JP2007147539A - 免疫分析法、タンパク質分析装置及び免疫分析用マイクロフローセル - Google Patents

免疫分析法、タンパク質分析装置及び免疫分析用マイクロフローセル Download PDF

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Abstract

【課題】微量試料で、短時間で、高精度で反復測定可能な免疫分析装置を提供する。
【解決手段】基盤に測定対象タンパク質と結合するタンパク質を共有結合させ、抗原抗体反応を利用して測定対象タンパク質を測定した後、酸性条件下で測定対象タンパク質を脱離し、基盤上に共有結合されたタンパク質のみを残すことを特徴とする免疫分析法、タンパク質生産プラントのタンパク質計測装置及び免疫分析用フローセルを開示する。
【選択図】図4

Description

本発明は免疫分析法、タンパク質分析装置及び免疫分析用マイクロフローセルに係わる。
近年,疾患原因となる体内分子に結合することで治療効果が得られる抗体医薬が注目を集めている。この抗体医薬は遺伝子組み替えをした動物細胞を培養して生産され、培養液から分離・精製され出荷される。これら医薬品は品質管理上、生体細胞及び分離・精製培養といった各工程で正常に産生されているかどうかを確認することが要求される。
抗体医薬の確認方法は、従来、作業員が各処理工程から培養液もしくは試料液を手作業で採取し、96プレートを用いたELISA(酵素標識免疫吸着分析)法により定量していた。ELISA(Enzyme Linked Immuno−Sorbent Assay)法は、抗体を酵素で標識し、該抗体と結合する物質(抗原)を検出する方法であり、特に抗原タンパク質の検出方法として、抗原抗体反応を利用して検体中の抗原タンパク質或いは逆に特定の抗原タンパク質に結合する抗体を検出する分析方法として広く用いられている。
しかし、手作業による分析では測定作業者の負担は非常に大きく、また採取時における外界の細菌、ウイルスの培養槽への混入で培養細胞が死滅する危険性があった。
更に、マイクロウェルプレートを用いたELISA法では深さ数mm程度の比較的大きな反応場で、拡散律速である抗原抗体反応を行うため、試料を採取してから分析結果を得るまでの測定所要時間が3時間以上を要する。そのため、培養状態の監視や製品の品質管理を行うには十分なものではなかった。培養状態の監視、高品質な製品管理を行うためには測定所要時間を約20分以下に短縮する必要がある。
特許文献1にはこれら問題点を解決するため、高速測定可能で、試料液の採取時に各工程機器のコンタミネーションがないタンパゥ質定量装置及び測定方法について記載されている。このタンパク質自動計測装置は、生産プラントのフローから試料液をオンラインで採取するサンプリング部と、タンパク質と酵素を反応させるマイクロフローセルと、反応によって得られた結果によりタンパク質を定量する計測部等から構成される。
マイクロフローセルを用いると、マイクロ反応場の効果により従来法と比べて大幅に反応時間を短縮することができる反面、1回の反応毎にマイクロフローセルを処分しなければならない。そのため、試料が変わる度に、検量線の一点一点を新しいフローセルと交換しなければならない。測定精度を安定に保つためにはマイクロフローセルのロットは特に厳しく管理されなければならず、製品管理上大きな問題となっている。
特開2004−219094号公報
本発明の目的は、高速測定が可能で、かつ試料の反復測定を可能な免疫分析法、タンパク質分析法及びそれらに用いられるマイクロフローセルを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、マイクロ流路内を共有結合によりタンパク質を固定させ、該タンパク質と対象試料とを抗体抗原反応により結合し、該試料の測定後は、酸性、アルカリ性又は塩或いは尿素を含む溶液で洗浄して、該試料を除去し、タンパク質を繰り返し利用するものである。
