JP2007147926A - 光源装置及びそれを用いた検査装置、検査方法及びパターン基板の製造方法 - Google Patents

光源装置及びそれを用いた検査装置、検査方法及びパターン基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
均一に光を照射することができる光源装置及びそれを用いた検査装置と検査方法並びにパターン基板の製造方法を提供する。
【解決手段】
本発明にかかる光源装置は、フッ素又は塩素を含む放電ガス110が含まれた放電チャンバー104と、放電ガス110を放電することによって発生する紫外線を放電チャンバー104の外側に取り出すため、放電チャンバー104の対向する箇所に設けられた2つの窓部105a、105bと、一方の窓部105aの外側に設けられ、放電チャンバー104で発生し窓部105aを介して入射した紫外線を放電チャンバー104の方向に反射する反射鏡109とを備え、放電チャンバー104の2つの窓部のうち、反射鏡109が設けられていない方の窓部105bから自然放出増幅光を出射するものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は光源装置及びそれを用いた検査装置及び検査方法並びにパターン基板の製造方法に関する。
一般に半導体製造工程に用いられるマスクの欠陥検査には、マスクパターンと設計データとの比較検査法(Die To Database方式)と、2つのチップにおけるパターン比較検査法(Die to Die方式)が広く知られている。どちらも、フォトマスクのパターン像を顕微鏡で検出して、検出した画像に基づいて欠陥を検出している。
上記の欠陥検査で用いられる顕微鏡では、マスクパターンが設けられたマスク表面上に光で照明する必要がある。欠陥検査装置では、照明光を出射する検査用光源として、ランプ光源を用いる場合と、レーザ光源を用いる場合とに大別される。さらに、レーザ光源を用いる検査装置では、連続するレーザ光が発生する連続レーザが一般的に用いられている。
また、半導体の進歩、すなわち、パターンの微細化とともに、要求される欠陥サイズが年々小さくなってきている。従って、欠陥検出感度を高めるためには、検査光源の短波長化が必要となっている。既に製品化されている検査装置では、波長364のアルゴンレーザを光源に用いてきたが、最近では、波長257nmの連続レーザ光を用いたマスク検査装置が用いられるようになっている(非特許文献1)。この検査装置では、アルゴンレーザにおける最大出力ラインである波長514nmの第2高調波を使用している。しかしながら、検出感度の観点からさらなる短波長化が望まれている。
特に、レンズ材である合成石英が利用できる波長190nm前後までは、光源を短波長化することによって、顕微鏡周辺の光学系をほとんど変更せずに、検出感度を上げることができる。従って、波長190nm近くの光源が望まれている。
ところが、波長200nm前後の連続レーザ光を発生させる場合、一般に波長変換用の非線形光学結晶を用いた波長変換型レーザが使用される。しかしながら波長200nm以下のレーザ光を発生させる場合、非線形光学結晶中でのレーザ光の吸収が大きくなり、非線形光学結晶中でのダメージを生じやすいという問題点があった。
また、波長200nm以下の連続レーザが波長変換型であるのに対し、ArFエキシマレーザでは、波長変換せずに波長193nmの大出力のレーザ光を直接得られることで知られている。
Proceedings of SPIE Vol.5446,pp265−278, 2004.
しかしながら、ArFエキシマレーザを検査用光源に用いた場合、以下に示す問題点があった。
マスク検査におけるパターン像の観察において、可干渉性の高いレーザ光で照明する場合、レーザ光に特有のスペックルノイズや干渉縞が生じてしまうという問題点がある。従って、従来の検査装置では、レーザ光を照明光とした場合、パターン面に照射した際に生じるスペックルノイズや干渉縞を大幅に低減する必要がある。例えば、ArFエキシマレーザはパルスレーザであることから、50〜100パルス前後のパルスレーザ光をマスクの同じ箇所に重ねて照射する。すなわち、照明光であるパルスレーザ光のパルスを積算させて均一化する手法が考えられる。
ArFエキシマレーザ自体としては、繰り返し数1000〜4000Hz程度のものが市販されている。このレーザ光源を検査に用いた場合、パターン像を撮像する速度としては、毎秒10〜80パターンになる。ここで、パターン像とは、マスク検査装置に用いられる2次元アレイ光検出器等において1回で読み取れるパターンを示す。
この結果、パターン像の検出部に、例えば、100万画素程度の2次元アレイ光検出器を用いたとしても、毎秒1×10〜8×10画素の検出速度となる。この場合、画素サイズを例えば、50nm角とすれば、マスクのパターン領域132mm×104mmの中に、50nm四方のメッシュが約5.5×1012個含まれることになる。従って、1枚のマスクの全面を検査するには、約20〜150時間掛かってしまう。
このように、従来の検査用光源では、スペックルノイズなどがあり均一に光を照射することが困難であるという問題点があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、均一に光を照射することができる光源装置及びそれを用いた検査装置と検査方法並びにパターン基板の製造方法提供することを目的とする
本発明の第1の態様にかかる光源装置は、少なくともフッ素又は塩素を含む混合ガスが含まれた放電チャンバーと、前記放電チャンバー内の混合ガスを放電することによって発生する紫外線を前記チャンバーの外側に取り出すため、前記放電チャンバーの対向する箇所に設けられた2つの窓部と、前記2つの窓部のうちの一方の窓部の外側に設けられ、前記放電チャンバーで発生し前記窓部を介して入射した紫外線を前記放電チャンバーの方向に反射する反射部材とを備え、前記放電チャンバーの2つの窓部のうち、前記反射部材が設けられていない方の窓部から自然放出増幅光を出射するものである。スペックルノイズがなく、均一に光を照射することができる。
本発明の第2の態様にかかる光源装置は、上記の光源装置であって、前記放電チャンバーの2つの窓部のうち、前記反射部材が設けられていない方の窓部から出射した自然放出増幅光のパルス幅を延長するパルスストレッチャーをさらに備えるものである。これにより、パルス幅が長くなるため、ピークパワーが低減され、ダメージが生じにくくなる。
本発明の第3の態様にかかる光源装置は、上記の光源装置であって、前記放電チャンバーと前記反射部材の間に配置された偏光ビームスプリッタをさらに備えるものである。これにより、直線偏光で照明することができる。
