JP2007147502A - 放射性物質貯蔵施設の圧力損失低減装置 - Google Patents

放射性物質貯蔵施設の圧力損失低減装置 Download PDF

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Abstract

【課題】冷却空気の空気流れが流路表面から剥離しないようにする。
【解決手段】放射性物質の貯蔵施設の入口シャフト13と出口シャフト15の遮蔽板設置個所にて第1遮蔽板17aと第2遮蔽板17bにより形成される第1遮蔽板先端側流路、遮蔽板間流路、第2遮蔽板先端側流路を順に経るクランク状に屈曲する流路の各屈曲部ごとに、その内周側コーナ部に沿う1/4円弧断面形状の湾曲部を備えた整流板23,24,27,28を、内周側と外周側のコーナ部同士を結ぶライン上に所要間隔で複数配列して設ける。第1遮蔽板先端側流路から遮蔽板間流路へ向かう冷却空気16の空気流れ、及び、遮蔽板間流路から第2遮蔽板先端側流路へ向かう冷却空気16の空気流れを、それぞれの屈曲部に設けてある整流板23,24,27,28により流れ方向を変更させることで、内周側コーナ部にある遮蔽板17a,17bの表面に沿わせて流通させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス固化体貯蔵施設等、放射性物質を貯蔵すると共に貯蔵中の放射性物質の崩壊熱の除去を目的として冷却空気を流通させるようにしてある放射性物質貯蔵施設にて、上記冷却空気を流通させるための流路の圧力損失を低減させる放射性物質貯蔵施設の圧力損失低減装置に関するものである。
原子力プラントにおいて廃棄される放射性物質(放射性廃棄物)を処理する場合には、たとえば、該放射性物質をガラス固化処理してなるガラス固化体として、自然崩壊を繰り返して放射能レベルが低下するまで、所要の貯蔵区域にて長期間に亘り厳重に貯蔵し管理しなければならない。
この種のガラス固化体を長期間に亘り貯蔵するための貯蔵施設としては、図6にその一例の概略を示す如き構成のものが従来提案されている。
すなわち、図6に示すガラス固化体貯蔵施設は、クレーンを用いてガラス固化体1を取り扱うための搬送室2の直下に、ガラス固化体1の貯蔵区域として厚いコンクリート遮蔽壁にて包囲してなるセル室(貯蔵室)3を構築する。該セル室3の内部には、ガラス固化体1を収納する放射性物質貯蔵容器としての多数の筒状の収納管4を、上端を開口させて天井スラブ5より所要の間隔で吊り下げて支持させ、それぞれの収納管4内に上方より多数のガラス固化体1を積み重ね状態に収納させた後、該各収納管4の上端部内に収納管プラグ6を詰めて上端開口部を収納管蓋7によって閉塞することにより、収納管4内にガラス固化体1を封入するようにしてある。
更に、貯蔵しているガラス固化体1を安定して管理するためには、放射性物質から発生する崩壊熱を適切に除去する必要があり、このために、上記収納管4の周囲に外筒8を配して収納管4との間に筒状流路9を形成すると共に、筒状流路9の上方及び下方に上部プレナム部10及び下部プレナム部11をそれぞれ区画形成している。上記下部プレナム部11の一端部に設けた空気入口12には、上下方向に所要寸法延び且つ上端部を大気中に開放してある入口シャフト(給気通路)13の下端部を連通接続すると共に、上記上部プレナム部10の一端部に設けた空気出口14には、上下方向に延びる煙突状の出口シャフト(排気塔)15の下端部を連通接続してなる構成としてある。これにより、上記入口シャフト13の上端部より取り入れる外気(大気)を、該入口シャフト13を通して下方へ導いた後、空気入口12を経て下部プレナム部11へ取り入れて、該下部プレナム部11より、冷却空気16として上記各収納管4の外周の筒状流路9へそれぞれ導くことができるようにし、この筒状流路9内に導かれる冷却空気16により、放射性物質の崩壊熱によって発熱する上記ガラス固化体1を、収納管4を介して間接冷却できるようにしてある。
上記各筒状流路9にてガラス固化体1の間接冷却に供された後の冷却空気16は、上記放射性物質の崩壊熱を吸収することにより加熱されて浮力が生じるようになるため、上記各筒状流路9から上部プレナム部10へ上昇した後、空気出口14を経て出口シャフト15へ導かれ、該出口シャフト15内を更に上昇して大気中へ放出されるようになる。このように放射性物質の崩壊熱を奪って加熱される冷却空気16が、該加熱に伴って発生する浮力によって上昇して出口シャフト15側より順次大気へ放出されるようになる作用を利用して、自然換気方式により、上記入口シャフト13、空気入口12、下部プレナム部11を経て上記各筒状流路9への新たな冷却空気16の取り込みを連続的に行うことができるようにしてある。
上記入口シャフト13の長手方向所要個所には、相対向する一組のシャフト内壁面、たとえば、図6にて左右方向に相対向する一側壁面(図上右側壁面)13aと他側壁面(図上左側壁面)13bに、コンクリートや鉄板等の遮蔽材から構成してなる複数枚(図では2枚)の遮蔽板(迷路板)17aと17bを、該各遮蔽板17aと17b同士が互い違いの配置となるように上下流方向に位置をずらして各々の壁面13a,13b位置より入口シャフト13の中心部を越える位置まで直角方向内向きに突出させて設ける。又、同様に、上記出口シャフト15の長手方向所要個所における相対向する一組のシャフト内壁面、たとえば、図6にて左右方向に相対向する一側壁面(図上左側壁面)15aと他側壁面(図上右側壁面)15bに、上記入口シャフト13の遮蔽板17a,17bと同様に、複数枚(図では2枚)の遮蔽板(迷路板)17aと17bを、該各遮蔽板17aと17b同士が互い違いの配置となるように上下流方向に位置をずらして各々の壁面15a,15b位置より出口シャフト15の中心部を越える位置まで直角方向内向きに突出させて設け、これにより、上記入口シャフト13及び出口シャフト15内における冷却空気16の流通を確保しつつ、該各シャフト13,15を通過しようとする放射線を、上記各遮蔽板17a,17bによって遮蔽できるようにしてある(たとえば、特許文献1参照)。
ところで、上記貯蔵施設では、上述したように、冷却空気16が放射性物質の崩壊熱を吸収して加熱されることによって生じる浮力を利用した自然換気方式としてあるが、図6に示したと同様の構成としてある貯蔵施設において、冷却空気16の流路の所要位置に、図示しないブロワを装備して、強制換気方式とすることも考えられている。
特開2001−21690号公報
ところが、上記図6に示した貯蔵施設では、入口シャフト13や出口シャフト15に放射線を遮蔽するための遮蔽板17a,17bを設けるようにしているが、該各遮蔽板17a,17bは、上記入口シャフト13や出口シャフト15における相対向するシャフト内壁面13aと13b、15aと15bよりそれぞれ直角方向内向きに突出させて、該各シャフト13,15内の冷却空気16の流路を遮るように設置してあるため、上記各遮蔽板17a,17bにより冷却空気16の流れが妨げられて、貯蔵施設内における冷却空気16の流路の圧力損失は増加する。特に、上記遮蔽板17aと17b同士の間隔が近接している場合には、圧力損失の増加が顕著となる。
すなわち、たとえば、図7に、上記貯蔵施設の入口シャフト13における遮蔽板設置個所を拡大して示す如く、該遮蔽板設置個所にて最も上流側に位置する遮蔽板(以下、第1遮蔽板という)17aの設置位置では、冷却空気16の流路は、入口シャフト13の一側壁面13aから突出している該第1遮蔽板17aの先端と、入口シャフト13の他側壁面13bとの間に形成される流路(以下、第1遮蔽板先端側流路という)18のみに制限される。又、同様に、上記第1遮蔽板17aの下流側に隣接する遮蔽板(以下、第2遮蔽板という)17bの設置位置では、冷却空気16の流路は、入口シャフト13の他側壁面13bから突出している該第2遮蔽板17bの先端と、入口シャフト13の一側壁面13aとの間に形成される流路(以下、第2遮蔽板先端側流路という)19のみに制限される。
