ロールを、上記カートリッジから取り出し、14時間以上養生した後、プリンター(Hewlett−Packard社製、ColorLaserJet3700)に組み込み、そのプリンターでベタ画像の画出しを実施した。そして、その画像に、ドラムあるいはブレードによる押し付けで形成された放置痕に対応するスジ(白抜け)が全くみられなかったものを○、放置痕に対応するスジがややみられたものを△、放置痕に対応するスジがかなりひどく本発明の許容範囲を超えたものを×と評価した。
プリントカートリッジ(Hewlett−Packard社製、Q2681A)へ現像ロールを組み込み、45℃×95%RH環境下で30日間放置した。その後、現像ロールを、上記カートリッジから取り出し、14時間以上養生した後、プリンター(Hewlett−Packard社製、ColorLaserJet3700)に組み込み、そのプリンターでベタ画像の画出しを実施した。そして、その画像に、ドラムあるいはブレードによる押し付けで形成された放置痕に対応するスジ(白抜け)が全くみられなかったものを○、放置痕に対応するスジがややみられたものを△、放置痕に対応するスジがかなりひどく本発明の許容範囲を超えたものを×と評価した。
上記表の結果から、実施例品は、セット変形量が小さく、セット特性に優れていることがわかる。また、セット後の画像においても、放置痕が全くみられず、良好な画像が得られている。
これに対し、比較例品は、セット変形量が大きく、セット特性に劣る。また、セット後の画像においても不具合を生じている。従来例品は、比較例品ほどではないが、本発明に要求されるセット変形量の基準を満たしておらず、セット後の画像においても、やや不具合を生じている。
1 芯金
2 ベースゴム層
3 表層
4 導電層
2 ベースゴム層
3 表層
4 導電層
Claims (5)
- 芯金と、その外周に形成されたベースゴム層と、上記ベースゴム層の外周に直接もしくは他の層を介して形成された表層とを備えた現像ロールであって、上記ベースゴム層が、非導電性で非多孔質のゴム弾性体からなり、上記表層が導電性の樹脂塗膜からなり、上記ロールの左右両端面に、導電層が、上記表層と芯金とを導通した状態で形成されていることを特徴とする現像ロール。
- 上記ベースゴム層が、シリコーンゴムによって形成されている請求項1記載の現像ロール。
- 上記表層の体積抵抗率が、1×104 〜1×108 Ω・cmの範囲に設定されている請求項1または2記載の現像ロール。
- 上記ロールの左右両端面に形成される導電層が、上記表層と同一の樹脂塗膜からなる請求項1〜3のいずれか一項に記載の現像ロール。
- 上記芯金と、その外周のベースゴム層とからなるベースロールの体積抵抗が、1×106 Ω以上である請求項1〜4のいずれか一項に記載の現像ロール。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018189885A (ja) * | 2017-05-10 | 2018-11-29 | 住友ゴム工業株式会社 | 半導電性ローラおよびその製造方法 |
-
2005
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018189885A (ja) * | 2017-05-10 | 2018-11-29 | 住友ゴム工業株式会社 | 半導電性ローラおよびその製造方法 |
JP7011769B2 (ja) | 2017-05-10 | 2022-01-27 | 住友ゴム工業株式会社 | 半導電性ローラおよびその製造方法 |
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Legal Events
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