本発明の第4の態様にかかる光源装置は、上記の光源装置であって、前記放電チャンバーに含まれた混合ガスに、Arガス、Krガス及びXeガスのうちの少なくとも一つが含まれているものである。
本発明の第5の態様にかかる光源装置は、上記の光源装置であって、前記放電チャンバーの2つの窓部のうち、前記反射部材が設けられていない方の窓部から出射した自然放出増幅光が入射する光ファイバをさらに備えるものである。これにより、さらに均一に照明することができる。
本発明の第6の態様にかかる検査装置は、上記の光源装置から出射した自然放出増幅光をパターン基板に照射し、前記パターン基板を透過した透過光又は前記パターン基板で反射した反射光を検出する光検出器とを備えるものである。スペックルノイズがなく、検出感度の高い検査を、短時間で行うことができる。
本発明の第7の態様にかかる検査方法は、上記の光源装置から出射した自然放出増幅光を検査対象のパターン基板に照射し、前記パターン基板を透過した透過光又は前記パターン基板で反射した反射光を検出するものである。スペックルノイズがなく、検出感度の高い検査を、短時間で行うことができる。
本発明の第8の態様にかかるパターン基板の製造方法は、上記の検査方法によってパターン基板上の欠陥を検出し、前記検出された欠陥を修正するものである。生産性を向上することができる。
本発明の第9の態様にかかるパターン描画装置は、上記の光源装置と、前記光源装置から出射された自然放出増幅光を、基板に照射する光学系とを備えるものである。これにより、精度よく描画することができる。
本発明によれば、均一に光を照射することができる光源装置及びそれを用いた検査装置と検査方法並びにパターン基板の製造方法を提供することができる。
本発明の実施の形態について以下に図面を参照して説明する。以下の説明は、本発明の好適な実施の形態を示すものであって、本発明の範囲が以下の実施の形態に限定されるものではない。以下の説明において、同一の符号が付されたものは実質的に同様の内容を示している。
発明の実施の形態1.
本実施の形態にかかる光源装置を用いた検査装置の構成について図1を用いて説明する。図1は光源装置を用いた検査装置100の構成を模式的に示す図である。101はASE発生器、102はパルスストレッチャー、103はパターン検査機である。ここでASE発生器101とパルスストレッチャー102とが照明光を出射する検査用光源装置となる。また、ASE発生器101によって発生したASE光をASE光L1とし、パルスストレッチャー102によってパルス幅が延長されたASE光をASE光L2とする。本実施の形態では、検査対象を半導体装置の製造工程に用いられるフォトマスクとして説明する。
ASE発生器101は、自然放出増幅光(ASE:Amplified Spontaneous Emission)を放出する。このASE発生器101の構成については、後述する。ASE発生器101からのASE光L1は、例えば10nsecのパルス幅を有している。ASE発生器101は、面照明光源である。このASE光L1はパルスストレッチャー102に入射する。パルスストレッチャー102はASE光L1のパルス幅を延長する。このパルスストレッチャー102の構成については、後述する。
パルスストレッチャー102は、例えば、パルス幅を30nsecに延長する。従って、ASE光L2のピークパワーは、ASE光L1の約1/3となっている。パルスストレッチャー102によってパルス幅が延長されたASE光L2は、パターン検査機103に入射する。パターン検査機103は、ASE光L2を照明光として、フォトマスクに形成されたパターンの検査を行う。パターン検査機103の構成については、後述する。
次にASE発生器101の構成について図2を用いて説明する。図2は、ASE発生器101の構成を示す図である。ASE発生器101と、放電チャンバー104と、1対の窓部105a、105bと、1対の電極106a、106bと、導線107a、107bと、高電圧パルス発生器108と、全反射鏡109と、放電ガス110と、偏光ビームスプリッタ130とを備えている。
ASE発生器101には、ASE光を発生するための放電チャンバー104が用いられている。放電チャンバー104には、放電チャンバー104内で発生したASE光を取り出すための窓部105a、105bが設けられている。窓部105a、105bは、例えば、フッ化カルシウム製のブリュースタウィンドウである。
窓部105a、105bは、放電チャンバー104の両側に取り付けられている。例えば、1対の窓部105a、105bは、放電チャンバー104の対向する側面に配設されている。従って、窓部105a、105bは対向して配置されている。窓部105a、105bはASE光L1の光軸と垂直な平面から傾いて配置される。
放電チャンバー104内には、放電ガス110と、放電ガス110を放電させるための1対の電極106a、106bとが設けられている。例えば、フッ素含有混合ガスが放電ガス110として放電チャンバー104内に封入されている。1対の電極106a、106bは、ほぼ平板状であって、放電チャンバー104内において、対向配置されている。電極106aには、高電圧パルス発生器108が導線107aを介して接続されている。また。電極106bは、導線107bを介して接地されている。放電チャンバー104の外側に設けられた高電圧パルス発生器108はパルス状の高電圧を印加する。高電圧パルス発生器108から供給されたパルス状の高電圧は、導線107aを介して放電チャンバー内の電極106aに入力される。これにより、電極106a、106bの間に電界が生じる。従って、放電チャンバー104内に満たされた放電ガス110が放電する。すなわち、電極106aと電極106bとの間の空間が、放電空間となる。ここでは、最大4000Hzの繰り返し数で、パルス放電を起こせるようになっている。これにより、照明光となる紫外線が発生する。
なお、一対の電極106a、106bは、例えば、厚み約3mm、長手方向の長さ約1mの無酸素銅により形成される。なお、図2における左右方向が電極106a、106bの長手方向となる。電極106a、106bの長手方向における長さが放電長を決めるものである。従って、電極106a、106bによる放電長は、約1mとなる。本発明のASE発生器101は、一般のエキシマレーザとは異なり、発生する光が共振器内を往復しない。従って、電極106a、106bはできるだけ長い方が好ましい。