更に、上記第1遮蔽板先端側流路18と第2遮蔽板先端側流路19との間では、冷却空気16の流路は、上記各遮蔽板17aと17bの間に形成される水平方向の流路(以下、遮蔽板間流路という)20のみに制限される。
したがって、上記入口シャフト13内を上端部から下端側へ向けて下向きに流れる冷却空気16の空気流れのうち、第1遮蔽板17aの直上に位置する空気流れは、その流れ方向前方である下方が上記第1遮蔽板17aによって遮られているため、該第1遮蔽板17aの上流側側面である上面に沿って該第1遮蔽板17aの先端方向へ向かうように流れ方向が一旦変更させられ、その後、上記第1遮蔽板17aの上面に沿う冷却空気16の空気流れは、入口シャフト13内における上記第1遮蔽板先端側流路18の直上位置を下向きに流れる冷却空気16の空気流れに合流されて、第1遮蔽板先端側流路18へ流入するようになる。
上記第1遮蔽板先端側流路18へ流入する冷却空気16の空気流れは、その後、該第1遮蔽板先端側流路18と遮蔽板間流路20と第2遮蔽板先端側流路19を順に経るクランク状に屈曲した流路を通って入口シャフト13の下端側へ導かれるようになるが、該クランク状の流路における上記第1遮蔽板先端側流路18と遮蔽板間流路20との間の屈曲部では、上記第1遮蔽板先端側流路18を通過した冷却空気16の空気流れの主流が下向きとなっていて、流れ方向の前方を遮る第2遮蔽板17bに突き当たるように進むため、図7に破線aで示す如く、該屈曲部の内周側コーナ部に位置する上記第1遮蔽板17aの先端部の下流側に臨む下面部に、冷却空気16の空気流れの剥離が生じ易くなる。又、上記遮蔽板間流路20と第2遮蔽板先端側流路19との間の屈曲部では、遮蔽板間流路20を通過した冷却空気16の空気流れの主流が、流れ方向前方の入口シャフト13の一側壁面13aに突き当たるように進むため、図7に破線bで示す如く、該屈曲部の内周側コーナ部に位置する上記第2遮蔽板17bの先端部から該第2遮蔽板17bの下流側に臨む下面部にかけて、冷却空気16の空気流れの剥離が生じ易くなる。よって、上記入口シャフト13における遮蔽板設置個所では、第1遮蔽板17a及び第2遮蔽板17bによってクランク状に屈曲される流路を冷却空気16が通るときに、各屈曲部の内周側コーナ部において上述したような冷却空気16の空気流れの流路表面からの剥離が発生すると、圧力損失は増加する。
更に、上述したように上記クランク状の流路の各屈曲部においては、内周側コーナ部において流路表面からの冷却空気16の空気流れが剥離し易いということから明らかなように、上記第1遮蔽板先端側流路18を通過した後、遮蔽板間流路20や第2遮蔽板先端側流路19を流れる冷却空気16の空気流れには流速分布の偏りが生じており、このためにも圧力損失は増加する。
一方、図8に示す如く、出口シャフト15における第1遮蔽板17aと第2遮蔽板17bの設置個所には、上述した入口シャフト13の遮蔽板設置個所におけるクランク状の流路構成と上下方向に180度回転対称となる配置で、第1遮蔽板先端側流路18と遮蔽板間流路20と第2遮蔽板先端側流路19とからなるクランク状の流路が形成されており、セル室3にて放射性物質の崩壊熱を吸収して加熱された冷却空気16は、発生する浮力により上記出口シャフト15内を下端部から上端側へ向けて上昇する際、上記クランク状の流路を、第1遮蔽板先端側流路18、遮蔽板間流路20、第2遮蔽板先端側流路19の順に通るようになる。
したがって、出口シャフト15においても、該出口シャフト15内を上昇する冷却空気16の空気流れが、遮蔽板設置個所に達すると、第1遮蔽板17aの直下に位置する空気流れは、上記第1遮蔽板17aの上流側側面である下面に沿って先端方向へ向かうよう流れ方向が変更させられた後、出口シャフト15内にて第1遮蔽板先端側流路18の直下位置を上向きに流れる冷却空気16の空気流れに合流されて、第1遮蔽板先端側流路18へ流入する。
その後、上記第1遮蔽板先端側流路18へ流入した冷却空気16の空気流れが、該第1遮蔽板先端側流路18と遮蔽板間流路20と第2遮蔽板先端側流路19を順に経るクランク状に屈曲した流路を通過するときには、上述した入口シャフト13の遮蔽板設置個所を冷却空気16が通る場合と同様に、上記第1遮蔽板先端側流路18と遮蔽板間流路20との間の屈曲部では、該屈曲部の内周側コーナ部となる上記第1遮蔽板17aの先端部の下流側に臨む上面部に、図8に破線cで示す如き空気流れの剥離が生じ易い。又、遮蔽板間流路20と第2遮蔽板先端側流路19との間の屈曲部では、該屈曲部の内周側コーナ部となる上記第2遮蔽板17bの先端部から下流側に臨む上面部にかけて、図8に破線dで示す如き空気流れの剥離が生じ易い。更には、第1遮蔽板先端側流路18を通過した後、遮蔽板間流路20を経て第2遮蔽板先端側流路19へ進入する冷却空気16の空気流れには流速分布の偏りが生じるため、上記出口シャフト15においても、上記入口シャフト13と同様に圧力損失は増加する。なお、図8において図7に示したものと同一のものには同一符号が付してある。
したがって、上述したような入口シャフト13や出口シャフト15における遮蔽板設置個所のクランク状の流路における圧力損失の増加に起因して、図6に示した貯蔵施設全体における冷却空気16の流路の圧力損失が増大するため、自然換気方式の場合は、圧力損失の増大が所定の空気流量が確保できる範囲であれば問題ないが、所定の空気流量が確保できない場合は、圧力損失を低減させるために施設全体の設計を見直す必要がある。
又、ブロワを用いた強制換気方式を採用する場合には、流路の圧力損失の増大に合わせて、ブロワ容量を大きなものとする必要がある。
以上のことから、冷却空気16の流路における圧力損失は極力、低減させることが望まれている。
なお、上記貯蔵施設における冷却空気16の流路における圧力損失を低減させるための手法の一つとしては、入口シャフト13や出口シャフト15内に設ける遮蔽板17a,17b自体の形状変更や配置を変化させることが考えられるが、上記遮蔽板17a,17bの設置目的である放射線の遮蔽を満足させるという機能を得るためには、該各遮蔽板17a,17b自体の形状や配置の変更には限界がある。
そこで、本発明は、放射性物質の貯蔵施設に冷却空気を流通させるためのシャフト内に、複数の遮蔽板を互い違いの配置で設けた構成としてあっても、上記放射性物質貯蔵施設における冷却空気の流路の圧力損失を低減させることができる放射性物質貯蔵施設の圧力損失低減装置を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に係る発明に対応して、放射性物質の貯蔵室内に冷却空気を流通させることにより上記放射性物質の崩壊熱の除去を行うようにし、且つ上記冷却空気の流路の所要個所に、該流路の相対向する壁面から互い違いに突出するように複数の遮蔽板を設けて上記流路における放射線の遮蔽を行うようにしてある放射性物質の貯蔵施設における上記流路の各遮蔽板近傍位置に、流路内を流通する冷却空気の空気流れが上記各遮蔽板設置個所を通るときに、上記各遮蔽板の表面から空気流れが剥離することを抑制するための整流板を設けてなる構成とし、具体的には、整流板を、流路の遮蔽板設置個所にて冷却空気の流路の相対向する壁面より流路中心を越える位置まで互い違いに突出するよう複数枚設けてある各遮蔽板の先端側に形成される流路と上下流方向に隣接する遮蔽板の間に形成される流路とからなるクランク状に屈曲した流路の各屈曲部ごとに設けて、該各屈曲部の整流板により、それぞれ対応する屈曲部を通る冷却空気の空気流れを該屈曲部の内周側コーナ部に位置する遮蔽板の表面に沿わせて整流できるようにした構成とする。