本発明は、基盤に測定対象タンパク質と結合するタンパク質を共有結合させ、抗原抗体反応を利用して測定対象タンパク質を測定した後、酸性条件下で測定対象タンパク質を脱離し、基板上に共有結合されたタンパク質のみを残すことを特徴とする免疫分析法を提供するものである。
また、本発明は、生体細胞を培養してタンパク質を生産するプラントにおいて、細胞の培養工程、培養に続く分離工程及び培養生産物の精製工程を含むフローから少なくとも1回試料液を採取するサンプリング部と、該試料液を希釈及び濾過の少なくとも一方を実施してマイクロフローセルを流通し得るように液組成を調整する前処理部と、調整して得られた液に含まれる基盤に共有結合させられたタンパク質を前記の免疫分析法を用いて酵素による発色反応させるマイクロフローセルと、反応結果を利用してタンパク質を定量する計測部と、上記構成による装置の一連の動作を制御する制御部と、定量結果を記録する記録部とを有することを特徴とする細胞培養によるタンパク質生産プラントのタンパク質分析装置を提供する。
本発明は、更に、二次抗体タンパク質を結合しうる測定対象タンパク質と結合する一次抗体タンパク質を流路に共有結合させた基盤を有する免疫分析用マイクロフローセルを提供するものである。
本発明によれば、高精度で反復測定可能な免疫分析方法及び免疫分析装置を提供することができる。また、本発明によれば、免疫分析を、短時間で効率よく実施することができる。
本発明により、フローセルの同一流路で複数回の免疫分析が可能となり、フローセルのロット差による測定誤差を回避できるとともにチップの製品管理に要する時間、工数を軽減することができる。
本発明の最良の実施形態を例示すれば、次の通りである。
(1)前記免疫分析法において、酸性条件下で測定対象タンパク質を脱離した後、再度測定対象タンパク質を測定することを特徴とする免疫分析法。
(2)前記免疫分析法において、タンパク質の共有結合法がアミノ基、カルボキシル基の少なくともいずれか1つを介することを特徴とする免疫分析法。
(3)前記免疫分析法において、基盤がマイクロフローセル内であることを特徴とする免疫分析法。
(4)前記免疫分析法において、マイクロフローセルの反応部の断面積が0.04mm以下であることを特徴とする免疫分析法。
(5)タンパク質分析装置において、上記マイクロフローセルは反復測定可能であることを特徴とするタンパク質生産プラントのタンパク質自動分析装置。
(6)タンパク質分析装置において、上記マイクロフローセルの反応部の断面積が0.04mm以下であることを特徴とするタンパク質生産プラントのタンパゥ質自動計測装置。
(7)前記マイクロフローセルにおいて、前記二次抗体及び測定タンパク質は酸性条件下で脱離し、基盤上に共有結合された一次抗体タンパク質が残留し得る免疫分析用マイクロフローセル。
本発明は流路内壁にタンパク質を共有結合により固定したマイクロフローセルで構成される。このマイクロフローセルで測定試料を測定した後、酸性の溶液を送液することで共有結合させたタンパク質と結合したタンパク質は解離し、解離したタンパク質は共有結合させたタンパク質のみを残して除去することが出来る。pHを元の状態に戻すことで測定前の状態に戻すことができ、再度測定することが可能となる。以上の操作を繰り返すことにより、測定試料の反復測定ができる免疫分析測定法を実現した。
以下、本発明を、実施例を挙げて、より具体的に説明するが、本発明の範囲が以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)共有結合法でのELISA法の妥当性
(マイクロ流路への1次抗体の共有結合)
次の手順に従ってマイクロ流路内面にタンパク質を共有結合させた。ただし、タンパク質が面に共有結合させることができればよく、以下の手法に限定されるものではない。
(i)アミノ基修飾流路を用いた場合