放電ガス110としては、例えば、フッ素含有混合ガスを用いることができる。好適な実施例として、放電ガス110には、ネオンガス、アルゴンガス及びフッ素ガスの3種混合ガスを用いることができる。アルゴンガスは圧力比で全体の約20%、フッ素ガスは約0.3%含まれている。また、ネオンガスの代わりにヘリウムガスを用いてもよい。また、放電ガス110として露光用のArFエキシマレーザに使用されている混合ガスと同様のガスを用いることができる。この場合、電極106aと電極106bの間でパルス放電を起こすと波長193nmの紫外線が発生する。紫外線は、四方八方に発生するが、電極106aと電極106bとの間の細長い空間の長手方向に沿って進む紫外線のみが増幅していき、ASE光が発生する。従って、電極106a、106bの長手方向に沿ってASE光が出射される。
ASE光は図2において、電極106aと電極106bの間の右方向と左方向に進むものとが大半となる。放電チャンバー104の左側には、全反射鏡109が配置されている。すなわち、全反射鏡109は、2つの窓部105a、105bのうちの一方の窓部105bの外側に設けられている。そして、放電チャンバー104で発生し窓部105aを介して入射した紫外線を放電チャンバー104の方向に反射する。従って、放電チャンバー104の窓部105aから一旦左側に出射したASE光は、全反射鏡109で正反対に反射される。すなわち、窓部105aから出射して左方向に進行したASE光は、全反射鏡109で反射される。全反射鏡109で反射されたASE光は、右方向に進み、窓部105aを介して再び放電チャンバー104内に入射する。そして、放電チャンバー104内の電極106a、106b間を伝播するため、さらに増幅される。その結果、強いASE光L1が窓部105bから右方向に出射する。
このように、本実施の形態では、対向配置された窓部105a、105bの一方のみの外側に全反射鏡109を配置している。すなわち、通常のエキシマレーザに比べて、出力鏡を有していない構成となる。そして、全反射鏡109を配置していない窓部105bがASE光を取り出す側となる。すなわち、全反射鏡109を配置した方の窓部105aと対向配置された窓部105bがASE光の取り出し窓となる。さらに、一対の窓部105a、105bの間に、放電チャンバー104内の電極106a、106b間の放電空間が配置される。すなわち、1対の窓部105a、105bの間に、放電チャンバー104によって規定される放電空間が形成される。そして、全反射鏡109が配置された側の窓部105aから放電チャンバー104の外側に出射したASE光は、全反射鏡109によって反射される。そして、全反射鏡109で反射したASE光は、窓部105aを介して再度、放電チャンバー104内に入射する。すなわち、窓部105aと全反射鏡109の間の空間を1往復する。その後、ASE光は、電極106a、106bの間の放電空間で増幅されて、窓部105bから出射する。この窓部105bから出射したASE光L1が照明光となって、右方向に出射する。ASE光L1は、レーザ光に比べて可干渉性が低いため、スペックルノイズや干渉縞を生じにくい。従って、均一に光を照射することができる。
なお、本実施の形態にかかるASE発生器101では、放電チャンバー104の窓部105aと全反射鏡109との間に偏光ビームスプリッタ130が挿入されている。偏光ビームスプリッタ130は、その反射面が窓部105aから出射したASE光に対して傾いて配置されている。偏光ビームスプリッタ130は、例えば、P偏光を透過し、S偏光を反射する。よって、S偏光は、全反射鏡109に入射されないよう偏光ビームスプリッタ130で反射され、P偏光のみが窓部105aと全反射鏡109間を往復する。ASE発生器101から出射するASE光L1をほぼ直線偏光とすることができる。なお、偏光ビームスプリッタ130に関しては、コーティングが施されていないフッ化カルシウムの板を用いて、光軸に対してブリュースタ角に配置するだけでもよい。あるいは、直線偏光にしやすいような偏光依存性を有する反射コーティングを施してもよい。なお、例えば、透過照明等の直線偏光を使用しないパターン検査機103では、偏光ビームスプリッタ130を設けなくてもよい。
ASE発生器100から出射したASE光L1は、図1で示したパルスストレッチャー102に入射する。このパルスストレッチャー102の構成について図3を用いて説明する。図3は、パルスストレッチャー102の構成を示す図である。パルスストレッチャー102は、ハーフミラー112と、ミラー113a、113b、113c、113dとを備えている。ミラー113a、113b、113c、113dとしては、例えば凹面鏡を用いることができる。ハーフミラー112及びミラー113a、113b、113c、113dはそれぞれ所定の角度で配置されている。また、図3では、ASE光L1の光軸が1点鎖線で示されている。
ASE光L1の光軸上にはハーフミラー112が配置されている。ASE発生器101からのASE光L1は、先ず、このハーフミラー112に入射する。ハーフミラー112は、ASE光L1の光軸に対して傾いて配置されている。ハーフミラー112は、入射したASE光L1の約40%をそのまま透過させる。ハーフミラー112をそのまま透過したASE光L1はパルスストレッチャー102から出射する。従って、ハーフミラー112を透過したASE光L1が、ASE光L2となる。さらにハーフミラー112は、入射したASE光L1の約60%をミラー113aの方向に反射させる。そして、ミラー113aで反射したASE光L1は、ミラー113bの方向に反射される。さらに、ASE光L1は、ミラー113bで反射され、ミラー113cの方向に向かう。そして、ASE光L1は、ミラー113cで反射され、ミラー113dに向かう。ミラー113dで反射されたASE光L1は、ハーフミラー112に向かう。ここで、ミラー113dで反射されたASE光L1は、ASE発生器101からのASE光L1が直接入射した面と反対側の面からハーフミラー112に入射する。ミラー113dで反射され、再度ハーフミラー112に入射したASE光L1は、その60%が反射する。したがって、再度ハーフミラー112に入射したASE光L1の60%がパルスストレッチャー102を通過する。これにより、ASE光L2となる。ハーフミラー112に再度入射したASE光L1の40%は、ハーフミラー112を透過して、ミラー113aに再度入射する。そして、同様の経路で各ミラー113a、113b、113c、113dを経由して、パルスストレッチャー102を通過する。このように、何度も各ミラーを回る成分が生じることから、各ミラーを経由した回数によってASE光L1の光路長が変わる。従って、各ミラーを経由した回数によって、パルスストレッチャー102を通過する時間が変化する。パルスストレッチャー102から出射するASE光L2はこれらの合成光となるため、ASE光L2のパルス幅はパルスストレッチャー102に入射する前のASE光L1に比べて非常に長くなる。例えば、パルスストレッチャー102はパルス幅を3倍にすることができる。