又、上記構成において、整流板は、流路の遮蔽板設置個所にて複数枚の遮蔽板を冷却空気の流路の相対向する壁面より流路中心を越える位置まで互い違いに突出するよう設けることによって形成されるクランク状に屈曲した流路の各屈曲部における内周側コーナ部に沿って湾曲する1/4円弧断面形状の湾曲部を備えてなる構成とする。
更に、上記各構成において、整流板は、1/4円弧断面形状の湾曲部の上流側端部及び又は下流側端部に、接線方向に延びる直線状の断面形状を有するガイド部を更に備えてなる構成とする。
更に又、上記各構成における整流板を、冷却空気の流路の相対向する壁面より複数枚の遮蔽板を流路中心を越える位置まで互い違いに突出するよう設けることによって形成されるクランク状に屈曲した流路の各屈曲部の内周側コーナ部と、外周側コーナ部とを結ぶライン上にほぼ沿うよう複数枚ずつ配列して設けるようにした構成とする。
又、上記各構成において、冷却空気の流路における遮蔽板設置個所にて最上流側に位置する遮蔽板の先端側に形成される流路の直後に位置する流路の屈曲部の内周側コーナ部に最も近い整流板に、該整流板の1/4円弧断面形状の湾曲部の上流側端部より接線方向に延びて先端部が上記遮蔽板設置個所の最上流側に位置する遮蔽板よりもやや上流側に突出し、且つ該突出端部側を上記遮蔽板設置個所の最上流側の遮蔽板の方向に湾曲させてなる形状の上流側ガイド部を設けるようにした構成とする。
本発明の放射性物質貯蔵施設の圧力損失低減装置によれば、以下の如き優れた効果を発揮する。
(1)放射性物質の貯蔵室内に冷却空気を流通させることにより上記放射性物質の崩壊熱の除去を行うようにし、且つ上記冷却空気の流路の所要個所に、該流路の相対向する壁面から互い違いに突出するように複数の遮蔽板を設けて上記流路における放射線の遮蔽を行うようにしてある放射性物質の貯蔵施設における上記流路の各遮蔽板近傍位置に、流路内を流通する冷却空気の空気流れが上記各遮蔽板設置個所を通るときに、上記各遮蔽板の表面から空気流れが剥離することを抑制するための整流板を設けてなる構成、具体的には、上記構成における整流板を、流路の遮蔽板設置個所にて冷却空気の流路の相対向する壁面より流路中心を越える位置まで互い違いに突出するよう複数枚設けてある各遮蔽板の先端側に形成される流路と上下流方向に隣接する遮蔽板の間に形成される流路とからなるクランク状に屈曲した流路の各屈曲部ごとに設けて、該各屈曲部の整流板により、それぞれ対応する屈曲部を通る冷却空気の空気流れを該屈曲部の内周側コーナ部に位置する遮蔽板の表面に沿わせて整流できるようにした構成としてあるので、冷却空気の空気流れが遮蔽板の存在によりクランク状に屈曲している流路の各屈曲部を曲がるときに、遮蔽板の表面から剥離を抑えることができるため、該遮蔽板の設置個所の圧力損失を低減することができて、放射性物質貯蔵施設における冷却空気の流路全体での圧力損失を、整流板を設けない場合と比較して相当低減させることができる。したがって、自然換気方式の場合には、冷却空気流量を確保するための設計が容易となる。又、冷却空気の流路の所要個所にブロワを設けて強制換気方式とする場合には、冷却空気量を保持するために必要となるブロワ容量を小さく抑えることが可能になる。
(2)整流板は、流路の遮蔽板設置個所にて複数枚の遮蔽板を互い違いに設けることによって形成されるクランク状に屈曲した流路の各屈曲部における内周側コーナ部に沿って湾曲する1/4円弧断面形状の湾曲部を備えてなる構成とすることにより、上下流方向に隣接する遮蔽板が設けてある個所にて、上流側の遮蔽板の先端側の流路を通過した後、屈曲部へ流入する冷却空気の空気流れを、遮蔽板の1/4円弧断面形状の湾曲部に沿わせて、該上流側の遮蔽板と下流側に隣接する遮蔽板との間の流路の方向へ向くよう、円滑に流れ方向を変更させると共に、上記上流側と下流側の各遮蔽板の間の流路を通過した後、屈曲部へ流入する冷却空気の空気流れを、遮蔽板の1/4円弧断面形状の湾曲部に沿わせて、下流側の遮蔽板の先端側の流路の方向へ向くよう、円滑に流れ方向を変更させて整流することができる。
(3)整流板は、1/4円弧断面形状の湾曲部の上流側端部及び又は下流側端部に、接線方向に延びる直線状の断面形状を有するガイド部を更に備えてなる構成とすることにより、上流側端部のガイド部では、上記(2)に示したように、上下流方向に隣接する遮蔽板が設けてある個所にて、上流側の遮蔽板の先端側の流路を通過した後、屈曲部へ流入する冷却空気の空気流れや、上記上流側と下流側の遮蔽板の間の流路を通過した後、屈曲部へ流入する冷却空気の空気流れを、整流板の1/4円弧断面形状の湾曲部へ円滑に導くことができ、一方、下流端部側のガイド部では、上記整流板の1/4円弧断面形状の湾曲部に沿わせて流れ方向を変更させた後、下流側へ送られる冷却空気の空気流れの方向性を良好に保持して整流効果を高めることが可能になる。
(4)整流板を、流路遮蔽板設置個所にて複数枚の遮蔽板を互い違いに設けることによって形成されるクランク状に屈曲した流路の各屈曲部の内周側コーナ部と、外周側コーナ部とを結ぶライン上にほぼ沿うよう複数枚ずつ配列して設けるようにした構成とすることにより、上流側の流路より屈曲部へ流入する冷却空気の空気流れの流れ方向を、屈曲部の内周側コーナ部と、外周側コーナ部とを結ぶライン上にほぼ沿うよう配列してある各整流板の1/4円弧断面形状の湾曲部により、下流側の流路の方向へ効率よく変更させることができる。又、下流側の流路における冷却空気の空気流れの流速分布を整えることができて、圧力損失の低減化を図ることができる。
(5)冷却空気の流路における遮蔽板設置個所にて最上流側に位置する遮蔽板の先端側に形成される流路の直後に位置する流路の屈曲部の内周側コーナ部に最も近い整流板に、該整流板の1/4円弧断面形状の湾曲部の上流側端部より接線方向に延びて先端部が上記遮蔽板設置個所の最上流側に位置する遮蔽板よりもやや上流側に突出し、且つ該突出端部側を上記遮蔽板設置個所の最上流側の遮蔽板の方向に湾曲させてなる形状の上流側ガイド部を設けるようにした構成とすることにより、流路を流れる冷却空気が遮蔽板設置個所に達するときに、該遮蔽板設置個所の最上流側に設けてある遮蔽板により流れ方向の前方が遮られて、該遮蔽板の上流側に臨む面部に沿って先端方向へ導かれる冷却空気の空気流れを、上記遮蔽板よりも上流側へやや突出するように設けてある上記上流側ガイド部材に受けて、該上流側ガイド部材を具備してなる整流板の1/4円弧断面形状の湾曲部へ円滑に導いた後、下流側の流路方向へ流れ方向を整流することができる。これにより、上記遮蔽板設置個所の最上流側の遮蔽板の先端側の流路を通る冷却空気の空気流れを整流することが可能になるため、下流側の流路を流れる冷却空気の空気流れの流速分布を更に整えることができて、圧力損失の更なる低減化を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図3は本発明の放射性物質貯蔵施設の圧力損失低減装置の実施の一形態として、図6に示したと同様の放射性物質貯蔵施設としてのガラス固化体の貯蔵施設に適用する場合を示すもので、以下のような構成としてある。
すなわち、図6に示したと同様に、放射線の遮蔽を目的として、ガラス固化体の貯蔵施設の入口シャフト13及び出口シャフト15内に、該各シャフト13,15の長手方向所要個所における相対向する1組のシャフト内壁面13aと13b及び15aと15bよりそれぞれ直角方向内向きにシャフト中心部を越える位置まで突出する複数枚(図では2枚)の遮蔽板17a,17bを、該各遮蔽板17a,17b同士が互い違いの配置となるよう上下流方向に位置をずらして設けてある構成において、上記各遮蔽板17a,17bの近傍に、上記各シャフト13,15における遮蔽板設置個所を冷却空気16の空気流れが通るときに、該空気流れが上記各遮蔽板17a,17bの表面から剥離することを抑制するための整流板を設ける構成とする。