アクリル材質チップにマイクロ流路が施され(図1)、その流路内面にアミノ基の付与された流路に2%グルタルアルデヒドを、シリンジポンプを用いて流速50μL/minで15分間送液した(図2(a1))。続いて純水を流速50μL/minで10分間送液して洗浄した後、1次抗体(Anti−IgG Mouse,Chicken−Poly;Immunsystem AB社:200倍希釈で使用)を流速50μL/minで15分間送液した(図2(a2))。更に0.05%のTween20(ICI Americans Inc.登録商標、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート)を含んだリン酸緩衝液(PBS)を流速50μL/minで10分間送液することで洗浄した。これにより、図2(a3)に示すように流路内面に1次抗体が共有結合された。その後、ブロッキング液(毎日骨太スキムミルク;雪印製)を送液し、流路内面のブロッキングを行った。ブロッキングの後、そのまま継続して測定することが可能であるし、4℃に保ち、液が乾燥しないようにしておけば、少なくとも2週間は保存することができる。
(ii)カルボキシル基修飾流路を用いた場合
アクリル材質チップにマイクロ流路が施され(図1)、その流路内面にカルボキシル基の付与された流路に10mg/mL水溶性カルボジイミド(pH5.8のPBSに溶解)を、シリンジポンプを用いて流速50μl/minで15分間送液した(図2(b1))。続いてPBS(pH5.8)を流速50μl/minで10分間送液して洗浄した後、1次抗体(Anti−IgG Mouse,Chicken−Poly;Immunsystem AB社:200倍希釈で使用)を流速50μL/minで15分間送液した(図2(b2))。更に0.05%Tween20を含んだリン酸緩衝液(PBS)を流速50μL/minで10分間送液することで洗浄した。これにより、図2(b3)に示すように流路内面に1次抗体が共有結合された。ブロッキング液(ブロックエース;雪印製)を送液し、流路内面のブロッキングを行った。アミノ基の場合と同様にブロッキングの後、そのまま継続して測定することが可能であるし、保存することもできる。
(対象タンパク質の検出)
1次抗体を共有結合させたマイクロフローセルを用いてタンパク質の検出を行った。以下、アミノ基修飾流路の場合について述べるが、カルボキシル基修飾流路の場合も全く同様である。
アミノ基修飾流路チップに1次抗体を共有結合させた流路に、測定対象タンパク質(マウスIgG)を送液した。0.05%Tween20を含んだリン酸緩衝液(PBS)を送液することにより洗浄した後、アルカリフォスファターゼ標識された抗IgG2次抗体(Anti−IgG(H+L),Mouse,Horse−Poly,AP;Vector)を送液し、発色のため基質液を送液し、410nmの吸光度を測定した。
上記の手順で測定したときの検量線の結果を図3(a)に、96ウェルプレートを用いた従来法での検量線を図3(b)に示す。両者を比較するとほぼ同等の検量線になり、本発明の方法は、タンパク質の検出能は従来法と遜色ないことがわかる。
なお、カルボキシル基修飾された流路を用いても同等の結果が得られるため、共有結合させるときの流路に付与させる官能基(アミノ基、カルボキシル基等)に関係なく、流路に1次抗体を共有結合させたマイクロ流路での測定は通常のELISA法と同等の感度で検出できる。
(実施例2)マイクロ流路への抗体の共有結合による効果
同一流路を用いて測定対象タンパク質の反復測定を行った。まず、(実施例1)と同様にして、流路への1次抗体の共有結合、ブロッキング、1次抗体反応、2次抗体反応を行い、測定対象タンパク質の検出を行った。その後、同一流路に塩酸を3分間送液することにより、1次抗体だけを流路内に残し、測定対象タンパク質、2次抗体を除去した。一度目の測定と同条件でブロッキング液を送液し、再度同一濃度の測定対象タンパク質を送液し、2次抗体を反応させ、基質液を送液したその吸光度を測定した。対象実験として、1次抗体を流路に非特異的吸着(共有結合させない)した場合を行った。