パルスストレッチャー102でパルス幅が長くなったASE光L2は、図1で示されたパターン検査機103に入射する。このパターン検査機103の構成について図4を用いて説明する。パターン検査機103には、ハーフミラー114a、114bと、エネルギー検出器115と、集光レンズ116a、116bと、対物レンズ118a、118bと、二次元光検出器119a、119bと、信号線120a、120bと、パターン比較装置121と、ステージ140とが設けられている。そして、マスク117に形成されたパターンの検査を行う。また、本実施の形態にかかるパターン検査機103では、マスク117を透過した透過光を検出して、Die to Die方式で検査を行う。
ASE光L2は、先ず、ハーフミラー114aに入射する。ハーフミラー114aは入射したASE光L2の約50%を透過し、約48%を反射する。ハーフミラー114aの反射面は、ASE光L2の光軸に対して傾けられている。これにより、ハーフミラー114aで反射されたASE光が集光レンズ116aに向かう。このハーフミラー114aで反射したASE光をASE光L3とする。ハーフミラー114aで反射されたASE光L3は集光レンズ116aに入射する。集光レンズ116aは、ステージ140に載置されたマスク117のパターン面上にASE光L3を集光する。すなわち、ASE光L3がマスク117を照明するための照明光となる。ASE光L3は、マスク117を面状に照明する。なお、マスク117を載置するステージ140は透明なXYステージである。このXYステージを移動することにより、走査が行われる。従って、マスク117の全面を検査することができる。もちろん、二次元光検出器119a、119bや対物レンズ118a、118bを含む光学系を移動して、走査を行ってもよい。
ASE光L3のうち、マスク117と通過したASE光をASE光L4とする。マスク117から出射したASE光L4は、対物レンズ118aで屈折され、二次元光検出器119aに入射する。すなわち、ASE光L3がマスク117に集光した部分のパターン像が、二次元光検出器119aに結像されている。よって、二次元光検出器119aは、ASE光L3によって照明された領域におけるマスク117のパターン像を撮像する。
なお、二次元光検出器119a、119bには、例えば、画素数が2048×512個(=1048576個)のTDI(Time Delay Integration)センサーが用いられている。二次元光検出器119a、119bには、受光素子がアレイ状に配列されている。もちろん、CCDセンサーやCMOSセンサーなどを用いてもよい。TDIを用いた場合、走査速度と、CCDの転送速度とを同期させる。例えば、ステージ140を連続的に移動して走査を行う。そして、CCDの電荷転送方向に対応する方向にステージ140を移動する。このとき、CCDが1画素列転送する時間で、二次元光検出器の1画素列分に対応する距離だけ、ステージ140を移動させている。これにより、高感度で欠陥を検出することができる。
一方、ハーフミラー114aに入射したASE光L2のうち、ハーフミラー114aを通過したASE光をASE光L5とする。ASE光L5はハーフミラー114bに入射する。ハーフミラー114bは、入射したASE光L5のうち、約93%を反射する。ASE光L5のうち、ハーフミラー114bで反射された光をL5'とする。従って、ASE光L3とASE光L5'はほぼ同じ光量となって、マスク117を照明する。また、ハーフミラー114bは反射したASE光L5'が集光レンズ116bに向かうように、傾いて配置されている。
ハーフミラー114bで反射されたASE光L5'は、集光レンズ116bに入射する。集光レンズ116bは、マスク117のパターン面上にASE光L5を集光する。すなわち、ASE光L5'がマスク117を照明するための照明光となる。ASE光L5'は、マスク117を面状に照明する。ここで、集光レンズ116aと集光レンズ116bとは、所定の間隔を隔てて配置されているため、ASE光L3とASE光L5'とは異なる位置に入射する。
ここで、ASE光L5'のうち、マスク117を通過したASE光をASE光L6とする。マスク117から出射したASE光L6は、対物レンズ118bで屈折され、二次元光検出器119bに入射する。すなわち、ASE光L5'がマスク117に集光した部分のパターン像が、二次元光検出器119bに結像されている。よって、二次元光検出器119bは、ASE光L5'によって照明された領域におけるマスク117のパターン像を撮像する。
二次元光検出器119a、119bからの出力信号は、それぞれ信号線120a、120bを介して、パターン比較装置121に入力される。パターン比較装置121は、例えば、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。これにより、Die−To−Die方式の比較検査が行われる。具体的には、パターン比較装置121は、二次元光検出器119a、119bからの出力信号を比較する。ここで、二次元光検出器119a、119bからの出力信号は、マスク117において同じ形状のパターンが形成されている領域に対応している。従って、二次元光検出器119a、119bからの出力信号の差によって、欠陥を検出することができる。
なお、ASE光L5において、ハーフミラー114bを透過したわずかなASE光L7は、エネルギー検出器115に入射する。エネルギー検出器115は、入射したASE光L7のパルスエネルギーを測定する。エネルギー検出器115は測定したASE光L7のパルスエネルギーから、ASE光L2のパルスエネルギー値を逆算する。これにより、パルスストレッチャー102から入射したASE光L2のパルスエネルギー値が検出される。エネルギー検出器115によって検出されたASE光L2のパルスエネルギー値は、信号線120cを介して、パターン比較装置121に入力される。パターン比較装置121は、各パルスに検出されたパルスエネルギー値に基づいて、二次元光検出器119a、119bから得られたパターンの信号強度を補正する。これにより、ASE光L2における各パルスのエネルギー値のばらつきを補正することができ、精度の高いパターン検査が可能になる。
本実施の形態にかかるマスク検査装置100の最大の特徴は、レーザ光ではなく、ASE光を照明光として利用している点である。そこで、レーザ光とASE光の違いを図5及び図6を用いて説明する。図5は、ArFエキシマレーザの構成を説明するための図であり、図6はASE発生器101の構成を説明するための図である。また、図5及び図6では説明の簡略化のため、適宜省略がなされている。なお、図6において、図2で示した、偏光ビームスプリッタ130については、説明の簡略化のため、図示を省略している。