具体的には、入口シャフト13内の相対向する1組のシャフト内壁面13aと13bに上述したような配置で第1遮蔽板17aと第2遮蔽板17bを互い違いに設けることによって形成される第1遮蔽板先端側流路18、遮蔽板間流路20、第2遮蔽板先端側流路19を順に経るクランク状に屈曲した冷却空気16の流路の各屈曲部21,22ごとに、該各屈曲部21,22を通る冷却空気16の空気流れを、遮蔽板17a,17bの表面に沿わせて整流できるようにした整流板23,24を設ける。又、出口シャフト15内の相対向する1組のシャフト内壁面15aと15bに上述したような配置で第1遮蔽板17aと第2遮蔽板17bを互い違いに設けることによって形成される第1遮蔽板先端側流路18、遮蔽板間流路20、第2遮蔽板先端側流路19を順に経るクランク状に屈曲した冷却空気16の流路の各屈曲部25,26に、該各屈曲部25,26を通る冷却空気16の空気流れを、遮蔽板17a,17bの表面に沿わせて整流できるようにした整流板27,28を設けてなる構成とする。
以下、詳述する。
図2に示す如く、上記入口シャフト13内における第1遮蔽板17aと第2遮蔽板17bの設置個所に形成される第1遮蔽板先端側流路18、遮蔽板間流路20、第2遮蔽板先端側流路19とからなるクランク状に屈曲した冷却空気16の流路のうち、上記第1遮蔽板先端側流路18と遮蔽板間流路20との間の第1の屈曲部21に設ける整流板23は、その断面形状を、上記第1遮蔽板先端側流路18に臨む垂直方向上向きの上流側端部と、上記遮蔽板間流路20に臨む水平方向横向き(図上右向き)の下流側端部とを所要半径の1/4円弧で結んだ滑らかな湾曲形状とする。これにより上記第1屈曲部21へ上方の第1遮蔽板先端側流路18より流入する冷却空気16の下向きの空気流れを、上記1/4円弧の断面形状としてある湾曲部29に沿わせて90度横向き(図では右向き)となるよう流れ方向を変更させた後、上記遮蔽板間流路20へ送ることができるようにする。
更に、上記整流板23には、上流側の第1遮蔽板先端側流路18から流入する冷却空気16の空気流れを上記1/4円弧断面形状の湾曲部29へ接線方向より円滑に導くことができるようにするために、上記湾曲部29の上流側端部である上端部に、上記1/4円弧形状の接線方向となる上方へ直線状に所要寸法延びる断面形状とした上流側ガイド部30を設けることが望ましい。更に又、上記1/4円弧断面形状の湾曲部29に沿って流れ方向が変更されて下流側へ送られる冷却空気16の空気流れ方向を安定させることができるようにするために、上記湾曲部29の下流側端部である下端部に、上記1/4円弧形状の接線方向となる水平方向横向き(図上右向き)に直線状に所要寸法延びる断面形状とした下流側ガイド部31を設けることが望ましい。
上記構成としてある第1屈曲部21用の整流板23は、該第1屈曲部21の内周側コーナ部としての第1遮蔽板17aの先端部における下流側に臨む下面側角部Aと、第1屈曲部21の外周側コーナ部となる第2遮蔽板17bの上流側に臨む上面側の基端部と入口シャフト13の他側壁面13bとがなすコーナ部Bとを結ぶラインL1上に、所要数、たとえば、5枚並べて配置する。このとき、該各整流板23の上流側ガイド部30が、上記第1遮蔽板先端側流路18における第1遮蔽板17aの先端と入口シャフト13の他側壁面13bとの間隔を均等分割する等間隔位置に並び、且つ下流側ガイド部31が、上記遮蔽板間流路20の上下に位置する遮蔽板17aと17bの間隔を均等分割する等間隔位置に並ぶように配列させるようにする。
以上のようにして第1屈曲部21の所定個所に配した各整流板23は、たとえば、図2に示す如く、長手方向の所要個所同士を、該各整流板23の配列方向に沿って延びる連結部材32を介して連結すると共に、上記第2遮蔽板17bの上面に設置した支持架構33に、上記連結部材32の所要個所を取り付け、該連結部材32と支持架構33を介して各整流板23を第2遮蔽板17bに支持させるようにしてある。
又、上記入口シャフト13の遮蔽板設置個所に形成されるクランク状に屈曲した冷却空気16の流路のうち、遮蔽板間流路20と第2遮蔽板先端側流路19との間の第2の屈曲部22に設ける整流板24は、上記遮蔽板間流路20に臨む水平方向横向き(図上右向き)の上流側端部と、上記第2遮蔽板先端側流路19に臨む垂直方向下向きの下流側端部とを所要半径の1/4円弧で結んだ滑らかに湾曲する断面形状の湾曲部29を備えて、上記第2屈曲部22へ遮蔽板間流路20より流入する冷却空気16の水平方向横向きの空気流れを、上記1/4円弧の断面形状としてある湾曲部29に沿わせて90度下向きとなるよう流れ方向を変更させた後、上記第2遮蔽板先端側流路19へ送ることができることができるようにしてある。
更に、上記第2屈曲部22用の整流板24にも、上記第1屈曲部21用の整流板23と同様に、上流側から流入する冷却空気16の空気流れを、上記1/4円弧断面形状の湾曲部29へ円滑に導くことができるようにするために、上流側端部となる上端部に、上記1/4円弧形状の接線方向に直線状に上記遮蔽板間流路20の方向へ所要寸法延びる断面形状とした上流側ガイド部30を設けることが望ましい。又、上記1/4円弧断面形状の湾曲部29に沿って流れ方向が変更されて下流側へ送られる冷却空気16の空気流れ方向を安定させることができるようにするために、上記湾曲部29の下流側端部となる下端部に、上記1/4円弧形状の接線方向となる垂直方向下向きに直線状に所要寸法延びる断面形状とした下流側ガイド部31を設けることが望ましい。
上記構成としてある第2屈曲部22用の整流板24は、該第2屈曲部22の内周側コーナ部としての第2遮蔽板17bの先端部における上流側に臨む上面側角部Cと、第2屈曲部22の外周側コーナ部となる第1遮蔽板17aの下流側に臨む下面側基端部と入口シャフト13の一側壁面13aとがなすコーナ部Dとを結ぶラインL2上に、所要数、たとえば、上記第1屈曲部21用の整流板23と同様に5枚並べて配置して、該各整流板24の上流側ガイド部30が、上記遮蔽板間流路20の上下に位置する遮蔽板17aと17bの間隔を均等分割する等間隔位置に並び、且つ下流側ガイド部31が、上記第2遮蔽板先端側流路19における第2遮蔽板17bの先端と入口シャフト13の一側壁面13aとの間隔を均等分割する等間隔位置に並ぶよう配列させるようにする。
以上のようにして第2屈曲部22の所定個所に配した各整流板24は、たとえば、上記第1屈曲部21に配した各整流板23と同様に、長手方向の所要個所同士を、該各整流板24の配列方向に沿って延びる連結部材32を介して連結するようにし、更に、上記第1遮蔽板17aの下面に設置した支持架構34に、上記連結部材32の所要個所を取り付け、連結部材32と支持架構34を介して各整流板24を第1遮蔽板17aに支持させるようにしてある。
一方、図3に示す如く、出口シャフト15にて、第1遮蔽板17aと第2遮蔽板17bの設置個所に形成される第1遮蔽板先端側流路18、遮蔽板間流路20、第2遮蔽板先端側流路19とを下方から順に経るクランク状に屈曲した冷却空気16の流路は、前述したように、入口シャフト13の遮蔽板設置個所における第1遮蔽板先端側流路18、遮蔽板間流路20、第2遮蔽板先端側流路19とを上方から順に経るクランク状の流路構成に対し、上下方向に180度反転させた対称配置となっている。このため、上記出口シャフト15の遮蔽板設置個所における第1遮蔽板先端側流路18と遮蔽板間流路20との間の第1の屈曲部25に設ける整流板27は、上記入口シャフト13における第1屈曲部21用の整流板23を上下方向に180度反転させた形状とし、又、遮蔽板間流路20と第2遮蔽板先端側流路19との間の第2の屈曲部26に設ける整流板28は、上記入口シャフト13の第2屈曲部22用の整流板24を上下方向に180度反転させた形状とするようにしてある。