結果を図4に示す。1次抗体を流路に共有結合させた場合は、1度目の測定と2度目の測定で吸光度はほぼ同じ値を示していることがわかる(図4(a))。一方、非特異的な吸着で1次抗体を流路に結合した場合には、2度目の測定は1度目の測定と比べて50%程度低下した(図4(b))。また、塩酸を送液し、洗浄後の吸光度は共有結合、非特異的結合ともにほぼ0であることより、酸性条件下に置くことで測定対象タンパク質及び2次抗体は完全に脱離・洗浄されることがわかる。この結果より、マイクロ流路に1次抗体を共有結合させることにより初めて反復測定が可能となることがわかった。
(実施例3)タンパク質自動分析装置
本発明の免疫抗体検出法を用いた自動タンパク質測定装置の一実施例を図5に示す。
(装置の構成)
図5に示すようにタンパク質自動分析装置16は洗浄液、基質液等の入った試薬タンク12、送液切替え装置6、免疫抗体反応をさせるマイクロフローセル(反応槽)4、発色した液を計測する計測部19、廃液を回収する廃液タンク11からなる。試料および試薬の送液に関してはポンプ5を用いて行う。
試薬タンクは基質液等の劣化を防ぐため、2〜10℃で保存できるように温度センサがとりつけてあり、冷却装置により温度制御が行われる。
送液切替え装置6には、試薬間のコンタミネーションが防止できる低デッドボリュームのロータリーバルブを用いた。接液面へのタンパゥの吸着によるロータリーバルブの劣化を防止するためにマイクロフローセル(反応槽)4の内部に分岐形状の微小流路を持たせることによりマイクロフローセル(反応槽)4の内部に送液選択機能を持たせても構わない。
免疫抗体反応をさせるマイクロ流路1は、断面積を0.04mm以下にしてある。反応場を従来の1/10以下に微小化することにより、従来の測定方法(深さ2mm程度の反応場)では分析に3時間要していたが、測定所要時間が約1/100に短縮され、分単位以下に短縮できるため、培養槽14内の培養状態の監視、高品質な製品の管理が可能となる。温度は温度センサにより測定されヒーターもしくはペルチェ素子により温度管理が行われる。マイクロフローセル内にはマイクロ流路が複数本あり、使用していたマイクロ流路が繰り返し使用による劣化で測定不可になったとき、流路を切替えて未使用の流路を使用することが可能となっている。マイクロフローセルのマイクロ流路内には抗体の付加したビーズを詰めこんで測定することもできる。しかし、マイクロ流路内壁に直接1次抗体を結合させた方式の方が、細胞等による流路内閉塞が生じにくく、培養液からマイクロフローセルまでの間で行う濾過作業を簡易化することが可能となる。
計測部19は、蛍光光度測定法、発色吸光度測定法、燐光光度測定法の何れかを用いるため、光学ランプ10、光学フィルタ9、光学セル8および受光素子7といった小型簡易機器の組合せにより構成することができる。送液時の脈動を低減することにより定量結果の誤差を抑制する観点から、ポンプ5はシリンジポンプが好ましいが、ピエゾポンプでも構わない。
以上の動作は、制御部17により制御され、装置の情報は記録部18に記録される。
(動作の説明)
ELISAに必要な試薬(洗浄液、2次抗体、基質液、ブロッキング液、キャリブレーション用試薬、酸性溶液)は試薬タンク12の中に納められている。
1次抗体が共有結合により流路内に結合しており、更に流路内がブロッキング液に浸されているチップを反応槽部に設置する。
(1)最初にキャリブレーションのため、ポンプを作動させ、試薬タンク中のキャリブレーション用試薬を反応槽まで送液する。過剰のキャリブレーション液は廃液タンク11に回収される。
(2)キャリブレーション試薬中の測定対象タンパク質が1次抗体と反応した後、送液選択装置により洗浄液を反応槽まで送液し、洗浄後の廃液は廃液タンク11に回収する。