ArFエキシマレーザ200には、放電チャンバー201と、ブリュースタウィンドウ202a、202bと、全反射鏡203と、出力鏡204とが設けられている。ブリュースタウィンドウ202a、202bは、放電チャンバー201の端部に対向配置されている。全反射鏡203と出力鏡204は、放電チャンバー201の外側に対向配置されている。また、図示していないが、放電チャンバー201の中には、図2と同様の電極及び放電ガスが設けられている。出力鏡204は入射したレーザ光の一部を取り出す。
ArFエキシマレーザ200の場合、放電チャンバー201中で発生するレーザ光は、ブリュースタウィンドウ202a、202bを通過して全反射鏡203と出力鏡204との間を何回も往復する。従って、全反射鏡203と出力鏡204との間に、定在波が発生する。この定在波は、図5において、縦方向の実線及び点線で表されている。例えば、図5中に表された実線が定在波の節となり、点線が定在波の腹となる。従って、数十%の透過率を有する出力鏡204から取り出されるレーザ光L9は、位相がそろった光ビームとなる。従って、レーザ光L9によって物体を照明すると干渉縞が生じたり、スペックルノイズが発生するという問題点が生じる。
これに対して、本実施の形態にかかるASE発生器100では、出力鏡が設けられていない。従って、放電チャンバー104内で発生した光が、全反射鏡203と出力鏡204との間を複数回往復しないで出射される。よって、放電チャンバー104内に定在波が発生しない。これにより、波の山と谷の位置がランダムに現れる。その結果、ASE光L1によって物体を面状に照明しても、干渉縞やスペックルノイズがほとんど生じない。
以上のように、本実施の形態では、干渉性のないパルス光を照明光として用いることができる。従って、二次元光検出器119a、119bに対して1パルスが当たるだけで、マスク117のパターン像の情報を正確に検出することができる。すなわち、マスク117に1パルスのASE光を照明光として照射する。そして、1パルス毎に二次元光検出器で電荷を転送して、検出信号を出力する。これにより、マスク117を透過した1パルスのASE光によってパターン像を検出することができる。この結果、ASE発生器101でのパルス繰り返し数の全パルスによって、異なるパターン像のデータを取得することができる。例えば、ASE発生器101でのパルス繰り返し数が4000Hzの場合、1秒間に4000のパターン像を撮像することができる。従って、二次元光検出器119aの画素数を約1.05×10とすると、毎秒約4.2×10個の画素データが取得できる。よって、1画素サイズを50nmとした場合でも、パターン領域が132mm×104mmのマスク1枚を約20分で検査することができる。また、ASE発生器101では、エキシマレーザと比べてスペクトルの広い紫外線が出射される。
なお、図4に示されたパターン検査機103はDie−to−Die方式に基づく検査が行われたが、本発明にこれに限定されるものではない。Die−to−Database方式に基づく検査機に対しても利用することができる。さらに、反射像、あるいは、透過像及び反射像を合成した合成像に基づいて異物を検出する方式に対しても利用することができる。また、露光装置用の光学シミュレータとしても利用することができる。このように、本発明はASE発生器101からのASE光によって面状に照明する検査装置に対して利用することができる。また、半導体装置の露光工程に用いられるマスクの他に、半導体ウエハ等のパターン基板の検査等に使用してもよい。すなわち、ASE発生器101から出射したASE光をパターン基板に照射し、パターン基板を透過した透過光又はパターン基板で反射した反射光を検出して検査を行なうパターン検査機に対して、適用することができる。さらに、欠陥の検出に限らず、パターンの線幅測定や、マスクの位相差測定に基づいて検査を行ってもよい。
なお、窓部105a、105bはブリュースタウィンドウに限らず、放電チャンバー104内で発生した光を透過するものであればよい。この場合、窓部105a、105bは、光が共振して位相がそろわないように、それぞれ傾けて配置する。すなわち、窓部105a、105bをASE光L1の光軸に垂直な面から傾けて配置する。換言すると、窓部105a、105bは電極106a、106bの長手方向に対して垂直な面から傾いて配置される。
また、ASE光は、レーザ光に比べてスペクトルの広がりが大きくなる。従って、光学系に対して色消しすることが好ましい。すなわち、色収差の小さい光学系を用いることが好ましい。例えば、対物レンズなどNAの大きなレンズには、反射光学系と屈折光学系を組み合わせたカタディオプトリック系のレンズ(ミラー)を用いることが好ましい。このように、パターン検査機103の光学系をカタディオプトリック系の光学系を用いることが好ましい。また、パルスストレッチャー102を用いず、ASE発生器101からのASE光L1を直接パターン検査機103に導入してもよい。
パルスストレッチャー102の構成は、上記のものに限られるものではない。例えば、表2004−501384号公報に開示されたパルスストレッチャーを用いることも可能である。
なお、放電ガス10としてフッ素を含む混合ガスを用いる理由としては、フッ素を含む混合ガスの多くは紫外域のガスレーザ用混合ガスに当てはまるからである。例えば、フッ素、アルゴン及びネオンの混合ガスを放電させると、ArFエキシマレーザのレーザガスと同じになるため、波長193nmのASE光を発生することができる。また、フッ素、ヘリウムの混合ガスを放電させるとFレーザ用のレーザガスと同じになるため、波長157nmのASE光を発生できる。また、フッ素、クリプトン及びネオンの混合ガスを放電させると、KrFエキシマレーザ用のレーザガスと同じになるため、波長248nmのASE光を発生できる。
このように、ASE発生器101に用いられている放電装置では、レーザ発振器の出力鏡を取り除いているため共振器を構成していない。従って、エキシマレーザとは異なり、レーザ光を発振せず、その代わりにASE光が発生する。ASE光はレーザ光とは異なり、光の位相が揃っていない。そのため、ASE光を物体に照射した場合、物体上で干渉縞やスペックルノイズが発生しない。従って、ASE光をマスクパターン像の観察に用いる場合、ASE光のパルス光を重ねる必要がない。パルスレーザ光を用いた検査装置に比べて、例えば、50〜100倍も高速に検査することができる。よって、検査時間を短くすることができる。さらに、検査光源の波長をArFエキシマレーザと同じ波長193nm、あるいは、157nmにできる。従って、波長257nmよりも検出感度を向上することができる。