上記第1屈曲部25用の整流板27は、出口シャフト15の第1屈曲部25における内周側コーナ部となる第1遮蔽板17aの先端部における下流側に臨む上面側角部Eと、外周側コーナ部となる第2遮蔽板17bの上流側に臨む下面側基端部と出口シャフト15の他側壁面15bとがなすコーナ部Fとを結ぶラインL3上に、所要数、たとえば、5枚並べて配置すると共に、該各整流板27の上流側ガイド部30が、上記第1遮蔽板先端側流路18における第1遮蔽板17aの先端と出口シャフト15の他側壁面15bとの間隔を均等分割する等間隔位置に並び、且つ下流側ガイド部31が、上記遮蔽板間流路20の上下に位置する遮蔽板17aと17bの間隔を均等分割する等間隔位置に並ぶよう配列させるようにする。該配列された各整流板27は、たとえば、長手方向の所要個所同士を、該各整流板27の配列方向に沿って延びる連結部材32を介して連結すると共に、上記第2遮蔽板17bの下面に設置した支持架構35に、上記連結部材32の所要個所を取り付け、連結部材32と支持架構35を介して各整流板27を第2遮蔽板17bに支持させるようにしてある。
又、上記第2屈曲部26用の整流板28は、出口シャフト15の第2屈曲部26における内周側コーナ部となる第2遮蔽板17bの先端部における上流側に臨む下面側角部Gと、外周側コーナ部となる第1遮蔽板17aの下流側に臨む上面側基端部と出口シャフト15の一側壁面15aとがなすコーナ部Hとを結ぶラインL4上に、所要数、たとえば、上記第1屈曲部25用の整流板27と同様に5枚並べて配置すると共に、該各整流板28の上流側ガイド部30が、上記遮蔽板間流路20の上下に位置する遮蔽板17aと17bの間隔を均等分割する等間隔位置に並び、且つ下流側ガイド部31が、上記第2遮蔽板先端側流路19における第2遮蔽板17bの先端と出口シャフト15の一側壁面15aとの間隔を均等分割する等間隔位置に並ぶよう配列させるようにする。該配列された各整流板28は、たとえば、長手方向の所要個所同士を、該各整流板28の配列方向に沿って延びる連結部材32を介して連結すると共に、上記第1遮蔽板17aの上面に設置した支持架構36に、上記連結部材32の所要個所を取り付け、連結部材32と支持架構36を介して各整流板28を第1遮蔽板17aに支持させるようにしてある。
上記整流板23,24,27,28は、放射線の照射により容易に劣化することが無く、且つ曝露される可能性がある温度領域に対する耐熱性を備えていればいかなる材質のものを用いてもよく、たとえば、腐食等を考慮してステンレス製等とすればよい。同様に、連結部材32、支持架構33,34,35,36は、放射線の照射により容易に劣化することが無く、且つ曝露される可能性がある温度領域に対する耐熱性を備えていれば、いかなる材質のものを用いてもよい(後述する各実施の形態における遮蔽板、連結部材、支持架構についても同様とする)。又、上記連結部材32や支持架構33,34,35,36は、たとえば、冷却空気16の流通方向に沿う平板状とする等、冷却空気16の流通を妨げないような形状としてある。
その他、図6に示したものと同一のものには同一符号が付してある。
以上の構成としてある圧力損失低減装置を採用したガラス固化体の貯蔵施設にて、従来と同様に、放射性物質の崩壊熱を吸収して加熱される冷却空気16の浮力を利用した自然換気方式によって、上記入口シャフト13、空気入口12、下部プレナム部11を経て上記各筒状流路9への新たな冷却空気16の取り込みを連続的に行わせるときに、上記入口シャフト13の上端部より下端側へ向かう冷却空気16の空気流れが、該入口シャフト13における遮蔽板設置個所に達すると、第1遮蔽板17aの直上に位置する冷却空気16の空気流れは、流れ方向の前方が上記第1遮蔽板17aによって遮られて、該第1遮蔽板17aの上面に沿って先端方向へ向かうように流れ方向が変更させられた後、入口シャフト13内における上記第1遮蔽板先端側流路18の直上位置を下向きに流れる冷却空気16の空気流れに合流されて、第1遮蔽板先端側流路18へ下向きに流入するようになる。
その後、上記第1遮蔽板先端側流路18を通過した冷却空気16の下向きの空気流れが、該第1遮蔽板先端側流路18と遮蔽板間流路20との間の第1屈曲部21に達すると、該冷却空気16の下向きの空気流れは、上記第1屈曲部21に設けてある各整流板23の湾曲部29に沿わされて遮蔽板間流路20の方向へ向くよう流れ方向が整流(変更)された後、遮蔽板間流路20へ送られるようになる。この際、上記第1屈曲部21には、内周側コーナ部と外周側コーナ部とを結ぶラインL1上に、5枚の整流板23が並べて設けてあると共に、該各整流板23の上流側ガイド部30が上記第1遮蔽板先端側流路18における第1遮蔽板17aの先端と入口シャフト13の他側壁面13bとの間を均等分割し、又、下流側ガイド部31が遮蔽板間流路20の上下に位置する遮蔽板17aと17bの間を均等分割するように配列してあるため、上記第1遮蔽板先端側流路18より流入する冷却空気16の空気流れのうち、第1遮蔽板17aに近い空気流れは、上記第1屈曲部21における内周側コーナ部の近傍位置に配置された整流板23により整流されて、上記遮蔽板間流路20においても第1遮蔽板17aの近傍位置を流れるよう導かれる。同様に、上記第1遮蔽板先端側流路18を通過するときの位置が、上記第1遮蔽板17aより徐々に離れるにしたがって、上記第1屈曲部21における内周側コーナ部より順次離れた位置の整流板23により整流されて、遮蔽板間流路20における第1遮蔽板17aから順次離れた位置を流れるように導かれる。すなわち、第1遮蔽板先端側流路18を流れるときにおける第1遮蔽板17aの先端部との近接離反方向の位置関係が、遮蔽板間流路20を流れるときの第1遮蔽板17aとの近接離反方向の位置関係に対応するようになる。
又、上記遮蔽板間流路20を通過した冷却空気16の空気流れが、該遮蔽板間流路20と第2遮蔽板先端側流路19との間の第2屈曲部22に達すると、上記第2屈曲部22へ遮蔽板間流路20側から流入する冷却空気16の横向きの空気流れは、上記第2屈曲部22に設けてある各整流板24の湾曲部29に沿わされて第2遮蔽板先端側流路19の方向へ向くよう流れ方向が整流(変更)された後、第2遮蔽板先端側流路19へ送られるようになる。この際、上記第2屈曲部22には、内周側コーナ部と外周側コーナ部とを結ぶラインL2上に、5枚の整流板24が設けてあると共に、該各整流板24の上流側ガイド部30が上記遮蔽板間流路20の上下に位置する遮蔽板17aと17bの間を均等分割し、又、下流側ガイド部31が、上記第2遮蔽板先端側流路19における第2遮蔽板17bの先端と入口シャフト13の一側壁面13aとの間を均等分割するように配列してあるため、上記遮蔽板間流路20より流入する冷却空気16の空気流れのうち、第2遮蔽板17bに近い空気流れは、上記第2屈曲部22における内周側コーナ部の近傍位置に配置された整流板24により整流されて、上記第2遮蔽板先端側流路19においても第2遮蔽板17bの近傍位置を流れるよう導かれる。同様に、上記遮蔽板間流路20を通過するときの位置が、上記第2遮蔽板17bより徐々に離れるにしたがって、上記第2屈曲部22における内周側コーナ部より順次離れた位置の整流板24により整流されて、第2遮蔽板先端側流路19における第2遮蔽板17bから順次離れた位置を流れるように導かれる。よって、該第2屈曲部22においても、上記遮蔽板間流路20より第2屈曲部22へ流入する冷却空気16の空気流れは、遮蔽板間流路20を流れるときにおける第2遮蔽板17bとの近接離反方向の位置関係が、第2遮蔽板先端側流路19へ導かれるときの第2遮蔽板17bの先端部との近接離反方向の位置関係と対応するようになる。
したがって、上記入口シャフト13の遮蔽板設置個所における上記第1遮蔽板先端側流路18と遮蔽板間流路20と第2遮蔽板先端側流路19を順に経るクランク状に屈曲した流路における各屈曲部21,22を冷却空気16の空気流れが通るときに、該各屈曲部21,22の内周側コーナ部付近の空気流れの剥離を抑えることができる。