(3)試薬タンクから2次抗体を反応槽まで送液する。過剰な2次抗体は廃棄タンク11で回収される。(4)2次抗体が測定対象タンパク質と反応した後、洗浄液を反応槽4まで送液し、洗浄後の液は廃液タンク11に回収する。
(5)発色基質液を反応槽まで送液し、残存した洗浄液を十分廃液タンク11に流しきった後、送液切替装置6を切替え、発色した反応液を計測部19へと送液する。ここに流れ込んできた反応液を吸光度もしくは蛍光を検出し、記録部でその結果を記録する。
(6)送液切替装置6を廃液側に戻し、試薬タンク12から酸性溶液を反応槽4へ送液し、測定対象タンパク質、2次抗体を脱離させる。
(7)洗浄液を反応槽4に送液し、廃液タンク11で回収し、測定対象タンパク質、2次抗体を洗い流し、pHを中性まで戻す。キャリブレーション用試薬の測定対象タンパク質濃度を換え(1)〜(7)の操作を繰り返す。記録されたデータより検量線を作成する。
検量線の作成後、測定試料の測定を行う。まず、ブロッキング液を反応槽に流すことにより、ブロッキングを行っておく。次に培養槽から培養液をポンプにより無菌的に接続されたサンプリング部13を通して前処理部に送液する。前処理部15に送液された培養液は、まず粗フィルタで粗く細胞組織等の不純物を除去した後に、希釈混合セルに送液する。同時に希釈液タンクからポンプを用いて希釈混合セルに希釈液を指定量供給する。希釈混合セルに供給された二液を混合機により均一混合した後、ポンプを用いて精密フィルタに送液し、測定用に調整された試料液をタンパク質自動検出装置16に送液する。光学ランプ10で発生した光の内、発色した基質に吸収される波長の光を光学フィルタ9で選択して、光学セル8を透過させる。透過光の発色吸光度を受光素子7で測定した後、基質液は廃液タンク11に送液される。尚、基質液以外の試薬にはタンパク質が含まれるため、これを光学セル8に送った場合、セル表面へのタンパク質吸着により測定誤差を生じる恐れがある。このため、基質液以外は送液切替装置6で廃液タンク11に直接選択送液する。測定が終了した試料液は廃液溜めに送られ分析が終了する。
上記実施例では、マイクロフローセルを交換することなしに、検量線の作成、測定試料の複数回の測定が可能であった。
加えて、試料液をオンラインで採取するので、外界雰囲気と試料液が接触することが無く、装置への細菌類の混入が無い。そのため、培養工程での生体細胞の死滅、もしくは分離・精製工程での試料液の劣化を防止することができる。また、自動採取を行うため、作業員の負担を大幅に低減することができる。
また、採取した試料液を前処理部で塩濃度、pH等の液状態が調整されるため、抗原抗体反応の安定性を向上し、測定誤差を低減することができる。また、抗原抗体反応を用いた測定方法であるため、従来法である高速液体クロマトグラフィ(HPLC)のような微細なカラムを通過させる必要がない。
その結果、高圧ポンプおよび耐圧仕様の配管が不要にでき、装置の小型化およびコスト低減が可能である。
更に、縦断面積が1mm以下の微小流路内で拡散律速である抗原抗体反応を行うため、拡散時間が従来の1/9に低減され、定量時間を20分以下に短縮することが可能である。またこれにより、培養状態が監視でき、高信頼性のある製品の管理が可能である。
本発明によるタンパク質自動計測装置におけるマイクロフローセルの概略を示す斜視図。 官能基付加流路によるタンパク質の共有結合法を示す概略図。(a1)、(a2)、(a3)はアミノ基付加流路を用いた場合、(b1)、(b2)、(b3)はカルボキシル基付加流路を用いた場合、それぞれのタンパク質が共有結合するまでの反応ステップを示した図。 1次抗体を共有結合させたマイクロ流路を用いてタンパク質検出を行ったときの検量線((a))と従来法のタンパク質検出を行ったときの検量線((b))。 マイクロフローセルにおいて、反復測定を行ったときの実験結果を示す。上図(a)はマイクロ流路内に1次抗体を共有結合させた場合、下図(b)はマイクロ流路内に非特異的結合で1次抗体を結合させた場合の測定結果を示すグラフ。 本発明のシステムにおいて用いられる蛍光光度測定法又は燐光光度測定法によるタンパク質定量法を説明するブロック図。