また、1枚の全反射鏡109のみを配置することで、放電チャンバー104においてASE光を取り出す側と反対側に出射するASE光を、反対側に反射することができる。従って、ASE光が放電チャンバー中を2回通過することになる。これにより、パルスエネルギーが大幅に増幅される。すなわち、放電領域を2回通過するASE光は、増幅長が2倍になる。光強度は、増幅長に対して指数関数的に増幅することから、放電領域を2回通過したASE光のエネルギーは極めて大きくなる。よって、共振器を構成した際に得られるレーザ光に近いレベルまで増大させることができる。例えば、ASE発生器101から出射するASE光L1を、約0.4〜4Wとすることができる。
また、ASE発生器101で発生したASE光を光学的パルスストレッチャーに通してからマスク検査に用いることも可能である。パルスストレッチャー102を用いることによって、1方向に進むパルス光のパルスを長くすることができる。パルスストレッチャーを通すことで、ASE光のパルス幅が長くなる。従って、ピークパワーが低減され二次元光検出器の受光素子にダメージが生じにくくなる。特に、ASE発生器101では、共振器を構成して発生するレーザ光に比べて、パルス幅が短くなりやすいからである。
また、放電ガス110としては、上記のガスに限られるものではない。例えば、フッ素ガスではなく、塩素ガスを含む混合ガスを用いることが可能である。さらに、Arガス、Krガス、Xeガスをフッ素ガス又は塩素ガスと混合した混合ガスを用いてもよい。すなわち、F又はClに、Ar、Kr及びXeのうち少なくとも一つを加えた混合ガスを用いればよい。このように、フッ素ガス、塩素ガス、アルゴンガス、クリプトンガス、キセノンガスなどの混合ガスを用いることができる。また、バッファガスとしては、例えば、ヘリウムガス又は、ネオンガスを用いることができる。これにより、例えば、ArFエキシマ(193nm)、F(157nm)、KrFエキシマ(248nm)、XeFエキシマ(351nm)、XeClエキシマ(308nm)、Xeエキシマ(172nm)、Arエキシマ(126nm)又はKrエキシマ(146nm)等が発生するASE光を利用することができる。もちろん、放電ガス110は上記の元素を有するガスに限定されるものではない。
なお、市販の露光用レーザ光源の出力鏡を取り除くことによって、上記の構成を有するASE発生器101を容易に製造することができる。また、本実施の形態にかかるASE発生器101は、パターン基板の検査用に限られるものではない。例えば、プロジェクター用の光源としても利用することができる。この場合、例えば、3原色の光源のうちの一つ以上に用いることができる。これにより、スペックルノイズのない画像を表示することができる。このようにASE発生器101を光源装置と用いることによって、均一に光を照射することができる。
発明の実施の形態2.
実施の形態2にかかる検査装置の構成について図7を用いて説明する。図7は実施の形態2にかかる検査装置の全体構成を模式的に示す図である。ここでASE発生器101とパルスストレッチャー102と光ファイバ150とが照明光を出射する光源装置となる。なお、本実施の形態において、ASE発生器101、パルスストレッチャー102及びパターン検査機103の構成については、実施の形態1と同様の構成を有しているため説明を省略する。
本実施の形態では、実施の形態1と異なり、パルスストレッチャー102から出射されたASE光L2を光ファイバ150に入射させている。すなわち、実施の形態1で示した構成に光ファイバ150が加えられている。そして、光ファイバ150を介してASE光L10がパターン検査機に出射される。例えば、ASE発生器101にブロワを設けた場合、ASE発生器101に振動源が含まれてしまう。すなわち、レーザ出力を高くした場合、ASE発生器101にブロワが必要となる。あるいは、放電長を長くしようとした場合、ASE発生器101が大型化してしまう。これらの場合、ASE発生器101を光学定盤に固定することができないおそれがある。本実施の形態では、光ファイバ150を介してASE光をパターン検査機に供給している。光ファイバ150は複数のファイバ素線が束ねられたバンドルファイバである。光ファイバ150は入射面と出射面とで位置に相関がなくなるようランダムに配置されている。すなわち、各光ファイバがランダムに配置され、入射端で隣接する光ファイバが出射端で離れた位置に配置される。これにより、隣接する光ファイバに入射した光が離れた位置となって出射端から出射する。従って、光ファイバから出射する面照明光を均一にすることができる。
なお、光ファイバ150の紫外線に対する耐光性が低い場合、光ファイバ150のファイバ素線に対して水素処理を行うことが好ましい。水素処理としては、例えば、水素含浸処理がある。具体的には、光ファイバを圧力0.5から15Mpa、温度20から100℃の水素中に放置する。これにより、光ファイバ150での吸収を低減でき、光ファイバ150の寿命を長くすることができる。あるいは、特開2002−214454号公報や、特開2003−54994号公報に開示されているように、フッ素の含有量が100から1000ppmであるシリカガラスからなるコアを有する光ファイバを用いることができる。これにより、紫外域のASE光L1を用いた場合でも、光ファイバ150の劣化を低減することができる。
このように、光ファイバ150を介してASE発生器101の照明光をパターン検査機103に導入することによって、照明光を均一にすることができる。さらにASE発生器101を光学定盤に固定することができない場合でも、安定して照明することができる。
また、実施の形態1、2では図3で示したASE発生器101を光源装置として用いて、例えば、マスクを検査することが可能である。検査結果に基づいてマスクを修正する。そして、このマスクを用いて露光して、フォトレジスト等の感光性樹脂をパターニングする。これにより、感光性樹脂のパターンが基板上に形成される。そして、この感光性樹脂パターンを介してエッチングすることによって、絶縁膜や導体膜などのパターンを基板上に形成することができる。半導体ウエハに所望のパターンを精度よく形成することができ、高歩留りで半導体装置を製造することができる。また、パターンが形成された半導体ウエハを検査して、検査結果に基づいて修正する。これにより、半導体装置などのパターン基板の生産性を向上することができる。また、本発明は半導体デバイスの製造に限らず、パターン基板の製造歩留りを向上させることができ、パターン基板の生産性を向上させることも可能である。従って、生産性を向上することができる。
発明の実施の形態3.