又、上記第1屈曲部21を通過する冷却空気16は、第1遮蔽板先端側流路18を流れるときにおける第1遮蔽板17aの先端部との近接離反方向の位置関係が、遮蔽板間流路20へ導かれるときの第1遮蔽板17aとの近接離反方向の位置関係に保持されると共に、該第2屈曲部22を通過する冷却空気16は、遮蔽板間流路20を流れるときにおける第2遮蔽板17bとの近接離反方向の位置関係が、第2遮蔽板先端側流路19へ導かれるときの第2遮蔽板17bの先端部との近接離反方向の位置関係に保持されることから、上記第1遮蔽板先端側流路18より、遮蔽板間流路20、第2遮蔽板先端側流路19へ導かれる冷却空気16の上記遮蔽板間流路20及び第2遮蔽板先端側流路19における流速分布が整えられるようになる。
一方、セル室3内にて放射性物質の崩壊熱を吸収して加熱されることにより浮力を生じて上記出口シャフト15内を上昇する冷却空気16の空気流れが、該出口シャフト15の遮蔽板設置個所におけるクランク状の流路の各屈曲部25,26を通るときには、上述した入口シャフト13の遮蔽板設置個所におけるクランク状の流路の各屈曲部21,22を通る場合と同様に、第1遮蔽板先端側流路18より第1屈曲部25へ流入する冷却空気16の空気流れは、上記屈曲部25に設けてある各整流板27により遮蔽板間流路20に沿う方向へ向くよう流れ方向が整流(変更)されて該遮蔽板間流路20へ送られる。この際、上記第1遮蔽板先端側流路18を流れるときにおける冷却空気16の空気流れの第1遮蔽板17aの先端部との近接離反方向の位置関係が、遮蔽板間流路20を流れるときの冷却空気16の空気流れの第1遮蔽板17aとの近接離反方向の位置関係として保持される。
又、遮蔽板間流路20より第2屈曲部26へ流入する冷却空気16の空気流れは、上記屈曲部26に設けてある各整流板28により第2遮蔽板先端側流路19に沿う方向へ向くよう流れ方向が整流(変更)されて該第2遮蔽板先端側流路19へ送られる。この際、上記遮蔽板間流路20を流れるときにおける冷却空気16の空気流れの第2遮蔽板17bとの近接離反方向の位置関係が、第2遮蔽板先端側流路19を流れるときの冷却空気16の空気流れの第2遮蔽板17bとの近接離反方向の位置関係として保持される。
したがって、上記出口シャフト15の遮蔽板設置個所における上記第1遮蔽板先端側流路18と遮蔽板間流路20と第2遮蔽板先端側流路19を順に経るクランク状に屈曲した流路における各屈曲部25,26を冷却空気16の空気流れが通るときにも、該各屈曲部25,26の内周側コーナ部付近に空気流れの剥離は抑えられ、又、第1遮蔽板先端側流路18より、遮蔽板間流路20、第2遮蔽板先端側流路19へ導かれる冷却空気16の上記遮蔽板間流路20及び第2遮蔽板先端側流路19における流速分布が整えられるようになる。
このように、本発明の放射性物質貯蔵施設の圧力損失低減装置によれば、入口シャフト13及び出口シャフト15にて遮蔽板17a,17bを互い違いの配置となるよう設けてあることにより形成される第1遮蔽板先端側流路18、遮蔽板間流路20、第2遮蔽板先端側流路19を順に経るクランク状に屈曲した流路を冷却空気16が通るときに、該クランク状の流路における各屈曲部21,22,25,26の内周側コーナ部で冷却空気16の空気流れの剥離を抑えることができて、各整流板23,24,27,28を設置しない場合と比較して圧力損失を相当低減させることができる。又、上記クランク状の流路を通る冷却空気16の空気流れの流速分布を整えることによっても圧力損失の低減化を図ることができる。
したがって、上記ガラス固化体の貯蔵施設における冷却空気16の流路全体での圧力損失の低減化を図ることができることから、自然換気方式の場合に冷却空気16流量を確保するための設計を容易に行うことができる。又、冷却空気16の流路の所要個所にブロワを設けて強制換気方式とする場合においては、冷却空気量を保持するために必要なブロワ容量を小さく抑えることが可能になる。
又、入口シャフト13の遮蔽板設置個所に形成されるクランク状に屈曲する冷却空気16の流路の各屈曲部21,22ごとに設ける整流板23,24や、出口シャフト15の遮蔽板設置個所に形成されるクランク状に屈曲する冷却空気16の流路の各屈曲部25,26ごとに設ける整流板27,28は、いずれも連結部材32と支持架構33,34,35,36を介して上下方向に位置する遮蔽板17aや17bに支持させるようにしてあるため、入口シャフト13や出口シャフト15に遮蔽板17a,17bを具備してなる既存のガラス固化体の貯蔵施設に容易に適用することができる。
なお、上記のような遮蔽板17a,17bを備えた入口シャフト13や出口シャフト15の構築と同時に、該各シャフト13,15の遮蔽板設置個所に上述したような所定配置で各整流板23,24,27,28を設ける場合には、たとえば、上記入口シャフト13や出口シャフト15の遮蔽板設置個所における上記各整流板23,24,27,28の設置予定位置と対応するシャフト内壁面の所要個所に、図示しない整流板支持部材や、整流板支持部材取付用の金物を、コンクリート壁面に埋設する等、任意の設置方法により予め設置しておき、該シャフト内壁面に設けた整流板支持部材や、シャフト内壁面に設けた取付用金物に取り付けた整流板支持部材に、上述したような所定配置とする各整流板23,24,27,28を取り付けて支持させるようにしてもよい。
次に、図4は本発明の実施の他の形態を示すもので、図1乃至図3に示したと同様の構成において、出口シャフト15の第1屈曲部25に設ける複数の整流板27のうち、該第1屈曲部25の最も内周側コーナ部に近接させて設ける整流板27a、すなわち、上記第1遮蔽板17aの先端部に最も近い位置に設ける整流板27aを、1/4円弧の断面形状を有する湾曲部29の上流側端部となる下端部に、先端が上記第1遮蔽板17aよりも上流側となる下方へ所要寸法突出していて、且つ該突出端部となる下端部を、上記第1遮蔽板17aの方へやや湾曲させた形状としてなる上流側ガイド部30aを具備してなる構成とする。なお、該整流板27aにおける上記湾曲部29の下流側端部となる上端部には、他の整流板27と同様な下流側ガイド部31を備えた構成としてある。
更に、本実施の形態では、上記出口シャフト15の遮蔽板設置個所に形成されるクランク状に屈曲する冷却空気16の流路の各屈曲部25,26における内周側コーナ部を滑らかな湾曲形状とすることができるようにするために、たとえば、上記出口シャフト15に設ける各遮蔽板17a,17bの先端部に、該各遮蔽板17a,17bの上流側面と下流側面が滑らかに連なる半円筒形状のカバー37,38をそれぞれ取り付けるようにしてある。なお、上記各屈曲部における内周側コーナ部を滑らかな湾曲形状とするためには、各遮蔽板17a,17b自体を、先端部の角部が滑らかに湾曲する形状となるように形成してもよい。
更に、上記遮蔽板17aの先端部に半円筒形状カバー37を取り付けることに伴い、上記整流板27aの上流側ガイド部30aは、上記第1遮蔽板17aよりも上流側へ突出させる下端部側の断面形状を上記第1遮蔽板17aの方へやや湾曲させるときの湾曲形状が、上記半円筒形状カバー37と同心状に湾曲する円弧形状となるようにすることが好ましい。
その他の構成は図1乃至図3に示したものと同様であり、同一のものには同一符号が付してある。
本実施の形態によれば、出口シャフト15内を下端部から上端側へ上昇する冷却空気16が遮蔽板設置個所に達するときに、上記第1遮蔽板17aにより流れ方向の前方が遮られることに伴って、該第1遮蔽板17aの上流側に臨む下面に沿って先端方向へ導かれる冷却空気16の空気流れを、上記第1遮蔽板17aよりも下方にやや突出するように設けてある上記整流板27aの上流側ガイド部30aにより受けて、該整流板27aの湾曲部29へ円滑に導いて、遮蔽板間流路20に沿う方向へ流れ方向を整流できる。これにより、第1遮蔽板先端側流路18へ流入する冷却空気16の空気流れに、上記第1遮蔽板17aの下面に沿って先端方向へ流れる冷却空気16の空気流れが合流されないようにして、該第1遮蔽板先端側流路18を通過する冷却空気16の空気流れの方向をより整えることができるため、遮蔽板間流路20や第2遮蔽板先端側流路19を流れる冷却空気16の空気流れの流速分布を更に整えることができて、圧力損失の更なる低減化を図ることができる。