符号の説明
1…マイクロ流路、2…送液口、3…排出口、4…マイクロフローセル、5…ポンプ、6…送液切替装置、7…受光素子、8…光学セル、9…光学フィルタ、10…光学ランプ、11…廃液タンク、12…試薬送液手段、13…サンプリング部、14…培養槽、15…前処理部、16…タンパク質自動検出器、17…制御部、18…記録部、19…計測部。

Claims (14)

  1. 基盤に、測定対象タンパク質と結合する一次抗体タンパク質を共有結合させ、抗原抗体反応を利用して測定対象タンパク質を測定した後、抗原抗体間の結合を解離させて、測定対象タンパク質を脱離し、基板上に共有結合された一次抗体タンパク質を残すことを特徴とする免疫分析法。
  2. 前記抗原抗体反応による測定対象のタンパク質の結合解離は、酸、アルカリ、塩又は尿素を含む液によって行うことを特徴とする請求項1記載の免疫分析法。
  3. 測定対象タンパク質の解離、除去及び再度の抗原抗体反応による測定タンパク質の一次抗体への結合を2回以上行うことを特徴とする請求項1記載の免疫分析法。
  4. 抗原抗体間の結合を酸性条件下で解離することを特徴とする請求項1記載の免疫分析法。
  5. 酸性条件下で測定対象タンパク質を脱離した後、前記一次抗体タンパク質に測定対象タンパク質を抗原抗体反応により結合し、再度測定対象タンパク質を測定することを特徴とする請求項1に記載の免疫分析法。
  6. 一次抗体タンパク質と基盤との共有結合反応がアミノ基及びカルボキシル基の少なくともいずれか1つを介して行われることを特徴とする請求項1に記載の免疫分析法。
  7. 一次抗体タンパク質を結合する基盤が、マイクロフローセル内に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の免疫分析法。
  8. マイクロフローセルの反応部の断面積が0.04mm以下であることを特徴とする請求項7に記載の免疫分析法。
  9. 細胞の培養手段と、培養により生産培養生産物を分離する手段及び分離した培養生産物の精製手段とを含むフローと、該フローから少なくとも1回試料液を採取するサンプリング部と、該試料液を希釈及び濾過の少なくとも一方を実施してマイクロフローセルを流通し得るように液組成を調整する前処理部と、該マイクロフローセル内の基盤に結合された一次抗体タンパク質を用いて抗体抗原反応により前処理された液組成中の測定対象タンパク質を前記マイクロフローセルに流通させる手段と、前記マイクロフローセルに一次抗体タンパク質が固定され、該一次抗体タンパク質に、反応結果を利用して測定対象タンパク質を分析する計測部、及び前記マイクロフローセルに前記一次抗体タンパク質に抗原抗体反応により結合した測定対象タンパク質を解離させるための試薬を供給する手段、を有することを特徴とする細胞培養によるタンパク質生産プラントのタンパク質分析装置。
  10. 前記解離のための試薬は酸、アルカリ、塩又は尿素を含む液である請求項9記載のタンパク質生産プラントのタンパク質分析装置。
  11. 上記マイクロフローセルは反復測定可能であることを特徴とする請求項9記載のタンパク質生産プラントのタンパク質分析装置。
  12. 上記マイクロフローセルの反応部の断面積が0.04mm以下であることを特徴とする請求項9記載のタンパク質生産プラントのタンパク質分析装置。
  13. 測定対象タンパク質と結合する一次抗体タンパク質を流路に共有結合させた基盤を有する免疫分析用マイクロフローセル。
  14. 抗原抗体反応により前記測定対象タンパク質に二次抗体を結合し、条件下で脱離し、基盤上に共有結合された一次抗体タンパク質が残留し得ることを特徴とする請求項13記載の免疫分析用マイクロフローセル。
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