なお、図2で示したASE発生器101では、窓部105aから出射した出射光を反射する反射部材として、全反射鏡109を用いていたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、反射部材として反射型回折格子を用いることができる。本実施の形態では、反射部材として、回折格子を用いたASE発生器501について図8を用いて説明する。図8は、ASE発生器501の構成を示す図である。なお、実施の形態1、2で説明した構成を同様の構成については、説明を省略する。すなわち、放電チャンバ504、電極506a、506b、放電ガス、導線及び高電圧パルス発生器等については、実施の形態1と同様のものを用いることができる。
本実施の形態にかかるASE発生器501は、窓部505aから出射した出射光を、再度、窓部105aを介して放電チャンバーに入射させる反射部材として回折格子511が設けられている。さらに、回折格子511と窓部505aとの間には、プリズム510a及びプリズム510bが配置されている。実施の形態1と同様に、放電チャンバー504内において発生したASE光は窓部505aに入射する。そして、窓部505aから出射したASE光が、プリズム510aに入射する。プリズム510aは入射したASE光を屈折させる。プリズム510aで屈折されたASE光は、プリズム510bに入射する。プリズム510bは入射したASE光を屈折させる。プリズム510bで屈折されたASE光は、回折格子511に入射する。回折格子511は入射したASE光を反射する。回折格子511によって反射されたASE光は、再度プリズム510a、510bを通過して、窓部505aに入射する。このように、本実施の形態では、反射部材である回折格子511と窓部505aとの間に、2つのプリズム510a、510bを配置している。これにより、ASE光のスポットが広がって、回折格子511に入射する。
回折格子511は、ASE光を元の方向に反射するように配置されている。すなわち、回折格子511で反射されたASE光がプリズム510a、510bを介して窓部505aに入射するように、回折格子511が配置されている。これにより、窓部505aから放電チャンバー504の外側に出射したASE光が再度、放電チャンバー504に入射する。このとき、ASE光は、2つのプリズム510a、510bを通過するため、スポットが小さくなる。そして、このASE光は、実施の形態1と同様に、窓部505bから出射して、ASE光L51となる。このASE光L51が紫外域の照明光として利用される。従って、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
次に、回折格子511で反射するASE光について図9を用いて説明する。回折格子511は反射型の回折格子であって、その反射面にはAlなどの金属膜が蒸着されている。また、回折格子511には、例えば、ブレーズド回折格子を用いることができる。この場合、回折格子511の表面には、鋸歯状の溝が一定の間隔で形成されている。この鋸歯の頂角が90°になっている。ここで、回折格子511は、ASE光の光軸に対して傾いて配置されている。すなわち、鋸歯状の溝を構成する面の一方が、光軸に対して垂直になっている。すなわち、回折格子511の反射面が階段状になるよう配置されている。この階段状の段差をシフト量とする。すなわち、シフト量は、鋸歯状の溝を構成する他方の面の高さである。ここで、シフト量がASE光の波長と異なっている。すなわち、シフト量とASE光の波長とがずれており、異なる段で反射されたASE光の位相は一致しない。このため、異なる段で反射されたASE光が合成される合成部520では、位相がランダムになっている。従って、可干渉性が低減され、合成部520において回折パターンが生じなくなる。このようなASE光L51を用いることによって、干渉縞の発生を防ぐことができ、スペックルノイズを低減することができる。
また、本実施の形態では、プリズム510a、510bを用いてASE光のスポットを広げている。従って、回折格子511上において、ASE光が照射される領域を広くすることができる。すなわち、ASE光は、より多くの段に入射する。これにより、ASE光の位相がより分散され、スペックルノイズの低減効果を高くすることができる。さらに、回折格子511によって反射されたASE光は、プリズム510a、510bを通過することによってスポットが小さくなる。そのため、ASE光のほとんどが窓部505aを通過して、放電チャンバーに入射する。これにより、光の利用効率を向上することができる。
なお、本実施の形態では、反射部材を回折格子511として説明したが、本発明はこれに限られるものではない。反射部材は、窓部505aから出射したASE光を再度放電チャンバーに入射させるように反射する部材であればよい。従って、上記の実施の形態で示した全反射鏡109や回折格子511以外の反射部材を用いることが可能である。
発明の実施の形態4.