更に、クランク状に屈曲する流路の各屈曲部25,26における内周側コーナ部を滑らかに湾曲した形状としてあることにより、該内周側コーナ部における冷却空気16の空気流れの剥離を効果的に抑えることができ、このことによっても圧力損失の更なる低減化を図ることができる。
次いで、図5は本発明の実施の更に他の形態として、放射性物質の貯蔵施設における入口シャフト13や出口シャフト15における遮蔽板設置個所に、3枚以上の遮蔽板を互い違いに設ける場合を示すもので、一例として、図1乃至図3に示したと同様の構成における、入口シャフト13の長手方向所要個所に、一側壁面13aと他側壁面13bより、互い違いの配置で突出する第1と第2の遮蔽板17a,17bに加えて、上記第2遮蔽板17bよりも下流側位置に、上記第1遮蔽板17aと同様に入口シャフト13の一側壁面13aより突出する第3の遮蔽板17cを設けた構成の場合について示す。
すなわち、上記のように第1遮蔽板17a、第2遮蔽板17bに加えて第3遮蔽板17cを設けると、該第3遮蔽板の設置位置では冷却空気16の流路は、入口シャフト13の一側壁面13aから突出している第3遮蔽板17cの先端と、入口シャフト13の他側壁面13bとの間に形成される流路(以下、第3遮蔽板先端側流路という)39のみに制限され、又、上記第2遮蔽板先端側流路19と上記第3遮蔽板先端側流路39との間では、冷却空気16の流路は、上記第2遮蔽板17bと第3遮蔽板17cとの間に形成される水平方向の流路(以下、第2の遮蔽板間流路という)40のみに制限される。
したがって、上記入口シャフト13の遮蔽板設置個所における冷却空気16の流路は、図2に示した第1遮蔽板先端側流路18、遮蔽板間流路20、第2遮蔽板先端側流路19と同様の第1遮蔽板先端側流路18、第1遮蔽板間流路20(上記遮蔽板間流路20と同じ符号で示してある)、第2遮蔽板先端側流路19からなるクランク状に屈曲した流路の下流側に、更に、上記第2遮蔽板間流路40と第3遮蔽板先端側流路39がクランク状に屈曲して連なる形状となるため、本実施の形態では、上記入口シャフト13の遮蔽板設置個所に形成される冷却空気16の流路における各屈曲部、すなわち、上記第1遮蔽板先端側流路18と第1遮蔽板間流路20との間の第1屈曲部21、上記遮蔽板間流路20と第2遮蔽板先端側流路19との間の第2屈曲部、上記第2遮蔽板先端側流路19と第2遮蔽板間流路40との間の第3屈曲部41、上記第2遮蔽板間流路40と第3遮蔽板先端側流路39との間の第4屈曲部42に、該各屈曲部21,22,41,42を通る冷却空気16の空気流れを、各々の屈曲部21,22,41,42の内周側コーナ部に位置する遮蔽板17a,17b,17cの表面に沿わせて整流できるようにするための整流板23,24,43,44をそれぞれ設けるようにした構成とする。
具体的には、上記第1及び第2屈曲部21,22にはそれぞれ図2に示したと同様に整流板23,24を設けるようにしてある。
更に、上記第2遮蔽板先端側流路19、第2遮蔽板間流路40、第3遮蔽板先端側流路39を経るクランク状に屈曲した流路は、上記第1遮蔽板先端側流路18、第1遮蔽板間流路20、第2遮蔽板先端側流路19を経るクランク状の屈曲流路を図上左右方向に反転させた形状と同様に屈曲していることから、上記第2遮蔽板先端側流路19と第2遮蔽板間流路40との間の第3屈曲部41に設ける整流板43は、上記第1屈曲部21に設ける整流板23を図上左右方向に反転させた形状とし、又、第2遮蔽板間流路40と第3遮蔽板先端側流路39との間の第4屈曲部42に設ける整流板44は、第2屈曲部22に設ける整流板24を図上左右方向に反転させた形状としてある。
上記第3屈曲部41用の整流板43は、第3屈曲部41における内周側コーナ部となる第2遮蔽板17bの先端部における下流側に臨む下面側角部Iと、外周側コーナ部となる第3遮蔽板17cの上流側に臨む上面側基端部と入口シャフト13の一側壁面13aとがなすコーナ部Jとを結ぶラインL5上に、所要数、たとえば、5枚並べて配置すると共に、該各整流板43の上流側ガイド部30が、上記第2遮蔽板先端側流路19における第2遮蔽板17bの先端と入口シャフト13の一側壁面13aとの間隔を均等分割する等間隔位置に並び、且つ下流側ガイド部31が、上記第2遮蔽板間流路40の上下に位置する第2遮蔽板17bと第3遮蔽板17cの間隔を均等分割する等間隔位置に並ぶよう配列させるようにする。該配列された各整流板43は、上記第1屈曲部21の整流板23と同様に、長手方向の所要個所同士を、該各整流板43の配列方向に沿って延びる連結部材32を介して連結すると共に、上記第3遮蔽板17cの上面に設置した支持架構45に、上記連結部材32の所要個所を取り付け、該連結部材32と支持架構45を介して各整流板43を第3遮蔽板17cに支持させるようにしてある。
又、上記第4屈曲部42用の整流板44は、第4屈曲部42における内周側コーナ部となる第3遮蔽板17cの先端部における上流側に臨む上面側角部Kと、外周側コーナ部となる第2遮蔽板17bの下流側に臨む下面側基端部と入口シャフト13の他側壁面13bとがなすコーナ部Mとを結ぶラインL6上に、所要数、たとえば、5枚並べて配置すると共に、該各整流板44の上流側ガイド部30が、上記第2遮蔽板間流路40の上下に位置する遮蔽板17bと17cの間隔を均等分割する等間隔位置に並び、且つ下流側ガイド部31が、上記第3遮蔽板先端側流路39における第3遮蔽板17cの先端と入口シャフト13の他側壁面13bとの間隔を均等分割する等間隔位置に並ぶよう配列させるようにする。該配列された各整流板44は、たとえば、長手方向の所要個所同士を、該各整流板44の配列方向に沿って延びる連結部材32を介して連結すると共に、上記第2遮蔽板17bの下面に設置した支持架構46に、上記連結部材32の所要個所を取り付け、該連結部材32と支持架構46を介して各整流板44を第2遮蔽板17bに支持させるようにしてある。
その他の構成は図1乃至図3に示したものと同様であり、同一のものには同一符号が付してある。
本実施の形態によれば、第1、第2の各屈曲部21,22では、図1乃至図3に示した実施の形態と同様に整流板23,24における整流作用を得ることができることに加えて、第3屈曲部41においては、第1屈曲部21における整流板23による整流作用と同様にして、上方の第2遮蔽板先端側流路19より流入する冷却空気16の空気流れを整流板43により第2遮蔽板間流路40へ整流して導くことができると共に、第4屈曲部42においては、第2屈曲部22における整流板24による整流作用と同様にして、第2遮蔽板間流路40を通過して流入する冷却空気16の空気流れを整流板44により第3遮蔽板先端側流路39へ導くことができる。
したがって、入口シャフト13の遮蔽板設置個所にて、3枚の遮蔽板17a,17b,17cにより形成されるクランク状に屈曲する冷却空気16の流路における各屈曲部21,22,41,42にて、該各屈曲部21,22,41,42の内周側コーナ部となる上記各遮蔽板17a,17b,17cの先端部付近にて、冷却空気16の空気流れの剥離を抑えることができて、各整流板23,24,43,44を設置しない場合と比較して圧力損失を相当低減させることができる。又、上記クランク状の流路を通る冷却空気16の空気流れの流速分布を整えることによっても圧力損失の低減化を図ることが可能になる。