実施の形態1〜3ではASE発生器101を検査装置に利用した例について発明したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、ASE発生器101を、露光装置、描画装置又はビデオプロジェクターの光源装置として利用することが可能である。ここで、ASE発生器101を、マスク描画装置の光源装置として用いた場合の一例について図10について説明する。図10は本実施の形態に係るマスク描画装置600の構成を模式的に示す斜視図である。マスク描画装置600は紫外光を用いてマスク基板601にパターン描画する装置である。マスク描画装置600の紫外光の光源として、図2に示したASE発生器101あるいは、図8で示したASE発生器101と同じ構造の光源が用いられている。ここでは、図1で示したASE発生器101を光源装置として用いた例について説明する。なお、ASE発生器101にパルスストレッチャーや光ファイバを設けてもよい。
ASE発生器101から発生したASE光L61は、ミラー602で反射して、ミラーデバイス603に照射される。ミラーデバイス603とは、多数の微小ミラーが並べられたデバイスのことであり、例えば、米国TI社が製品化しているデジタルミラーデバイス(一般にDMDと呼ばれる。)や、あるいはドイツのフラウンホーファー研究所で開発された空間光変調器(一般にSLMと呼ばれる。)を用いたものである。このミラーデバイス603で反射されたASE光をASE光L62とする。ミラーデバイス603から一定の方向に反射するASE光L62は、二次元情報を含んでおり、それが縮小投影光学系604を通過して、XYステージ605に載せられたマスク基板601に当たる。すなわち、縮小投影光学系604は、ミラーデバイス603のパターンをマスク基板601上に縮小投影するもので、マスク基板601上に塗布されたレジストがパターン露光される。したがって露光後の現像によってマスク基板601上のレジストがマスクパターン形成される。もちろん、現像されたレジストを介してマスク基板上の遮光膜をエッチングして、マスクパターンを形成してもよい。また、XYステージ605を駆動することによってマスク基板601の全体に対して光を照射することができる。
マスク描画装置600の最大の特徴は、紫外光源においてASE発生器を用いた点であり、従来のようにレーザ装置を用いた場合に比べて、ミラーデバイス603上に照射される紫外光が、スペックルノイズの無い極めて均一な強度分布となるため、高い精度で露光することができる。従って、精度よく描画することができる。
なお、本実施例のマスク描画装置600は、マスク基板へのパターン描画を行うものであるが、ウエハ上へパターン露光するための直接描画装置にも適用できる。その場合は、XYステージ605をウエハ用に交換すればよい。このように、本発明はパターン描画装置に対しても適用することができる。また、露光装置あるいは、ビデオプロジェクターの光源として上記のASE発生器を用いてもよい。例えば、露光装置の場合、ASE発生器からのASE光をフォトマスクを介して基板に照射する。これにより、均一に露光することができる。
本発明の実施の形態1にかかる検査装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかる光源装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかる検査装置に用いられるパルスストレッチャーの構成を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかる検査装置に用いられるパターン検査機の構成を示す図である。 ArFエキシマレーザで発生するレーザ光を説明するための図である。 本発明にかかるASE発生器で発生するASE光を説明するための図である。 本発明の実施の形態2にかかる光源装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態3にかかる検源装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態3にかかる検源装置において回折格子の効果を説明するための図である。 本発明の実施の形態4にかかるマスク描画装置の構成を模式的に示す斜視図である。
符号の説明
100 検査装置、101 ASE発生器、102 パルスストレッチャー、
103 パターン検査機、104 放電チャンバー、105a、105b 窓部、
106a、106b 電極、107a、107b 導線、108 高電圧パルス発生器、
109 全反射鏡、112 ハーフミラー、
113a、113b、113c、113d ミラー、114a、114b ハーフミラー
115 エネルギー検出器、116a、116b 集光レンズ、117 マスク、
118a、118b 対物レンズ、119a、119b 二次元光検出器、
120a、120b、120c 信号線、121 パターン比較機、130 偏光ビームスプリッタ、
140 ステージ、150 光ファイバ、200 ArFエキシマレーザ、201 放電チャンバー、
202 ブリュースタウィンドウ、203 全反射鏡、204 出力鏡
504 放電チャンバ、505a、505b 窓部、506a、506b 電極、
601 マスク基板、602 ミラー、603 ミラーデバイス、
604 縮小投影光学系、605 XYステージ

Claims (9)

  1. 少なくともフッ素又は塩素を含む混合ガスが含まれた放電チャンバーと、
    前記放電チャンバー内の混合ガスを放電することによって発生する紫外線を前記チャンバーの外側に取り出すため、前記放電チャンバーの対向する箇所に設けられた2つの窓部と、
    前記2つの窓部のうちの一方の窓部の外側に設けられ、前記放電チャンバーで発生し前記窓部を介して入射した紫外線を前記放電チャンバーの方向に反射する反射部材とを備え、
    前記放電チャンバーの2つの窓部のうち、前記反射部材が設けられていない方の窓部から自然放出増幅光を出射する光源装置。
  2. 前記放電チャンバーの2つの窓部のうち、前記反射部材が設けられていない方の窓部から出射した自然放出増幅光のパルス幅を延長するパルスストレッチャーをさらに備える請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記放電チャンバーと前記反射部材の間に配置された偏光ビームスプリッタをさらに備える請求項1又は2に記載の光源装置。
  4. 前記放電チャンバーに含まれた混合ガスに、Arガス、Krガス及びXeガスのうちの少なくとも一つが含まれている請求項1、2又は3に記載の光源装置。
  5. 前記放電チャンバーの2つの窓部のうち、前記反射部材が設けられていない方の窓部から出射した自然放出増幅光が入射する光ファイバをさらに備える請求項1乃至4のいずれかに記載の光源装置。
  6. 請求項1乃至5いずれかに記載の光源装置と、
    前記光源装置から出射した自然放出増幅光をパターン基板に照射し、前記パターン基板を透過した透過光又は前記パターン基板で反射した反射光を検出する光検出器とを備えるパターン基板の検査装置。
  7. 請求項1乃至5いずれかに記載の光源装置から出射した自然放出増幅光を検査対象のパターン基板に照射し、
    前記パターン基板を透過した透過光又は前記パターン基板で反射した反射光を検出するパターン基板の検査方法。
  8. 請求項7に記載の検査方法によってパターン基板上の欠陥を検出し、
    前記検出された欠陥を修正するパターン基板の製造方法。
  9. 請求項1乃至5いずれかに記載の光源装置と、
    前記光源装置から出射された自然放出増幅光を、基板に照射する光学系とを備えるパターン描画装置。

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