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、出口シャフト15に、図5の実施の形態に示したような3枚の遮蔽板17a,17b,17cを設けた形式の貯蔵施設や、入口シャフト13や出口シャフト15に4枚以上の遮蔽板を設けた形式の貯蔵施設に適用してもよい。又、冷却空気16の流路の途中位置に、放射線の遮蔽を目的とした複数枚の遮蔽板を互い違いの配置で具備してクランク状に屈曲した流路が形成されていれば、入口シャフト13又は出口シャフト15のいずれか一方のみに遮蔽板を備えてなる形式の貯蔵施設や、上下方向に延びる入口シャフト13や出口シャフト15以外の冷却空気16の流路に遮蔽板を備えてなる形式の貯蔵施設に適用してもよい。
図4に示した実施の形態の出口シャフト15における遮蔽板17a,17bと同様に、入口シャフト13に設ける各遮蔽板17a,17b,17cの先端部を、半円筒形状のカバー37,38の取り付けや、各遮蔽板17a,17b,17c自体を製造する際の形状の設定等により、先端側の各角部に丸みを持たせた形状とするようにしてもよい。
クランク状に屈曲する冷却空気16の流路の各屈曲部21,22,25,26,41,42に設ける整流板23,24,27aと27,28,43,44の配列方向は、該各屈曲部21,22,25,26,41,42における内周側コーナ部と外周側コーナ部とを結ぶラインL1,L2,L3,L4,L5,L6上にほぼ沿うような配置としてあれば多少ずれていてもよい。又、各屈曲部21,22,25,26,41,42ごとに配列して設ける整流板23,24,27(27aを含む数),28,43,44の数は、上記各実施の形態では5枚ずつとして示したが、その上下流方向に連なる各流路18、19,20,39,40の幅や、放射性物質の貯蔵施設にて所望される冷却空気16の流通量等を勘案して、適宜増減してもよい。なお、配列数をあまり多くすると、整流板23,24,27(27a),28,43,44同士の間を冷却空気16が流通するときの抵抗が大きくなるため、この抵抗があまり高くならない範囲で間隔を設定できるようにすればよい。又、各整流板23,24,27,28,43,44における湾曲部29の上流側端部に1/4円弧形状の接線方向に延びるよう設ける上流側ガイド部30の長さ寸法は、適宜変更してもよい。
更に、各整流板23,24,27a,27,28,43,44の湾曲部29の曲率は、各屈曲部21,22,25,26,41,42の上下流方向に連なる各流路18、19,20,39,40の幅に応じて適宜変更してもよい。又、各整流板23,24,27a,27,28,43,44の下流側ガイド部31の長さ寸法は、長い方が該各整流板23,24,27a,27,28,43,44の下流側へ送られる冷却空気16の方向付けをより効果的に行うことができるため、冷却空気16と下流側ガイド部31の表面との間に作用する粘性抵抗があまり大きくならない範囲で適宜変更してもよい。
放射性物質の崩壊熱を冷却空気を流通させることにより冷却するようにしてあり、且つ該冷却空気の流路の途中位置に複数枚の遮蔽板を互い違いの配置となるように設けてクランク状に屈曲した流路が形成されるようにしてある形式を備えた放射性物質の貯蔵施設であれば、ガラス固化体以外の放射性物質の貯蔵施設にも適用できる。なお、この場合、遮蔽板としては、従来、放射線の遮蔽材として用いられている材質であれば、コンクリートや鉄板のほかに、主に中性子線を遮蔽する目的でポリエチレンのような合成樹脂製の層を備えた形式等、いかなる材質の遮蔽板を備えたものにも適用できる。その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の放射性物質貯蔵施設の圧力損失低減装置の実施の一形態として、ガラス固化体の貯蔵施設に適用した場合を示す概要図である。 図1の貯蔵施設の入口シャフトにおける遮蔽板設置個所付近を拡大して示す切断側面図である。 図1の貯蔵施設の出口シャフトにおける遮蔽板設置個所付近を拡大して示す切断側面図である。 本発明の実施の他の形態を示すもので、図3に対応する図である。 本発明に実施の更に他の形態を示すもので、図2に対応する図である。 従来のガラス固化体の貯蔵施設の一例を示す概要図である。 図6のガラス固化体の貯蔵施設における入口シャフトの遮蔽板設置個所付近における冷却空気の流れの概略を示す図である。 図6のガラス固化体の貯蔵施設における出口シャフトの遮蔽板設置個所付近における冷却空気の流れの概略を示す図である。
符号の説明
3 セル室(貯蔵室)
13 入口シャフト(流路)
13a 一側壁面
13b 他側壁面
15 出口シャフト(流路)
15a 一側壁面
15b 他側壁面
16 冷却空気
17a,17b,17c 遮蔽板
18 第1遮蔽板先端側流路
19 第2遮蔽板先端側流路
20 遮蔽板間流路
21 第1屈曲部
22 第2屈曲部
23 整流板
24 整流板
25 第1屈曲部
26 第2屈曲部
27,27a 整流板
28 整流板
29 湾曲部
30,30a 上流側ガイド部
31 下流側ガイド部
39 第3遮蔽板先端側流路
40 第2遮蔽板間流路
41 第3屈曲部
42 第4屈曲部
43 整流板
44 整流板
L1,L2,L3,L4,L5,L6 ライン

Claims (6)

  1. 放射性物質の貯蔵室内に冷却空気を流通させることにより上記放射性物質の崩壊熱の除去を行うようにし、且つ上記冷却空気の流路の所要個所に、該流路の相対向する壁面から互い違いに突出するように複数の遮蔽板を設けて上記流路における放射線の遮蔽を行うようにしてある放射性物質の貯蔵施設における上記流路の各遮蔽板近傍位置に、流路内を流通する冷却空気の空気流れが上記各遮蔽板設置個所を通るときに、上記各遮蔽板の表面から空気流れが剥離することを抑制するための整流板を設けてなる構成とすることを特徴とする放射性物質貯蔵施設の圧力損失低減装置。
  2. 整流板を、流路の遮蔽板設置個所にて冷却空気の流路の相対向する壁面より流路中心を越える位置まで互い違いに突出するよう複数枚設けてある各遮蔽板の先端側に形成される流路と上下流方向に隣接する遮蔽板の間に形成される流路とからなるクランク状に屈曲した流路の各屈曲部ごとに設けて、該各屈曲部の整流板により、それぞれ対応する屈曲部を通る冷却空気の空気流れを該屈曲部の内周側コーナ部に位置する遮蔽板の表面に沿わせて整流できるようにした請求項1記載の放射性物質貯蔵施設の圧力損失低減装置。
  3. 整流板は、流路の遮蔽板設置個所にて複数枚の遮蔽板を冷却空気の流路の相対向する壁面より流路中心を越える位置まで互い違いに突出するよう設けることによって形成されるクランク状に屈曲した流路の各屈曲部における内周側コーナ部に沿って湾曲する1/4円弧断面形状の湾曲部を備えてなる構成とした請求項1又は2記載の放射性物質貯蔵施設の圧力損失低減装置。
  4. 整流板は、1/4円弧断面形状の湾曲部の上流側端部及び又は下流側端部に、接線方向に延びる直線状の断面形状を有するガイド部を更に備えてなる構成とした請求項3記載の放射性物質貯蔵施設の圧力損失低減装置。
  5. 整流板を、冷却空気の流路の相対向する壁面より複数枚の遮蔽板を流路中心を越える位置まで互い違いに突出するよう設けることによって形成されるクランク状に屈曲した流路の各屈曲部の内周側コーナ部と、外周側コーナ部とを結ぶライン上にほぼ沿うよう複数枚ずつ配列して設けるようにした請求項3又は4記載の放射性物質貯蔵施設の圧力損失低減装置。
  6. 冷却空気の流路における遮蔽板設置個所にて最上流側に位置する遮蔽板の先端側に形成される流路の直後に位置する流路の屈曲部の内周側コーナ部に最も近い整流板に、該整流板の1/4円弧断面形状の湾曲部の上流側端部より接線方向に延びて先端部が上記遮蔽板設置個所の最上流側に位置する遮蔽板よりもやや上流側に突出し、且つ該突出端部側を上記遮蔽板設置個所の最上流側の遮蔽板の方向に湾曲させてなる形状の上流側ガイド部を設けるようにした請求項3、4又は5記載の放射性物質貯蔵施設の圧力損失低減装置。
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